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2016年5月31日 (火)

【掲載記事の一覧】

 5月から「【書籍版】『明石日常生活語辞典』」の連載を再開しました。この連載は、最終回まで、毎日欠かさず連載を続けます。

 気紛れのようになりましたが、「日本語への信頼」も随時、併載していきます。

 ブログをお読みくださってありがとうございます。

 お気づきのことなどは、下記あてにメールでお願いします。

 gaact108@actv.zaq.ne.jp

 これまでに連載した内容の一覧を記します。

 

◆【明石方言】 明石日常生活語辞典 ()(2029)~継続予定

    [2009年7月8日開始~ 最新は2016年5月31日]

 

◆日本語への信頼 ()(260)~継続予定

    [2015年6月9日開始~ 最新は2016年5月15日]

 

◆名寸隅舟人日記 ()(16)~継続予定

    [2016年1月1日開始~ 最新は2016年4月2日]

 

◆新・言葉カメラ ()(18)~継続予定

    [201310月1日開始~ 最新は20131031日]

 

◆名寸隅の船瀬があったところ ()() 終了

    [2016年1月10日開始~ 最新は2016年1月14日]

 

◆名寸隅の記 ()(138)~継続予定

    [2012年9月20日開始~ 最新は2013年9月5日]

 

……【以下は、連載を終了したものです。】……………………

 

◆言葉カメラ ()(385)

    [2007年1月5日開始~2010年3月10日終了]

 

◆『明石日常生活語辞典』写真版 ()()

    [2010年9月10日開始~2011年9月13日終了]

 

◆新西国霊場を訪ねる ()(21)

 2014年5月10日開始~ 最新は2014年5月30日]

 

◆放射状に歩く ()(139)

 2013年4月13日開始~ 最新は2014年5月9日]

 

◆百載一遇 ()()

    [2014年1月1日開始~ 最新は2014年1月30日]

 

◆茜の空 ()(27)

    [2012年7月4日開始~ 最新は2013年8月28日]

 

◆国語教育を素朴に語る ()(51)

    [2006年8月29日開始~20071212日終了]

 

◆改稿「国語教育を素朴に語る」 ()(102)

    [2008年2月25日開始~2008年7月20日終了]

 

◆消えたもの惜別 ()(10)

    [2009年9月1日開始~2009年9月10日終了]

 

◆地名のウフフ ()()

    [2012年1月1日開始~2012年1月4日終了]

 

◆ことことてくてく ()(26)

    [2012年4月3日開始~2012年5月3日終了]

 

◆テクのろヂイ ()(40)

    [2009年1月11日開始~2009年6月30日終了]

 

◆神戸圏の文学散歩 ()()

    [20061227日開始~20061231日終了]

 

◆母なる言葉 ()(10)

    [2008年1月1日開始~2008年1月10日終了]

 

◆六甲の山並み[言葉つれづれ] ()()

   [20061223日開始~20061226日終了]

 

◆おもしろ日本語・ふしぎ日本語 ()(29)

    [2007年1月1日開始~2009年6月4日終了]

 

◆西島物語 ()()

    [2008年1月11日開始~2008年1月18日終了]

 

◆鉄道切符コレクション ()(24)

    [2007年7月8日開始~2007年7月31日終了]

 

◆足下の観光案内 ()(12)

    [20081114日開始~20081125日終了]

 

◆写真特集・薔薇 ()(31)

    [2009年5月18日開始~2009年6月22日終了]

 

◆写真特集・さくら ()(71)

    [2007年4月7日開始~2009年5月8日終了]

 

◆写真特集・うめ ()(42)

    [2008年2月11日開始~2009年3月16日終了]

 

◆写真特集・きく ()()

    [20071127日開始~20081113日終了]

 

◆写真特集・紅葉黄葉 ()(19)

    [200712月1日開始~20081215日終了]

 

◆写真特集・季節の花 ()()

    [2007年5月8日開始~2007年6月30日終了]

 

◆屏風ヶ浦の四季 [2007年8月31日]

 

◆昔むかしの物語 [2007年4月18日]

 

◆小さなニュース [2008年2月28日]

 

◆辰の絵馬    [2012年1月1日]

 

◆しょんがつ ゆうたら ええもんや ()(13)

    [2009年1月1日開始~2010年1月3日終了]

 

◆文章の作成法 ()()

    [2012年7月2日開始~2012年7月8日終了]

 

◆朔日・名寸隅 ()(19)

    [200912月1日開始~2011年6月1日終了]

 

◆江井ヶ島と魚住の桜 ()()

    [2014年4月7日開始~2014年4月12日終了]

 

◆教職課程での試み ()(24)

    [2008年9月1日開始~2008年9月24日終了]

 

◆相手を思いやる姿勢と、自分を表現する力 ()()

    [200610月2日開始~200610月4日終了]

 

◆学力づくりのための基本的な視点 ()()

    [200610月5日開始~20061011日終了]

 

◆教員志望者に必要な読解力・表現力 ()(18)

    [20061016日開始~200611月2日終了]

 

◆教職をめざす若い人たちに ()()

    [2007年6月1日開始~2007年6月6日終了]

 

◆これからの国語科教育 ()(10)

    [2007年8月1日開始~2007年8月10日終了]

 

◆現代の言葉について考える ()()

    [2007年7月1日開始~2007年7月7日終了]

 

◆自分を表現する文章を書くために ()(11)

    [20071020日開始~20071030日終了]

 

◆兵庫県の方言 ()()

    [20061012日開始~20061015日終了]

 

◆暮らしに息づく郷土の方言 ()(10)

    [2007年8月11日開始~2007年8月20日終了]

 

◆姫路ことばの今昔 ()(12)

    [2007年9月1日開始~2007年9月12日終了]

 

◆私の鉄道方言辞典 ()(17)

    [2007年9月13日開始~2007年9月29日終了]

 

◆高校生に語りかけたこと ()(29)

    [200611月9日開始~200612月7日終了]

 

◆ゆったり ほっこり 方言詩 ()(42)

    [2007年2月1日開始~2007年5月7日終了]

 

◆高校生に向かって書いたこと ()(15)

    [200612月8日開始~20061222日終了]

 

◆1年たちました ()()

    [2007年8月21日開始~2007年8月27日終了]

 

◆明石焼の歌 ()()

    [2007年8月28日開始~2007年8月30日終了]

 

◆中山道をたどる ()(424)

    [201311月1日開始~2015年3月31日終了]

 

◆日光道中ひとり旅 ()(58)

    [2015年4月1日開始~ 最新は2015年6月23日]

 

◆奥州道中10次 ()(35)

    [20151012日開始~ 最新は20151121日]

 

◆失って考えること ()()

    [2012年9月14日開始~2012年9月19日終了]

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (31)    (通算2029回)

日常生活語 「あ」27

 

あむない(危ない)】《形容詞》 ①危害を受ける恐れがある。災いなどが起こりそうで危険である。「夜・は・ あむない・さかい・ 気ー・を・ つけ・て・ 帰り・よ。」「道・の・ 真ん中・で・ 遊ん・だら・ あむない・ぞ。」②不確かで信頼できない。良い状態が続かないようだ。「空模様・が・ あむない。」〔⇒あぶない【危ない】⇒やばい、やばたい〕

あめ【雨】《名詞》 ①広い範囲にわたって、空気中の水蒸気が水の滴となって落ちてくるもの。「朝方・に・ あめ・が・ 降っ・た・けど・ じっきに・ 止ん・でも・た。」②雨が降り続く天気。「明日・は・ あめ・や。」③感極まったときや痛みなどがあるときなどに、目からあふれ出る透明な液体。「機嫌・が・ 悪ー・て・ あめ・を・ ため・とる。」〔⇒あめこんこん【雨こんこん】①②⇒こんこん。⇒なみだ【涙】

あめ【飴】《名詞》 ①米・芋などの澱粉質を糖化させた、甘い菓子。「田舎風・の・ あめ」②堅い塊になった、西洋風の甘い菓子。「のど・が・ 痛い・ので・ あめ・を・ なめる。」⇒あめだま【飴玉】、あめちゃん【飴ちゃん】、あめさん【飴さん】、キャンデー【英語=candy

あめいろ【飴色】《名詞》 水飴のような、透き通った薄茶色。「あめいろ・を・ し・た・ 櫛」

あめがふってもやりがふっても【雨が降っても槍が降っても】《成句》 どんな困難や苦労があっても。どんな障害があろうと、それを排除してでも。「あめがふってもやりがふっても・ あんた・の・ 送別会・に・は・ 行き・まっ・さ。」

あめがふる【雨が降る】《動詞・ラ行五段活用》 ①空気中の水蒸気が水の滴となって落ちてくる。「あめがふっ・たら・ 洗濯物・を・ 入れ・とい・て・な。」②涙を流す。涙を流して泣く。「あんまり・ いじめ・たら・ あめがふる・ぞ。」

あめこんこん【雨こんこん】《名詞》 ①広い範囲にわたって、空気中の水蒸気が水の滴となって落ちてくるもの。「あめこんこん・が・ 降っ・てこ・ん・ うち・に・ 帰っ・といで。」②雨が降り続く天気。「あめこんこん・の・ 日ー・が・ 続い・とる。」③感極まったときや痛みなどがあるときなどに、目からあふれ出る透明な液体。「あめこんこん・(を・) し・たら・ 笑わ・れる・よ。」◆幼児語。〔⇒あめ【雨】①②⇒こんこん。⇒なみだ【涙】

あめさん【飴さん】《名詞》 堅い塊になった甘い菓子。「あめさん・ ひとつ・ あげ・まほ・か。」◆慣れ親しんで「あめさん【飴さん】」と言うことがあるが、飴に限るようで、他の菓子や果物に「さん」を付けることは少ない。(「豆さん」とは言う。)〔⇒あめ【飴】、あめだま【飴玉】、あめちゃん【飴ちゃん】、キャンデー【英語=candy

あめだま【飴玉】《名詞》 堅い塊になった甘い菓子の、とりわけ、まん丸い形のもの。「煙草・(を・) 吸う・ かわり・に・ あめだま・を・ 舐める。」◆形にとらわれず、「あめ【飴】」という言葉と同等に使うことも多い。〔⇒あめ【飴】、あめちゃん【飴ちゃん】、あめさん【飴さん】、キャンデー【英語=candy

あめちぶ【飴ちぶ】《名詞》 ものをまとめるようなときに使う、輪の形にした紐状のゴムで、飴色をしたもの。「鉛筆・を・ 3本・ずつ・ あめちぶ・で・ とめる。」

あめちゃん【飴ちゃん】《名詞》 堅い塊になった甘い菓子。「口・が・ 寂しい・さかい・ あめちゃん・でも・ なめ・よー・か。」◆慣れ親しんで「あめちゃん【飴ちゃん】」と言うことがあるが、飴に限るようで、他の菓子や果物に「ちゃん」を付けることは少ない。〔⇒あめ【飴】、あめだま【飴玉】、あめさん【飴さん】、キャンデー【英語=candy

あめのとり【飴の鳥】《名詞、形容動詞や()》 作られたけれどもすぐに壊れてしまいそうなもの。また、そのような様子。「安物・の・ 傘・や・さかい・ 風・が・ 吹い・たら・ あめのとりや。」◆飴細工の鳥を連想して表現したものであろうか。

あめ()ねぶらす【飴()舐らす】《動詞・サ行五段活用》 相手に利益を与えておいてから、自分の思うとおりにさせようとする。少し利益を与えて、大きな働きをさせる。「ちょっと・ あめをねぶらし・とい・たら・ 賛成し・てくれる・やろ。」

あやしい〔あやしー〕【怪しい】《形容詞》 ①これまでに見たり聞いたりしたことがなくて、気味が悪い。「あやしー・ 雲・が・ 出・てき・た。」②本当かどうか疑わしい。信用できない。「あやしー・ 話・に・は・ のら・んとき。」③素性や関係などがわからず、信頼できない。「あいつら・は・ あやしー・さかい・ 見張っ・とき。」〔⇒おかしい【可笑しい】

あやしがる【怪しがる】《動詞・ラ行五段活用》 ①見たり聞いたりしたことがなくて、気味が悪いと思う。「急に・ 暑い・ 日ー・が・ 続い・て・ みんな・ あやしがっ・とる。」②本当かどうか疑わしいと思う。信用できないと思う。「みんな・ あやしがっ・て・ 買お・ー・とも・ せー・へん。」③素性や関係などがわからず、信頼できないと感じている。「おかしな・ 恰好・を・ し・た・ 見慣れ・ん・ 人・が・ 通り・よっ・た・さかい・ みんな・が・ あやしがっ・とる。」

あやしないな【怪しないな】《連体詞》 ものの正体、ものごとの真相などがわからなくて、いぶかしい。「話しかけ・られ・ても・ あやしないな・ 人・やっ・たら・ 相手・に・ なら・んとき・なはれ。」「あやしないな・ 服装・で・ 行っ・たら・ 追い返さ・れる・ぞ。」〔⇒おかしげな【可笑気な】、おかしな【可笑な】、おかしないな【可笑ないな】

あやす《動詞・サ行五段活用》 小さな子どもの機嫌を上手にとる。「あやし・たら・ にこっと・ 笑(わろ)・てくれ・た。」

あやとり【綾取り】《名詞、動詞する》 輪にした毛糸や紐を左右両手の指の先に掛けて、いろいろにさばいていって、あるいは、別の人がそれを受けて、いろいろな形に変化させる遊び。「雨・の・ 日ー・に・ いととりし・て・ 遊ん・だ。」〔⇒いととり【糸取り】

あやふや《形容動詞や()》 ものごとの内容や手順などが決まらなくて、はっきりしない様子。はっきりしないので判断がつかない様子。ものごとを決定したり、結論づけたりしない様子。「あやふやな・ こと・しか・ 言わ・へん・さかい・ あいつ・の・ 気持ち・が・ わから・へん。」「あやふやな・ 書き方・を・ し・とる・さかい・ 困っ・た。」〔⇒あいまい【曖昧】、うやむや【有耶無耶】

あやまる【謝る】《動詞・ラ行五段活用》 自分が間違っていたことを表明して、相手に許しを請い願う。「ほんまに・ 申し訳ない・と・ 思う・ん・やっ・たら・ 丁寧に・ あやまり・なはれ。」■名詞化=あやまり【謝り】

あやめ【菖蒲】《名詞》 高さが50センチ前後で細長い葉があり、夏のはじめに紫・白などの花を咲かせる草花。「池・の・ はた・で・ あやめ・が・ 咲い・とる。」

あゆ【鮎】《名詞》 背中は緑褐色で腹は黄白色をした細長い体で、清流に棲む魚。「あゆ・の・ 塩焼き・は・ うまい。」

あら【粗】《名詞》 ①よくないところ。人の落ち度や欠点。「人・の・ あら・を・ 探す・の・は・ やめ・とき・なはれ。」「色・の・ 塗り方・に・ あら・が・ 見える・ 絵ー」②魚などを料理したあとの、頭や骨に少し肉がついている部分。「あら・に・も・ うまい・ とこ・が・ いっぱい・ ある。」

あら《感動詞》 気付いたり、感動したりするときに思わず口に出る言葉。「あら・ 来・とっ・た・ん・かいな。」

あら《名詞+副助詞》 指示語の「あれ【彼れ】」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した「そりゃ」が、さらに発音変化した言葉。あのものは。「あら・ 何・ し・とる・ 人・や。」「あら・ 前・から・ わかっ・とっ・た・ 話・や。」〔⇒ありゃ〕

あらい【荒い】《形容詞》 ①動きや勢いが激しい。「あらい・ 風・が・ 吹い・とる。」②性格や言動などが乱暴で、丁寧さや細やかさがない。「もの・の・ 言い方・が・ あらい。」「気・の・ あらい・ 人・は・ 困り・ます・なー。」

