2017年2月25日 (土)

奥の細道を読む・歩く(178)

ドレミファそら日記(32)     20161125

 

0715 ホテルイン酒田駅前発。

0745分 斎藤鮮魚店の店頭で、鮭おくり風干しを見る。

0750分 映画「おくりびと」のロケ地である旧割烹小幡を見る。日枝神社の前。

0755分 芭蕉像。芭蕉句碑。

0800分 日和山公園展望広場。(0810)

0815 修景池と千石船。

0825分 日枝神社前から酒田駅に向かう。

0850分 酒田駅に着く。

0923分 JR羽越線、酒田駅発。普通・村上行。

0941分 余目駅着。

1003分 JR陸羽西線、余目駅発。普通・新庄行。

1054分 新庄駅着。

1117分 山形新幹線、新庄駅発。つばさ・やまびこ140号・東京行。

1448 東京駅着。

1503分 東海道新幹線、東京駅発。ひかり477号・岡山行。

1803分 新大阪駅着。

 

  ……………………………………………………………………

 

 既に旅を終えたところについての記述は終わりましたので、ブログの連載はここでいったん休止します。今年の旅がある程度続いた段階で、連載を再開することにします。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (301)    (通算2299回)

日常生活語 「た」⑬

 

たとえる【喩える】《動詞・ア行下一段活用》 あることがらをわかりやすく説明するために、それとよく似た別のものを引き合いに出す。「ミーティング・(と・) 言()ー・の・は・ 日本・の・ こと・で・ たとえ・たら・ 寄り合い・みたいな・ もの・やろ。」■名詞化=たとえ【喩え】

たとこが〔だとこが〕《接続助詞》 一つの文の中で、前後の言葉の関係が逆になって続いていくことを表す言葉。前後で一見矛盾するように見えても、そのようにはならないことを表す言葉。仮にそうであっても。…したとしても。「説明し・たとこが・ わかっ・てくれ・なんだ。」「思い切り・ 飲ん・だとこが・ 5000円・も・ 要ら・ん・やろ。」「読ん・だ・とこが・ わから・なんだ。」「練習し・たとこが・ いっこも・ 上手に・ なら・なんだ。」〔⇒ても、たとこで、たところで、たとて、たかて、たて〕

たとこで〔だとこで〕《接続助詞》 前後の言葉の関係が逆になって続いていくことを表す言葉。前後で一見矛盾するように見えても、そのようにはならないことを表す言葉。仮にそうであっても。…したとしても。「ちょっと・ぐらい・ 勉強し・たとこで・ 合格・は・ せー・へん・やろ。」「聞い・たとこで・ どーせ・ わから・へん・やろ。」〔⇒ても、たとこが、たところで、たとて、たかて、たて〕

たところで〔だところで〕《接続助詞》一つの文の中で、 前後の言葉の関係が逆になって続いていくことを表す言葉。前後で一見矛盾するように見えても、そのようにはならないことを表す言葉。仮にそうであっても。…したとしても。「走っ・たところで・ 間に合わ・へん・やろ。」〔⇒ても、たとこが、たとこで、たとて、たかて、たて〕

たとて〔だとて〕《接続助詞》 一つの文の中で、前後の言葉の関係が逆になって続いていくことを表す言葉。前後で一見矛盾するように見えても、そのようにはならないことを表す言葉。仮にそうであっても。…したとしても。「言()ー・たとて・ 賛成し・てくれ・へん・やろ。」〔⇒ても、たとこが、たとこで、たところで、たかて、たて〕

たとむ(畳む)】《動詞・マ行五段活用》 ①広がっている布や紙などを、折り返して小さく重ねる。「新聞・を・ たとん・で・ 鞄・に・ 入れる。」②広がっているものをすぼめる。「雨・が・ 降っ・てき・た・ん・で・ 鯉のぼり・を・ たとん・で・ 下ろし・た。」③結末をつけたり処理を終えたりして、商売などをやめる。「親父・が・ 死ん・で・ 商売・を・ たとん・だ。」〔⇒たたむ【畳む】

たな【棚】《名詞》 ①物を載せるために、板などを水平に掛け渡して作ったもの。「本・を・ 並べる・ たな」②蔓植物などを這わせるために、支柱を立てて、枠を作って取り付けたもの。「藤・の・ たな」

たない(汚い)】《形容詞》 ①よごれていて、不潔であったり不衛生であったりしている。「花瓶・を・ ひっくり返し・て・ 畳・が・ たのー・ なっ・た。」②乱暴であって、きちんとしていない。見苦しかったり聞き苦しかったりする様子だ。美観を損ねている。「たない・ 色・の・ 塗り方・や。」③心が正しくない。自己中心的で、ずるくて腹黒い。「寄付・を・ せー・へん・ たない・ やつ・や。」「金・に・ たない。」■対語=「きれい【綺麗】」〔⇒きたない【汚い】、きちゃない(汚い)、ちゃない(汚い)①②⇒ばばい、ばばちい、ばっちい、ばばっちい〕

たなおち【棚落ち】《名詞、動詞する》 西瓜や南瓜などが熟れすぎて、中心部が離れて空洞ができること。「たなおちし・た・ 西瓜」

たなばた【七夕】《名詞》 ①旧暦7月7日に、牽牛星と織女星が会うという伝説から起こった祭り・行事。「たなばた・の・ 日ー・に・ 雨・が・ 降っ・た。」②その祭り・行事の日に作る笹飾り。「学校・で・ たなばた・を・ 作っ・た。」◆学校などでは新暦7月7日に行い、家庭では月遅れの新暦8月7日に行うことが多かったが、今では8月の方は廃れてきた。

たなもと《名詞》 家庭で食事の支度をするところ。また、食事の支度。「たなもと・に・ はしり・を・ 置く。」「わし・が・ おら・なんだら・ 誰・が・ たなもと・を・ する・ん・や。」⇒だいどこ(台所)、だいどころ【台所】

たなもとする《動詞・サ行変格活用》 家庭で食事の支度をする。炊事をする。「朝・の・ 六時・に・ 起き・て・ たなもとする。」

たなもとしまう《動詞・ワア行五段活用》 家庭で食事の後片づけをする。「誰・ぞ・ たなもとしまう・の・を・ 手伝ー・てくれ・へん・か。」

たに【谷】《名詞》 両側が山や台地などに挟まれて、窪んだところ。あたりに比べて急に低くなっているところ。「学校・の・ 裏・の・ 方・は・ たに・に・ なっ・とる。」

だに【壁蝨】《名詞》 人などに寄生しようとする、蜘蛛に似た八本足のごく小さな虫。「だに・に・ 噛ま・れ・て・ かいい。」

たにし【田螺】《名詞》 食用にできる、田や池にすむ黒褐色の小さな巻き貝。「池・に・ たにし・が・ ぎょーさん・ おる。」

たにぞこ【谷底】《名詞》 山の間の最も窪んだところ。最も低くなって、急角度で落ち込んでいる地形。「山・の・ 上・から・ たにぞこ・に・ 向かっ・て・ かわらけ・を・ 投げる。」

たにん【他人】《名詞》 ①自分以外の人。「たにん・の・ 迷惑・も・ よー・ 考え・なはれ。」②血のつながりのない人。「夫婦・ ゆー・た・かて・ 元々・は・ たにん・や。」③親しくない人。利害をともにしない人。当事者でない人。「たにん・みたいな・ 挨拶し・たら・ かえって・ 失礼や。」

たぬき【狸】《名詞》 ①目のまわりに縁があって尾が太い、山にすみ夜行性で、人を騙すと思われている動物。「たぬき・が・ ごそごそ・ 歩い・とる。」②ずる賢くて、人を思い通りに操ろうとする人。「あいつ・は・ たぬき・や・さかい・ 用心しー・や。」③油揚げをのせた蕎麦。「きつねうどん・より・も・ たぬき・が・ 好きや。」〔⇒たのき()⇒ぽんぽこ、ぽんぽこだぬき【ぽんぽこ狸】⇒たぬきそば【狸蕎麦】、たのきそば(狸蕎麦)

たぬきそば【狸蕎麦】《名詞》 油揚げをのせた蕎麦。「昼・は・ たぬきそば・で・ すます。」〔⇒たぬき【狸】、たのき()、たのきそば(狸蕎麦)

たね【種】《名詞》 ①草木の芽が出るもとのもの。生長すれば親の植物と同じものになる、小さな粒。「たね・を・ まい・たら・ じっきに・ 芽・が・ 出・てき・た。」②ものごとの出発点や原因になるもの。「喧嘩・の・ たね・は・ お前・が・ まい・た・ん・やろ。」「心配事・の・ たね」

たねいも【種芋】《名詞》 土に埋めて芽を出させるために使う馬鈴薯や薩摩芋など。「畝(うね)・に・ たねいも・を・ 埋め・ていく。」

たねまき【種蒔き】《名詞、動詞する》 草木の種を土に埋めたり、ばらまいたりすること。「温(ぬく)なっ・たら・ たねまきせ・んなん・なー。」

たのき()】《名詞》 ①目のまわりに縁があって尾が太い、山にすみ夜行性で、人を騙すと思われている動物。「たのき・に・ 騙さ・れ・た・ おとぎ話」②ずる賢くて、人を思い通りに操ろうとする人。「世の中・に・は・ たのき・が・ ぎょーさん・ おる・ぞ。」③油揚げをのせた蕎麦。「たのき・と・ 飯・の・ 定食」〔⇒たぬき【狸】⇒ぽんぽこ、ぽんぽこだぬき【ぽんぽこ狸】⇒たぬきそば【狸蕎麦】、たのきそば(狸蕎麦)

|

2017年2月24日 (金)

奥の細道を読む・歩く(177)

酒田[日和山]②

 

 日和山の展望広場からは、右下に六角灯台が見えます。1895(明治28)から最上川河口左岸に設けられていたもので、1958(昭和33)に建て替えられた際にここに移されたと言います。真っ白な木造の建物で、上になるにしたがって細くなっていて、一度見たら印象に残る形をしています。

 1672(寛文12)に豪商の河村瑞賢が出羽の御城米を江戸に運ぶことを命じられます。酒田から下関を経て大坂、江戸へと向かう西回り航路を開発し、米や紅花の輸送を行い、これによって酒田は港湾としての地位を高めていきます。けれども明治以降は鉄道の発達や大型汽船の就航によって酒田港は衰微の方向に向かいましたが、現在では国際ターミナルが設置され韓国・中国との定期コンテナ航路が運航されています。

 展望広場の手前に常夜灯があって、石の柵で囲まれています。大きく文化十年正月の文字が見えますが、1813年に全国各地の商人たちが寄進したものです。酒田港が力を誇示していた時代のものです。

 公園の一帯には文学の散歩道が広がっていて、与謝蕪村、斎藤茂吉、正岡子規、若山牧水など30基近い碑がありますので、一つ一つを書いていくわけにはいきません。

 芭蕉の筆跡をもとにした碑は「あふみや玉志亭にして」で始まる言葉が書かれていて、続いて即興の句会で詠んだ芭蕉、曾良、不玉、玉志の句が記されています。芭蕉の句は「初真桑四にや断ん輪に切ん」です。この真桑瓜の初物は四つ割りにしようか輪切りにしようかという意味で、食べ物を前にして無邪気に戯れる様子があらわれています。

 ぐるっと回っていくと修景池の中に北前船があります。池を海に見立てて、西回り航路の寄港地の説明板を設置し、北前船の2分の1の模型があります。船に乗り込むことができないことと帆が降ろされている姿であるのは残念ですが、かつての繁栄を感じ取ることができます。

 河村瑞賢の像が、堂々とした風格で、高い台座の上に立っています。少し行くと今度は芭蕉の「温海山や吹浦かけて夕涼」の句碑があります。やはり芭蕉は別格のようで、3つの碑と1つの像があるのです。

 文学散歩道は広い道路の東側にも続いているのですが、本格的な洋風医院建築である旧白崎医院を眺めやりつつ、時間の都合で酒田駅に向かいます。次回(2017年3月)の旅は、再び酒田から始める予定です。

 酒田から新庄に向かって帰途につきます。乗換駅の余目で、しばらくの待ち時間に、プラットホームにある「おくりびと」ロケ地を見ます。「大悟の妻、美香(広末涼子さん)が故郷に帰るシーンで、ちょうどこの場所に立っていました。」というプレートがホームに埋め込まれています。

 陸羽西線に入り、最上川が左の車窓に見えるところでは目を凝らして眺めます。流れはそんなに急であるようには思えませんでした。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (300)    (通算2298回)

日常生活語 「た」⑫

 

たつむすび【立つ結び】《名詞、動詞する》 結び目が縦長にできるような結び方。「靴・の・ 紐・は・ たつむすび・に・ し・たら・ あか・ん・やろ。」■対語=「よこむすび【横結び】」〔⇒たてむすび【縦結び】

たて【縦】《名詞》 水平に広がる方向に対して、上下に広がる方向。左右に広がる方向に対して、前後に広がる方向。また、その長さ。「たて・の・ 方・が・ 横・より・も・ 長い。」「たて・に・ 穴・を・ 掘る。」■対語=「よこ【横】」〔⇒たつ()

たて〔だて〕《接続助詞》 一つの文の中で、前後の言葉の関係が逆になって続いていくことを表す言葉。前後で一見矛盾するように見えても、そのようにはならないことを表す言葉。仮にそうであっても。…したとしても。「聞ー・たて・ わから・なんだ。」「飲ん・だて・ 酔わ・へん。」「反対さ・れ・たて・ 後・へ・は・ さがら・へん。」〔⇒たとこが、たとこで、たところで、たとて、たかて、ても〕

たて【立て】《接尾語》[動詞の連用形に付く] その動作や状況が終わったばかりであることを表す言葉。「炊きたて・の・ ご飯・は・ うまい・なー。」「ペンキ・の・ 塗りたて・や・さかい・ 気ーつけ・なはれ。」「揚げたて・の・ 海老・の・ てんぷら」「起きたて・の・ 眠た・そーな・ 顔」

たて〔だて〕【建て】《接尾語》 建物の建て方や階数などを表す言葉。「3階だて・の・ 家」「一戸だて・の・ 家」

だて【伊達】《形容動詞や()、名詞》 ①粋であったり派手であったりして、人目を引こうとする様子。また、そのようにする人。「だてな・ 服・を・ 着・てき・やがっ・た。」②見栄を張る様子。外見を飾る様子。また、そのようにする人。「無理し・て・ だて・を・ こい・とる。」③外見が華やかであっても、実質が乏しい様子。役に立っていない様子。「だての・ 眼鏡・を・ かける。」

たてかえる【立て替える】《動詞・ア行下一段活用》 後になって返してもらう約束をして、他の人に代わってお金を払う。「細かい・ もん・が・ あれ・へん・さかい・ たてかえ・とい・てくれ・へん・か。」■名詞化=たてかえ【立て替え】〔⇒とりかえる【取り替える】

たてかえる【建て替える】《動詞・ア行下一段活用》 古い建物を壊して、それと違った新しい建物を作る。「古い・ 校舎・を・ たてかえる。」■名詞化=たてかえ【建て替え】〔⇒たてなおす【建て直す】

たてぐ【建具】《名詞》 戸や障子や襖など、開け閉めして部屋を仕切るもの。「たてぐ・が・ 古ー・ なっ・た。」

だてこき【伊達こき】《名詞、形容動詞や()》 粋であったり派手であったりすることを好むこと。見栄を張ること。好みなどが粋であること。また、そのような人。「蝶ネクタイ・を・ し・た・ だてこき・の・ おっさん」

たてつぼ【建坪】《名詞》 建物が建っている地面の広さ。また、それを坪という単位で表したもの。「たてつぼ・は・ 20坪・ほど・や。」

たてなおす【建て直す】《動詞・サ行五段活用》 ①古い建物を壊して、それと違った新しい建物を建てる。「地震・で・ 壊れ・た・ 家・を・ たてなおす。」②古い建物をいったん解体して、別の場所に移して建てる。「古い・ 家・を・ たてなおし・て・ 公園・の・ 休憩所・に・ する。」■名詞化=たてなおし【建て直し】⇒たてかえる【建て替える】

たてふだ【立て札】《名詞》 人々に知らせることを板などに書いて立てるもの。「花・の・ 種・を・ まい・た・ とこ・に・ たてふだ・を・ 立て・て・ 踏ま・れ・ん・よーに・ する。」

たてまえ【建て前】《名詞、動詞する》 家を建てるときに、主な骨組みができて、棟木を上げること。また、そのときに行う祝い事。「たてまえ・に・ 餅撒き・を・ する。」◆かつては、近所の人たちに向かって餅撒きなどをしたが、その風習は完全に廃れてしまった。〔⇒むねあげ【棟上げ】

たてまし【建て増し】《名詞、動詞する》 今まであった建物に、新しい部分を付け加えること。増築。「納屋・を・ たてましする。」

たてむすび【縦結び】《名詞、動詞する》 結び目が縦長にできるような結び方。「たてむすび・に・ し・て・ 紐・を・ つなぐ。」■対語=「よこむすび【横結び】」〔⇒たつむすび【立つ結び】

たてもん【建て物、立て物】《名詞》 ①人が住んだり仕事をしたり物品を保管したりするための家やビルなど。「木造・の・ たてもん」②大きな仮設物のようなもの。「大風・で・ 看板・の・よーな・ たてもん・が・ 飛ばさ・れ・た。」〔⇒たちもん【建ち物、立ち物】

だてら《接尾語》[性別、身分、立場などを表す言葉に付く] それらの性別、身分、立場などを超えて、ふさわしくないという気持ちを表す言葉。~のくせに。「女だてら・に・ 柔道・を・ 習い・よる・ん・や。」「子どもだてら・ 生意気な・ 歌・を・ 歌う。」

たてらかす【立てらかす】《動詞・サ行五段活用》 ①横になっているものを縦に起こす。「風・で・ 倒れ・とる・ 稲・を・ たてらかす。」②座らせないで、立ったままにする。「宿題・を・ 忘れ・た・さかい・ 廊下・に・ たてらかさ・れ・た。」〔⇒たちらかす【立ちらかす】

たてり【立てり】《名詞》 ①区切りや目印のために立てておくもの。「間・に・ たてり・を・ 置い・とく。」②立てかけたり、縦に並行して設けたりするもの。「ひまわり・の・ 苗・を・ たてり・の・ 棒・を・ くくる。」

たてる【建てる】《動詞・タ行下一段活用》 建物などを新たに作る。「池・を・ 埋め立て・て・ 学校・を・ たてる。」「半鐘・を・ たてる。」■自動詞は「たつ【建つ】」

たてる【立てる】《動詞・タ行下一段活用》 ①横になっているものを縦にまっすぐに置く。「柱・を・ たてる。」②倒れているものを起こす。「こけた・ 稲・を・ たてる。」③座ったり横になったりしていた姿勢から、身を起こす。立ったままの状態を続ける。「宿題・を・ 忘れ・た・ 人・は・ その場・に・ たてっ・てください。」「一時間・ たてっ・とっ・た。」④働かせたり、効果を上げさせたりする。「役・に・ たてる。」⑤ものごとを決める。「計画・を・ たてる。」⑥尊敬して扱う。「先輩・を・ たて・んと・ あか・ん。」■自動詞は「たつ【立つ】」⇒たちる【立ちる】、たちあがる【立ち上がる】

たとい(仮令)】《副詞》 あることがらを仮定した上で、それにもかかわらず次の判断や行動になるということを表す言葉。「たとい・ そんな・ こと・を・ 言()わ・れ・ても・ 賛成・は・ でけ・へん。」◆後ろに「ても」「たて」「たところが」などの言葉を伴う。〔⇒たとえ【仮令】

たとえ【喩え】《名詞》 あることがらをわかりやすく説明するために、それとよく似た別のものを引き合いに出して言うこと。また、引き合いに出したもの。「たとえ・が・ かえって・ 難しすぎ・た。」

たとえ【仮令】《副詞》 あることがらを仮定した上で、それにもかかわらず次の判断や行動になるということを表す言葉。「たとえ・ それ・が・ ほんまの・ 話・やっ・ても・ わし・に・は・ 信じ・られ・へん。」◆後ろに「ても」「たて」「たところが」などの言葉を伴う。〔⇒たとい(仮令)

たとえば【例えば】《副詞》 前に述べたことを客観的に証明するために、例をあげることを表す言葉。何か別のものを引き合いに出して言えば。「たとえば・ ビール・の・ 詰め合わせ・なんか・ どない・やろ・か。」

 

|

2017年2月23日 (木)

奥の細道を読む・歩く(176)

酒田[日和山]①

 

 朝、酒田駅前のホテルを出て、西に向かって歩きます。小さな郵便局のあるところから南に折れて、そろそろこの辺りかなという見当をつけたところで再び西向きに歩きます。

 道が少しずつ上り坂のようになってきて、鮮魚店の店頭に大きな秋鮭がいくつも並べて干してあるのが目に入ります。「鮭おくり風干」と書いてあります。何日も何日も干し続けているのでしょう。銀色の背中を見せるものと薄褐色の腹を見せるものとが、頭を下にして吊り下げられています。

 坂を上っていくと道の左側に、映画「おくりびと」のロケ地となった建物が現れます。昭和の初め頃に建てられたという旧割烹小幡の建物で、3階建ての表側が洋風で裏の方が和風の建物です。洋風の2階・3階は外に張りめぐらされたトタンが赤茶色に錆びています。案内標識がなくても、映画で見たNKエージェントという会社の社屋を思い出します。坂道の途中の建物で、映画を見ながらどきっとするような印象を持ったことがよみがえってきます。

 坂道の右側に日吉神社の鳥居が見えてきます。鳥居の日本の横桁の上に山の形をしたものが付けられています。

 左の方に広がるのが日和山公園です。最上川と日本海を望んで、酒田港に出入りした船乗りたちが、ここからの日和を見て、出航の判断をしたところです。桜の名所にもなっており、あたり一帯は文学の散歩道になっています。

 入り口に井上靖の文学碑が座っています。大きく交わるような形に配された石に、「氷壁」からの文章、「風が海から吹きつけているので ひどく寒かった 丘陵には松が多く 松の幹の海と反対側の面にだけ雪が白くくっついている」から始まる言葉が刻まれていて、句読点は付けられていません。

 その奥に芭蕉の像があります。やや細身のように感じられる芭蕉が頭陀袋を首から提げて、右手には腰のあたりまでの短い杖を持って、左手で笠をやはり腰のあたりに持っている姿です。視線はやや上向きで、遠くに注がれています。

 近くに「暑き日を海にいれたりもがみ川」の句碑があります。私たちは11月に訪れましたが、芭蕉は暑い最中に酒田に来ています。もとは「涼しさや海に入たる最上川」の形であったようです。「日和山公園の日の入り時刻」という案内板があって、それぞれの月の1日と15日の時刻が書いてあります。1115日は1627分ですが、8月1日は1853分です。芭蕉が訪れた日を新暦に直すと8月初めの暑い頃です。「暑き日」というのは、暑い太陽という意味か、暑い一日という意味か、どちらとも取れそうですが、私は、初めて読んだときから後者の意味に取っていました。けれども両方を合わせて、暑い太陽が最上川が海に注ぐ辺りに落ちていって、暑い一日を最上川に洗い流したように感じたと解釈してもよかろうと思います。

 目の前に最上川の背割堤があり、右手に最上川の河口が見える展望広場にたたずんでいると、暑さを日本海に流し入れる風景に見えるのです。もっとも今朝は小雨が落ちてくる天候なのですが、酷暑の頃に訪れた芭蕉のことを思いやると、やっと涼しさがおとずれてきた夕方のほっとした気持ちがうかがえます。

 背割堤は最上川と酒田港を分離する目的で行われた、10年以上にわたる大工事で1932(昭和7年)に完成しています。人工的な景色は否めませんから、最上川の川幅が狭まって、芭蕉の句の持つ大きさがそがれた感じがしないでもありません。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (299)    (通算2297回)

日常生活語 「た」⑪

 

たちよる【立ち寄る】《動詞・ラ行五段活用》 目的の場所へ行くついでに、別の場所も訪ねる。「帰り・に・ 本屋・に・ たちよる。」

たちらかす【立ちらかす】《動詞・サ行五段活用》 ①横になっているものを縦に起こす。「鯉のぼり・の・ 竿・を・ たちらかし・た。」②座らせないで、立ったままにする。「授業中・に・ 怒ら・れ・て・ たちらかさ・れ・た。」〔⇒たてらかす【立てらかす】

たちる【立ちる】《動詞・ラ行五段活用》 ①座ったりしゃがんだりしていた姿勢から、体を起こして、まっすぐに立つ。「前・の・ 方・で・ たちっ・たら・ 後ろ・の・ 人・が・ 見え・へん・や・ない・か。」②座らないで、立ったままである。「たちっ・て・ する・ 仕事・は・ えらい・なー。」「バス・の・ 終点・まで・ たちっ・た・まま・やっ・た。」⇒たちあがる【立ち上がる】、たてる【立てる】

たつ【龍】《名詞》 体は大蛇に似て、頭に二本の角があり、口のあたりに長い髭をもった、想像上の動物。「たつ・を・ 描()い・た・ ふすま・の・ 絵ー」②十二支の5番目の「辰」。〔⇒りゅう【龍】、たつ【辰】

たつ【辰】《名詞》 龍を表しており、子()から始まる十二支の5番目。「たつ・の・ 年・の・ 生まれ」〔⇒たつ【龍】、りゅう【龍】

たつ()】《名詞》 水平に広がる方向に対して、上下に広がる方向。左右に広がる方向に対して、前後に広がる方向。また、その長さ。「たつ・に・ 線・を・ 引く。」「たつ・と・ 横・に・ 縞・が・ ある。」◆「たて」と言う方が圧倒的に多い。■対語=「よこ【横】」〔⇒たて【縦】

たつ【立つ】《動詞・タ行五段活用》 ①地面などに対して、まっすぐ縦になる。「電信柱・が・ たっ・とる。」②座ったり横になったりしていた姿勢から、身を起こす。「椅子・から・ たつ。」③いた場所から立ち去ったり飛んだりする。「木ー・から・ 鳥・が・ たっ・た。」④これまでなかった現象が、形となって現れる。「風・が・ 吹い・て・ 波・が・ たつ。」⑤動かなかったものが舞い上がる。散乱する。「風・で・ 伝票・が・ たっ・ても・た。」⑥とげとげしくなったり、気持ちが激しくなったりする。「腹・が・ たつ。」「かど・が・ たつ・ 言い方・を・する。」⑦ものごとに優れている。「筆・が・ たつ・ 人・は・ えー・なー。」「口・が・ たつ・ 人・に・は・ 勝た・れ・へん。」■他動詞は「たてる【立てる】」⇒おこる、おきる。⇒とぶ〕

たつ【経つ】《動詞・タ行五段活用》 時刻や時間が過ぎる。「あれ・から・ 半時間・ たっ・た。」「1か月・ たっ・た・けど・ 仕事・が・ 終わら・ん。」

たつ【建つ】《動詞・タ行五段活用》 建物などが新たにできる。「講堂・が・ たっ・た。」■他動詞は「たてる【建てる】」

たつ【裁つ】《動詞・タ行五段活用》 つながつていた布や紙を、目指す大きさや形に合わせて切る。「大きな・ きれ・を・ 2つ・に・ たつ。」

たっきゅう〔たっきゅー〕【卓球】《名詞、動詞する》 真ん中にネットを張った台の両側から、セルロイド製の小さなボールをラケットで打ち合う競技。「旅館・に・ 泊まっ・た・ とき・は・ よー・ たっきゅーし・た・なー。」〔⇒ピンポン【英語=ping-pong

だっきゅう〔だっきゅー〕【脱臼】《名詞、動詞する》 骨の関節がはずれること。「腕・を・ だっきゅーする。」

だっこく【脱穀】《名詞、動詞する》 穀物の粒を、穂から取り去ること。穀物の粒から、殻(から)を取り去ること。「だっこく・を・ 機械・で・ する。」

たっこむ【炊っ込む】《動詞・マ行五段活用》 ①野菜や魚や肉などをご飯に具を混ぜて炊く。「牡蠣・を・ ご飯・に・ たっこむ。」②長い時間、炊き続ける。「もっと・ たっこん・だ・ 方・が・ うまい・やろ。」■名詞化=たっこみ【炊っ込み】〔⇒たきこむ【炊き込む】

だっしめん【脱脂綿】《名詞》 脂気を取り去って、吸水性を持たせて、消毒した綿。「だっしめん・に・ アルコール・(を・) 付け・て・ 消毒する。」

たっしゃ【達者】《形容動詞や()》 ①体が丈夫で、しっかりしている様子。「年・を・ とっ・ても・ たっしゃで・ おり・たい・なー。」②ある分野のことが上手であったり、優れたりしている様子。「英語・が・ たっしゃや。」③抜け目がなく、したたかである様子。「口・が・ たっしゃな・ 人・や・さかい・ 言い返さ・れ・へん・ねん。」⇒けんこう【健康】、げんき【元気】

だっしゃい(出し合い)】《名詞、動詞する》 ①金銭や物品などを互いに出して協力し合うこと。「だっしゃい・で・ 忘年会・を・ 開か・へん・か。」②同時に両方から出すこと。「じゃんけん・の・ だっしゃい」〔⇒だしあい【出し合い】

だっしゃいばなし(出し合い話)】《名詞》 順序立てず、話題も絞らず、思い思いに自由に発言する話し合い。「だっしゃいばなし・を・ し・とる・うち・に・ なんぞ・ 良()ー・ 知恵・が・ 出・たら・ 嬉しー・ねん・けど。」〔⇒だしあいばなし【出し合い話】

だっしゃう(出し合う)】《動詞・ワア行五段活用》 ①金銭や物品などを互いに出して協力し合う。「兄弟・で・ だっしょー・て・ 店屋・を・ 始める。」②同時に両方から出す。「交換する・ もの・を・ だっしゃう。」■名詞化=だっしゃい(出し合い)〔⇒だしあう【出し合う】

