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2015年4月30日 (木)

【掲載記事の一覧】

 「【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典」の語彙編は4月28日に終了しました。引き続いて5月1日から全体編の連載を始めます。

 4月から「日光道中ひとり旅」の連載を始めました。既に宇都宮を経て徳次郎宿に達しています。5月には日光までを歩き終えます。

 牡丹、藤をはじめ様々な花が咲き乱れる季節になりました。薫風さわやかな季節でもあります。

 ブログをお読みくださってありがとうございます。

 お気づきのことなどは、下記あてにメールでお願いします。

 gaact108@actv.zaq.ne.jp

 これまでに連載した内容の一覧を記します。

 

◆【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典 ()(843)終了 

    [2013年1月6日開始~ 最新は2015年4月28日]

 

◆日光道中ひとり旅 ()(30)

    [2015年4月1日開始~ 最新は2015年4月30日]

 

◆新・言葉カメラ ()(18)~継続予定

    [201310月1日開始~ 最新は20131031日]

 

◆名寸隅の記 ()(138)~継続予定

    [2012年9月20日開始~ 最新は2013年9月5日]

 

……【以下は、連載を終了したものです。】……………………

 

◆中山道をたどる ()(424)

    [201311月1日開始~2015年3月31日終了]

 

◆江井ヶ島と魚住の桜 ()()

    [2014年4月7日開始~2014年4月12日終了]

 

◆言葉カメラ ()(385)

    [2007年1月5日開始~2010年3月10日終了]

 

◆明石日常生活語辞典 ()(1116)

    [2009年7月8日開始~2012年9月13日終了]

 

◆『明石日常生活語辞典』写真版 ()()

    [2010年9月10日開始~2011年9月13日終了]

 

◆新西国霊場を訪ねる ()(21)

 2014年5月10日開始~ 最新は2014年5月30日]

 

◆放射状に歩く ()(139)

 2013年4月13日開始~ 最新は2014年5月9日]

 

◆百載一遇 ()()

    [2014年1月1日開始~ 最新は2014年1月30日]

 

◆茜の空 ()(27)

    [2012年7月4日開始~ 最新は2013年8月28日]

 

◆国語教育を素朴に語る ()(51)

    [2006年8月29日開始~20071212日終了]

 

◆改稿「国語教育を素朴に語る」 ()(102)

    [2008年2月25日開始~2008年7月20日終了]

 

◆消えたもの惜別 ()(10)

    [2009年9月1日開始~2009年9月10日終了]

 

◆地名のウフフ ()()

    [2012年1月1日開始~2012年1月4日終了]

 

◆ことことてくてく ()(26)

    [2012年4月3日開始~2012年5月3日終了]

 

◆テクのろヂイ ()(40)

    [2009年1月11日開始~2009年6月30日終了]

 

◆神戸圏の文学散歩 ()()

    [20061227日開始~20061231日終了]

 

◆母なる言葉 ()(10)

    [2008年1月1日開始~2008年1月10日終了]

 

◆六甲の山並み[言葉つれづれ] ()()

   [20061223日開始~20061226日終了]

 

◆おもしろ日本語・ふしぎ日本語 ()(29)

    [2007年1月1日開始~2009年6月4日終了]

 

◆西島物語 ()()

    [2008年1月11日開始~2008年1月18日終了]

 

◆鉄道切符コレクション ()(24)

    [2007年7月8日開始~2007年7月31日終了]

 

◆足下の観光案内 ()(12)

    [20081114日開始~20081125日終了]

 

◆写真特集・薔薇 ()(31)

    [2009年5月18日開始~2009年6月22日終了]

 

◆写真特集・さくら ()(71)

    [2007年4月7日開始~2009年5月8日終了]

 

◆写真特集・うめ ()(42)

    [2008年2月11日開始~2009年3月16日終了]

 

◆写真特集・きく ()()

    [20071127日開始~20081113日終了]

 

◆写真特集・紅葉黄葉 ()(19)

    [200712月1日開始~20081215日終了]

 

◆写真特集・季節の花 ()()

    [2007年5月8日開始~2007年6月30日終了]

 

◆屏風ヶ浦の四季 [2007年8月31日]

 

◆昔むかしの物語 [2007年4月18日]

 

◆小さなニュース [2008年2月28日]

 

◆辰の絵馬    [2012年1月1日]

 

◆しょんがつ ゆうたら ええもんや ()(13)

    [2009年1月1日開始~2010年1月3日終了]

 

◆文章の作成法 ()()

    [2012年7月2日開始~2012年7月8日終了]

 

◆朔日・名寸隅 ()(19)

    [200912月1日開始~2011年6月1日終了]

 

◆教職課程での試み ()(24)

    [2008年9月1日開始~2008年9月24日終了]

 

◆相手を思いやる姿勢と、自分を表現する力 ()()

    [200610月2日開始~200610月4日終了]

 

◆学力づくりのための基本的な視点 ()()

    [200610月5日開始~20061011日終了]

 

◆教員志望者に必要な読解力・表現力 ()(18)

    [20061016日開始~200611月2日終了]

 

◆教職をめざす若い人たちに ()()

    [2007年6月1日開始~2007年6月6日終了]

 

◆これからの国語科教育 ()(10)

    [2007年8月1日開始~2007年8月10日終了]

 

◆現代の言葉について考える ()()

    [2007年7月1日開始~2007年7月7日終了]

 

◆自分を表現する文章を書くために ()(11)

    [20071020日開始~20071030日終了]

 

◆兵庫県の方言 ()()

    [20061012日開始~20061015日終了]

 

◆暮らしに息づく郷土の方言 ()(10)

    [2007年8月11日開始~2007年8月20日終了]

 

◆姫路ことばの今昔 ()(12)

    [2007年9月1日開始~2007年9月12日終了]

 

◆私の鉄道方言辞典 ()(17)

    [2007年9月13日開始~2007年9月29日終了]

 

◆高校生に語りかけたこと ()(29)

    [200611月9日開始~200612月7日終了]

 

◆ゆったり ほっこり 方言詩 ()(42)

    [2007年2月1日開始~2007年5月7日終了]

 

◆高校生に向かって書いたこと ()(15)

    [200612月8日開始~20061222日終了]

 

◆1年たちました ()()

    [2007年8月21日開始~2007年8月27日終了]

 

◆明石焼の歌 ()()

    [2007年8月28日開始~2007年8月30日終了]

 

◆失って考えること ()()

    [2012年9月14日開始~2012年9月19日終了]

 

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日光道中ひとり旅(30)

古河宿から徳次郎宿まで()

 

南北に通じる野木の道

 

 野木宿の説明板【写真】によると、野木の村は野木神社の周りに居住したのが始まりで、江戸時代が始まる直前に街道筋へ出て、馬継ぎを開始し、村全体が街道筋に移ったと言います。1843(天保14)の人口が527人と言いますから小さな村です。

 一里塚【写真】らしきものは何も残っておらず、地点を示す標示だけです。

 少し行くとお堂があって、今日は弘法大師さんの日であるということで、3人の方がお接待をしておられました。甘酒をすすめられて、おいしくいただきました。

 その中のひとりの方が、野木2丁目の日光道中の道はぴったり南北の方向に通っており、それを南に延ばせば日本橋、北に延ばせば日光になるということをおっしゃいました。確かに地図で確かめると、このあたりのしばらくの道のりは紛れもなく南北を指しています。日本橋と日光は少しずれていますが、大雑把に言えば大体そのような方角に当たります。

 道標【写真】があって、この地点が野木宿から栃木を経て日光へ向かう脇往還の入り口だそうです。栃木では例弊使街道に通じています。日光街道と奥州街道とは宇都宮まで重複しており、往来の混雑を避けるために迂回路を示す道案内があったのでしょう。

 友沼八幡神社には将軍御休所跡の説明【写真】がありますが、このあたりでは、往時の建物などを見ることは無理のようです。

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2015年4月29日 (水)

日光道中ひとり旅(29)

古河宿から徳次郎宿まで()

 

野木神社の二輪草と芭蕉句碑

 

 あまり広くない道をたどって野木神社の前【写真】に出ます。茨城県が終わって栃木県下都賀郡野木町になるのですが、県境を示す標識はこの道路にはありませんでした。国道4号は少し離れたところを通っています。

 左の方に神社の長い参道が続いています。芭蕉の句碑があるはずですから、野木神社は見逃せません。

 ここが二輪草の群生地であるということは知りませんでした。青々と広がる中に、2センチほどの白い花が、1本の茎から2輪ずつ花茎が伸びしていて【写真】、これが名前の由来です。説明板【写真】によれば、本州中部以北に群生すると書いてありますから、私が見た経験を持たないのは当然なのでしょうか。ちょうど開花の時期であるのは嬉しいことでした。

 境内には、江戸時代、額や絵馬に数学の問題や解法を書いて奉納した算額【写真】の現代語訳が掲げられていました。

 芭蕉墳【写真】にあるのは、

  一疋のはね馬もなし河千鳥

という句で、立て札によれば「冬の遊水池の様子を歌った句」だそうですが、私にはよくわからない句でした。

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2015年4月28日 (火)

日光道中ひとり旅(28)

古河宿から徳次郎宿まで()

 

古河宿

 

 桜の季節が過ぎました。今年は4月初めから中頃にかけて、曇ったり雨が降ったりという天候が続きました。

 日光道中の第2回は、4月20日から23日まで歩きました。ただし、初日は江戸東京散歩を予定していましたが雨にたたられて、じっとしておりました。

 21日8時50分に古河駅前を出発して歩き継いで日光に少しずつ近づいていきます。

 古河宿についての説明板【写真】によると、江戸時代の日光社参のときは、将軍と供奉の大名・旗本で15万人以上の規模になって、そのときは町と城がすべて明け渡されたようになったと書いてあります。

 左が日光道、右が筑波道と分岐するところに道標【写真】が作られています。1861(文久元年)に建てられました。ここから左に折れて、少し進んでから右に折れて、日光道中は進みます。

 少し行くと、古河出身のプロレタリア作家、若杉鳥子の『帰郷』の冒頭部分を刻んだ文学碑【写真】があります。下妻在住の横瀬夜雨の指導を受けたと言われています。

 文学碑の隣に、古河提灯竿もみ祭り発祥の地という碑【写真】が建っています。近くにある説明板【写真】によると、20メートル近い竹竿の先につけた提灯の火を激しくぶつけ合いながらもみ消し合うという勇猛な祭りであると書いてあります。本来は、野木神社の神事であるとも書いてあります。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(843)

「明石日常生活語辞典…ん」

 

《感動詞》 ①応答などの掛け声として発する声。「ん。何・か・ 言()ー・た・かいなー。」②相手の言うことを承知したり、同意したりしたときに発する声。そうだ。軽くうなずいたり、聞き返したりする気持ちを表す言葉。「ん。わし・に・ 任し・とい・てんか。」〔⇒うん、はあ、はあい、はい〕

《助動詞》 前にある言葉を打ち消すときに使う言葉。「明日・は・ 行か・ん・ つもり・や。」◆動詞や助動詞に接続し、形容詞や形容動詞には接続しない。形容詞の打ち消しは「まぶし・ない」、形容動詞の打ち消しは「元気や・ない」というようになる。「ん」と「へん」との使い方に差はないが、口調の上で「ん」が続きにくい場合がある。〔⇒へん〕

《格助詞(準体助詞)》 ①前の用言的な内容を、体言として扱うことを表す言葉。「勉強する・ ん・ か。せー・へん・の・か。」②前の体言を受けて、「…のもの」「…のこと」という意味を表す言葉。「それ・は・ わし・ん・や。」〔⇒のん、ん〕

《終助詞》 相手に対して疑問を表したり質問したりする気持ちを表す言葉。◆強い調子で発音すると、相手を説得したり禁止したりする意味にもなる。「もー・ 無い・ん。」「「そんな・ こと・(を・) し・て・ 良()ー・ん。」〔⇒の、のん〕

んか《助動詞+助詞》 疑問や詰問の気持ちを表す言葉。しないか。せよ。「早()よー・ 行か・んか。」「もっと・ 飲み・んか。」「飲ま・んか。」◆強い命令口調になると「行か・んかい」「飲み・んかい」「飲ま・んかい」と言う。〔⇒んかい〕

んかい《助動詞+助詞》 疑問や詰問の気持ちを表す言葉。しないか。せよ。「もー・ 止め・んかい。」「黙っ・て・ 聞か・んかい・な。」〔⇒んか〕

んかて《接続助詞》 それをしなくても、という意味を表す言葉。「言わ・れ・んかて・ わかっ・とる・がな。」「そないに・ せか・んかて・ 間に合う。」◆もとは、「ん」(打ち消しの助動詞)+「かて」(接続助詞)であるが、2語が1語に熟している度合いが高い。〔⇒んかとて《接続助詞》

んかとて《接続助詞》 それをしなくても、という意味を表す言葉。「走ら・んかとて・ 間に合う・やろ。」◆もとは、「ん」(打ち消しの助動詞)+「かとて」(接続助詞)であるが、2語が1語に熟している度合いが高い。〔⇒んかて《接続助詞》

んじまい【ん終い】《補助形容動詞や()》[動詞の未然形に接続] その行為などをしないで終わってしまうこと。「病院・へ・ 見舞い・に・ 行か・んじまいに・ なっ・ても・た。」「聞かんじまい・で・ 別れ・た。」「難しー・て・ 結局・ わからんじまいで・ 終わっ・ても・た。」〔⇒ずじまい【ず終い】

んで《接続助詞》 打ち消しの意味を述べておいて、後ろで述べる内容に続いていくことを表す言葉。…しなくて。「尋ねる・ こと・を・ せ・んで・ 帰っ・てき・た。」「飲ま・んで・ 損し・た。」〔⇒いで、んと〕

んでか《終助詞》 その動作を必ずする(または、しないではおれない)ということを、反語を用いて表す言葉。…しないでおくものか。「腹・の・ 立つ・ あいつ・を・ 殴ら・んでか。」〔⇒いでか〕

んでも《接続助詞》 それをしないことがあっても(かまわない)、ということを表す言葉。「明日・は・ 来()・んでも・ えー。」「お前・が・ せ・んでも・ かま・へん。」◆「せ・んでも・ えー。」が「せ・ーでも・ えー。」となることがある。◆「なんでも」の「な」が脱落したと考えることもできる。〔⇒いでも、なんでも、ないでも〕

んと《接続助詞》 ①打ち消しの意味を述べておいて、後ろで述べる内容に続いていくことを表す言葉。…しなくて。「金・を・ 払わ・んと・ 去()ん・でも・た。」②もしそうでなければという意味(打ち消しの仮定)を表す言葉。「行か・んと・ わから・へん・やろ。」⇒んで、いで。⇒な〕

んならん《補助動詞》 しなければならないという義務や責任を表す言葉。「明日中・に・ 行か・んならん・ ところ・が・ ある。」「死ぬ・まで・に・ 『明石日常生活語辞典』・を・ 作っ・とか・んならん・と・ 思(おも)・とる。」〔⇒んなん〕

んなん《補助動詞》 しなければならないという義務や責任を表す言葉。「明日・まで・に・ 行か・んなん。」「せ・んなん・ こと・は・ 早(はよ)ー・ すまし・なはれ。」「人間・は・ 生きる・ ため・に・は・ 食わ・んなん・やろ。」〔⇒んならん〕

んま《名詞》 相手と気持ちや考え方などが合うかどうかということ。性格や気心の合致のしかた。「あいつ・と・は・ んま・の・ 合わしかた・が・ 難し-・ねん。」〔⇒うま〕

んま【馬】《名詞》 ①家畜として飼われ農耕・運搬・乗馬などに活用される、たてがみがあって首の長い動物。「んま・が・ 道・を・ 歩い・とる・の・は・ 珍しい。」②十二支の七番目の「午」。〔⇒んま【馬】

んま【午】《名詞》 馬を表しており、子()から始まる十二支の7番目。「わしら・の・ 学年・は・ んま・の・ 年・と・ 未(ひつじ)・の・ 年・や。」〔⇒うま【午】、うま【馬】、んま【馬】

んまがあう《動詞・ワア行五段活用》 相手と気が合う。相性が良い状態である。意気投合する。「あの・ 2人・は・ んまがあわ・へん・みたい・や。」〔⇒うまがあう〕

んやけど《接続助詞》 何かのつながりで、対比されることがらを続けて言うことを表す言葉。「強(つよ)ーに・ 言()ー・た・んやけど・ 聞ー・てくれ・なんだ。」〔⇒もんやけど、けど、けども、けんど、けんども〕

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2015年4月27日 (月)

日光道中ひとり旅(27)

日本橋から古河宿まで(26)

 

現代風の古河宿

 

 道が右にカーブして、明るい感じの広い通りに出ました。

 古河宿【写真】は、古いものを残すというよりは、新しい宿場情緒を作り出そうとしているのではないかと感じました。

 松並木についての説明板【写真】によると、5㎞にもわたって松並木が整然と続いていて、その間から古河城、富士山、筑波山、浅間山などが見えたと言います。その復活を願って植樹が行われたということで、大きく育つことを願いたいと思います。

 古河城御茶屋口門の碑【写真】があります。御茶屋とは将軍の休憩所のことですが、将軍の日光社参は江戸時代に19回あって、道中の宿城となる古河城への入り口がここであったのです。

 現在の街路【写真】は広く、一直線に伸びており、旗が見事に続いています。左右の歩道には古河にまつわる様々な説明があって、飽きることなく歩けます。河鍋暁斎が古河生まれであることも知りました。

 その一画にある本陣跡【写真】は残念ながら、石碑が一本あるだけです。

 古河駅前には、万葉集の東歌を刻んだ碑【写真】があります。

 逢はずして 行かば惜しけむ まくらがの

   許我こぐ船に 君も逢はぬかも

あなたと会わずに行ってしまったら心残りだろう、許我(古河)を漕ぐ渡し船であなたにお会いできないかなぁ、という民謡風の歌です。古代から、古河が河川交通の要所であったことがわかります。

 さて、3月26日、宿を出発したのが7時45分で、1240分にJR古河駅に着きました。歩数はおよそ2万7000歩で、距離は17㎞余りになります。

 

 ★これで、日本橋から古河宿までを終わります。次回から、古河宿から徳次郎宿までのシリーズを連載します。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(842)

「明石日常生活語辞典…わ」(12)

 

われもん【割れ物】《名詞》 ①陶磁器、ガラスなどのように割れやすいもの。割れる可能性のあるもの。「われもん・や・さかい・ 大事に・ 運ん・で・な。」②割れたりして壊れたもの。「われもん・は・ どこ・に・ 捨て・たら・ よろしー・か。」

われる【割れる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①力が加わって、ものがいくつかに分かれる。破れたり砕けたりして、壊れる。「茶碗・が・ われ・た。」②割り算で、割り切れる。「3・で・ われる・ 数」■他動詞は「わる【割る】」■名詞化=われ【割れ】

わん【椀】《名詞》 飲食物を盛りつけるための、木や陶磁器などで作った半球形の食器。◆「めしわん【飯椀】」「しるわん【汁椀】」というように言い分ける。

わん《副詞と》 犬などの動物が、短く鳴く様子。また、その声。「犬・が・ 一声・だけ・ わんと・ 鳴い・た。」

わんこう〔わんこー、わんこ〕【わん公】《名詞》 古くから愛玩用や防犯用などに飼われてきた、利口で聴覚や嗅覚に敏感な動物。「かいらしー・ わんこ・が・ おる。」◆「わんこ」には可愛らしさが、「わんこー」には憎げな気持ちが伴うように聞こえることがある。◆幼児語。〔⇒いぬ【犬】、わんわん、わんちゃん〕

わんさか《副詞と》 ①物がたくさん集まる様子。「バザー・の・ 品物・が・ わんさか・ 集まっ・た。」②人が大勢集まったり押しかけたりする様子。「見物・の・ 人・が・ わんさか・ 来・た。」◆①②ともに、歓迎する気持ちを表現することがあるとともに、多すぎてうんざりするという気持ちを表すこともある。「わんさか わんさか」と二度続けて言うことも多い。〔⇒わんさと〕

わんさと《副詞》 ①物がたくさん集まる様子。「整理し・たら・ 捨てる・ もの・が・ わんさと・ あっ・た。」②人が大勢集まったり押しかけたりする様子。「野次馬・が・ わんさと・ 来・た。」◆①②ともに、歓迎する気持ちを表現することがあるとともに、多すぎてうんざりするという気持ちを表すこともある。〔⇒わんさか〕

わんしょう〔わんしょー〕【腕章】《名詞》 大勢が集まる場所などにおいて、係や役割などを担っていることを示すために、服の袖の上部につけるしるし。「当番・の・ わんしょー・を・ つける。」

ワンダン〔わんだん〕【英語=one downより】《名詞》 野球で、相手側の好守備によって、攻撃資格を一つ失った段階のこと。「やっと・ わんだん・に・ なっ・た。」◆子どもの遊び言葉。英語の「down」を日本語の「段」(ひとつの段階)のように聞き分けていたような傾向が感じられる。攻撃資格の減少に伴って、「ノーダン」「ワンダン」「ツーダン」「チェンジ」と進んでいく。

わんちゃん《名詞》 古くから愛玩用や防犯用などに飼われてきた、利口で聴覚や嗅覚に敏感な動物。「わんちゃん・の・ 首輪・を・ 買う。」〔⇒いぬ【犬】、わんわん、わんこう〕

ワンパン〔わんぱん〕【英語=one boundより】《名詞、動詞する》 野球などで、球が一度地面などに当たって跳ね上がること。「わんぱん・で・ 受け・た・さかい・ セーフ・や。」

ワンパンやきゅう〔わんぱんやきゅー〕【英語=one boundより  野球】《名詞・動詞する》 小さな子どもの遊びで、柔らかいボールを使って、打ったときには地面にたたきつけて跳ね返るようにすることを義務づけた野球。「広場・で・ わんぱんやきゅー・を・ する。」

わんりゃい(割合)】《名詞》 全体の数に対する、ある数の大小の関係。また、そのようになる可能性。「醤油・と・ 酢ー・を・ 半々・の・ わんりゃい・で・ 入れる。」〔⇒ぶあい【歩合】、ぶ【分】、りつ【率】、わりあい【割合】、わり【割】

わんりゃい(割合)】《副詞に・と》 他のものや以前のことと比較してみると、思いのほかに望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。予想よりも望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。「あんた・は・ わんりゃい・ 綺麗な・ 字ー・を・ 書く・ん・や・なー。」「安かっ・た・けど・ わんりゃい・ 良()ー・ 品物(しなもん)・や。」〔⇒わりあい【割合】、わりかた【割り方】、わりかし【割りかし】、わりと【割と】、わりに【割に】

わんわん《名詞》 古くから愛玩用や防犯用などに飼われてきた、利口で聴覚や嗅覚に敏感な動物。「わんわん・を・ 連れ・て・ 散歩・に・ 行く。」◆幼児語。〔⇒いぬ【犬】、わんこう、わんちゃん〕

わんわん《副詞と》 ①子どもなどが大声で泣く様子。うるさくわめき立てるように泣く様子。また、その泣き声。「道・で・ こけ・て・ わんわん・ 泣い・とる。」②犬が鳴く様子。また、その鳴き声を表す言葉。「隣・の・ 犬・に・ 夜中・ わんわんと・ 鳴か・れ・て・ 目・が・ 覚め・た。」③蚊などがたくさん集まって、羽音が聞こえてくる様子。、また、その音。「藪・の・ 中・に・は・ 蚊ー・が・ わんわん・ おる。」④声が割れたり、音がうるさく反響したりする様子。また、その声や音。「スピーカー・の・ 声・が・ わんわんと・ やかましー。」■類語②=「にゃんにゃん」「めえめえ」

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2015年4月26日 (日)

日光道中ひとり旅(26)

日本橋から古河宿まで(25)

 

古河のナンバースクール

 

 先ほどから、気になりながら歩いてきたことがあります。

 初めて出会ったのは古河市立古河第四小学校【写真】でした。後で調べてみると、古河には第七までの小学校があって、他は地名などを用いているようです。

 続いて県立古河第三高等学校という表示【写真】を見ました。その後で、地図の中に「市立古河第三高等学校」という表記【写真】を見つけて、高等学校では県立・市立を通じたナンバーが施されているのかと驚きましたが、これは県立の誤りのようです。

 続いて古河市立古河第二中学校【写真】がありました。(校名表示は撮りましたが、真っ黒で文字が読み取りにくくなっています。)古河には第三までの中学校があって、他は地名などを用いているようです。