 

 

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2016年5月30日 (月)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (30)    (通算2028回)

日常生活語 「あ」26

 

あまじお【甘塩】《名詞》 魚や野菜などに塩を振りかけるときに、塩を多くしないで軽くすること。「鮭・を・ 切り身・に・ し・て・ あまじお・を・ する。」〔⇒うすじお【薄塩】

あます【余す】《動詞・サ行五段活用》 たくさんあって、余分なものとして残す。多すぎて残してしまう。「味噌汁・は・ あまさ・んと・ 飲み・なはれ。」「まわり・を・ あまさ・ん・よーに・ 絵・を・ 描()く。」■自動詞は「あまる【余る】」〔⇒あまらす【余らす】

あますいい〔あますいー、あまずいー〕【甘酸い】《形容詞》 甘さと酸っぱさの両方が感じられる。「あますいー・ 味・の・ する・ レモン飴」「あまずいー・ 夏みかん」

あまたるい【甘たるい】《形容詞》 ①味や香りが甘すぎて閉口する。それ以上食べたり飲んだりするのが嫌になるほど甘い。「これ・は・ ちょっと・ あまたるい・ ジュース・や・なー。」②指導する側に厳しさが欠けている。「あまたるい・ こと・を・ 言()ー・とっ・たら・ 子ども・が・ 親・を・ なめ・てまう・ぞ。」〔⇒あまったるい【甘ったるい】

あまだれ【雨垂れ】《名詞》 ①軒先などからしたたり落ちる、雨の滴。「あまだれ・が・ 落ち・ん・よーに・ 樋(とゆ)・を・ かける。」②空から落ちてくる雨。「あまがれ・が・ 顔・に・ かかっ・た。」

あまだれおち【雨垂れ落ち】《名詞》 雨の滴が軒先からしたたり落ちることに生じる、地上の線。「あまだれおち・まで・が・ うち・の・ 土地・や。」◆かつては、「あまだれおち【雨垂れ落ち】」の線が、それぞれの所有する土地の境界線だとする考えがあった。逆に言うと、建物の軒先をその線にすることになっていた。

あまたれる【甘たれる】《動詞・ラ行下一段活用》 相手が許してくれるだろうと期待して、わがままを言ったり慣れ親しむようにしたりする。目に余るほど、ひどく甘える。「孫・が・ 来・たら・ あまたれ・て・ 困る・ねん。」〔⇒あまったれる【甘ったれる】

あまちゃ【甘茶】《名詞》 アマチャの葉を乾燥させてから煎じ出した、甘みのあるお茶。「お釈迦さん・に・ あまちゃ・を・ かける。」◆4月8日の花祭りの日にお釈迦様の像にかける、とされていた。

あまったるい【甘ったるい】《形容詞》 ①味や香りが甘すぎて閉口する。それ以上食べたり飲んだりするのが嫌になるほど甘い。「ちょっと・ あまったるい・ カレー・や。」「あまったるい・ 饅頭・を・ 食ー・て・ お茶・が・ 欲しなっ・た。」②指導する側に厳しさが欠けている。「子ども・の・ 育て方・が・ あまったるい。」〔⇒あまたるい【甘たるい】

あまったれる【甘ったれる】《動詞・ラ行下一段活用》 相手が許してくれるだろうと期待して、わがままを言ったり慣れ親しむようにしたりする。目に余るほど、ひどく甘える。「あまったれ・て・も・ 何・も・ 買()ー・たら・へん・ぞ。」〔⇒あまたれる【甘たれる】

あまっちょろい【甘っちょろい】《形容詞》 考えややり方などが安易で、しっかりしていなくて、実際の役に立たない。「あまっちょろい・ 結び方・を・ し・たら・ じっきに・ ほどける・ぞ。」「あまっちょろい・ 勉強・の・ しかた・で・は・ 良()ー・ 点・は・ 取ら・れ・へん・ぞ。」

あまど【雨戸】《名詞》 雨風を防止、室内の保温、防犯などのために、ガラス戸や障子などの外に付ける戸。「台風・で・ あまど・が・ 飛ば・ん・よーに・ 釘・を・ 打つ。」

あまなっとう〔あまなっとー、あまなっと〕【甘納豆】《名詞》 小豆などを茹でて、糖蜜で煮詰めて、砂糖をまぶした菓子。「遠足・に・ あまなっと・を・ 持っ・ていく。」◆単に「なっとう【納豆】」と言うことも多い。〔⇒なっとう【納豆】

あまのかわ〔あまのかー、あまのがわ、あまのがー〕【天の川】《名詞》 晴れた夜空に川のように見える、無数の星の集まりでできた光の帯。銀河。「月・が・ 出・とら・ん・さかい・ あまのかわ・が・ よー・ 見える。」

あまみず【雨水】《名詞》 雨粒が集まってひとまとまりとなった水。雨が降って貯まった水。「あまみず・を・ 溜め・て・ 防火用水・に・ する。」

あまもり【雨漏り】《名詞、動詞する》 屋根や天井の破れ目などから、雨の水が建物の中に垂れたりしみ込んだりしてくること。また、その水。「あまもり・を・ たらい・で・ 受ける。」

あまやかす【甘やかす】《動詞・サ行五段活用》 可愛がりすぎて、わがままに育ててしまう。「子ども・を・ あまやかさ・ん・よーに・ 育てる。」

あまらす【余らす】《動詞・サ行五段活用》 たくさんあって、余分なものとして残す。多すぎて残してしまう。「あまらし・たら・ 捨て・んならん・さかい・ もったいない。」■自動詞は「あまる【余る】」〔⇒あます【余す】

あまり【余り】《名詞》 ①必要な量より多く豊かであること。また、その数量。「御飯・の・ あまり・を・ 握り飯・に・ する。」②わり算で、割り切れないで残った数。「割り勘・に・ し・て・ 少々・の・ あまり・は・ わし・が・ 払う・わ。」⇒よゆう【余裕】

あまり【余り】《副詞》 ①とりたてて言うほどでもないことを表す言葉。さほどには。「あまり・ 嬉しー・と・は・ 思わ・なんだ。」②度が過ぎることを表す言葉。「今日・は・ あまり・ 天気・が・ 良()ー・て・ かえって・ 暑かっ・た。」◆①は、後ろに打ち消しの言葉を伴うことが多い。〔⇒あまし【余し】、あんまり【余り】、あんまし【余し】⇒たいして【大して】、なんぼも〕

あまりもん【余り物】《名詞》 ①たくさんあり過ぎて、残ったもの。「あまりもん・や・けど・ 貰()ろ・てくれる・か。」②食べ残したもの。「あまりもん・で・ お茶漬け・を・ し・て・ 食べ・た。」

あまる【余る】《動詞・ラ行五段活用》 ①たくさんあって、余分なものとして残る。多すぎて残ってしまう。「来る・ 人・が・ 少のー・て・ 用意し・た・ 資料・が・ あまっ・た。」②わり算で、割り切れないで残りが出る。「釣っ・た・ 魚・を・ 5人・で・ 割っ・たら・ 3匹・ あまっ・た。」■他動詞は「あます【余す】」「あまらす【余らす】」■名詞化=あまり【余り】

あみ【網】《名詞》 ①糸や縄や針金などで、目を粗く編んで作ったもの。「あみ・に・ 編ん・だ・ 靴下。」②動いている虫や魚をすくうときに使う、糸でできた道具。「あみ・で・ 雑魚(じゃこ)・を・ すくう。」③火にかけて食べ物などを焼くときに使う、針金を粗く組んだ道具。「餅・を・ あみ・で・ 焼く。」⇒す【簀】

あみだ【阿弥陀】《名詞》 人の死後を救うと言われている仏。「お寺・の・ あみだ・の・ 仏さん・を・ 拝む。」

あみだな【網棚】《名詞》 列車の客室の左右の天井近くにある、網でできた荷物置きの場所。「傘・を・ あみだな・に・ 載せ・て・ 忘れ・てき・た。」◆かつての客車は文字通り網で作られたものが多かった。現在では、金属製が多くなって、網で作られたものはなくなっているが、それでも「あみだな【網棚】」という言葉を使う。

あみど【網戸】《名詞》 風通しを良くし、虫の入るのを防ぐための、網を張った戸。「窓・を・ あみど・に・ する。」

あみもん【編み物】《名詞、動詞する》 毛糸や糸などを編んで、帽子・セーターなどを作ること。また、編んで作られたもの。「夜なべ仕事・に・ あみもん・を・ する。」「あみもん・の・ 靴下」

あむ【編む】《動詞・マ行五段活用》 糸・竹・針金・髪などを互い違いに組み合わせて、ひとつの形にする。「毛糸・を・ あん・で・ 手袋・を・ こしらえる。」「竹・で・ あん・だ・ 籠」

 

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2016年5月29日 (日)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (29)    (通算2027回)

日常生活語 「あ」25

 

あほうていねい〔あほーてーねー、あほてーねー〕【阿呆丁寧】《形容動詞や()》 ばかばかしいほどに、細かいことまでに気を配る様子。「あほてーねーな・ 挨拶し・たら・ 笑わ・れる。」〔⇒くそていねい【糞丁寧】

あほうな〔あほーな、あほな〕【阿呆な】《連体詞》 取るに足りないような。常識を逸脱しているような。つまらないと思われる。「そんな・ あほな・ こと・を・ 言わ・んとい・てんか。」〔⇒あほうらしないな【阿呆らしないな】

あほうのこっちょう〔あほーのこっちょー、あほのこっちょー〕【阿呆の骨頂】《形容動詞や()》 あまりにも馬鹿げている様子。「時計・を・ 見間違え・て・ 遅刻し・た・ん・かいな・ あほのこっちょーや。」

あほうまじめ〔あほーまじめ、あほまじめ〕【阿呆真面目】《形容動詞や()》 過度に真剣に取り組んで、融通がきかない様子。「どー・でも・ 良()ー・ こと・まで・ あほまじめに・ なる・ やつ・や。」〔⇒くそまじめ【糞真面目】

あほうみたい〔あほーみたい、あほみたい〕【阿呆みたい】《形容動詞や()》 馬鹿らしく感じられる。取るに足りない「あほみたいな・ こと・を・ ごじゃごじゃ・ 言()ー・て・ 喧嘩し・とる。」

あほうらしい〔あほーらしー、あほらしー〕【阿呆らしい】《形容詞》 つまらない。取るに足りない。常識を逸脱している。「雨・に・ 降られっぱなしで・ あほらしー・ 旅行・やっ・た。」〔⇒ばからしい【馬鹿らしい】、ばかばかしい【馬鹿馬鹿しい】

あほうらしないな〔あほーらしないな、あほらしないな〕【阿呆らしないな】《連体詞》 取るに足りないような。常識を逸脱しているような。つまらないと思われる。「あほらしないな・ 話・を・ 聞かさ・れ・た。」〔⇒あほうな【阿呆な】

あほばかまぬけひょっとこなんきんかぼちゃ【阿呆馬鹿間抜けひょっとこなんきん南瓜】《成句》 相手をはやしたてて、馬鹿な行為などを笑うときなどに使う言葉。◆子ども同士が言い合ったりする。

あほんだら(阿呆垂ら)】《名詞、形容動詞や()》 ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「あほんだら・ ちゃんと・ 前・ 見・て・ 歩け。」「あほんだら・ よー・ そんな・ 暢気な・ こと・を・ 言()ー・とる。」◆相手を強く叱ったりたしなめたりするときに使うことが多い。感動詞のように使うこともある。〔⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

あほんだれ【阿呆垂れ】《名詞、形容動詞や()》 ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「あほんだれ・が・ また・ 失敗し・やがっ・た。」◆相手を強く叱ったりたしなめたりするときに使うことが多い。感動詞のように使うこともある。〔⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

あまあま【甘々】《副詞と》 人に対して厳しくない様子。甘やかしている様子。「あまあま・ 言()ー・とっ・たら・ つけ上がっ・てくる・かも・ しれ・へん。」

あまい【甘い】《形容詞》 ①砂糖や蜜のような味がする。「昔・の・ サッカリン・も・ 甘かっ・た・なー。」②水っぽくて味が乏しい。味がついていないようで良くない。「あまい・さかいに・ 醤油・を・ かける。」③厳しさや鋭さが足りない。「孫・に・は・ あまい。」「点・の・ 付け方・が・ あまい。」④魅力があるように見せかけて、心を迷わせる。「あまい・ こと・を・ 言()ー・ やつ・に・は・ 気ー・ つけ・なはれ・や。」■対語=「からい【辛い】」⇒みずくさい【水臭い】、うすい【薄い】、もみない、あじない【味ない】

あまえ【甘え】《名詞》 わがままを言ったり慣れ親しむようにする気持ち。相手に寄りかかろうとする気持ち。「あまえ・は・ 捨て・て・ 自分・で・ やり・なはれ。」

あまえた【甘えた】《名詞》 相手に寄りかかろうとする姿勢の強い人。甘ったれの子ども。「この・ 子・は・ いつ・まで・ たっ・ても・ あまえた・や・なー。」

あまえたごえ【甘えた声】《名詞》 相手に寄りかかろうとするような、甘ったれた声やものの言い方。「あまえたごえ・を・ 出し・ても・ 聞い・たら・へん・ぞ。」

あまえたしょうがいた〔あまえたしょーがいた〕【甘えた生姜板】《唱え言葉》 甘えん坊をはやし立てる言葉で、「お前は甘えん坊だ」という意味を込めている言葉。

あまえる【甘える】《動詞・ア行下一段活用》 相手が許してくれるだろうと期待して、わがままを言ったり慣れ親しむようにしたりする。相手に寄りかかろうとする。「母親・に ・ あまえ・て・ 育っ・た。」■名詞化=あまえ【甘え】

あまがえる【雨蛙】《名詞》 木の上などにすむ、緑色をした小型の蛙。「八つ手・の・ 葉ー・に・ あまがえる・が・ とまっ・とる。」

あまがき【甘柿】《名詞》 甘くて、そのまま食べられる柿。「うち・の・ 家・に・は・ あまがき・の・ 木ー・が・ 一本・ ある・ねん。」■対語=「しぶがき【渋柿】」

あまがさ【雨傘】《名詞》 布や紙などで作って、雨が降るときに差す傘。「これ・は・ あまがさ・と・ 日傘・の・ 兼用・に・ 使(つこ)・とる・ねん。」■対語=「ひがさ【日傘】」

あまがっぱ【雨合羽】《名詞》 ゴムなどでできていて、雨に濡れることを避けるために、着ているものの上に着るもの。「あまがっぱ・を・ 着・て・ 自転車・に・ 乗る。」〔⇒かっぱ【合羽】

あまからい【甘辛い】《形容詞》 甘さと辛さの両方が感じられる。「いかなご・を・ あまかろー・ 炊い・て・ 釘煮・に・ する。」

あまぐ【雨具】《名詞》 傘、雨靴、レインコートなど、雨の時に身に付けたり使ったりするもの。「今日・は・ あまぐ・ 持っ・ていか・んと・ あき・まへん・ぜ。」

あまくち【甘口】《名詞》 一般のものに比べて、甘みが強い食べ物や飲み物など。あるいは、辛さが弱い食べ物や飲み物など。「あまくち・の・ 酒・や・さかい・ 何ぼ・でも・ 飲める。」■対語=「からくち【辛口】」