だっせん【脱線】《名詞、動詞する》 ①電車などの車輪が線路からはずれること。「だっせん・の・ 事故・で・ 電車・が・ 遅れ・た。」②話などが本題からそれること。「だっせんし・た・ 話・を・ もと・に・ 戻す。」

たった《名詞、動詞する》 背負うこと。背中にのせること。「しんどい・さかい・ たったし・てー。」◆幼児語。〔⇒おんぶ【負んぶ】

たった《副詞の》 ①それだけをとりたてて限定する言葉。「たった・ それ・だけ・の・ こと・や・のに・ ごっつー・ 怒ら・れ・た。」②予想や期待に反して、ほんの僅かの数量である様子。「1日・ 働い・て・ たった・ 3千円・しか・ くれ・へん。」③時刻の上で、わずかの違いである様子。「たった・ 今・ 電車・が・ 出・てしも・た・ とこ・です。」「あいつ・が・ 去()ん・だ・ん・は・ たった・ さっき・や。」⇒ただ【唯】

たっち【立っち】《名詞、動詞する》 小さな子どもが、ひとりで立ち上がること。「たっち・が・ でける・よーに・ なっ・た。」◆幼児語。

だっちょもない《形容詞》 くだらない。価値がない。興味や関心を引かない。「だっちょもない・ 小説・やっ・た。」「だっちょもない・ もん・しか・ 売っ・とら・なんだ。」「誰・も・ せー・へん・よーな・ だっちょもない・ 間違い・を・ し・ても・た。」◆客観的な判断ではなく、話し手の感情などが強く反映して発せられる言葉である。

たつのおとしご【竜の落とし子】《名詞》 立ったまま泳ぐ、竜の形に似て小さな、海にすむ魚。「馬・の・ 顔・に・ 似・とる・ たつのおとしご」

たっぷり《副詞》 満ちあふれるほど、数量が十分にある様子。余裕や豊かさを感じさせる様子。「時間・は・ たっぷり・ ある・さかい・ よー・ 考え・てください・な。」「お茶・を・ たっぷり・ 淹れ・てんか。」

たつまき【竜巻】《名詞》 積乱雲から垂れ下がって、地上の様々なものを巻き上げてしまう、局部的に起こる空気の大きな渦。「強い・ 風・が・ 吹い・て・ たつまき・が・ 起き・た。」

|

2017年2月22日 (水)

奥の細道を読む・歩く(175)

ドレミファそら日記(31)     20161124

 

0735分 ホテルイン酒田駅前発。

0755分 JR羽越線、酒田駅発。普通・秋田行。

0814分 吹浦駅着。

0830分 鳥海山大物忌神社吹浦口ノ宮。(0835)

0850 芭蕉句碑、出羽二見。(0855)

0900分 十六羅漢岩。(0925) ◆加藤さん、スケッチ。

0950分 湯の田温泉。

1010分 鳥崎。

1030分 女鹿。

1040分 神泉の水。

1105分 三崎公園入口。

1130分 階段を下って、三崎茶屋(管理棟)へ。◆奥の細道のスタンプ。

1145分 曾良随行日記碑。

1150分 山形・秋田県境地点。

1215分 菅江真澄宿泊「磯家」跡。

1230分 小砂川海岸。(1245) ◆加藤さん、スケッチ。

1250分 小砂川駅に着く。

1305分 JR羽越線、小砂川駅発。普通・秋田行。

1314分 象潟駅着。

1320分 象潟駅前、芭蕉文学碑、記念切手碑。

1345分 にかほ市象潟郷土資料館。(1355)◆奥の細道のスタンプ。

1410 能因島。(1425) ◆加藤さん、スケッチ。

1450分 蚶満寺。西行桜、芭蕉句碑、芭蕉像、西施像、九十九島碑。(1515)

1525 船つなぎ石、象潟橋。

1530分 熊野神社。

  この後、今野又左衛門宅跡、岡本屋跡、秋田屋跡、能登屋跡、向屋跡など。

1605分 象潟駅に着く。

1629分 JR羽越線、象潟駅発。普通・酒田行。

1708分 酒田駅着。

1725分 ホテルイン酒田駅前着。ホテル内で夕食。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (298)    (通算2296回)

日常生活語 「た」⑩

 

たださえ《副詞》 ある状況にあるだけでも望ましくないのに、その上に別の状況が加わることを表す言葉。「たださえ・ 寒い・のに・ 風・まで・ 出・てきや・がっ・た。」「たださえ・ 給料・が・ 安い・のに・ 消費税・が・ 上がっ・たら・ どないも・ しょーがない・やんか。」

ただしい〔ただしー〕【正しい】《形容詞》 ①真理や規範や事実などにかなっている。「ただしー・ 答え・に・ まる・を・ 付ける。」②形や向きが整っている。きちんとした様子になっている。「ただしー・ 姿勢・で・ 座り・なはれ。」「礼儀・ただしー・ 人」◆①は、「まちごとらへん【間違ご・とら・へん】」というような言い方をすることが多い。

ただなか【直中】《名詞》 ものごとが盛んに行われているとき。それが行われている中心的なとき。「田植え・の・ ただなか・や・さかい・ 休み・が・ 取ら・れ・へん。」◆強めた言い方は「まっただなか【真っ直中】」

ただの【只の】《連体詞》 格別の価値がない。変哲がない。ごく普通の。「ただの・ 紙切れ・や。」

ただばたらき【只働き】《名詞、形容動詞や()、動詞する》 報酬をもらわずに働くこと。奉仕作業などを行うこと。「ただばたらきし・とる・のに・ 何やかや・ 文句・ 言わ・れ・たら・ 立つ瀬・が・ あら・へん・やん。」「途中・で・ 雨・が・ 降っ・て・ 半日・ ただばたらきに・ なっ・ても・た。」◆報酬を得ることができないような結果となった、徒労感を表す場合もある。

ただまい【只米、尋常米】《名詞》 粘りけが少なく、炊いて飯として食べる米。「ただまい・と・ 餅米・を・ 混ぜ・て・ 赤飯・を・ 炊く。」■対語=「もちごめ【餅米、糯米】」

たたみ【畳】《名詞》 藁を固めたものに藺草で編んだ表を付けて、日本家屋の床に敷くもの。「病院・やのー・て・ 家・の・ たたみ・の・ 上・で・ 死に・たい・もんや。」

たたむ【畳む】《動詞・マ行五段活用》 ①広がっている布や紙などを、折り返して小さく重ねる。「蒲団・を・ たたむ。」②広がっているものをすぼめる。「傘・を・ たたむ。」③結末をつけたり処理を終えたりして、商売などをやめる。「煙草屋・を・ たたん・でしも・た。」〔⇒たとむ(畳む)

だだもり〔だーだーもり〕【だだ漏り】《形容動詞や()、動詞する》 液体が隙間や穴などから盛んに出続けること。雨水などが激しくあふれ落ちること。「天井・から・ 雨・が・ だだもり・に・ なる。」〔⇒ざざもり【ざざ漏り】、ざざもれ【ざざ漏れ】、ざんざんもり【ざんざん漏り】、ざんざんもれ【ざんざん漏れ】、じゃじゃもり【じゃじゃ漏り】、じゃじゃもれ【じゃじゃ漏れ】、じゃんじゃんもり【じゃんじゃん漏り】、じゃんじゃんもれ【じゃんじゃん漏れ】、だだもれ【だだ漏れ】、だんだんもり【だんだん漏り】、だんだんもれ【だんだん漏れ】

だだもれ〔だーだーもれ〕【だだ漏れ】《形容動詞や()、動詞する》 液体が隙間や穴などから盛んに出続けること。雨水などが激しくあふれ落ちること。「桶・が・ はっしゃい・で・ 水・が・ だだもれし・とる。」〔⇒ざざもり【ざざ漏り】、ざざもれ【ざざ漏れ】、ざんざんもり【ざんざん漏り】、ざんざんもれ【ざんざん漏れ】、じゃじゃもり【じゃじゃ漏り】、じゃじゃもれ【じゃじゃ漏れ】、じゃんじゃんもり【じゃんじゃん漏り】、じゃんじゃんもれ【じゃんじゃん漏れ】、だだもり【だだ漏り】、だんだんもり【だんだん漏り】、だんだんもれ【だんだん漏れ】

たたり【祟り】《名詞》 神仏や死者の魂が、生きている人に引き起こす災い。「たたり・が・ ある・ 家」

ただれる【爛れる】《動詞・ラ行下一段活用》 炎症などのために、皮膚などが腫れてくずれて、じくじくする。「湿布し・とっ・た・ ところ・が・ ただれ・た。」■名詞化=ただれ【爛れ】

たち【質】《名詞》 ①人が生まれつき持っている性格。「何・でも・ 一生懸命に・ なっ・てしまう・ たち・や・ねん。」②そのものの持つ性質。「たち・の・ 悪い・ 風邪・に・ かかっ・た。」⇒しょうぶん【性分】

たち【達】《接尾語》[人や動物を表す言葉に付く] 人や動物などが複数であることを表す言葉。「そこ・に・ おる・ お前たち」〔⇒ら【等】

たちあう【立ち会う】《動詞・ワア行五段活用》 事実を確認したり証拠を確かめたりするために、関係者としてその場に臨む。「事故・の・ 現場・に・ たちおー・ても・た。」「銭勘定・に・ たちあう。」■名詞化=たちあい【立ち会い】

たちあがる【立ち上がる】《動詞・ラ行五段活用》 ①座ったりしゃがんだりしていた姿勢から、体を起こして、まっすぐに立つ。「腰掛け・から・ たちあがる。」②上の方へ舞うように広がる。「トラック・が・ 通っ・たら・ 砂ぼこり・が・ たちあがっ・た。」■名詞化=たちあがり【立ち上がり】⇒たちる【立ちる】、たてる【立てる】

たちどまる【立ち止まる】《動詞・ラ行五段活用》 歩くのをやめて、しばらくその場に静止する。「たちどまっ・て・ 話・を・ する。」

たちなおる【立ち直る】《動詞・ラ行五段活用》 良くない状況であったものが、もとの良い状態に戻る。「いっぺん・ 失敗し・たら・ たちなおる・の・が・ たいへんだっ・せ。」■名詞化=たちなおり【立ち直り】

たちのく【立ち退く】《動詞・カ行五段活用》 求めに応じて、居たところから別の場所へ動く。土地や住まいを明け渡して、別の場所に移る。「広い・ 道・が・ でける・ こと・に・ なっ・て・ たちのい・た。」■名詞化=たちのき【立ち退き】

たちば【立場】《名詞》 その人が置かれている状況や地位。また、それに伴う体面や名誉など。その人の行動を支える、ものの見方や考え方など。「従業員・の・ たちば・から・ もの・を・ 言う。」「そんな・ こと・ 言わ・れ・たら・ わし・の・ たちば・が・ あら・へん。」

たちばさみ【裁ち鋏】《名詞》 布を裁断するのに使う、大きな鋏。「たちばさみ・で・ 布(きれ)・ 切る。」◆ちょっとした糸などを切るときに使う鋏は、「にぎりばさみ【握り鋏】」「つかみばさみ【掴み鋏】」と言う。

たちばなし【立ち話】《名詞、動詞する》 立ったまま話をすること。また、そのようなときの、ちょっとした話題。「店・の・ 前・で・ たちばなし・を・ し・た。」「たちばなし・で・ 聞ー・た・ん・や・さかい・ あんまり・ あて・に・は・ なら・へん。」

たちはばとび【立ち幅跳び】《名詞、動詞する》 助走をしないで止まったままの姿勢から、できるだけ遠くへ飛んで、その距離を競う競技。「砂場・で・ たちはばとび・を・ する。」■対語=「はしりはばとび【走り幅跳び】」〔⇒はばとび【幅跳び】

たちもん【建ち物、立ち物】《名詞》 ①人が住んだり仕事をしたり物品を保管したりするための家やビルなど。「百貨店・の・ 大きな・ たちもん」「たちもん・が・ でけ・て・ 日当たり・が・ 悪ー・ なっ・た。」②大きな仮設物のようなもの。「ぐるり・に・ たちもん・ 立て・て・ 工事・を・ し・とる。」〔⇒たてもん【建て物、立て物】

だちょう〔だちょー〕【駝鳥】《名詞》 アフリカなどの砂漠や草原にすむ、翼が退化して飛ぶことができない、鳥の中で最大の大きさの動物。「だちょー・の・ 卵・は・ ごっつー・ 大きー・そーや。」

|

2017年2月21日 (火)

奥の細道を読む・歩く(174)

象潟⑤

 

 曲がりくねって道が続いていきます。橋から近いところに熊野神社があります。石段を上ったところに境内地があります。芭蕉が象潟に着いた日はたまたまこの神社の祭礼の日でした。曾良随行日記には、宿が女客でいっぱいであったので向屋に泊まったと書かれています。

 この祭りに際しての曾良の句が「象潟や料理何くふ神祭」です。象潟に着いてみると折から熊野神社の祭礼が行われているが、このような海辺の田舎では、祭りのご馳走としてどんなものを作って食べるのであろうかという意味です。好奇心を持って即興的に作った句なのでしょう。

 塩越城跡の説明板もあります。城には九十九島に通じる堀が設けられ、前方に日本海、後方に鳥海山と九十九島を望める地にあったと書いてあります。戦国時代からの居館であったものが、江戸時代初期の大名・仁賀保氏の居城となったが、1631(寛永8年)に廃城となったと説明されています。芭蕉の頃には既に城ではなくなっていたのです。

 細い道を歩いていくと、次々とゆかりの地が現れて、小さな説明板が設けられています。芭蕉を迎えた今野又左衛門の家があります。当時の象潟の名主で、祭礼で忙しかったため、弟の嘉兵衛が芭蕉の滞在中は丁重にもてなしています。近くに、その今野嘉兵衛の家もあります。

 1784(天明4年)に三崎を経て象潟を訪れた菅江真澄が滞在した岡本屋の跡があります。真澄は三河(愛知県)の生まれですが、秋田藩主に重く用いられて、後に秋田地方の風俗・伝承などを詳しく記述した著書を残しています。また、明治の文豪・田山花袋が宿泊した秋田屋の跡もあります。花袋は旅の記録を「羽後の海岸」として残しています

 芭蕉が宿泊した能登屋跡があります、その向かい側に向屋があります。6月16日は向屋に、17日は能登屋に泊まったのです。

 これらの住居や宿屋の跡は、古いまま残っているわけではなく、ここがその地にあたるというだけですが、それでもきちんと説明板が設けられているのは嬉しいことです。

 街角に、象潟での奥の細道の旅を説明した、絵入りの大きな掲示もあるのですが、そのシートが破れているのは残念なことです。

 町の入口に設けられていた木戸の跡、年貢米を保管する米倉と番所が置かれていた御蔵屋敷の跡を経て、象潟駅に戻ってきます。

 なお低耳の句「蜑の家や戸板を敷て夕涼」は、海岸の漁師の家では雨戸を持ち出して腰を下ろして夕涼みをしているという、素朴な情景を詠んでいます。

 岩上のみさごの巣を見て作った曾良の句「波こえぬ契ありてやみさごの巣」は、波が越えそうにない岩の上だから安心するとともに、夫婦仲も決して変わることがないと信じて、睦まじく巣を営んでいると詠んでいるのです。

 この日は酒田の宿で、夜のテレビニュースで、東京都心で初めて11月に積雪があったことを知りましたが、山形・秋田県境では天気に恵まれた一日でした。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (297)    (通算2295回)

日常生活語 「た」⑨

 

だしこぶ【出し昆布】《名詞》 煮出して、汁物や煮物に使う汁を取るために使う昆布。「だしこぶ・を・ 切っ・て・ 鍋・に・ 入れる。」

たしざん【足し算】《名詞、動詞する》 ある数に、他のある数を加える計算。加法。「たしざん・を・ 間違える。」

だしじゃこ【出し雑魚】《名詞》 煮出して、汁物や煮物に使う汁を取るために使う、小さな干し鰯。「だしじゃこ・で・ 味噌汁・の・ だし・を・ とる。」〔⇒いり【炒り】、いりこ【炒り子】、いりじゃこ【炒り雑魚】

だしじる【出し汁】《名詞》 汁物や煮物などの旨味を出すために、鰹節、昆布、椎茸などを煮出した汁。「とろろ芋・を・ 擦っ・て・ だしじる・を・ 入れ・て・ 混ぜる。」〔⇒だし【出汁】

たしない【足しない】《形容詞》 予定しているものに足りない。必要な数量よりも乏しいと思われる。「飲み過ぎ・て・ 集め・とっ・た・ 金・で・は・ たしのー・ なった。」〔⇒たりぐるしい【足り苦しい】、たりぐろしい(足り苦しい)

たしょう〔たしょー〕【多少】《副詞》 その数量や程度がそれほど多くないことをあらわす言葉。いくらか。「2つ・の・ もの・の・ 値段・は・ たしょー・ 違い・ます。」〔⇒だいしょう【大小】

たす【足す】《動詞・サ行五段活用》 ①足りない分を補う。同じようなものを加えて増やす。「茶瓶・に・ 水・を・ たし・とい・ておくれ。」「みずくさい・さかい・ 塩・を・ たし・た。」②2つ以上の数を合わせる。ある数量に更に数量を加える。「100・に・ 50・を・ たす。」

だす【出す】《動詞・サ行五段活用》 ①中にあるものを外へ移す。「袋・から・ お菓子・を・ だし・て・ 食べる。」「夏物・の・ 服・を・ だし・て・ 着る。」「食()・た・ もん・を・ だす。」②人の前に用意する。人の前に発表する。「お客さん・に・ お茶・を・ だす。」「合格し・た・ 人・の・ 番号・を・ 貼り紙・で・ だす。」③出発させる。ある場所に行くようにし向ける。「使い・の・ 人・を・ だす。」「舟・を・ だし・て・ 釣り・に・ 行く。」④それまでとは違った様子を生じさせる。なかったものが姿を現す。「スピード・を・ だす。」「朝顔・が・ 芽・を・ だし・た。」⑤金品などを差し出す。提出する。「寄付金・を・ だす。」「展覧会・に・ 絵ー・を・ だす。」⑥ものごとを起こす。生じさせる。「火事・を・ ださ・ん・よーに・ 気ー・ つけ・てください。」⑦便りなどを送る。「返事・を・ だす。」■自動詞は「でる【出る】」■対語=「いれる【入れる】」

だす《助動詞》 断定する意味を、丁寧な言い方で表現する言葉。「それ・は・ 千円・だす。」「これ・は・ 誰(だい)・のん・だっ・か。」◆「だす」を「だー」と延ばす言い方もあるが、敬意の込められていない「だ」と混同される恐れが生じる。「私・が・ 考え・た・ん・だー。」〔⇒です〕

たすかる【助かる】《動詞・ラ行五段活用》 ①死の危険が伴う病気や事件・事故などから逃れる。「津波・から・ 逃げ・て・ たすかっ・た。」②費用や苦労が少なくてすんで、楽になる。苦労から解放される。「今年・は・ 転勤せ・んで・ たすかっ・た。」③望ましい状況で嬉しく感じる。「会費・が・ 安い・さかいに・ たすかり・ます。」■他動詞は「たすける【助ける】」。

たすき【襷】《名詞》 動きやすくするために、和服の袖をたくし上げて、背中で十文字にかける紐。また、一方の肩から他方の腰へ斜めにかける細い紐や布。「たすき・を・ し・て・ 大掃除・を・ する。」「候補者・が・ たすき・を・ かけ・て・ 演説し・とる。」

たすけ【助け】《名詞》 他の人の費用や労力などが軽くなるように支援すること。また、そのようなことをする人。「みんな・の・ たすけ・が・ あっ・て・ 山・に・ 登れ・た。」

たすける【助ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①死の危険が伴う病気や事件・事故などから他の人を救って、逃れるようにさせる。「おぼれ・そーな・ 人・を・ たすける。」②他人の仕事や作業などに力を注いで、負担を軽くしてやる。手をさしのべる。「当選・できる・よーに・ たすけ・たっ・た。」「仕事・の・ 遅い・ 人・を・ たすける。」■自動詞は「たすかる【助かる】」◆その程度が軽い場合にも使うが、存亡の危機に陥っている場合などに使うことも多い。■名詞化=たすけ【助け】⇒すける【助ける】、てつだう【手伝う】、てったう【手伝う】、て()かす【手()貸す】

たずねる【尋ねる】《動詞・ナ行下一段活用》 ①わからないことを、他の人に質問する。「病院・へ・ 行く・ 道・を・ たずねる。」②人に会うために、その人のところを訪問する。「友だち・の・ 家・を・ たずね・た・けど・ わから・んで・ 行け・なんだ。」③病気や事故などの見舞いに行く。「水害・に・ 遭()ー・た・ 親戚・を・ たずね・て・ 手伝う。」■名詞化=たずね【尋ね】〔⇒たんねる(尋ねる)⇒とう【問う】、きく【聞く、聴く、訊く】

ただ【只】《名詞、形容動詞や()》 品物を渡したり労力を提供したりしても、対価を求めないこと。無料であること。「ただ・ほど・ 高い・ もの・は・ ない。」〔⇒ただこ【只こ】

ただ【唯】《副詞》 ①それだけをとりたてて限定する言葉。「ただ・ それ・だけ・の・ こと・やっ・てん。」「ただ・ 100円・だけ・ 払う。」②事柄がそれだけであるということを強調する言葉。もっぱら。ひたすら。「ただ・ 歩く・だけ・の・ 遠足」⇒たった〕

ただいま【ただ今】《感動詞》 出かけていった先から帰ってきたときの、挨拶の言葉。「ただいま・と・ 言()ー・たら・ じっきに・ 遊び・に・ 行っ・てまう・ねん。」

たたかう【戦う、闘う】《動詞・ワア行五段活用》 ①勝ち負けを決めたり、優劣を競ったりするために、相手と試合などをする。「1回戦・は・ どこ・と・ たたかう・ん・です・か。」②相手を屈服させるために、力を込めて争う。権利や利益などを得たり守ったりするために強く争う。「組合・が・ 会社・と・ たたかう。」③武力を用いて、他の国と争う。「アメリカ・と・ たたかっ・た。」■名詞化=たたかい【戦い、闘い】

たたきうり【叩き売り】《名詞、動詞する》 安い値段で売ること。台を叩きながら口上を述べて売ること。「バナナ・の・ たたきうり」

たたく【叩く】《動詞・カ行五段活用》 ①手やものを使って、力を込めて、瞬間的にものに当てる。「ほかんばち・を・ 思いきり・ たたい・たっ・た。」「太鼓・を・ ドンドンと・ たたく。」「鉦(かね)・を・ たたい・て・ 念仏・を・ 言()ー。」②値段を負けさせる。「もーちょっと・ たたい・たら・ 安ー・ なる・ん・と・ ちゃう・か。」③無遠慮に堂々と言い放つ。「文句・ばっかり・ たたき・やがる・ やつ・や。」「言わ・ん・でも・ えー・ こと・を・ たたき・やがっ・て・ 腹・が・ 立つ。」「あんな・ 口・を・ たたい・て・ しょーのない・ 人・や。」◆言わなくてもよいことを言う、言ってほしくないことを言う、というような気持ちが伴う。⇒うつ【打つ】、はたく(叩く)⇒ぬかす【吐かす】、こく、くち()たたく【口()叩く】

ただこ【只こ】《名詞、形容動詞や()》 品物を渡したり労力を提供したりしても、対価を求めないこと。無料であること。「欲しー・ 言()ー・たら・ ただこ・で・ くれ・た。」〔⇒ただ【只】

|

2017年2月20日 (月)

奥の細道を読む・歩く(173)

象潟④

 

 蚶満寺の山門を出ると公園が広がっています。「奥の細道 蚶満寺」という標柱が立っている松林です。ここから北の方を眺めても丘が、すなわちかつての島々が散らばっているのが見えます。

 小さな池の傍らに「九十九島の碑」があり、少し行くと芭蕉像があります。背丈ほどもある大きな石の上に像が立っています。杖を抱え込むようにして両袖の手を胸の前で結んだ姿です。長い杖の先に頭陀袋をひっかけて、それを背中にまわしているのです。ほっと一休みした、ゆったりとした気持ちで周りの風景を眺めているような感じです。このような芭蕉の姿は初めて見ました。近くに「象潟の雨や西施がねぶの花」の句碑があります。新しい句碑のように思われますが、宝暦の句碑と同じように初案を刻んでいます。

 少し離れたところに西施の像があります。こちらも高い石の上に像がありますが、芭蕉像が黒っぽいのに比べて、西施は白い像です。風を受けながら何かにもたれかかるようなポーズで、右手で自身の長い髪を持ち上げて、左手で籠のようなものを提げているのですが、見た瞬間は、紀元前500年頃の人の像とは思われず、こんなところに何の像があるのかと思ったほどです。薄暗く感じるほどの松林の中で、この像のあたりだけ直接の日光を受けていたことも加わって、現代に近い時代を感じてしまいました。

 近くに第33回奥の細道象潟全国俳句大会(この年の8月6日開催)の特選6句を紹介する掲示板があります。その中の「月山に声落とし行く雁の列」という句が胸に響きます。

 公園の中の細い道をたどっていくと、公園が終わって羽越本線蚶満寺踏切があります。秋田方面に向かうカラフルな7両編成の特急列車が通っていきます。

 国道7号を横断して、集落の中に続く道をたどります。「おくのほそ道 芭蕉の歩いた道」という案内の木柱があちこちに立っています。しばらく行くと、船つなぎ石という史跡に出ますが、象潟川の象潟橋(欄干橋)のたもとに道しるべの石が残っています。川を上ってきた船を停めるのに利用した石ですが、九十九島、八十八潟への船はこのあたりから出ていったようです。芭蕉たちも能因島などに向かってここから乗り込んだのでしょう。石には左右往還という文字が読みとれますから、三崎や秋田へ通じる道はここを通っていたのです。

 この象潟橋から見る鳥海山は絶景です。手前に背の低いビルや民家などが並んでいますが、そんなものは邪魔とは感じません。真っ白な山頂が青空に映えています。すぐ前で川が二股になっているのも風景のアクセントです。欄干は朱色です。かつて象潟八景の一つと言われたそうですが、立ち去りがたい風景です。

 「奥の細道」に「浪打入る所を汐ごしと云。」という言葉がありますが、地図を見るとこの近くには塩越城跡などと書かれていますから、このあたりが潟と海とを結んでいたところでしょう。

 「汐越や鶴はぎぬれて海涼し」は、潮が満ちて寄せてくる汐越に鶴が下り立っている様子を詠んでいます。鶴の脚は海水に濡れていて、あたりの海の景色はいかにも涼しげであると感じているのです。

 象潟が「江の縦横一里ばかり」の中にたくさんの島が浮かんでいたのは奇勝でしょうが、ただ一度の地震で大地がせり上がって現在の風景になったということだけは、いまだに私には信じられない思いです。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (296)    (通算2294回)

日常生活語 「た」⑧

 

たげる〔だげる〕《補助動詞・ガ行下一段活用》[動詞の連用形に付く] 相手や第三者に対して何かの動作をしてあげるという意味を表す言葉。「重たい・ 荷物・を・ 持っ・たげる。」「熱・を・ 測っ・たげ・よー。」「本・を・ 読ん・だげ・まほ・か。」◆「たげる」よりも高い敬意を表す言葉が「たいます」「たげます」である。〔⇒たげます、たいます〕

たけんど〔だけんど〕《接続助詞》 一つの文の中で、前半に述べた事柄に対して、後半で反対・対立する事柄を述べようとするときに使う言葉。「頑張っ・たけんど・ 勝て・なんだ。」〔⇒たが、たけど、たけども、たけんども、たんやが〕

だけんど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「頑張っ・てくれ・た・なー・ だけんど・ 勝て・なんだ・ん・は・ 残念やっ・た。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

たけんども〔だけんども〕《接続助詞》 一つの文の中で、前半に述べた事柄に対して、後半で反対・対立する事柄を述べようとするときに使う言葉。「腹・が・ 減っ・たけんども・ 我慢し・た。」〔⇒たが、たけど、たけども、たけんど、たんやが〕

だけんども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「傘・を・ 忘れ・ていっ・てん・ だけんども・ 雨・が・ 降ら・なんだ・さかい・ 助かっ・た。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

たけんま(竹馬)】《名詞、動詞する》 2本の竹に足置きの横棒をつけて、竹の上部を握ってそれに乗って歩くようにした遊び道具。また、それを使った遊び。「たけんま・の・ 脚・を・ 高(たこ)ー・に・ する。」〔⇒たけうま【竹馬】

たこ【蛸】《名詞》 柔らかな体で骨がなく、8本の足に疣状の吸盤を持って海にすむ動物。「たこ・を・ 酢ーのもん・に・ する。」「大だこ」「くもだこ」◆明石は蛸が名物である。淡路通いの自動車航送船に「たこフェリー」という愛称を付けていたが廃止された。コミュニティバスには「たこバス」の愛称を付けている。

たこ【凧】《名詞》 細い竹などの骨組みに紙などを貼って絵や字を書き、風の力で空高くあげるもの。「正月・に・ たこ・を・ あげる。」〔⇒いか【烏賊】

たこ【胼胝】《名詞》 手足などの、よく使う部分の皮膚が固くなったもの。「ペン・の・ たこ・が・ でき・た。」

たご【担桶】《名詞》 ①持ち運ぶための紐や縄が上部についている、糞尿などを入れる細長い桶。「肥え・の・ たご・を・ 担(にの)ー・ていく。」②便所に設置されている、男性の放尿を受ける器。「たご・を・ 汚し・たら・ あか・ん・ぞ。」〔⇒たんご【担桶】、しょうべんたんご【小便担桶】、しょんべんたんご【小便担桶】⇒こえたんご【肥担桶】、こえたご【肥担桶】

たこあげ【凧揚げ】《名詞、動詞する》 細い竹などの骨組みに紙などを貼って絵や字を書いたものを空高くあげること。「浜・で・ たこあげする。」〔⇒いかあげ【烏賊揚げ】