 このような校名は、小学校・中学校・高等学校だけでなく、古河第一自動車学校【写真】というのもあります。ただし、第二があるのかどうかはわかりません。

 最後に県立古河第二高等学校の名木、椎の木【写真】を見ました。

 「ナンバースクール」という言葉を思い出しました。旧制の高等学校は、第一(東京)から第八(名古屋)までの高等学校があり、その他の学校には地名がつけられていました。

 旧制の中学校には、例えば神戸市内の兵庫県立中学校には第一神戸中学校(神戸一中)から第四までありました。現在の茨城県は、新制の高等学校にも第一、第二……という名称を多く付けているようです。

 関西の中学校では、大阪府豊中市が第一から第十八中学校までの名称を用いていて、特異な感じを与えていますが、豊中市内の小学校はすべて地名などを用いています。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(841)

「明石日常生活語辞典…わ」(11)

 

わりびき【割り引き】《名詞、動詞する》 決まった金額からある程度の金額を安くすること。「大売り出し・の・ 日ー・に・ わりびき・で・ 売る。」「ちょっと・ぐらい・ わりびきし・てくれ・ても・ えー・やろ・に。」

わりびく【割り引く】《動詞・カ行五段活用》 ①売るときに、決まった金額からある程度の金額を安くする。「残っ・た・ 品物・を・ わりびー・で・ 売る。」②表面よりも、中味を小さく見積もる。「あいつ・の・ 言()ー・ こと・は・ ちょっと・ わりびー・て・ 考え・とか・んと・ えらい・ 目ー・に・ あう・ぞ。」■名詞化=わりびき【割り引き】

わりふる【割り振る】《動詞・ラ行五段活用》 仕事などの全体をわけて、それぞれに受け持たせる。物品や金額などをそれぞれに振り分ける。「寄付金・の・ 金額・を・ みんな・に・ わりふる。」■名詞化=わりふり【割り振り】。〔⇒わりあてる【割り当てる】

わる【悪】《名詞》 ①悪い性格や考えの人。よくない行動をする人。「わる・の・ 真似・を・ し・たら・ あか・ん・よ。」②芝居や物語などに出てくる悪役の人。「あの・ 人・は・ わる・みたいや。」「わる・が・ 攻め・てき・た。」「あれ・は・ わる・か・ えーほー・か・ わから・へん。」

わる【割る】《動詞・ラ行五段活用》 ①力を加えて、ものをいくつかに分ける。破ったり砕いたりして、壊す。「手ー・が・ 滑っ・て・ 皿・を・ わっ・ても・た。」②細かく分けて、小さくする。◆縦方向に行うときに使うことが多い。「木ー・を 細く・ わる。」③水や液体を加えて、薄める。「水・で・ わる。」④割り算をする。「100・を・ 3・で・ わる。」■自動詞は「われる【割れる】」■名詞化=わり【割り】

わる【悪】《接頭語》 よくないことや、程度が過ぎることを表す言葉。「わる知恵・を・ 働かす。」「えらい・ わるまん・やっ・た・なー。」

わるい【悪い】《形容詞》 ①正邪・善悪などから判断して、正しくない。好ましくない。「考え方・が・ わるい。」「天気・が・ わるー・ なり・そーや。」②水準に達しないで、劣っている。まずい。「学校・の・ 成績・が・ わるー・て・ 落第した。」③相手や第三者ににすまないという気持ちである。自分を責めるような気持ちである。「友だち・に・ わるい・ こと・を・ し・た。」④醜い。「歩く・ 姿勢・が・ わるい。」■対語=「ええ【良え】」

わるがしこい【悪賢い】《形容詞》 悪いことを考えることに頭が働く。ずるくて抜け目がない。「わるがしこい・ カラス」

わるぎ【悪気】《名詞》 他人に害を与えようとしたり、だまそうとしたりする気持ち。人が心の中に持っている悪意。「あいつ・に・ わるぎ・が・ あっ・た・ん・やない・さかい・ かんにんし・たっ・て・な。」

わるくち〔わるぐち〕【悪口】《名詞》 他の人を悪く言うこと。また、その言葉。「わるくち・を・ 言わ・れ・て・ 怒っ・とる。」

わるさ【悪さ】《名詞》 悪いと思われる点。悪いと思われる程度。短所。「天気・の・ わるさ・を・ 心配し・て・ 傘・を・ 持っ・ていく。」■対語=「よさ【良さ】」

わるさ【悪さ】《名詞、動詞する》 ふざけて、いたずらをすること。人に害を与える、よくない行為をすること。また、そのいたずらなど。「子ども・が・ わるさし・て・ 花・を・ 折っ・ても・とる。」「犬・が・ わるさし・て・ 植木鉢・を・ めん〔=壊し〕・だ。」

わるぢえ【悪知恵】《名詞》 悪いことをしようとして働かせる能力。よこしまな考え。「小学校・に・ 行く・よーに・ なっ・たら・ わるぢえ・も・ だいぶ・ つい・てくる。」

わるまん【悪まん】《名詞》 ①時の巡り合わせがよくないこと。悲運。「去年・は・ わるまん・で・ 試験・に・ 落ち・ても・た。」②折悪しく起こった出来事。「あんた・が・ 来・てくれ・た・ とき・は・ ちょーど・ 留守・に・ し・とっ・て・ わるまん・で・ すん・まへ・ん・でし・た。」

わるもん【悪者】《名詞》 ①人に害を与えることをする人。性格などが望ましくない人。「わるもん・が・ 出・てくる・ 芝居」②良く思われない立場に立たされる人。「いっつも・ わし・を・ わるもん・に・ し・やがる・ねん。」◆小学生の時代などでは、映画・紙芝居・物語などに登場する人物を「わるもん」と「えー・もん」に分けてしまうということがあった。

わるやく【悪役】《名詞》 責任などを引きかぶる役割。良く思われない立場に立つという役割。「映画・の・ わるやく」「今度・の・ こと・で・は・ おやじ・が・ わるやく・に・ なっ・た。」

われ《名詞》 相手を指す言葉。相手を悪し様に言ったり見下したりするときに使う言葉。「われ・の・ 方・から・ 殴っ・てき・た・ん・やろ。」◆「われ」は2人称の言葉であって、「われ」を1人称では使うことはなかった。〔⇒わい、おのれ【己】、おまえ【お前】、おまい(お前)、おどら、おんどら、おどれ、おんどれ、きさま【貴様】

われめ【割れ目】《名詞》 ①ものの表面にできる、筋のような細かい裂け目。「ガラス・の・ われめ・で・ 手ー・を・ 切ら・ん・よーに・ 気ー・を つれ・なはれ。」「われめ・に・ テープ・を・ 貼る。」②地面などで、線のように引き破られて、離れているところ。「池・が・ 干上がっ・て・ われめ・が・ でき・とる。」⇒ひび【罅】⇒さけめ【裂け目】

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2015年4月25日 (土)

日光道中ひとり旅(25)

日本橋から古河宿まで(24)

 

中田宿から古河宿へ

 

 中田宿に入ります。中田宿の説明板【写真】があります。栗橋宿と中田宿は、継ぎ立て業務を1か月の半分ずつを担当する「合宿」であったと書いてあります。栗橋宿から中田宿までは利根川をはさんでいますが、ごく近い位置にあるからです。

 中田宿は昔、現在の利根川の河川敷にあたるところにありました。現在の中田の町は河川改修によって移転しました。工事は1912(大正元年)に始まり、1930(昭和5年)の竣工までに長い年月を要しています。街道筋が広くて明るいのもうなずけます。いくつもの寺が並んでいますが、広い敷地に立派な甍を競っています。

 しばらく進むとJRの踏切があって「日光街道踏切」【写真】と書いてあります。そして、中田の松原が続きます【写真】。松原はもともとは1里ほど続く道だったようですが、今は大きくはない松がきちんとした間隔で植えてあります。

 「原十字路」というバス停【写真】があります。十字路というのは珍しい言葉ではありませんが、バス停の名に使うのは関東の傾向のようです。

 古河宿が近づいたところに一里塚の跡【写真】があるのですが、鉄塔が占拠していて、説明板なども設けられていないのは残念なことです。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(840)

「明石日常生活語辞典…わ」(10)

 

わりあい【割合】《名詞》 全体の数に対する、ある数の大小の関係。また、そのようになる可能性。「半分・の・ わりあい・で・ 当選する。」〔⇒ぶあい【歩合】、ぶ【分】、りつ【率】、わんりゃい(割合)、わり【割】

わりあい【割合】《副詞に・と》 他のものや以前のことと比較してみると、思いのほかに望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。予想よりも望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。「このごろ・の・ 阪神・は・ わりあいに・ 強ー・ なっ・てき・た。」〔⇒わんりゃい(割合)、わりかた【割り方】、わりかし【割りかし】、わりと【割と】、わりに【割に】

わりあて【割り当て】《名詞》 仕事などの全体をわけて、それぞれに受け持たせること。物品や金額などをそれぞれに振り分けること。また、そのようにして受け持たせたり振り分けたもの。「寄付・の・ わりあて・を・ する。」

わりあてる【割り当てる】《動詞・タ行下一段活用》 仕事などの全体をわけて、それぞれに受け持たせる。物品や金額などをそれぞれに振り分ける。「掃除・の・ 区域・を・ わりあてる。」「寄付・の・ 額・を・ わりあてる。」■名詞化=わりあて【割り当て】〔⇒わりふる【割り振る】

わりかし【割りかし】《副詞》 他のものや以前のことと比較してみると、思いのほかに望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。予想よりも望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。「わりかし・ おもろい・ 映画・やっ・た。」「わりかし・ 遠い・ とこ・まで・ 行っ・た・ん・や。」〔⇒わりあい【割合】、わんりゃい(割合)、わりかた【割り方】、わりと【割と】、わりに【割に】

わりかた【割り方】《副詞》 他のものや以前のことと比較してみると、思いのほかに望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。予想よりも望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。「今日・は・ わりかた・ 良()ー・ 天気・や。」「わりかた・ しんどい・ 仕事・や。」〔⇒わりあい【割合】、わんりゃい(割合)、わりかし【割りかし】、わりと【割と】、わりに【割に】

わりき【割り木】《名詞》 薪を小割りにしたもの。割った木。「正月(しょんがつ)・ 言()ー・たら・ えー・ もん・や。雪・より・ 白い・ 飯(まま)・ 食べ・て・ わりき・みたいな・ 魚(とと)・ 添え・て。」「よき〔=斧〕・で・ わりき・を・ 作る。」

わりきれる【割り切れる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①割り算の答えに、余りが出ない。「3・で・ わりきれる・ 数」②納得して、気持ちがおさまる。論理的にうなずくことができる。「わりきれ・ん・ 気持ち・で・ 戻っ・てき・た。」

わりこむ【割り込む】《動詞・マ行五段活用》 ①人と人との間を押し分けて入る。きちんと並んでいるところへ、ルールを無視して横から入り込む。「列・の・ 横・から・ わりこん・だら・ あき・まへん。」②人が話をしているところに、脇から口をはさむ。「話・に・ わりこん・でくる・ あつかましー・ やつ」■名詞化=わりこみ【割り込み】

わりざん【割り算】《名詞》 ある数が、他のある数の何倍であるかを調べる計算。除法。「わりざんし・て・ 一つ・の・ 値ー・を・ 調べる。」■関連語=「かけざん【掛け算】」「たしざん【足し算】」「ひきざん【引き算】」

わりと【割と】《副詞》 他のものや以前のことと比較してみると、思いのほかに望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。予想よりも望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。「今日・は・ わりと・ しんどい・ 仕事・やっ・た。」「わりと・ 高い・ 値ー・や・さかい・ 買わ・なんだ。」〔⇒わりあい【割合】、わんりゃい(割合)、わりかた【割り方】、わりかし【割りかし】、わりに【割に】

わりに【割に】《副詞》 他のものや以前のことと比較してみると、思いのほかに望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。予想よりも望ましい状況であるという気持ちを表す言葉。「わりに・ 時間・の・ かかる・ 仕事・やっ・た。」〔⇒わりあい【割合】、わんりゃい(割合)、わりかた【割り方】、わりかし【割りかし】、わりと【割と】

わりばし【割り箸】《名詞》 端から半分ほどのところまで割れ目がつけてあり、2つに割って使うようになっている、木や竹でできた箸。「弁当・を・ 買()ー・た・けど・ わりばし・が・ つい・とら・へん。」

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2015年4月24日 (金)

日光道中ひとり旅(24)

日本橋から古河宿まで(23)

 

利根川を渡る

 

 川の堤を上る道には菜の花がいっぱい咲いています【写真】。坂東太郎の堤防は規模が大きく、花が圧倒的な量で迫ります。

 いよいよ、利根川【写真】を渡ります。橋の欄干に「埼玉県の鳥 シラコバト」の浮き彫りがはめ込まれているところがあります。利根川を歩いて渡るのは、もちろん初めてです。青い空の下で、川はゆったりと流れています【写真】。上流側を東北線の電車が渡っていきます。

 橋が終わると茨城県古河市【写真】になります。実は橋の途中にも県境を表す、同じような表示があります。利根川の橋の真ん中が県境ではなく、茨城県の方が距離が長いのですが、それは河川の歴史と関係があります。橋の終わり近くに「茨城県の鳥 ヒバリ」の浮き彫りがはめ込まれています。

 渡り終えて古河市に入ると、「あ、そうだ 古河桃まつり 行ぐべ」という看板【写真】が目に入ります。今は祭りの期間中ですが、古河総合公園に寄り道する時間はありません。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(839)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わらいばなし【笑い話】《名詞》 ①滑稽な内容の話。「落語・の・ わらいばなし・は・ おもろい。」②笑いながら話す程度の、気楽な話やばかばかしい話。「財布・を・ 落とし・た・ゆーて・ 大騒ぎ・を・ し・た・けど・ 家・の・ 中・から・ 出・てき・て・ わらいばなし・で・ すん・だ・ん・や。」

わらいもん【笑い物、笑い者】《名詞》 人に馬鹿にされて笑いの種になるものや人。「近所・の・ わらいもん・に・ なる。」

わらう【笑う】《動詞・ワア行五段活用》 ①喜んだり面白がったりして、口許をゆるめて声に出す。「漫才・を・ 見・て・ げらげら・ 笑う。」②喜んだり面白がったりして、目を細めて表情に表す。「赤ん坊・が・ にこっと・ わらう。」③馬鹿にする。あざけって、さげすむ。「失敗し・た・けど・ わらわ・んとい・てんか。」■名詞化=わらい【笑い】

わらかす【笑かす】《動詞・サ行五段活用》 ①人を笑うようにさせる。「あの・ 漫才・は・ よー・ 人・を・ わらかす・なー。」②軽蔑に値することである。軽蔑される。「あれ・で・ 大学生・や・と・は・ わらかす・よ・なー。」■名詞化=わらかし【笑かし】。〔⇒わらわす【笑わす】

わらける【笑ける】《動詞・カ行下一段活用》 自然と笑える。自然と笑いが生じる。「ごっつい・ わらける・ 漫才・や。」

わらじ【草鞋】《名詞》 藁を編んで足の形に作り、紐で足に結んではくもの。「お寺・の・ 門・に・ 大けな・ わらじ・が・ 吊っ・てある。」〔⇒わらんじ(草鞋)

わらしごと【藁仕事】《名詞、動詞する》 藁を打ったり、縄をなったり、藁で何かを作ったりする作業。「わらしごと・で・ 縄・を・ なう。」「家・の・ 中・で・ わらしごとし・たら・ ごみ・が・ いっぱい・ 貯まっ・た。」

わらばい【藁灰】《名詞》 火鉢に入れたり肥料にしたりして使う、藁を燃やした後にできる粉状のもの。「わらばい・を・ 火鉢・に・ 入れる。」「風・が・ 吹い・て・ わらばい・が・ 飛び回る。」

わらび【蕨】《名詞》 ①葉は食用になり根から蕨粉をとる、山地に生えて早春に巻いた新芽を出す植物。「わらび・や・ ぜんまい・を・ 採る。」②蕨粉を原料にした餅。「夏・に・ なっ・たら・ わらび・を・ 売り・に・ 来る。」⇒わらびもち【蕨餅】

わらびもち【蕨餅】《名詞》 蕨粉を原料にした餅。「わらびもち・に・ 黄粉・を・ まぶす。」〔⇒わらび【蕨】

わらぶき【藁葺き】《名詞》 屋根を藁で覆うこと。藁で覆った屋根。「わらぶき・を・ 瓦屋根・に・ 変える。」〔⇒わらや【藁屋】、わらやね【藁屋根】

わらぼうき〔わらぼーき〕【藁箒】《名詞》 藁で作った、ごみなどを掃く用具。「わらぼーき・は・ 先・が・ じっきに・ ちび・てまう。」◆材質による名付け方には、他に「しゅろぼうき【棕櫚箒】」「たけぼうき【竹箒】」などがある。

わらや【藁屋】《名詞》 藁で覆った屋根。またそのような家。「うち・の・ 里・の・ 家・は・ わらや・です・ねん。」〔⇒わらやね【藁屋根】、わらぶき【藁葺き】

わらやね【藁屋根】《名詞》 藁で覆った屋根。またそのような家。「わらやね・に・ 草・が・ はえ・とる。」〔⇒わらや【藁屋】、わらぶき【藁葺き】

わらわす【笑わす】《動詞・サ行五段活用》 ①人を笑うようにさせる。「おもろい・ こと・を・ 言()ー・て・ 人・を・ わらわす・の・が・ 好きや。」②軽蔑に値することである。軽蔑される。「そんな・ あほな・ 質問し・て・ 人・を・ わらわし・たら・ あか・ん。」〔⇒わらかす【笑かす】

わらんじ(草鞋)】《名詞》 藁を編んで足の形に作り、紐で足に結んではくもの。「わらんじ・の・ はなご・が・ 切れる。」〔⇒わらじ【草鞋】

わり【割】《名詞》 ①全体の中に占める大小の関係で、全体の10分の1のこと。「打率・が・ 3わり・を・ 超え・た。」②全体の数に対する、ある数の大小の関係。また、そのようになる可能性。「5人・に・ 1人・の・ わり」③一方の程度から見た他方の程度。特に、損得に関することなど。「わり・が・ 合わ・ん・ 仕事」■関連語=「ぶ【分】」「りん【厘】」「もう【毛】」⇒ぶあい【歩合】、ぶ【分】、りつ【率】、わりあい【割合】、わんりゃい(割合)

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2015年4月23日 (木)

日光道中ひとり旅(23)

日本橋から古河宿まで(22)

 

栗橋宿と利根川の関所

 

 栗橋宿は久喜市です。日光道中は東北新幹線【写真】をくぐって延びています。新幹線に出会うのは何だか久しぶりの感じがします。

 道端に掲げられている地図を見ると、権現堂川の向こうは茨城県五霞町となっています【写真】。

 しだいに町並みが続くようになって、焙烙地蔵【写真】があります。利根川に設けられた関所を通らないで渡った者は火あぶりの刑に処せられたそうで、そのような処刑者を憐れんで土地の人たちが供養のために作ったそうです。

 栗橋の商店街【写真】には絵入りの旗が飾られています。

 いくつもの古い商店には説明板【写真】があって、「橋原屋、燃料店、創業明治中期、建物江戸末期築」などと書いてあります。

 栗橋関所跡【写真】の説明には、「関所の位置は、現在の堤防の内側で利根川のほとりにあり、…(中略)… 明治2年関所廃止まで約250年間、代々世襲で勤めた。」と書いてあります。火あぶりという極刑が課せられていた、何とも残酷な話です。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(838)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わに【鰐】《名詞》 大きな口に鋭い歯を持ち、全身うろこで覆われて、扁平の大きな形をした、熱帯の川や沼にすむ動物。「動物園・に・ わに・が・ おっ・た。」

わはは《感動詞》 大きく口を開いて豪快に笑うときの声。「わし・の・ 話・を・ 聞ー・て・ わはは・ゆーて・ 笑い・やがっ・た。」

わびしい〔わびしー〕【侘びしい】《形容詞》 ①寂しくて心細くて、やるせない気持ちである。「わびしー・ 山・の・ 中・を・ 通っ・た。」②貧しく、みすぼらしくて、気持ちが晴れない。「今日・の・ 昼飯・は・ わびしー・ もん・やっ・た。」

わふく【和服】《名詞》 日本風の衣服。日本古来の衣服。「わふく・を・ 着・て・ 卒業式・に・ 出る。」■対語=「ようふく【洋服】」〔⇒きもの【着物】

わまわし〔わまーし、わーまーし〕【輪回し】《名詞、動詞する》 自転車の車輪の外枠(リム)や、樽や桶のたがの廃物などを利用して、それを道路などで転がす遊び。「自動車・が・ 来・ん・ とこ・で・ わまーし・を・ し・て・ 遊ぶ。」〔⇒リムまわし【英語=rim  回し】

わめく【喚く】《動詞・カ行五段活用》 ①遠くまで聞こえるように大声で叫ぶ。大きな声で騒ぐ。「子ども・が・ 泣い・て・ わめー・とる。」②怒りの気持ちを表すために荒々しく怒鳴る。相手を脅しつけるように大声を出す。「言う・ こと・を・ 聞か・へん・さかい・ わめい・たっ・た。」〔⇒どなる【怒鳴る】⇒かちわめく【かち喚く】

わや《形容動詞や()》 ①筋道が通らなかったり、秩序がなかったりする様子。「そんな・ わやな・ 話・は・ 誰・も・ 信用し・てくれ・へん。」②乱雑になっている様子。「部屋中・ わやに・ し・て・ 片づけ・とら・ん。」③壊れてしまっている様子。駄目になっている様子。「何・も・か・も・ わやに・ なっ・ても・た。」「時計・を・ 分解し・て・ とーとー・ わやに・ し・ても・た。」〔⇒わやくそ【わや糞】、わやくちゃ【わや苦茶】、わっちゃくちゃ(わ茶苦茶)

わやくそ【わや糞】《形容動詞や()》 ①筋道が通らなかったり、秩序がなかったりする様子。「お前・の・ 考え・は・ わやくそや・さかい・ 人・に・は・ 通用せー・へん。」②乱雑になっている様子。「犬・が・ 畑・を・ 踏みまわっ・て・ わやくそに・ し・ても・た。③壊れてしまっている様子。駄目になっている様子。「うまいこと・ いっ・とっ・た・ 話・を・ わやくそに・ し・てまい・やがっ・た。」〔⇒わや、わやくちゃ【わや苦茶】、わっちゃくちゃ(わ茶苦茶)

わやくちゃ【わや苦茶】《形容動詞や()》 ①筋道が通らなかったり、秩序がなかったりする様子。「あいつ・の・ 言()ー・ 意見・は・ わやくちゃや・さかい・ 聞ー・たら・ あか・ん・ぞ。」②乱雑になっている様子。「水害・で・ 家・の・ 中・が・ わやくちゃに・ なっ・た。」③壊れてしまっている様子。駄目になっている様子。「ケーキ・を・ 落とし・て・ わやくちゃに・ なっ・た。」〔⇒わや、わやくそ【わや糞】、わっちゃくちゃ(わ茶苦茶)

わやにする《動詞・サ行変格活用》 ①ものごとを駄目にする。ものを壊す。「ラジオ・を・ 直そ・ー・と・ し・た・ん・や・けど・ 結局・ わやにし・ても・た。」②まとまりを乱す。「決まりかけ・とっ・た・のに・ いら・ん・ こと・を・ 言()ー・て・ わやにし・てまい・やがっ・た。」③馬鹿にする。ふざける。「みんな・で・ わし・の・ こと・を・ わやにし・やがっ・た。」

わら【藁】《名詞》 稲や麦の茎を干したもの。「わら・で・ お注連〔=注連縄〕・を・ 作る。」「わら・を・ 追い炊き・に・ 使う。」

わらい【笑い】《名詞、形容動詞や()》 ①喜んだり面白がったりすること。また、その内容。「泣き・も・ わらい・も・ あんた・の・ 好きな・よーに・ し・なはれ。」②喜んだり面白がったりして、よく声に出す癖のある人。また、そのようにする様子。「あの・ 子ー・は・ わらいや・さかい・ いっぺん・ 笑い出し・たら・ 止まら・へん。」⇒げら〕

わらいごと【笑い事】《名詞》 笑ってすませるような、小さな事柄。深刻でないこと。「大事(おーごと)・に・ なら・んと・ わらいごと・で・ 済ん・だら・ 有り難い・ こと・や。」

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2015年4月22日 (水)

日光道中ひとり旅(22)

日本橋から古河宿まで(21)

 

幸手の桜と行幸

 

 ごく普通の民家のように見えるところ 石に刻まれた説明板【写真】が埋め込まれています。それによりますと、幸手には明治天皇の他、将軍では秀忠が2回、家光が9回、家綱が2回、吉宗1回、家治1回、家慶1回、訪れていると言います。