あまぐも【雨雲】《名詞》 空いっぱいに黒く厚く覆って、雨を降らせる可能性の強い雲。「西・の・ 空・に・ 黒い・ あまぐも・が・ 出・てき・た。」

あまぐり【甘栗】《名詞》 熱い小石と共にかきまわして煎って、甘みを加えた栗。「祭り・を・ 見・に・ 行っ・て・ あまぐり・を・ 買()ー・た。」

あまざけ【甘酒】《名詞》 餅米の粥に糀を混ぜて作った、甘い飲み物。「お雛さん・に・ あまざけ・を・ 供える。」◆酒粕を溶いて作るものをも言う。

あまざらし【雨晒し】《名詞、形容動詞や()》 ①覆いをしないで、雨に濡れたままになっていること。「ブルドーザー・が・ あまざらしに・ なっ・とる。」②野外にあって、雨に濡れる可能性のあること。「あまざらしの・ 場所・に・ 掲示板・を・ 作る。」

あまし【余し】《副詞》 ①とりたてて言うほどでもないことを表す言葉。さほどには。「あまし・ 良()ー・ 顔・は・ し・てくれ・へん。」②度が過ぎることを表す言葉。「あまし・ 食べ過ぎ・ん・よーに・ せー。」◆①は、後ろに打ち消しの言葉を伴うことが多い。〔⇒あまり【余り】、あんまり【余り】、あんまし【余し】⇒たいして【大して】、なんぼも〕

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2016年5月28日 (土)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (28)    (通算2026回)

日常生活語 「あ」24

 

あぶない【危ない】《形容詞》 ①危害を受ける恐れがある。災いなどが起こりそうで危険である。「段梯子・から・ 落ち・たら・ あぶない・さかい・ 気ー・ つけ・よ。」②不確かで信頼できない。良い状態が続かないようだ。「会社・が・ あぶのー・ なっ・とる。」「昼から・は・ あぶない・ 天気・や。」〔⇒あむない(危ない)⇒やばい、やばたい〕

あぶら【脂】《名詞》 ①動物の体にある脂肪。「あぶら・の・ よー・ のっ・た・ 秋刀魚」②健康で元気な人からにじみ出てくるもの。「あぶら・の・ 汗・を・ かく。」

あぶら【油】《名詞》 ①水と混ざらない、燃えやすい液体。石油の類。「あぶら・を・ 入れ・んと・ 動か・へん。」②植物の実や種などからとれる、水と混ざらない、燃えやすい液体。食用油。「野菜・を・ あぶら・で・ 揚げる。」③機械などが摩擦などに妨げられず滑らかに動くようにする油。潤滑油。「ハンドル・に・ あぶら・を・ 注す。」〔⇒オイル【英語=oil

あぶらあげ【油揚げ】《名詞》 薄く切った豆腐を油で揚げたもの。「あぶらあげ・で・ 巾着絞り・を・ 作る。」〔⇒あぶらげ(油揚げ)、あげ【揚げ】、うすあげ【薄揚げ】

あぶらかす【油粕】《名詞》 植物の種から油を抜き取ったあとのかすで、肥料などとして使うもの。「植木鉢・の・ 土・に・ あぶらかす・を・ 混ぜる。」

あぶらがのる【脂が乗る】《動詞・ラ行五段活用》 ①魚や肉の脂肪が多くて美味しい。「今・の・ 鯛・は・ あぶら・が・ のっ・て・ うまい・ぞ。」②仕事などが熟練の域に達して、うまくいく。「40代・は・ あぶらがのっ・た・ 時期・や。」◆「あぶら・が・ よー・ のっ・た」というように、途中に連用修飾語が入ることがある。

あぶらがみ【油紙】《名詞》 油を染み込ませた、防水用の紙。「ひっつか・ん・よーに・ 上・に・ あぶらがみ・を・ 置い・とく。」

あぶらげ(油揚げ)】《名詞》 薄く切った豆腐を油で揚げたもの。「あぶらげ・で・ いなり寿司・を・ 作る。」〔⇒あぶらあげ【油揚げ】、あげ【揚げ】、うすあげ【薄揚げ】

あぶらぜみ【油蝉】《名詞》 暑さをかき立てるように鳴く、夏にごく普通に見られる、黒褐色で大型の蝉。「朝・ 早(はよ)ー・から・ あぶらぜみ・が・ 鳴い・て・ やかましー。」

あぶらみ【脂身】《名詞》 肉の、脂肪の多い部分。「あぶらみ・の・ 多い・ 牛肉・や・なー。」

あぶらむし【油虫】《名詞》 ①台所などにいて食品に害を与えたりする、光沢のある黒や焦げ茶色の羽をもち扁平な体の虫。「台所・の・ 床・を・ あぶらむし・が・ 這()ー・とる。」②植物の芽や葉などに群生して汁を吸って害を与える、ごく小さな虫。アリマキ。「葉ー・の・ 裏・に・ あぶらむし・が・ つい・とる。」⇒ごきぶり。⇒あぶろじ〕

あぶらめ《名詞》 近海の磯などにすむ、細長くて緑色を帯びた褐色の魚。アイナメ。「小学生・の・ 頃・は・ ごんぼ竿・を・ 何本・も・ 持っ・て・ 毎日・の・よーに・ あぶらめ・の・ 釣り・を・ し・とっ・た・」「あぶらめ・釣り・を・ し・た・けど・ しんこ・ばっかり・で・ ふるせ・が・ 釣れ・へん。」

あぶりだし【焙り出し】《名詞》 薄めた蜜柑の汁などで紙に絵や文字を書いて乾かし、火にあぶると書いたものが見えてくるもの。「正月・の・ 頃・は・ あぶりだし・を・ し・て・ 遊ん・だ・なー。」◆子どもの遊びものであったが、最近は見かけなくなった。

あぶる【焙る】《動詞・ラ行五段活用》 ちょっと火が通ったり温かさが移ったりする程度に、ものを温めたり焼いたりする。「火鉢・で・ 手・を・ あぶる」「海苔・を・ あぶっ・て・ 食べる。」「するめ・を・ あぶる。」

あぶれる《動詞・ラ行下一段活用》 収まりきれずに、はじき出されて、ありつけなくなる。「希望者・が・ ぎょーさん・ おっ・て・ あぶれ・ても・た。」「仕事・に・ あぶれ・て・ 暇・や・ねん。」

あぶろじ《名詞》 植物の芽や葉などに群生して汁を吸って害を与える、ごく小さな虫。アリマキ。「あぶろじ・に・ 殺虫剤・を・ かける。」〔⇒あぶらむし【油虫】

あべこべ《形容動詞や()》 ものごとの位置、順序、方向などが逆になっている様子。上下・左右・前後・表裏などが、逆であること。「右・と・ 左・を・ あべこべに・ 描い・とる。」〔⇒あっちこっち、あっちゃこっちゃ、あっちゃいこっちゃい、へっちゃい、へっちゃいこっちゃい、へこさか【へこ逆】、へこさかだいみょうじん【へこ逆大明神】

あほう〔あほー、あほ〕【阿呆】《名詞、形容動詞や(ナ・ノ)》 ①ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「あほな・ こと・を・ し・て・ 損・を・ し・た。」②機能や働きが失われること。効き目がないこと。「この・ 錠前・は・ あほ・に・ なっ・とる・さかい・ 使(つこ)ー・たら・ あか・ん・よ。」③程度が甚だしい様子。「あほな・ほど・ よー・ 釣れる。」⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

あほうらしい〔あほーらしー、あほらしー〕【阿呆らしい】《形容詞》 ①自分が不利益を被った状態で、腹立たしい。「騙さ・れ・て・ 偽物・ 買わさ・れ・て・ あほらしかっ・た。」②つまらない。取るに足りない。常識を逸脱している。「あほらしー・ 漫才」⇒ばかばかしい【馬鹿馬鹿しい】、ばからしい【馬鹿らしい】

あほうしょうじき〔あほーしょーじき、あほしょーじき〕【阿呆正直】《形容動詞や()、名詞》 適当に振る舞うことを知らず、あまりに正直すぎて、気が利かなかったり馬鹿を見たりする様子。また、そのような人。「あほしょーじきや・さかい・ 損・ばっかり・ し・とる。」〔⇒ばかしょうじき【馬鹿正直】

あほうだら〔あほーだら、あほだら〕【阿呆垂ら】《名詞、形容動詞や()》 ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「お前・みたいな・ あほだら・は・ 珍(めんら)しい・ぞ。」◆相手を強く叱ったりたしなめたりするときに使うことが多い。感動詞のように使うこともある。〔⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

あほうたれ〔あほーたれ、あほーだれ、あほたれ、あほだれ〕【阿呆垂れ】《名詞、形容動詞や()》 ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「遅刻・ばっかり・ し・て・ あほたれや・なー。」「また・ あほたれな・ こと・を・ し・やがっ・た。」「あほたれ・が・ 計算・(を・) 間違え・やがっ・た。」◆相手を強く叱ったりたしなめたりするときに使うことが多い。感動詞のように使うこともある。〔⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

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2016年5月27日 (金)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (27)    (通算2025回)

日常生活語 「あ」23

 

あねはんにょうぼう〔あねはんにょーぼ、あねはんにょーぼー〕【姉はん女房】《名詞》 妻が年上である夫婦。夫より年上である妻。「若(わこ)ー・ 見え・て・ あねはんにょーぼー・の・よー・に・は・ 見え・ん・なー。」〔⇒あねさんにょうぼう【姉さん女房】

あのなあ〔あのな、あのなー〕《感動詞》 呼びかけたり、言葉を少しためらって発したりするときに使う言葉。「あのなー・ ちょっと・ 考え・てくれ・へん・か。」〔⇒あんなあ、あののう、あんのう〕

あののう〔あのの、あののー〕《感動詞》 呼びかけたり、言葉を少しためらって発したりするときに使う言葉。「あののー・ わし・の・ 言()ー・ こと・も・ 聞ー・てくれ・や。」◆少しぞんざいな言い方である。〔⇒あんのう、あのなあ、あんなあ〕

あのよ【彼の世】《名詞》 人が死んでから行くと考えられているところ。「あのよ・の・ こと・なんか・ 考え・へん。」■対語=「このよ【此の世】」〔⇒てんごく【天国】

アパート〔あぱーと〕【英語=apartment houseの略】《名詞》 一つの建物の中を区切って住宅としているもの。「若い・ 時・は・ あぱーと・に・ 住ん・どっ・た。」◆建物全体のことも言い、一つひとつの住宅のことも言う。「あばーと」と発音する人もいる。

あばて(慌て)】《名詞》 ①落ち着きを失った人。まごついたり、そそっかしくしている人。「あばて・や・さかい・ 定期・を・ 忘れ・てき・た。」②突然のできごとに出会って、ふだんの落ち着きを失うこと。うろたえたり、まごついたりすること。「あばて・を・ せ・ん・よーに・ 落ち着け。」〔⇒あわて【慌て】⇒あわてがみ【慌てがみ】、あばてがみ(慌てがみ)、あわてもん【慌て者】、あばてもん(慌て者)、あわてんぼう【慌てん坊】、あばてんぼう(慌てん坊)

あばてがみ(慌てがみ)】《名詞》 落ち着きを失った人。まごついたり、そそっかしくしている人。「あばてがみ・や・なー。もっと・ 落ち着き・なはれ。」〔⇒あわて【慌て】、あばて(慌て)、あわてがみ【慌てがみ】、あわてもん【慌て者】、あばてもん(慌て者)、あわてんぼう【慌てん坊】、あばてんぼう(慌てん坊)

あばてもん(慌て者)】《名詞》 落ち着きを失った人。まごついたり、そそっかしくしている人。「あんた・は・ あばてもん・や・けど・ ちょっと・は・ 落ち着き・なはれ。」〔⇒あわて【慌て】、あばて(慌て)、あわてがみ【慌てがみ】、あばてがみ(慌てがみ)、あわてもん【慌て者】、あわてんぼう【慌てん坊】、あばてんぼう(慌てん坊)

あばてる(慌てる)】《動詞・タ行下一段活用》 ①不意をつかれて落ち着きを失う。驚いてまごまごする。「あばて・たら・ 怪我する。」②びっくりして、その事態を解消するためにひどく急ぐ。「あばて・い・でも・ 手ー・を・ 上げ・たら・ バス・が・ 待っ・てくれる。」■名詞化=あばて(慌て)〔⇒あわてる【慌てる】

あばてんぼう〔あばてんぼー、あばてんぼ〕(慌てん坊)】《名詞》 落ち着きを失った人。まごついたり、そそっかしくしている人。「あばてんぼー・が・ また・ 忘れ物・を・ し・た。」〔⇒あわて【慌て】、あばて(慌て)、あわてがみ【慌てがみ】、あばてがみ(慌てがみ)、あわてもん【慌て者】、あばてもん(慌て者)、あわてんぼう【慌てん坊】

あはは《感動詞》 口を大きく開けて笑う様子。大きく口を開けて笑うときに出す声。「あはは・ この・ 漫才・は・ おもろい・なー。」〔⇒あっはっは〕

あばば《名詞、動詞する》 大きくあけた口に手を当てたり離したりすることを小刻みに続けてその時に同時に発音すること。手を小刻みにあけた口に当てたり離したりしながら発音する言葉。「この・ 子・は・ あばば・が・ でける・よーに・ なっ・た。」◆幼児語。「あばばばば…」と続けて言うこともある。

あばよ《感動詞》 人と別れるときに言う言葉。「あばよ。ほんなら・ また・ 明日。」◆本来は、「会はばや」(また会いたい)という言葉に由来すると言われているが、日常の言葉としては、やや丁寧さに欠けるという印象が伴う。

あばら【肋】《名詞》 ①胸の内側を囲むように、背骨から前に曲がって出ている左右12本ずつの骨。「あばら・の・ あたり・が・ 痛い。」②魚などの、太くて中心になっている骨。「あばら・に・ つい・とる・ 身ー・まで・ せせっ・て・ 食う。」〔⇒あばらぼね【肋骨】⇒ろっこつ【肋骨】

あばらぼね【肋骨】《名詞》 ①胸の内側を囲むように、背骨から前に曲がって出ている左右12本ずつの骨。「こけ・て・ 胸・を・ 打っ・て・ あばらぼね・に・ ひび・が・ はいっ・た。」②魚などの、太くて中心になっている骨。「あばらぼね・は・ 堅い・さかい・ 気ーつけ・て・ 食べ・なはれ。」〔⇒あばら【肋】⇒ろっこつ【肋骨】

あばらや【荒ら屋】《名詞》 荒れ果てて、壊れかかったような粗末な家。住む人がいなくて、荒れ果てた家。「わざわざ・ こんな・ あばらや・まで・ 来・てくれ・た・ん・かいなー。」◆自分の家のことを謙遜して言うことが多い。

あばれる【暴れる】《動詞・ラ行下一段活用》 ①力を出して、乱暴なことをする。社会の秩序を無視した行為をする。「牛・が・ あばれ・て・ 怪我 し・そーに・ なっ・た。」「あばれ・て・ 人・を・ 殴る。」②ものに縛られないで、存分に自由に振る舞う。「会社・で・ 好きな・ こと・を・ 言()ー・て・ あばれ・とる・みたいや。」

あばれんぼう〔あばれんぼー、あばれんぼ〕【暴れん坊】《名詞》 力を出して、乱暴な行いをする人。じっとしておられず、いたずらをしたり動き回ったりする子ども。「小()まい・ 子ー・の・ 時分・は・ あばれんぼー・の・ 方・が・ えー・やろ。」

あびせる【浴びせる】《動詞・サ行下一段活用》 ①水や液体などを勢いよくかける。水や液体などを不意にかける。「腹・が・ 立っ・た・ので・ バケツ・の・ 水・を・ あびせ・たっ・た。」②光や粒状のものなどを全身に受けさせる。「白い・ 粉・を・ あびせ・られ・た。」③他人が不本意だと思うようなことをする。集中的にものごとを及ぼすようにする。「腹・が・ 立っ・た・さかい・ 悪口・を・ あびせ・たっ・た。」■自動詞は「あびる【浴びる】」〔⇒あぶせる【浴ぶせる】