たこする【高する】《動詞・サ行変格活用》 ①高さを大きくする。「頭・を・ たこし・たら・ 潜(くぐ)ら・れ・へん・ぞ。」②値段を上げる。「そないに・ たこし・たら・ 買わ・れ・へん・がな。」■自動詞は「たこなる【高なる】」■対語=「ひくする【低する】」〔⇒たかする【高する】

たこつり【蛸釣り】《名詞、動詞する》 蛸を釣ること。蛸を釣る道具。「ペコペコ・の・ たこつり・を・ する。」

たこなる【高なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①高さが大きくなる。「松・の・ 木・が・ えらい・ たこなっ・た。」「首筋・を・ 伸ばし・て・ たこなれ。」②値段が上がる。「日照り・で・ 野菜・が・ たこなっ・た。」■他動詞は「たこする【高する】」■対語=「ひくなる【低なる】」〔⇒たかなる【高なる】

たこやき【蛸焼き】《名詞》 ①明石発祥の郷土料理で、鶏卵、浮粉、出汁などを溶いて、その生地の中に蛸を入れて直径3センチほどの球形に焼き上げ、出汁にひたして食べるもの。「明石・の・ たこやき・に・は・ ソース・なんか・ かけ・へん。」②大阪発祥と言われ、小麦粉の生地の中に蛸を入れて直径3センチほどの球形に焼き上げた食べ物。「たこやき・の・ 店・を・ 出す。」◆①は、②の食べ物と区別して、「たまごやき【玉子焼き】」と言うが、他地域の人には「あかしやき【明石焼き】」とも呼ばれている。⇒たまごやき【玉子焼き】

たこ()つる【蛸()釣る】《動詞・ラ行五段活用》 強く叱責する。つるしあげて、いじめる。「失敗し・た・さかい・ みんな・に・ たこつら・れ・た。」

たし【足し】《名詞》 ①足りないところや不十分なところを補うもの。「ちょっと・だけ・や・けど・ 旅行・の・ 費用・の・ たし・に・ し・てください・な。」「こんな・ もん・は・ 腹・の・ たし・に・も・ なら・へん。」②補って役に立つもの。参考となるもの。有益なもの。「良()ー・ 話・を・ 聞ー・て・ たし・に・ なっ・た。」◆①は、特に、わずかの数量を指して言うことが多い。〔⇒たり【足り】⇒ため【為】

だし【出汁】《名詞》 ①鰹節、昆布、椎茸など、煮て味を出すのに使うもの。「だし・の・ こぶ〔昆布〕・を・ 買う。」②汁物や煮物などの旨味を出すために、鰹節、昆布、椎茸などを煮出した汁。「余っ・た・ だし・を・ 野菜・を・ たく・の・に・ 使う。」⇒だしじる【出し汁】

だしあい【出し合い】《名詞、動詞する》 ①金銭や物品などを互いに出して協力し合うこと。「だしあい・で・ 田圃・の・ 機械・を・ 買う。」②同時に両方から出すこと。「トランプ・の・ だしあい・を・ し・て・ 遊ぶ。」〔⇒だっしゃい(出し合い)

だしあいばなし【出し合い話】《名詞》 順序立てず、話題も絞らず、思い思いに自由に発言する話し合い。「だしあいばなし・から・ 始め・て・ 決まり・を・ こしらえ・まほ・か。」〔⇒だっしゃいばなし(出し合い話)

だしあう【出し合う】《動詞・ワア行五段活用》 ①金銭や物品などを互いに出して協力し合う。「村中・で・ だしおー・て・ 祭り・の・ 太鼓〔=布団屋台〕・を・ 作り替える。」②同時に両方から出す。「手・の・ 中・に・ 握っ・た・ もん・を・ だしあう。」■名詞化=だしあい【出し合い】〔⇒だっしゃう(出し合う)

たしか【確か】《形容動詞や()》 ①明白で、間違いのない様子。「たしかに・ 受け取り・まし・た。」②ものごとを推測したり判断したりして、そうである可能性がかなり高いと考えるときに使う言葉。「たしか・ 去年・の・ 8月頃・やっ・た・と・ 思う。」◆「たぶん【多分】」と言うよりも、確実性の高い場合に使う言葉。⇒たぶん【多分】

たしかに【確かに】《副詞》 絶対に間違いなく。「たしかに・ 受け取ら・し・てもらい・まし・た。」「たしかに・ あんた・に・ 頼ん・だ・よ。」

たしかめる【確かめる】《動詞・マ行下一段活用》 調べたり尋ねたりして、あいまいなものごとをはっきりさせる。「この・ お金・ たしかめ・てください。」■名詞化=たしかめ【確かめ】

だしがら【出し殻】《名詞》 出汁をとったあとのかす。特に、出汁をとったあとの煮干し鰯。「だしがら・を・ 除け・て・から・ 味噌・を・ 入れる。」

|

2017年2月19日 (日)

奥の細道を読む・歩く(172)

象潟③

 

 能因島から少し歩くと、記念位置標というのがあって、そこにはこの地点の経緯度とともに、標高が記されて、3メートル021とあります。刈り取られた水田のそばの道を歩いて蚶満寺に向かいます。田圃の向こうにいくつもの丘が、すなわちかつての島が見えます。いくつもの丘が重なり合って続いています。

 蚶満寺は853(仁寿3年)に慈覚大師が開山したと伝えられています。かつては島々の一つであり、象潟の景色の要になっていたのでしょう。境内地をめぐるように歩いて、裏門らしきところから入ります。掃除をされている老婦人の傍を通って、古木に囲まれた境内に入ると、あたり全体が静けさに包まれています。まず鐘楼が目に入ります。

 本堂の左側にある通路から裏の史跡庭園へ進みます。ちょっと明るくなって潟の風景が見えるところに「舟つなぎの石」があります。境内近くまで田圃が広がっていますが、人々は潟からここへ上陸したのでしょう。近くに「西行法師の歌桜」があります。西行はこの地で「象潟の桜は波に埋もれて花の上こぐ蜑の釣舟」と詠んでいます。芭蕉が訪れた季節はそれとは違うのですが、脳裏に西行の詠んだ景色を思い浮かべたことでしょう。近くに「猿丸太夫姿見の井戸」もあります。

 ちょっと高いところに芭蕉の句碑があります。真ん中に大きく芭蕉翁と書かれ、その左右に「象潟の雨や」「西施がねぶの花」と刻まれています。裏には宝暦十三年九月と彫られています。宝暦13年は1763年ですで、句形は初案のものです。

 その近くには、親鸞上人御腰石や、北条時頼公のつつじもあります。庭園から本堂の前に戻ると、境内には芭蕉が大きく葉を広げて茂っています。

 さて芭蕉は、「此寺の方丈に座して簾を捲ば、風景一眼の中に尽て、南に鳥海天をさゝへ、其影うつりて江にあり。西はむやむやの関、路をかぎり、東に堤を築て、秋田にかよふ道遙に、海北にかまへて、浪打入る所を汐ごしと云。」と書いています。確かに「風景一眼の中に尽て」ということであったのでしょうが、地理の様子を東西南北として書いているのは、かなり大まかな表現のようです。ここには、旅の大きな目的地であったところを眼前にしているという、気負い立った気持ちがあったことでしょう。

 「俤松嶋にかよひて、又異なり。松嶋は笑ふが如く、象潟はうらむがごとし。」「寂しさに悲しみをくはへて、地勢魂をなやますに似たり。」という表現は、太平洋側と日本海側という違いとともに、訪れた日の天候の違いにも左右された印象でしょう。けれども、類似点を見出すよりは、対照的な表現の方が面白いという判断はじゅうぶん働いていたことでしょう。私たちの訪れた日は、天候に恵まれましたから、恨むがごとき陰鬱さはまったくありません。

 「象潟や雨に西施がねぶの花」という句は、雨にけぶっている象潟の風景を眺めやると、何か恨んでもいるような悩ましさが感じられてきて、あたりに合歓の花が咲いているが、雨粒を受けたその花の趣は、西施が物思いにふけるように目を閉じている風情を思い出させるというのです。中国の越の国の美女・西施は、敗戦の後に敵の呉の国王のもとに送られます。呉王は西施を寵愛しますが、敵地での彼女は憂いに沈んでいたに違いありません。そんな表情を、象潟の風景に投影しているのです。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (295)    (通算2293回)

日常生活語 「た」⑦

 

たきび【焚き火】《名詞、動詞する》 庭や広場や路上などで、落ち葉、木切れ、紙屑などを集めて燃やすこと。また、その火。「たきび・を・ し・て・ 焼き芋・を・ する。」〔⇒とんど〕

たきもん【焚き物】《名詞》 燃料とするもの。特に、細い枝や割った木。「たきもん・を・ 買()ー・て・ 納屋・に・ 入れ・とく。」〔⇒たきぎ【薪】

たく【炊く】《動詞・カ行五段活用》 ①食材を水やだし汁に入れ熱を加えて、やわらかくしたり味がしみ通らせたりして、食べられる状態にする。「黒豆・を・ とろとろと・ たく。」「お茶・を・ たく。」②水に入れた米に熱を加えて、わらかくして食べられる状態にする。「今夜・は・ ご飯・を・ 1升・ たい・とい・てんか。」③水を、湯にしたり沸騰させたりする。「湯ー・を たく。」「風呂・を・ たい・て・ 入る。」■自動詞は「たける【炊ける】」

たく【焚く】《動詞・カ行五段活用》 火をつけて、炎を出させる。「塵屑・を・ たく。」「落ち葉・を・ たい・て・ 芋・を・ 焼く。」〔⇒やく【焼く】、もやす【燃やす】、やきやきする【焼き焼きする】

だく【抱く】《動詞・カ行五段活用》 ①腕でかかえて胸に押し当てるようにして持つ。「赤ちゃん・を・ だく。」②雛にかえすために温める。「鶏・が・ 卵・を・ だい・とる。」

たくさん【沢山】《副詞、形容動詞や(ノ・ナ)》 数や量が多くある。基準とする数や量よりも大きい。「今日・は・ たくさんの・ 人・が・ 集まっ・た。」〔⇒おおい【多い】、おかい(多い)、ようけ、ようさん(仰山)、ぎょうさん【仰山】、じょうさん(仰山)、どっさり、たんと、やっと、いっぱい【一杯

タクシー〔たくしー〕【英語=taxi】《名詞》 距離や時間に応じて料金をもらって客を乗せる自動車。「たくしー・で・ 病院・へ・ 行く。」

たくらむ【企む】《動詞・マ行五段活用》 よくないことを計画する。人にわからないようにして企てる。「あいつ・は・ 何・を・ たくらん・どる・の・やろ・か・なー。」■名詞化=たくらみ【企み】

たくる【手繰る】《動詞・ラ行五段活用》 ①糸や綱などを、両手を代わる代わる動かして、手元へ引き寄せる。「魚・が・ 釣れ・た・さかい・ てぐす・を・ たくっ・て・ あげる。」②引き寄せるようにして、まくり上げる。「ズボン・の・ 裾・を・ たくっ・て・ 水・の・ 中・を・ 歩く。」③トランプやカルタなどのカード類を混ぜ合わせる。「ちゃんと・ たくっ・とか・な・ あか・ん・よ。」⇒たぐる【手繰る】

たぐる【手繰る】《動詞・ラ行五段活用》 ①糸や綱などを、両手を代わる代わる動かして、手元へ引き寄せる。「縄・を・ たぐる。」②切れ目なく、咳が続く。咳き込む。「たぐっ・て・ 辛・そーや・なー。」⇒たくる【手繰る】

たけ【竹】《名詞》 節の間隔が長く、幹が空洞になっており、地下茎で増えていく植物。「たけ・を・ 切っ・て・ 釣り竿・を・ こしらえる。」

たけ【丈】《名詞》 ①人や動物などの背の高さ。「6尺・の・ たけ・の・ 人」②着物の、肩から裾までの長さ。「たけ・の・ 長い・ 着物」③ものの高さや長さ。「たけ・の・ 高い・ 箪笥(たんす)

だけ《副助詞》 ①ものごとの範囲や限度を表す言葉。「千円・だけ・ あげる・さかい・ 何・ 買()ー・ても・゛かま・へん・よ。」②前に置かれた言葉を強調する気持ちを表す言葉。「人・に・ 笑わ・れる・ こと・だけ・は・ し・とー・ない。」③したことに応じて、成果がもたらされるということを表す言葉。「そないに・ 頑張っ・た・だけ・ 合格さ・し・たり・たい・なー。」◆①の場合は、「だけ」で表現すると後ろは肯定表現となるが、「しか」で表現すると後ろは打ち消し表現となる。〔⇒らけ、なけ。⇒だけだけ、なけなけ、らけらけ〕

たけうま【竹馬】《名詞、動詞する》 2本の竹に足置きの横棒をつけて、竹の上部を握ってそれに乗って歩くようにした遊び道具。また、それを使った遊び。「2段〔=節2つの高さに足置きをつけたもの〕・の・ たけうま・に・ 乗る。」〔⇒たけんま(竹馬)

だけだけ《副助詞》 ものごとの範囲や限度を強く言おうとするときに使う言葉。「こん・だけだけ・しか・ 有ら・へん・さかい・ 気ー・ つけ・て・ 使い・なはれ。」〔⇒なけなけ、らけらけ、だけ、らけ、なけ〕

たけど〔だけど〕《接続助詞》 一つの文の中で、前半に述べた事柄に対して、後半で反対・対立する事柄を述べようとするときに使う言葉。「読ん・だけど・ 意味・が・ わから・へん。」〔⇒たが、たけども、たけんど、たけんども、たんやが〕

だけど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「3時・に・ なっ・ても・た・ だけど・ 今・から・でも・ 間に合う・と・ 思う・よ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

たけども〔だけども〕《接続助詞》 一つの文の中で、前半に述べた事柄に対して、後半で反対・対立する事柄を述べようとするときに使う言葉。「行っ・たけども・ 見付から・なんだ。」〔⇒たが、たけど、たけんど、たけんども、たんやが〕

だけども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「途中・で・ こけ・ても・てん・ だけども・ 最後・まで・ 走っ・てん。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

たけとんぼ【竹蜻蛉】《名詞》 竹を薄く削ってプロペラの形にして、真ん中に軸をさして、両方の手のひらでひねって飛ばす玩具。「たけとんぼ・の・ 飛ばし合い・を・ する。」◆単に「とんぼ【蜻蛉】」とも言う。

たけのこ【筍】《名詞》 好んで食用にされる、幾重にもうろこ状の皮に覆われた、竹の根茎の節から伸びる若い芽。「たけのこ・と・ 若布・を・ たく。」

たけひご【竹籤】《名詞》 籠や提灯などを作るときなどに使う、竹を細く割って削ったもの。「たけひご・に・ 紙・を・ 貼っ・て・ 凧・を・ 作る。」〔⇒ひご【籤】

たげます〔だげます〕《補助動詞・サ行五段活用》[動詞の連用形に付く] 相手や第三者に対して何かの動作をしてあげるという意味を表す言葉。「あんた・の・ 代わり・に・ し・たげます。」〔⇒たげる、たいます〕

たけやぶ【竹藪】《名詞》 竹が集まって生えているところ。「たけやぶ・で・ 蚊ー・に・ 刺さ・れ・た。」〔⇒やぶ【藪】

たける【炊ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①水やだし汁に入れて熱を加えた食べ物が、やわらかくなったり味がしみ通ったりして、食べられる状態になる。「よー・ たけ・て・ やろこい・ 蛸・や。」②水に入れて熱を加えた米が、やわらかくなって食べられる状態になる。「上手に・ たけ・た・ ご飯・や。」③水が、湯になったり沸騰したりする。「たけ・て・ 湯気・が・ 吹い・とる。」■他動詞は「たく【炊く】」①③⇒にえる【煮える】、ねえる【煮える】

たける【長ける】《動詞・カ行下一段活用》 盛りの時期を過ぎて、成熟し過ぎている。収穫に適した時期を過ぎている。「この・ トマト・は・ たけ・ても・とる。」

|

2017年2月18日 (土)

奥の細道を読む・歩く(171)

象潟②

 

 象潟駅前から南に向かって細い道を歩き、しばらく行ってから左折して踏切を越えて、線路の東側に出ます。鳥海山の手前に、田圃やいろいろな建物や人家が見えます。TDKの工場が撤退した跡地もあります。にかほ市象潟郷土資料館に寄って、奥の細道スタンプラリーの押印をします。潟であった時代の象潟を復元した模型などもあるようですが、時間の都合で展示を見学することはあきらめます。日暮れが早くなっていますから、象潟を歩ける時間は限られているのです。郷土資料館から北に向かって能因島へ歩きます。

 九十九島、八十八潟として景勝の地であった象潟は、1804(文化元年)の地震によって、島々が陸地の風景に変わりました。このあたりを歩いていて受ける印象は、ところどころに小山が点在していますが、ごく普通の田圃の風景です。隆起した後の農耕作業によって平板な田圃になったのでしょうが、海底を思わせるような凹凸はありません。航空写真を見ると、区画された田圃の中に小山(つまり、かつての島)が点在しているのがわかります。象潟のあたりの海は皿の底のようにひろがっていたのでしょうか。かつての潟の姿は、一帯の田圃に水が張られる季節に限って再現されるのでしょう。

 芭蕉は汐越に近い象潟橋のたもとから舟に乗って、「先、能因嶋に舟をよせて、三年幽居の跡をとぶらひ、むかふの岸に舟をあがれば、花の上こぐとよまれし桜の老木、西行法師の記念をのこす。」と書いています。能因島を経てから干満珠寺の境内に舟を寄せて西行の古歌の名所を訪ねたと書いているのです。

 曾良随行日記によれば、六月十六日の昼頃に汐越(塩越)に着き、宿を借りたりした後に象潟橋に行って、雨にけぶる潟の風景を見ています。翌十七日は蚶満寺(干満珠寺)へ行く道すがら潟を眺めて、夕飯の後に舟で潟へ出ています。実際に舟に乗ったのは、象潟に着いた翌日の夕方です。真夏ですから、涼しくなる時刻を選んだのかもしれません。「奥の細道」の文章は、現実を昇華させた文章になっています。

 能因法師がこの風景を愛でて3年間幽居していたという伝説の残る能因島ですが、近くに立てられている説明板には、めぐり島と呼ばれていたものが、いつしか伝承を踏まえて能因島と呼ばれるようになったのではないか、と書いています。能因島という呼び名が定着したのは芭蕉の頃より後のことのようです。もしかしたら能因島と呼んだのは、芭蕉が先駆けのようになったのかもしれません。ともあれ、この島はちょっと盛り上がっただけの丘で、姿の良い松が10本ほど枝を伸ばしており、一番高いところに「能因嶋」という、背の低い石柱が立っています。

 加藤さんがスケッチをしている間に、すぐ隣の伊勢鉢島まであぜ道を歩いて往復してみましたが、ややぬかるむ感じがしました。かつて海底であったことに由来するのかどうか、わかりません。

 少し離れてから、能因島を振り返ってみると、鳥海山を背景にして、幹の太い松たちが島の存在を誇示して立っているように見えました。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (294)    (通算2292回)

日常生活語 「た」⑥

 

たかする【高する】《動詞・サ行変格活用》 ①高さを大きくする。「そっち・の・ 棒・を・ もーちょっと・ たかし・てくれ・へん・か。」②値段を上げる。「仕入れ・が・ 上がっ・た・さかい・ 売値・を・ たかする。」■自動詞は「たかなる【高なる】」■対語=「ひくする【低する】」〔⇒たこする【高する】

たかたかゆび【高々指】《名詞》 手の5本の指の真ん中にあって、いちばん長い指。「バレーボールし・とっ・て・ たかたかゆび・を・ 突き指し・た。」〔⇒なかゆび【中指】

たかて〔だかて〕《接続助詞》 一つの文の中で、前後の言葉の関係が逆になって続いていくことを表す言葉。前後で一見矛盾するように見えても、そのようにはならないことを表す言葉。仮にそうであっても。…したとしても。「聞ー・たかて・ わから・なんだ。」「飲ん・だかて・ 酔わ・へん。」「明日・は・ 雨・が・ 降っ・たかて・ 中止・は・ せー・へん。」〔⇒たとこが、たとこで、たところで、たとて、たて、ても〕

たかとび【高跳び】《名詞、動詞する》 助走をしてきて踏み切って、横に渡したバーを跳び越えて、その高さを競う競技。「たかとび・で・ 向こう側・の・ マット・に・ 落ちる。」〔⇒はしりたかとび【走り高跳び】

たかなし《形容動詞や()、名詞》 つけあがって高慢になって、周りの人からの忠告や批判などを無視して自分勝手な行いをする様子。また、そのような人。「怒っ・てやら・なん・だら・ たかなしに・ なっ・てまう・ぞ。」

たかなる【高なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①高さが大きくなる。「あんた・は・ ちょっと・ 見・ん・ 間・に・ 背ー・が・ たかなっ・た・なー。」「背伸びし・て・ たかなら・んと・ 顔・が・ 写ら・へん・がな。」②値段が上がる。「ガソリン・が・ たかなっ・て・ 困る。」■他動詞は「たかする【高する】」■対語=「ひくなる【低なる】」〔⇒たこなる【高なる】

たかのつめ【鷹の爪】《名詞》 とりわけ辛い味のする、小さな実で先がとがってやや曲がった紡錘形の唐辛子。「たかのつめ・を・ 入れ・て・ 漬け物・を・ 漬ける。」

たかめ【高め】《名詞、形容動詞や()》 ①ものの高さやものごとの程度などが、少し高いこと。比較的高いこと。「胸・より・ ちょっと・ たかめ・の・ ところ・まで・ 水・が・ ある。」②ものの値段が少し高いこと。比較的高いこと。「今年・の・ 秋刀魚・は・ 去年・より・ ちょっと・ たかめ・や。」■対語=①「ひくめ【低め】」、②「やすめ【安め】」〔⇒たかいめ【高いめ】

たからくじ【宝籤】《名詞》 公共事業費を得るために、ひとつひとつの紙片に番号を施して地方公共団体などが売り出して、抽選に当たればお金がもらえるようになっているもの。「歳末・の・ たからくじ・を・ 買()ー・た。」

たから【宝】《名詞》 ①金、銀、宝石などの、世間に少ししかなく貴重なもの。また、それに近いような価値のあるもの。「うち・に・は・ たから・なんか・ 何・も・ あら・へん。」②その人にとって、かけがえがない人やもの。大切に扱うもの。「子ども・は・ たから・や。」〔⇒たからもん【宝物】

たからさがし【宝探し】《名詞、動詞する》 品物やカードなどを隠しておいて、それを探し当てる遊び。「浜・の・ 砂・に・ 埋め・た・ たからさがし・を・ する。」

たからぶね【宝船】《名詞》 七福神が乗っており、宝物や米俵などが積み込まれているとされる、想像上の船。また、それを描いた絵。「年賀状・に・ たからぶね・を・ 描く。」

たからもん【宝物】《名詞》 ①金、銀、宝石などの、世間に少ししかなく貴重なもの。また、それに近いような価値のあるもの。「たからもん・なんか・が・ あっ・たら・ 相続・で・ 喧嘩せ・んなん・やろ。無い・ 方・が・ 気・が・ 楽や。」②その人にとって、かけがえがない人やもの。大切に扱うもの。「子ども・が・ 貝殻・を・ たからもん・に・ し・とる。」〔⇒たから【宝】

たかる【集る】《動詞・ラ行五段活用》 ①人や動物が一か所にたくさん集まる。人や動物が群がり集まる。「大安売り・に・ 人・が・ たかっ・とる。」「ビスケット・の・ かけら・に・ 蟻・が・ たかっ・とる。」②小さな虫などが、飛んできて、とまる。「ご飯・に・ 蠅・が・ たかっ・たら・ 気色が悪い・さかい・ 手ー・で・ はらう。」③人が集まってきて、誰かが差し出している指をつかむ。「かくれんぼ・を・ し・たい・ 者(もん)・ この・ 指・に・ たかれ。」④人にお金やものをわだって、手に入れる。「子ども・に・ たから・れ・て・ばっかり・や。」■名詞化=たかり【集り】

たがる《助動詞》 そのようにしたいと思う気持ちを持っていたり、その気持ちが言動にあらわれたりしているという意味を表す言葉。「新しい・ 本・を・ 読み・たがっ・とる。」「海外旅行・に・ 行き・たがっ・とる・けど・ 出し・たる・ 金・が・ あら・へん。」

たき【滝】《名詞》 高いところから勢いよく落ちる水の流れ。「神戸・の・ 布引・の・ たき・を・ 見・に・ 行く。」

たきぎ【薪】《名詞》 燃料とする、細い枝や割った木。「たきぎ・を・ よき・で・ 割る。」〔⇒たきもん【焚き物】

たきぐち【焚き口】《名詞》 かまどやストーブなどで、薪や石炭などの燃料を投げ込むところ。「へっついさん・の・ たきぐち・の・ 灰・を・ 掻き出す。」

たきこみ【炊き込み】《名詞》 魚・肉・野菜などのおかず類を混ぜて炊いたご飯。「今夜・は・ 筍・の・ たきこみ・に・ しょ・-・か。」〔⇒かやくめし【加薬飯】、かやくごはん【加薬御飯】、ごもくめし【五目飯】、ごもくごはん【五目御飯】、まぜめし【混ぜ飯】、まぜごはん【混ぜ御飯】、たきこみごはん【炊き込み御飯】

たきこみごはん【炊き込み御飯】《名詞》 魚・肉・野菜などのおかず類を混ぜて炊いたご飯。「たきこみごはん・の・ お焦げ・が・ おいしー。」〔⇒かやくめし【加薬飯】、かやくごはん【加薬御飯】、ごもくめし【五目飯】、ごもくごはん【五目御飯】、まぜめし【混ぜ飯】、まぜごはん【混ぜ御飯】、たきこみ【炊き込み】

たきこむ【炊き込む】《動詞・マ行五段活用》 ①野菜や魚や肉などをご飯の具として混ぜて炊く。「蛸・を・ たきこん・だ・ ご飯」②長い時間、炊き続ける。「カレー・を・ 2時間・ たきこん・だ。」■名詞化=たきこみ【炊き込み】〔⇒たっこむ【炊っ込む】

たきたき【炊き炊き】《名詞、形容動詞や()》 炊き上げたばかりの、ご飯などの食べ物。また、炊き上げたばかりの様子。「たきたき・の・ ほこほこの・ ご飯・は・ うまい。」〔⇒たきたて【炊き立て】

たきたて【炊き立て】《名詞、形容動詞や()》 炊き上げたばかりの、ご飯などの食べ物。また、炊き上げたばかりの様子。「たきたて・の・ 飯・を・ ちょっと間・ 蒸らす。」〔⇒たきたき【炊き炊き】

たきつけ【焚き付け】《名詞》 炭や薪などを燃やし始めるときに使う、紙や鉋屑のような火のつきやすいもの。「新聞紙・を・ たきつけ・に・ し・て・ 焜炉・に・ 火・を・ つける。」

たきつける【焚き付ける】《動詞・カ行下一段活用》 紙や鉋屑のような火のつきやすいものを使って、炭や薪などに火をつけて燃やす。炭や薪などを燃やし始める。「そろそろ・ 風呂・を・ たきつけ・とい・てくれ・へん・か。」■名詞化=たきつけ【焚き付け】

|

2017年2月17日 (金)

奥の細道を読む・歩く(170)

象潟①

 

 「江山水陸の風光、数を尽して、今象潟に方寸を責。酒田の湊より東北の方、山を越、磯を伝ひ、いさごをふみて、其際十里、日影やゝかたぶく比、汐風真砂を吹上、雨朦朧として鳥海の山かくる。闇中に莫作して雨も又奇也とせば、雨後の晴色又頼母敷と、蜑の苫屋に膝をいれて、雨の晴を待。其朝天能は霽て、朝日花やかにさし出る程に、象潟に舟をうかぶ。先、能因嶋に舟をよせて、三年幽居の跡をとぶらひ、むかふの岸に舟をあがれば、花の上こぐとよまれし桜の老木、西行法師の記念をのこす。江上に御陵あり、神功后宮の御墓と云。寺を干満珠寺と云。此処に行幸ありし事いまだ聞ず。いかなる事にや。此寺の方丈に座して簾を捲ば、風景一眼の中に尽て、南に鳥海天をさゝへ、其影うつりて江にあり。西はむやむやの関、路をかぎり、東に堤を築て、秋田にかよふ道遙に、海北にかまへて、浪打入る所を汐ごしと云。江の縦横一里ばかり、俤松嶋にかよひて、又異なり。松嶋は笑ふが如く、象潟はうらむがごとし。寂しさに悲しみをくはへて、地勢魂をなやますに似たり。

   象潟や雨に西施がねぶの花

   汐越や鶴はぎぬれて海涼し

    祭礼

   象潟や料理何くふ神祭     曾良

   蜑の家や戸板を敷て夕涼    みのゝ国の商人・低耳

    岩上に?鳩の巣をみる

   波こえぬ契ありてやみさごの巣 曾良 」

 

 いよいよ象潟です。象潟の文章の書き始めは、松島と同じように、改まった文章の書き方になっています。芭蕉は、日光で曾良を紹介して「このたび松しま・象潟の眺共にせん事を悦び、且は羈旅の難をいたはらんと、」という文を書いています。芭蕉にとっても曾良にとっても楽しみにしていた場所のはずです。私にとって、象潟に来るのは2度目です。

 象潟駅には「奥の細道最北の地 象潟」という横幕が掲げられています。「ようこそ 霊峰鳥海山と俳句のまち象潟」というのもあります。

 平泉と象潟を比べてみると、平泉が北緯39度ちょうどぐらい、象潟が3912分あたりですから、確かに象潟の方が最北ということになります。それにしても、現代的な感覚で言うと、芭蕉は粋な計らいをしたのかもしれません。何しろ岩手県にも秋田県にもちょっとだけ立ち寄って、観光資源になるように配慮しているのです。