 権現堂堤は、権現堂川の治水のために江戸時代になる前に作られた堤ですが、明治になってからも改修が続けられています。1876(明治9年)に明治天皇が立ち寄られて、堤防工事の労に感じ入り、この仕事に携わった人の名を石に刻んで残すように言われ、費用の一部が下賜されたそうです。人々は感動し、この堤を行幸堤と言わせてほしいと申し出て認められました。幸手には行幸の名がいくつもあります。

 国道4号が交差するところに明治天皇権現堂堤御野立所という碑【写真】があります。右側の黒い碑が行幸堤之碑です。

 権現堂桜堤【写真】は、桜の季節に備えて準備万端が整えられています。さぞ見応えのある桜なのだろうと思います。幸手は桜で知られているところのようで、幸手桜高等学校という名称の学校もあります。

 国道4号の橋の名が行幸橋【写真】であり、近くに行幸湖【写真】というのがあるようです。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(837)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わちゃくちゃ【わ茶苦茶】《形容動詞や() ①筋道が通らなかったり、秩序がなかったりする様子。「あんな・ わちゃくちゃな・ 考え・に・は・ 賛成でけ・へん。」②乱雑になっている様子。「鞄・の・ 中・が・ わちゃくちゃや。」③壊れてしまっている様子。駄目になっている様子。「ホームラン・を・ 打た・れ・て・ 試合・は・ わちゃくちゃに・ なっ・ても・た。」〔⇒わや、わやくそ【わや糞】、わっちゃくちゃ(わ茶苦茶)

わっし《名詞》 自分自身を指す言葉。「誰・も・ 行か・へん・の・やっ・たら・ わっし・が・ 行か・し・てもらい・ます。」〔⇒わたし【私】、わい、わし、わたい、わて、あて、うち〕

わっしら〔わっしらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「わっしら・が・ 見回り・を・ する。」②自分を指して、遠慮や卑下の気持ちをこめて表す言葉。「わっしら・ 合格し・とら・へん・の・です。」〔⇒わたしら【私ら】、わたいら、わいら、わしら、わてら、あてら、うちら〕

わっせ(忘せ)】《名詞》 ものをよく忘れること。忘れ癖のある人。「わっせ・が・ ひとっつも・ 直ら・へん。」〔⇒わすれ【忘れ】

わっせもん(忘せ物)】《名詞、動詞する》 持ってくるべきであるのに、うっかりどこかに置いたままにすること。また、そのようなもの。「わっせもん・を・ し・て・ 休み時間・に・ 家・へ・ 取り・に・ 戻る。」〔⇒わすれもん【忘れ物】

わっせる(忘っせる)】《動詞・サ行下一段活用》 ①経験したり覚えたりしたことが、記憶から消えてしまう。「昨日・の・ こと・でも・ じっきに・ わっせ・てまう。」②他のことに夢中になったり、うっかりしたりして、ある事柄に気がつかない。「あわて・て・ 家・を・ 出・て・ 傘・を・ 持っ・てくる・の・を・ わっせ・た。」③うっかりして、すべきことを、しないままにする。「宿題・を・ わっせ・た。」■名詞化=わっせ(忘っせ)〔⇒わすれる【忘れる】

わっちゃくちゃ(わ茶苦茶)】《形容動詞や()》 ①筋道が通らなかったり、秩序がなかったりする様子。「わっちゃくちゃな・ 話し方・を・ し・たら・ 聞い・とる・ 人・が・ 困る・やろ。」②乱雑になっている様子。「掃除・を・ せー・へん・さかい・ 家・の・ 中・が・ わっちゃくちゃに・ なっ・とる。」③壊れてしまっている様子。駄目になっている様子。「水・に・ 濡れ・て・ 時計・が・ わっちゃくちゃに・ なっ・ても・た。」〔⇒わや、わやくそ【わや糞】、わやくちゃ【わや苦茶】

ワット〔わっと〕【英語=watt】《名詞、助数詞》 電力をはかる単位。「わっと・が・ 大きい・さかい・ 明(あか)い・なー。」「百わっと・の・ 電球」

わっと《副詞》 ①一つ所に一斉に集まる様子。「餌(えさ)・を・ まい・たら・ 鳩・が・ わっと・ 集まっ・た。」②一斉に声を上げる様子。「みんな・が・ わっと・ 笑っ・た。」③急に泣き出す様子。また、その声。「こらえ・とっ・た・けど・ やっぱり・ わっと・ 泣き出し・た。」

わて《名詞》 自分自身を指す言葉。◆女性が使うことが多い。「わて・ ほんまに・ よー・ 言わ・ん・わ。」〔⇒わたし【私】、わい、わし、わたい、わっし、あて、うち〕

わてとこ《名詞》 ①自分自身の家。自分自身の家族。「わてとこ・の・ 裏・に・は・ 池・が・ ある。」②自分の夫または妻。「わてとこ・は・ 今日・は・ 買い物・に・ 行っ・て・ 留守・です。」〔⇒わたしとこ【私とこ】、わたいとこ、わいとこ、わしとこ、あてとこ、うっとこ〕

わてら〔わてらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「3時・に・ なっ・たら・ わてら・が・ 交替し・ます。」②自分を指して、遠慮や卑下の気持ちをこめて表す言葉。「わてらー・ あほや・さかい・ 難しー・て・ わから・へん。」〔⇒わたしら【私ら】、わたいら、わいら、わしら、わっしら、あてら、うちら〕

わな【罠】《名詞》 ①鳥や獣をおびき寄せて、生け捕りにする仕掛け。「イタチ・が・ おる・らしー・ので・ わな・でも・ 作っ・たろ・か。」②他人を陥れる計略。「仕事・を・ 請け負う・の・は・ 良()ー・けど・ わな・が・ ない・か・ 気ーつけ・なはれ。」

わなげ【輪投げ】《名詞、動詞する》 離れたところから輪を投げて、立てた棒にかける遊び。また、それに使う道具。「わなげ・の・ 台・を・ 作っ・て・ ペンキ・を・ 塗る。」「暇・や・さかい・ わなげし・て・ 遊ん・だ。」

 

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2015年4月21日 (火)

日光道中ひとり旅(21)

日本橋から古河宿まで(20)

 

幸手の中心部

 

 東武鉄道の踏切を渡るときに、幸手駅が見えます。幸手市の中心部が近づきました。

 神明神社は螺不動【写真】とも呼ばれて、眼病にご利益があるそうです。

 すぐ近くに、明治天皇行在所の説明板【写真】があります。明治天皇は、奥羽巡幸、山形・秋田巡幸、近衛師団演習天覧などで何度も幸手を通っていると書かれています。東海道でも中山道でも日光道中でも行在所跡がたくさん残されていますが、鉄道開通までの天皇の旅はたいへんなものであったに違いありません。

 幸手宿の本陣・知久家跡【写真】があります。本陣、問屋、名主を兼ねたと書いてありますから、幸手宿の繁栄の手綱をとっていた家なのでしょう。

 芭蕉と曽良の句碑【写真】かあります。

  幸手を行ば栗橋の関     芭蕉

  松杉をはさみ揃ゆる寺の門  曽良

というのですが、挨拶の句のようで、深みには欠けると思います。

 ただし、この「寺の門」は聖福寺の勅使門【写真】のことだろうと言われています。唐破風の四脚門は、扉に菊の紋が刻まれて、将軍や例幣使にしか開かれなかったということですが、今は開かれています。

 明治の初めまで両側にあったという一里塚は、今は跡地を示す案内板【写真】しかありません。

 街道をたどった後、国道に出て、少し引き返したところにある宿に着きました。1720分です。歩数は4万5000歩強、距離は29㎞ほどになります。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(836)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わたあめ【綿飴】《名詞》 砂糖を溶かして、綿のように噴き出させたお菓子。「祭り・に・ 出・とる・ 店・で・ わたあめ・を・ 買う。」〔⇒わたがし【綿菓子】

わたい《名詞》 自分自身を指す言葉。「わたい・は・ そんな・ 話・は・ 聞い・とら・しま・へん。」〔⇒わたし【私】、わい、わし、わっし、わて、あて、うち〕

わたいとこ《名詞》 ①自分自身の家。自分自身の家族。「わたいとこ・は・ みんな・ 朝・が・ 早い・ねん。」②自分の夫または妻。「わたいとこ・は・ わたい・より・ 3つ・ 年上・です・ねん。」◆①②ともに、主として女性が使う言葉である。〔⇒わたしとこ【私とこ】、わいとこ、わしとこ、わてとこ、あてとこ、うっとこ〕

わたいら〔わたいらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「今週・は・ わたいらー・が・ 当番・や。」②自分を指して、遠慮や卑下の気持ちをこめて表す言葉。「わたいら・が・ 行かし・てもろて・も・ よろしー・ん・か。」◆①②ともに、主として女性が使う言葉である。〔⇒わたしら【私ら】、わいら、わしら、わっしら、わてら、あてら、うちら〕

わたいれ【綿入れ】《名詞》 表地と裏地の間に薄く綿を入れた、冬用の和服。「わたいれ・の・ ねんねこ」

わたがし【綿菓子】《名詞》 砂糖を溶かして、綿のように噴き出させたお菓子。「夜店・で・ わたがし・を・ 買う。」〔⇒わたあめ【綿飴】

わたし【私】《名詞》 自分自身を指す言葉。◆やや改まった場で使う言葉。「わたし・は・ 病気し・た・ こと・が・ ない・ねん。」〔⇒わい、わし、わたい、わっし、わて、あて、うち〕

わたしとこ【私とこ】《名詞》 ①自分自身の家。自分自身の家族。「わたしとこ・の・ 晩ご飯・は・ 七時頃・や。」「わたしとこ・に・は・ 金・は・ あら・へん・ねん。」②自分の夫または妻。「わたしとこ・は・ 今・まで・ 病気し・た・ こと・が・ あら・しま・へん・ねん。」〔⇒わたいとこ、わいとこ、わしとこ、わてとこ、あてとこ、うっとこ〕

わたしぶね【渡し船】《名詞》 人や物を乗せて、対岸へ運ぶ船。「釣り・を・ する・ 波止・まで・ わたしぶね・で・ 連れ・ていっ・て・もらう。」

わたしら〔わたしらー〕【私ら】《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「わたしら・は・ いつ・から・ 交替する・ん・です・か。」②自分を指して、遠慮や卑下の気持ちをこめて表す言葉。「わたしら・でも・ 行っ・ても・ 良()ー・ん・か。」〔⇒わたいら、わいら、わしら、わっしら、わてら、あてら、うちら〕

わたす【渡す】《動詞・サ行五段活用》 ①乗り物に乗せたり、橋を通らせたり、泳がせたりして、海や川などの対岸へ行かせる。「沖・の・ 波止・へ・ わたし・てくれる・ 船」②一方から他方へ移らせる。「役員・を・ 別・の・ 人・に・ わたす。」③相手やみんなの手元に届ける。「お祝い・を・ わたす。」「出席者・に・ 参加賞・を・ わたす。」■自動詞は「わたる【渡る】」

わたりどり【渡り鳥】《名詞》 燕や雁などのように海を渡って、毎年、季節によって住むところをかえる鳥。「春・に・ なっ・たら・ やっ・てくる・ わたりどり」

わたりろうか〔わたりろーか〕【渡り廊下】《名詞》 建物と建物とをつなぐ細長い通路。◆小学校時代の校舎を思い出すと、屋根がなく、渡り板を敷き並べていたようなものであっても「わたりろうか」と言っていたように思う。〔⇒ろうか【廊下】

わたる【渡る】《動詞・ラ行五段活用》 ①乗り物に乗ったり、橋を通ったり、泳いだりして、海や川などの対岸へ行く。「明石海峡大橋・を・ わたっ・て・ 淡路・へ・ 行く・」「海・を・ わたる・ 連絡船」「橋・を・ わたる。」②一方から他方へ移る。「踏切・を・ わたる。」「田圃・が・ 人・の・ 手ー・に・ わたっ・ても・た。」③相手やみんなの手元に届く。「お菓子・が・ みんな・に・ わたっ・た。」■他動詞は「わたす【渡す】」

わたる【渉る、亘る】《動詞・ラ行五段活用》 ①ある期間、中断しないで続く。「祭り・は・ 3日・に・ わたっ・て・ 続く。」②ある範囲に、広がり及ぶ。「ここら・ 一帯・に・ わたっ・て・ ごみ・が・ 散らばっ・とる。」

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2015年4月20日 (月)

日光道中ひとり旅(20)

日本橋から古河宿まで(19)

 

北緯36度線を越えて

 

 北葛飾郡杉戸町【写真】に入ります。埼玉県は40市、22町、1村に分かれています。40市というのは全国の都道府県の何で最多であり、市町村数の63は北海道、長野県に次いで3位だといいます。広域行政を敷かなくてもそれぞれの自治体がやっていけるという豊かさがあるのかもしれませんが、面積の小さい自治体がいくつもあるようです。

 杉戸町に入ってすぐに、北緯36度を示す石造りの地球儀【写真】があります。中国のチンタオ(青島)、アメリカのラスベガス、イランのテヘランと同じ緯度にあると書いてあります。

 13時を過ぎましたので、しばらく牛丼店で腹ごしらえを兼ねて20分間余りの休憩をとります。

 しばらく行くと宝性院という寺に、奥の細道関東三十三か所霊場【写真】と書いてあります。奥の細道という名づけに引かれました。観音霊場は那智山から谷汲山に到る西国三十三所が最も知られているものですが、各地にそれぞれの三十三霊場があるのでしょう。

 幸手市【写真】に入って、東武鉄道の踏切から左に出て進んでいくと、日光道中と日光御成道との合流点【写真】があります。御成道は日光道中の脇街道で、本郷から川口、鳩ヶ谷、岩槻を抜けて幸手に至る道です。将軍が東照宮へ参るときに利用された道です。この合流点は、道が直角に交わるような形になっていますが、どこにでもあるような辻です。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(835)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わざと《副詞》 何かの意図があって、強いてそのようにする様子。「わざと・ 遅刻し・た・ん・と・ 違う・か。」〔⇒わざわざ〕

わさび【山葵】《名詞》 山野の渓流にはえて、根や茎は辛く、薬味や味付けなどに使う作物。「刺身・に・ わさび・を・ 添える。」

わざわざ《副詞》 ①そうしなければならないという強い理由があるわけでもないのに、特別の心遣いをもって、そのことのためにものごとを行う様子。「会社・を・ 休ん・で・ わざわざ・ 見舞い・に・ 来・てくれ・た。」②何かの意図があって、強いてそのようにする様子。「わざわざ・ めが〔=壊さ〕・ん・でも・ えー・のに。」⇒わざと〕

わし【和紙】《名詞》 こうぞ、みつまたなどを原料として、日本で昔から作られてきた手漉きの紙。「わし・で・ でけ・とる・ 葉書」

わし【鷲】《名詞》 森や山にすみ、嘴や爪の尖った、目の鋭い、大型の鳥。「わし・が・ 近づい・てき・たら・ 恐ろしい・なー。」〔⇒たか【鷹】

わし《名詞》 自分自身を指す言葉。「お前・が・ 行か・んでも、わし・が・ 行っ・たる。」◆主に男性が使って、えらそうな感じが伴う言葉である。女性の場合は「わっし」と言うのが、落ち着いた感じを与える。〔⇒わたし【私】、わい、わたい、わっし、わて、あて、うち〕

わしき【和式】《名詞》 日本風の形や、日本風のやり方。「公衆便所・も・ わしき・が・ 減っ・てき・た。」■対語=「ようしき【洋式】」

わしつ【和室】《名詞》 畳を敷いて、襖・障子などの建具がある、和風の部屋。「わしつ・に・ 仏壇・を・ 置く。」〔⇒にほんま【日本間】■対語=「ようしつ【洋室】」

わしとこ《名詞》 ①自分自身の家。自分自身の家族。「わしとこ・は・ 駅・から・ 10分・ほど・や・ねん。」②自分の夫または妻。「わしとこ・は・ 病気・ひとつ・ し・よら・へん。」◆①②ともに、主に男性が使って、えらそうな感じが伴う言葉である。〔⇒わたしとこ【私とこ】、わたいとこ、わいとこ、わてとこ、あてとこ、うっとこ〕

わしゃ《名詞+副助詞》 私は。「わしゃ・ そんなこと 知らん。」◆もともとは「わし+は」が「わしゃ」となったのであるが、「わしゃ」を名詞のように使うこともある。

わしら〔わしらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「わしらー・は・ まだ・ 負け・へん・ぞ。」②自分を指して、遠慮や卑下の気持ちをこめて表す言葉。「わしら・ そんな・ 難しい・ こと・は・ わから・へん。」◆①②ともに、主に男性が使う言葉である。〔⇒わたしら【私ら】、わたいら、わいら、わっしら、わてら、あてら、うちら〕

わすれ【忘れ】《名詞》 ものをよく忘れること。忘れ癖のある人。「あの・ わすれ・に・ 頼ん・でも・ 覚え・とら・へん・やろ。」〔⇒わっせ(忘せ)

わすれもん【忘れ物】《名詞、動詞する》 持ってくるべきであるのに、うっかりどこかに置いたままにすること。また、そのようなもの。「電車・の・ 網棚・に・ わすれもん・を・ し・た。」〔⇒わっせもん(忘せ物)

わすれる【忘れる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①経験したり覚えたりしたことが、記憶から消えてしまう。「聞い・た・ はし・から・ みんな・ わすれ・とる。」②他のことに夢中になったり、うっかりしたりして、ある事柄に気がつかない。「時間・が・ 経つ・の・を・ わすれ・て・ 遊ぶ。」③うっかりして、すべきことを、しないままにする。「葉書・を・ ポスト・に・ 入れる・の・を・ わすれ・た。」■名詞化=わすれ【忘れ】。〔⇒わっせる(忘っせる)

わせ【早生、早稲】《名詞》 普通より早くできる稲、野菜、果物など。「わせ・の・ 蜜柑・が・ 店・に・ 出・とる。」■対語=「おくて【晩生】」

わた【綿】《名詞》 ①実の中から、柔らかい毛が出てきて、繊維がとれる植物。「わた・を・ 植え・たら・ 黄色い・ 花・が・ 咲い・た。」②その木から採れる、白く柔らかな繊維のかたまり。「わた・を・ 打ち直す。」

 

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2015年4月19日 (日)

日光道中ひとり旅(19)

日本橋から古河宿まで(18)

 

越谷から粕壁へ

 

 3月25日、8時10分に宿を発ちます。快晴ですが、昨日と同じように風が強く吹いています。

 越谷特産・くわい大福の店【写真】があります。くわいは草加や越谷の特産で12月から1月頃がシーズンです。

 東武鉄道の線路にまといつくように日光街道を進みます。元荒川の桜堤通り【写真】を通ったり、宮内庁の埼玉鴨場【写真】の前を通ったりしますが、案内板なども整備されていません。

 越谷宿は日光街道の3つ目の宿場町ですが、草加宿に比べるとあまりにも素っ気ない気持ちがします。越谷市域ではゆっくり見るものもなくて、春日部市【写真】に入ります。

 東武野田線のガードをくぐって春日部の中心部を通ります。商店が粕壁宿のことをPRしたりしていますが、宿場の面影はあまり残っておりません。

 小渕一里塚【写真】はやっぱり跡を示すものに過ぎません。

 小渕山観音院【写真】は、枝垂れ桜やレンギョウや雪柳などが咲いて、色彩感にあふれる境内で心安らぐ思いをしました。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(834)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わきまえる【弁える】《動詞・ア行下一段活用》 ものごとをよく知っている。善悪・正邪などのけじめを心得る。「自分・の・ 立場・を・ わきまえ・とき・なはれ。」■名詞化=わきまえ【弁え】

わぎり【輪切り】《名詞、動詞する》 円筒形のものを、切り口が輪の形になるように切ること。断面が円い形のものを断面に沿って切り分けること。「大根・を・ わぎり・に・ し・て・ 関東炊き・に・ する。」

わく【枠】《名詞》 ①木、竹、金属などで作った縁。仕切のための囲い。「窓・は・ サッシ・より・ 木ー・の・ わく・の・ 方・が・ 良()ー。」「わく・の・ 中・に・ コンクリート・を・ 流す。」②決められた範囲や限界。「1時間・の・ わく・で・ 話・を・ する。」「1つ・の・ わく・の・ 中・に・ 1つ・の・ 字・を・ 書く。」

わく【湧く】《動詞・カ行五段活用》 ①水や液体がたえず地面から噴き出す。「どっこいしょ〔=地上に噴き出る浅井戸〕・が・ わい・とる。」「温泉・が・ わく。」②魚や虫などが一面に、多数あらわれる。「いかなご・が・ よー・ わい・とる・そーや。」「今年・は・ きょーさん・ 蚊ー・が・ わい・とる。」

わく【沸く】《動詞・カ行五段活用》 水などが熱せられて煮え立つ。水などの温度が上がる。「風呂・が・ わい・た。」■他動詞は「わかす【沸かす】」

わくわく《副詞、動詞する》 嬉しさや楽しさで心が弾む様子。期待や心配で心が落ち着かない様子。「明日・は・ 遠足・や・さかい・ 子ども・が・ わくわくし・とる。」

わけ【訳】《名詞》 ①物事や言葉の意味内容。物事の筋道。「わけ・の・ わから・ん・ 話・を・ 聞か・され・た。」「言葉・の・ わけ・が・ わから・へん・さかい・ 字引・で・ 調べる。」②そのようになった事情・経緯。どうしてそうなったのかという原因・理由。「遅れ・た・ わけ・を・ 説明する。」

わけぎ【分葱】《名詞》 葉が細く全体が小ぶりで、株分けで増える、葱の変種。「わけぎ・を・ ぬた・に・ する。」

わけへだて【分け隔て】《名詞、動詞する》 相手によって異なった扱い方をすること。「兄弟・を・ わけへだてし・たら・ あか・ん・よ。」

わけまえ【分け前】《名詞》 分配して、一人一人が得る分量。「釣っ・た・ 魚・の・ わけまえ・を・ もらう。」

わける【分ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①区切って別々にする。離す。「ごみ・を・2つ・の・ 袋・に・ わけ・て・ 入れる。」②ひとつのものをいくつかに割る。「お金・を・ みんな・に・ わける。」③ひとつのものや一面にあるものを両側に押し開く。「草・を・ わけ・て・ 前・へ・ 進む。」④お金をもらって品物や権利などを渡す。◆一部を渡すことも、全部を渡すことも、この言葉で表す。「安ー・ わけ・てもろ・てん。」⇒よる【選る】⇒うる【売る】

わけわけ【分け分け】《名詞、動詞する》 一定の量のものを、何人かに割って配ること。割ったものの一部をそれぞれが得ること。「みんな・で・ わけわけし・て・ 食べ・なはれ。」「二人・で・ 別の・ もの・を・ 注文し・て・ わけわけ・を・ し・て・ 食べ・たら・ おいしー・よ。」「ちょっと・だけ・や・けど・ わけわけし・た・さかい・ 食べ・てんか。」◆やや幼児語的であるが、言葉を重ねて表現する関西弁の特徴が現れていて、温かみが感じられる。「半分ずつ食べる」とか「分け合って食べる」とか言うよりも、親近感のある表現である。食べることだけでなく、仕事を「わけわけし・て」担当し、協力することもある。

わゴム〔わごむ〕【輪  オランダ語=gom】《名詞》 ものをまとめるようなときに使う、輪の形にした紐状のゴム。「わごむ・が・ 切れ・て・ ばらばらに・ なっ・た。」〔⇒ちぶ〕

わさ【輪さ】《名詞》 紐などを輪のように結んだもの。「わさ・を・ 作っ・て・ 紐・を・ 通す。」

わさい【和裁】《名詞、動詞する》 着物などの和服のデザインを考えたり、裁ったり縫ったりすること。「内職・で・ わさい・を・ する。」■対語=「ようさい【洋裁】」

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2015年4月18日 (土)

日光道中ひとり旅(18)

日本橋から古河宿まで(17)

 

草加市と越谷市の違い

 

 草加松原が終わって、県道に出て歩きます。頭の上を自動車道が横断します。喧噪の現実に引き戻されます。草加松原に沿って流れていた綾瀬川が右の方から回り込んできて【写真】、そこに架かる橋を渡って歩きます。左手の鉄橋を東武電車が行き交います。

 越谷市【写真】に入ります。ここから、前方にJR武蔵野線が見えてくるまでのおよそ35分間は見るべきものがありませんでした。もともと何もないというのではなくて、道を歩く人に向けたものが整備されていないということでしょう。

 草加市は、市制を敷いたのが1958(昭和33)で、現在の人口は25万人近くあって、特例市となっています。越谷市も、市制を敷いたのは1958(昭和33)で、現在の人口は33万人を超えています。