あひる【家鴨】《名詞》 首が長く短い脚に大きな水掻きがある、水の近くで飼う鳥。「池・で・ あひる・が・ 泳い・どる。」

あびる【浴びる】《動詞・バ行上一段活用》 ①水や液体などを勢いよく受ける。水や液体などを不意に受ける。「汗・を・ かい・た・さかい・ シャワー・を・ あび・よー。」②光や粒状のものなどを全身に受ける。「放射能・を・ あび・たら・ えらいこと・や・ぞ。」③他人から不本意だと思うようなことをされる。集中的にものごとを及ぼされる。「三振し・て・ 野次・を・ あび・た。」■他動詞は「あびせる【浴びせる】」「あぶせる【浴ぶせる】」

あぶ【虻】《名詞》 人や家畜などの血を吸う種類もある、蝿に似て、それよりも大きい昆虫。「あぶ・に・ かま・れ・た。」

あぶく()】《名詞》 液体の中に空気が入って、丸くふくれた玉。「赤爪の・ 蟹・が・ あぶく・を・ 出し・とる。」〔⇒あわ【泡】、ぶくぶく〕

あぶせる【浴ぶせる】《動詞・サ行下一段活用》 ①水や液体などを勢いよくかける。水や液体などを不意にかける。「湯・を・ あぶせ・たら・ やけどする・がな。」②光や粒状のものなどを全身に受けさせる。「煙突・から・ 煙・を・ あぶせ・られ・て・ 洗濯物・が・ 真っ黒に・ なっ・ても・た。」「大掃除・で・ 畳・を・ 叩い・たら・ ほこり・を・ いっぱい・ あぶせ・られ・た。」③他人が不本意だと思うようなことをする。集中的にものごとを及ぼすようにする。「人・に・ 罪・を・ あぶせ・たら・ あき・まへ・ん。」■自動詞は「あびる【浴びる】」〔⇒あびせる【浴ぶせる】

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2016年5月26日 (木)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (26)    (通算2024回)

日常生活語 「あ」22

 

あとのひ〔あとのひー〕【後の日】《名詞》 その日の、次の日。「あとのひー・に・ 謝り・に・ 行っ・た。」〔⇒あくるひ、あけのひ【明けの日】、よくじつ【翌日】

あとばらい【後払い】《名詞、動詞する》 給料や代金などをあとで渡すこと。「今・ 金・が・ ない・さかい・ あとばらい・に・ し・ておくん・なはれ。」「この・ バス・は・ あとばらい・や。」■対語=「まえばらい【前払い】」「まいばらい【(前払い)】」「さきばらい【先払い】」

あとまわし〔あとまーし〕【後回し】《名詞、動詞する》 先にすべきことを、後に残してすること。順番を変えて後ろの方に移すこと。「宿題・を・ あとまーし・に・ し・て・ 遊ん・で・ばっかり・や。」

あともどり【後戻り】《名詞、動詞する》 ①進んできた道を引き返すこと。「行き過ぎ・て・ あともどりする。」②時間的に逆の方向に向かうこと。「あともどりし・て・ 子ども・の・ 頃・の・ 話・に・ なっ・た。」③良い方へ向かっていたことが、以前の良くない方へ向かうようになること。「暑さ・が・ あともどりし・た。」「寒ー・なっ・て・ 病気・が・ あともどりし・た。」

あとより【後寄り】《名詞、動詞する》 前を向いたままで後ろにさがること。「子ども・が・ あとより・で・ 歩ける・よーに・ なっ・た。」「自動車・を・ あとよりさ・せる。」〔⇒あとじょり(後寄り)

あとより【後寄り】《名詞》 全体の中で、後ろの部分に属すること。「席・は・ あとより・やっ・た・さかい・ ちょっと・ 見にくかっ・た。」■対語=「まえより【前寄り】」〔⇒うしろより【後ろ寄り】

あと()つぐ【跡()継ぐ、後()継ぐ】《動詞・ガ行五段活用》 ①家の財産などを相続する。「親・の・ あとつい・で・ 商売し・とる・ねん。」②前任者や師匠などのあとを受け継ぐ。「退職し・た・ 先輩・の・ あとつい・で・ 仕事・を・ する。」■名詞化=あとつぎ【跡継ぎ】

あと()ひく【後()引く】《動詞・カ行五段活用》 ①ものごとが終末を迎えないで、問題が残っている。「喧嘩・が・ あとをひー・て・ しっくり・ いか・へん・ねん。」「風邪・が・ すっきりと・ せ・んと・ あとひー・とる。」②味や香りなどが、のちまで残る。「ひつこい・ 味・が・ あとひー・て・ 困る・なー。」

あな【穴】《名詞》 ①表面がえぐられて、まわりの面よりも窪んだところ。「庭・に・ あな・を・ 掘っ・て・ 池・を・ 作る。」②奥の方や向こう側まで突き抜けているところ。「塀・に・ あな・が・ 空い・とる。」③人体の表面にある空洞で、体内に連なるところ。「耳・の・ あな・を・ ほじくっ・て・ よー・ 聞け。」「鼻・の・ あな」④損をしたり不足したりすること。また、その額。「損し・た・ あな・を・ 埋める。」

あない《副詞に》 あのように。「あない・ し・たら・ 速(はよ)ー・ 走れる・ん・や・なー。」「あないに・ 高い・ もん・は・ よー・ 買わ・ん。」■類語=「こない」「そない」「ほない」「どない」〔⇒ああ〕

あないな《連体詞》 形や状態などが、あれと同じような。あれほどの程度の。「あないな・ 言ー方・ さ・れ・たら・ 誰(だい)・でも・ 怒る・わ・のー。」「あないな・ こと・を・ よー・ 平気で・ 言()ー・もん・や。」〔⇒あんな〕

あないなん《名詞》 形や状態などが、あれと同じようなもの。あれほどの程度のもの。「あないなん・は・ 1万円・で・は・ 買わ・れ・へん。」「あないなん・は・ 違反・の・ やり方・や。」〔⇒あんなん〕

あなうめ【穴埋め】《名詞、動詞する》 ①えぐられて窪んでいるところやくり抜かれているところを元のようにすること。「運動場・に・ でけ・た・ あなうめ・を・ し・た。」②損をしたり不足したりしたところを補うこと。「子ども・の・ 借金・を・ あなうめする。」

あなご【穴子】《名詞》 近海の底の砂地にすみ、鰻に似た魚で、鰻よりもあっさりした味のする細長い魚。◆瀬戸内海でよく獲れて、焼きあなごは明石・高砂あたりの名産品になっている。「あなご・の・ 押し寿司・を・ こしらえる。」

あなた【貴方】《名詞》 軽い敬意を込めて、相手を指す言葉。「あなた・が・ 行っ・たら・ よろしー・のに。」◆一般には「あんた【(貴方)】」を多く使い、「あなた【貴方】」は改まった場合などに使う。〔⇒あんた(貴方)、おたく【お宅】、おまはん(お前はん)、おうち【お家】

あなどる【侮る】《動詞・ラ行五段活用》 相手の力などを軽く見て、軽んじたり馬鹿にしたりする。「わし・を・ あなどり・やがっ・て・ おぼえ・とけ。」

あなもん【穴門】《名詞》 鉄道線路などの下を潜ってトンネルになっている、断面の小さな道。「あなもん・は・ 人・しか・ 通ら・れ・へん。」

◆鉄道線路の下を潜るトンネルで、内側には赤レンガが張られ、形はアーチ式である。人だけが通って、車が通るようにはできていない。谷崎潤一郎の『細雪』の中には「マンボウ」という言葉が使われているが、「あなもん」と同じもののことを指しているようである。阪神間にも明石にも同様のものがある。また、鉄道以外のものでは、高くなっている道路の下や、農業用水路の下を潜るものも、狭く細いものであれば「あなもん」と言っておかしくないと思われる。「あなもん」は、文字通り穴のような感じがして、閉塞感があり、狭く鬱陶しい通り道である。

 神戸市中央区の元町駅前に穴門商店街がある。JR山陽本線(神戸線)の南側であるが、昔は今のような高架線のガードでなくて、線路の下は穴門のようになっていたのかもしれない。

あに【兄】《名詞》 きょうだいのうち、年上の男性。「あに・が・ 2人・ おり・ます・ねん。」

あにき【兄貴】《名詞》 年上の、男のきょうだいのことを親しんで言う言葉。「あにき・は・ 3つ・ 上・なんや。」■対語=「あねき【姉貴】」

あにきさん【兄貴さん】《名詞》 相手や第三者の、年上の男きょうだいのことを敬って言う言葉。「あんた・の・ あにきさん・は・ お元気・です・か。」■対語=「あねきさん【姉貴さん】」

あにさん【兄さん】《名詞》 相手や第三者の、年上の男きょうだいのことを敬ったり、親しみを込めたりして言う言葉。「あんた・は・ あにさん・と・ なんぼ・ 年・が・ 違う・の。」「本家・の・ あにさん」■対語=「あねさん【姉さん】」「あねはん【姉はん】」

あね【姉】《名詞》 きょうだいのうち、年上の女性。「私・の・ あね・は・ 姫路・に・ 嫁入りし・とり・ます。」

あねき【姉貴】《名詞》 年上の、女のきょうだいのことを親しんで言う言葉。「あねき・に・ 息子・が・ 2人・ おり・ます。」◆使用頻度は低い。■対語=「あにき【兄貴】」

あねきさん【姉貴さん】《名詞》 相手や第三者の、年上の女きょうだいのことを敬って言う言葉。「こないだ・ あねきさん・と・ 会い・まし・た・よ。」◆「あねはん」を多く使うので、「あねきさん」の使用頻度は低い。■対語=「あにきさん【兄貴さん】」

あねさん【姉さん】《名詞》 相手や第三者の、年上の女きょうだいのことを敬ったり、親しみを込めたりして言う言葉。「わし・は・ あんた・の・ あねさん・と・ 同い年・や。」■対語=「あにさん【兄さん】」〔⇒あねはん【姉はん】

あねさんにょうぼう〔あねさんにょーぼ、あねさんにょーぼー〕【姉さん女房】《名詞》 妻が年上である夫婦。夫より年上である妻。「あの・ 家・は・ あねさんにょーぼー・や。」〔⇒あねはんにょうぼう【姉はん女房】

あねはん【姉はん】《名詞》 相手や第三者の、年上の女きょうだいのことを敬ったり、親しみを込めたりして言う言葉。「あんた・の・ あねはん・は・ どこ・に・ 住ん・どっ・て・のん。」◆「あねはん」は使うが、「あにはん」という言い方はしない。■対語=「あにさん【兄さん】」〔⇒あねさん【姉さん】

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2016年5月25日 (水)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (25)    (通算2023回)

日常生活語 「あ」21

 

あてもん【当て物】《名詞、動詞する》 ①くじ引きなどで景品を割り当てるやり方。特に、駄菓子屋などで子ども相手に行うくじ引き。「1回・ 10円・で・ あてもん・を・ 引く。」「あてもん・で・ 1等・が・ 当たっ・た。」②可能性の少ないもの。あまり期待してはいけないもの。「あてもん・や・さかい・ 期待せ・んとい・て・な。」◆「あてもん【当て物】」は、近所の駄菓子屋にもあったが、祭りの夜店などにもあった。三角くじを引いたり、何本もの糸の中から1本を選んで引いたり、ルーレットを回したり、レバーを操作したりと、「あてもん」にはいろんなやり方があった。良いものが当たるかもしれないという期待感と、引く瞬間のどきどきする思いと、駄目であっても次回に望みを託す気持ちも込めて、子どもたちは「あてもん」に引き込まれていく。大人になっても、会社などの行事(忘年会など)に「あてもん」を登場させる。「くじびき【くじ引き】」という冷静な言葉よりも、「あてもん」という言い方に引かれるのは、大人も子どもも変わりがない。

あてら〔あてらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「あてら・は・ ここ・で・ 待っ・とき・まほ・か。」②遠慮したり卑下したりする気持ちをこめて、自分自身を指す言葉。「あてらー・ そんな・ 難しー・ こと・は・ わから・へん。」◆①②ともに、女性が使うことが多い。「あたいら」という言い方はしない。〔⇒うちら、あしら、あっしら、おれら【俺ら】、おらら、おいら、わいら、わしら、わたしら【私ら】、わたいら(私ら)、わっしら(私ら)、わてら、ぼくら【僕ら】

あと【後】《名詞》 ①人の顔が向いている方の反対側。自分が進んでいる方向の反対側。また、その方向にある場所。「私・の・ あと・から・ つい・てき・なさい。」②ものごとが終わってからの時間。現在よりも先の時期。「あと・で・ よー・ 反省し・なされ。」「あと・で・ 連絡し・ます。」③続いているものごとで、現在以降の部分。「あと・から・ 何人・ 来・て・です・か。」「あと・は・ あいつ・に・ 任せ・とこ・ー。」■反対語=「まえ【前】」「さき【先】」⇒うしろ【後ろ】、おしろ(後ろ)

あと【跡】《名詞》 ①ものが存在した形跡。何かが動いたり通ったりして、残った形跡。「猫・が・ 歩い・た・ あと・が・ コンクリート・に・ 残っ・とる。」②何かが行われたしるしとして推測できるもの。「書き直し・た・ 鉛筆・の・ あと・が・ わかる。」③以前に何かが行われたり存在したりした場所。「城・の・ あと・が・ 公園・に・ 整備さ・れ・た。」⇒かた【形】

あとあし【後足】《名詞》 ①動物の4本足のうち、前の方の2本の足。「犬・が・ あとあし・を・ 上げ・て・ 小便・(を・) し・とる。」②人が片足を踏み出したときに、残っている方の足。「あとあし・を・ 前足・の・ かかと・に・ くっつける。」■対語=「まえあし【前足】」〔⇒うしろあし【後ろ足】、おしろあし(後ろ足)

あとあじ【後味】《名詞》 ①ものを食べたあとに口に残る味。「この・ 蜜柑・は・ あとあじ・が・ さっぱり・ し・とる。」②物事が終わったあとに関係者の間に残る、不快な感じ。「途中・で・ もめ・て・ あとあじ・の・ 悪い・ 試合・やっ・た。」〔⇒あとくち【後口】

あとあと【後々】《名詞》 現在からのちのこと。将来。「あとあと・ 喧嘩せ・ん・よーに・ きちんと・ 仲直りし・とき。」〔⇒さきざき【先々】

あとおし【後押し】《名詞、動詞する》 ①道や坂などで、手助けのために後ろから押すこと。「リヤカー・の・ あとおし・を・ し・てください。」②励ましたり手助けしたりすること。また、そのような人。「みんな・の・ あとおし・で・ 優勝・が・ でけ・た。」

あとかけ【後掛け】《名詞、動詞する》 幼児の履き物が脱げないように、足と履き物の後ろの辺りとを紐などによって結びつけること。「草履(じょり)・の・ あとかけ・を・ する。」

あとかたづけ【後片付け】《名詞、動詞する》 何かをすることによって汚れたり散らかったりしたものなどを元通りに整理すること。混乱した物事に決着をつけること。他人の行った、良くないことがらを収拾すること。「食事・の・ あとかたづけ・を・ する。」〔⇒あとしまつ【後始末】、しまつ【始末】、かたづけ【片付け】

あとくち【後口】《名詞》 ①ものを食べたあとに口に残る味。「饅頭・の・ あとくち・が・ 悪い・さかい・ お茶・でも・ 飲も・か。」②物事が終わったあとに関係者の間に残る、不快な感じ。「解決し・た・けど・ あとくち・は・ 良ーない・ こと・やっ・た。」〔⇒あとあじ【後味】