 駅構内には象潟図屏風の複製が展示され、駅前には文学碑などが建っています。芭蕉文学碑は、蚶満寺に所蔵されている芭蕉自筆の「象潟自詠懐紙」の文字を使って、きさかたの雨や西施がねぶの花、ゆふ晴や桜に涼む波の華、腰長や鶴脛ぬれて海涼し、の3句が刻まれています。

 駅前に「奥の細道記念切手碑」というのがあることは予め知っていました。記念切手やシリーズ切手は1年間に何十種類も発行されますから、切手の碑というものは珍しいと思います。この碑は奥の細道シリーズの発行を記念したものとして、各地を代表して建てたのだろうかと思っていました。実際は、そうではなくて、「象潟や雨に西施がねぶの花」という文字の切手と、ねぶの花を描いた切手が碑になっています。この2枚の切手のために碑を建立したのですから、たいへんな力の入れようだと驚きました。

 象潟の今昔という説明板もあります。文化元年前の象潟の絵を見ると、鳥海山を背景にして小島が点々と散らばっています。松島に比べると広がりが小さく、小島が密集しているような絵です。大小百数十の島だと書いてあります。

 まず、象潟郷土資料館へ向かいます。ここに奥の細道スタンプラリーのスタンプがあるのです。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (293)    (通算2291回)

日常生活語 「た」⑤

 

ダイヤル〔だいやる〕【英語=dial】《名詞、動詞する》 ①ラジオなどの周波数を合わせるための、回転するつまみ。「昔・は・ だいやる・を・ 回し・て・ ラジオ・の・ 放送局・を・ 合わし・た。」②番号を合わせてかけるための、電話機の数字板。「出前・を・ 頼む・ だいやる・を・ し・た。」

たいよう〔たいよー〕【太陽】《名詞》 太陽系の中心にあって高い熱と光を出し、地球にも熱と光を与えて万物をはぐくんでいる星。「雲・の・ 間・から・ たいよー・が・ 出・てき・た。」〔⇒ひ【日】、おひさん【お日さん】

だいよう〔だいよー〕【代用】《名詞、動詞する》 本来用いるべきものの代わりに他のものを使って間に合わせること。また、そのようなもの。「竹・を・ 伐っ・て・ 釣り竿・の・ だいよー・に・ する。」

だいようきょういん〔だいよーきょーいん〕【代用教員】《名詞》 過去の制度にあった、正規の資格を持っていないが、臨時に教壇に立つことを認められた人。「だいよーきょーいん・に・ 教え・てもろ・た。」

だいようひん〔だいよーひん〕【代用品】《名詞》 本来用いるべきものの代わりに、間に合わせるために使う、代わりの品物。「砂糖・の・ だいよーひん・の・ サッカリン」 

たいら【平ら】《形容動詞や()》 高低差や起伏や凸凹などがない様子。「たいらな・ グランド」「底・が・ たいらに・ なっ・とる・ 鍋」

たいらげる【平らげる】《動詞・ガ行下一段活用》 ①出されたすべてのものを、食べたり飲んだりしてしまう。「ぎょーさん・ あっ・た・ 饅頭・を・ たいらげ・ても・た。」②すべてを自分のものにする。「欲しー・ もの・を・ やる・と・ 言()ー・たら・ 全部・ たいらげ・て・ 持っ・ていっ・ても・た。」

だいり【代理】《名詞》 他の人に代わって、ものごとを行うこと。また、そのようにする人。「私・の・ だいり・で・ 行っ・てき・てくれ・へん・か。」

たいりょう〔たいりょー〕【大漁】《名詞、形容動詞や()》 魚などがたくさん獲れること。「昨日・は・ たいりょーやっ・た・けど・ 今日・は・ さっぱりや。」「たいりょー・の・ 旗・を・ 立てる。」■対語=「ふりょう【不漁】」

たいりょく【体力】《名詞》 仕事や運動をしたり、病気などに耐えたりするための体の力。「たいりょく・が・ ない・さかい・ えらい・ 仕事・は・ 無理や。」

タイル〔たいる〕【英語=tile】《名詞》 壁面や床面などに張り付けるための、土や石の粉末を小さな板の形にして、色を付けて焼いたもの。「便所・に・ たいる・を・ 張る。」

たうえ【田植え】《名詞、動詞する》 苗代で育てた稲の苗を水田に移し植えること。「たうえ・が・ 済ん・だら・ 蛙・が・ やかましーに・ 鳴く。」

たおす【倒す】《動詞・サ行五段活用》 立っているものを横にする。転倒させる。「木ー・を・ 切っ・て・ たおす。」■自動詞は「たおれる【倒れる】」〔⇒こかす、ころばす【転ばす】、ころがす【転がす】

タオル〔たおる〕【英語=towel】《名詞》 木綿を小さな輪ができる織り方をして、厚く柔らかく仕上げた織物。「たおる・で・ 汗・を・ ふく。」◆用途に注目して「あせふき【汗拭き】」と言うこともある。

たおれる【倒れる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①立っていたものが横になる。転倒する。「けつまずい・て・ たおれ・て・ 怪我し・た。」②病気になる。「あいつ・は・ たおれ・て・ 入院し・とる・そーや。」■他動詞は「たおす【倒す】」⇒こける、ころぶ【転ぶ】、ころがる【転がる】、ころこぶ【転がる】

たか【鷹】《名詞》 森や山にすみ、嘴や爪の尖った、目の鋭い、大型の鳥。◆大きなものを「わし【鷲】」と言い、やや小さなものを「たか【鷹】」という区別もあるようである。「たか・が・ 向こー・て・ 飛ん・でき・たら・ ちょっと・ 恐ろしー・なー。」〔⇒わし【鷲】

たが【箍】《名詞》 木の桶や樽などの回りにはめてある竹や金属の輪。「たが・が・ 緩ん・で・ 水・が・ 漏れ・とる。」

だが《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「あんた・は・ 賛成し・てくれ・た・ だが・ あいつ・は・ 賛成し・てくれ・へん・やろ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

たが〔だが〕《接続助詞》 一つの文の中で、前半に述べた事柄に対して、後半で反対・対立する事柄を述べようとするときに使う言葉。「読ん・だが・ わから・なんだ。」〔⇒たけど、たけども、たけんど、たけんども、たんやが〕

たかい【高い】《形容詞》 ①上に伸びている。上の方にある。下からの長さや隔たりが大きい。「たかい・ ところ・に・ 手ー・が・ 届か・ん。」②序列、身分、地位などが上の方にある。「あんな・ たかい・ とこ・まで・ 出世し・た・ん・や・なー。」③目盛りなどの数字が大きい。度合いが強い。「今日・は・ 気温・が・ だいぶ・ たかい。」「熱・が・ たかい。」④音声の振動が多い。高音である。「たかい・ きんきん声・や・さかい・ 聞き取りにくい。」⑤値段が張る。予想していた以上に金がかかる。「たこー・て・ 手・が・ 出・ん。」■対語=①②③④「ひくい【低い】」、⑤「やすい【安い】」

たかいたかい【高い高い】《名詞、動詞する》 ①幼児などの体を、大人が両腕で支えて、上の方に差し上げること。「この・ 子・は・ たかいたかいし・たら・ 喜ぶ。」②どちらが上の方に伸びているのかを比べ合うこと。背比べ。「友達・と・ たかいたかいし・た。」◆①は、寝ころんだ大人が、幼児などを両足で支えることもある。

たがいちがい【互い違い】《名詞、形容動詞や()》 2つのものが交互になっていること。2つのものが入り混じったり入り組んだりしていること。「竹・を・ たがいちがいに・ 組ん・でいく・ねん。」「バス・が・ あっちこっち・から・ たがいちがいに・ 出・とる。」〔⇒こうたいごうたい【交代交代、交替交替】

たかいめ〔たかいめー〕【高いめ】《名詞、形容動詞や()》 ①ものの高さやものごとの程度などが、少し高いこと。比較的高いこと。「ストライク・より・も・ ちょっと・ たかいめの・ 球」②ものの値段が少し高いこと。比較的高いこと。「ちょっと・ たかいめー・の・ 値段・や・けど・ えー・ 品物・や・ねん。」◆「たかめ【高め】」よりは、「たかいめ【高いめ】」と言うことの方が多い。■対語=①「ひくいめ【低いめ】」、②「やすいめ【安いめ】」〔⇒たかめ【高め】

たかが【高が】《副詞》 数量、程度、金額などを、どんなに高く評価しても問題とするには及ばないという気持ちを表す言葉。「たかが・ 100円・や・けど・ 安い・の・は・ やっぱり・ 嬉しー。」「たかが・ 風邪・ぐらい・で・ 休ん・だら・ あか・ん。」「たかが・ 1枚・の・ 紙切れ・や・けど・ 卒業証書・は・ やっぱり・ 欲しい。」

たかげた【高下駄】《名詞》 歯が長い下駄。「今日・は・ よー・ 降り・そーや・さかい・ たかげた・を・ 履い・ていく。」

たかさ【高さ】《名詞》 上に伸びている程度。上の方に届いている程度。「日照り・で・ 野菜・の・ たかさ・に・ びっくりし・とる・ねん。」「六甲山・の・ たかさ・は・ 千メートル・に・も・ なら・へん。」■対語=「ひくさ【低さ】」

|

2017年2月16日 (木)

奥の細道を読む・歩く(169)

[小砂川]

 

 天候に恵まれて、青空が広がります。寒さは感じません。芭蕉が雨に悩まされながら象潟に向かったことは曾良随行日記に見えますし、「奥の細道」の象潟の部分も雨のことを書いています。昨日今日のことを言うと、このあたりは昨日、寒くて雪がちらついたのだそうです。酒田駅では電車の雪を見ました。

 「ようこそ にかほ市へ」という看板に迎えられるように小砂川駅へ向かいます。女鹿駅の次は小砂川ですから、そこまで歩きます。国道の傍らに「秋田県史跡 三崎山旧街道」という白い標柱が立っていて、そこから見る海は青く穏やかです。渚だけには白い波が見えます。

 県境から歩くこと15分弱で道が二股に分かれます。私たちは国道7号からわかれた、集落の中へと続く道を歩くことにします。小砂川の駅の位置はよくわかりませんが、駅につながるのはこちらの道のように思ったからです。羽後交通バスの「アマクラ」というバス停があります。カタカナ書きである理由はわかりませんし、どんな漢字なのかの想像もできません。少し行くと、道端に同じ会社の「ここから運賃が変わります」という黄色い標柱が立っています。近くにバス停はありません。想像するに、バスは停留所以外のどこであっても手を挙げたら停まってくれて、しかし、運賃が違うようになる地点の表示が必要であるのでしょう。

 集落の中に「菅江真澄が宿泊した磯家跡」という説明板があります。どっしりとした建て方の家で、かつては旅籠であったそうです。文人紀行家の菅江真澄は1784(天明4年)9月25日、三崎山を通って小砂川に入り、悪天候のためここで2泊して汐越(象潟)に向かったと書いてあります。「秋田のかりね」という書物にこのあたりのことが書いてあるのです。

 山側を貨物列車が通り過ぎます 線路からそんなに離れていないので安心です。入江に砂浜が広がっているところが小砂川海水浴場で、しばらく上り坂になってから小砂川駅前というバス停に着きます。

 駅に着いたので安心し、発車時刻まで間があるので海岸へ出てみます。砂浜ではなく断崖の上のようなところです。景色がよいので加藤さんはスケッチ帳を広げます。松の木の間から、台地のような飛島が見えます。空も海も青く広がっています。少し離れたところに頭白稲荷神社という小さな社があります。

 小砂川駅は無人駅です。けれども、「小砂川駅の駅長さんありがとう でんしゃえんそく たのしかったです」という杉の子幼稚園の子どもたちの作品が掲示されています。

 この駅の時刻表は他で見られないような文字が記されています。女鹿駅のことは既に書きましたが、酒田方面行きは6時03分発、7時01分発以外のすべての電車は女鹿通過と書いてあります。一方、秋田方面行きには桂根通過、折渡通過という文字があふれていて、特に桂根に停まるのは6時03分発の1本だけです。それぞれの駅に用がある人にとっては、泣きたくなるような時刻表ではありませんか。2両編成の電車が到着して、2つ先の象潟駅に向かいます。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (292)    (通算2290回)

日常生活語 「た」④

 

だいでもかでも(誰でも彼でも)】《副詞》 人を選ぶことなどをせずに、どのような人であっても。「だいでもかでも・に・は・ でけ・ん・ 難しー・ 仕事」〔⇒だいでもかいでも(誰でも彼でも)、だれでもかれでも【誰でも彼でも】、だれでもかでも【誰でも彼でも】

たいてやない《形容詞》 並大抵のことではない。一通りの苦労ではない。「子ども・を・ 育てる・の・は・ たいてやない・ こと・や。」「嫁入り・ さす・の・も・ たいてやない。」

たいど【態度】《名詞》 考えたり感じたり決意したりしたことなどが動作や表情や言葉などに現れたもの。ものを言ったり、したりするときの様子。「たいど・が・ 悪い・(と・) 言()ー・て・ 怒ら・れ・た。」「落ち着い・た・ たいど・の・ 生徒」

だいどかいど(誰ど彼ど)】《副詞》 どのような人であってもよいから、その人が。「だいどかいど・ 一緒に・ 行っ・てほしー・なー。」〔⇒だれどかれど【誰ど彼ど】

だいどこ(台所)】《名詞》 家庭で食事の支度をするところ。また、食事の支度。「だいどこ・の・ 隅・に・ 火消し壺・を・ 置い・とく。」〔⇒だいどころ【台所】、たなもと〕

だいどころ【台所】《名詞》 家庭で食事の支度をするところ。また、食事の支度。「だいどころ・は・ きれいに・ し・とき・なはれ。」〔⇒だいどこ(台所)、たなもと〕

だいなし【台無し】《形容動詞や()》 根本にかかわるような打撃を受けて、全体がすっかりだめになる様子。ものが傷んですっかり役に立たなくなる様子。「化粧し・とっ・た・のに・ 涙・ 流し・て・ だいなしやっ・た。」

だいなとかいなと(誰なと彼なと)】《副詞》 どのような人であろうとも。特定の人にこだわることをしないで。「だいなとかいなと・ 希望する・ 人・は・ 手ー・ 挙げ・なはれ。」〔⇒だれなとかれなと【誰なと彼なと】

だいにん【大人】《名詞》 運賃や入場料などでの、一人前の扱いを受ける人。「中学生・から・は・ だいにん・の・ 運賃・を・ 払う。」■対語=「しょうにん【小人】」〔⇒おとな【大人】、だい【大】

だいの【大の】《連体詞》 ①一人前の。「だいの・ 大人・が・ びくびくする・な。」②非常な。何よりもまして。「水泳・は・ だいの・ 苦手や。」

だいのじ〔だいのじー〕【大の字】《名詞》 「大」という文字のように、人が両手と両足を広げたようなかっこう。「だいのじ・に・ なっ・て・ 寝・とる。」

だいのつき【大の月】《名詞》 太陽暦で、1か月が31日ある月。「7月(ひちがつ)・も・ 8月・も・ だいのつき・や。」■対語=「しょうのつき【小の月】」

たいばう《動詞・ワア行五段活用》 後の用のために、物や金銭などを使わないで貯える。大切にとっておく。「たいぼ・ても・ 腐っ・ても・たら・ 損や・で。」〔⇒たいぼとく〕

たいびょう〔たいびょー〕【大病】《名詞、動詞する》 治りにくくて、重い病気。治るまでに時間がかかる病気。「たいびょーし・て・ 入院する。」

だいひょう〔だいひょー〕【代表】《名詞、動詞する》 多くの人や団体などに代わって、その意思や意向などを他に伝えること。技能や能力などが優れているとして、ある集団の中から特に選ばれること。また、そのような立場の人や人たち。「隣保・の・ だいひょー・を・ 決める。」「兵庫県・の・ だいひょー・で・ 全国大会・へ・ 行く。」

だいぶ【大分】《副詞》 ものごとの状況や数量などがかなりの程度に達していることを表す言葉。「風邪・は・ だいぶ・ 治っ・てき・た。」〔⇒だいぶん【大分】

たいふう〔たいふー〕【台風】《名詞》 夏や秋の季節を中心にして、熱帯地方の海上で発生して、日本やアジア大陸沿岸などを襲う強い暴風雨。「今年・は・ たいふー・が・ 上陸せ・なんだ。」〔⇒おおかぜ【大風】

だいぶつ【大仏】《名詞》 人の背丈よりもかなり大きな仏像。「奈良・の・ だいぶっつぁん」

だいぶん【大分】《副詞》 ものごとの状況や数量などがかなりの程度に達していることを表す言葉。「雨・が・ だいぶん・ 強(つよ)ー・ なっ・てき・た。」「今年・の・ 阪神・は・ だいぶん・ 調子・が・ えー・なー。」〔⇒だいぶ【大分】

たいほう〔たいほー〕【大砲】《名詞》 太い筒から、大きな弾を、遠くまでうち出す兵器。「舞子・の・ 浜・に・ 昔・ たいほー・を・ 撃つ・ ところ・が・ あっ・た・ん・や。」

たいぼとく《動詞・カ行五段活用》 後の用のために、物や金銭などを使わないで貯える。大切にとっておく。「あんた・は・ だいぶ・ 金・を・ たいぼとん・ね・やろ。」「雨・の・ 水・を・ たらい・に・ たいぼとく。」◆動詞「たいばう」に助動詞「とく」が接続して熟したものである。〔⇒たいばう〕

たいます〔だいます〕《補助動詞・サ行五段活用》[動詞の連用形に付く] 相手や第三者に対して何かの動作をしてあげるという意味を表す言葉。「そんな・ こと・なら・ わし・が・ し・たいます。」「私・が・ 代わっ・て・ 行っ・たいます。」「先生・の・ 鞄・を・ 持っ・たいまし・なはれ。」〔⇒たげる、たげます〕

たいまつ【松明】《名詞》 松や竹などの割り木や葦などを束ねて火をつけて、明かりにするもの。「奈良・の・ お水取り・の・ たいまつ」

タイム〔たいむ〕【英語=time】《名詞、動詞する》 試合や遊びなどをしている途中で、少しの間、中断したりメンバーから抜け出したりすること。また、そのときに発する合図の言葉。「あー・ しんど。ちょっと・ たいむ・や。」〔⇒みっき、みった、みっち、たんま〕

たいや【逮夜】《名詞》 人が亡くなった後に、7日目ごとに営む法要。また、その前夜のこと。「この頃・は・ たいや・を・ 土曜・か・ 日曜・ごとに・ する・ 家・が・ 多い。」◆「ひとたいや【一逮夜】」「ふたたいや【二逮夜】」「みたいや【三逮夜】」「よたいや【四逮夜】」「いつたいや【五逮夜】」「むたいや【六逮夜】」「ななたいや【七逮夜】」と続き、「ななたいや」は「ちゅーいあけ【(中陰空け)】」「しじゅうくにち【四十九日】」となる。月末に亡くなった場合は「たいや【逮夜】」の期間が3か月に及ぶことになるが、3か月にわたることを忌み嫌って、2か月までで繰り上げて終えることも行われている。

タイヤ〔たいや〕【英語=tire】《名詞》 自動車や自転車などで、車輪の外側にはめるゴム製の輪。「自転車・が・ バンクし・て・ たいや・が・ ぺっちゃんこに・ なっ・た。」

ダイヤ〔だいや〕【英語=diamondの省略形】《名詞》 無色透明の結晶をした宝石で、堅くて、美しい光沢をもって光り、最高の宝石とされているもの。「だいや・の・ レコード針」〔⇒ダイヤモンド【英語=diamond

たいやき【鯛焼き】《名詞》 鯛の形をした型に小麦粉を溶いて流し、中に餡を入れて焼いた菓子。「餡・が・ いっぱい・ 詰まっ・た・ たいやき」

たいやく【大役】《名詞》 責任の重い、大切な役目。また、それを担うこと。「今日・は・ たのみ〔=結納〕・を・ 届け・に・ 行く・ たいやく・や。」

ダイヤモンド〔だいやもんど〕【英語=diamond】《名詞》 無色透明の結晶をした宝石で、堅くて、美しい光沢をもって光り、最高の宝石とされているもの。「だいやもんど・の・ 指輪」〔⇒ダイヤ【英語=diamond】の省略形

|

2017年2月15日 (水)

奥の細道を読む・歩く(168)

[三崎]

 

 文字が薄くなってしまっている「奥の細道 三崎峠」という標柱があります。近くに三崎公園観光案内図というのが立っているのですが、位置関係が大雑把な感じでよくわかりません。別の説明板には、「前日酒田を出立したものの激しい雨に逢い、やむなく吹浦に一泊し、当日も雨であったが、芭蕉は象潟への期待から雨にもめげず、むかし有耶無耶の関があったというこの難所を越えて行ったのである。タブの木など生い茂る昼なお暗いこの細道を、病弱の身ながら一歩一歩踏みしめて行った様子が今も眼前に浮かぶようである。」と書いてあります。

 そこから、海の方角に丘を上っていきますと、大きな石がごろごろするところを縫うように細い道が続いて、芭蕉の辿った難所を思わせますが、すぐにトイレや四阿のあるところに出ます。観光客用に整備されてしまっています。山肌は枯れた雑草で灰茶色ですが、彼方に鳥海山が見えます。四阿のあたりへ上っていくと、足元に打ち寄せる白波が見えるようになります。さらにどんどん上っていくと吹浦のあたりからの海岸線も見えるようになります。

 白い小さな灯台がありますから、そちらへ続く道をたどります。旧街道と三崎公園への道の分岐点をあらわす標識がありますが、私たちは三崎公園への道を歩きます。奥の細道スタンプラリーのスタンプが置いてある建物が、そちらの方向にあるだろうという推測です。しばらくすると下の方へ続く長い石段が始まります。下りたところに「三崎峠からウヤムヤの関を訪ねる道」という、秋田県自然保護課が設置した案内板があって、その現在地が山形・秋田の県境にあたるように書いてあるのですが、有耶無耶の関の位置は表示されていません。

 三崎茶屋と書いてある管理棟へ行って。奥の細道スタンプラリーのスタンプを押し、係の方に説明を聞きます。管理棟の前のあたりは広場になっていますが、そこから上り道になって国道7号の方へ続きます。途中に「鳥海国定公園 小砂川海岸 東北六〇景」と書いた、少し古い碑が立っています。

 さらに上っていくと、曾良随行日記の碑の前に出ます。「奥の細道」はこのあたりのことを書いていませんから、曾良の「十六日 吹浦を立 番所を過ると雨降出る 一リ 女鹿 是より難所 馬足不通 番所手形納 大師崎共三崎共云 一リ半有 小砂川 御領也 庄内預り番所也 入には不入手形 塩越迄三リ」という日記が彫られています。この碑の前が旧街道との合流点です。その途中に一里塚跡があったはずですが、私たちは三崎公園を経由しましたから、一里塚には立ち寄らないで過ぎました。

 国道7号へ出て、少し後戻りすると県境の地点があります。山形県遊佐町と秋田県にかほ市を示す表示板がそれぞれ設置されています。ここは標高33メートルです。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (291)    (通算2289回)

日常生活語 「た」③

 

だいしゃ【台車】《名詞》 小さな車輪を付けて、物を載せて運ぶ用途のために作った器具。「だいしゃ・を・ 使(つこ)・て・ 廃品回収・を・ する。」〔⇒だい【台】

たいじゅう〔たいじゅー〕【体重】《名詞》 人や動物などの体の重さ。「また・ たいじゅー・が・ 増え・ても・た。」〔⇒めかた【目方】

たいしょう〔たいしょー〕【大将】《名詞》 ①一家の主人。ある人の夫。「おたく・の・ たいしょー・は・ 元気です・か。」②仲間や団体などのかしら。「今年・は・ 青年団・の・ たいしょー・を・ し・とる・ん・や。」③全軍を指揮・統率する人。また、軍隊の階級の一つ。「たいしょー・に・ 出世する。」④店などのあるじ。「ラーメン屋・の・ たいしょー」⑤人のことを親しんだり、からかったりして言う言葉。「おーい。たいしょー・ おっ・て・です・か。」⇒おやじ【親父】

たいしょう〔たいしょー〕【大正】《名詞》 「昭和」のひとつ前の年号。大正天皇が位についていた時代。「おやじ・は・ たいしょー・の・ 生まれ・や。」

たいじょう〔たいじょー〕【退場】《名詞、動詞する》 会場や式場、あるいは演技をする場所などから出ていくこと。「たいじょー・の・ 時・に・ 拍手・を・ し・てもろ・た。」■対語=「にゅうじょう【入場】」

だいしょう〔だいしょー〕【大小】《名詞》 大きいものと小さいもの。また、その差。「入れ物・の・ だいしょー・を・ 比べる。」〔⇒おおきいこまい【大きい小まい】、おおけえこまい【大きえ小まい】

だいしょう〔だいしょー〕【大小】《副詞》 その数量や程度がそれほど多くないことをあらわす言葉。いくらか。「気・に・ なる・ こと・は・ だいしょー・ あり・ます・ねん・けど。」〔⇒たしょう【多少】

だいじょうぶ〔だいじょーぶ〕【大丈夫】《形容動詞や()》 しっかりしていて信頼ができる様子。ものごとに対処する力がそなわっていて、危険や万一の心配がない様子。「司会・は・ あいつ・に・ 任し・とい・たら・ だいじょーぶや。」「明日・の・ 天気・は・ だいじょーぶです・やろ。」

たいしょく【退職】《名詞、動詞する》 会社などの仕事をやめること。職業を離れること。「たいしょくし・て・ のんびり・ し・てます・ねん。」■対語=「しゅうしょく【就職】」

だいじん【大臣】《名詞》 内閣の構成員として、国の政治の中枢にある人。「だいじん・が・ テレビ・で・ 頭・ 下げ・とる。」

だいず【大豆】《名詞》 畑で作り、その実は豆腐や味噌などの原料としたり、油を搾ったりする作物。「今年・は・ だいず・の・ 出来・が・ 悪い。」◆一般には「まめ【豆】」と言ったり、「あぜまめ【畦豆】」「えだまめ【枝豆】」などと言ったりする。

たいせつ【大切】《形容動詞や()》 根本に関わるほど重要である様子。かけがえのないものとして気をつけて扱う様子。「一つ・しか・ ない・さかい・ たいせつに・ し・てください。」「本・を・ たいせつに・ 扱う。」「私・に・ とっ・て・ たいせつな・ 人」〔⇒だいじ【大事】

たいせつない【大切ない】《連体詞》 代わりのものがないほど、とても重要な。「たいせつない・ もの・を・ お借り・する。」〔⇒だいじない【大事ない】

だいぜんか【大全科】《名詞》 教科書に準拠して児童や生徒が学習するのを助ける本。「勉強する・さかい・ だいぜんか・ 買()ー・てほしー・ねん。」〔⇒とらのまき【虎の巻】、とら【虎】

たいそう〔たいそー〕【体操】《名詞》 ①健康増進などのために、規則正しく手足を動かす運動。「広場・で・ ラジオたいそー・を・ する。」「器械たいそー」②身体の発達の促進、運動能力の発達、健康な生活の推進などを目的とする教育。また、そのような内容を指導する小学校、中学校、高等学校の教科の名。「学校・の・ たいそー・の・ 時間」◆かつては、②の意味で使うことがあったが、現在では稀である。⇒たいいく【体育】

たいそう〔たいそー、たいそ〕【大層】《副詞、形容動詞や()、名詞》 ①ものごとの程度などが甚だしい様子。普通でない様子。「たいそー・ 難しい・ 問題」②ものごとが大げさに展開している様子。「そないに・ たいそな・ 話・と・は・ 違(ちゃ)う・やろ。」「風邪・ぐらい・で・ たいそーに・ 医者・へ・ 行っ・た・ん・かいなー。」③手数がかかって煩わしい様子。「わざわざ・ 来・てもろ・て・ たいそー・を・ かけ・た・なー。」⇒ごっつい、ごつい、すごい【凄い】

たいそうない〔たいそーない、たいそない〕【大層ない】《連体詞》 普通以上におおげさな。大仰な。「たいそーない・ 言い方・ せ・んとい・てんか。」〔⇒たいそうらしい【大層らしい】

たいそうらしい〔たいそーらしー、たいそらしー〕【大層らしい】《形容詞》 普通以上におおげさである様子。大仰である様子。「たいそらしー・ 話・に・ なっ・ても・た。」〔⇒たいそうない【大層ない】

だいたい【大体】《名詞、副詞》 ①物事の量や範囲についての大部分。ものごとの大まかな全体。すべてに行きわたってはいないが、主要なところすべてが、そのようである様子。「今日・の・ 話・は・ だいたい・ わかり・まし・た。」「だいたい・ 千円・ぐらい・で・ 買える・よーや。」②もともとに遡って問題を掘り下げるような意味を表す言葉。「だいたい・ お前・が・ えーかげんな・ こと・を・ 言()ー・た・さかい・ こないな・ こと・に・ なっ・た・ん・や・ない・か。」⇒たいてい【大抵】、たいがい【大概】、ほとんど【殆ど】、おおかた【大方】、おおむね【概ね】、あらかた【粗方】、あらまし、ふつう【普通】

だいだい【代々】《名詞》 何代も続いていること。先祖などのすべての時代や時期。「うち・は・ だいだい・ 酒屋・を・ し・とり・ます。」

だいだい【橙】《名詞》 ①初夏に香り高い白い花を咲かせ、その実を正月飾りに使う、蜜柑に似た木。「おしめ〔注連縄〕・に・ だいだい・を・ くくる。」②赤みがかった黄色。「お日ーさん・を・ だいだい・に・ 塗る。」⇒だいだいいろ【橙色】

だいだい(誰々)】《代名詞》 名前や立場などがわからない、複数の人を指して使う言葉。名前や立場などを限定しないで、複数の人を指して使う言葉。「だいだい・が・ 来る・の・か・ 知り・たい・ねん。」〔⇒だれだれ【誰々】