 JR南越谷駅と東武新越谷駅の駅頭には「中核市・越谷 平成27年4月誕生」という横断幕【写真】が誇らしげですが、文化や歴史、とりわけ昔の人たちが培ってきたものを継承していこうという姿勢には、ずいぶん異なるものを感じました。

 駅から引き返して、宿に着いたのは1650分で、一日が終わりました。歩数計は4万0452歩を示しています。歩いた距離はおよそ26㎞です。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(833)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わかめ【若布】《名詞》 不規則に羽根状に分かれており、浅い海の海底に生えている、料理に多用する海藻。「筍・と・ わかめ・を・ いっしょに・ 炊く。」

わかめ【若芽】《名詞》 草や木、球根などから新しく出たばかりの芽。「菊・の・ わかめ・を・ 挿し木する。」〔⇒しんめ【新芽】

わかもん【若者】《名詞》 元気がよく、年若い人。青少年。◆男女ともを含めて使う。「わかもん・が・ もの・を・ 食べ・ながら・ 道・を・ 歩い・とる。」〔⇒わかいし(若い衆)、わかいしゅ【若い衆】

わからずや【分からず屋】《名詞》 ものごとの道理がわからない人。自分の思い通りにならないと気がすまない人。いくら説明しても理解・納得しようとしない人。「わからずや・が・ ごて・たら・ 話・が・ なかなか・ まとまら・へん。」

わからずじまい【分からず仕舞い】《形容動詞や()》 不審や疑問であったことが明らかにならないままになってしまう様子。「あの・ 本・の・ 行方・は・ わからずじまい・や。」

わかりきった【分かりきった】《連体詞》 もともとからわかっている。誰にもわかっている。「わかりきった・ 話・を・ なんべん・も・ せ・んとい・て・か。」

わかる【分かる、解る】《動詞・ラ行五段活用》 ①知ろうとしていたことの意味・内容・事情などを理解する。「よー・ 説明し・てくれ・た・さかい・ わかっ・た。」②はっきりしていなかったことが、明らかになる。「試験・の・ 結果・が・ わかる。」③世の中のことや、人の気持ちなどを知って、それに添うようにする。「話・が・ よー・ わかる・ 人・に・ 頼み・なはれ。」■名詞化=わかり【分かり、解り】

わかれ【別れ】《名詞》 それまで一緒にいた人が離れること。「卒業式・の・ わかれ・が・ 辛い。」

わかれめ【分かれ目】《名詞》 ①離れるところ。「米原・が・ 北陸・へ・の・ わかれめ・や。」②ものごとの違いが現れるところ。「ここ・が・ 勝ち負け・の・ わかれめ・や。」

わかれる【分かれる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①それまで一つであったものが別々になる。「道・が・ 二股・に・ わかれ・とる。」②全体がいくつかに区切られている。「10人・ごと・に・ わかれ・た・ 班・に・ なっ・とる。」■名詞化=わかれ【分かれ】

わかれる【別れる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①それまで一緒にいた人が離れる。「好きやっ・た・ 人・と・ わかれる。」「みんな・と・ わかれ・て・ 一人・で・ 電車・に・ 乗る。」②生死を別にする。「5年前・に・ 旦那さん・が・ わかれ・た。」■名詞化=わかれ【別れ】

わき【脇】《名詞》 ①胸の側面で、腕の付け根より下の部分。「わき・に・ 荷物・を・ 挟む。」②あるもののすぐ近くの場所。「鞄・を・ 机・の・ わき・に・ 置く。」③他の人のかたわら。当事者以外の立場。「あんた・の・ わき・に・ おら・し・てください。」⇒わきばら【脇腹】、よこばら【横腹】②③⇒そば【傍】、ねき、はた【端】

わきばら【脇腹】《名詞》 胸の側面で、腕の付け根より下の部分。「戸ー・に・ ぶつかっ・て・ わきばら・が・ 痛い。」〔⇒わき【脇】、よこばら【横腹】

わきみ【脇見】《名詞、動詞する》 見るべき方向以外に目を向けること。正面ではなく他の方を見ること。「運転し・とっ・て・ わきみし・たら・ あか・ん・ぞ。」〔⇒よそみ【余所見】

わきみち【脇道】《名詞》 ①本道から分かれている、別の道。「わきみち・の・ 方・が・ 人・が・ 少ない。」②ものごとの本筋や話題の中心からそれた方向。「話・が・ わきみち・に・ はいっ・とる・やない・か。」③人として望ましくない方向や生き方。「子ども・が・ わきみち・へ・ 行か・ん・よーに・ 気ー・(を・) つける。」〔⇒よこみち【横道】

 

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2015年4月17日 (金)

日光道中ひとり旅(17)

日本橋から古河宿まで(16)

 

ゆったりと流れる時間

 

 「名勝 おくのほそ道の風景地 草加松原」という碑【写真】があります。ドナルド・キーンさんの文字です。前述のようにこの松原は国の名勝に指定されましたが、それを記念したものです。奥の細道の行程図も添えられていますが、裏側には、平成26年3月18日指定、平成27年3月7日建立と書いてあります。建立からわずか17日しか経ていないではありませんか。

 少し先には、奥の細道国際シンポジウムを記念したドナルド・キーンさんお手植えの萩があり、碑には「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」の文字【写真】が刻まれています。

 再び大きな木製の橋【写真】があって、こちらは「百代橋」という名称になつています。

 橋を下ったところに松尾芭蕉文学碑【写真】があって、「ことし元禄二とせにや、奥羽長途の行脚、只かりそめに思ひたちて……」の文章が書かれています。

「遊歩道の生みの親 矢島の松」というプレートがつけられている松の木があります。このような松原を作ることに心を砕いた人には感謝したいと思います。

 少し進むと、今度は水原秋桜子の句碑【写真】があって、

  草紅葉 草加煎餅を 干しにけり

の句が書かれています。木々が紅葉する頃に野の草も色づいてくることを、煎餅を干す景と合わせて詠み込んだ句です。

 現代的な彫刻が設けられているところで今様草加宿は終わります。ゆったりと楽しい時間でした。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(832)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わいわい《副詞と》 大勢の人が大きな声を出して話したり騒いだりする様子。大勢でがやがやと言い立てる様子。いろんな意見を出し合う様子。また、それらのその声。「わいわい・ 言()ー・て・ いっこも・ 意見・が・ まとまら・へん。」〔⇒わあわあ〕

わが【我が】《連体詞》 自分自身の。「わが・ こと・ばっかり・ 考え・てくさる。」〔⇒わがの【我がの】

わかい【若い】《形容詞》 ①動物が生まれたり、植物が芽を出したりしてからの年月が少ない。「わかい・ 人・が・ うらやましー。」「わかい・ 芽・が・ 出・とる。」②他の人と比べて、年下である。「兄貴・より・ 3つ・ わかい。」③人生経験や知恵などがしっかりと身に付いていない。未熟である。「考え方・が・ まだまだ・ わかい。」④年齢とは関係なく、元気がある。老いぼれていない。「気・が・ わかい・ 人・や。」⑤植物の実などがじゅうぶんに熟していない。「まだ・ わかい・ 瓜・や・さかい・ 苦い・なー。」

わかいし(若い衆)】《名詞》 元気がよく、年若い男性。「わかいし・が・ 遊び回っ・とっ・たら・ あか・ん・やろ。」〔⇒わかいしゅう【若い衆】、わかもん【若者】

わかいしゅう〔わかいしゅー、わかいしゅ〕【若い衆】《名詞》 元気がよく、年若い男性。「わかいしゅ・が・ もっと・ 村・の・ 役・に・ 立っ・てほしい・な。」〔⇒わかいし(若い衆)、わかもん【若者】

わがえ〔わがえー〕(我が家)】《名詞》 私の家。自分の家。「わがえー・の・ こと・だけ・で・ 頭・が・ いっぱいや。」◆「うっとこ」が自分自身の家を表すのに対して、「わがえ」は、自分自身とともに他者自身の家のことも表す。〔⇒うっとこ〕

わかがえる【若返る】《動詞・ラ行五段活用》 体力などを取り戻して若々しくなる。若々しい様子になる。「髪・を・ 短こー・に・ 切っ・て・ わかがえっ・た。」■名詞化=わかがえり【若返り】

わがし【和菓子】《名詞》 饅頭、餅菓子、羊羹などのような、日本風の菓子。「わがし・は・ 日持ち・が・ 短い。」■対語=「ようがし【洋菓子】

わかじに【若死に】《名詞、動詞する》 年若いうちに死ぬこと。平均年齢よりかなり早く死ぬこと。「事故・で・ わかじにし・た・ 人・は・ かわいそーや。」〔⇒はやじに【早死に】

わかす【沸かす】《動詞・サ行五段活用》 水などを熱して煮え立たせる。水などの温度を上げる。「コーヒー・の・ 湯ー・を・ わかす。」「今日・は・ 早め・に・ 風呂・を・ わかそ・ー・か。」■自動詞は「わく【沸く】」

わかて【若手】《名詞》 ①働き盛りで元気がある若い人。「わかて・は・ よー・ 飯・を・ 食う・なー。」②集団の中で年若い部類に属する人。「わかて・の・ ピッチャー・が・ 頑張っ・てくれ・た・さかい・ 勝て・た・ん・や。」■対語=「としより【年寄り】」

わがの【我がの】《連体詞》 自分自身の。「わがの・ こと・は・ 自分・で・ せー。」「おごっ・てもらわ・んと・ わが・の・ 金・で・ 飯・を・ 食う。」〔⇒わが【我が】

わがまま【我が儘】《形容動詞や()》 他人のことなどは考えないで、自分の都合のよいようにすること。わがままに、自分のしたいように振る舞う様子。「わがまま・ 言()わ・んと・ 何・でも・ 食べ・なはれ。」〔⇒かって【勝手】、えてかって【得手勝手】、きまま【気儘】、かってきまま【勝手気儘】、わがままかって【勝手気儘】

わがままかって【勝手気儘】《形容動詞や()》 他人のことなどは考えないで、自分の都合のよいようにすること。わがままに、自分のしたいように振る舞う様子。「わがままかってに・ 動き回っ・たら・ あか・ん・ぞ。」〔⇒かって【勝手】、えてかって【得手勝手】、きまま【気儘】、かってきまま【勝手気儘】、わがまま【我が儘】

わがみ【我が身】《名詞》 自分自身の立場。自分自身の体。「みんな・ わがみ・の・ こと・ばっかり・ 考え・とる。」

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2015年4月16日 (木)

日光道中ひとり旅(16)

日本橋から古河宿まで(15)

 

心の贅沢、草加松原

 

 おせん公園と道を隔てたところに札場河岸公園【写真】があります。

 奥まったところにある甚左衛門堰【写真】は、煉瓦造りの水門で1894(明治27)から1983(昭和58)までおよそ90年間使用されていたそうです。

 望楼や常夜灯があり、また、正岡子規の句碑【写真】もあります。

  梅を見て野を見て行きぬ草加まで

はわかりやすい句です。

 ここにも松尾芭蕉の像【写真】があります。ちょっと後ろを振り返った姿で、曽良の方を見遣っているのでしょうか。

 このあたりから草加松原が始まります。綾瀬川に沿った遊歩道です。昨年(平成26)、「奥の細道」に関する10県の13件の名勝地が一括して国の名勝に指定されました。後世の人たちの風景観に影響を与え、往時の雰囲気を伝える景観として評価されたものです。草加松原もそのひとつです。

 大きな道路と交差するところには太鼓橋のような橋が架けられて、「矢立橋」という愛称【写真】がつけられています。

 草加松原【写真】は県道と綾瀬川にはさまれていますが、1500メートルにも及ぶ、ゆったりとした道です。並木の松は600本を超えています。そぞろ歩きをする人が大勢いますが、こういう松原を日常的に利用できる人は、心の贅沢を味わっているに違いありません。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(831)

「明石日常生活語辞典…わ」()

 

わ〔わー〕【輪】《名詞》 ①細長いものを曲げて円い形にしたもの。また、人などが並んで、そのような形を作っているもの。「わー・に・ なっ・て・ 座る。」②軸の周りを回って、車を動かすもの。「自転車・の・ わー・を・ 回(まー)し・て・ 遊ぶ。」③桶や樽などの外側を堅く締める、金属や竹で作ったもの。「桶・の・わー・が・ 外れ・た。」

【羽】《助数詞》 鳥などを数えるのに用いる言葉。「烏・が・ 1わ・ 飛ん・どる。」◆「3ば」のように、撥音のあとでは「ば」となる。「10(じっ)ぱ」のように、促音のあとでは「ぱ」となる。1から10までの数え方は「1わ」「2わ」「3ば」「4()わ」「5わ」「6わ」「7(ひち)わ」「8わ」「9()わ」「10(じっ)ぱ」のようになる。〔⇒ば、ぱ〕

【把】《助数詞》 束にしたものなどを数えるのに用いる言葉。「ほうれん草・が・ 2わ・ ある。」「焚きもん〔=薪〕・ 1わ」◆「3ば」のように、撥音のあとでは「ば」となる。「10(じっ)ぱ」のように、促音のあとでは「ぱ」となる。1から10までの数え方は「1わ」「2わ」「3ば」「4()わ」「5わ」「6わ」「7(ひち)わ」「8わ」「9()わ」「10(じっ)ぱ」のようになる。〔⇒ば、ぱ〕

わ〔わー〕《終助詞》 ①調子を和らげたりやさしくしたりする言葉。「そない・ 思・た・ん・や・わ。」「雨・が・ 降っ・てき・た・わ。」②疑問の気持ちや、相手に行動を促そうとする気持ちなどを表す言葉。「遅れる・よ。早よ・ 行っ・たら・わ。」

わあわあ〔わーわー〕《副詞と》 ①大勢の人が大きな声を出して話したり騒いだりする様子。大勢でがやがやと言い立てる様子。いろんな意見を出し合う様子。また、それらのその声。「わーわー・ 言()わ・んと・ 一人・ずつ・ しゃべっ・てくれ。」②大きな声を出して泣く様子。また、その声。「迷子・が・ わーわー・ 泣い・とる。」⇒わいわい。⇒わんわん〕

わあん〔わーん〕《感動詞》 子どもなどが、大声を出して泣くときの声。「わーん・ アイスクリーム・を・ 落とし・ても・た。」〔⇒ああん〕

わい《名詞》 自分自身を指す言葉。◆主として男性が使う言葉で、親しい人や目下に向かって使うことが多い。「わい・に・ 任し・とい・てんか。」◆ときに二人称として使うことがある。「わい・が・ し・た・ん・やっ・たら・ ちゃんと・ 謝り・なはれ。」〔⇒わたし【私】わし、わたい、わっし、わて、あて、うち〕

わい《終助詞》 相手に強く響くように自分の意図を伝えようとするときに使う言葉。やや突き放した感じで、自分の言いたいことを相手に強く伝えようとするときに使う言葉。「わい〔=私〕・は・ 知ら・ん・わい。」「お前・が・ 責任・を・ 取ら・な・ あか・ん・の・や・わい。」◆さらに強める場合は、別の終助詞を添えて、「わい・な」「わい・や」となる。〔⇒がい〕

ワイシャツ〔わいしゃつ〕【英語=white shirtの意味】《名詞》 男性が背広などの下に着用する、襟付きで袖のついた衣服。「わいしゃつ・は・ 毎日・ 取り替え・て・ 着・なはれ。」〔⇒カッターシャツ【カッター  英語=shirt、カッター〕

わいとこ《名詞》 ①自分自身の家。自分自身の家族。「いっぺん・ わいとこ・へ・ 遊び・に・ 来・やへん・か。」「わいとこ・で・ 酒・ 飲ま・へん・か。」②自分の夫または妻。「わいとこ・は・ 今・ 入院し・とる・ん・や。」◆①②ともに、主として男性が使う言葉で、親しい人や目下に向かって使うことが多い。〔⇒わたしとこ【私とこ】、わたいとこ、わしとこ、わてとこ、あてとこ、うっとこ〕

ワイヤー〔わいやー〕【英語=wire】《名詞》 鉄や銅などの金属を線状に細長く延ばしたもの。◆太く頑丈なものや、何本も縒り合わせたものを「ワイヤー」と言い、細いものを「はりがね」と言うことがある。「わいやー・を・ 束・に・ し・て・ でけ・た・ 太い・ 線」〔⇒はりがね【針金】

わいら〔わいらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「わいらー・は・ 昭和・の・ 時代・の・ 子ども・や。」「そんな・ こと・は・ わいら・ わかっ・とる・ぞ。」②自分を指して、遠慮や卑下の気持ちをこめて表す言葉。「わいらー・に・ そんな・ 高級な・ 話・は・ わから・へん・がな。」◆ときに二人称として使うことがある。「わいらー・ もー・ ちょっと・ 上手に・ 歌・を・ 歌え。」「わいら・に・ 負け・たり・なんか・ せー・へん。」◆①②ともに、主として男性が使う言葉で、親しい人や目下に向かって使うことが多い。〔⇒わたしら【私ら】、わたいら、わしら、わっしら、わてら、あてら、うちら〕

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2015年4月15日 (水)

日光道中ひとり旅(15)

日本橋から古河宿まで(14)

 

枝垂れ桜と河合曽良に出会う

 

 古民家を改修した草加宿神明庵【写真】はボランティアの方が迎えてくださったお休み処でした。大津屋という屋号で久野家が飲食業を営んでいた建物のようですが、ここでお茶を一杯いただいてから歩き続けます。

 道が右に急カーブして広い道と出会うところの右側に、河合曽良の像【写真】が建っています。右手を上げて行く方を指し示しています。「奥の細道」の旅に随行したときの姿を模したものでしょうか。

 左側には草加煎餅発祥の地の碑【写真】があります。石は煎餅の形をしているのでしょう。うるち米でできた大ぶりの煎餅は醤油の香りに満ちていますが、その香りが漂ってくるようです。

 3月の末を迎えていますが、東京をはじめ各地の桜は開花の一歩手前です。今日は少し冷たい風が吹いています。ここは、おせん公園と名付けられていますが、この公園の枝垂れ桜【写真】が見事な花を見せてくれています。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(830)

「明石日常生活語辞典…ろ」()

 

ロープウエー〔ろーぷうえー〕【英語=ropeway】《名詞》 空中に鋼製のロープを張って運搬用の箱を吊して、人や物を運ぶもの。「須磨・の・ 鉢伏山・の・ ろーぷうえー・に・ 乗っ・た。」〔⇒くうちゅうケーブル【空中  英語=cable

ローマじ〔ろーまじ〕【ローマ字】《名詞》 アルファベットの文字を使って国語(日本語)の言葉を書き表すこと。また、そのようにして書かれたもの。「孫・が・ ろーまじ・を・ 読める・よーに・ なっ・た。」

ろく【六】《名詞(数詞)》 ①自然数の五に、一を加えた数。「小学校・の・ 学年・は・ ろく・に・ 分かれ・とる。」②ものごとの順序・順位などを表す言葉で、五番目の次に位置するもの。「10冊・の・ うち・の・ ろく・まで・ 読ん・だ。」⇒む【六】、むっつ【六つ】⇒ろくばんめ【六番目】

ろくおん【録音】《名詞、動詞する》 音や声をレコードやテープなどに収めること。また、収められた音。「昨日・の・ ラジオ・を・ ろくおんし・た。」「CD・の・ ろくおん・は・ 音・が・ 澄ん・で・ 味気ない。」

ろくおんき【録音機】《名詞》 音や声を記録するための機械。かつて、一般には、テープを使って記録する機械。テープレコーダー。「ろくおんき・を・ 回し・て・ 話・を・ 聞く。」

ろくしょう〔ろくしょー〕【緑青】《名詞》 銅の表面にできる、有毒な緑色の錆び。「寺・の・ 屋根・の・ ろくしょー・が・ 綺麗や。」

ろくすっぽ【碌すっぽ】《副詞》 十分でない様子。あまり勤勉でない様子。あまり熱を入れていない様子。◆後ろに打ち消しの言葉を伴う。「わし・の・ 話・を・ ろくすっぽ・ 聞い・とら・へん。」「ろくすっぽ・ 仕事・が・ でけ・ん・ やつ・や。」〔⇒ろくに【碌に】、ろくろく【碌々】

ろくでなし【碌でなし】《名詞、形容動詞や()》 ものの役に立たない様子。働きがなく、のらくらしている様子。また、そのような人。「就職せ・んと・ ちょっとの間・は・ ろくでなしの・ 生活・を・ し・とっ・た。」

ろくでもない【碌でもない】《形容詞》 ものの役に立たない。何の価値もない。「ろくでもない・ 物・を・ 買わ・され・ても・た。」

ろくな【碌な】《連体詞》 ①十分な。まともな。満足のいく。◆後ろに打ち消しの言葉を伴う。「弱(よお)ー・て・ ろくな・ 試合・が・ でけ・へん。」②望ましい。役に立つ。「ろくな・ 人間・に・ なろ・と・ 思(おも)・たら・ ちゃんと・ 勉強し・なはれ・よ。」

ろくに【碌に】《副詞》 十分でない様子。あまり勤勉でない様子。あまり熱を入れていない様子。◆後ろに打ち消しの言葉を伴う。「昨日・は・ 台風・が・ 来・て・ ろくに・ 寝・とら・へん・ねん。」〔⇒ろくすっぽ【碌すっぽ】、ろくろく【碌々】

ろくばんめ【六番目】《名詞(数詞+助数詞)》 ものごとの順序・順位などを表す言葉で、五番目の次に位置するもの。「受付番号・は・ ろくばんめ・やっ・た。」〔⇒ろく【六】

ろくぼく【肋木】《名詞》 何本かの柱の間に丸い横木をたくさん取り付けた、体操用具。「ろくぼく・を・ 上る。」

ろくろ【轆轤】《名詞》 重いものを引っ張ったり、持ち上げたりするときに、滑車を回しながら使う道具。◆漁船を海岸に引き上げるときなどに用いるものも言う。「ろくろ・を・ 回し・て・ 船・を・ 引っ張る。」

ろくろく【碌々】《副詞》 十分でない様子。あまり勤勉でない様子。あまり熱を入れていない様子。◆後ろに打ち消しの言葉を伴う。「あいつ・と・ 話・を・ する・ 時間・が・ ろくろく・ なかっ・た。」〔⇒ろくすっぽ【碌すっぽ】、ろくに【碌に】

ロケット〔ろけっと〕【英語=rocket】《名詞》 筒の中に入れた火薬などを爆発させて、後ろへ噴き出す勢いの反動で飛ぶしかけ。また、そのような飛行物。「人工衛星・を・ ろけっと・で・ 打ち上げる。」

ろこつ【露骨】《形容動詞や()》 普通なら抑えていることを、隠さずむき出しで表現する様子。遠慮をしないで表現する様子。「ろこつな・ もの・の・ 言い方・を・ する・ 人・や・なー。」

ろじ〔ろーじ〕【路地】《名詞》 広い道などから脇に入ったところにある、建物と建物との間の狭い道。「子ども・が・ ろじ・に・ 集まっ・て・ 遊ん・どる。」「ろーじ・は・ 車・が・ 来・ん・さかい・ 子ども・の・ 遊び場・に・ 良()ー。」〔⇒しょうじ【小路】

ろじ【露地】《名詞》 覆いのない、むき出しの土地。「ろじ・に・ 苺・を・ 植える。」

ろっこつ【肋骨】《名詞》 胸の内側を囲むように、背骨から前に曲がって出ている左右十二本ずつの骨。「こけ・て・ 胸・を・ 打っ・て・ ろっこつ・に・ ひび・が・ はいっ・た。」〔⇒あばら【肋】、あばらぼね【肋骨】

ろば【驢馬】《名詞》 馬に似てそれより小さく、灰色の体で耳が長い動物。「ろば・の・ パン屋・が・ 来・た。」

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2015年4月14日 (火)

日光道中ひとり旅(14)

日本橋から古河宿まで(13)

 

草加市に入る

 

 東京都が終わって、いよいよ草加市【写真】に入ります。芭蕉は「奥の細道」で、旅の初日を「その日、やうやう早加といふ宿にたどり着きにけり。」と草加宿が初日の宿泊地であると書いていますが、曽良の随行日記によば、事実と異なります。「痩骨の肩にかかれる物まづ苦しむ。」という表現にあるような、足どりのたどたどしさを印象づけるために草加に泊まったと言ったのでしょうか。私の旅は、リュックを背負って歩いていますが、肩を痛めるほどのものではありませんので、草加を通り過ぎて歩きます。

 正午をかなり過ぎてから、コンビニで買ったものを富士浅間神社【写真】の境内で食べることにしました。江戸時代から続く富士山信仰と参拝組織の拠点になっているところです。関東にはこのようなところがあちこちにあって富士塚も作られています。