あとさき【後先】《名詞、動詞する》 ①場所としての前と後ろ。「列・の・ あとさき・に・ 先生・が・ つい・とる。」②時間としての前と後ろ。「飯・の・ あとさき・に・ お茶・を・ 飲む。」③物事の順序。また、それが逆になること。「あとさき・ 考え・て・ もの・を・ 言()わ・んと・ いか・ん。」「挨拶し・てもらう・ 順番・が・ あとさきに・ なっ・た。」〔⇒まえうしろ【前後ろ】、まえおしろ(前後ろ)、ぜんご【前後】

あとさし《名詞、動詞する》 互いに足を向け合う形で横になること。足を向け合う形に布団を敷いて、足先を一つの炬燵に集めて暖をとって寝ること。「子ども同士・を・ あとさしし・て・ 寝・さす。」

あとしまつ【後始末】《名詞、動詞する》 何かをすることによって汚れたり散らかったりしたものなどを元通りに整理すること。混乱した物事に決着をつけること。他人の行った、良くないことがらを収拾すること。「運動会・の・ あとしまつ・を・ する。」「喧嘩・の・ あとしまつする。」〔⇒あとかたづけ【後片付け】、しまつ【始末】、かたづけ【片付け】

あとじょり(後寄り)】《名詞、動詞する》 前を向いたままで後ろにさがること。「あとじょりし・て・ 溝・に・ はまっ・た。」〔⇒あとより【後寄り】

あとつぎ【跡継ぎ、後継ぎ】《名詞、動詞する》 ①家の財産などを相続すること。また、相続をする人。「あんたとこ・は・ しっかりし・た・ あとつぎ・が・ おっ・て・ よろしー・なー。」②前任者や師匠などのあとを受け継ぐこと。また、そのようにする人。「先輩・の・ あとつぎ・を・ し・て・ コーチ・に・ なる。」⇒あととり【跡取り】

あととり【跡取り】《名詞、動詞する》 家の財産などを相続すること。また、相続をする人。「うち・は・ 女・の・ 子・ばっかり・で・ あととり・が・ おら・ん・ねん。」〔⇒あとつぎ【跡継ぎ】

あととりむすこ【跡取り息子】《名詞》 家の財産などを相続する男子。「お宅・は・ しっかりし・た・ あととりむすこ・や・なー。」■対語=「あととりむすめ【跡取り娘】」

あととりむすめ【跡取り娘】《名詞》 婿養子を迎えて、家の財産などを相続する女子。「あととりむすめ・に・ 男・の・ 子ー・が・ 生まれ・て・ 一安心・ し・とる・とこ・や。」■対語=「あととりむすこ【跡取り息子】」

あとのつき【後の月】《名詞》 ①何かの月の次に来る月。翌月。「あとのつき・に・ 運動会・を・ 延ばし・た。」②今月の前の月。「あとのつき・の・ 5日・に・ 亡くなっ・た・そーや。」◆②の用例は少ないが、時には言うことがある。⇒あくるつき【明くる月】、あけのつき【明けの月】⇒せんげつ【先月】、さきのつき【先の月】

あとのとし【後の年】《名詞》 ①何かの年の次に来る年。翌年。「あとのとし・に・は・ 台風・は・ 来・なんだ。」②今年の前の年。「あとのとし・の・ 台風・は・ ごっつかっ・た・なー。」◆②の用例は少ないが、時には言うことがある。⇒あくるとし【明くる年】、あけのとし【明けの年】⇒きょねん【去年】、きょうねん(去年)、さくねん【昨年】

 

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2016年5月24日 (火)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (24)    (通算2022回)

日常生活語 「あ」⑳

 

あつべる【集べる】《動詞・マ行下一段活用》 離れた場所にいた人やものをひとつの所にいるようにする。「寄付・を・ あつべる。」「道・の・ 落ち葉・を・ あつべ・て・ 燃やす。」■自動詞は「あつばる【集ばる】」〔⇒あつめる【集める】、よせる【寄せる】

あっぽ【阿っ呆】《名詞、形容動詞や(ナ・ノ)》 ①ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「小学校・へ・ 行く・ん・や・から・ あっぽな・ こと・を・ し・たら・ あか・ん・よ。」②機能や働きが失われること。効き目がないこと。「ハンドル・が・ あっぽに・ なっ・とる。」◆幼児語。⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

あつまり【集まり】《名詞》 多くの人がひとつの所に寄ること。集会。「みんな・の・ あつまり・が・ 悪い・なー。」「あつまり・は・ 来週・に・ しょ・ー・か。」「市役所・の・ 説明・を・ 聞く・ あつまり」

あつまる【集まる】《動詞・ラ行五段活用》 離れた場所にあった人やものなどが、ひとつの所に移動する。「8時・に・ 駅前・に・ あつまる。」■他動詞は「あつめる【集める】」■名詞化=あつまり【集まり】〔⇒あつばる【集ばる】、よる【寄る】

あつみ【厚さ】《名詞》 ①物の表と裏、上と下などにある幅の程度。「あつみ・が・ 2センチ・ほど・の・ 鉄板」②物の表と裏、上と下などに幅の手応えが感じられること。他のものより幅の手応えが感じられること。「表紙・の・ あつみ・が・ なかっ・たら・ 貧相な・ 本・に・ なっ・てまう。」「あつみ・の・ ある・ ボール紙」⇒あつさ【厚さ】■類語=「うすさ【薄さ】」

あつめる【集める】《動詞・マ行下一段活用》 離れた場所にいた人やものをひとつの所にいるようにする。「不燃物・を・ あつめる。」■自動詞は「あつまる【集まる】」〔⇒あつべる【集べる】、よせる【寄せる】

あつらえ【誂え】《名詞》 頼んで、自分の思うように作ってもらうこと。また、そのようにして作ったもの。「あつらえ・の・ 一張羅(いっちょらい)・の・ 服。」

あつらえる【誂える】《動詞・ア行下一段活用》 ①頼んで、自分の思うように作ってもらう。「久しぶり・に・ 靴・を・ あつらえ・た。」②注文する。特に、前もって予約注文する。「法事・の・ 昼ご飯・を・ あつらえ・とく。」■名詞化=あつらえ【誂え】

あて《名詞》 自分自身を指す言葉。「この・ 子・は・ あて・の・ 孫・です・ねん。」「あて・が・ 行っ・て・ 話・を・ し・てき・ます。」◆女性が使うことが多い。「あたい」という言い方はしない。〔⇒うち、あし、あっし、おれ【俺】、おら、おい、わい、わし、わたし【私】、わたい()、わっし()、わて、ぼく【僕】

あて【当て】《名詞》 ①目を付けて見るところ。目指すところ。手に入れようとねらうもの。「あて・も・ 無()ー・ 歩き回っ・とる。」②見込み。期待するもの。頼りにするもの。「就職する・の・に・ 良()ー・ あて・は・ あり・まん・の・か。」「何・ぞ・ あて・が・ ある・ん・やろ。」「あて・が・ 外れる。」③補修に使う布や板など。「あて・の・ 切れ」④酒などを飲むときに食べる簡単な料理。「とりあえず・ ビール・や。あて・は・ なん・でも・ かま・へん・よ。」①②⇒あてど【当て所】⇒めあて【目当て】⇒つまみ【抓み】

あてがう【宛う】《動詞・ワア行五段活用》 ①ぴったりとくっつけて当てる。「折れた・ 腕・に・ 木ー・を・ あてがう。」②割り当てて与える。適当に見つくろって与える。「パン・ 1個・ずつ・ あてご・とい・たら・ ちょっと・の・ 間・は・ 静かに・ し・とる・やろ。」「子ども・に・ 絵本・を・ あてがう。」■名詞化=あてがい【宛い】

あて()はずれる【当て()外れる】《動詞・ラ行下一段活用》 予期したとおりではない。見込みどおりに事柄が進展しない。「あてがはずれ・て・ 宝くじ・が・ 当たら・なんだ。」■名詞化=あてはずれ【当て外れ】

あてこすり【当て擦り】《名詞》 遠回しに、人の悪口や皮肉などを言うこと。他のことにことよせてなじること。つらあて。「あてこすり・みたいに・ 言()わ・んと・ はっきり・ 言()ー・てんか。」◆マッチのことを「あてこすり」(当てて擦って発火させる)と表現するのを初めて聞いたときは、驚くとともに、うまい表現だと思った。

あてこする【当て擦る】《動詞・ラ行五段活用》 遠回しに、人の悪口や皮肉などを言う。他のことにことよせてなじる。つらあてをする。「見・た・だけ・で・ 買わ・なんだら・ 店員・に・ あてこすら・れ・て・ 皮肉・(を・) 言わ・れ・てん。」■名詞化=あてこすり【当て擦り】

あてさき【宛先】《名詞》 手紙や荷物などの送り先としての、住所・所在地や名前など。「贈り物・の・ あてさき」〔⇒あてな【宛名】

あてすっぽ〔あてすっぽー、あてずっぽ、あてずっぽー〕《名詞、形容動詞や()》 特別な拠りどころや理由もなく推量すること。深く考えたりしないで、適当に言ったり行ったりすること。「あてすっぽで・ 言()ー・たら・ 当たっ・た。」「あてすっぽで・ バット・ 振っ・ても・ 当たる・ とき・が・ ある。」

あてつけ【当て付け】《名詞、動詞する》 何かにかこつけて、悪く言ったり態度で現したりすること。「あてつけ・を・ 言わ・んと・ もっと・ はっきり・ 言()ー・たら・ どない・や・ねん。」

あてつける【当て付ける】《動詞・カ行下一段活用》 何かにかこつけて、悪く言ったり、態度で現したりする。「自分・の・ 失敗・を・ わし・に・ あてつけ・やがっ・た。」■名詞化=あてつけ【当て付け】

あてど【当て所】《名詞》 ①目を付けて見るところ。目指すところ。手に入れようとねらうもの。「あてど・が・ わから・ん・ままに・ 歩き回っ・とる。」②見込み。期待するもの。頼りにするもの。「金・を・ 借る・ あてど・は・ あら・へん。」◆「あて【当て】」を使う方が多い。〔⇒あて【当て】⇒めあて【目当て】

あてとこ《名詞》 ①自分自身の家。自分自身の家族。「あてとこ・は・ 海・の・ 近く・や。」②自分の夫または妻。「あてとこ・は・ もー・ 還暦・は・ 過ぎ・てます・ねん。」◆①②ともに、主として女性が使うことが多い言葉である。◆「あたいとこ」という言い方はしない。〔⇒わたしとこ【私とこ】、わたいとこ、わいとこ、わしとこ、わてとこ、うっとこ〕

あてな【宛名】《名詞》 手紙や荷物などの送り先としての名前。「葉書・の・ あてな・を・ 間違(まちご)ー・て・ 書い・た。」〔⇒あてさき【宛先】

あてはずれ【当て外れ】《形容動詞や()》 期待していたとおりではないこと。見込みどおりに事柄が進展しないこと。「今年・の・ 阪神・は・ あてはずれで・ 弱い・のー。」

あてはまる【当て填る】《動詞・ラ行五段活用》 あるものによく合ったり該当したりする。「昔・の・ 中学校・は・ 今・の・ 高等学校・に・ あてはまる。」■他動詞は「あてはめる【当て填める】」

あてはめる【当て填める】《動詞・マ行下一段活用》 ①あるものにうまく合わせたり該当させたりする。「玄関・に・ あてはめ・て・ 絵ー・を・ 選ぶ。」②配分などをする。「寄付金・の・ 額・を・ 一軒・ごと・に・ あてはめる。」■自動詞は「あてはまる【当て填る】」■名詞化=あてはめ【当て填め】

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2016年5月23日 (月)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (23)    (通算2021回)

日常生活語 「あ」⑲

 

あっし《名詞》 自分自身を指す言葉。「その・ 仕事・は・ あっし・に・ 任し・てください・な。」〔⇒うち、あし、あて、おれ【俺】、おら、おい、わい、わし、わたし【私】、わたい()、わっし()、わて、ぼく【僕】

あっしら〔あっしらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「あっしら・(は・) 帰り・に・ 飲み・に・ 行く・ん・や。」②遠慮したり卑下したりする気持ちをこめて、自分自身を指す言葉。「絵・を・ 描く・の・は・ あっしら・ 下手や・ねん。」〔⇒うちら、あしら、あてら、おれら【俺ら】、おらら、おいら、わいら、わしら、わたしら【私ら】、わたいら(私ら)、わっしら(私ら)、わてら、ぼくら【僕ら】

あっち《名詞》 ①自分から遠い位置。自分から遠い位置にあるもの。「ここ・や・のー・て・ あっち・に・ 集まっ・てください。」「あっち・の・ 水・は・ 苦い・ぞ。」②あの人。あの人たち。「あっち・に・ 言わ・れ・て・ 反対・は・ でけ・なんだ。」③外国。「あっち・の・ 映画・は・ 字ー・を・ 読む・の・が・ しんどい。」■対語=「こっち」〔⇒あっちゃ、あちゃら、あちら。⇒あちゃらはん、あちらはん〕

あっちこっち《名詞》 自分から遠い位置にあるものと近い位置にあるものを含めた、いくつかのもの。あたり全体。「あっちこっち・ 探し・た・けど・ 売っ・とら・なんだ。」〔⇒あっちゃこっちゃ、あちらこちら、あちゃらこちゃら〕

あっちこっち《名詞、形容動詞や()、動詞する》 上下・左右・前後・表裏などが、逆であること。互い違いになったりして、揃っていないこと。「履き物・が・ あっちこっちに・ なっ・とる・ぞ。」〔⇒あっちゃこっちゃ、あっちゃいこっちゃい、へっちゃい、へっちゃいこっちゃい、へこさか【へこ逆】、へこさかだいみょうじん【へこ逆大明神】、あべこべ〕

あっちゃ《名詞》 ①自分から遠い位置。自分から遠い位置にあるもの。「あっちゃ・んら・ 取っ・てき・なはれ。」②あの人。あの人たち。「あっちゃ・が・ どない・ 言()ー・とる・か・ 知ら・ん・けど・ こっちゃ・は・ こっちゃ・の・ 考え・で・ 行こ・ー。」③外国。「あっちゃ・の・ 食べ物・を・ 食う・の・は・苦手や・ねん。」■対語=「こっちゃ」〔⇒あっち、あちゃら、あちら。⇒あちゃらはん、あちらはん〕

あっちゃいこっちゃい《名詞、形容動詞や()、動詞する》 上下・左右・前後・表裏などが、逆であること。互い違いになったりして、揃っていないこと。「靴・を・ あっちゃいこっちゃいに・ 履い・とる。」「あっちゃいこっちゃいに・ し・たら・ ちょーど・ うまいこと・ はまる・やろ。」〔⇒あっちこっち、あっちゃこっちゃ、へっちゃい、へっちゃいこっちゃい、へこさか【へこ逆】、へこさかだいみょうじん【へこ逆大明神】、あべこべ〕

あっちゃこっちゃ《名詞》 自分から遠い位置にあるものと近い位置にあるものを含めた、いくつかのもの。あたり全体。「あっちゃこっちゃ・に・ 知っ・た・ 人・が・ いっぱい・ おる・ねん。」〔⇒あっちこっち、あちらこちら、あちゃらこちゃら〕

あっちゃこっちゃ《名詞、形容動詞や()、動詞する》 上下・左右・前後・表裏などが、逆であること。互い違いになったりして、揃っていないこと。「毛糸・の・ 服・を・ 前後ろ・ あっちゃこっちゃに・ 着・とる。」「2人・に・ 出す・ 手紙・を・ あっちゃこっちゃに・ 封筒・に・ 入れ・て・ 出し・ても・た。」〔⇒あっちこっち、あっちゃいこっちゃい、へっちゃい、へっちゃいこっちゃい、へこさか【へこ逆】、へこさかだいみょうじん【へこ逆大明神】、あべこべ〕