だいだいいろ【橙色】《名詞》 赤みがかった黄色。「だいだいいろ・の・ 表紙・の・ 本」〔⇒だいだい【橙】

だいちょう〔だいちょー〕【台帳】《名詞》 事務の記録のもとになる帳簿。「自治会・の・ 会員・の・ だいちょー」「卒業生・の・ だいちょー」

たいてい〔たいてー〕【大抵】《名詞、副詞》 物事の量や範囲についての大部分。ものごとの大まかな全体。すべてに行きわたってはいないが、主要なところすべてが、そのようである様子。「たいてー・の・ 人・は・ 賛成し・てくれ・た。」「10時・に・ なっ・たら・ 店屋・は・ たいてー・ 開い・とる・やろ。」〔⇒たいがい【大概】、だいたい【大体】、ほとんど【殆ど】、おおかた【大方】、おおむね【概ね】、あらかた【粗方】、あらまし、ふつう【普通】

だいでもかいでも(誰でも彼でも)】《副詞》 人を選ぶことなどをせずに、どのような人であっても。「だいでもかいでも・ かま・へん・さかい・ 2人・ほど・ 行っ・てくれ・へん・か。」〔⇒だれでもかれでも【誰でも彼でも】、だいでもかでも(誰でも彼でも)、だれでもかでも【誰でも彼でも】

|

2017年2月14日 (火)

奥の細道を読む・歩く(167)

[吹浦から三崎へ]

 

 三崎公園に向かう海岸線は、鳥海山・飛島ジオパークともなっているようで、その表示が出ています。遊佐町漁村センターの傍を過ぎ、湯の田温泉の温泉宿があるところを過ぎますが、人の気配には乏しく、国道を行き来する車もまばらです。道の横を秋田に向かう羽越線の電車が通り過ぎます。

 民家に風除けを設けているのが目につく地域があります。細い棒を縦に並べて縄で結んでいます。冬になれば強い風が吹くのでしょう。このあたりの日本海はなかなか手ごわそうです。三崎のあたりは少しずつ近づいていますが、まだまだ先です。鳥崎というバス停や、滝の浦というバス停を過ぎるあたりの国道345号に「あまはげ街道」という愛称がつけられている看板があります。少し行くと、女鹿バス待合所という小さな建物があります。

 このあたりを歩く計画を立てたときに、女鹿駅を利用することを考えたのですが、女鹿駅はなかなか乗降できない、秘境のような駅であることがわかりました。この駅に電車が停まるのは、朝の酒田方面行きと、夕方の秋田方面行きしかないのです。その他の電車はすべて通過してしまいます。たぶん酒田への高校の通学客や通勤客だけが利用する駅なのでしょう。このような変則的な時刻表は全国的に珍しいと思います。

 それならば、電車の乗降はできなくてもよいから、道路を歩いて女鹿駅に立ち寄ってみたいと考えました。けれども、羽越線はそんなに離れたところを走ってはいませんが、駅らしいものがどこにあるのかはわからないのです。

 延命地蔵大菩薩というのがあるところから右の方へ入る道があるので、そちらへ歩を進めてみました。少し後戻りするような方向になるのですが、偶然にも神泉の水(かみこのみず)を見ることができました。この水の流れは、6つの水槽に仕切られて、上の方から下の方に向かって、その使い方を決めて守ってきたものです。一番下の水の傍には砥石で刃物を研いでいる人がいます。「湧き水を山の神より普請して引いてきた」のでこのような名になったという説明が書いてあります。

 結局、女鹿駅がどこにあるのかはわからずじまいで、三崎公園に向かって歩きます。潮害防備保安林の横を通っていくと、三崎公園まで0.1㎞という標識に出会います。左手の海岸寄りにこんもりとした丘が見えてきます。県境のあたりが近づいてきたようです。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (290)    (通算2288回)

日常生活語 「た」②

 

たいがく【退学】《名詞、動詞する》 学校を卒業する前にやめること。また、学校がそのように処分をすること。「親父・が・ 死ん・だ・さかい・ たいがくし・て・ 働く。」

だいがく【大学】《名詞》 高等学校を卒業した生徒などに対して、高度な専門教育を行うところ。「子ども・を・ だいがく・に・ やる・と・ 親・は・ たいへんな・ こと・や。」

だいかん【大寒】《名詞》 二十四節気のひとつで、1月21日頃の、一年中でいちばん寒い時期にあたる日。「だいかん・の・ 頃・に・ 寒稽古・を・ する。」

だいきち【大吉】《名詞》 縁起や運勢がこの上もなく良いこと。また、そのような時。「おみくじ・ 引ー・たら・ だいきち・が・ 出・た。」■対語=「だいきょう【大凶】」

だいきゅう〔だいきゅー〕【代休】《名詞》 休日に働いたり登校したりした代わりに、本来は出勤や登校すべき日にとる休み。「こないだ・の・ 日曜日・に・ 出・た・ だいきゅー・を・ もろ・てん。」

だいきょう〔だいきょー〕【大凶】《名詞》 縁起や運勢がこの上もなく悪いこと。また、そのような時。「この・ 1年・は・ だいきょー・やっ・た。」また、そのような時。■対語=「だいきち【大吉】」

たいきん【大金】《名詞》 たくさんのお金。「そんな・ 大金・は・ いっぺん・に・は・ 払わ・れ・へん。」

だいきん【代金】《名詞》 品物を買ったり何かの仕事をしてもらったりしたときに、相手に支払うお金。「だいきん・は・ 銀行・に・ 振り込む。」

だいく【大工】《名詞、動詞する》 ①主として木造の家を建てたり直したりすることを職業にしている人。「学校・を・ 出・て・ だいく・の・ 見習い・を・ する。」②家を建てたり直したりすること。また、その技量や腕前。「えー・ だいく・を・ し・てくれる。」③趣味などで、ものを作ったりすること。「日曜・は・ だいくし・て・ 棚・を・ こしらえる。」②③⇒だいくしごと【大工仕事】

だいくしごと【大工仕事】《名詞、動詞する》 ①家を建てたり直したりすること。また、その技量や腕前。「だいくしごと・が・ 上手な・ 人・を・ 紹介し・てくれ・へん・か。」②趣味などで、ものを作ったりすること。「だいくしごと・を・ し・て・ 一日・が・ 暮れ・ても・た。」〔⇒だいく【大工】

たいけい〔たいけー〕【隊形】《名詞》 大勢の人が集まって並ぶときの、縦や横などに広がる形や配置。「2列・の・ たいけー・で・ 並ん・でください。」

たいけい〔たいけー〕【体形】《名詞》 外見上の手足や胴体などの格好。体の輪郭について、受ける感じ。「がっしりし・た・ たいけー・の・ 人」〔⇒からだつき【体付き】、かだらつき(体付き)

だいけい〔だいけー〕【台形】《名詞》 向かい合った一組の辺が並行である四角形。「あそこ・の・ 運動場・は・ だいけー・や・ねん。」

たいくつ【退屈】《形容動詞や()、動詞する》 ①心を集中させたり体を動かしたりすることがなくて、時間を持て余す様子。「誰・も・ 来・やへん・さかい・ たいくつし・とっ・てん。」②面白みがなくて、つまらなく、気持ちが乗らない様子。緊張に欠ける様子。「今日・は・ 相手・が・ 弱すぎ・て・ たいくつな・ 試合・やっ・た・なー。」

たいこ【太鼓】《名詞》 ①木や金属で作った胴に皮を張って、ばちで打ち鳴らす楽器。「たいこ・を・ 鳴らす。」②秋祭りのときなどに飾り立ててかき上げたり曳き回ったりする布団太鼓。「宮はん・で・ たいこ・を・ かく。」⇒だんじり【檀尻】

だいこ(大根)】《名詞》 畑で作り、白くて太い根を食用とする野菜。「だいこ・の・ 漬け物(もん)〔⇒だいこん【大根】、おだい【お大()

だいこおろし(大根おろし)】《名詞》 ①大根をすり下ろしたもの。「だいこおろし・に・ ちりめんじゃこ・を・ 振る。」②大根などをすり下ろすときに使う器具。「だいこおろし・で・ 手ー・ すりむい・た。」〔⇒だいこんおろし【大根おろし】

だいこく【大黒】《名詞》 七福神のひとりで、丸い頭巾をかぶり、肩に大きな袋を背負い、打ち出の小槌を持った姿の神。「えべっさん・と・ だいこくさん」

だいこくばしら【大黒柱】《名詞》 ①家の中心として立っている、最も太い柱。「だいこくばしら・に・ 釘・を・ 打っ・たりし・て・ 傷・を・ つけ・たら・ あか・ん。」②一家や団体などの中心になって支えている人。「だいこくばしら・が・ おら・ん・よーに・ なっ・たら・ 困る・がな。」

たいこぐら【太鼓蔵】《名詞》 祭礼で奉納される布団太鼓(檀尻)を入れておく蔵。「たいこぐら・から・ だんじり・を・ 出し・て・ 虫干しする。」

だいこん【大根】《名詞》 畑で作り、白くて太い根を食用とする野菜。「だいこん・を・ ふろふき・に・ する。」〔⇒だいこ(大根)、おだい【お大()

だいこんおろし【大根おろし】《名詞》 ①大根をすり下ろしたもの。「えらい・ 辛い・ だいこんおろし・や・なー。」②大根などをすり下ろすときに使う器具。「だいこんおろし・で・ 林檎・を・ 摺る。」〔⇒だいこおろし(大根おろし)

だいじ【題字】《名詞》 ①新聞の名前として、最初の面の上段や右上などに書かれている文字。「横書き・の・ だいじ・の・ 新聞」②書物の名前などとして書かれている文字。「先生・に・ 筆・で・ だいじ・を・ 書い・てもらう。」

だいじ【大事】《形容動詞や()》 根本に関わるほど重要である様子。かけがえのないものとして気をつけて扱う様子。「だいじな・ 本・や・さかい・ 汚し・たら・ あか・ん・ぜ。」「親・を・ だいじに・ する。」〔⇒たいせつ【大切】

たいした【大した】《連体詞》 ①程度が甚だしいことを表す言葉。たいへん素晴らしい。「何回・ 走っ・ても・ ずっと・ 1番・に・ なる・ たいした・ やつ・や。」②特に取りあげて言うほどのものではないということを表す言葉。「たいした・ 怪我・や・ ない・さかい・ 心配・は・ いら・ん。」◆②は、後ろに打ち消しの言葉が伴う。

たいしたことない【大したことない】《形容詞》 特に取りあげて言うほどのものではない。大層に考えるほどではない。「たいしたことない・ 怪我・やっ・てん。」「怪我・は・ たいしたことなかっ・てん。」

たいしつ【体質】《名詞》 その人が生まれつき持っている、体の性質。「風邪・を ひきやすい・ たいしつ」

たいして【大して】《副詞》 とりたてて言うほどでもないことを表す言葉。さほどには。「たいして・ 金・は・ かから・へん。」「たいして・ 手間・は・ 取らせ・まへ・ん。」◆後ろに打ち消しの言葉が伴うことが多い。〔⇒あまり【余り】、あまし【余し】、あんまり【余り】、あんまし【余し】、なんぼも〕

だいじない【大事ない】《形容詞》 とりわけ差し支えは生じない。大丈夫であるから気にしなくてよい。「心配せ・ん・でも・ えー・ 花瓶・ 一つ・ぐらい・ めん・でも・ だいじない・ こと・や。」「これ・ 借っ・ていっ・ても・ だいじない・か。」◆丁寧な気持ちが加わると「だいじおまへん」となる。〔⇒べっちょない(別状ない)、だんだい、だんない、かまへん(構へん)、かめへん(構へん)、かまん(構ん)、かまわん【構わん)

だいじない【大事ない】《連体詞》 代わりのものがないほど、とても重要な。「だいじない・ もの・を・ 貰(もろ)・て・ すん・ませ・ん。」〔⇒たいせつない【大切ない】

|

2017年2月13日 (月)

奥の細道を読む・歩く(166)

酒田[吹浦]②

 

 手前の道路に木でできた一の鳥居があり、鳥海山大物忌神社吹浦口ノ宮の境内となるところにも木でできた二の鳥居があります。うっそうとした丘が後ろに広がる神社です。この神社の本社は海抜2236メートルの鳥海山頂に鎮座しており、麓に里宮として吹浦と蕨岡に口ノ宮があります。社務所には、この神社は日本最北の一之宮だと書いてあります。山頂本殿式年遷座が平成29年に行われるという幟も立っています。

 長い石段が真っ直ぐに続いていますが、上るのは敬遠します。なにしろこの日は徒歩の道のりが長いのです。目の前にあるのは下拝殿ですが、そこでお参りをします。石段を上ると上の拝殿と本殿があるのですが、遙拝します。

 引き返して、琴平神社の横を通って、積み石で囲まれた小さなガードをくぐって、JR羽越線の海側へ抜けます。水辺となって、小さな舟がつながれています。月光川の河口部分ですが、それに沿って歩くとすぐに日本海です。吹浦漁港も見えます。港の向こうに見える山並みの中には温海山も見えているのでしょうか。風は強くはありませんが、渚近くの海は白波が立っています。遠くにも近くにも風力発電の大きな羽根が回っているのが見えます。

 国道345号を右にカーブして歩いていくと碑が見えてきます。「あつみ山や吹浦かけて夕すゞみ」が海を背にして建っています。

 「あつみ山や」の「や」は字余りです。温海山と吹浦は離れたところにあります。温海山が遠くに見えて吹浦は目の前です。温海山から吹浦にかけて見渡したという印象を出すためには、この「や」が必要であるのでしょう。「あつみ(温い・暑い)」ものを「ふく(吹く)」ことによって、涼しさを呼び寄せるという気持ちがあるのでしょう。眺望をほしいままにして夕涼みをしているという伸びやかさがあります。これまで続いた山旅から、海岸に出ることによってほっとした思いになっているにちがいありません。ただし、この句は、句碑が建っているところで作られたかどうかはわかりません。「淵庵不玉と云医師の許」での句会で歌仙を巻いたときにこの句が記されています。

 句碑の下の海岸は出羽二見と呼ばれる景勝の地です。伊勢の二見浦と同じように、対となった岩に注連縄が渡されています。右側の大きい方の岩には赤い鳥居が立てられています。鳥居の後ろが一段高くなって、松の木が生えています。

 国道は海岸に沿って曲がりくねっていきます。しばらく歩くと左手に小高い丘が現れましたので、上っていきます。赤くなった松の落ち葉が幾重にも積もったところを歩いていくと、松の木陰から平らな島が見えてきます。沖合に浮かぶ飛島です。現在は酒田市に属しています。丘の上は広場になっていて、地元の人たちの句碑なども建てられています。

 そして、この広場から下に見えるのが羅漢岩です。吹浦海禅寺の寛海和尚が、日本海の荒波で命を失った人を供養するとともに、海上の安全と仏道の興隆を願って、岩に刻みつけた羅漢像です。数百メートルにわたる奇岩に、石工とともに十六羅漢とその他の仏像を刻んで、明治初年に完成させたと言われます。説明板と照らし合わせながら、その像を眺めます。茶色を帯びた岩には白波が寄せては返していきます。加藤さんは羅漢や海に向かって絵筆を走らせます。

 ここから北の方に見える岬が、山形・秋田県境の三崎公園のあたりだろうと思われ、そこを目指して歩き継いでいきます。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (289)    (通算2287回)

日常生活語 「た」①

 

た〔たー〕【田】《名詞》 水を張って稲などを育てる耕地。水田。「たー・に・ 水・を・ 張る。」■対語=「はたけ【畑】」〔⇒たんぼ【田圃】

た〔だ〕《助動詞》 ①終わったこと(過去や完了)を表す言葉。「6時頃・に・ 来・た。」「手紙・を・ 読ん・だ。」②そのような状態であるということを表す言葉。「曲がっ・た・ 道」③まだそうなっていないが、なった場合のことを表す言葉。「早(はよ)ー・ 来・た・ 人・から・ 中・に・ 入っ・て・ 待っ・とい・てんか。」◆「た」は、前の言葉が撥音である場合に「だ」となる。

ダース〔だーす〕【英語=zozen】《名詞》 品物12個を一組として数える言葉。12個を一組としたもの。「鉛筆・を・ 1だーす・ 買う。」

だあな〔だーな〕《終助詞》 相手に対して、または自分の心に対して念を押す気持ちが込められている言葉。「明日・は・ 雨・だーな。」◆「だす」+「な」から転じた言葉であるかもしれない。

たい【鯛】《名詞》 めでたいものとされる、陸の近くにすむ、体が平たくてほのかに赤い色をした魚。「明石・の・ たい・は・ 値ー・が・ 高い。」

たい【対】《名詞》 2つのものの組み合わせや、その割合を表す言葉。「試合・は・ 何・たい・ なんぼ・で・ 勝っ・た・ん・や。」

たい《助動詞》 そのことが実現することを強く希望する気持ちを表す言葉。「早(はよ)ー・ 行き・たい・なー。」「見ー・たい」「しー・たい」

だい【題】《名詞》 文章や芸術作品などに付けて、その中心となる事柄や意図などを表すようにした、短い言葉。「映画・の・ だい」「作文・の・ だい」

だい【台】《名詞》 ①適当な高さを保ったり、人やものを据えたりするために土台とする平らな器具。「じべた・で・ のー・て・ だい・の・ 上・に・ 置き・なはれ。」「花瓶・の・ だい」②小さな車輪を付けて、物を載せて運ぶ用途のために作った器具。「だい・に・ 載せ・て・ ごみ・を・ 運ぶ。」⇒だいしゃ【台車】

だい【大】《名詞》 ①数量、形、範囲などが大きいもの。程度や度合いが大きいこと。「だい・の・ 詰め合わせ・の・ 方・を・ 買()ー・た。」②運賃や入場料などでの、一人前の扱いを受ける人。「だい・の・ 切符・ 1枚・ おくれ。」③太陽暦で一か月が31日になっている月。「5月・は・ だい・や。」④食べたもののうち、栄養分と水分として吸収されたものの残りとして排泄されるもの。「だい・を・ する・さかい・ ちょっと・ 時間・が・ かかる・でー。」■対語=「しょう【小】」⇒おとな【大人】、だいにん【大人】⇒うんこ、うんうん、うんち、うんちゃん、ばば、あっぱ、べん【便】、くそ【糞】

だい【代】《名詞》 ①親・子・孫などの世代。また、その一生。「親・の・ だい・まで・ 百姓・を・ し・とっ・た。」「3・だい・前」②年代や年齢などのおおよその範囲を表す言葉。「20(はたち)・だい・は・ よー・ 遊ん・どっ・た。」「昭和・の・ 20年・だい」③会社や店などの長として、その地位にある期間。「あの・ 社長・の・ だい・に・ 会社・は・ 大けなっ・た。」

だい()】《代名詞》 ①名前や立場などがわからない人を指して使う言葉。「だい・や・ 知ら・ん・ 人・に・ 助け・てもー・てん。」②特定の人を指さないで、自分以外の人のことを言う言葉。「だい・ど・ 挨拶し・てくれ・へん・か。」〔⇒だれ【誰】

だい【台】《助数詞》 車や機械などを数える言葉。「何だい・ 待っ・ても・ 加古川行き・の・ バス・が・ 来()ー・へん。」「トラック・ 3だい分・の・ 荷物・が・ ある。」

たいあたり【体当たり】《名詞、動詞する》 ①相手に、自分の体をぶつけていくこと。特に、強い相手に全身でぶつかっていくこと。「たいあたりし・てき・やがっ・た・さかい・ 殴り合い・に・ なっ・ても・てん。」②捨て身で物事に取り組むこと。「たいあたり・で・ 頑張っ・た・ 試合・やっ・た・けど・ 勝て・なんだ。」

だいあん【大安】《名詞》 六曜の一つで、何をするにも縁起がよいとされる日。「だいあん・に・ 結婚式・を・ する。」■対語=「ぶつめつ【仏滅】」

たいいく【体育】《名詞、動詞する》 ①健康な体を作るための運動。「たいいく・で・ 体・を・ 丈夫に・ する。」「地区・の・ たいいく・の・ 大会」②身体の発達の促進、運動能力の発達、健康な生活の推進などを目的とする教育。また、そのような内容を指導する小学校、中学校、高等学校の教科の名。「たいいく・の・ 時間・に・ サッカー・を・ する。」◆かつては、②の意味で「たいそう【体操】」と言うことがあった。⇒たいそう【体操】

たいいくのひ〔たいいくのひー〕【体育の日】《名詞》 国民の祝日の一つで10月の第2月曜日に設定されており、スポーツに親しみ、健康な心身をつちかう日。「たいいんくのひ・に・ 住民運動会・を・ する。」

だいいち【第一】《名詞、副詞》 ①ものの順序の一番はじめ。はじめに順序づけられたもの。「ラジオ体操・の・ だいいち」②最も優れていること。「神戸・の・ 港・は・ 昔・は・ 日本・で・ だいいち・やっ・た・ん・や。」③最もだいじなこと。「体・が・ だいいち・や・さかい・ 無理せ・んとき。」④何のことはともかくとして、まずもって。「だいいち・ 飯・ 食わ・んと・ 動か・れ・へん。」

たいいん【退院】《名詞、動詞する》 病気や怪我などがよくなって、入っていた病院から出ること。「2週間・ かかっ・た・けど・ やっと・ 退院・が・ でき・ます・ねん。」■対語=「にゅういん【入院】」

だいおうじょう〔だいおーじょー〕【大往生】《名詞、動詞する》 事故などによらず、天寿を全うして高齢で亡くなること。心身の苦痛などがない状態で安らかに亡くなること。「お祖父さん・は・ 90・で・ だいおーじょーし・てん。」

たいおん【体温】《名詞》 健康状態に応じて変化する、人や動物の体の温度。「風邪・で・ たいおん・が・ 上がっ・た。」

たいおんけい〔たいおんけー〕【体温計】《名詞》 体の温度を測る器具。「たいおんけー・で・ 計っ・たら・ 38八度・ あっ・た。」

たいかい【大会】《名詞》 多くの人が集まって催す会合。その組織の最も重要なものとして開く会合。「神戸・の・ 花火・たいかい・を・ 見・に・ 行く。」「ソフトボール・の・ たいかい」

たいがい【大概】《名詞、副詞に》 ①物事の量や範囲についての大部分。ものごとの大まかな全体。すべてに行きわたってはいないが、主要なところすべてが、そのようである様子。「昼飯代・は・ たいがい・ 500円・ぐらい・や。」「たいがい・の・ 人・は・ 賛成し・とる。」②ものごとの程度がかなりである様子。「昨日・の・ 海岸清掃・は・ たいがい・ しんどかっ・た。」③限度をあまり超えない段階にある様子。「暴れる・の・も・ たいがいに・ し・やがれ。」⇒たいてい【大抵】、だいたい【大体】、ほとんど【殆ど】、おおかた【大方】、おおむね【概ね】、あらかた【粗方】、あらまし、ふつう【普通】⇒ごっつい。⇒ええかげん【良え加減】

たいがいにする【大概にする】《動詞・サ行変格活用》 頃合いでやめる。適切な段階で終える。ふざけた気持ちなどを持たずに物事に取り組む。過度なことや常識はずれのことをしないようにする。「お前ら・ たいがいにし・とか・な・ わし・は・ 怒る・ぞ。」「あんまり・ 派手な・ こと・は・ やめ・て・ たいがいにし・とき・なはれ。」「文句・ばっかり・ ぬかし・やがっ・て・ たいがいにせ・んかい。」〔⇒ええかげんにする【良え加減にする】

たいかく【体格】《名詞》 発育状況や栄養状態などからもたらされる、体の骨組みや、体の大きさなどの外観的な様子。「たいかく・が・ えー・ 人・や・けど・ 粘りけ・が・ 無()ー・て・ じっきに・ 負け・てまう。」

|

2017年2月12日 (日)

奥の細道を読む・歩く(165)

酒田[吹浦]①

 

 「羽黒を立て、鶴が岡の城下、長山氏重行と云もののふの家にむかへられて、誹諧一巻有。左吉も共に送りぬ。川舟に乗て、酒田の湊に下る。淵庵不玉と云医師の許を宿とす。

   あつみ山や吹浦かけて夕すゞみ

   暑き日を海にいれたり最上川」

 「奥の細道」歩きは遂に日本海に出ました。芭蕉にとっても日本海に沿った旅は珍しいことでしょうが、私にとっても同様です。私も加藤さんも海の近くに住んでいます。けれどもその海は須磨・明石の海であって、大阪湾・瀬戸内海の海です。兵庫県は、日本海に臨む但馬から、瀬戸内に臨む播磨を経て、紀伊水道を経て太平洋につながる位置にある淡路まで、南北に広がる地形です。そうであっても、私自身は日本海の風景を目にすることはそんなに多くはありません。「奥の細道」の旅のこれからは、敦賀まで日本海に沿った旅です。存分にその風景に接したいと思います。

 出羽三山の旅を終えた芭蕉は、鶴岡から舟に乗って赤川を下って酒田に向かいます。赤川は、今では日本海に直接流れ入っていますが、昔は最上川の下流に合流していました。酒田に泊まって、それから北に向かうのですが、吹浦や三崎を経て象潟に着きます。三崎は現在の山形・秋田県境です。私たちは、JR羽越線で北に向かって吹浦駅で下車し、小砂川駅まで歩きます。吹浦-小砂川間の駅間距離は8.7㎞ですが、道路は鉄路よりも長く、私たちは寄り道もしますから、歩くのは10㎞を超えます。

 なお、芭蕉の句にある「あつみ山(温海山)」は酒田市の南方にある700メートルを超える山であり、「吹浦」は飽海郡遊佐町の吹浦のことです。

 今朝のニュースは、東京都心の11月の降雪は54年ぶりで、11月の積雪は昭和36年以降では初めてであると伝えています。ところで今朝の庄内地方は曇ってはいますが、そんなに寒くはありません。

 酒田駅の電車にはわずかですが雪が付いています。8時前に酒田を出る秋田行は空いていますが、高校生の姿もあちこちに見えます。酒田から遊佐町に向かうにつれて鳥海山が前方から右の車窓に移り、南鳥海駅では田圃と民家の向こうに大きな姿が迫ってきます。青空が見え始めました。頂上が手に取るように近く見えて、真っ白です。遊佐駅では高校生たちが下車します。私たちは、その次の吹浦駅で下車します。駅には、墨で書かれた「芭蕉止宿の地」と「鳥海山と十六羅漢岩の吹浦」という2枚の板が下げられています。芭蕉の句の「吹浦」は「ふくうら」と読むべきでしょうが、現在の駅名は「ふくら」です。

 待合室には「鉄道唱歌」を書いた額が掲げられていますが、言葉が少し違っています。「汽笛一声吹浦を 早我が汽車ははなれたり 日本海に入り残る 月を旅路の友として」「左は名高き出羽の冨士 麓は名士のい出どころ 雲は消えても消え残る 名は千歳の後までも」…と8番まで続きますが、このあたりの地名や名所などに置き換えた替え歌です。

 どうしてこのようなものがあるのかという疑問は、駅前広場に出るとすぐわかります。初代鉄道助の佐藤政養(与之助)の像が建てられていて、その人が遊佐町高瀬升川の出身であると書いてあります。

 線路の東側に延びる道を鳥海山大物忌神社を目指して歩きます。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (288)    (通算2286回)

日常生活語 「そ」⑨

 

そろそろ《副詞、動詞する》 ①ものごとにゆっくり取りかかる様子。ものごとがゆっくり始まる様子。「もー・ そろそろ・ 行か・んと・ 遅れる・ぞ。」「時間・に・ なっ・た・ので・ そろそろ・ 始め・よ・か。」②ゆっくりと動いている様子。ゆっくりと経過している様子。「腰・が・ 痛い・ので・ そろそろと・ 歩く。」③その時刻、時期、状態になりつつある様子。「そろそろ・ 煮え・てき・た。」〔⇒ぼちぼち、ぼつぼつ〕

ぞろぞろ《副詞と》 ①多くの人やものが、一続きになって次々と動いていく様子。「ハイキング・の・ 人・が・ ぞろぞろと・ 通る。」②多くのものが無秩序に集まっている様子。「虫・が・ ぞろぞろと・ はいまわっ・とる。」

そろっと《副詞、動詞する》 ①音を立てないで、静かに物事を行う様子。「そろっと・ 部屋・から・ 出・ていく。」②ゆっくりと物事を行う様子。おもむろに物事を行う様子。「はじめ・は・ そろっと・ 走っ・とっ・てん。」③揺らしたりしないで静かに移動させる様子。「金魚鉢・を・ そろっと・ 下・に・ 下ろす。」④人やものに触らないで、そのままにしておく様子。「朝刊・が・ 来・たら・ 枕元・に・ そろっと・ 置い・とい・てんか。」〔⇒そうっと、そっと〕

ぞろっと《副詞》 多くのものが、まとまって一度に出てくる様子。または、出す様子。「探し・とっ・た・ もの・が・ ぞろっと・ 出・てき・た。」「今日・は・ 何人・も・が・ ぞろっと・ 遅刻・を・ し・た。」「料理・を・ いっぺんに・ ぞろっと・ 出す。」

そろばん【算盤】《名詞》 ①長方形の枠の中に、串刺しにした玉が並び、その玉を上下させて計算するための道具。「小野・は・ そろばん・の・ 産地・や。」②長方形の枠の中に、串刺しにした玉が並び、その玉を上下させる道具を使ってする計算。「そろばん・が・ 上手に・ なっ・た。」③金銭やものの数量を数えたり、加減乗除などをしたりすること。「そろばん・が・ 合わ・へん・ので・ 困っ・とる・ねん。」④他の長いものと直角に交わり、下から受けて支えるもの。特に、漁船などを陸揚げするときに、船底の下にあてがって船の動きを滑らかにするもの。「そろばん・を・ ひー・て・ 船・を・ あげる。」⇒しゅざん【珠算】⇒さんよう【算用】、けいさん【計算】、かんじょう【勘定】⇒まくら【枕】