 再び歩き始めると、道の右側にも左側にも草加煎餅【写真】の店が現れます。関西にいても草加煎餅の名は知っており何度も食べたことがありますが、本場の店は落ち着いたたたずまいです。

 火あぶり地蔵尊や藤城家住宅・店舗などを過ぎて、宿場の中心地のような気配を感じるようになりました。草加宿は、それまで東に迂回していた千住~越ヶ谷間を一直線で結ぶ草加新道を築いて、1630(寛永7年)に草加宿を設けています。その寛永から宝暦までの本陣を務めた大川本陣跡【写真】と、宝暦から明治に至るまで本陣を務めた清水本陣跡【写真】とがあります。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(829)

「明石日常生活語辞典…ろ」()

 

ろ〔ろー〕【炉】《名詞》 火を燃やすところ。かまどなどで、火を燃やしている部分。「おくど・の・ ろー・の・ 中・に・ 灰・が・ たまっ・とる。」

ろ〔ろー〕【櫓】《名詞》 和船の船尾につけて、漕ぎ進めるための道具。「伝馬・の・ ろー・を・ こい・で・ 釣り・に・ 行く。」

ろ〔ろー〕【絽】《名詞》 一定の間隔を置いて隙間を作って模様にした、絹でできた薄い布地。「ろー・の・ のれん・が・ 涼しそーや。」

ろう〔ろー〕【蝋】《名詞》 動物や植物から採るもので、脂肪に似て柔らかく、溶けやすく燃えやすい物質。「敷居・に・ ろー・を・ 塗っ・て・ 滑りやすく・ する。」

ろうか〔ろーか〕【廊下】《名詞》 ①建物の中にあって、部屋と部屋を結ぶ細長い通り道。「校舎・の・ ろーか・を・ 走っ・たら・ あか・ん。」②建物と建物とをつなぐ細長い通路。「ろーか・に・ 屋根・が・ ない・さかい・ 雨・が・ 降っ・たら・ 困る・ねん。」⇒わたりろうか【渡り廊下】

ろうか〔ろーか〕【老化】《名詞、動詞する》 ①年をとるにしたがって、体の働きが衰えていくこと。「体じゅう・が・ ろーかし・てき・て・ あっちこっち・が・ 痛い・ねん。」②ものが古びて、もとの機能を失っていくこと。「ゴム・が・ ろーかし・て・ ちぎれ・ても・た。」

ろうがん〔ろーがん〕【老眼】《名詞》 年をとって眼球の調節が鈍くなって、近くのものが見えにくくなること。また、そのようになった眼。「ろーがん・に・ なっ・て・ 近目・の・ めがね・が・ いら・ん・よーに・ なっ・た。」

ろうがんきょう〔ろーがんきょー〕【老眼鏡】《名詞》 老眼になった人向けの、凸レンズの眼鏡。「ろーがんきょー・を・ かけ・て・ 新聞・を・ 読む。」

ろうきょく〔ろーきょく〕【浪曲】《名詞》 三味線の伴奏で、物語に節を付けて一人で語る芸。「今・は・ ろーきょく・の・ 番組・は・ あんまり・ あら・へん・なー。」〔⇒なにわぶし【浪花節】

ろうご〔ろーご〕【老後】《名詞》 年をとってから後のこと。「退職し・て・から・の・ ろーご・が・ 長い。」

ろうじん〔ろーじん〕【老人】《名詞》 年齢を重ねた人。「ろーじん・の・ 集まり」〔⇒としより【年寄り】、とっしょり(年寄り)

ろうすい〔ろーすい〕【老衰】《名詞》 年をとって体がひどく弱ること。「癌・やのー・て・ ろーすい・で・ 死に・たい。」◆かっては、死因が「老衰」とされるものが多く、「老衰」は身近な言葉であった。

ろうそく〔ろーそく〕【蝋燭】《名詞》 、明かりをとるために、糸やこよりを芯にして、周りを蝋で円柱の形に固めたもの。「ろーそく・を・ ともし・て・ 線香・に・ 火・を・ つける。」

ろうそくたて〔ろーそくたて〕【蝋燭立て】《名詞》 仏壇などで、蝋燭を立てて灯すための器具。「ろーそくたて・を・ こかし・たら・ 火事・に・ なる・ぞ。」

ろうでん〔ろーでん〕【漏電】《名詞、動詞する》 電線や電気器具から、流れては行けないところへ電気が流れること。「ろーでんし・たら・ 危ない・さかい・ よー・ 調べ・てください・な。」

ろうどう〔ろーどー〕【労働】《名詞、動詞する》 収入を得るために、体や頭を使って行動すること。「ろーどー・の・ 時間・は・ 8時間・や。」

ろうどうくみあい〔ろーどーくみあい〕【労働組合】《名詞》 働いている人たちが、自分たちの権利を守り、働く条件を良くするために作る団体。「ろーどーくみあい・が・ ストライキ・を・ する。」

ろうどく〔ろーどく〕【朗読】《名詞、動詞する》 鑑賞したり紹介したりするために、文章や詩などを周りの人によくわかるように声に出して読むこと。「上手な・ ろーどく・を・ 聞く・の・は・ 気持ち・が・ 良()ー。」

ろうにん〔ろーにん〕【浪人】《名詞、動詞する》 ①仕えている主人のもとを去り、禄を失った武士。「ろーにん・の・ 出・てくる・ 小説」②入学試験に失敗して、次の年の合格を目指している人。「ろーにん・は・ 一年間・だけ・や・ぞー。あか・なんだら・ 働け。」

ろうひ〔ろーひ〕【浪費】《名詞、動詞する》 お金・時間・力などを不必要なことに対してまで使うこと。「電気・を・ つけっぱなしに・ し・て・ ろーひし・たら・ あか・ん・ぞ。」

ろうや〔ろーや〕《名詞》 悪いことをした人を、閉じこめておくところ。罪を犯して、刑の決まった人を収容するところ。「人・の・ もの・を・ 盗ん・だら・ ろーや・に・ 入れら・れる。」◆現代の制度のもとでは「けいむしょ」と言うが、同じ意味で「ろうや」と言うこともある。〔⇒けいむしょ【刑務所】

ロープ〔ろーぷ〕【英語=rope】《名詞》 麻糸や針金などをよりあわせて作った、丈夫な綱。「船・の・ ろーぷ・を・ しっかり・ くくる。」

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2015年4月13日 (月)

日光道中ひとり旅(13)

日本橋から古河宿まで(12)

 

荒川を渡る

 

 千住新橋は、荒川放水路を開削した1924(大正13)に架けられたので、隅田川の千住大橋に対して「新橋」を名乗っています。

 堤防の下から螺旋状に上って、千住新橋【写真】を渡ります。このあたりの荒川の川幅はそんなに広いとは思いませんが、中山道を歩いたときに鴻巣市のあたりで見た川幅は2500メートルにもなっていて驚きました。放水路は全長22㎞、幅はおよそ500メートルだと言います。

 橋に上がると青空が広がります。堤防の内側も整備されて、サッカーなどに興じている人たち【写真】が見えます。橋の途中に国道4号の、日本橋から9㎞という表示があります。橋の上は風がありますが、川の水【写真】はゆっくりと流れています。

 橋を渡り終えると、「旧日光道中」という道標【写真】があります。東武鉄道の梅島駅のガードをくぐって進むと、将軍家御成橋・御成道松並木跡という碑【写真】がありますが並木は失われています。都会では千住のような取り組みがなければ、古いものは失われていくのでしょう。

 道路に「旧日光街道」という表示【写真】がありますが、このような道路名の表示は東海道や中山道に比べると極端に少ないと思います。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(828)

「明石日常生活語辞典…れ」()

 

れんきゅう〔れんきゅー〕【連休】《名詞》 休みの日が続くこと。また、続いた休みの日。◆一般には土曜日、日曜日、祝日などが続く意味であるが、勤務の割り振りなどによって、曜日と関係のなく休みが続くことも指す。「五月・の・ れんきゅー・に・ 旅行する。」

れんげ【蓮華、紫雲英】《名詞》 田畑、野原、土手などに群がって生え、春に小さな赤紫色の花を咲かせる草。「れんげ・を・ 植え・て・ 肥(こえ)・に・ する。」

れんげ(連木)】《名詞》 食べ物などをすり鉢ですりつぶすために使う棒。「すり鉢・に・ じゃが芋・を・ 入れ・て・ れんげ・で・ つぶす。」〔⇒すりこぎ【擂り粉木】

れんこん【蓮根】《名詞》 食用にする、蓮の地下茎。「れんこん・を・ てんぷら・に・ する。」

れんさい【連載】《名詞、動詞する》 文章や小説などを続き物として、雑誌や新聞などに何回かに分けて続けて載せること。「今・ れんさいさ・れ・とる・ 小説・が・ 好きや・ねん。」

れんしゅう〔れんしゅー〕【練習】《名詞、動詞する》 学問・技能・スポーツなどを確実に身に付けて向上させるために、繰り返して習ったり行ったりすること。「普段・から・の・ れんしゅー・が・ 足ら・へん・さかい・ 負け・ても・た・ん・や。」〔⇒けいこ【稽古】

れんじゅう〔れんじゅー〕【連中】《名詞》 一緒に物事を行う人。似たような好みや考えなどを持っている人。「不良・の・ れんじゅー・が・ 集まっ・とる。」〔⇒れんちゅう【連中】、つれ【連れ】、なかま【仲間】

レンズ〔れんず〕【英語=lens】《名詞》 ものを大きく見たり小さく見たりする目的で、ガラスなどの片面または両面を丸く作り、光線を集めたり発散させたりするもの。「眼鏡・の・ れんず」

れんぞく【連続】《名詞、動詞する》 同じようなものごとが次から次へと続いていること。また、続けること。「この・ 道・は・ 信号・が・ れんぞくし・とる。」

れんたん【練炭】《名詞》 太く短い円柱形で何本かの細い穴が通っている、石炭や木炭などの粉を練り固めて作った燃料。「焜炉・で・ れんたん・を・ いこす。」

れんたんひばち【練炭火鉢】《名詞》 熾した練炭を入れたるための素焼きの陶器を中に収めていて、暖をとったり湯を沸かしたりする用具。「れんたんひばち・に・ 茶瓶・を・ かけ・ておく。」

れんちゅう〔れんちゅー〕【連中】《名詞》 一緒に物事を行う人。似たような好みや考えなどを持っている人。「若い・ れんちゅー・が・ もっと・ 頑張ら・んと・ あか・ん・やろ。」〔⇒れんじゅう【連中】、つれ【連れ】、なかま【仲間】

レントゲン〔れんとげん〕Rontgen】《名詞》 透過性の強い電磁波の性質を利用して、体の中の様子などを写し出したもの。「健康診断・で・ れんとげん・を・ 撮る。」

れんらく【連絡】《名詞、動詞する》 ①つながりがあること。つながりをつけること。「明石・から・ れんらく・の・ 船・が・ ある。」②情報などを知らせること。必要なことがらを通知すること。「葬式・が・ でけ・た・さかい・ みんな・に・ れんらくする。」

れんらくせん【連絡船】《名詞》 対岸や島々と結んで人や物を運ぶ船。「淡路行き・の・ れんらくせん」

 

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2015年4月12日 (日)

日光道中ひとり旅(12)

日本橋から古河宿まで(11)

 

千住の宿場をたどる

 

 千住大橋から進んでいくと、前方に京成電鉄のガードが見えてきます。左に千住大橋駅があるという表示が見えます。

 ここから国道4号から右に入って旧道をたどります。「千住宿 奥の細道」と書かれたプチテラス【写真】には、芭蕉が矢立を使っている像【写真】もあります。芭蕉翁という感じではなくて力強いと思います。

 「やっちゃ場」【写真】は、多くの問屋のセリの声が、やっちゃ、やっちゃと聞こえてくることに由来すると言われていますが、やっちゃ場をはじめ、投師、青物問屋、長床茶屋などのことが説明された板があちこちにあって、思わず足が止まります。

 芭蕉の句碑【写真】があって、

  鮎の子のしら魚送る別哉

が刻まれています。鮎の子が白魚を追うようにして川を遡るのと同じように、私もみんなに送ってもらって、いよいよここで別れることだ、という意味の句で、「前途三千里」の思いが強くなったことでしょう。「奥の細道」の矢立の句の初案であったようで、それが「行く春や」の句に変わっても、初案の句を眠らせておくまいと千住の人たちが建立しました。

 一里塚跡【写真】は、大都会の真ん中ゆえに、位置を示す標柱しかありません。

 東武鉄道とJR常磐線が乗り入れる北千住駅【写真】を右手に見て、歩を進めます。宿場町通りという名前が掲げられた商店街もあって、このあたりの人たちの日光道中にかける熱い思いを感じます。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(827)

「明石日常生活語辞典…れ」()

 

れきし【歴史】《名詞》 人間の社会やいろいろな物事の、昔から今までの移り変わりの有り様。また、それを書き記したもの。◆特に、長い期間にわたるものを指して言うことがある。「日本・の・ れきし・を・ 勉強する。」「れきし・の・ ある・ 学校」

レコード〔れこーど〕【英語=record】《名詞》 音楽などが録音されている溝のある円盤。「れこーど・を・ かける。」

レスリング〔れすりんぐ〕【英語=wrestling】《名詞》 ①二人の競技者がマット上で組み合って、相手の両肩をマットに押さえつけることによって勝敗を決める格闘技。「日本・は・ れすりんぐ・に・ 強い。」②興業として行われる、大衆娯楽としての格闘技。「街頭テレビ・で・ レスリング・を・ 見・た。」⇒プロレス【英語=professinal wrestling

れつ【列】《名詞》 順に長く並んだもの。「れつ・に・ 割り込ま・ない・よーに・ し・てください。」

れっしゃ【列車】《名詞》 鉄道線路を走らせるために、機関車、客車、貨車、電車などを編成したもの。「貨物・の・ れっしゃ・が・ 50台・も・ つない・で・ 走っ・とる。」

レッテル〔れってる〕【オランダ語=letter】《名詞》 瓶や缶などに入れられた商品に貼ってある、品名や社名を書いた紙。「酒・の・ 瓶・に・ れってる・が・ 貼っ・てある。」

★小学生の頃、酒瓶の「レッテル」を集めるということが流行したことがあった。明石市の酒どころで、造り酒屋が多かったという地域の事情があったからであろう。もちろん、酒瓶からレッテルをはがすというようなことではなく、未使用のレッテルを、何枚かずつ、親や知り合いからもらってきたものであろう。金・銀の色も使った、豪華な印刷もあり、それに魅了されたものである。一つの酒蔵でいくつもの商品名のもがあったから変化に富んでいたが、大きさには規格が設けられていたようである。見せてもらうだけでも心が躍ったりしたが、珍しいものを持っていると自慢になり、教室で交換をしている者もいた。

れっとうせい〔れっとーせー〕【劣等生】《名詞》 技能や能力が他の人よりも劣っている人。特に、そのような児童・生徒・学生。「自慢でけ・へん・けど・ わし・は・ 小学校・の・ 時・は・ れっとーせー・やっ・た・ん・や。」■対語=「ゆうとうせい【優等生】」

レモン〔れもん〕【英語=lemon】《名詞》 香りが良くて酸っぱい、黄色で楕円形をした果物。また、その果実を実らせる木。「紅茶・に・ れもん・を・ 入れる・の・が・ 好きや。」

れる《助動詞》 ①他から働きかけを受ける意味(受身)を表す言葉。「駅・へ・の・ 道・を・ 聞か・れ・た。」「無理に・ 行かさ・れ・てん。」②そうすることができるという意味(可能)を表す言葉。「五分・で・ 行か・れる・ 場所・や。」「上手に・ 書か・れる・か。」③自然にそうなるという意味(自発)を表す言葉。「地震・の・ 時・の・ こと・が・ 思い出さ・れる。」「昔・の・ こと・が・ 思わ・れる。」④その動作などをする人を敬うこと(尊敬)を表す言葉。「あんた・は・ いつ・ 行か・れ・まし・た・ん。」◆「れる」は、「える」と同様に五段活用動詞に接続する。同じ活用型の補助動詞も同様である。〔⇒える〕

れんあい【恋愛】《名詞、動詞する》 特定の異性に特別な感情を持って、一組の男女が互いに恋しく思い慕うこと。「うち・の・ 親・は・ れんあい結婚・や。」

れんが【煉瓦】《名詞》 壁や路面に使う、粘土に砂や石灰などを混ぜて固めて焼いた赤褐色の用材。「れんが・で・ でけ・た・ 倉庫」

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2015年4月11日 (土)

日光道中ひとり旅(11)

日本橋から古河宿まで(10)

 

千住大橋を北に向かう

 

 素盞雄神社を出ると、すぐに千住大橋【写真】になります。千住大橋は、徳川家康が江戸に入った後、隅田川に初めて架けた橋です。幕府を開く前の1594(文禄3年)に完成しています。現在の橋には「昭和2年12月竣工」と書いてありますから、この橋もなかなかの貫禄があります。橋のたもとには江戸期の橋の姿を描いた記念碑があります。

 千住は江戸の出入り口で、このあたりは、芭蕉が舟から上がって、「前途三千里の思ひ胸に塞がりて、幻の巷に離別の泪をそそ」いだところです。

 橋を渡り終えたところは小公園になっていて、矢立初めの碑【写真】と、奥の細道の行程図【写真】があります。碑には、

 行春や鳥啼魚の目は泪

の句を含めて、旅立ちの一節が刻まれています。惜春の思いと惜別の気持ちが織り交ぜられて、前途の思いを深くしたに違いありません。私の今回の旅は、東武鉄道やJR東北線の線路に沿っていますから、いざのときには心強いのですが、芭蕉の頃は雲泥の差です。

 隅田川の堤に上るところに「千住大橋際歴史資料空館」と書いてあって、堤の内側に下りられるようになっています。空間を「空館」と書いているのが面白いと思います。さまざまな掲示などがあり、ここにも「奥の細道」の一節【写真】が書かれています。千住大橋の下には、将軍家の人などが船から上がるのに利用した「御上り場」の跡もあります。

 このあたりの国道4号には「日本橋から7㎞」という表示があります。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(826)

「明石日常生活語辞典…れ」()

 

れい〔れー〕【礼】《名詞、動詞する》 ①感謝の気持ちをあらわすための、言葉や金品。「世話・に・ なっ・た・ れー・を・ 言()ー。」②敬意を表したり、人間関係を円滑にしたりするために、頭を下げること。「頭・を・ さげ・て・ 軽く・ れー・を・ する。」⇒おじぎ【お辞儀】

れい〔れー〕【例】《名詞》 同じようなものごとの中から、そのよりどころや代表的な見本として、特に取り上げて示すことがら。「何・か・ れー・を・ 書い・てくれ・たら・ わかりやすい・ん・や・けど。」

れい〔れー〕【霊】《名詞》 ①死んだ人の魂。「お盆・に・ 先祖・の・ れー・が・ 戻っ・てくる。」②目に見えず、想像を超えた不思議な力を持っているもの。「れー・に・ とりつか・れる。」

れいか〔れーか〕【零下】《名詞》 温度計の示す値が零度よりも低いこと。また、その割合や数値。「れーか3度・に・ なっ・た。」

れいがい〔れーがい〕【例外】《名詞》 いつものやり方などから外れていること。一般的な基準や原則から外れていること。「世の中・に・は・ れーがい・も・ ある・わい・なー。」

れいぎ〔れーぎ〕【礼儀】《名詞》 社会生活をしていく上で、人に対して失礼にならないようにする作法や、その具体的なしぐさ。「れーぎ・ 正しい・ 人・や。」

れいきゅうしゃ〔れーきゅーしゃ〕【霊柩車】《名詞》 遺体を収めた棺を運ぶ自動車。「真っ黒・の・ れーきゅーしゃ」

れいじょう〔れーじょー〕【礼状】《名詞》 感謝の気持ちを伝える手紙。「早め・に・ れーじょー・を・ 書い・とけ・よ。」

れいぞうこ〔れーぞーこ〕【冷蔵庫】《名詞》 ①食べ物を低い温度で保存するために、中を冷たくしてある箱形の入れ物。「昔・は・ 氷・で・ 冷やす・ れーぞーこ・を 使(つこ)・とっ・た。」②氷を入れて冷やすものに代わって登場した、電気の力を用いて食品などを冷やして貯蔵する入れ物。「停電・で・ れーぞーこ・の・ 中・の・ もん・が・ 傷ん・だ。」⇒でんきれいぞうこ【電気冷蔵庫】

れいど〔れーど〕【零度】《名詞》 温度を測るときの起点となる位置。「今朝・は・ ごっつい・ 冷え・て・ れーど・より・ 下・に・ なっ・た。」

れいとう〔れーとー〕【冷凍】《名詞、動詞する》 食べ物を保存するために凍らせること。また、凍らせたもの。「買()ー・てき・た・ 魚・を・ れーとーする。」

れいねん〔れーねん〕【例年】《名詞》 毎年そのようにすると決まっているものごとの、いつもの年。自然現象などの傾向としてそのようになっていることがらの、いつもの年。「秋・の・ 祭り・は・ れーねん・ 10月・の・ 最後・の・ 土曜・と・ 日曜・や・ねん。」「れーねん・ 台風・は・ 2回・ぐらい・ やっ・てくる。」

れいふく〔れーふく〕【礼服】《名詞》 儀式などのときに着る服。「今晩・ お通夜・が・ でけ・た・さかい・ れーふく・を・ 出し・てんか。」

れいぼう〔れーぼー〕【冷房】《名詞、動詞する》 電気の力などによって、室内・車内などの温度を外より下げて、涼しくすること。また、そのための装置。「れーぼーの・ つい・た・ 電車」

レース〔れーす〕【英語=lace】《名詞》 細い糸で透かし模様を作って編んだ布。「れーす・に・ なっ・とる・ 服」

レール〔れーる〕【英語=rail】《名詞》 ①電車や汽車を支えて進む方向などを定める鉄製の軌条。「れーる・の・ はた・で・ 遊ん・だら・ 危ない・ぞ。」②引き戸やカーテンの開閉のために取り付けた棒状のもの。「れーる・に・ 油・を・ 塗っ・て・ 滑りやすい・よーに・ する。」

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2015年4月10日 (金)

日光道中ひとり旅(10)

日本橋から古河宿まで()

 

素盞雄神社に詣でる

 

 芭蕉が「奥の細道」の旅をするにあたって、親しい人たちは出発前夜から集って、舟に乗って送ってくれました。深川あたりから千住までが船旅で、千住からが陸路というわけです。

 南千住の素盞雄神社の社頭に近づくと、「奥の細道 矢立初めの句碑」という看板【写真】が目に入ります。毎年3月に俳句大会が開かれているようで、芭蕉の旅立ちの日(旧暦)を記念しているのでしょう。

 素盞雄神社【写真】は瑞光石から二柱の神が現れたということで、素盞雄命と事代主命を祭神としています。一方、創建にまつわる神事が4月8日に疫神祭として行われて、桃のお守りを授与していると言います。3月、4月あたりが忙しい神社のようです。

 素盞雄神社には、千住で別れを惜しんだことを記念して亀田鵬斎が銘文を書いた句碑【写真】が建てられていますが、1820(文政3年)のものゆえ、文字も絵も薄らいでいます。その手前にミニチュアの千住大橋【写真】があり、旅の笠【写真】もつるされています。

 素盞雄神社には、神社の境内にも建物の中にも雛人形【写真】がいっぱいです。あたりが真っ赤に彩られて華やかです。

  草の戸も住替る代ぞひなの家

という句に因んでいるのでしょうか。草庵も変転して、これからは雛飾りのある賑やかな家になるという句ですが、素盞雄神社は華やかさを良しとしているようです。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(825)

「明石日常生活語辞典…る」

 

るい【塁】《名詞》 野球をするときの攻撃や守備の拠点として、内野の4隅に置くもの。「なんとかし・て・ るい・に・ 出・んと・ 点・が・ 取れ・へん。」

るす【留守】《名詞、動詞する》 ①住んでいる人などが外に出かけていて、家にいないこと。「るす・やっ・たら・ もーいっぺん・ 行き直さ・な・ しょがない・なー。」「昨日・は・ るすし・てまし・てん。」②活動していないことにすること。「今日・は・ 耳・ るす・や・ねん。何・も・ 言わ・んとい・てんか。」

るすばん【留守番】《名詞、動詞する》 住んでいる家の人が不在となるときに。一人だけ家に残ったり、別の人が家人に代わったりして、その家を守ること。また、その役目をする人。「るすばん・を・ しっかり・ 頼み・まっ・せ。」「犬・が・ るすばんし・とり・ます・ねん。」