あっちら《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あっちら・に・ ある・やろ。」「あっちら・の・ こと・は・ もー・ 忘れ・ても・た。」◆複数を表すのではなく、ぼかして言うときに使う。〔⇒あしこらへん、あっこらへん、あすこらへん、あそこらへんあしこら、あすこら、あそこら、あっこら、あっちら〕

あっちらへん《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あっちらへん・を・ 探し・てみ・てください。」「一番・ 苦しかっ・た・ん・は・ あっちらへん・の・ 時・やろ・なー。」〔⇒あしこらへん、あっこらへん、あすこらへん、あそこらへん、あっちらへん、あしこら、あすこら、あそこら、あっこら〕

あつつ【熱つつ】《名詞、動詞する》 ①火や熱湯などに触れて、皮膚がただれること。また、そのようになったところ。「手ー・に・ あつつし・た。」②つぼにあたる皮膚の上に置いたもぐさに火をつけて、その熱の刺激で病気を治す方法。「背中・に・ あつつ・を・ すえる。」③火や炭や熱湯などの熱いもの。「あつつ・が・ 燃え・とる。」「あつつ・を・ 冷まし・て・ 飲む。」◆幼児語。〔⇒あちち【熱ちち】、あちゃちゃ【熱ちゃちゃ】⇒やけど【火傷】、やけちゃ【焼けちゃ】⇒やいと(焼処)、きゅう【灸】、おきゅう【お灸】

あっというま〔あっとゆーま〕【あっと言う間】《名詞、副詞に》 ほんの僅かな時間。「じらこらもー・とる・うち・に・ あっとゆーまに・ 晩・に・ なっ・ても・た。」

あっぱ《名詞、動詞する》 人や動物が、消化された食べ物のかすを肛門から出すこと。また、その排出されたもの。大便。「道・の・ 真ん中・に・ 牛・の・ あっば・が・ 落ち・とる。」〔⇒うんこ、うんうん、うんち、うんちゃん、ばば、べん【便】、くそ【糞】

あっはっは《感動詞》 口を大きく開けて笑う様子。大きく口を開けて笑うときに出す声。「あっはっは・ それ・は・ おもろい・ 話・や・なー。」「あっはっは・ これ・が・ 笑わ・んと・ おれる・かい。」◆人を馬鹿にしたような笑いのときにも使う。〔⇒あはは〕

あっぱっぱ〔あっぱっぱー〕《名詞》 夏に女性が家の中で着る、簡単なワンピース。簡単服。「夏・は・ あっぱっぱ・が・ 涼しー・て・ えー・なー。」

あつばる【集ばる】《動詞・ラ行五段活用》 離れた場所にあった人やものなどが、ひとつの所に移動する。「学校・に・ あつばっ・て・ 遠足・に・ 行く。」■他動詞は「あつべる【集べる】」■名詞化=あつばり【集ばり】〔⇒あつまる【集まる】、よる【寄る】

あっぷあっぷ《形容動詞や()》 経済などがぎりぎりの状態にある様子。困難な状態に押しつぶされそうになって苦しんでいる様子。「安い・ 給料・で・ 一か月・ あっぷあっぷし・て・ 暮らし・とる・ねん。」「5人家族・を・ 養う・の・は・ あっぷあっぷや。」〔⇒あっぷっぷ〕

あっぷあっぷする《動詞・サ行変格活用》 水に溺れそうになってもがく。水に溺れる。「川・の・ 中・で・ あっぷあっぷし・とる・ 人・が・ おる・さかい・ 早(はよ)ー・ 助け・たれ。」〔⇒あっぷっぷする、ぶくぶくする〕

あっぷっぷ《形容動詞や()》 経済などがぎりぎりの状態にある様子。困難な状態に押しつぶされそうになって苦しんでいる様子。「月給・だけ・で・は・ 暮らし・が・ あっぷっぷや。」〔⇒あっぷあっぷ〕

あっぷっぷする《動詞・サ行変格活用》 水の中で溺れそうになってもがく。水に溺れる。「沖・の・ 方・へ・ 出・たら・ あっぷっぷする・か・も・ しれ・ん・から・ やめ・とき。」〔⇒あっぷあっぷする、ぶくぶくする〕

アップル〔あっぷる〕【英語=apple】《名詞》 りんごジュースのような味や風味がする飲み物。「ラムネ・も・ 好きや・し・ あっぷる・も・ 好きや。」◆子どもの頃は、「あっぷる」が正式の名称であると思っていた。けれども、英語でアップルというのはりんごのことであると知ったときから、ちょっとおかしいと思い始めた。

◆朝日新聞大阪本社発行・2012(平成24)4月25日・夕刊の「ますます勝手に関西遺産」という週1回の連載記事で「アップル」が取り上げられた。記事の文章の中から、筆者の感覚と共通する事柄が書かれている部分を引用する。

 「『アップル』と聞くと、普通なら世界的な企業を連想しそうだ。ところが、神戸の下町っ子はジュースを思い浮かべる、らしい。

 神戸市兵庫区の駄菓子屋『淡路屋』で、アップルは『定番』だった。近所のおばあちゃんも、学校帰りの小学生も買いに来る。

 180ミリリットル、120円。いまどき珍しい透明のガラス瓶。ものすご~く薄い黄色で、瓶を握る指が透けて見える。間違いなく、着色料のなせる技だ。ラベルすら貼っていないから、何となく怪しい。」

 「戦後間もないころ、『みかん水』というジュースが親しまれた。中身はそれと同じなのだそうだ。水に砂糖、着色料、香料、酸味料を加えたもの。もちろん、無果汁。」

 以上の引用のうち、「薄い黄色」という部分だけは、そうであったような、なかったような気がする。赤い色があったようにも思う。

 そして、由来については次のような説明がある。

 「戦後間もない頃、長田、兵庫両区にはラムネやサイダーを作る零細業者が集まっていた。1950年代半ばにはアップルもあったという。だが、『元祖』は不明。どこかのオリジナル商品というわけではなく、それぞれに作り、発売していたようだ。」

 確かに、明石地域の子供たちも、この時代はラムネやアップルを飲んでいたと思う。サイダーはそれに比べると、ちょっと高級なイメージが伴う。

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2016年5月22日 (日)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (22)    (通算2020回)

日常生活語 「あ」⑱

 

あつ【圧】《名詞》 ある物体を押さえる力や噴き出す力。「水道管・の・ あつ・が・ 高い。」

あっ《感動詞》 ①物事に反応して心が動いたときに発する言葉。「あっ・ 怖(こわ)。あの・ 人・に・ ちょっと・ もの・を・ 言()ー・たら・ 言い返さ・れ・てまう。」「あっ・ 遅刻・や。間に合わ・へん。」②肯定の気持ちや、承諾する気持ちなどを伝えるときに発する言葉。「あっ・ わかっ・た。わし・に・ まかし・とき。」③相手に対して反応したり呼びかけたりするときに発する言葉。「あっ・ 危ない・ 止まれ。」〔⇒あ〕

あつあげ【厚揚げ】《名詞》 厚く切った豆腐を油で揚げたもの。「芋・と・ あつあげ・を・ いっしょに・ 炊く。」■対語=「うすあげ【薄揚げ】」

あつあつ【熱々】《形容動詞や()、名詞》 ①できたばかりで、熱さが強く残っている様子。また、そのようなもの。「焼きたての・ あつあつ・が・ 一番・ うまい。」「焼き芋・の・ あつあつ」「あつあつ・の・ 焼き芋」②焼け付くような熱さを持っている様子。「あつあつに・ 焼け付い・た・ 砂・の・ 上・を・ 歩く。」③男女がたいへん仲むつまじい様子。「あつあつの・ 新婚さん」◆①は、口に入れられないほど熱い様子を表し、「ぬくぬく」よりも熱を感じる。

あつい【暑い】《形容詞》 気温や体で感じる温度が適温より高い。苦痛を覚えるほどに気温が高い。自分の体温に近かったり高く感じられたりする。「むちゃくちゃ・ あつい・ 日ー・が・ 続き・まん・なー。」■対語=「さむい【寒い】」「さぶい【寒い】」

あつい【熱い】《形容詞》 ①固体や気体の温度が高くて、触れるとやけどをするように感じる。驚くばかりの高熱である。「あつい・ コーヒー・が・ 飲み・たい。」「ごっつい・ あつい・ 湯ー・や・さかい・ うめ・た。」②体温が高いと感じる。「体温計・で・ 計っ・たら・ 体・が・ ごっつー・ あつー・ なっ・とる。」■対語=「つめたい【冷たい】」「ちめたい【(冷たい)】」「ちべたい【(冷たい)】」「つべたい【(冷たい)】」。①=「ひやい【冷やい】」「ひやこい【冷やこい】」「ひやっこい【冷やっこい】」〔⇒あちい(熱い)

あつい【厚い】《形容詞》 平らな形のもので、かなりの厚みがある。物の表と裏などの間に幅がある。「あつい・ 紙・や・さかい・ 切りにくい。」「あつい・ お好み焼き」■対語=「うすい【薄い】」〔⇒ぶあつい【分厚い】、ふとい【太い】、ぶっとい(太い)、ぶとい(太い)

あつかう【扱う】《動詞・ワア行五段活用》 ①手で持ったり動かしたりして、その機能を発揮させる。「包丁(ほちょ)・は・ 上手に・ あつかわ・な・ 怪我する・で。」②自分の仕事の範囲として、受け持つ。ものを売買したりする。「何・を・ あつこー・とる・ 店・でっ・か。」■名詞化=あつかい【扱い】。⇒つかう【使う】

あつかましい〔あつかましー〕【厚かましい】《形容詞》 ①金銭や品物に対する所有欲が強い。「あいつ・は・ 何・でも・ 自分・の・ もん・に・ し・てまう・ あつかましー・ やつ・や。」②恥を恥とも感じないほど、自分勝手に好きなことをする様子。自分の利益になるように行動する様子。「自分・の・ こと・を・ まるで・ 人気者・の・よーに・ 思(おも)・て・ あつかましーに・ し・やがっ・とる。」③行動などが粗雑である。落ち着きがなくて、そそっかしい。「あつかましー・ 歩き方・を・ する・ 人・や。」「あつかましー・ 機械・の・ 使い方・を・ し・たら・ 怪我する・ぞ。」「あつかましー・ 計算・を・ し・とる・さかい・ やり直さ・な・ あか・ん。」⇒ずうずうしい【図々しい】⇒あらっぽい【荒っぽい】、あらくたい【荒くたい】

あつがり【暑がり】《名詞》 他の人よりよけいに暑さを感じること。また、そのように感じる人。暑くて仕方がないという姿勢や態度をとっていること。また、そのような人。「あつがりや・さかい・ 夏・に・ なっ・たら・ いつも・ 汗びっしょりや。」■対語=「さむがり【寒がり】」「さぶがり【寒がり】」「かじけ」

あっかんべ〔あっかんべー〕(赤っかんべ)】《感動詞》 相手を拒絶したくなったり、嫌悪の気持ちが強くなったりしたときに、相手に向かって言う言葉。「あっかんべ・ お前・の・ 言()ー・ こと・なんか・ 聞い・たら・へん。」◆実際に、指を目元にあてて、赤目をむく動作を伴うことが多い。さらに強調するときには「あっかんべーのべー」などと言うことがある。〔⇒あかべ【赤べ】、あかんべ【赤んべ】、あかべのべ【赤べのべ】

あつぎ【厚着】《名詞、動詞する》 衣服を何枚も重ねて着ること。「あつぎ・を・ し・たら・ かえって・ 風邪・(を・) ひく・よ。」■類語=「うすぎ【薄着】」

あつくるしい〔あつくるしー〕【暑苦しい】《形容詞》 ①温度や湿度が高くて、苦しさを感じるほどである様子。「梅雨・に・ なっ・て・ あつくるしー・ 日・が・ 続い・とる。」②見た目に暑く感じて、印象が良くない様子。「あつくるしー・ 格好・を・ し・て・ すん・まへ・ん。」〔⇒あつくろしい(暑苦しい)

あつくろしい〔あつくろしー〕(暑苦しい)】《形容詞》 ①温度や湿度が高くて、苦しさを感じるほどである様子。「あつくろしー・ 一日・やっ・た。」②見た目に暑く感じて、印象が良くない様子。「走っ・てき・た・さかい・ 汗・(を・) かい・て・ あつくろしー・て・ ごめん・や・で。」〔⇒あつくるしい【暑苦しい】

あっこ《名詞》 離れている、あの場所。かつての、あの時。あの状態。「その・ 荷物・は・ あっこ・に・ 置い・とい・てんか。」「あっこ・の・ 池・に・ はまっ・てん。」「火事・に・ なっ・た・ 家・は・ あっこ・や・ねん。」「あっこ・で・ 点・を・ 取ら・なんだ・さかい・ 負け・ても・た・ん・や。」〔⇒あすこ、あしこ、あそこ、あこ〕

あっこら〔あっこらー〕《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あっこら・を・ 探し・たら・ 見つかる・やろ。」「古い・ 駅・は・ あっこら・に・ あっ・た・ はず・や。」「あっこら・から・ 調子・が・ おかしー・ なっ・てき・てん。」◆複数を表すのではなく、ぼかして言うときに使う。〔⇒あすこら、あしこら、あそこら、あっちら、あしこらへん、あすこらへん、あそこらへん、あっこらへん、あっちらへん〕

あっこらへん《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。あの状態のあたり。「あっこらへん・の・ 波止・で・ 釣り・まほ・か。」「あっこらへん・の・ 店・で・ 売っ・とる・やろ。」「あっこらへん・は・ まだ・ のんきに・ 生活し・とっ・た・ 時代・や。」〔⇒あすこらへん、あしこらへん、あそこらへん、あっちらへん、あしこら、あすこら、あそこら、あっこら、あっちら〕

あつさ【熱さ】《名詞》 ものの温度が高いこと。ものの温度の高い程度。「油・の・ あつさ・を・ 見・て・ てんぷら・を・ 揚げる。」■類語=「つめたさ【冷たさ】」

あつさ【暑さ】《名詞》 気温が高いこと。気温の高い程度。「今年・の・ 夏・の・ あつさ・は・ 去年・と・は・ だいぶ・ 違う・なー。」「あつさ・も・ 寒さ・も・ 彼岸・まで・(と・) 言ー・まっ・しゃ・ろ。もうじき・ 温(ぬく)ー・ なり・まっ・せ。」■対語=「さむさ【寒さ】」「さぶさ【寒さ】」

あつさ【厚さ】《名詞》 物の表と裏、上と下などにある幅の程度。「あつさ・ 5寸・の・ 板・が・ 欲しい・ねん。」■類語=「うすさ【薄さ】」〔⇒あつみ【厚み】

あっさり《形容動詞や()、動詞する》 ①人柄が穏やかで、気兼ねをしなくてもよいような様子。態度や性格などがしつこくない様子。性質が淡泊である様子。「あっさりし・た・ 人・や・さかい・ 信用し・たら・ よろしー・ねん。」②抵抗感を感じないほどに、ものごとが行なわれる様子。ものごとを行うのに手数がかからない様子。「尋(たん)ね・たら・ あっさり・ 答え・を・ 教()せ・てくれ・た。」③味や色や形などが、淡泊であったり簡素であったりしている様子。「あっさりし・た・ 味・の・ ラーメン・を・ 食べ・た。」