そわそわ《副詞と、動詞する》 しばらく後に起こることがらに期待する気持ちを抱いたり、恐怖や不安の気持ちを持ったりして、落ち着かない様子。「そわそわせ・んと・ 落ちつき・なはれ。」

そん【村】《名詞》 町とともに、郡を構成する地方公共団体。「加古郡・の・ 母里(もり)そん」〔⇒むら【村】

そん【損】《名詞、形容動詞や(ナ・ノ)、動詞する》 ①売買や交換、事業などで、差し引きをすると出ていく金額が多いこと。他と比較すると、金銭上の利益が少ないこと。「宝くじ・で・ 1万円・も・ そんし・た。」「ひとり・ずつ・ 切符・を・ 買()ー・たら・ そん・に・ なる。」②不利であったり、報われるものがなかったりすること。苦労をしても、それに見合った利益や効果がないこと。「早め・に・ 行っ・たら・ 待た・され・て・ そんし・た。」■対語=「とく【得】」

そんがい【損害】《名詞》 災害や事故や取引行為などにおいて、ものがなくなったり壊れたりして、金銭上の被害を受けること。「大水・に・ よる・ そんがい・は・ 大きかっ・た。」

そんけい〔そんけー〕【尊敬】《名詞、動詞する》 その人の人格や行為や成果などを心から素晴らしいと思い、自分たちの模範となる存在であると思って仰ぎ見ること。「先輩・を・ そんけーする。」

そんだけ《名詞》 ①区切って限定した数量のもの。それぐらいの量。わずかな量。「残り・は・ そんだけ・や。」「そんだけだけ・ 分け・てくれ・へん・か。」「そんだけだけ・ あっ・たら・ あと・は・ 1銭・も・ 要ら・ん。」②そんなにも沢山のもの。「そんだけ・ 貰(もろ)・たら・ 十分や。」◆「そんだけ」に「だけ」(限定の意味)を付けて、「そんだけだけ」と言うこともある。⇒そんだけだけ〕

そんだけ《副詞》 それほど。そんなに。それほどまでに。「そんだけ・ 言()ー・たら・ もー・ えー・やろ。」「そんだけ・ 払(はろ)・たら・ 文句・は・ 言わ・ん・やろ。」「古い・ もん・や・さかい・ そんだけ・の・ 値打ち・が・ 出・とる・ねん。」〔⇒そんだけだけ〕

そんだけだけ《名詞》 区切って限定した数量のもの。「そんだけだけ・で・ 5千円・も・ する・ん・かいな。」〔⇒そんだけ〕

そんだけだけ《副詞》 それほど。そんなに。それほどまでに。「そんだけだけ・ 頼ん・でも・ 承知し・てくれ・へん・の・かいな。」「そんだけだけ・の・ 男・や・さかい・ 信用し・て・ 雇(やと)・たっ・て。」〔⇒そんだけ〕

そんちょう〔そんちょー〕【村長】《名詞》 村を代表し、村の政治に携わる、いちばん上の人。「そんちょー・の・ 選挙・に・ 出る。」

そんで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「そんで・ どない・ し・たら・ えー・ねん・な。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒そこで、それで、そいで、ほれで、ほいで、ほんで、ほで、さいで〕

そんでから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「そいでから・ 口喧嘩・に・ なっ・ても・てん。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、それから、そいでから〕

そんでは《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「そんでは・ どっち・に・も・ 悪い・ とこ・が・ ある・ん・や・なー。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「そんでは・ また・ 明日・ 会い・ましょ・ー。」〔⇒そいでは、それでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

そんでも《接続詞》 今まで述べてきたことと反対の意味で次に続けようとするときに使う言葉。それにもかかわらず。「そんでも・ なかなか・ 温度・が・ 下がら・なんだ。」〔⇒それでも、そいでも、ほれでも、ほいでも、ほんでも〕

そんな《連体詞》 形や状態などが、それと同じような。それほどの程度の。「そんな・ 元気な・ 犬・は・ 餌(えさ)・も・ よー・ 食う・やろ。」「そんな・ はず・ あら・へん。」「そんな・ こんな・で・ 1週間・が・ 過ぎ・ても・た。」〔⇒そないな、ほないな、ほんな、さいな〕

そんなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「そんなら・ あんた・が・ 弁償し・なはれ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「そんなら・ 今・から・ 寄り合い・を・ 始め・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

そんなり《形容動詞や()》 それを最後として変化がない様子。きちんとした対応や処置などが施されないで放置されている様子。「そんなりに・ 何・の・ 返事・も・ 言()ー・てき・やがら・へん。」「転勤し・て・ そんなりに・ 何・の・ 連絡・も・ あら・へん・ねん。」〔⇒それなり、そのまま、それきり〕

そんなり《副詞》 その状態のままで。その時のままで。「同窓会・が・ 済ん・で・から・ そんなり・ 会う・ 機会・が・ なかっ・た。」

そんなん《名詞》 形や状態などが、それと同じようなもの。それほどの程度のもの。「そんなん・やっ・たら・ どこ・でも・ 買える・やろ。」「そんなん・は・ 高(たこ)ー・て・ わし・に・は・ 買え・まへ・ん。」〔⇒そないなん、ほないなん、ほんなん〕

|

2017年2月11日 (土)

奥の細道を読む・歩く(164)

ドレミファそら日記(30)     20161123

 

0655分 東横イン山形駅西口発。

0715分 JR仙山線、山形駅発。快速・仙台行。

0731分 山寺駅着。

0755分 立石寺本堂。

0800分 芭蕉句碑と清和天皇御宝塔。

0810分 日吉神社。芭蕉像、曾良像、芭蕉句碑。(~8時15)

0820分 拝観部分入口。

0825分 姥堂。四寸道。

0830分 蝉塚。

0835分 仁王門。

0845分 修行の岩場(これより立入禁止)

0855分 奥の院と大仏殿。(0905) ◆朱印をもらう。

0920分 三重小塔。

0930分 開山堂と五大堂。(0945) ◆加藤さん、スケッチ

0950分 仁王門。(0955) ◆加藤さん、スケッチ。

1000分 弥陀洞。(1010) ◆加藤さん、スケッチ。

1020分 拝観部分出口。

1030分 対面石と対面堂。

1045分 山寺駅に着く。

1109分 JR仙山線、山寺駅発。普通・山形行。

1123分 北山形駅着。

1133分 JR奥羽線、北山形駅発。普通・新庄行。

1150分 天童駅着。

1200分 天童駅前通り。奥の細道碑。

1215分 翁塚跡。(1220)

1225分 旧東村山郡役所の前。(1230)

1240分 北目の道標。(付近、工事中)

1305分 北目休石。

1340分 天童駅に着く。

1353分 JR奥羽線、天童駅発。普通・新庄行。

1442分 新庄駅着。

1445分 新庄観光案内所。(1450) ◆スタンプラリー、押印。

1455分 新庄駅前。新庄節の碑。

1525分 柳の清水及び句碑。

1530分 羽州街道・鳥越の一里塚。(1535)

1600分 新庄駅に着く。

1613分 JR陸羽西線、新庄駅発。普通・酒田行。

1724分 酒田駅着。

1735分 ホテルイン酒田駅前着。

1745分 ホテルイン酒田駅前発。

1803分 コンビニで買い物。

1815分 ホテルイン酒田駅前着。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (287)    (通算2285回)

日常生活語 「そ」⑧

 

そりゃそりゃ《感動詞》 相手に向かって強く注意を促すときの言葉。「そりゃそりゃ・ 水・が・ こぼれ・とる・やないか。」〔⇒ほらほら、そらそら、ほりゃほりゃ〕

そる【反る】《動詞・ラ行五段活用》 ①平らなものが曲がり返る。「廊下・の・ 板・が・ そっ・てき・た。」「紙・の・ 束・が・ そっ・た・さかい・ 上・に・ 重し・を・置く。」②真っ直ぐなものが、弓なりに曲がる。「干し・とい・た・ 魚・が・ だんだん・ そっ・てき・た。」③体が後ろに曲がる。「もー・ ちょっと・ そっ・たら・ 見える・やろ。」◆他動詞は「そらす【反らす】」■名詞化=そり【反り】

そる【剃る】《動詞》 剃刀などで、髭や頭髪を根元から切り取る。「まひげ〔=眉〕・を・ そっ・たら・ 格好・が・ 悪い・ぞ。」

それ【其】《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いもの。「それ・は・ 誰・の・ 鞄・です・か。」②時間的に、比較的に近いもの。「それ・は・ 一昨日(おとつい)・ こと・や。」③前に話題や意識にのぼったこと。「それ・は・ もー・ 決まっ・た・ こと・でっ・しゃ・ろ。」④少し離れたところにいる、目下の人を指す言葉。「明日・ あんた・の・ 所・へ・ それ・に・ 行かす・わ。」〔⇒それ【其】、そい()、ほい()、ほれ()、そいつ【其奴】、ほいつ(其奴)

それ《感動詞》 自分や相手を、元気づけたり注意をうながしたりするときにかける言葉。「それ・ 信号・が・ 赤・や・ぞー。」〔⇒ほい、ほれ〕

それから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「おさまっ・とっ・てん・けど・ それから・ また・ 口喧嘩・が・ 始まっ・ても・てん。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、そいから、そいでから、そんでから〕

それきり〔それっきり〕《形容動詞や()》 それを最後として変化がない様子。きちんとした対応や処置などが施されないで放置されている様子。「それきり・ 何・の・ 返事・も・ あら・へん。」〔⇒それなり、そのまま、そんなり〕

それぞれ《名詞、副詞》 メンバーなどのひとりひとり。よく似たもののひとつひとつ。「あと・は・ それぞれ・ 自分・で・ 考え・てください。」〔⇒めいめい【銘々】、めんめ(銘々)

それだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「それだけ・ あっ・たら・ 当分・は・ 心配・ いら・ん・やろ。」②そのものにふさわしい程度。「勉強し・たら・ それだけ・の・ こと・は・ ある・ はず・や。」。◆代名詞「それ」に副助詞「だけ」がついて、それが一語になったものである。〔⇒そんだけ、ほれだけ、ほんだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほれだけだけ、ほんだけだけ〕

それだけだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「たった・ それだけだけ・で・ 5000円・も・ する・の・かいな。」「それだけだけ・で・ 追加・は・ 要り・まへ・ん。」②そのものにふさわしい程度。「それだけだけ・の・ 値打ち・の・ ある・ 品物・でっ・さかい・ 安い・ 買い物・だっ・せ。」◆代名詞「それ」に副助詞「だけ」がついて、強調するために副助詞「だけ」がもう一度ついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほれだけ、ほんだけ、そんだけだけ、ほれだけだけ、ほんだけだけ〕

それで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「それで・ うまい・こと・ いか・ん・よーに・ なっ・ても・た・ん・や。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒そこで、そいで、そんで、ほれで、ほいで、ほんで、ほで、さいで〕

それでは《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「それでは・ 話・が・ 前・に・ 進ま・へん・やろ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「それでは・ 今日・の・ 話・は・ ここ・まで・に・ し・とき・ます・わ。」〔⇒そいでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

それでも《接続詞》 今まで述べてきたことと反対の意味で次に続けようとするときに使う言葉。それにもかかわらず。「それでも・ 子ども・を・ 放()り出す・ わけ・に・は・ いか・へなん・でん。」〔⇒そいでも、そんでも、ほれでも、ほいでも、ほんでも〕

それどころか《接続詞》 前に述べたようなことだけでは、とうてい収まらないということを表す言葉。「それどころか・ 津波・の・ 方・が・ 心配や・ねん。」〔⇒そいどころか、ほれどころか、ほいどころか〕

それなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「それなら・ 遅刻・は・ 大目に・ 見・たる・わ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「それなら・ 今日・は・ ここ・まで・に・ し・とき・まほ。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

それなり《形容動詞や()》 それを最後として変化がない様子。きちんとした対応や処置などが施されないで放置されている様子。「出て行っ・たら・ それなり・ 戻っ・てきー・ひん。」〔⇒そのまま、それきり、そんなり〕

それに《接続詞》 直前に述べた事柄に加えて。「それに・ 風・が・ 強ー・に・ 吹い・てき・た。」〔⇒そいに、ほれに、ほいに、そのうえ【その上】、そのうえに【その上に】

それる【逸れる】《動詞・ラ行下一段活用》 目標としている方向から外れる。予想外の方向へ向かう。「台風・が・ それ・て・ よかっ・た・なー。」◆他動詞は「そらす【逸らす】」

そろい【揃い】《名詞》 ①2つ以上のものの形や様子が同じであること。また、形や様子が同じであるもの。「親子・で・ そろい・の・ 服・を・ 着る。」②あるべきもの、必要なものなどが全部集まっているもの。「本棚・に・ そろい・の・ 文学全集・が・ ある。」

そろう【揃う】《動詞・ワア行五段活用》 ①2つ以上のものの形や様子が同じになる。一致する。「大きさ・が・ そろー・た・ 卵」②あるべきもの、必要なものなどが一箇所に全部集まる。「みんな・の・ 顔・が・ そろ・た・さかい・ 出発し・まほ。」■他動詞は「そろえる【揃える】」■名詞化=そろい【揃い】

そろえる【揃える】《動詞・ア行下一段活用》 ①2つ以上のものの形や様子を同じにする。一致させる。「大きさ・を・ そろえ・て・ 本箱・に・ 並べる。」②必要なものなどを一箇所に全部集める。「書類・を・ そろえ・て・ 出し・に・ 行く。」■自動詞は「そろう【揃う】」■名詞化=そろえ【揃え】

|

2017年2月10日 (金)

奥の細道を読む・歩く(163)

[新庄]②

 

 柳の清水から近いところに、鳥越の一里塚があります。羽州街道に設けられたものですが、ブナの大木が植えられていて、昔の姿を保っています。一里塚は松や榎を植えることが多いのですが。ここはブナの木で、珍しい例のようです。残念ながら北側の塚だけが残り、南側はなくなっています。ここより手前には舟形町紫山に一里塚があり、この先には新庄の上茶屋町にあったそうですが、今ではどちらも失われているそうです。芭蕉はここまで来て新庄が近いことを知り、柳の清水で一休みしたのでしょう。大木の傍に「羽州街道跡 新庄城下南入口」という黒い標柱が立っています。

 新庄駅に引き返して、宿泊を予約している酒田に向かいます。新庄駅のホーム脇には最上川下りの木船が展示されています。酒田までは1時間余りですが、最上川に沿ったところも走ります。今回は最上川下りの舟に乗ることも予定していたのですが、初日の山形新幹線のダイヤ乱れによって、2日目の日程に組み込むことが無理になったので、割愛することにしました。最上川下りは、盛夏に予定している出羽三山の登山と合わせた日程に組み入れることにします。

 陸羽西線はぐるっと北を大回りするように進みます。芭蕉が舟に乗り込んだ本合海から離れたところを走り、津谷駅と古口駅の間で、ようやく最上川に出会って鉄橋を渡ります。冬が近い季節ですから日暮れが早くなり、しだいに車窓が見えにくくなっていきます。夕暮れから闇の世界へと変化していくローカル線を旅することは大好きです。ところどころに光が見えて、あとは闇の中という車窓で、ひとつずつ駅を過ぎていくのこそ旅の味わいだと思っています。

 現在の一般的な最上川下りは、古口からは草薙港(高屋駅近く)までです。列車は川に沿って走りましたが、暗くなっていて、最上川の様子は見えません。

 「奥の細道」は、大石田、最上川、羽黒山、月山・湯殿山、酒田、象潟という順に書かれていますが、私たちは、「羽黒山、月山・湯殿山」を盛夏に訪れる予定にしています。月山・湯殿山に登るのは寒い季節には無理です。

 余目でしばらく停車して羽越線に入り、最上川河口の町、酒田に着きます。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (286)    (通算2284回)

日常生活語 「そ」⑦

 

そやけんど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「明日・は・ 小雨・みたいや・ そやけんど・ 廃品回収・は・ 中止せー・へん・て。」「みんな・は・ 賛成する・らしー・ そやけんど・ わし・は・ 賛成せー・へん・つもり・や。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

そやけんども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「自分・では・ 良()ー・ 考え・や・と・ 思(おも)・てん・ そやけんども・ 誰(だい)・も・ 賛成し・てくれ・なんだ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

そやさかい《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「そやさかい・ 頼り・に・ なる・の・は・ あんた・だけ・や。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「そやさかいに・ 傘・を・ 持っていき・なはれ・と・ 言()ー・た・のに。」〔⇒そやから、そやかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやさかい、ほやかいに〕

そやそや《感動詞》 相手の言うことに強く賛成したり納得したりするときなどに発する言葉。まったくその通りだ。「そやそや・ その・ 意見・に・ 賛成・や。」〔⇒ほやほや〕

そやって《接続詞も》 そうは言っても。「そやって・ 辛抱・が・ でけ・へん・ねん・さかい・ しょがない・やろ。」

そやのに《接続詞》 前に述べたような事実であることにかかわらず。「そやのに・ なんぼ・ 待っ・ても・ 来・てくれ・へん。」

そよそよ《副詞と》 風が静かに吹く様子。空気が穏やかに動く様子。風に吹かれた草木などが微かに揺れ動く様子。「そよそよ・ 吹く・ 風・は・ 気持ち・が・ えー・なー。」

そら【空】《名詞》 ①地上の上に広がっている空間。「そら・の・ 雲」②天候の具合。雲行き。「そら・が・ あやし・ なっ・てき・た。」③書いてあるものを見ないで、言ったりしたりすること。「そら・で・ 言()ー・てみい・や。」④頼るものなどが何もない様子。「そら・で・ 考える。」⇒てん【天】⇒そらもよう【空模様】①③⇒ちゅう【宙】

そら《感動詞》 相手の注意を強く促したり、自分自身の気持ちを引き締めたりするときに使う言葉。「そら・ 車・が・ 走っ・てき・た・ぞ。」「そら・ 頑張れ。」〔⇒ほら、そりゃ、ほりゃ〕

そら《名詞+副助詞》 指示語の「それ【其れ】」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した「そりゃ」が、さらに発音変化した言葉。そのものは。「そら・ わし・の・ 帽子・や・さかい・ 返し・てんか。」〔⇒そりゃ〕

そらいろ【空色】《名詞》 晴れた大空や、澄んだ水のような色。薄い藍色。「風呂・に・ そらいろ・の・ 入浴剤・を・ 入れる。」〔⇒みずいろ【水色】

そらす【反らす】《動詞・サ行五段活用》 ①平らなものを曲がり返るようにする。「お寺・の・ 屋根・は・ 真ん中へん・を・ そらし・て・ 葺い・とる。」②真っ直ぐなものを、弓なりに曲げる。「竹・を・ そらし・て・ 弓・を・ こしらえる。」③体を後ろに曲げる。「体・を・ そらす・ 運動・を・ する。」◆自動詞は「そる【反る】」

そらす【逸らす】《動詞・サ行五段活用》 ①目や手を別の方に向ける。脇の方に向ける。「目・を・ そらさ・ん・よーに・ し・て・ よー・ 見・なさい。」「手・を・ そらし・たら・ ボール・を・ 受けら・れ・へん。」②目標としている方向から外す。予想外の方向へ向かわせる。ねらいをはずして、取り逃がす。「ボール・を・ そらし・ても・た。」③他のことに紛らわせる。「話・を・ そらし・たら・ あか・ん・やろ。」◆自動詞は「それる【逸れる】」

そらそうと〔そらそーと〕《接続詞》 そのときまでの話題を打ち切って、話題を少し変えるときなどに使う言葉。それはそれとして。「そらそーと・ 明日・は・ 何曜日・かいな。」〔⇒そりゃそうと、ほらそうと、ほりゃそうと〕

そらそら《感動詞》 相手に向かって強く注意を促すときの言葉。「そらそら・ もー・ ぼちぼち・ 出発せ・な・ あか・ん・がな。」〔⇒ほらほら、そりゃそりゃ、ほりゃほりゃ〕

そらそら《副詞》 相手に感謝したり、ねぎらったりする気持ちを込めて使う言葉。たいそう。実に。「そらそら・ 面白(おもろ)い・ 話・やっ・た・ぜ。」〔⇒そりゃそりゃ〕

そらまめ【空豆、蚕豆】《名詞》 莢の中に、親指ほどの平たい豆ができる作物。「そらまめ・を・ 生・で・ 食べ・た・ こと・が・ あっ・た。」

そらみみ【空耳】《名詞》 実際には音や声がしないのに、耳に聞こえたように感じること。「戸・を・ 叩く・ 音・が・ し・た・けど・ そらみみ・やっ・た・ん・かいな。」

そらもよう〔そらもよー〕【空模様】《名詞》 天候の具合。雲行き。「明日・の・ そらもよー・が・ 気ー・に・ なる。」〔⇒そら【空】

そり【反り】《名詞》 ①平らなものが曲がり返ること。また、その程度。「寺・の・ 屋根・の・ そり・が・ 綺麗(きれー)や。」②細長いものが弓なりに曲がること。また、その程度。「刀・の・ そり」

そりかえる【反り返る】《動詞・ラ行五段活用》 ①大きく弓なりに曲がる。「乾きすぎ・て・ 板・が・ そりかえっ・とる。」②上体を後ろの方に曲げる。「おたし・とる・ 子ー・が・ そりかえっ・て・ 難儀する。」③偉そうな態度を示すために、体を後ろの方に曲げたような姿勢をとる。「褒め・てやっ・たら・ そりかえり・やがっ・た。」②③⇒ふんぞりかえる〕

そりゃ《感動詞》 相手の注意を強く促したり、自分自身の気持ちを引き締めたりするときに使う言葉。「そりゃ・ ここ・の・ 計算・が・ 間違(まち)ご・とる・やんか。」〔⇒そら、ほら、ほりゃ〕

そりゃ《名詞+副助詞》 指示語の「それ【其れ】」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した言葉。そのものは。「そりゃ・ 何・の・ 話・なんや・ わから・へん。」〔⇒そら〕

そりゃそうと〔そりゃそーと〕《接続詞》 そのときまでの話題を打ち切って、話題を少し変えるときなどに使う言葉。それはそれとして。「そりゃそーと・ あんた・は・ 今・ どこ・に・ 住ん・どっ・て・のん・かいな。」〔⇒そらそうと、ほらそうと、ほりゃそうと〕

そりゃそりゃ《副詞》 相手に感謝したり、ねぎらったりする気持ちを込めて使う言葉。たいそう。実に。「そりゃそりゃ・ 時間・が・ かかっ・た・ こと・でっ・しゃろ。」〔⇒そらそら〕

|

2017年2月 9日 (木)

奥の細道を読む・歩く(162)

[新庄]①

 

 奥羽線の列車で新庄までは50分ほどです。天童からは、山形新幹線の停車駅だけでも、さくらんぼ東根、村山、大石田の3つがあるのです。

 新庄駅の構内には、8月末に行われた新庄祭りの飾り付けがしてあります。昨夕のテレビで、新庄祭りの山車行事が、28日のエチオピアでの会議でユネスコ無形文化遺産に正式に登録される予定だというニュースを見ました。1755(宝暦5年)の大凶作に対して領民に活気と希望を持たせるために始まったという祭りで、展示からもその華やかさが感じ取れます。20台の山車行列があると言います。(後日、各地の山車と合わせて、その通りに登録されました。)

 まず駅構内にある新庄観光案内所に行って、奥の細道スタンプラリーの押印をします。駅前に出てみると、駅舎はガラス張りの建物のように見えます。駅前に、民謡の新庄節の碑があります。「花が咲いたと都の便り こちら雪だと返す文」という言葉を見ると、関西と奥羽の自然の違いを実感します。この民謡も江戸時代に起源があるようです。

 新庄では行きたいところがいくつもあるのですが、時間はわずかしかありません。芭蕉が最上川下りの舟に乗り込んだ本合海は、新庄市内ですがだいぶ離れたところですから、論外です。駅から西の方に向かえば、風流亭跡、新庄城址、ふるさと歴史センターなどがあるのですが、それをあきらめて南の方に向かうことにします。柳の清水と、鳥越の一里塚を目指して歩きます。天童と同じように早足です。

 升形川を新栄橋で渡ります。八幡神社の前を過ぎ、県道34号に沿ってJRの下をくぐります。少し行くと柳の清水の遺跡です。

 柳の清水は、大きな石で囲まれた縦横1メートル余りの湧水です。昭和の初めまで清水が豊かに湧き出していたそうですが、今は貯まっている水に動きはありません。傍らの説明板には、鳥越一里塚を通り過ぎた芭蕉のことを「この日は六月一日(七月十七日)の昼ごろであった。訪ねる風流亭(澁谷甚兵衛宅)は間近と聞いていても、この涼しげな柳と清冽な清水を見て、芭蕉と曾良も小憩をとって一掬咽喉をうるおし、汗も沈めたことであろう。『水の奥氷室尋ぬる柳かな』これが風流亭での芭蕉の挨拶の句であった。」と説明しています。

 ここには「水の奥氷室尋ぬる柳かな」の句碑があり、蓼太の「涼しさや行先々へ最上川」もあります。(最上川の「最」というのは、「うかんむり」の下に「取」という文字が使われています。ワープロの文字に見当たりませんので、「最」で流用します。)

 「水の奥氷室尋ぬる柳かな」という句は、柳の陰を流れる水は涼しげで、その水の奥の方を尋ねていけば氷室に行き当たりそうだ、という意味です。奥の方にある氷室を尋ねていこうという意味にもとれますし、氷室が澁谷甚兵衛を指していると考えることもできます。

 清水の傍に柳の木がある場所は、あちらこちらにあるはずですが、芭蕉ゆかりのところということになって、平成初年に市の史跡に指定されています。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (285)    (通算2283回)

日常生活語 「そ」⑥

 

そのへん【その辺】《名詞》 ①その場所の辺り。「そのへん・に・ 傘・の・ 忘れ物・は・ おま・へん・でし・た・か。」「机・の・ そのへん・に・ 入れ・た・ はず・や。」②その時のあたり。「そのへん・から・ だんだん・ 相手・に・ 打た・れ・始め・た。」「そのへん・が・ ホームラン・を・ 打た・れ・て・から・ 崩れ・ても・た・ん・や。」

そのまま《副詞、形容動詞や()》 ①それを最後として変化がない様子。きちんとした対応や処置などが施されないで放置されている様子。「いっぺん・だけ・ 顔・を・ 見せ・て・ そのまま・ 3年・も・ たってもた。」②前からある状態のとおり、変化させない様子。「そのまま・ そこ・に・ 置い・とい・て・ほしー・ねん。」②比べたときに、そっくりである様子。「お父さん・ そのままの・ 顔立ち・でん・なー。」⇒それなり、それきり、そんなり〕

そば【蕎麦】《名詞》 ①夏や秋に、白または淡紅色の花が咲き、実から蕎麦粉をとる植物。「この辺・の・ 畑・で・は・ そば・は・ 作ら・へん。」②蕎麦の実から得た粉をこねて薄くのばし、細く切った食べ物。「昼飯・に・ てんぷら・そば・を・ 食べる。」

そば【傍、側】《名詞》 ①あるもののすぐ近くの場所。「あんた・の・ そば・に・ おっ・たら・ 安心や。」②他の人のかたわら。当事者以外の立場。「そば・から・ 口出し・は・ せ・んとい・てんか。」③何かの行動などをしたすぐ後。「作っ・た・ そば・から・ 売れ・ていく。」

そばえ《名詞》 急に降り出す雨。ひとしきり降って止み、すぐに晴れる雨。「空・が・ 黒ー・に・ なっ・てき・た・さかい・ もーじき・ そばえ・が・ 来る・ぞー。」〔⇒とおりあめ【通り雨】、にわかあめ【俄雨】

そばえる《動詞・ア行下一段活用》 急に雨が降り出す。雨がひとしきり降って止む。「さっき・まで・ 良()ー・ 天気・やっ・た・のに・ 急に・ そばえ・てっ・た。」■名詞化=そばえ

そびれる《接尾語・ラ行下一段活用》[動詞の連用形に付く] 機会を逸して、それをしないで終わったり、それをするのが極度に遅れたりするという意味を添える言葉。「言いにくー・て・ 言ーそびれ・ても・た。」「寝しな・に・ コーヒー・ 飲ん・だら・ 寝そびれ・て・ 目ー・が・ さえ・た。」「この・ 年・に・ なる・まで・ 外国・へ・は・ 行きそびれ・ても・た。」

ソフト〔そふと〕【英語=soft】《名詞》 ①野球よりも柔らかく大きなボールを使う、野球に似たスポーツ。「中学校・の・ 時・は・ そふと・の・ 部ー・に・ 入っ・とっ・てん。」②空気を入れながら凍らせた、柔らかいアイスクリーム。「そふと・を・ 食べ・て・ ひと休み・を・ しょ・ー・か。」⇒ソフトボール【英語=softball⇒ソフトクリーム【英語=soft cream

ソフトクリーム〔そふとくりーむ〕【英語=soft cream】《名詞》 空気を入れながら凍らせた、柔らかいアイスクリーム。「いちご味・の・ そふとくりーむ・が・ 好きや。」〔⇒ソフト【英語=soft

ソフトボール〔そふとぼーる〕【英語=softball】《名詞》 野球よりも柔らかく大きなボールを使う、野球に似たスポーツ。「休み時間・に・ そふとぼーる・で・ 遊ぶ。」〔⇒ソフト【英語=soft

そまつ【粗末】《形容動詞や()》 ①品質や作り方などが雑で、しっかりしていない様子。「そまつな・ もん・です・けど・ どーぞ・ 食べ・てください。」②ぞんざいに扱って、大切にしない様子。「食べ物・を・ そまつに・ し・たら・ ばち・が・ 当たる・ぞ。」■対語=①「ごうか【豪華】」