ルンペン〔るんぺん〕【ドイツ語=Lumpen(襤褸)から】《名詞》 一定の住所や職業がなく、さまよって生活をしている人。「昔・は・ 公園・なんか・に・ るんぺん・が・ おっ・た。」

 

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2015年4月 9日 (木)

日光道中ひとり旅(9)

日本橋から古河宿まで()

 

小塚原回向院

 

 南千住のガードをくぐると小塚原の回向院【写真】があります。かつては両国の回向院の別院であったところです。ここは小塚原刑場【写真】があったところでもあります。1667(寛文7年)に、行き倒れになった人や刑死した人を供養するために回向院は開かれました。

 東海道を歩いたときには鈴ヶ森刑場跡を通りましたが、こういうところでは息が詰まるような思いになります。先ほど通った泪橋は刑場への道にあって、今生の別れとなった場所なのでしょう。

 1771(明和8年)には杉田玄白、前野良沢らが刑死者の解剖(腑分け)に立ち会って『解体新書』を翻訳しています 日本医史学会、日本医学会、日本医師会が記念のプレート【写真】を設置しています。

 安政の大獄によって刑死した吉田松陰の墓【写真】や、橋本左内、頼三樹三郎らの墓もあります。また、ここには鼠小僧と高橋お伝の墓【写真】もあります。

 入り口には、戦後の有名な誘拐事件である吉展ちゃん事件の供養のための吉展地蔵尊もあります。

 歴史の表舞台になることとも関係していますが、ここはやっぱり、名もない人にも寄り添っているところだと感じます。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(824)

「明石日常生活語辞典…り」()

 

りょうほう〔りょーほー、りょーほ〕【両方】《名詞》 二つあるものの双方。「りょーほー・ 合わし・て・ 千円・で・ 買()ー・た。」〔⇒じょうほう(両方)、りょほ(両方)、じょほ(両方)■対語=「かたほう【片方】」「かたいっぽう【片一方】」「かたっぽう【片っ方】」

りょうり〔りょーり〕【料理】《名詞、動詞する》 材料を煮たり焼いたりなどの手を加えて、おいしく食べられるようにすること。また、そのようにして作ったもの。「りょーり・が・ 上手な・ 奥さん・やっ・たら・ ありがたい。」

りょうわき〔りょーわき〕【両脇】《名詞》 ①胸の側面で、腕の付け根より下の部分の、左右の双方。「新聞・を・ りょーわき・に・ 挟む。」②ものの傍の、相対する二つの側。「家・の・ りょーわき・に・ 溝・が・ ある。」

りょかん【旅館】《名詞》 旅行者を泊めるための設備を整えて、料金を取って営業している建物。「港・の・ そば・に・ ある・ りょかん」〔⇒やどや【宿屋】、やど【宿】

りょこう〔りょこー〕【旅行】《名詞、動詞する》 ある期間、住んでいるところを離れて、あるいは移動しながら過ごすこと。「たまに・は・ 奥さん・を・ りょこー・に・ 連れ・ていっ・てあげ・なはれ。」〔⇒たび【旅】

りょひ【旅費】《名詞》 旅行に必要な、交通費や宿泊料などのお金。「温泉旅行・の・ りょひ・を・ 積み立てる。」

りょほ(両方)】《名詞》 二つあるものの双方。「りょほ・とも・ 欲しー・ねん。」■対語=「かたほう【片方】」「かたいっぽう【片一方】」「かたっぽう【片っ方】」〔⇒りょうほう【両方】、じょうほう(両方)、じょほ(両方)

リレー〔りれー〕【英語=relay】《名詞、動詞する》 ①出来るだけ速く届けるために、ものを次々と受け継いで次の人に渡していくこと。「バケツ・りれー・を・ する。」②陸上競技や水泳競技で、1チームの選手が、順番に決められた距離を走ったり泳いだりして、合計の速さを競うもの。「四百メートルりれー」

りれきしょ【履歴書】《名詞》 その人がたどってきた学業や仕事などに関することを、時間の順番に書き記したもの。「りれきしょ・を・ 書い・て・ 面接・を・ 受け・に・ 行く。」

りん【鈴】《名詞》 ①何かを告げるために、振ったりたたいたりして鳴らす金属製の道具。「玄関・の・ りん・が・ 鳴っ・た。」②仏壇に置いて、経を読むときなどにたたいて音を出すもの。「線香・を・ 立て・て・ りん・を・ 鳴らす。」

りんかく【輪郭】《名詞》 もののまわりの形を表す線。「暗(くろ)ー・て・ 山・の・ りんかく・が・ よー・ わから・へん。」

りんかんがっこう〔りんかんがっこー〕【林間学校】《名詞》 夏季に山や高原などで集団生活をして、体を鍛えたり学習したりする行事。「夏休み・に・ りんかんがっこー・に・ 行く。」

りんご【林檎】《名詞》 寒い土地で栽培されて、春に白い花が咲き、秋に球形の甘酸っぱい果実を実らせる木。また、その果実。「りんご・で・ ジャム・を・ 作る。」「修学旅行・の・ 時・に・ りんご狩り・を・ し・た。」

りんじ【臨時】《名詞》 ①決まったときでなく、必要なときに行うこと。「りんじ・の・ 電車」②継続することではなく、その時限りであること。「りんじ・に・ 人・を・ 雇う。」

りんじゅう〔りんじゅー〕【臨終】《名詞》 人が死にゆく間際。死の瞬間。「りんじゅー・は・ 夜中・やっ・た。」〔⇒しにぎわ【死に際】、さいご【最期】

りんりき(人力)】《名詞》 人を乗せて、人が引いていく二輪車。「駅前・で・ りんりき・に・ 乗っ・た。」〔⇒じんりきしゃ【人力車】、じんりき【人力】、りんりきしゃ(人力車)

りんりきしゃ(人力車)】《名詞》 人を乗せて、人が引いていく二輪車。「タクシー・が・ でける・ 前・は・ りんりきしゃ・やっ・た。」〔⇒じんりきしゃ【人力車】、じんりき【人力】、りんりき(人力)

りんりん《副詞と》 金属が何度も触れ合う様子。また、その音。「風・が・ 吹い・たら・ 風鈴・が・ りんりんと・ 鳴る。」

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2015年4月 8日 (水)

日光道中ひとり旅(8)

日本橋から古河宿まで()

 

猿若町から南千住へ

 

 言問橋から戻って、表通りから西へ入って猿若町を通ります。江戸時代の1841(天保12)、水野忠邦によって江戸市中の芝居小屋は猿若町に集められました。広重の名所江戸百景の「猿わか町夜の景」は、行き交う人たちの賑わいの中にも、満月が寂しい演出を凝らしています。

 美空ひばりに「江戸の闇太郎」という歌があります。作詞は西條八十、作曲は古賀政男です。調子のいい歌で、その3番の歌詞は次のような言葉です

 江戸の盛り場 猿若町に

  ひいき役者の 幟があがる

  あだな笑くぼに 雪の肌

  女泣かせの 雪の丞

  こいつぁ 今夜も

  行かざなるめえな

  へん おいらは黒頭巾

  花のお江戸の 闇太郎

 猿若町会館【写真】の2階の窓には引き幕がかかっています。ここには中村座などの3座がありましたが、市村座跡には石碑【写真】、守田座跡には説明表示【写真】があります。

 ここからは、隅田川からは離れるような道筋になって、泪橋交差点などを通って南千住へ向かいます。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(823)

「明石日常生活語辞典…り」()

 

りゅうこうか〔りゅーこーか〕【流行歌】《名詞》 ある時期に、生活感情などを反映して、人々の心をとらえて広く好まれ歌われる歌。「美空ひばり・の・ りゅーこーか・が・ 好きやっ・た。」

りゅうせんけい〔りゅーせんけー〕【流線型】《名詞》 空気や水の抵抗を少なくして速く走らせるために、乗り物などの角を滑らかな形にしたもの。「りゅーせんけー・の・ 新幹線」

りゅうちょう〔りゅーちょー〕【流暢】《形容動詞や()》 つかえないで、滑らかに話したり動いたりする様子。「りゅーちょーな・ 日本語・を・ 話す・ 外国・の・ 人」「りゅーちょーに・ 踊る。」

りゅうは〔りゅーは〕【流派】《名詞》 芸術、武道などで、やり方や考え方などの違いから生じたそれぞれの系統。「決まり・の・ 少ない・ りゅーは・の・ 方・が・ ありがたい・と・ 思う。」

りよう〔りよー〕【利用】《名詞、動詞する》 ①そのものの持つ特徴や利点をうまく生かして、役に立つように使うこと。「割引券・を・ りよーする。」②そのためにあるわけでないものを、うまく使って何か別のものに役立てること。「廃物・の・ りよー・で・ 置物・を・ 作る。」

りょう〔りょー〕【漁】《名詞》 魚や貝などを獲ること。「海・が・ 荒れ・て・ りょー・は・ 休み・や。」

りょう〔りょー〕【寮】《名詞》 学生や勤め人などが、自宅を離れて共同で生活する施設。「学生時代・は・ りょー・に・ 入っ・とっ・た。」〔⇒きしゅくしゃ【寄宿舎】

りょう〔りょー〕【良】《名詞》 成績や品質の評価をするとき、普通よりは優れた段階にあること。◆一般に「しゅう【秀】」「ゆう【優】」「りょう【良】」「か【可】」の段階となることが多い。「しゅう【秀】」を除いた3段階もある。「りょー・や・さかい・ まー・ 普通や。」

りょうあし〔りょーあし〕【両足】《名詞》 左右二つの足の双方。「りょーあし・に・ まめ・が・ でけ・た。」■対語=「かたあし【片足】」

りょうがえ〔りょーがえ〕【両替】《名詞、動詞する》 ①異なった通貨の間で、ある貨幣を同じ価値の他の貨幣に取り替えること。「円・と・ ドル・の・ りょーがえ」②同一通貨の中で、ある貨幣・通貨を単位の異なる貨幣・硬貨に取り替えること。「一万円札・を・ りょーがえし・てもらう。」

りょうがわ〔りょーがー〕【両側】《名詞》 左右、表裏などのように相対する二つの側の両方。「道・の・ りょーがわ・に・ 広がっ・たら・ あか・ん。」■対語=「かたがわ【片側】」「かたっかわ【片っ側】」

りょうきん〔りょーきん〕【料金】《名詞》 そのものを使ったり利用したりしたことに対して支払う金。「映画・の・ りょーきん」

りょうし〔りょーし〕【漁師】《名詞》 魚や貝などを獲ることを仕事としている人。「会社・を・ 辞め・て・ りょーし・を・ する。」

りょうしゅうしょう〔りょーしゅーしょー〕【領収証】《名詞》 金品などを一方が渡して、他方が手に入れたというしるしの書き付け。「忘れ・ん・よーに・ うけとり・を・ 貰(もろ)・てこい・よ。」〔⇒うけとり【受け取り】

りょうしん〔りょーしん〕【両親】《名詞》 その人を生み育てた、父親と母親。「りょーしん・とも・に・ 働い・とる。」〔⇒ふたおや【二親】

りょうて〔りょーて〕【両手】《名詞》 ①左右二つ手の双方。「りょーて・で・ かかえる。」②金銭などに関して、10という数字を意味する言葉。「りょーて〔=例えば、十万円〕・は・ ちょっと・ 高い・やない・か。」■対語=「かたて【片手】」

りょうはし〔りょーはし〕【両端】《名詞》 長いものや広いものの両方の末の部分。「縄・の・ りょうはし・を・ 持っ・て・ 回す。」「風呂敷・の・ りょーはし・を・ 結ぶ。」■対語=「かたはし【片端】」

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2015年4月 7日 (火)

明石の言葉(7)

方言の記録と保存

 

 方言は生活の移りゆきにとともに変化する。新しい言葉が生まれる反面、古くから長く使われてきた言葉が消えていく。消えるにまかせておくのはもったいない。記録しておきたいと思う。

 昭和50年代の後半から、文化庁がすべての都道府県を対象に各地方言緊急調査を実施した。私は兵庫県の5人の調査員の1人として神戸市の和田岬地区を担当した。2年間、夏の暑い頃に、地元の方に集まっていただいて談話の録音をした。それを文字にするのはたいへんな作業であった。30分間の談話を正確に文字にするためには丸1日かけても足りないぐらいだった。録音は何十時間分もとらせていただいた。3年後には大部の原稿を文化庁に提出した。

 確かにあの時は、調査をして記録を残しておかなければならないと思った。けれども、文化庁はあの時以降、調査を行おうとしていない。兵庫県も、明石市や神戸市も、組織的な方言調査をやろうとしない。昭和に行われた調査は、文字通り緊急性を帯びた調査であったが、それで消え行く方言の緊急性が緩和されたわけではない。

 埋蔵文化財の調査には多額の予算を計上しても、方言や民俗調査には目を向けないのが国や地方自治体の姿である。方言調査は、大学の研究者や市井の愛好家にまかされてしまっているのである。

 例えば、明石で方言の調査や整理の牽引力を発揮してくれるところがあるとすれば、それは神戸新聞明石総局(文字での記録)と、明石ケーブルテレビ(映像での記録)の2つではないかと思う。そして市立文化博物館が資料保存の労をいとわなければ、明石の方言資料はかろうじて後の世に継承されることになるだろう。

 そこで、方言に興味・関心を持っておられる方にお願いしたいことは、日常的な会話を録音(録画)して残すということと、可能ならばそれを文字に直して記録するということである。これは1人でも2人でもグループでもできることである。

 東日本大震災によってコミュニティが分解されて、その結果、方言が消えていくという新聞記事があった。東北大学教授の調査では143の言葉が消える見込みだという?方言は人々の共通の財産である。一人でも多くの方が方言に関心を持ってくださって、少しずつでも書き留めたり録音を残したりすることがあれば嬉しいと思う。

 私は、明石日常生活語辞典というのを作り続けている。何年も前からブログで連載しているが、2000回近くになった。読みにくいことを覚悟の上で連載をしているのであるが、来年あたりに一冊の本にしたいと思っている。共通語と同じ言葉も含めて、明石で日常的に使う言葉を集めたものである。

 

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日光道中ひとり旅(7)

日本橋から古河宿まで()

 

事問橋で隅田川を眺める

 

 伊勢物語の「名にし負はばいざこととはむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」の歌はあまりにも知られていますから、それに因んで橋の名前につけるのはごく自然な成り行きでしょう。もっとも、その名にふさわしい橋がどこにあるのが最善かというのは別の問題ですが、ともかく事問橋【写真】は立派な橋です。

 澄み切った空の下で青い水面を見せる隅田川【写真】は大都会のくつろぎの場所です。東武鉄道の鉄橋が見えますが、浅草発の電車が橋を渡り終えるまでは対向の電車は橋の手前で待機しています。ターミナルの空きホームの関係なのか、鉄橋に2本の電車の過重をかけないためなのかわかりませんが、関西では見られない風景です。

 事問橋の正面にはスカイツリー【写真】が見えます。

 堤防の内側【写真】は整備された公園で、ジョギングをしている人がいます。堤防の外側には台東区立隅田公園と書かれていて、「隅田 桜まつり」ののぼり【写真】がありますが、祭りの前の静けさです。

 もう10年ぐらい前になるでしょうか、墨堤の桜の花盛りに来たことがありますから、絢爛さは十分に頭に浮かびます。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(822)

「明石日常生活語辞典…り」()

 

りっぱ【立派】《形容動詞や()》 ①周りの人が感心するようなことである様子。もの怖じせず、堂々としている様子。「りっぱな・ 挨拶・を・ する。」「りっぱな・ 体格・を・ し・とる。」「りっぱな・ 家・を・ 建て・た・ん・や・なー。」②特に劣っているところが見あたらないほど、内容や外観などが優れている様子。「りっぱな・ 成績・を・ 取り・なはれ・よ。」■名詞化=りっぱさ【立派さ】

リボン〔りぼん〕【英語=ribbon】《名詞》 飾りや目印などのために使う、綺麗な色の、幅の狭い布。「入学式・で・ りぼん・を・ つけ・てもらう。」「頭・に・ りぼん・を・ し・て・ かいなしー・なー。」

リムまわし〔りむまーし、りんまーし〕【英語=rim  回し】《名詞、動詞する》 自転車の車輪の外枠(リム)や、樽や桶のたがの廃物などを利用して、それを道路などで転がす遊び。「りむまーしし・て・ 道・を・ 走り回る・ とき・は・ 気ーつけ・なはれ・よ。」◆リムという言葉を、車輪の「輪(りん)」と誤解して発音していたこともあるように思われる。〔⇒わまわし【輪回し】

リヤカー〔りやかー〕【和製英語=rear car】《名詞》 人が引いたり自転車につないで引いたりする、荷台の広い二輪車。「自転車・で・ りやかー・を・ 引っ張っ・ていく。」

りゃく【略】《名詞、動詞する》 ①本来あるべきものを省いて簡単にすること。予定からはずすこと。「はじめ・の・ 挨拶・は・ りゃくし・ます。」②内容を縮めて簡単にすること。「短く・ りゃくし・て・ 説明する。」

りゃくしき【略式】《名詞》 目的やあり方を損なわない範囲で、ものごとの一部分を省いたり、簡単にしたりしたもの。「りゃくしき・の・ 地図・を・ 書い・て・ 説明する。」

りゃくず【略図】《名詞》 わかりやすく伝えるための、必要なところだけを書いた図。「家・から・ 駅・まで・を・ りゃくず・で・ 説明する。」「家・の・ 間取り・の・ りゃくず」

りゃくれき【略歴】《名詞》 その人の今までの学業・仕事などの歴史のあらまし。「講師・の・ りゃくれき・を・ 紹介する。」

りゆう〔りゆー〕【理由】《名詞》 ものごとが、そのようであるわけ。根拠づけたりつじつまを合わせたりする内容。「決まり・を・ 変える・ りゆー・を・ ちゃんと・ 説明せ・なんだら・ みんな・が・ 賛成し・てくれ・へん・やろ。」

りゅうがく〔りゅーがく〕【留学】《名詞、動詞する》 外国など、よその土地に行って学問、芸術、技術などを勉強をすること。「一年間・ アメリカ・へ・ りゅーがくする。」

りゅうかん〔りゅーかん〕【流感】《名詞》 ウイルスによっておこり、高熱を出し、急性肺炎を起こしやすい伝染病。インフルエンザ。「流行性感冒」の略。「りゅーかん・に・ かかっ・て・ 学校・へ・ 行け・なんだ。」〔⇒はやりかぜ【流行り風邪】

りゅうぎ〔りゅーぎ〕【流儀】《名詞》 ①以前から伝えられてきたやり方。「お茶・の・ りゅーぎ・を・ 守る。」②その人に特有のやり方。「人・に・ よっ・て・ りゅーぎ・が・ 違う。」

りゅうぐう〔りゅーぐー〕【竜宮】《名詞》 深海の底にあるという、想像上の宮殿。「りゅーぐー・から・ 帰っ・た・ 浦島太郎・の・ 話」〔⇒りゅうぐうじょう【竜宮城】

りゅうぐうじょう〔りゅーぐーじょー〕【竜宮城】《名詞》 深海の底にあるという、想像上の宮殿。「りゅーぐーじょー・の・ 乙姫さん・に・ 会う。」〔⇒りゅうぐう【竜宮】

りゅうこう〔りゅーこー〕【流行】《名詞、動詞する》 一時的に急な勢いで、病気や嗜好などが世の中に広がること。「今年・の・ りゅーこー・の・ 服」

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2015年4月 6日 (月)

明石の言葉(6)

兵庫県方言の特性・特徴()

 

 ③ 語法(文法)

 言葉には、流行語という言い方があるように、単語にははやり廃りなどもあって、かなりのスピードで変化を遂げることがある。一方、身についたアクセントはなかなか変えられない。それに対して、語法(文法)の変化の速度は遅いと考えられるが、それでも、30年、50年という間隔で見ると、語法(文法)も変わってきている。

 仮定(もし…であったら)の表現を考えてみる。私が小学生ぐらいの頃は、動詞や形容詞などの未然形を使って仮定表現をする言い方が残っていた。「明日雨が降ら、運動会は中止や。」というような言い方が健在であった。今は使わなくなってしまっている。「牛蒡が長けら、2つに折って持って帰れ。」というようにも言った。

 敬語は、明石や播磨地域では「言()ーとってや」というように「てや」を使うのが普通であったが、今では大阪あたりを中心に広がっている「言()ーてはる」という「はる」の勢力が広がっている。

 助詞や助動詞についても、「降ろと降ろまいと(=降っても降らなくても) 遠足に行く。」というときの「まい」や、「お前が悪いんやさかい 弁償せえ。」というときの「さかい」などは使われる度合いが下降線をたどっている。「踊るのは しとみない(=したくない)」の「とみない」なども同様である。

 

 ④ 語彙(単語)

 事物がなくなるとその言葉も消えていく。「たどん(炭団)」「まめたん(豆炭)」「ひけしつぼ(火消し壺)」「いっしょうます(一升枡)」などという言葉は、実物がなくなると、使おうにも使えない。瓦のような素材でできた「やぐらごたつ(櫓炬燵)」の中に「たどん」を入れて就寝中の暖をとるという生活は昔物語になってしまった。ましてや、ひとつの櫓炬燵に両方から蒲団を敷いて眠る「あとさし(後差し)」という風習などはとっくに消えている。

 「ながたん(菜刀)」という言葉は、かつては全国で使われていた。包丁のことである。兵庫県下には、今でも使っている地域がある。かつては全国で使っていたが、しだいに使わない地域が生じて、現在も使い続けている地域があちこちに点在するという分布になっている。残って使っている地域が強調されて方言のような扱いになっている。

 関西は、かつての都である京都に近い土地柄から、文化の中心であったところの言葉、いわば古語辞典に載っている言葉も残っている。「おとがい(下顎)」「よさり()」「いぬ(=帰る。いなくなる)」「あかい(=赤い、明るい)」など、たくさんある。

 外来語を信奉する人が増えると、方言だけでなく共通語も侵食を受ける。人の行動や心理、ものの様子や状態を表す言葉は、動詞・形容詞・形容動詞などで表されるが、どんどん外来語に取って代わられつつある。

 「こおとな 着物」というのは、地味ではあるが上品であるという場合に使っていたようであるが、エレガントとかシックとかいう言葉の方が価値の高い言葉であるかのように思う人が増えてしまった。

 方言には温かさに満ちた言葉も多い。「べっちょない(別状ない)」や「だんない(大事ない)」などは相手に対する心遣いをこめて使われることが多い。

 また、微妙な違いを言い分けることもできる。「しゃがむ」「つくぼる」「へたばる」「へたる」などの言い分け、「すわる」「こしかける」「おっちんする[幼児語]」「ぎょうぎにすわる」などの言い分け、「雨が ぴりぴりする」という微妙な状況など、語彙が豊富であるがゆえに、その時にふさわしい表現が選べるのである。

 「そんな難しい話 いっこも わからへん。」「阪神タイガースは あいさにしか 優勝せーへん。」などという言葉は、共通語に置き換えてしまったら、気持ちの上でしっくりしなくなるかもしれない。

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日光道中ひとり旅(6)

日本橋から古河宿まで()

 

浅草寺をかすめて

 

 「花の雲 鐘は上野か 浅草か」の句のようなお江戸の花盛りを見ることができれば嬉しいのですが、それには少し早過ぎました。松尾芭蕉のこの句ができたのは1687(貞享4年)です。芭蕉は深川の芭蕉庵にいましたが、遠くを眺めやって視覚・聴覚の両面から江戸の趣をとらえています。

 句にある上野はもちろん東叡山寛永寺で、浅草の金龍山浅草寺はもともとは寛永寺に属していました。浅草寺の総門である雷門【写真】は、東京観光の代表的な場所ですから、この日も外国人の若い人たちがたくさん見物に訪れていました。自撮り棒という、焼鳥屋のメニューのような名前の棒をすっと伸ばして、写真を撮っている人【写真】を何組も見かけました。

 右は風袋をかついで天空を駆ける風神【写真】、左は虎の皮のふんどしを締めて連鼓を打つ雷神、この2つにちなんで風雷神門と言いますが、江戸時代から既に雷門という呼び名であったと言います。気の短い江戸っ子がそのように約めたのでしょう。もっとも約めることにかけては大阪も一流で、上本町六丁目を上六、天神橋筋一丁目を天一などと呼んでいます。

 仲見世通りをちらりと眺めて、地名表示が浅草1丁目1番1号である神谷バーのところから北に折れて、東武鉄道浅草駅の東側の道を通りガードをくぐります。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(821)

「明石日常生活語辞典…り」()

 