あつし《名詞》 木綿などでできた分厚い布を織って作った上っ張りの衣服。「寒い・さかい・ あつし・を・ 着・ていく。」◆漁師などが着ることが多かった。

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2016年5月21日 (土)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (21)    (通算2019回)

日常生活語 「あ」⑰

 

あたりき【当たりき】《形容動詞や()》 どう考えても、そのようであるべきだと思われる様子。「お前・が・ 行か・んと・いか・ん・の・は・ あたりきやろ。」◆やや戯れた言い方である。〔⇒あたりきしゃりき【当たりきしゃりき】、あたりまえ【当たり前】、あたりまい(当たり前)、とうぜん【当然】

あたりきしゃりき【当たりきしゃりき】《形容動詞や()》 どう考えても、そのようであるべきだと思われる様子。「金・を・ 出し・て・ 買う・の・は・ あたりきしゃりきや。」◆かなり戯れた言い方である。〔⇒あたりき【当たりき】、あたりまえ【当たり前】、あたりまい(当たり前)、とうぜん【当然】

あたりさわり〔あたりさーり〕【当たり障り】《名詞》 他のものとの関係に差し支えが生じること。他のものに影響を及ぼすこと。「あたりさわり・の・ 無い・ 言い方・を・ する。」

あたりどし【当たり年】《名詞》 ①作物や漁獲物などがたくさん得られたり、良質のものが得られたりする年。「今年・は・ 西瓜・の・ あたりどし・や。」②幸運に恵まれる年。「宝くじ・に・ 当たっ・て・ 今年・は・ わし・の・ あたりどし・やっ・た。」

あたりぶん【当たり分】《名詞》 与えられる数量。分け前。割り当て。「あんた・の・ あたりぶん・は・ 5個・や。」「来・とる・ 人・が・ 多い・さかい・ 一人・の・ あたりぶん・は・ 少ない。」〔⇒あたり【当たり】

あたりまい(当たり前)】《形容動詞や()》 ①どう考えても、そのようであるべきだと思われる様子。「試験・の・ 前・に・ 勉強する・の・は・ あたりまいの・ こと・や。」②変わったところがなく普通である様子。特別でない様子。「あたりまいに・ 勉強し・とっ・たら・ 卒業・は・ できる。」〔⇒あたりまえ【当たり前】⇒とうぜん【当然】、あたりき【当たりき】、あたりきしゃりき【当たりきしゃりき】

あたりまえ【当たり前】《形容動詞や()》 ①どう考えても、そのようであるべきだと思われる様子。「梅雨・や・さかい・ 黴・が・ はえる・の・は・ あたりまえや。」②変わったところがなく普通である様子。特別でない様子。「あたりまえ・の・ やり方・で・ やっ・てみる。」〔⇒あたりまい(当たり前)⇒とうぜん【当然】、あたりき【当たりき】、あたりきしゃりき【当たりきしゃりき】

あたる【当たる】《動詞・ラ行五段活用》 ①ぶつかる。触れる。「自転車・に・ 乗っ・とっ・て・ 電信柱・に・ あたっ・た。」「人・に・ あたら・ん・よーに・ 歩く。」②命中する。狙ったとおりにうまくいく。「的(まと)・の・ 真ん中・に・ あたっ・た。」「試験・で・ やま・が・ あたっ・て・ 嬉しかっ・た。」③酷い目にあわせる。腹立たしさなどを誰かに向ける。「あいつ・一人・に・ あたら・ん・でも・ 良()ー・やろ。」④体に害を受ける。中毒する。「昨日・ 食()・た・ もん・に・ あたっ・た。」⑤腐る。「この・ 西瓜・ あたっ・とる・みたいや。」⑥受けることができる。貰える。「しんどい・ 仕事・やさかい・ 高い・ 給料・が・ あたる。」「3日・ずつ・ 休み・が・ あたる・ こと・に・ なっ・た。」「寄り合い・に・ 出・たら・ ジュース・が・ あたる・ねん。」⑦冷気・暖気・熱気・風の流れ・光などを受けるようにする。たき火・火鉢などに近くに寄って暖まる。「たき火・に・ あたっ・て・から・ 仕事・を・ 始める。」「お日さん・に・ あたる。」「扇風機・に・ あたる。」⑧指名を受ける。「授業中・に・ あたっ・て・ 困っ・た。」■他動詞は「あてる【当てる】」■名詞化=あたり【当たり】

あたん《名詞、動詞する》 ①何かをされた恨みを晴らすために、相手からされたのと同じようなことやそれ以上のことをやり返すこと。または、そのような行為。復讐。「ちょっと・ 言()ー・た・だけ・や・のに・ あたん・を・ さ・れ・た。」「ねずみ・が・ 天井・を・ あたんし・て・ 走り回っ・とる。」②腹立たしさのあまりに、手元にあるものを投げ飛ばすこと。「あたんし・て・ ご飯・を・ ひっくり返し・た。」◆①は、正面から堂々と仕返しをするのではなく、ひそかに行ったり、他に当てつけて行ったりするようなことを表すことが多い。⇒なげうち【投げ打ち】

あちい〔あちー〕(熱い)】《形容詞》 ①固体や気体の温度が高くて、触れるとやけどをするように感じる。驚くばかりの高熱である。「砂浜・が・ 焼け・て・ ごっつい・ あちー・なー。」②体温が高いと感じる。「でぼちん・が・ あちい・なー。」■対語=「つめたい【冷たい】」「ちめたい【(冷たい)】」「ちべたい【(冷たい)】」「つべたい【(冷たい)】」。①=「ひやい【冷やい】」「ひやこい【冷やこい】」「ひやっこい【冷やっこい】」〔⇒あつい【熱い】

あちち【熱ちち】《名詞、動詞する》 ①火や熱湯などに触れて、皮膚がただれること。また、そのようになったところ。「お湯・を・ ひっくり返し・たら・ あちちする・よ。」②つぼにあたる皮膚の上に置いたもぐさに火をつけて、その熱の刺激で病気を治す方法。「ごんたし・たら・ あちち・を・ すえる・ぞ。」③火や炭や熱湯などの熱いもの。「あちち・を・ 触っ・たら・ あか・ん・よ。」◆幼児語。〔⇒あちゃちゃ【熱ちゃちゃ】、あつつ【熱つつ】⇒やけど【火傷】、やけちゃ【焼けちゃ】⇒やいと(焼処)、きゅう【灸】、おきゅう【お灸】

あちゃ〔あちゃー〕《感動詞》 失敗したときなどに思わず口に出る言葉。しまった。「あちゃー・ 財布・を・ 忘れ・てき・た・がいな。」〔⇒ありゃ〕

あちゃちゃ【熱ちゃちゃ】《名詞、動詞する》 ①火や熱湯などに触れて、皮膚がただれること。また、そのようになったところ。「あちゃちゃせ・ん・よーに・ 気ーつけ・なはれ。」②つぼにあたる皮膚の上に置いたもぐさに火をつけて、その熱の刺激で病気を治す方法。「あちゃちゃの・ もぐさ」③火や炭や熱湯などの熱いもの。「あちゃちゃ・の・ お芋・を・ 新聞・で・ 包む。」◆幼児語。〔⇒あちち【熱ちち】、あつつ【熱つつ】⇒やけど【火傷】、やけちゃ【焼けちゃ】⇒やいと(焼処)、きゅう【灸】、おきゅう【お灸】

あちゃら《名詞》 ①自分から遠い位置。自分から遠い位置にあるもの。「もっと・ あちゃら・へ・ 行っ・て・ 遊び・なさい。」②あの人。あの人たち。「あちゃら・は・ どない・ 言()ー・とっ・て・の。」③外国。「あちゃら・から・ 来た・ 舶来品」■対語=「こちゃら」〔⇒あちら、あっち、あっちゃ。⇒あちゃらはん、あちらはん〕

あちゃらこちゃら《名詞》 自分から遠い位置にあるものと近い位置にあるものを含めた、いくつかのもの。あたり全体。「こけ・て・ ズボン・の・ あちゃらこちゃら・が・ 破れ・た。」〔⇒あちらこちら、あっちこっち、あっちゃこっちゃ〕

あちゃらはん《名詞》 ①あの人。あの人たち。「あちゃらはん・の・ 考え・も・ 聞か・んと・ 決めら・れ・へん。」②外国人。「あちゃらはん・の・ 食べ物・は・ 脂っこい。」◆敬意を込めた言い方である。■対語=「こちゃらはん」〔⇒あちらはん。⇒あちゃら、あちら、あっち、あっちゃ〕

あちら《名詞》 ①自分から遠い位置。自分から遠い位置にあるもの。「あちら・の・ 建物・が・ 病院・です。」②あの人。あの人たち。「あちら・の・ 考え・も・ 聞い・とか・な・ いか・ん。」③外国。「あちら・で・ はやっ・とる・ 歌」■対語=「こちら」〔⇒あちゃら、あっち、あっちゃ。⇒あちゃらはん、あちらはん〕

あちらこちら《名詞》 自分から遠い位置にあるものと近い位置にあるものを含めた、いくつかのもの。あたり全体。「会場・の・ あちらこちら・から・ 手ー・が・ 挙がっ・た。」〔⇒あちゃらこちゃら、あっちこっち、あっちゃこっちゃ〕

あちらはん《名詞》 ①あの人。あの人たち。「あちらはん・の・ 気持ち・は・ よー・ わから・へん。」②外国人。「あちらはん・は・ バター・や・ チーズ・が・ 好きや・なー。」◆敬意を込めた言い方である。■対語=「こちらはん」〔⇒あちゃらはん。⇒あちゃら、あちら、あっち、あっちゃ〕

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2016年5月20日 (金)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (20)    (通算2018回)

日常生活語 「あ」⑯

 

あだべた《名詞》 ①土地の表面。土の上。「あたべた・に・ 座っ・たら・ 服・が・ 汚れる。」②布団や畳などが敷かれているところから外れた場所。下にものを敷かないで、そこから外れたところ。「布団・から・ 出・ても・て・ あだべた〔=畳の上〕・で・ 寝・とる。」「あだべた〔=直の畳〕・に・ 座ら・んと・ 座布団・を・ 敷()ー・てください。」「あだべた〔=板の間〕・や・なし・に・ 畳・に・ 座り・なはれ。」〔⇒じべた【地べた】⇒じめん【地面】

あたま【頭】《名詞》 ①人や動物の体の中で、目・鼻・口などがあって、いちばん頂の部分。「あたま・を・ 動かさ・ない・で・ じっと・ し・てください。」②額よりも上の部分。体のいちばん上の部分。「帽子・を・ かぶら・へん・さかい・ あたま・の・ あたり・が・ よー・ 焼け・とる。」③一番上の部分。尖った先や、先端の部分。「釘・の・ あたま・を・ たたく。」④列などのはじめ。先頭。「あたま・から・ 数え・て・ 5人目・に・ 並ぶ。」⑤考える力。「あたま・の・ 良()ー・ 人・が・ うらやましー。」〔⇒どたま(ど頭)①②⑤⇒おつむ。⇒くび【首】⇒てんてん〕

あたまいた【頭痛】《名詞》 ①頭部に痛みを感じること。「風邪・を・ ひー・て・ あたまいた・に・ なっ・て・ 会社・を・ 休ん・だ。」②困った事柄。心の痛み。「今・は・ 息子・が・ あたまいた・の・ 種・や・ねん。」◆「ずつう【頭痛】」よりも、「あたまいた【頭痛】」を使う方が多い。〔⇒ずつう【頭痛】

あたまがあがる【頭が上がる】《動詞・ラ行五段活用》 恩や引け目などがなくて、屈辱感・劣等感などがない。「就職し・て・ やっと・ 親・に・ あたまがあがる・よーに・ なっ・た。」◆打ち消しの「…あがら・ん」「…あがら・へん」という形で使うことが多い。「子ども・の・ 時・から・ あいつ・に・は・ あたまがあがら・へん・ねん。」

あたまがかたい【頭が固い】《形容詞》 物わかりが悪い。融通がきかない。「あいつ・は・ あたまがかとー・て・ 人・の・ 言()ー・ こと・を・ 聞か・へん。」

あたまかくしてしりかくさず【頭隠して尻隠さず】《成句》 肝腎な部分や全体を隠したつもりであるのに一部分が見えていること。「ほっぺた・に・ きな粉・が・ つい・とる・よ。あたまかくしてしりかくさず・や・ぜ。」◆いろはカルタの言葉であるが、日常生活でもよく使われる。

あたまがさがる【頭が下がる】《動詞・サ行五段活用》 感心して、自然に敬う気持ちになる。尊敬に値する。「毎朝・ 道・を・ 綺麗に・ 掃除し・てくれ・て・ あたまがさがる・ 人・や。」

あたまかず【頭数】《名詞》 人の数。特に、何かを行うのに必要な人の数。「出席者・の・ あたまかず・を・ 数える。」「10人・ほど・の・ あたまかず・が・ 集まら・なんだら・ 中止・に・ する。」〔⇒にんずう【人数】

あたまがふるい【頭が古い】《形容詞》 従来からの考え方に固執している。「年寄(とっしょ)り・は・ あたまがふるー・ても・ しょがない・やろ。」

あたまのくろいねずみ【頭の黒い鼠】《名詞》 置いていた食べ物を、こっそりと食べてしまう人。「あたまのくろいねずみ・が・ 饅頭・を・ 食()・ても・た。」

あたまのさら【頭の皿】《名詞》 頭のてっぺんの部分の骨。頭蓋骨。「跳び上がっ・て・ 天井・で・ あたまのさら・を・ 撲っ・た。」

あたまむき【頭向き】《名詞、動詞する》 互いに頭を寄せ合う位置にあること。頭をある方向に向けていること。「南・を・ あたまむき・に・ し・て・ 寝る。」■対語=「あしむき【足向き】」「しりむき【尻向き】」「おいどむき【おいど向き】」〔⇒あたまむけ【頭向け】

あたまむけ【頭向け】《名詞、動詞する》 互いに頭を寄せ合う位置にあること。頭をある方向に向けていること。「あたまむけ・で・ とんど・の・ 周り・に・ 集まる。」「道・に・ あたまむけ・に・ し・て・ 車・を・ 停める。」■対語=「あしむけ【足向け】」「しりむけ【尻向け】」「おいどむけ【おいど向け】」〔⇒あたまむき【頭向き】

あたま()かかえる【頭()抱える】《動詞・ア行下一段活用》 ものごとに行き詰まって、考え込んだり悩んだりする。「商売・が・ うまい・こと・ いか・へん・さかい・ あたまかかえ・とる。」

あたま()ひねる【頭()捻る】《動詞・ラ行五段活用》 解決法などをあれこれ考える。一生懸命に問題や課題の答えを考える。「みんな・で・ あたまをひねっ・た・けど・ 何・も・ 思いつか・ず・や。」

あたま()ゆう【頭()結う】《動詞・ワア行五段活用》 髪を結んで整える。きちんとした髪型にする。「かみさん〔=髪結いさん〕・に・ 行っ・て・ あたまをゆー・てもらう。」

あたらしい〔あたらしー〕【新しい】《形容詞》 ①作られたり始まったりしてから、まだ時間があまり経っていない。最近のことである。「あたらしー・ 下駄・や・のに・ 歯ー・が・ 折れ・た。」②斬新さがある。今までにない、初めてのものである。「店・で・ あたらしー・ お菓子・を・ 見つけ・た。」「考え方・が・ あたらしー・さかい・ 面白い・と・ 思う。」③変化した後のものである。「あたらしー・ 校舎・に・ 移る。」④新鮮である。「あたらしー・ 野菜・は・ うまい。」■対語=「ふるい【古い】」