そまる【染まる】《動詞・ラ行五段活用》 ある色がしみ込んだり付着したりして、その色になる。色が反映する。「白い・ 布(きれ)・が・ 青ー・に・ そまっ・てき・た。」「夕焼け・で・ 空・が・ 赤(あこ)ー・に・ そまっ・とる。」■他動詞は「そめる【染める】」

そめもん【染め物】《名詞、動詞する》 布などに色をしみ込ませること。また、色をしみこませた布。「趣味・で・ そめもんし・てます・ねん。」

そめる【染める】《動詞・マ行下一段活用》 液に浸したり絵の具などを塗ったりして、色や模様を付ける。「白い・ 布(きれ)・を・ 紺・に・ そめ・た。」■自動詞は「そまる【染まる】」

そや〔そーや〕《感動詞》 相手の言うことに同意したり納得したりするときなどに発する言葉。その通りだ。もっともだ。「そや。一緒に・ 行き・まほ・かいな。」◆「そやそや」と繰り返して言うことも多い。〔⇒ほや〕

そやかい《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「台風・が・ 2回・も・ 来・た・ そやかい・ 今年・の・ 稲・は・ さっぱり・ あか・ん・がな。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「そやかい・ 止め・とけ・と・ 言()ー・た・やろ。」〔⇒そやから、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやさかい、ほやかいに〕

そやかいに《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「そやかいに・ 修繕代・が・ ぎょーさん・ 要る・ねん。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「そやかいに・ 無理し・て・でも・ 出席し・た・ 方・が・ 良かっ・た・やろ。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、ほやから、ほやかい、ほやさかい、ほやかいに〕

そやかて《接続詞》 相手の言うことにじゅうぶん賛成したり納得したりしないで、弁解や反論などをするときに使う言葉。そうは言っても。「そやかて・ 金・が・ ない・さかい・ 買わ・れ・へん。」「そやかて・ 今日・は・ ぜっぺ・ 雨・が・ 降る・と・ 思う。」〔⇒そうかて、ほうかて、ほやかて〕

そやから《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「そやから・ 来週・の・ 練習・は・ 休み・に・ する。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「そやから・ 宝くじ・なんか・ 買()ー・ても・ あか・ん・やろ。」〔⇒そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやさかい、ほやかいに〕

そやけど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「あんた・は・ えろー・ 勧め・てくれる・ そやけど・ やっぱり・ 行き・とー・ない。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

そやけども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「金・は・ 持っ・てなかっ・てん・ そやけども・ 友だち・に・ 借()っ・て・ 買()ー・てん。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

|

2017年2月 8日 (水)

奥の細道を読む・歩く(161)

[天童]

 

 将棋の町として知られ、温泉にも恵まれている天童ですが、天童に立ち寄るのは短い時間だけですので、駆け足の見学になります。実際に駆け足をするわけではなく、すこし足早になるだけですが、予定した列車に乗り遅れないようにしなければなりません。

 まるでスロープのように伸びる駅の階段を下って、町に出ていきます。駅の正面から真っ直ぐ延びている通りを行くと、すぐ近くに「奥の細道」の碑があります。芭蕉の足どりが簡単に書かれて、このあたりのことについては「羽州街道をとおり天童の念仏堂を経て山寺に一泊する。」と書いてあります。その根拠として、5月27日と28日の曾良随行日記も碑に刻んであります。ただし曾良の日記には、念仏堂という文字はありません。

 しばらく進んでから右に直角に折れて、その広い道を南に進みます。国道でも県道でもないようですが、バス停に寒河江街道という文字が見えます。寒河江市はちょうど西にあたります。

 その道は天童公園となっている舞鶴山のふもとの道ですが、進んでいくと天童市立東村山郡役所資料館の前に出ます。1879(明治12)に東村山郡役所として建てられ、1986(昭和61)に資料館として開館したようです。3階に塔屋を持ち、瓦葺きで漆喰壁の白亜洋風建築です。均整のとれた美しい建物ですが、時間の都合で、資料館の中には入りません。

 資料館の前に、奥の細道ゆかりの地として翁塚跡という標柱があります。資料館の右手の方へ行くと「念仏寺跡 翁塚」という碑がありますが、これは1978(昭和53)に建てられたもののようです。傍らに説明の碑があって、その中に「芭蕉翁が天童を通り山寺を尋ねたのが元禄二年旧五月二十七日、二十八日である。宝暦八年旧八月十二日、菱華亭池青が念仏堂に 古池や蛙飛びこむ水の音 の句碑を行脚七十年記念に建立し翁塚と称した」と書いてあります。宝暦8年というのは1758年です。翁塚については、1760(宝暦10)に山形の俳人、雨声庵皓が旅をしたときに「天童念仏堂の境内に翁塚を拝す」と書いてあると説明されていますから建立直後のようですが、その翁塚がなぜこの地に作られているのかという事情についてはよくわかりません。

 次に、「北目の道標」を見るべく南の方に向かいます。地図を見ながら、このあたりだと思い定めたところに「奥の細道 山寺への道 北目」という木柱が立っています。芭蕉も辿っただろうと思われる道筋です。ところが肝腎の石の道標がありません。辺りを見回したところ、道の向こう側、工事をしている道路の一画に石が転がっているのを見つけて近寄ると、「右若松道 左湯殿山道」と彫ってあります。これこそが北目の道標と言われるものですが、道路工事中とはいえ、誰もいないところに、まるで無造作に横たえられているのに驚きます。

 さらにそこから南の方に、芭蕉が旅の途中で休んだと言い伝えられている休石があるのですが、地図を頼りにしながらも、見つけるのにちょっと難渋しました。据えられている石そのものに「休石」と彫られています。ほんとうに芭蕉が腰を掛けた石なのか、いつそれに文字を刻みつけたのか、不思議な〝文学遺跡〟です。傍に小さな祠があります。

 天童に来ていながら、人間将棋の会場や将棋駒の工房などを見ることなく、休石から急いで駅に引き返します。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (284)    (通算2282回)

日常生活語 「そ」⑤

 

ぞっきんがけ(雑巾掛け)】《名詞、動詞する》 床などの広い範囲を雑巾で拭くこと。「教室・を・ ぞっきんがけし・た・さかい・ 手ー・が・ 冷たい。」〔⇒ぞうきんがけ【雑巾掛け】

そっくい(続飯)】《名詞》 ご飯粒をつぶして作った、強い力を持つ糊。「そっくい・で・ 貼り付ける。」

そっくり《形容動詞や()》 ①何かと極めてよく似ている様子を表す言葉。「親・と・ そっくりな・ 顔・を・ し・とる。」②すべてにわたって何かが行われることや、すべてをまとめたりすることを表す言葉。残すところなく、すべてをそのまま。「これ・は・ そっくり・ あんた・に・ あげ・ます。」「その・ 時・の・ 記録・が・ そっくり・ 残っ・とる。」

そっち《代名詞》 相手のいる場所や方向などを指す言葉。「そっち・まで・ 聞こえる・か。」〔⇒そちら、そっちゃ〕

そっちゃ《代名詞》 相手のいる場所や方向などを指す言葉。「もーじき・ そっちゃ・に・ 行く・さかい・ 待っ・とっ・て・な。」〔⇒そちら、そっち〕

そっと《副詞、動詞する》 ①音を立てないで、静かに物事を行う様子。「障子・を・ そっと・ 開ける。」②ゆっくりと物事を行う様子。おもむろに物事を行う様子。「そっと・ 障子・を・ 開ける。」③揺らしたりしないで静かに移動させる様子。「赤ちゃん・を・ 寝かし・た・まま・ そっと・ 布団・を・ 動かす。」④人やものに触らないで、そのままにしておく様子。「よー・ 寝・とる・さかい・ そっと・ その・まま・に・ し・とく。」〔⇒そうっと、そろっと〕

ぞっと《副詞、動詞する》 恐ろしさや寒さや感動などで、体が震えるように感じる様子。「思い出し・ても・ ぞっとする・ 事故・やっ・た。」

そで【袖】《名詞》 衣服の左右の、両腕を通すところ。「そで・の・ 無い・ ランニングシャツ」

そでぐち【袖口】《名詞》 衣服に左右の腕を通したとき、手首の出るところの周り。「学生服・の・ そでぐち・が・ 擦り切れ・てき・た。」

そと【外】《名詞》 ①仕切りや囲いなどで取り囲まれたところの周り。特に、建物や部屋から出たところ。戸外。「風・が・ 吹い・て・ そと・は・ 寒い。」②自分の家や家庭でないところ。「日曜日・は・ そと・で・ 飯・を・ 食べ・た。」③仕切りや囲いなどに限定されない、広いところ。「運動場・の・ そと・に・ ボール・が・ 飛ん・でいっ・た。」④その場所の周りにあたるところ。「運動場・で・は・ 上級生・は・ そと・に・ 並ぶ。」■対語=①「なか【中】」「うち【内】」

そとがわ〔そとがー、そとかわ、そとかー〕【外側】《名詞》 表に現れて見えるところ。表の方向に向いた面。「犬小屋・の・ そとがわ・に・ ペンキ・を・ 塗る。」■対語=「なかがわ【中側】」「うちがわ【内側】」〔⇒そとっかわ(外っ側)

そとっかわ〔そとっかー〕(外っ側)】《名詞》 表に現れて見えるところ。表の方向に向いた面。「パイプ・の・ そとっかわ・が・ 錆び・とる。」■対語=「なかっかわ【(中っ側)】」「うちっかわ【(内側)】」〔⇒そとがわ【外側】

そとば〔そとーば〕【卒塔婆】《名詞》 供養などの時に、梵字や戒名などを書いて墓に立てる、細長い木の板。「法事・の・ そとば」〔⇒とうば【塔婆】

そとまた【外股】《名詞》 足先を外側に向けた歩き方。足先が外側に向いた体型。「下駄・(を・) 履い・て・ うちまた・で・ 歩く。」■対語=「うちまた【内股】」

そない《副詞に》 そのように。「そないに・ し・たら・ えー・の・と・ 違う・か。」■類語=「こない」「あない」「どない」〔⇒そう、ほう、ほない〕

そないして《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「そないして・ 次・は・ それ・を・ 湯ー・の・ 中・に・ 入れ・てください。」〔⇒そうして、そして、そうしてから、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんで、ほんでから〕

そないしてから《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「そないしてから・ みんな・で・ 二次会・へ・ 行っ・た・ん・や。」〔⇒そうして、そして、そうしてから、そないして、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんで、ほんでから〕

そないな《連体詞》 形や状態などが、それと同じような。それほどの程度の。「そないな・ 大けさ・の・ 板・は・ 買わ・んと・ ない・ねん。」「今更・ そないな・ こと・ 言わ・んとい・てほしー・なー。」〔⇒そんな、ほんな、ほないな、さいな〕

そないなん《名詞》 形や状態などが、それと同じようなもの。それほどの程度のもの。「デパート・で・ そないなん・を・ 売っ・とる・やろ・か。」「そないなん・は・ 高(たこ)ー・て・ わし・に・は・ 買え・まへ・ん。」〔⇒そんなん、ほないなん、ほんなん〕

そなえもん【供え物】《名詞》 神や仏に差し上げるもの。「お盆・の・ そなえもん」〔⇒おそなえ【お供え】

そなえる【供える】《動詞・ア行下一段活用》 神や仏にものを差し上げる。「先祖・の・ 墓・に・ 花・を・ そなえる。」■名詞化=そなえ【供え】

その【其の】《連体詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いものを指し示す言葉。「その・ 本・を・ 読ん・でください。」②直前に話題となったことを指し示す言葉。「その・ 話・は・ 大事な・ こと・なん・や。」

そのうえ【その上】《接続詞》 直前に述べた事柄に加えて。「そのうえ・ 日暮れ・も・ 早(はよ)ー・ なっ・た。」「そのうえ・ 財布・まで・ 忘れ・てき・た。」〔⇒それに、そいに、ほれに、ほいに、そのうえに【その上に】

そのうえに【その上に】《接続詞》 直前に述べた事柄に加えて。「そのうえに・ 相手・に・ ぶち当たっ・て・ 失格・に・ なっ・た。」「そのうえに・ もう・ 1回・ 点検・を・ し・なはれ。」〔⇒それに、そいに、ほれに、ほいに、そのうえ【その上】

そのうち【その内】《接続詞に》 ①あまり時間が経たないときに。やがて。「あいつ・も・ そのうち・ わかっ・てくれる・やろ。」②そうこうしている間に。「悪口・(を・) 言()ー・とっ・たら・ そのうち・ 来る・やろ。」

そのくせ《接続詞に》 前に述べたことがらと相反する関係であることを表す言葉。そうでありながら。それでいて。「みんな・に・ 文句・ばっかり・ 言ー・とる・けど・ そのくせ・ あいつ・は・ 何・も・ わかっ・とら・へん。」

そのばかぎり【その場限り】《形容動詞や()》 その時やその場面だけのことで、あとは関係ないことになる様子。「そのばかぎりの・ 言い訳・は・ 言()わ・んとい・てんか。」

そのひぐらし【その日暮らし】《名詞》 ①先のことを考えずに、一日一日をのんきな生活態度で過ごすこと。「そのひぐらし・の・ 勉強・を・ し・とっ・たら・ 身・に・ つか・へん・ぞ。」②収入をすべて支出に当てるようにして、経済面でのゆとりがないこと。「戦争・が・ 済ん・だ・ 後・は・ みんな・ そのひぐらし・やっ・た・なー。」

 

|

2017年2月 7日 (火)

奥の細道を読む・歩く(160)

山寺④

 

 「奥の細道」山寺の項の全文がプレートとして岩壁に設置されているところを過ぎてから、上ってきた道とは違う、細い道を選んで下りていきます。私が過去2回歩いて印象に残っているのはこんな道であったようです。幅2メートルほどで、段になっているところもあり、緩やかな傾斜の道が続いているところもあります。これがかつての登山道で、今は拡幅されて別のルートに変更されているのでしょう。便利になり安全になったのと引き換えに、観光地化し俗化してゆくのでしょう。黄色くなった葉がぎっしり散り敷いているところがありますが、この道を上り下りする人は少ないようです。

 姥堂の手前で、整備された道と合流します。山門を出てからは、右に折れて、来たときとは違う道をたどって駅に向かいます。途中に対面石と対面堂があります。慈覚大師が山寺を開くにあたって、この地域を支配していた狩人と大師がこの石の上で対面して、仏道を広める根拠地をこの地に求めたと言われている大石です。

 立谷川を山寺宝珠橋で渡ったところの店で、山寺名物の力こんにゃくを食べます。店頭で、串に刺されたこんにゃくにかぶりつきます。山形県が作っているリーフレットに、こんにゃく消費日本一と書いてありますが、もしかしたら日本一というのは観光客の胃袋も加算されてのことであるのかもしれません。この店ではトチ餅や「奥の細道」羊羹というのも売っています。

 昨日の列車遅延によって急に予定を組み替えましたから、時間の都合で、少し離れた山寺芭蕉記念館には立ち寄ることができませんでした。

 駅に戻ると、観光案内を兼ねているような待合室で、列車を待っている人が何人もいます。ポスターや、俳句を書いた板なども掲示され、部屋の片隅には、ドライフラワーのようになった紅花があります。仏教伝来の頃に日本にもたらされたと書いてありますが、今では山形県の県花になっています。

 「奥の細道」に天童の記述はありませんが、芭蕉は天童の近くから立石寺へ往復する道筋を辿っています。立石寺も今では山形市に含まれているのですが、天童市・山形市中心部・立石寺を結ぶと正三角形に近い形になります。

 ホームから改めて山寺を仰ぎ見てから車中の人になります。東にある面白山の方向には山頂付近が雪でうっすら白く見えます。終点の山形までは戻らずに、北山形駅で奥羽本線の列車に乗り換えて天童に向かいます。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (283)    (通算2281回)

日常生活語 「そ」④

 

そこなう〔ぞこなう〕【損なう】《接尾語・ワア行五段活用》[動詞に付く] その動作や行動の機会を失ったり全うできなかったりする。その動作や行動にしくじる。「聞きそこのー・た・さかい・ もー・ 一遍・ 言()ー・てくれ・まへ・ん・か。」「死にぞこなう」〔⇒そこねる【損ねる】

そこなし【底無し】《名詞、形容動詞や()》 ①ものの一番下の部分がないこと。どこまで深いのかがわからないこと「そこなし・の・ 沼」②きりがないこと。際限がないこと。程度がはかりしれないこと。「あいつ・は・ そこなし・の・ 飲みすけ・や。」「そこなしの・ 土砂降りや。」〔⇒そこぬけ【底抜け】

そこぬけ【底抜け】《名詞、形容動詞や()》 ①ものの一番下の部分がないこと。ものの一番下の部分が開いていること。「そこぬけ・の・ バケツ」②きりがないこと。際限がないこと。程度がはかりしれないこと。「あいつ・は・ そこぬけで・ なんぼ・でも・ 食べる。」③馬鹿げていること。常識の範囲を超えていること。「よー・ そんな・ そこぬけな・ こと・を・ 考える・もん・や・なー。」①②⇒そこなし【底無し】

そこねる〔ぞこねる〕【損ねる】《接尾語・ナ行下一段活用》[動詞の連用形に付く] その動作や行動の機会を失ったり全うできなかったりする。その動作や行動にしくじる。「走っ・た・ん・や・けど・ 電車・に・ 乗りそこね・た。」「死にぞこねる」〔⇒そこなう【損なう】

そこびえ【底冷え】《名詞、動詞する》 寒さが体の芯まで包み込むこと。体ぜんたいを包み込む冷気。「京都・は・ そこびえ・が・ する・ 町・や。」

そこら《代名詞、名詞》 ①話し手や聞き手からみて、それほど遠くない場所。聞き手の方に近いと思われる場所。「そこら・を・ 探し・たら・ 見つかる・やろ。」「そこら・に・ 落ち・とる・やろ。」②その数量や金額などに近いということを漠然と指す言葉。「その・ 仕事・は・ 2時間・か・ そこら・は・ かかる・やろ。」「5000円・や・ そこら・は・ する・やろ。」〔⇒そこいら、そこらへん、そこいらへん〕

そこらじゅう〔そこらじゅー〕【そこら中】《代名詞》 その場所の全体。あたり一面。「子ども・が・ そこらじゅー・に・ 落書き・を・ し・て・ 困っ・た・もん・や。」

そこらへん《代名詞、名詞》 ①話し手や聞き手からみて、それほど遠くない場所。聞き手の方に近いと思われる場所。「ごみ・は・ そこらへん・に・ 集め・とい・てください。」「そこらへん・を・ 探し・てみー。」②その数量や金額などに近いということを漠然と指す言葉。「1000円・ 出し・たら・ 1キロ・か・ そこらへん・は・ くれる・やろ。」「1万円・や・ そこらへん・で・は・ 買わ・れ・へん。」〔⇒そこら、そこいら、そこいらへん〕

そしたら《接続詞》 前の事柄を受けて、後ろの事柄に影響が及んでいくことを表す言葉。「そしたら・ 今日・は・ これ・で・ 終わり・に・ しょ・-。」〔⇒ほたら、ほた、ほしたら、ほいたら、へたら、へた、そうしたら〕

そして《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「そして・ 話・が・ ややこし・ なっ・てん。」〔⇒そうして、そうしてから、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんで、ほんでから〕

そしな【粗品】《名詞》 粗末な品物。「大売り出し・の・ 景品・で・ そしな・を・ 貰(もろ)・た。」◆人にものを贈るときの、へりくだった言い方。文字として書くことが多く、話し言葉として使うことは少ない。話し言葉では、「しょーもない・ 物(もん)・です・けど…」というような言い方をする。

そしらんかお【素知らん顔】《名詞、動詞する》 知っていながら、まったく知らない表情やふりをしていること。「道・で・ 会()ー・ても・ そしらんかお・を・ し・とる。」〔⇒しらんかお【知らん顔】

そしらんふり【素知らん振り】《名詞、動詞する》 知っていながら、まったく知らないように装っていること。「こっち・は・ 頭・を・ 下げ・た・のに・ あいつ・は・ そしらんふり・を・ し・やがっ・た。」〔⇒しらんふり【知らん振り】

そだち【育ち】《名詞》 ①動物や植物が成長すること。「そだち・の・ 速い・ 茄子」②大きくなるまでに家庭で受けた教育環境や、躾、教えなど。「上品で・ そだち・が・ えー・ 人」③その土地で生まれたこと。生まれて成長した土地。「わたい・は・ 神戸そだち・です・ねん。」⇒しゅっしん【出身】

そだちざかり【育ち盛り】《名詞、形容動詞や()》 子どもの体がいちばん成長する時期。また、その様子。「孫・は・ そだちざかり・や・さかい・ よー・ 飯・を・ 食う。」

そだつ【育つ】《動詞・タ行五段活用》 ①人がしだいに成長する。「小学校・に・ 入学する・まで・に・ 無事に・ そだっ・てくれ・た。」②人が教え導かれて、一人前になる。「店・の・ 後継ぎ・が・ なんとか・ そだっ・た。」③草木や野菜などが大きくなる。「今年・の・ 西瓜・は・ よー・ そだっ・てます・なー。」■他動詞は「そだてる【育てる】」■名詞化=そだち【育ち】

そだてる【育てる】《動詞・タ行下一段活用》 ①人を教え導いて成長させる。「3人・の・ 子ー・を・ そだて・た。」②手間をかけて、草木や野菜などを大きくさせる。「花・を・ 育てる・の・も・ 楽しー・ 趣味・でっ・せ。」■自動詞は「そだつ【育つ】」■名詞化=そだて【育て】

そちら《代名詞》 相手のいる場所や方向などを指す言葉。「そちら・は・ 寒い・です・か。」〔⇒そっち、そっちゃ〕

そちらさん《代名詞》 ①敬意を込めて、相手を指す言葉。「そちらさん・は・ どない・ 思(おも)・とっ・てです・か。」②敬意を込めて、相手の近くにいる人や第三者を指す言葉。「あんた・の・ 隣・の・ そちらさん・は・ どなたはん・です・かいなー。」⇒あんたはん(貴方はん)、そちらはん〕

そちらはん《代名詞》 ①敬意を込めて、相手を指す言葉。「そちらはん・は・ 今度・ いつ・ 来・てです・か。」②敬意を込めて、相手の近くにいる人や第三者を指す言葉。「そちらはん・の・ 考え・も・ 聞い・たげ・んと・ いか・ん・がな。」⇒あんたはん(貴方はん)、そちらさん〕

そつ《名詞》 ①何かをするときに生じる手抜かり。不注意なこと。「そつ・の・ ない・ しゃべり方・を・ する・ 人・や。」②役に立たないもの。余って無駄になった部分。「紙・を・ 切り抜い・たら・ そつ・が・ ぎょーさん・ でけ・ても・た。」◆①は、後ろに打ち消しの言葉を伴って言うことが多い。

そつぎょう〔そつぎょー〕【卒業】《名詞、動詞する》 ①小学校・中学校・高等学校・大学などの所定の教育課程を終えて、その学校を去ること。「中学校・を・ そつぎょーする。」②決められた勉強などを習い終えること。習い事などを打ち切ること。「ピアノ・は・ もー・ そつぎょーし・た・ん・や。」③やり続けていたことをやめること。「競馬・は・ もー・ そつぎょーし・た・ん・や。」■対語=①「にゅうがく【入学】」

そつぎょうしき〔そつぎょーしき〕【卒業式】《名詞》 学校で決められた課程を終えて巣立っていく人に向けて行う儀式。「中学校・の・ そつぎょーしき・は・ 3月・の・ 15日・や・そーや。」

そつぎょうしょうしょ〔そつぎょーしょーしょ〕【卒業証書】《名詞》 学校で決められた課程を終えたことを証明する書き物。「押入・から・ 小学校・の・ そつぎょーしょーしょ・が・ 出・てき・た。」〔⇒めんじょう【免状】

ぞっきん(雑巾)】《名詞》 汚れたものや足などを拭くときに使う布。「ぞっきん・で・ 汚れ・た・ ところ・を・ 拭く。」〔⇒ぞうきん【雑巾】

|

2017年2月 6日 (月)

奥の細道を読む・歩く(159)

山寺③

 

 「閑さや岩にしみ入蝉の声」の句の「蝉」については、どんな種類の蝉であったのかとか、その数が多かったのか少なかったのか、どの場所でこの句は作られたのか、などについて種々の説があります。芭蕉研究者なら、そういうことに自説を展開したいところでしょうが、事実は芭蕉のみ知るということでしょう。

 この句の初五は、「山寺や」から「さびしさや」に変わり、「閑や」に落ち着いたようです。「山寺や」では場所の説明になりますし、「さびしさや」では主観の強い表明になりそうです。「閑さや」は自分をその場所に置いて、視覚・聴覚を澄んだものにしている様子が読みとれます。「岩にしみ入」についても、「しみつく」「しみ込む」という言葉を考えた過程があるようですが、「しみつく」では表面的な印象が残りますし、「しみ込む」ではゆっくり柔らかく入っていくような感じですから、「しみ入()」に定めたのでしょう。「岩にしみ入」の「岩」は、「岩に巌を重て山とし」とあるように、一つや二つの岩を思い眺めているのではないでしょう。幾匹かの蝉がひとつの声となって鳴いていたのが全山の巌の中に吸い込まれているように感じたのではないでしょうか。

 私がかつて2回訪れたのは、どちらも夏であったように思うのですが、それにしても立石寺で蝉の声を聞いた記憶はありません。盛夏に立石寺で蝉を声を聞けばどのようであるのか、体験したいとは思いますが、それを聞かなくても芭蕉の句の世界は想像できるように思います。

 奥之院、大仏殿から、華蔵院、三重小塔に立ち寄り、後の大正天皇が皇太子時代に休息されたという行啓山寺記念堂を見てから、開山堂と五大堂に行きます。開山堂は慈覚大師を祀るところですが、そこを通って五大堂に上ります。

 五大堂は、五大明王を祀って天下泰平を祈る道場ですが、境内随一の展望所でもあります。舞台のように突き出たところからは、眼下にJR山寺駅や集落や川が見えます。左右からは岩壁と紅葉の山が迫ってきています。加藤さんはスケッチ帳を広げています。先ほどまでと違って少しずつ観光客が増えてきました。外国人の姿も見えます。

 元の道に戻って、再び仁王門を通ります。加藤さんは再びスケッチです。その仁王門から少し下って左手に入ったところが弥陀洞です。長い年月の雨風が直立した岩を削り取るようにして阿弥陀如来の姿がつくられたというのです。数メートルの姿だそうですが、その姿は容易には見出すことはできません。

 ただ、ここから仁王門を振り返った風景は、立石寺の看板のようなところです。拝観券にはこの景色が印刷されていますし、さまざまなポスターやリーフレットにも載せられる場所です。ただし、仁王門を見たとき、一本の大杉が立ちはだかります。自分の身を右に寄せても左に寄せても、ここからは大杉を省いて仁王門を眺めることはできません。立ちはだかる大杉は寺の主のような存在で、写真に必ず写り込むのです。ここでも加藤さんのスケッチの意欲が高まります。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (282)    (通算2280回)

日常生活語 「そ」③

 

ぞうよう〔ぞーよー〕【雑用】《名詞》 ①祭りなどの行事、寺社の増改築などのために、地域の人たちが分担する費用。「祭り・の・ ぞーよー・を・ 払わ・な・ いか・ん・ねん。」②家計などに必要な費用。「もの・が・ 値上がりし・て・ ぞーよー・が・ 高(たこ)ー・ つく。」「冷房・に・ し・たら・ 毎月・の・ ぞーよー・が・ たいへんや。」〔⇒どよう(雑用)、いりよう【要り用】

ぞうり〔ぞーり〕【草履】《名詞》 藁や藺草や竹皮などで編み、鼻緒をすげた履き物。「ぞーり・を・ 履い・て・ 学校・へ・ 通(かよ)・た。」〔⇒じょうり(草履)、じょじょ、じょり(草履)

そうれん〔そーれん〕(葬礼)】《名詞、動詞する》 亡くなった人を弔う儀式。「鐘・が・ 鳴っ・てき・た・けど・ どこ・の・ 家・に・ そーれん・が・ でき・た・ん・やろ・なー。」〔⇒そうしき【葬式】

ぞえ《終助詞》 ①疑問の気持ちを表して、相手に荒々しく問いかけたり念を押したりするときに使う言葉。「それ・は・ 何・ぞえ・ わし・に・ 見せ・てみー。」②思いに反したことに出会って、びっくりしたり落胆したりするような気持ちを表す言葉。「何・ぞえ・ わし・は・ そんな・ こと・(は・) ・とら・へん・ぞ。」◆同じような終助詞「や」「か」に比べると、相手に迫る気持ちや追及する気持ちが強いように感じられる。〔⇒ぞい、どい、どえ、か、かい、かえ〕

そえる【添える】《動詞・ア行下一段活用》 ①中心となるものに、他のものを付け足す。「贈り物・に・ 手紙・を・ そえ・て・ 送る。」②ご飯と一緒に食べる。おかずにする。「魚・を・ そえ・て・ ご飯・を・ 食べる。」「お茶漬け・に・ 漬け物・を・ そえる。」

ソース〔そーす〕【英語=sauce】《名詞》 西洋料理の味付けに使う、液体の調味料。「とんかつ・に・ そーす・を・ かける。」

ソーセージ〔そーせーじ〕【英語=sausage】《名詞》 味付けしたひき肉を、豚の腸などに詰めて、蒸したりいぶしたりした食べ物。「弁当・の・ おかず・に・ そーせーじ・を・ 入れる。」〔⇒ちょうづめ【腸詰め】

そかい【疎開】《名詞、動詞する》 空襲などの危険を避けるために、都会などに集まっている人やものを別の場所に移すこと。「工事中・に・ 荷物・を・ そかいさ・し・とく。」「戦争中・に・ そかい・を・ し・てき・た・ 人・が・ おる。」