りいん〔りーん〕《副詞と》 電話、ベル、鈴などが尾を引くように鳴る様子。また、その音。「電話・の・ りーん・で・ 目・が・ 覚め・た。」

りえき【利益】《名詞》 ①金銭上の儲け。「りえき・が・ 上がら・へん。」②役に立ったり、ためになったりすること。「みんな・の・ りえき・を・ 考え・て・ 自治会・の・ 行事・を・ 決める。」

りく【陸】《名詞》 地球上で、塩水におおわれていないで、土地が広がっているところ。「りく・に・ 住ん・どる・ 動物」「りく・に・ 上がっ・た・ 亀」■対語=「うみ【海】」

りくぐん【陸軍】《名詞》 主に陸上で戦闘や防衛にあたる軍隊。「りくぐん・の・ 戦車」■対語=「かいぐん【海軍】」

りくじょう〔りくじょー〕【陸上】《名詞》 ①地続きに土地が広がっているところの上。「船・で・は・ なく・て・ りくじょー・で・ 運ぶ。」②走る、投げる、跳ぶことなどを競う運動競技の総称。「部活・で・ りくじょー・を・ し・とる。」⇒りくじょうきょうき【陸上競技】

りくじょうきょうぎ〔りくじょーきょーぎ〕【陸上競技】《名詞》 走る、投げる、跳ぶことなどを競う運動競技の総称。「私・は・ りくじょーきょーぎ・の・ 短距離・が・ 専門・や。」〔⇒りくじょう【陸上】

りくち【陸地】《名詞》 ①地続きに土地が広がっているところ。「海・の・ 向こー・に・ りくち・が・ 見え・てき・た。」②山ではなく平らな土地が広がっているところ。「淡路島・は・ りくち・が・ 少ない・よーに・ 見える・けど・ 平野・も・ ある・ん・や・ぜ。」

りくつ【理屈】《名詞》 ①世間の人がもっともだと考えている考え方。物事の筋道。「りくつ・が・ 通っ・とら・ん・ 話」②自分の考えを合理化するために、無理につじつまを合わせた考え方。論理ばかりに片寄ること。「りくつ・ばっかり・ 言()ー・て・ 仕事・を・ せ・ん・ 人・や。」

りこん【離婚】《名詞、動詞する》 男女が夫婦としての法律上の関係をやめて、別れること。「りこんし・たら・ 子ども・が・ 可哀相や。」■対語=「けっこん【結婚】」

りし【利子】《名詞》 お金を貸したり預けたりしたことに対して、一定の割合で受け取るお金。「このごろ・は・ 銀行・に・ 貯金し・ても・ りし・なんか・ あて・に・ でけ・へん。」〔⇒りそく【利息】

りす【栗鼠】《名詞》 森林にすんで木の上を走り回る、房のような長い尾をもつ小動物。「かいらしー・ りす・が・ 木ー・の・ 上・に・ すん・どる。」

リズム〔りずむ〕【英語=rhythm】《名詞》 音の強弱、長短、高低などが一定の間隔などを伴って繰り返されるときの、音の規則的な流れ。「りずむ・に・ 合わし・て・ 踊る。」

りそく【利息】《名詞》 金銭を貸したり預けたりしたことに対して、一定の割合で受け取るお金。「サラ金・で・ 金・を・ 借っ・たら・ 高い・ りそく・を・ 取ら・れる・ぞ。」〔⇒りし【利子】

りっきょう〔りっきょー〕【陸橋】《名詞》 道路や鉄道線路などを越えるために、その上に架けた橋。「但馬・の・ 余部・の・ りっきょー・が・ 架け替え・られ・た。」

リックサック〔りっくさっく〕【ドイツ語=Rucksack】《名詞》 山登りやハイキングなどのとき、食べ物や持ち物や装備品などを入れて背負う袋。「りっくさっく・に・ 弁当・と・ 水筒・を・ 入れ・て・ 持っ・ていく。」

りっこうほ〔りっこーほ〕【立候補】《名詞、動詞する》 選挙のときに、選ばれる側に立つことを名のり出ること。「市会議員・に・ りっこーほする。」

リットルびん〔りっとるびん〕【フランス語=litre  瓶】《名詞》 醤油などを入れるための2リットル入りのガラス瓶。「醤油・は・ りっとるびん・で・ 買い・よっ・た。」◆酒などを入れる「いっしょうびん【一升瓶】」に対して、醤油などを入れる瓶はやや容量の多い、2リットル入りになつていた。

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2015年4月 5日 (日)

明石の言葉(5)

兵庫県方言の特性・特徴()

 

 ① 音韻(発音)

 兵庫県の方言の特性や特徴のことについて、まずは、音韻(発音)のことについて述べる。

 仮名文字の五十音図を書くと、

  ア行は、あいうえお (アイウエオ)

  ヤ行は、やいゆえよ (ヤイユエヨ)

  ワ行は、わ ()

となるが、文字が違うということは、本来は、異なる文字の発音はそれぞれ異なっていたということである。

 「じ」と「ぢ」を区別して発音し、「ず」と「づ」を区別として発音する人は今ではなくなってしまいつつあるが、本来は異なった発音であった。高知県ではこの四つの仮名を区別して発音出来る人が残っていると言われる。

 ワ行は、Wa()Wi(ウィ)?Wu()We(ウェ)Wo(ウォ)というような発音であった。

 さて、播磨地域では「ぞうきん(雑巾)」のことを「どうきん」と発音する人がいる。大阪では「よろがわ(淀川)の水を飲んで、腹ららくらり(だだ下り)」という言い方があるという。ザ行とダ行とラ行が混同しているのである。この傾向は関西で強い。

 もっとも、東京にも発音の特徴的な傾向はあるわけで、日比谷(ひびや)も渋谷(しぶや)も「しびや」のような発音になってしまって、2つの地名を区別できにくいということを聞いたことがある。落語などを聞いていると「ひばし(火箸)」を「しばし」のように言っているから、この傾向はよく理解できる。東京は「ひ」の発音が「し」の発音に変わるから、東京のことを〔「ひ」が「し」の京〕=〔東の京〕と言うのだという洒落があるくらいである。

 次に、関西では、一拍音が長音になるという現象がある。

 「えー えーを こーた。」というのは、「えー(良い)」「えー()を」「こー(買っ)た」である。「かー()に 刺された。」というように、一拍音が二拍になるというのは関西方言の大きな特徴である。

 次に、関西には鼻濁音の現象が残っている。鼻にかかった「がご」の発音が美しいと認識され、かつてのNHKのアナウンサーは必ず鼻濁音を使っていた。その鼻濁音が関西に残っているのは嬉しいことである。(文字遣いとしては、仮に「か゜き゜く゜け゜こ゜」と表記する。)

 「かか゜く(科学)か゜ 発達する。」とか「がー()か゜ 飛んでくる。」というような発音である。ただし、文の冒頭には使わないから、「か゜ー()か゜…」とはならない。

 次に、西明石が「にっしゃかし」に、土山が「つっちゃま」に、芦屋が「あっしゃ」になるという発音変化がある。これは、二拍目より後ろにイ段かウ段の音があり、その次に母音や「ヤ・ユ・ヨ・ワ」が来る場合、二拍が結びついて拗音(キャ・キュ・キョなど)の一拍となって、減った一拍を「ン」または「ッ」で補うという現象である。

 固有名詞だけではない。「にっちょーび(日曜日)」とか、「花火を うっちゃげる(打ち上げる)」とかの言い方にも現れる。

 

 ② アクセント

 テレビやラジオのニュースを聞いているとき、東京アクセントと関西アクセントの違いを意識しないでおられるのは、単語としてのアクセントが強調されないで、全体のイントネーションの中でアクセントが緩和されて聞こえてくるからである。

 明石や神戸はもちろん関西アクセント(京阪アクセント)であるが、兵庫県は全地域が関西アクセントかというと、実はそうではない。会社の転勤等で職場が変わると、同じ兵庫県にいながらアクセントが違うと意識することがある。兵庫県内でも但馬は東京アクセントの地域である。また、隣県では岡山や鳥取は東京アクセントである。私たちは関西アクセントのただ中にいるから関西アクセントの地域が広いように思っているが、実際はそうではないのである。

 一般的には関西アクセントと東京アクセントとは高低が逆になっているように言われるが、一概には言えない。個々の言葉はアクセント辞典で調べてほしい。

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日光道中ひとり旅(5)

日本橋から古河宿まで()

 

浅草橋から江戸通りを行く

 

 3月24日7時45分、宿を発ちます。気持ちよく晴れ上がった日です。

 浅草橋の手前に郡代屋敷跡【写真】があります。関東地域の幕府直轄領の年貢の徴収や、治水事業、領民の紛争の処理などをした関東郡代、伊奈氏代々の屋敷があったところです。

 浅草橋を渡って北に向かいます。神田川には観光船【写真】が休んでいます。神田川が隅田川に合流する地点です。もうすぐ桜の季節、これらの船は桜に誘われて隅田川にどっと繰り出すのでしょう。江戸の桜にはちょっと早すぎて、日光道中の日取りの設定を間違えたと思っても、後の祭りです。

 浅草見附跡【写真】があります。奥州への道筋になっているところですから、幕府は門を築いて警護の人を配置しました。街道の宿場にある見附とは違った役割を持っていたようです。

 国道6号線、江戸通りを歩きます。JR浅草橋の駅前【写真】などでは通勤の人たちが大勢、足早に通り過ぎますが、こちらは気楽なそぞろ歩きです。あっちを見てこっちを見て、きょろきょろしながら進みます。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(820)

「明石日常生活語辞典…ら」()

 

ラムネ〔らむね〕【英語=lemonadeの変化】《名詞》 ①炭酸水に砂糖・香料などで味をつけた飲み物。「喉・が・ 渇い・て・ サイダー・か・ らむね・が・ 欲しなっ・た。」②子どもが遊びに使う、ガラスの小さな球。◆ラムネを入れた瓶の口に使われている玉のことを指して、このように言う。「道いっぱいに・ らむね・を・ 広げ・て・ 遊ん・だ。」⇒ラムネのたま【英語=lemonade  の玉】

ラムネがし〔らむねがし〕【英語=lemonade  菓子】《名詞》 炭酸水に砂糖などで味をつけた飲み物を思わせて、清涼な味のする小粒の菓子。「らむねがし・で・ 口・を・ 涼しゅー・ する。」

ラムネのたま〔らむねのたま〕【英語=lemonade  の玉】《名詞》 子どもが遊びに使う、ガラスの小さな球。◆ラムネを入れた瓶の口に使われている玉のことを指して、このように言う。「らむねのたま・を・ 道・に・ 広げ・て・ 当て合い・を・ し・て・ 遊ぶ。」〔⇒ラムネ【英語=lemonadeの変化】

られる《助動詞》 ①他から働きかけを受ける意味(受身)を表す言葉。「みんな・に・ ほめ・られ・た。」②そうすることができるという意味(可能)を表す言葉。「今年・は・ 暑い・さかい・ まだ・ 夏服・が・ 着・られる。」③自然にそうなるという意味(自発)を表す言葉。「昨日・の・ 失敗・が・ なんべんも・ 考え・られ・て・ 頭・から・ 離れ・へん。」④その動作などをする人を敬うこと(尊敬)を表す言葉。「寿司・でも・ 食べ・られ・ませ・ん・か。」◆「られる」は、「らえる」と同様に上一段活用動詞、下一段活用動詞、カ行変格活用動詞に接続する。同じ活用型の補助動詞も同様である。〔⇒らえる〕

らん【欄】《名詞》 枠で区切られている、決められた場所。「字ー・は・ らん・の・ 中・に・ 書い・てください。」

らん【蘭】《名詞》 花は独特の形で品種が多く、鉢植えで観賞用に栽培される草花。「らん・の・ 花・の・ 展覧会・を・ 見・に・ 行く。」

らんがい【欄外】《名詞》 枠のある、決められた場所以外のところ。「都合・が・ 悪い・ 場合・は・ らんがい・に・ その・よーに・ 書い・とい・てください。」

らんかん【欄干】《名詞》 橋や階段などのふちにある手摺り。「大きな・ 橋・の・ らんかん・に・ もたれる。」

らんざつ【乱雑】《形容動詞や()》 ①ごたごたしていて秩序がない様子。散らかっていて整理がついていない様子。「らんざつな・ 部屋・を 片づけ・なさい・」②細かいところには注意が行き届かず、荒っぽい様子。「らんざつな・ 字ー・を・ 書い・とる。」■対語=「ていねい【丁寧】」■名詞化=らんざつさ【乱雑さ】

ランチ〔らんち〕【英語=launch】《名詞》 艀(はしけ)などを引っ張ったり、大きな船との連絡に使ったりする、エンジン付きの小型の船。「沖・を・ らんち・が・ 通っ・とる。」

らんとう〔らんとー〕【乱闘】《名詞、動詞する》 敵と味方が入り乱れて争ったり、殴り合ったりすること。「プロレス・は・ 時々・ らんとー・を・ する。」

ランドセル〔らんどせる〕【オランダ語=ranselの変化】《名詞》 小学生などが学用品を入れて背中に負う鞄。「孫・の・ 入学祝い・に・ らんどせる・を・ 買う。」〔⇒はいのう【背嚢】

ランニング〔らんにんぐ〕【英語=running shirtの略】《名詞》 袖がなく、襟の部分が大きく開けられている、男子用の下着。「らんにんぐ・ 一枚・で・ 仕事・を・ する。」

ランプ〔らんぷ〕【英語=lamp】《名詞》 石油などをしみこませた芯に火をつけて、まわりをガラスのほやで囲っている照明器具。「らんぷ・の・ 油・を・ つぎ足す。」「らんぷ・の・ ほや・を・ 磨く。」

らんぼう〔らんぼー〕【乱暴】《形容動詞や()、動詞する》 荒々しい行いをしたり、粗雑な言葉を口にしたりすること。「人・に・ らんぼーし・たら・ あか・ん・よ。」「らんぼーな・ しゃべり方」■名詞化=らんぼうさ【乱暴さ】

らんま【欄間】《名詞》 和室で、鴨居と天井との間に、透かし彫りの板や格子などをはめた部分。「らんま・に・ えー・ 彫刻・が・ し・てある。」

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2015年4月 4日 (土)

明石の言葉(4)

方言とは何か()

 

 私が普段話しているのはどこの方言かと尋ねられたら、関西方言(関西で広く使われている言葉)であり、そのうちでも兵庫県方言であり、さらに播磨弁であって、狭く言えば明石の言葉ということになる。全国共通語も使うし、関西共通語も使うし、播磨弁も使うし、明石という狭い範囲に分布している言葉も使う。方言にはそのような構造がある。

 明石方言は神戸方言とどう違い姫路方言とはどう違うのかという質問や、明石方言とはどの地域で使われている言葉かという質問をされることがある。その質問に対しては、大雑把な説明はできても、厳密な区別はなかなか難しいのである。

 明石の人がみんな知っていないと明石方言とは言えないとすると、「だぼ」という言葉は明石の全員が知っているとは言えない。また、明石市外の人で「だぼ」を使う人がいないわけではない。現在のように交通が便利になり、広域的に人の行き来が盛んになると、言葉も狭い地域にとどまらなくなっている。

 ただし、「だぼ」という言葉は東京では通じないだろう。「だぼ」とはダボハゼのことかと考えるかもしれない。同様に、関西では広く使われている、ガラスを「めぐ(壊す)」という言葉も東京では通じない。試合に負けて、気持ちが「めげる」とは言うが、ものを壊すことを「めぐ」とは言わない。

 今では全国で通用する「しんどい」は元はといえば関西の俚言である。また、関西で広く使われている?なおす(=しまう。収納する)」は、東京の人は、修繕するという意味にしか理解できない。

 共通語という言葉と同じように理解されている「標準語」という言葉は、作り上げられた言葉である。日本語の標準とされる言葉で、東京の山の手の言葉を中心にして作られたと言われている。標準語は教育、放送、法令等の公用語として用いられる規範的な言葉である。最近は、憲法を関西弁に直して表現するという活動がある。面白い試みで、わかりやすくなるだろうが、厳密さが求められるような法律の条文には適さないだろう。民法に?喧嘩したらあきまへんで?と書いてあっても困るのである。

 標準語が作られたことは全国的に教育レベルを高めるために役立った。かつてはラジオが大きな役割を果たした。もう数十年前になるが、全国で共通語を聞いて理解できない人はいるかという調査があった。その結果は、1人だけ理解できない人がいたそうだ。離島の老人である。ラジオ放送の普及は国語に非常に大きな役割を果たしたし、標準語はその役割をしっかり果たしている。

 方言は、地域文化の基盤になっている。方言が易しい言葉であるという理由は、そこに住む人々の生活基盤が同じだからである。ちょっとした方言の言葉で、互いの考えや感情を表現できるのである。

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日光道中ひとり旅(4)

日本橋から古河宿まで()

 

日本橋の江戸情緒

 

 起点の日本橋のすぐ先の信号をわたれば三越本店です。1673(延宝元年)に越後屋として創業し、三井呉服店を経て三越呉服店となりました。1914(大正3年)建築の建物は震災での損傷も経験しています。現在は東京都選定歴史的建造物となっていますが、玄関にかかるのれん【写真】は江戸の名残を思わせます。百貨店の玄関にのれんがかかっているのは珍しいと思います。少し進めば、1914年から100年にわたって買い物客を迎えてきたライオン像【写真】があります。このあたりは時の流れにどっしりと腰をおろしている風情が漂います。

 江戸桜通りの名標【写真】は12代目市川團十郎の揮毫です。日本橋の「滝の広場」には双十郎河岸という石碑が建っていました。東西歌舞伎の大名跡である、西の4代目坂田藤十郎と東の12代目市川團十郎がここから船乗り込みを催して、その縁で双十郎河岸と命名したと言います。2011(平成23)のことです。歌舞伎も江戸の香りを伝えるものです。

 日光道中は室町2丁目と3丁目の間で東に折れて、浅草橋の方向に向かいます。このあたりは製薬会社がいくつもあって、大阪の道修町に近い感じがします。薬の小さな博物館もあります。

 宿は日本橋馬喰町で、少し歩いただけで日光道中の初日は終わります。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(819)

「明石日常生活語辞典…ら」()

 

らくせん【落選】《名詞、動詞する》 ①優れた作品などの選考で漏れること。「いっぺん・ぐらい・ らくせんし・ても・ 気ー・ 落とさ・んと・ もーいっぺん・ 頑張っ・てみな・はれ。」②選挙での得票数が少なくて、選ばれないこと。「あの・ 人・は・ なんべん・ らくせんし・ても・ また・ 立候補し・とる。」■対語①=「にゅうせん【入選】」、対語②=「とうせん【当選】」

らくだ【駱駝】《名詞》 ①首と足が長く、背中に瘤(こぶ)のある、砂漠にすむ大形のけもの。「ふたこぶ・の・ らくだ」②灰褐色をした毛織物。「らくだ・の・ シャツ・を・ 着る。」

らくだい【落第】《名詞、動詞する》 ①成績が悪くて、上の学年や段階などに進めないこと。「らくだいし・ても・ また・ 頑張っ・たら・ えー・やん。」②一定の資格や条件などにかなうかどうかを調べるために、学校、会社、団体などが行う試験に受からないこと。「弁護士試験・に・ 5回・も・ らくだいし・とる。」③品質などが一定の基準に達していないこと。「そんな・ 歌い方・で・は・ まだまだ・ らくだい・や。」■対語②③=「ごうかく【合格】」

らくらく【楽々】《副詞と》 ものごとが非常にたやすくできる様子。身体的あるいは精神的な苦痛を伴わないで行うことができる様子。「高い・ 山・に・ らくらくと・ 登る。」

らけ《副助詞》 ①ものごとの範囲や限度を表す言葉。「あと・ 一時間・らけ・ 仕事し・てくれ・へん・か。」②前に置かれた言葉を強調する気持ちを表す言葉。「こん・らけ・ 頑張っ・ても・ 褒め・てもらわ・れ・へん。」③したことに応じて、成果がもたらされるということを表す言葉。「頑張っ・た・らけ・ 成績・が・ 上がっ・た。」〔⇒だけ、なけ。⇒だけだけ、なけなけ、らけらけ〕

ラケット〔らけっと〕【英語=racket】《名詞》 テニス、卓球、バドミントンなどで、ボールや羽根を打つのに使う道具。「新しー・ らけっと・を・ 買(こー)・てもろ・た。」

らけらけ《副助詞》 ものごとの範囲や程度を強く言おうとするときに使う言葉。「こん・らけらけ・で・ 百円・に・ 負け・とく・わ。」〔⇒だけだけ、なけなけ、だけ、らけ、なけ〕

らしい〔らしー〕《助動詞》 ①ものごとを推し量ることを表す言葉。「明日・も・ 雨・が・ 続く・らしー。」②婉曲的に断定することを表す言葉。「どーやら・ あんた・の・ 方・が・ 悪い・らしー・なー。」

らしい〔らしー〕《接尾語》 いかにもそれに相応しいということを表す言葉。「子どもらしー・ はきはきし・た・ 返事・を・ する。」「あいつらしー・ 立派な・ 最期・やっ・た。」

ラジオ〔らじお〕【英語=radio】《名詞》 ①放送局から電波で音声を送る通信方法。また、それを用いた通信や、その番組内容。「らじお・で・ 阪神・の・ 試合・を・ 聞く。」②放送局からの電波をとらえて聞く受信機。「携帯用・の・ らじお・を・ 買()ー・た。」

らす《助動詞》 ①人に何かをするようにしむけるという意味(使役)を表す言葉。「早()よ・ 子ども・に・ 服・を・ 着・らせ。」②人にそれをすることを認めるという意味(許可)や、それをするがままにさせておくという意味(放任)を表す言葉。「眠たい・ん・やっ・たら・ 勝手に寝・らし・とい・たれ。」◆「らす」は、「さす」と同様に上一段活用動詞、下一段活用動詞、カ行変格活用動詞に接続する。同じ活用型の補助動詞も同様である。〔⇒す、さす〕

らっかさん【落下傘】《名詞》 上空の航空機から飛び降りたり、ものを投下させたりするときに、安全に地面に着けるようにするための、半球形をして傘の形に開く用具。「らっかさん・で・ ヘリコプター・から・ 降りる。」

らっぱ【喇叭】《名詞》 ①息を強く吹いて音を出す、先が朝顔のように広がっている管楽器。「らっぱ・ 吹い・て・ 豆腐屋(とふや)・が・ 回っ・てき・た。」②大げさであったり、嘘が混じっていたりする話。「あいつ・の・ 話・は・ らっぱ・や。」

らっぱのみ【喇叭飲み】《名詞、動詞する》 水、ジュース、酒などを入れた瓶に直接、口をつけて飲むこと。「一升瓶・を・ らっぱのみする・ 大酒飲み・や。」◆瓶の尻を高く上げて、まるでラッパを吹いているような形になるので、このように言う。〔⇒くちのみ【口飲み】

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2015年4月 3日 (金)

明石の言葉(3)

方言とは何か()

 

 私は生まれてからずっと明石で暮らしている?アクセントは関西アクセントが身に付いていて、東京アクセントで話せといわれたら困ってしまう。一つ一つの言葉(単語)は一見、共通語のように聞こえるかもしれないが、共通語のように見える言葉も、方言の体系の中にある言葉のひとつなのである。

 例えば椅子を指して、?これを何と言いますか。方言で言ってみてください。?と言われても、共通語と同じように「いす(椅子)」としか言えない。「つくえ()」も「いす」も、「そら()」も「うみ()」も「みず()」も、共通語と同じ言葉でしか言えない。けれども、同じ言葉であれば、方言と共通語で完全に意味用法が一致するかと言えば、そうであるとも言い切れない。

 一例として、「やま()」という言葉を考えてみる。「やま」という言葉は、ヒマラヤのような高山も、六甲山のような千メートル足らずの山のことも表すし、大阪の天保山のような低いものも表す。ずいぶんさまざまなものを「やま」という一語で表しているように見えるし、日本全国どこでも同じように使っているように思われるかもしれないが、そうでもない。

 昔話に、「お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に…」という一節があるが、この言葉から、どのような山を想像するだろうか。子ども向けの絵本には山の絵が描いてある。日本アルプスのような険しい山ではないが、それらしい高さの山として描かれている。この昔話は、あのように高い山を想像するのがよいのだろうか。お爺さんは例えば六甲山のような高さの山に登っていったのか。絵本にそれなりの高さの山が描いてあると、そのようなイメージが定着してしまう。

 私の幼い頃、?やまへ松葉掻きに行こか。?というような言葉を耳にしたことがある。この場合の「やま」は、木が群がって生えているようなところ、林か森かというようなところである。周りの田圃と高低差はなく、鎮守の森でもよいが、そのようなところを「やま」と言っていた。木が群がって繁っているところが「やま」なのである。今も使っている。