そく〔ぞく〕【足】《助数詞》 靴、靴下、足袋など、両足につけるものを数えるときに使う言葉。「3ぞく・で・ 1000円・の・ 靴下」

そくし【即死】《名詞、動詞する》 事故などにあって、その場ですぐに死ぬこと。「車・が・ 衝突し・て・ 可哀相に・ そくし・やっ・た・ん・や・そーや。」

そくせき【即席】《名詞、形容動詞や()》 手間のかからないこと。その場ですぐに作れること。また、そのようなもの。「そくせき・で・ 作っ・た・ん・や・けど・ 食べ・ておくん・なはれ。」「そくせき・の・ ジュース・の・ 素(もと)・と・ ゆー・の・も・ あっ・た・なー。」

ぞくぞく《副詞と、動詞する》 ①嬉しかったり恐ろしかったりして、寒気がして気持ちが落ち着かない様子。「恐ろしー・て・ ぞくぞくする・よーな・ 映画」②気温が下がったり病気になったりして、身震いするほど寒さを感じる様子。「風邪・ ひー・て・ 背中・が・ ぞくぞくと・ する。」

ぞくぞく【続々】《副詞と》 物事が続けざまに起こって、絶え間がない様子。「演芸会・に・ 人・が・ ぞくぞく・ 集まっ・てき・た。」〔⇒つぎつぎ【次々】

そくたつ【速達】《名詞》 普通のものより優先して速く届ける郵便物。「そくたつ・で・ 出し・たら・ 明日・ 届く・やろ・か。」

そくりょう〔そくりょー〕【測量】《名詞、動詞する》 土地などの広さや高さや形や角度や位置などを器具を使って測ること。「新しい・ 道・を・ 作る・ とこ・を・ そくりょーし・とる。」

そぐる《動詞・ラ行五段活用》 藁束の中から、よくないもの、要らないものを取り除く。「わら・を・ そぐっ・て・から・ 縄・を・ なう。」

そげ()】《名詞》 小さくて先の尖ったもの。木や竹など断片で、細く小さくて先の尖ったもの。「手ー・に・ そげ・が・ ささっ・た。」「竹・の・ そげ・が・ ある・さかい・ 気ー・ つけ・なはれ。」◆皮膚に刺さったものを指して言うことも多い。〔⇒とげ【棘】

ソケット〔そけっと〕【英語=socket】《名詞》 電球などを差し込んだりねじ込んだりして、電線と接続させるための器具。「二股・の・ そけっと・に・ 大きー・ 電球・と・ 小()まい・ 電球・を・ つける。」◆今では一般家庭から、ソケットが姿を消してしまった。

そこ【底】《名詞》 ①ある程度の深さを持つものや窪んだものなどの最も下の部分。また、その内側の面や外側の面を指す。「池・の・ そこ・を・ さらえる。」「鍋・の・ そこ・に・ すす・が・ いっぱい・ つい・とる。」②一番低い時期。「寒さ・は・ 今・が・ そこ・やろ。」③奥深いところ。「あいつ・の・ 腹・の・ そこ・は・ よー・ わから・へん。」

そこ《代名詞》 ①話し手や聞き手から遠くない場所を示す言葉。そちらの側。「そこ・に・ ある・ 消しゴム・ 取っ・てください。」②話題になっている事柄。「いろんな・ こと・が・ 気になる・けど・ そこ・が・ 一番・ 心配や。」

そこいら《代名詞、名詞》 ①話し手や聞き手からみて、それほど遠くない場所。聞き手の方に近いと思われる場所。「昨日・ そこいら・に・ 置い・た・ん・や・けど。」②その数量や金額などに近いということを漠然と指す言葉。「300メートル・か・ そこいら・ 歩い・たら・ 駅・に・ 着く。」〔⇒そこら、そこらへん、そこいらへん〕

そこいらへん《代名詞、名詞》 ①話し手や聞き手からみて、それほど遠くない場所。聞き手の方に近いと思われる場所。「そこいらへん・に・ おっ・てくれ・へん・か。」②その数量や金額などに近いということを漠然と指す言葉。「1人・ 3000円・か・ そこいらへん・を・ 集める・ こと・に・ しょ・ー。」〔⇒そこら、そこいら、そこらへん〕

そこからそこまで《形容動詞や()》 2つのものがすぐ近くにあるということを表す言葉。「そこからそこまでや・さかい・ 歩い・ても・ 5分・も・ かから・へん・やろ。」

そこそこ《形容動詞や()》 ①十分ではないが、まずまず良好であると思われる様子。「そこそこ・ 泳げる・よーに・ なっ・た。」「そこそこ・ 安い・ もん・や。」②行き過ぎないように控えめにする様子。「競馬・も・ えー・けど・ そこそこに・ し・とけ・よ。」〔⇒まあまあ、ほどほど【程々】⇒ぼちぼち、ぼつぼつ〕

そこそこ《接尾語》[数量を表す言葉に付く] おおよその程度を表す言葉。その数字に達するか達しない程度であることを表す言葉。「千円そこそこ・で・ 買える。」「500メートルそこそこ・で・ 駅・に・ 着く。」「1週間そこそこ・ あっ・たら・ でける・やろ。」

そこぢから【底力】《名詞》 普段はわからないが、いざという時に発揮される、強い力。「いざ・に・ なっ・たら・ そこじから・を・ 出し・て・ 勝つ・かもしれん。」

そこで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「そこで・ 考え・な・いかん・ こと・が・ あり・ます・ねん。」「そこで・ 次・の・ 議題・に・ 移っ・てん。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒それで、そいで、そんで、ほれで、ほいで、ほんで、ほで、さいで〕

|

2017年2月 5日 (日)

奥の細道を読む・歩く(158)

山寺②

 

 日枝神社を過ぎて宝物館の前に来ると、芭蕉の像と曾良の像があります。ここの像は、他で見てきたものとは少し違っています。左側に芭蕉の像、右側に曾良の像があって、その間(芭蕉に近い位置)に「閑さや…」の句碑が設けられています。2人とも腰掛けた姿ですが、2人の位置が離れているのです。像は同じぐらいの大きさですが、台座は芭蕉が高く、曾良が低いので、それなりの均衡を保っています。別々の像である理由は、傍らにある説明の碑から、芭蕉像が1972(昭和47)に建てられ、曾良像が1989(平成元年)に建てられたからであることことがわかります。像の寄贈者は、豆菓子などで名を知っている「でん六」の社長(曾良像)とその父(芭蕉像)です。

 芭蕉像は、頭巾を被って、濃い眉に、やや目が窪んだ穏やかな顔で、角張った頭陀袋を膝に膝に置いています。耳を澄まして、顔を傾けているように思われます。曾良像は、真ん丸頭に何も被らず、以下にも精悍な顔つきで前を見据え、右手に長い杖を、左手に笠を持っています。両足を開いた姿勢で、芭蕉を守り抜くというような気概を感じます。

 常行念仏堂や鐘楼の前を通って、山門で拝観料を払います。ここから奥之院まで800余の石段があります。ただし石段ばかりが続いているのではなく、山門から入った道は紅葉が散り敷いています。石段を上っていくとすぐに姥堂があります。小さなお堂ですが、赤い頭巾を被った姥たちの像が安置されています。ここから下が地獄、ここから上が極楽という浄土口であるとされています。この季節のこの時刻は上る人は少なく、静かに浄土へと足を進めます。

 修行者の通った参道は、最も狭いところは幅14㎝の四寸道で、このあたりから石碑、石像、木柱などの数が増えていきます。平安時代初期の磨崖仏もあり、見上げると垂直の岸壁も見えます。

 「芭蕉翁」と刻んだ丸い感じの塚が「せみ塚」で、「閑さや…」の句をしたためた短冊を埋めて塚を建てたものです。

 1848(嘉永元年)に再建されたという仁王門は優美な姿で、紅葉の風景の中にたたずんでいますが、左右に安置された仁王は鋭く人々を睨み付けています。この門を抜けたあたりから、みぞれが降り始めましたが、岩山が左右から迫り来る景色が続きます。「岩に巌を重て山とし、松柏年旧、土石老て苔滑に」という芭蕉の筆は誇張ではありません。現在では岩を這い上るようなところはありませんが、芭蕉の頃は修行者のみが行き通う難路もあったことでしょう。

 江戸時代には山内に12の支院があって多くの僧が修行を続けていたそうですが、今は4つの院が残っています。修行の岩場や、岩に立てかけられたようなお堂も見えますが、金乗院の前を通って近づいてみると、準提堂・六観音堂への道には立入禁止の立て札があります。

 最上義光公御霊の前を過ぎると、奥之院と大仏殿の前に着きます。みぞれが降り注ぐ中でガサッという音がして、見上げると木の上で猿が動いています。

 奥之院にも勤務時間というものがあるらしく、9時の開扉を待って、石段を上ってきた僧侶の方に朱印を書いていただきます。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (281)    (通算2279回)

日常生活語 「そ」②

 

そうかて〔そーかて〕《接続詞》 相手の言うことにじゅうぶん賛成したり納得したりしないで、弁解や反論などをするときに使う言葉。そうは言っても。「そーかて・ わし・は・ 知ら・なんだ・ん・や・もん。」〔⇒そやかて、ほうかて、ほやかて〕

そうがんきょう〔そーがんきょー〕【双眼鏡】《名詞》 両方の目に当てて見る望遠鏡で、筒にレンズをはめて、遠くのものを大きく見えるようにした道具。「そーがんきょー・で・ 選手・の・ 顔・を・ 見る。」

ぞうきん〔ぞーきん〕【雑巾】《名詞》 汚れたものや足などを拭くときに使う布。「ぞーきん・を・ 絞っ・て・ 汚れ・た・ 足・を・ 拭い・た。」〔⇒ぞっきん(雑巾)

ぞうきんがけ〔ぞーきんがけ〕【雑巾掛け】《名詞、動詞する》 床などの広い範囲を雑巾で拭くこと。「一列・に・ 並ん・で・ 教室・を・ ぞーきんがけする。」〔⇒ぞっきんがけ(雑巾掛け)

そうこ〔そーこ〕【倉庫】《名詞》 品物を保管したり貯蔵したりする建物。「そーこ・から・ トラック・で・ 積み出す。」

ぞうさ〔ぞーさ〕【造作】《形容動詞や()》 何かをするのに手間がかかる様子。たいそうで厄介である様子。「この・ 機械・を・ 運転する・の・は・ ぞーさや・なー。」「そんな・ ぞーさな・ こと・は・ 請け合わ・れ・へん。」

ぞうさ()ない〔ぞーさ()ない〕【造作()無い】《形容詞》 何かをするのは手間がかからない。簡単で容易である。「ぞーさがない・ こと・や・さかい・ 行きしな・に・ 寄っ・てき・たる・わ。」

そうじ〔そーじ〕【掃除】《名詞、動詞する》 ①掃いたり拭いたりして、ごみや汚れを取り除いてきれいにすること。「机・の・ 上・の・ 消しゴム・の・ かす・を・ そーじする。」②不要なもの、余計なものなどを取り除いて、簡素にすること。「本棚・を・ そーじし・て・ 古本屋・に・ 売る。」

そうしき〔そーしき〕【葬式】《名詞、動詞する》 亡くなった人を弔う儀式。「親戚・の・ そーしき・に・ 行く。」〔⇒そうれん(葬礼)

そうじき〔そーじき〕【掃除機】《名詞》 箒やはたきなどに代わるもので、ごみや汚れを取り除いてきれいにする、電気を用いた器械。「そーじき・が・ 詰まっ・て・ 吸ー・てくれ・へん。」〔⇒でんきそうじき【電気掃除機】

そうしたら〔そーしたら〕《接続詞》 前の事柄を受けて、後ろの事柄に影響が及んでいくことを表す言葉。「そうしたら・ あと・は・ 来週・に・ 相談する・ こと・に・ する。」〔⇒ほたら、ほた、ほしたら、ほいたら、へたら、へた、そしたら〕

そうして〔そーして〕《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「そーして・ その・ 後・は・ どー・ なり・まし・た・ん・や。」「そうして・ 結局・ 会社・は・ つぶれ・まし・た。」〔⇒そして、そうしてから、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんで、ほんでから〕

そうしてから〔そーしてから〕《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「そうしてから・ 1週間ほど・ 天日・に・ 干し・てください。」〔⇒そうして、そして、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんで、ほんでから〕

ぞうすい〔ぞーすい〕【雑炊】《名詞》 野菜や魚や肉などを入れ、醤油や味噌などで味つけをした粥。「風邪・を・ ひい・て・ のど・が・ 痛い・さかい・ 晩・は・ ぞーすい・を・ 食べ・た。」〔⇒おじや〕

そうぞう〔そーぞー〕【想像】《名詞、動詞する》 実際には経験のないことがらを、頭の中に思い浮かべること。「子ども・が・ 大きなっ・た・ 時・の・ こと・を・ そーぞーする。」

そうぞうしい〔そーぞーしー〕【騒々しい】《形容詞》 声や音が大きく騒がしくて、気持ちが落ち着かない。騒がしくて我慢ができない。「国道・に・ 近い・さかい・ そーぞーしー・ 場所・な・ん・や。」〔⇒うるさい【煩い】、やかましい【喧しい】、じゃかましい(喧しい)

そうぞく〔そーぞく〕【相続】《名詞、動詞する》 財産や跡目や組織などを受け継ぐこと。特に、亡くなった人の財産などを受け継ぐこと。「親・の・ 財産・を・ そーぞくする。」

そうだい〔そーだい〕【総代】《名詞》 行事の出席者など、関係のある全員の代表の人。「卒業生・の・ そーだい」

そうだん〔そーだん〕【相談】《名詞、動詞する》 ものごとを決めるために他の人と話し合うこと。意見を出し合って決めること。「親父・と・ そーだんし・て・から・ 決め・まっ・さ。」◆「もの・は・ そーだん・なん・や・けど・ …」などという言い回しがある。

ぞうちょう〔ぞーちょー〕【増長】《名詞、動詞する》 ①だんだんいい気になってつけあがって、人を見下した態度をとるようになること。「ほっとい・たら・ わがまま・が・ ぞーちょーする・ぞ。」②調子に乗って、いばること。「ぞーちょーし・て・ 演説し・とる。」

そうっと〔そーっと〕《副詞、動詞する》 ①音を立てないで、静かに物事を行う様子。「試験中・や・さかい・ そーっと・ 廊下・を・ 歩く。」②ゆっくりと物事を行う様子。おもむろに物事を行う様子。「笹・の・ 葉ー・で・ 作っ・た・ 舟・を・ そーっと・ 水・に・ 浮かべる。」③揺らしたりしないで静かに移動させる様子。「水・が・ いっぱい・ 入っ・とる・さかい・ そーっと・ 瓶・を・ 動かし・た。」④人やものに触らないで、そのままにしておく様子。「寝・とる・さかい・ そーっとし・て・ 扇風機・を・ かけ・てやっ・た。」〔⇒そっと、そろっと〕

そうで〔そーで〕【総出】《名詞》 全部の人が参加すること。みんなが出てくること。「隣保・の・ 人・ そーで・で・ 溝掃除・を・ する。」

そうとう〔そーとー〕【相当】《副詞、形容動詞や()》 普通のものと比べて、程度がはなはだしい様子。かなり。ずいぶん。「そーとー・ 時間・が・ かかる・やろ。」「そーとーな・ 金・を・ 出さ・んと・ 買わ・れ・へん・やろ。」

そうどう〔そーどー〕【騒動】《名詞、動詞する》 大勢の人が騒ぎ立てて、混乱すること。秩序が乱れた状態になること。「そーどー・が・ 起こら・ん・よーに・ 気ーつけ・なはれ。」

ぞうに〔ぞーに〕【雑煮】《名詞》 肉や野菜などが入った汁に、餅を入れたもの。「正月・の・ ぞーに・に・ 円餅(まるもち)・を・ 入れる。」

そうば〔そーば〕【相場】《名詞》 ①需給関係などで決まる、品物の世間一般の値段。「外国・の・ 戦争・で・ 石油・の・ そーば・が・ 高(たこ)ー・ なっ・とる。」②品物などの妥当な値段。「5千円・と・ 言う・ とこ・が・ そーば・やろ・なー。」

そうべつかい〔そーべつかい〕【送別会】《名詞》 別れていく人や旅立つ人を見送るために開く会。とりわけ、飲食を伴って行う会。「退職する・ 人・の・ そーべつかい」

そうめん〔そーめん〕【素麺】《名詞》 小麦粉に塩と水を加えてこね、細く引き延ばし、乾かした食べ物。また、それを使ってできた料理。「そーめん・で・ 美味い・の・は・ 揖保の糸・や。」「そーめん・を・ にゅーめん・に・ する。」

そうや〔そーや〕《助動詞》 ①他から聞いたことを伝えるという意味(伝聞)を表す言葉。「明日・は・ 雨・が・ 降る・そーや。」②そのような様子だとか、今にもそうなる様子だとかいう意味(様態)を表す言葉。「今・に・も・ 雨・が・ 降り・そーや。」「げんき・そーで・ 安心し・た・わ。」◆敬意を込めた表現としては「そうです」「そうだす」を使う。

| | トラックバック (0)

2017年2月 4日 (土)

奥の細道を読む・歩く(157)

山寺①

 

 「山形領に立石寺と云山寺あり。慈覚大師の開基にして、殊清閑の地也。一見すべきよし、人々のすゝむるに依て、尾花沢よりとつて返し、其間七里ばかり也。日いまだ暮ず。麓の坊に宿かり置て、山上の堂にのぼる。岩に巌を重て山とし、松柏年旧、土石老て苔滑に、岩上の院々扉を閉て、物の音きこえず。岸をめぐり、岩を這て、仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ。

   閑さや岩にしみ入蝉の声 」

 ここに書かれているように、芭蕉の当初の予定には立石寺行きを組み込んでいなかったのでしょうが、大石田で清風や素英などに勧められたのでしょう、北に向かう予定を南に変えて、立石寺に向かいました。「其間七里」とあるように、往路で一日、復路で一日が必要です。曾良随行日記によれば途中の楯岡まで馬で送ってもらっていますし、帰りも馬を借りたと記されています。

 けれども、何がどんな結果をもたらすかは芭蕉自身も予測できなかったことかもしれませんが、この寄り道は「奥の細道」の中でも優れた文章、印象的な句を作ることになります。

 私たちは7時前にホテルを発ち、7時30分過ぎにJR仙山線の山寺駅に着きます。駅のホームから山寺を眺め、駅構内の見晴台からもう一度、岩山全体が境内となっている立石寺を見上げてから、歩き始めます。東北の駅百選のひとつになっている山寺駅は、この土地に似つかわしい古風なたたずまいです。

 駅の正面に山寺ホテルというのがありますが、冬季休館中で、4月に開館すると書いてあります。山寺はやはり蝉の季節に客が多いのでしょうか。右の方に歩いてから、赤い欄干の山寺宝珠橋で立谷川を渡ります。水は少なく、川底の岩が現れています。渡ってからまた右に向かって歩きます。まだ開店していない土産物屋などの並んでいるところを歩き、日枝神社登山口を過ぎて、しばらく行くと「奥の細道 立石寺」の標柱や案内板のあるところに着きます。清和天皇の勅許をもらった慈覚大師により860(貞観2年)に開かれたと書いてあるのは、芭蕉も述べているとおりです。長い石段が延びていますが、色づいた木々がしっとりとした風情を見せています。上りきるとそこが本堂(根本中堂)で、赤や黄色の木々が華やかに見えます。一画にはイチョウが散り敷いているところがあります。

 私は立石寺に来るのは3度目で、20代の頃、30代の頃に訪れた2回とも奥の院まで上ったと記憶していますが、上りはじめの本堂などのあたりの印象は記憶から薄らいでいます。すこし違っているような印象も残っているのですが、もしかして昔とは入山ルートが変わったのかもしれないと思ったりするのです。

 本堂から左手に進むと、清和天皇の御宝塔があり、その手前に芭蕉の句碑があります。「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の碑面は、1853(嘉永6年)の建立から時を経て、やや読みづらくなりつつあります。

 進むとすぐに日枝神社になりますが、神社のご神木である根元周り10メートルもある大イチョウの木が葉を落として立っています。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (280)    (通算2278回)

日常生活語 「そ」①

 

ぞ〔ぞー〕《終助詞》 相手に呼びかけたり念を押したりする働きをする言葉。「明日・は・ 日曜日・や・ぞ。」「もー・ そろそろ・ 行く・ぞー。」

そい()】《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いもの。「ちょっと・ そい・ 取っ・てくれ・へん・か。」②時間的に、比較的に近いもの。「そい・から・ 調子・が・ 悪ー・ なっ・た・ん・や。」③前に話題や意識にのぼったこと。「そい・を・ これ・から・ 相談し・たい・ん・です。」④少し離れたところにいる、目下の人を指す言葉。「そい・が・ 行っ・てくれる・ はず・や。」〔⇒それ【其】、そい()、ほい()、ほれ()、そいつ【其奴】、ほいつ(其奴)

ぞい《終助詞》 ①疑問の気持ちを表して、相手に荒々しく問いかけたり念を押したりするときに使う言葉。「お前・は・ 何・を・ 言()ー・とる・のん・ぞい。」②思いに反したことに出会って、びっくりしたり落胆したりするような気持ちを表す言葉。「そんな・ こと・(を・) 言()ー・た・ん・は・ 誰・どえ。」◆同じような終助詞「や」「か」に比べると、相手に迫る気持ちや追及する気持ちが強いように感じられる。〔⇒ぞえ、どい、どえ、か、かい、かえ〕

そいから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「そいから・ また・ こんな・ 話・も・ あり・まん・ねん。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、それから、そいでから、そんでから〕

そい《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いもの。「ちょっと・ そい・ 取っ・てくれ・へん・か。」②時間的に、比較的に近いもの。「そい・から・ 調子・が・ 悪ー・ なっ・た・ん・や。」③前に話題や意識にのぼったこと。「そい・を・ これ・から・ 相談し・たい・ん・です。」④少し離れたところにいる、目下の人を指す言葉。「そい・が・ 行っ・てくれる・ はず・や。」〔⇒そいつ。①②③⇒それ、ほい、ほれ〕

そいつ【其奴】《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いもの。「そいつ・に・は・ 誰・の・ 名前・が・ 書い・てあり・まっ・か。」「そいつ・を・ 取っ・てくれ・へん・か。」②時間的に、比較的に近いもの。「そいつ・は・ 先月・の・ 事件・や。」③前に話題や意識にのぼったこと。「そいつ・は・ いつ・の・ こと・やっ・た・ん。」④少し離れたところにいる、目下の人を指す言葉。「そいつ・に・ 頼ん・だら・ し・てくれる・やろ。」「そいつ・は・ あんた・の・ 友だち・や・の。」◆「それ」よりは、ややぞんざいな言い方である。〔⇒それ【其】、そい()、ほい()、ほれ()、そいつ【其奴】、ほいつ(其奴)

そいで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「そいで・ その・ 話・は・ どー・ なっ・た・ん・や。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒そこで、それで、そんで、ほれで、ほいで、ほんで、ほで、さいで〕

そいでから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「そいでから・ どんな・ 話・に・ なっ・た・ん・かいな。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、それから、そんでから〕

そいでは《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「そいでは・ 私・が・ 行か・し・てもらい・ます。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「そいでは・ ぼちぼち・ 始め・さし・てもらい・ます。」〔⇒それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

そいでも《接続詞》 今まで述べてきたことと反対の意味で次に続けようとするときに使う言葉。それにもかかわらず。「そいでも・ 誰・も・ 手ー・を・ 上げ・へん・ねん。」〔⇒それでも、そんでも、ほれでも、ほいでも、ほんでも〕

そいどころか《接続詞》 前に述べたようなことだけでは、とうてい収まらないということを表す言葉。「そいどころか・ 雨・が・ 強(つよ)ー・に・ なっ・てき・てん。」〔⇒それどころか、ほれどころか、ほいどころか〕

ぞいな《終助詞》 相手に尋ねるときに、語気を強めて使う言葉。「会議・は・ 明日・の・ 何時・から・ぞいな。」〔⇒やいな、いな、かいな〕

そいなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「そいなら・ あんた・に・ 弁償し・てもらい・ます。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「そいなら・ これ・で・ 終わり・に・ しま・す。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

そいに《接続詞》 直前に述べた事柄に加えて。「そいに・ 雨・まで・ 降っ・てき・やがっ・てん。」〔⇒それに、ほれに、ほいに、そのうえ【その上】、そのうえに【その上に】

そう〔そー〕【沿う】《動詞・ワア行五段活用》 基準になるものから近いところに位置する。長く続いているものから離れないようにして進む。「線路・に・ そー・た・ 公園」「川・に・ そー・て・ 歩い・ていく。」

そう〔そー〕【然う】《形容動詞や()》 その通りである。そのようである。「そーやっ・たら・ もー・ じきに・ 帰っ・てくる・やろ。」〔⇒さよう【左様】、さい(左様)

そう〔そー〕【然う】《副詞》 そのように。「そー・やっ・たら・ みんな・ 賛成し・てくれる・やろ。」「ほんまに・ そー・やろ・か。」「そー・ 思・た・ん・やっ・たら・ 思い切っ・て・ やっ・てみ・なはれ。」■類語=「ああ」「こう」「どう」〔⇒そない、ほう、ほない〕

そう〔そー〕《感動詞》 相手の言うことを肯定したり、自分の思いなどを確かめたりするときに使う言葉。「そー・ あんた・は・ 良()ー・ 考え・を・ し・とる・なー。」「そー・ わし・も・ その・ 考え・に・ 賛成や。」〔⇒さい(左様)、さよ【左様】、ほう〕

ぞう〔ぞー〕【象】《名詞》 長い鼻と大きな牙とを持ち、全体が灰色をした、陸にすむものの中では最も大きな動物。「遠足・で・ 王子動物園・へ・ 行っ・て・ ぞー・を・ 見・た。」

そういう〔そーゆー〕【然う言う】《連体詞》 そのような。「そーゆー・ とき・は・ 謝っ・た・ 方・が・ 良()ー。」〔⇒ほういう【ほう言う】

そういうよう〔そーゆーよー〕【然う言う様】《形容動詞や()》 そのような様子。「そーゆーよーな・ やり方・の・ 真似・を・ さし・てください。」〔⇒ほういうよう【ほう言う様】

そうか〔そーか〕《感動詞》 相手の言うことを聞いて、それを納得したり、それに疑問を感じたりするときに使う言葉。「そーか・ その・ 話・は・ わし・(は・) 知ら・なんだ。」〔⇒さよか【左様か】、さいか(左様か)、ほうか〕

ぞうか〔ぞーか〕【造花】《名詞》 本物に似せて、紙や布やプラスチックなどで作った花。「ぞーか・の・ 花・を・ 花瓶・に・ 挿す。」

そうかい〔そーかい〕【総会】《名詞》 その団体の意思を決定するために、その会を構成する全員が集まって開く会合。「今度・の・ 日曜・に・ 自治会・の・ そーかい・が・ ある。」

|

2017年2月 3日 (金)

奥の細道を読む・歩く(156)

ドレミファそら日記(29)     20161122

 

0726分 東海道新幹線、新大阪駅発。ひかり510号。

1040分 東京駅着。

1057分 東北新幹線、東京駅発。やまびこ47号・盛岡行。

   (1036分発のやまびこ47号が、遅れて発車)

   (乗車予定は、1100分東京駅発。やまびこ・つばさ135号。1344分山形駅着。)

1235分 福島駅着。

1400分 山形新幹線、福島駅発。つばさ137号・新庄行。

   (1335分発が、遅れて発車) (つばさ135号・山形行は、運休。)

1533分 山形着。

1550分 霞城セントラル。山形市内の展望。(1610)

1615分 東横イン山形駅西口着。

1630 東横イン山形駅西口発。

      山形城跡などの散策へ。

1725分 夕食。澤正宗で、芋煮セット。

1835分 東横イン山形駅西口着。

|

【書籍版】明石日常生活語辞典 (279)    (通算2277回)

日常生活語 「せ」⑩

 

せんちょむし(雪隠虫)】《名詞》 便所にいる、蝿や虻などの幼虫。「せんちょむし・に・ 薬・を・ 撒()く。」◆「せんちょむし」という発音は「せっちんむし【雪隠虫】」から転じたもの。〔⇒せんちむし【せんち虫】

せんて【先手】《名詞》 人より先に物事を始めること。相手の機先を制すること。「せんて・を・ 取っ・た・ 方・が・ 強い。」■対語=「ごて【後手】」

せんてい〔せんてー〕【剪定】《名詞、動詞する》 木全体の形を良くしたり、花や実がよく付くようにしたりするために、木の枝を切り詰めて整えること。「植木・を・ せんてーする。」

せんでん【宣伝】《名詞、動詞する》 ①あるものの存在や、その用途や効果、あるいはその主義や主張などを、多くの人に知らせ広めること。「テレビ・で・ せんでんし・とる・ 品物(しなもん)・を・ 買()ー・た。」「選挙・の・ 時・だけ・ 何やかや・ 宣伝する。」②実際以上に大げさに言いふらすこと。「なんぼ・ せんでんし・たって・ 誰・も・ 信用せー・へん・やろ・と・ 思う。」

せんど《名詞、副詞》 長い間。長い間にわたって。久しく。「せんど・ ここ・へ・は・ 来・なんだ・なー。」「せんど・ 会わ・なん・だ・ 人・に・ 会()ー・た。」「踏切・で・ せんど・ 待た・され・た。」〔⇒せんどま〕

せんとう〔せんとー〕【先頭】《名詞》 列を作って進むもののいちばん前。集団のいちばん前。物事を行うときの真っ先となる位置。「遠足・で・ せんとー・を・ 歩く。」

せんとう〔せんとー〕【戦闘】《名詞》 武器を備えた軍隊同士が、相手方に攻撃を行ってたたかうこと。「せんとー・が・ 激しなっ・て・から・は・ 食う・ もん・が・ 無()ーなっ・た・なー。」

せんどう〔せんどー、せんど〕【船頭】《名詞》 小型の和船などを漕いだり舵をとったりする仕事をす