 さきほど話題にした「いす」も方言の語彙のひとつである。「いす」は方言でも共通語でも「いす」であり、「やま」も方言でも共通語でも同じである。けれども、微妙に意味用法が違う場合もあり、その場合は方言としての意味用法が加味されていると考えればよいのである。

 まとめて言うと、「方言」とは、特定の地域社会で使われる言葉の全体像のことであって、一つの国語が地域によって異なる音韻・語彙・語法などを持つとき、それぞれの地域の言語体系(言葉の全体)を方言と言うのである。

 共通語とは異なる、その地方特有の単語や語法があるが、それを「俚言(りげん)」と言う。一般に、方言集と言われているものは、正確に言えば俚言を集めたものということになる。

 「共通語」とは、一つの国の中のどこでも通用する言語のことであり、「標準語」とは、その国で国語の標準とされ、教育・放送・法令などの公用語として用いられる規範的・理想的な言語のことである。

 例えば明石で使う「だぼ(=馬鹿。阿呆)という言葉は俚言の一例であるが、方言というのは他の地域で聞かれない言葉だけを指しているのではない。方言というのは俚言なども含めて、その地域で使う言葉の全体のことなのである。

 

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日光道中ひとり旅(3)

日本橋から古河宿まで()

 

五街道の起点、日本橋

 

 2015(平成27)3月23日、東京駅から日本橋まで歩いて、日本国道路元標のある日本橋から日光道中への出発をします。東海道を歩いたときも中山道もここから出発しましたが、日本橋に首都高速の高架橋が覆い被さる鬱陶しさ【写真】は、何度言っても言い足りないくらいです。東京オリンピックの開催を前にして1963(昭和38)に首都高速道路が開通しました。2020年の東京オリンピックまでに撤去するという機運が高まっているようですが、日本橋に青空を復活させてほしいものです。1911(明治44)にできた石造二重アーチの橋は20代目だそうですが、この100年選手に光を当てたいと思います。国の重要文化財になったのは1999(平成11)で、意外に遅い指定でした。

 日本橋魚市場発祥の地の碑が立つ乙姫の広場(北詰東側)の傍の桜が咲き始めて【写真】、カメラを向けている人がいます。

 元標の広場にある里程標には、日光道中の途中の宇都宮までは107㎞【写真】と記されています。本物の日本国道路元標は道路の真ん中ですから近づけません。複製の元標【写真】と、東京市道路元標【写真】を見ながら、いよいよ出発です。1620分です。

 けれども、ちょっと歩いてお終いです。日本橋馬喰町で泊まって、本格的には翌日から歩きます。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(818)

「明石日常生活語辞典…ら」()

 

ら〔らー〕【等】《接尾語》[人や動物を表す名詞につく] ①複数であることを表す言葉。「僕らー・は・ 5人・の・ 仲間・や。」「あいつらー」②同等・同類のものをまとめて指す言葉。「今井らー・が・ 行っ・てくれる・ねん。」③自分をへりくだるときに使う言葉。「わしらー・に・は・ でけ・まへ・ん。」④段階や場所などのおよその見当を表す言葉。「今日・の・ 仕事・は・ そこらー・で・ おい・とき・なはれ。」

ラーメン〔らーめん〕【中国語から。拉麺】《名詞》 中国風の麺を茹でてスープに入れて、焼き豚などを加えた食べ物。「昼飯・は・ らーめん・で・ すまそ・-。」◆元々は「しなそば【支那蕎麦】」と言うことが多かったように思う。〔⇒しなそば【支那蕎麦】、ちゅうかそば【中華蕎麦】、ちゅうか【中華】

ライオン〔らいおん〕【英語=lion】《名詞》 アフリカなどの草原に住む、体長2メートルほどで、褐色・黄土色の短い毛で雄にはたてがみがある猛獣。「サファリパーク・で・ らいおん・を・ 見・た。」

らいげつ【来月】《名詞》 今月の次の月。「らいげつ・に・ なっ・たら・ 寄せ・てもらい・ます。」◆その次の月は「さらいげつ【再来月】」「らいらいげつ【来来月】」。■対語=「せんげつ【先月】」

らいしゅう〔らいしゅー〕【来週】《名詞》 今週の次の週。「らいしゅー・の・ 月曜・は・ 振替休日・や。」◆その次の週は「さらいしゅう【再来週】」「らいらいしゅう【来来週】」。■対語=「せんしゅう【先週】」

らいねん【来年】《名詞》 今年の次の年。「阪神・は・ らいねん・こそ・は・ 優勝・や。」◆その次の年は「さらいねん【再来年】」。■対語=「きょねん【去年】」「きょうねん【(去年)】」、「さくねん【昨年】」

らいひん【来賓】《名詞》 会合や式典などに招いた大切な客。公式行事などに招待した客。「らいひん・を・ 式場・に・ 案内する。」

らいらいげつ【来来月】《名詞》 今月の二か月後。来月の次の月。「らいらいげつ・が・ 応募・の・ 締め切り・や。」〔⇒さらいげつ【再来月】

らいらいしゅう〔らいらいしゅー〕【来来週】《名詞》 今週の二週後。来週の次の週。「らいらいしゅー・の・ 月曜日・に・ もー一度・ 集まっ・てください。」〔⇒さらいしゅう【再来週】

らえる《助動詞》 ①他から働きかけを受ける意味(受身)を表す言葉。「道・を・ 尋ね・らえ・た・けど・ わから・なんだ。」②そうすることができるという意味(可能)を表す言葉。「十・まで・ 数え・らえる・よーに・ なっ・た。」③自然にそうなるという意味(自発)を表す言葉。「先・の・ こと・が・ 案じ・らえ・て・ しょーがない。」④その動作などをする人を敬うこと(尊敬)を表す言葉。「今朝・は・ 何時・に・ 起き・らえ・まし・た・ん。」◆「らえる」は、「られる」と同様に上一段活用動詞、下一段活用動詞、カ行変格活用動詞に接続する。同じ活用型の補助動詞も同様である。〔⇒られる〕

らく【楽】《形容動詞や()、動詞する》 ①心や体が安らかで、ゆったりしている様子。「親・を・ らくに・ さし・たり・たい。」「かしこまら・んと・ らくに・ し・てください。」「熱・が・ 下がっ・て・ らくに・ なっ・た。」②十分なゆとりを持って、それが行える様子。「らくに・ 勝て・た。」③可能である様子。差し支えがなく、大丈夫である様子。「今日・の・ 寄り合い・に・ 出る・の・は・ らくや。」■名詞化=らくさ【楽さ】

らくがき【落書き】《名詞、動詞する》 紙・布などにいたずら半分で字や絵などを書く(描く)こと。汚してはいけない塀・壁などに、字や絵などを書く(描く)こと。また、そのようにして書かれた(描かれた)もの。「らくがき・に・ し・て・は・ 上手や・なー。」「道・に・ チョーク・で・ らくがきし・て・ 遊ん・だ。」「塀・に・ らくがき・を・ さ・れ・た。」

らくご【落語】《名詞》 伝統的な芸能で、滑稽な話の終わりに落ち(下げ)がついている、一人で語る話。「米朝さん・の・ らくご・を・ 聞い・た。」

らくご【落伍】《名詞、動詞する》 力が足りなくて、仲間などについていけなくなること。他の人たちより遅れること。「いっぺん・ らくごし・たら・ 追いつく・の・は・ 無理や。」

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2015年4月 2日 (木)

明石の言葉(2)

表現と理解ということ

 

 方言について述べる前に、広く「言葉」というものについて考えることから始めたい。

 言葉を使って私たちは、話す、聞く、書く、読むということをしている。口で話し耳で聞くのは音声言語であり、話し言葉である。文字に書きそれを読むのは文字言語であり、書き言葉である。

 方言というのは一般に話し言葉の世界である。方言を文字に置き換えると違和感を覚えるという方もおられるし、何かの意見を主張するような文章の場合に方言を使うのはあまりよくないと考えることもある。それは、方言はあくまで日常的な話し言葉の世界のものであるからである。

 ところで、「聞く」と「読む」は理解する活動であり、「話す」と「書く」は表現する活動である。そして言葉には、話す、聞く、書く、読むのほかに?もっと重要な働きがある。話す、聞く、書く、読むということを通じて「考える」ことであり、「感じる」ことである。

 私たちは、考えるということを4つの言葉の働きと関連させながらやっている。そのような言葉の活動を、方言あるいは共通語で行っている。それが私達の日常の言語生活のありのままの姿である。

 言葉というのは伝達(コミュニケーション)のために必要であると言われる。言葉は、相手に伝わってはじめて意味を持つ。相手に言葉が届いていても、言いたいことが相手に伝わらなければ言葉の目的を達したことにはならない。言葉には独り言もあるがそれは例外的なことで、一般には相手があってはじめて言葉の働きが成り立つ。あるいは、相手から何かが伝えられて、自分がそれを理解する?そして、考えるというのは1人で考えることも多いが、言葉を使って考えている。

 そのようなことをまとめて言えば、次のような関係になる。すなわち、

  理解とは、自分が、他人を知るという行為であり、

  表現とは、自分を、他人に知らせるという行為である。

 私たちは、他人を知るために言葉を使い、他人に知らせるために言葉を使っている。もちろん言葉以外のもので思想や感情を知らせることもある。絵画や音楽などを仲立ちにして表現や理解も行っている。けれども、言葉というものは、伝達手段の中でもとりわけ重要な働きをしている。方言も使うし共通語も使っている。

 世の中には、自分の言いたいことはわかる人だけにわかってもらえばよい、わからない人にはわからなくてもよい、と考える人がいる。そのような考え方の人を非難するつもりはないが、言葉は基本的には、自分が言おうとしていることが、相手に伝わって理解されなければ意味がない。相手にわかるように伝える努力が必要である。

 相手の考えなどを理解しようとしても、十二分に理解するのが困難なことはあるが、相手を知るために相手の言おうとしていることを理解しようと努めることが大事である。そうしないと言葉の役割を果たしたことにならない。

 私は、表現の基本は「やさしい」ことにある、と考えている。「やさしい」というのはいわば掛詞であって、漢字で書くと2通りの文字になる。

 ひとつは、「易しい」ということである。言葉は平易でないと相手に伝わらない。自分だけわかっていて相手にはわからないというような言葉を避けるべきである。話の中身によっては専門用語を使わなければならない場合もあろうが、それは最小限にして、平易な言葉を使うことを基本的な姿勢にしたいと思う。易しい言葉で話すということは、話の中身のレベルを下げることではない。深い内容を易しい言葉で話すことは可能である。

 易しく話すことは、相手に対して「優しい」心を持っているということでもある。相手に対する気遣いを持つのなら、わからなくてよいというような姿勢ではなく、相手にわかるように話すはずである。

 表現の基本は、平易な言葉を使って、相手への気遣いを忘れないことであると、私は考えている。実は、方言は易しい言葉の集まりである。相手に伝わりやすい言葉でもある。

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日光道中ひとり旅(2)

日本橋から古河宿まで()

 

港町十三番地を訪ねる

 

 日光街道と言えば頭に浮かんでくる歌があります。

  どこへ飛ぶのか 次男坊鴉

  笠にみぞれの 散る中を

  なまじ小粋に 別れたせいか

  日光街道の 日光街道の

  灯がうるむ

 白根一男のヒット曲「次男坊鴉」です。東海道の歌や中山道の歌はたくさんありますが、日光街道の歌は多くはありません。

 「次男坊鴉」は1955(昭和30)のヒット曲ですから、もう60年も前の歌です。白根一男は日光街道の道筋に近い栃木県栃木市の生まれです。

 このような歌を「流行歌」と呼んでいました。「歌謡曲」とも言いましたが、それはちょっと肩肘張った言い方でした。それがいつの間にか「演歌」という名称を与えられて、歌の世界の片隅に追いやられた感じになりました。

 さて、日本橋を出発する前に、川崎市の京浜急行電鉄大師線・港町(みなとちょう)駅へ行って、「港町十三番地」の記念物を見ようと思いました。美空ひばりの流行歌です。日光街道とは無関係ですが、時間があるので好きな歌手の好きな歌のゆかりの地へ立ち寄ろうと思ったのです。

 この歌も1957(昭和32)、やはり60年近く前です。日本コロムビアの本社と工場が港町にあったのですが、実際の番地は9番地だったそうです。作詞の石本美由起が語呂の良い十三番地にしたと言われています。コロムビアの跡地は高層マンションになっています。小島新田方面行きのホーム壁面には「港町十三番地」楽譜【写真】が書かれています。駅構内には「レコード発祥の地」【写真】、「音楽のまち・かわさき」【写真】などの説明板があります。

 しばらく待っていると、次の電車の接近を知らせる音楽が鳴ります。「港町十三番地」のうちの後半の部分、一番の歌詞で言うと、

  海の苦労を グラスの酒に

  みんな忘れる マドロス酒場

  ああ港町十三番地

のメロディが流れます。案内の言葉などはいっさいなくて、メロディだけというのが嬉しいです。

 駅の南側の改札を出ると、「港町十三番地」の記念のプレート【写真】があって、ボタンを押すと歌が流れます。一番だけとはいえ、

  長い旅路の 航海終えて

  船が港に 泊まる夜

から始まる歌を、駅員さんはしょっちゅう聞かされているかと、ちょっと同情します。ファンとしてはどうしてもボタンを押してしまいますから。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(817)

「明石日常生活語辞典…よ」(16)

 

よろしい〔よろしー〕【宜しい】《形容詞》 ①立派である。優れている。「この・ 絵・は・ なかなか・ よろしー・なー。」②相手の言うことを聞き入れたり許容したりするときに使う言葉。差し支えない。「お前・の・ 言()ー・よーに・ し・たら・ よろしー。」「今度・ 会う・の・は・ 日曜日・でも・ よろしー・よ。」③強く拒絶しないで柔らかく断るときに言う言葉。◆「今日・は・ 魚・は・ よろしー・ねん。」〔⇒けっこう【結構】、〕、ええ(良え)

よろしおあがり【宜しお上がり】《成句》 「いただきます」や「ごちそうさま」という言葉に応えて、どうぞ召し上がってくださいという気持ちや、よく召し上がっていただいたという気持ち、お粗末さまという気持ちなどを述べる言葉。

よろしく【宜しく】《副詞》 ①その場の成り行きや状況にうまく適合するようにする様子。「みんな・で・ よろしく・ やっ・とい・てんか。」②頼むときなどに使う挨拶の言葉。「よろしく・ お願いし・ます。」〔⇒よろしゅう【宜しゅう】

よろしゅう〔よろしゅー〕【宜しゅう】《副詞》 ①その場の成り行きや状況にうまく適合するようにする様子。「よろしゅー・ 決め・とい・てください。」②頼むときなどに使う挨拶の言葉。「よろしゅー・ お頼(たの)・もーし・ます。」〔⇒よろしく【宜しく】

よろよろ《副詞と、形容動詞や、動詞する》 体が不安定でよろめきそうな様子。足元がしっかりせずに、ふらついている様子。「よろよろと・ 歩く・ 人・や・さかい・ 心配や。」「よろよろし・ながら・ 歩い・とる。」〔⇒ひょろひょろ〕

よわい【弱い】《形容詞》 ①力や勢いがない。体や心がしっかりしていない。「今年のチームはよわい。」「鉄棒・は・ よわい・ねん。」「気・が・ よわい。」②長持ちしない。丈夫でなく、壊れやすい。「よわい・ 紙袋・や・さかい・ 気ー・ つけ・て・ 持っ・ていっ・てんか。」③きっきりとしなくて、微かである。「懐中電灯・の・ 光・が・ よわい。」④健康でない。体力が優れない。「親父・は・ このごろ・ だいぶ・ よおーに・ なっ・た。」⑤得意でない。対応しきれない。「船・に・は・ よおー・て・ 酔ー・てまう・ねん。」⑥きつい態度がとれない。「孫・に・は・ よわい」■対語=「つよい【強い】」

よわき【弱気】《名詞、形容動詞や()》 性格、心の持ち方、考え方などがしっかりしていなくて、周囲から逃げ出そうとしていること。消極的で、勇気が足りないこと。「物忘れ・が・ ひどなっ・て・ よそ・へ・ 行く・ こと・は・ だいぶ・ よわき・に・ なっ・とる。」■対語=「つよき【強気】」

よわたり【世渡り】《名詞、動詞する》 世の中を生きていくこと。暮らしを立てていくこと。人との関係を取り結ぶこと。「無口で・ よわたり・が・ 下手や。」

よわみ【弱み】《名詞》 他人に対して引け目を感じるところ。他人に狙われて恐れているところ。「人・の・ よわみ・に・ つけこみ・やがっ・た。」■対語=「つよみ【強み】」

よわみそ【弱味噌】《名詞》 意気地のない人。意志などがしっかりしていない人。「よわみそ・で・ 暗い・ ところ・が・ 恐(おと)ろしー・やて。」〔⇒よわむし【弱虫】、しがんだ〕

よわむし【弱虫】《名詞》 意気地のない人。意志などがしっかりしていない人。「よむむし・で・ 何・でも・ 人・に・ たよる。」〔⇒よわみそ【弱味噌】、しがんだ〕

よわる【弱る】《動詞・ラ行五段活用》 ①体力や勢いなどが衰える。「体・が・ よわっ・てき・た。」②処置や判断のしようがなくて苦しむ。困惑する。「若い・ とき・ 就職でき・ず・に・ よわっ・てん。」③物やお金がなくて、苦しむ。「借金・で・ よわっ・とる・ねん。」⇒まいる【参る】②③⇒こまる【困る】

よん【四】《名詞(数詞)》 ①自然数の3に、1を加えた数。「よん・万円」②ものごとの順序・順位などを表す言葉で、3番目の次に位置するもの。「オリンピック・の・ 順位・の・ よん・は・ メダル・が・ もらわ・れ・へん。」〔⇒し【四】⇒よ【四】、よっつ【四つ】⇒よばんめ、よんばんめ〕

よんみゃ(宵宮)】《名詞》 2日間にわたって催される秋祭りの初日。「この頃・は・ よんみゃ・は・ 壇尻・が・ 村・の・ 中・を・ 回る・だけ・や。」◆「夜宮」ではなく、「宵宮」の発音がつづまったものと思われる。2日目は「ひるみや【昼宮】」「ほんみや【本宮】」と言う。〔⇒よみや(宵宮)

よんりゃい(寄んり合い)】《名詞、動詞する》 ①相談や決め事などのために、人々が集まること。また、その集まり。「よんりゃいし・て・ 決める。」②雑多なものの集まり。「いろんな・ 店・の・ よんりゃい・の・ 商店街」〔⇒よりあい【寄り合い】

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2015年4月 1日 (水)

明石の言葉(1)

はじめに

 

 私たちはふだん、方言を使って話をしている。そんなことはない、共通語や標準語を使っているのだと思っておられる方もあろうが、ふつうには方言を使って話しているのである。

 他の地域の方言を聞くと難しくてよくわからないと思う。例えば、東北の方言や鹿児島の方言などを聞くと何を言っているのかわからないということがあるが、なぜそのような言い方になっているのかということを理解すると、それぞれの地域の言葉が納得できる。方言は基本的にとても易しい言葉であると考えてよい。

 今日は明石の方言の特徴などについて述べるが、同時に、方言の面白さについてもできるだけ触れたい。方言は話すだけではなくて、その方言を記録することも大切で、一人でも多くの方に方言を記録してほしいと思っている。記録と言っても難しいことではなく、文字に書き留めることも大切であるが、普段の会話をただ録音するだけでもよい。1人で話す時は少し身構えた言葉遣いになるが、2~3人に世間話をしてもらって、それを録音して文字にするということを、私はよく行ってきた。文字に書き改めなくても、録音するだけでも価値がある。

 方言の調査などを始めて50年になるが、同じ地域の言葉遣いであっても50年前の録音と最近の録音とを比べると、明らかに違う。興味関心のある方には、少しだけでもやっていただければ嬉しいと思う。方言について話をする場合には、このようなお願いを、いつもさせてもらっている。

 さて、今日は、明石の方言という題目で述べることになるが、

 〇方言とは何か。方言は、共通語や標準語とどのような関係にあるのか。

 〇明石や兵庫県の方言の語彙や語法などにはどのような特徴があるのか。

 〇方言をどのように記録し保存して、どのように継承していけばよいか。

の3つを中心的なテーマとしたいと思う。

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日光道中ひとり旅(1)

はじめに

 

 昨年までに東海道53次と中山道69次とを歩き終えました。今年は日光道中と奥州道中を歩きます。

 東海道については端から端までの道案内をした書物がたくさんありますし、数は少ないのですが中山道にもあります。ところが日光、奥州、甲州の3つの道中については、全行程のきちんとした道案内は皆無と言ってよいような状況です。

 日本橋からの日光道中21次と、宇都宮からの奥州道中10次ですが、かつての宿場がどのように残っているのか、宿場をつなぐ街道はどうだろうか、あまり深く下調べをしないままに歩き始めます。とんでもない方向へ進んでしまわないかぎり、少々の間違いがあってもよかろうと思っています。

 ほぼ唯一の参考書は、今井金吾さんの『今昔三道中独案内-日光・奥州・甲州-』ですが、初版は1978(昭和53)4月1日発行、新装版は2004(平成16)3月1日発行(JTB出版事業局)です。地図が掲載されていて街道筋が書き込まれていますが、その2万5千分の1地形図は初版発行時より以前のものです。40年近く前の地図ですから、道路状況や土地利用に大きな変化が生じているのは当然です。最近の地図として、各都県別の道路地図(昭文社)を参考にします。また、ホームページにも参考となるものがいくつかあります。

 日光、奥州の2つの道中については、松尾芭蕉の「奥の細道」をときどき思い出しながら、歩き続けるつもりです。かつては「奥の細道」の全コースを忠実にたどってみたいという思いを持っていた頃もあったのですが、今は、芭蕉の足どりと重なる場所があれば歩いてみようというように変化してしまいました。

 中山道のときと同じように、月に1回ずつ、3泊4日の日程で、ひとり旅をします。昔の人に比べたら、とんでもないほど遅い旅になるはずです。東海道も中山道もそうでしたから、今回も同様です。

 2015(平成27)3月下旬、リュックひとつを背負って、日本橋から歩き始めました。

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【明石方言】 改訂最終版・明石日常生活語辞典(816)

「明石日常生活語辞典…よ」(15)

 

よりどりみどり【選り取り見取り】《形容動詞や()》 多くのものの中から、自分の好みのものを自由に選び取る様子。「よりどりみどりで・ 好きな・ 物・を・ 取り・なはれ。」〔⇒よりどり【選り取り】

よりによって【選りに選って】《副詞》 ①他の人が念を入れて選んだものが、よくなかったという批判の気持ちを表す言葉。「よりによって・ ゲテもん・を・ 買()ー・てき・た。」②最も望ましくない事態になったという気持ちを表す言葉。「よりによって・ 運動会・の・ 日・に・ 台風・が・ 来・た。」

よりみち【寄り道】《名詞、動詞する》 ①目的地までの途中で、他の場所に立ち寄ること。「よりみちせ・んと・ 帰っ・てこい・よ。」②途中で、他のことに時間を費やすこと。「ちょっと・ よりみちし・て・ 今・は・ 予備校・に・ 行っ・とる。」〔⇒みちくさ【道草】

よる【夜】《名詞》 日没から日の出までの、空が暗い間。「よる・は・ 早め・に・ 店・を・ 閉める。」〔⇒よ【夜】、よさり【夜さり】

よる【寄る】《動詞・ラ行五段活用》 ①あるものに向かって近づく。「暑い・さかい・ こっち・へ・ よら・んとい・て。」②目的の場所へ行く途中に、ついでに他の場所を訪れる。「スーパー・に・ よっ・て・から・ 帰る。」③離れた場所にあった人やものなどが、ひとつの所に移動する。「村・の・ 運動会・に・ 大勢・が・ よっ・た。」④真ん中ではなくて、少し片側に位置する。「駅・から・ ちょっと・ 西・に・ よっ・た・ ところ・に・ 中学校・が・ ある。」⑤年齢が多くなる。「年・が・ よっ・た・ 人」⑤皺や波などが重なってできる。「顔・に・ しわ・が・ よっ・た。」⇒あつまる【集まる】、あつばる【集ばる】

よる【選る】《動詞・ラ行五段活用》 ①いくつかのものの中から、目的や基準などにかなうものを取り出す。「使える・ 紙・を・ よっ・て・ 残し・とき・なはれ。」②区切って別々にする。離す。「ごみ・を・ よっ・て・ 捨てる。」