あたらしがり【新しがり】《名詞、形容動詞や()》 新しく売り出された物などを、すぐに買おうとしたり、実際に買ってしまうこと。目新しいものが好きであること。また、そのようにする人。「あたらしがり・や・から・ パソコン・ 買ー・た・ん・も・ 早かっ・た。」〔⇒あたらしもんくい【新し物食い】、あたらしや【新し屋】、はつもんくい【初物食い】

あたらしもんくい【新し物食い】《名詞》 新しく売り出された物などを、すぐに買おうとしたり、実際に買ってしまうこと。目新しいものが好きであること。また、そのようにする人。「あたらしもんくい・が・ また・ 役・に・ 立た・ん・ もん・を・ 買ー・てき・た。」〔⇒あたらしがり【新しがり】、あたらしや【新し屋】、はつもんくい【初物食い】

あたらしや【新し屋】《名詞》 新しく売り出された物などを、すぐに買おうとしたり、実際に買ってしまうこと。目新しいものが好きであること。また、そのようにする人。「あたらしや・や・さかい・ 新型・の・ 携帯(電話)・を・ 持っ・とる。」〔⇒あたらしがり【新しがり】、あたらしもんくい【新し物食い】、はつもんくい【初物食い】

あたり【辺り】《名詞》 ①ある場所から近い範囲。付近。「急に・ 雨・が・ 降っ・て・ あたり・が・ 暗(くろ)ー・ なっ・た。」②おおよその目安や見当をつけた場所。「三宮・の・ あたり・で・ 売っ・とる・やろ。」

あたり【当たり】《名詞》 ①抽選などで選ばれること。くじに当たること。思惑などが思い通りにうまくいくこと。「あたり・の・ くじ・を・ 引ー・た。」②ぶつかること。「あたり・が・ 悪ー・て・ ひっくり返っ・た。」③人とつきあったり、物に触ったりしたときの感じ。「周り・の・ 人・へ・の・ あたり・が・ 良()ー。」「あたり・が・ 来・た・ので・ 釣り上げ・た。」④与えられる数量。分け前。割り当て。「それ・が・ あんた・の・ あたり・や。」■対語=①「はずれ【外れ】」「すか」「すかたん」「すこたん」⇒とうせん【当籤】⇒あたりぶん【当たり分】

あたり【当たり】《接尾語》 それを単位として。「1人あたり・ 2本・ずつ・ 取っ・てください。」「1キロあたり・ 500円・で・ 売る。」「1軒あたり・ 千円・の・ 寄付」

あたり【辺り】《接尾語》 おおよその見当をつけた時や所などを示す言葉。「来週あたり・ 台風・が・ 来・そーや。」

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2016年5月19日 (木)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (19)    (通算2017回)

日常生活語 「あ」⑮

 

あせ【汗】《名詞》 暑さを感じたり、労働や運動をしたり、緊張したりしたときに、自然と皮膚から出てくる塩気を含んだ分泌液。「走っ・たら・ あせ・ かい・て・ べとべとに・ なっ・た。」

あぜ【畦】《名詞》 ①土を細長く盛り上げて田畑の区画の仕切りにしたもの。「あぜ・に・ 豆・を・ 植え・た。」②畑で、種をまいたり作物を植えたりするために、間隔をおいて幾筋も土を細長く盛り上げたもの。「あぜ・を・ 作っ・て・ 苗・を・ 植える。」◆「あで」という発音にもなる。⇒あぜみち【畦道】⇒うね【畝】

あせかき【汗かき】《名詞》 大量に汗をかく傾向のある人。「あいつ・は・ あせかき・の・ 性分・や。」

あせだく【汗だく】《形容動詞や()》 暑かったり労働や運動をしたりして、大量に汗をかいて、後から後から流れ出る様子。「朝・から・ あせだくで・ 掃除・を・ し・た。」

あせびっしょり【汗びっしょり】《形容動詞や()》 汗を大量にかいて、すっかり濡れている様子。「駅・から・ 走っ・てき・た・さかい・ あせびっしょりに・ なっ・た。」

あせぶ(汗疹)】《名詞》 ひどく汗をかいたために、皮膚にできる赤い小さな吹き出物。「あせぶ・を・ 手ー・で・ かい・たら・ あか・ん・よ。」〔⇒あせも【汗疹】、あせぼ(汗疹)

あせふき【汗拭き】《名詞》 流れる汗をぬぐうのに用いる、手ぬぐいやタオルやハンカチなど。「あせふき・を・ 腰・に・ 下げ・て・ 掃除・を・ する。」

あせぼ(汗疹)】《名詞》 ひどく汗をかいたために、皮膚にできる赤い小さな吹き出物。「背中・に・ あせぼ・が・ でけ・て・ かいい・ねん。」〔⇒あせも【汗疹】、あせぶ(汗疹)

あぜまめ【畦豆】《名詞》 田の畦を利用して植える大豆。「あぜまめ・を・ 入れ・て・ ご飯・を・ 炊く。」◆「あでまめ」という発音にもなる。

あせみず【汗水】《名詞》 働いたり運動したりして、水のように流れ出る汗。「あせみず・ 垂らし・て・ 働く。」

あぜみち【畦道】《名詞》 土を細長く盛り上げて田畑の区画の仕切りにしたもの。「あぜみち・に・ たんぽぽ・が・ 咲い・とる。」◆「あでみち」という発音にもなる。〔⇒あぜ【畦】

あせも【汗疹】《名詞》 ひどく汗をかいたために、皮膚にできる赤い小さな吹き出物。「赤ちゃん・の・ あせも・に・ 天花粉(てんかふ)・を・ 塗る。」〔⇒あせぼ(汗疹)、あせぶ(汗疹)

あせり【焦り】《名詞》 ①先を急ぐような気持ちになって、いらいらすること。「あせり・が・ 事故・の・ もと・や。」②そのことが実現するようにと気をもんで、落ちつきを失うこと。「あせり・が・ あっ・たら・ 試合・に・ 勝た・れ・へん・ぞ。」

あせる【焦る】《動詞・ラ行五段活用》 先を急ぐような気持ちになって、いらいらして気をもむ。そのことが実現するようにと思って気をもんで、落ちつきを失う。「あせっ・て・ ご飯・ 食べ・とっ・て・ お茶碗・ 落とし・ても・た。」■名詞化=あせり【焦り】〔⇒せく【急く】、せける【急ける】、きがせく【気が急く】

あせる【褪せる】《動詞・サ行下一段活用》 太陽に当たったり時間が経ったりして、本来そなえていた色や艶などが、薄くなったり鮮やかさがなくなったりする。「カーテン・の・ 色・が・ あせる。」

あそこ《名詞》 離れている、あの場所。かつての、あの時。あの状態。「あそこ・に・ 見える・の・が・ 明石海峡大橋・や。」「あそこ・の・ 店・は・ いつも・ 繁盛し・とる。」◆「あすこ」と言うことが多く、「あそこ」はやや改まった場合などに使うことが多い。〔⇒あすこ、あっこ、あしこ、あこ〕

あそこら〔あそこらー〕《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あそこらー・の・ 店・は・ 値切っ・ても・ 負け・てくれ・へん・やろ。」◆複数を表すのではなく、ぼかして言うときに使う。「あすこら」と言うことが多く、「あそこら」はやや改まった場合などに使うことが多い。〔⇒あすこら、あっこら、あしこら、あしこらへん、あすこらへん、あそこらへん、あっこらへん、あっちら、あっちらへん〕

あそこらへん《名詞》 あの辺り。「あそこらへん・は・ 高級住宅街・や・なー。」◆「あすこらへん」と言うことが多く、「あそこらへん」はやや改まった場合などに使うことが多い。〔⇒あすこらへん、あっこらへん、あしこらへん、あっちらへん、あしこら、あすこら、あそこら、あっこら、あっちら〕

あそび【遊び】《名詞》 面白いことや好きなことをして楽しむこと。趣味や娯楽で好きなことをすること。「あそび・に・ 行っ・て・ まだ・ 帰っ・てこ・ん。」「あそび・で・ 城・の・ こと・を・ 調べる。」

あそびはんぶん【遊び半分】《形容動詞や()》 集中心や熱意を失って、ものごとに一生懸命に取り組まない様子。「あそびはんぶんで・ 勉強し・たら・ 身・に・ つか・へん。」

あそぶ【遊ぶ】《動詞・バ行五段活用》 ①面白いことや好きなことをして楽しむ。「テニス・を・ し・て・ あそぶ。」②仕事や勉強をしないで時を過ごす。「あそん・どっ・たら・ 給料・が・ もらわ・れ・へん。」③利用や活用をしていない。「あそん・どる・ 土地・が・ ある。」■名詞化=あそび【遊び】

あた〔あたっ〕《副詞》 大変であるという意味を表したり、不快感を表したりするときに使う言葉。なんとまあ。馬鹿げたことに。「あた・ 天気・が・ 悪い。」「あんな・ こと・を・ 言わ・れ・て・ あた・ 腹・が・ 立つ。」◆意味は、接頭語(次の見出し語)と同じであるが、長い句の前に付くことがあり、その場合は副詞と考えられる。

あた〔あたっ〕《接頭語》[形容詞・形容動詞などの前に付く] 大変であるという意味を表したり、不快感を表したりするときに使う言葉。なんとまあ。馬鹿げたことに。「今・から・ 行け・()・ 言わ・れ・たって、そんな・ あたしんどい・ こと・なんか・ でけ・まへん。」「犬・が・ あたっ汚(ちゃ)ない・ うんこ・を・ し・とる。」◆形容詞の前に付いて、「あたあほらしー【阿呆らしい】」「あたしんどい【辛労い】」「あたおもろない【面白ない】」「あたおとろしー【恐ろしい】」「あためんどい」「あためんどくさい【面倒くさい】」「あたあつい【暑い】」「あたっちゃない【(汚い)】」などとなる。また、形容動詞の前に付いて、「あたせっしょう【殺生】や」などとなる。

あだ【仇】《名詞》 悪意を持った仕返し。遺恨。「恩・が・ あだ・に・ なる・よーな・ こと・を・ する。」

あだうち【仇討ち】《名詞、動詞する》 自分の主君や肉親などを害した人を討って恨みを晴らすこと。強い敵意を持って仕返しをすること。敵を攻撃して殺すこと。「赤穂浪士・の・ あだうち・の・ 話」

あたたかい【暖かい】《形容詞》 気候・温度などが寒すぎず暑すぎず、ほどよい感じである。保温の効果のある衣類などを身につけて、体に寒さを感じない。「12月・に・ 沖縄・へ・ 行っ・たら・ こっち・と・ 違(ちご)・て・あたたかかっ・た。」

あたたかい【温かい】《形容詞》 気持ちが通い合って情け深い。愛情や思いやりがこもっている。「みんな・が・ あたたかく・ 歓迎し・てくれ・た。」

あだな【渾名】《名詞》 他人を親しんだり嘲ったりするために、その人の特徴などをとらえて、本名以外に付けた呼び名。「この頃・の・ 子ども・は・ あだな・で・ 呼び合わ・へん・さかい・ あじけない・ 気持ち・が・ する。」

あたふた《副詞と、動詞する》 予想外のことに出くわしたりして、対応にあせって、ばたばたと慌てる様子。「あたふたし・とっ・たら・ 怪我する・で。」

 

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2016年5月18日 (水)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (18)    (通算2016回)

日常生活語 「あ」⑭

 

あしこらへん《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あしこらへん・まで・ 歩い・ていか・へん・か。」〔⇒あすこらへん、あっこらへん、あそこらへん、あしこら、あすこら、あそこら、あっこら、あっちら、あっちらへん〕

あじさい【紫陽花】《名詞》 梅雨の頃などに、青白色・紫色・薄紅色などの小さな花が丸く集まって咲く、背の低い落葉樹。「あじさい・が・ 梅雨・の・ 雨・に・ ぬれ・とる。」

あした【明日】《名詞》 今日の次の日。「あした・の・ 天気・は・ 雨・みたいや。」「あした・の・ 命・は・ わから・へん。」◆明日のことを「あしたのひ【明日の日】」と言い、明朝のことを「あしたのあさ【明日の朝】」と言い、明日の日中の時間帯のことを「あしたのひる【明日の昼】」と言い、明晩のことを「あしたのばん【明日の晩】」と言うことがある。明日から後の言い方は、「あした【明日】」「あさって【明後日】」「しあさって【明々後日】」「ごあさって【五・明後日】」「ろくあさって【六・明後日】」となる。「ななあさって」以降はほとんど使わない。〔⇒あす【明日】

あしつぎ【足継ぎ】《名詞》 高いところのものを取ったり、高いところで何かをするときに乗る台。足下の高さを補うためのもの。「あしつぎ・に・ のっ・て・ 棚・の・ 上・を・ 整理する。」〔⇒ふんまえ【踏ん前】、ふみだい【踏み台】

あじない【味ない】《形容詞》 ①材料や味付けが良くなくて、美味しくない。「値ー・の・ 割り・に・は・ あじない・ 料理・や。」②水っぽくて味が乏しい。味がついていないようで良くない。「高い・ 値ー・や・のに・ あじない・ 料理・や。」「あじない・さかい・ 醤油・を・ かける。」③味を感じることができない。「熱・が・ あっ・て・ ご飯・が・ あじない・ねん。」■対語=「うまい【(美味い)】」「おいしい【美味しい】」「いける」〔⇒もみない。①②⇒うまない【美味ない】、うもない(美味ない)⇒まずい【不味い】⇒うすい【薄い】、みずくさい【水臭い】、あまい【甘い】

あしのうら【足の裏】《名詞》 足首から先の、地面につく側。「あしのうら・が・ 腫れ・て・ 歩き・にくい。」■対語=「あしのこう【足の甲】」

あしのこう〔あしのこー〕【足の甲】《名詞》 足首から先の、爪のある側。「足・の・ 上・に・ もの・を・ 落とし・て・ あしのこー・が・ 痛い。」■対語=「あしのうら【足の裏】」

あしば【足場】《名詞》 ①高い所へ上ったりそこで仕事をするときに、足を置く場所。「じゅるじゅるの・ 田圃・の・ あしば・の・ 悪い・ ところ・で・ 仕事する。」②高いところでの作業のために、パイプなどを組んで作ったもの。「あしば・を・ 組ん・で・ 家・の・ 壁・を・ 塗る。」

あしふみ〔あしぶみ〕【足踏み】《名詞、動詞する》 ①同じところを動かないで、歩くように足を上げ下げすること。「その・ 場・で・ あしぶみ・を・ し・なさい。」②ものごとがはかどらない状態にあること。「話し合い・は・ あしぶみ・で・ 前・へ・ 進ん・どら・へん。」③足で踏んで機械類を動かすこと。「あしふみ・の・ ミシン」

あじみ〔あじみー〕【味見】《名詞、動詞する》 少し食べたり飲んだりして、味の様子を試すこと。「梅酒・の・ あじみ・を・ し・たら・ うまかっ・た。」

あしむき【足向き】《名詞、動詞する》 互いに足を寄せ合う位置にあること。足をある方向に向けていること。「ひとつ・の・ 炬燵・に・ あしむき・に・ 布団・を・ ひく。」■対語=「あたまむき【頭向き】」〔⇒あしむけ【足向け】

あしむけ【足向け】《名詞、動詞する》 互いに足を寄せ合う位置にあること。足をある方向に向けていること。「あの・ 人・に・は・ あしむけ・で・ 寝・られ・へん。」■対語=「あたまむけ【頭向け】」〔⇒あしむき【足向き】

あじもしゃしゃりもない【味もしゃしゃりも無い】《形容詞》 ①その食べ物や飲み物は味わいや風味に欠けている。「安物・の・ 酒・は・ あじもしゃしゃりもない・なー。」②ものの言い方がつっけんどんで、話し合ったり考えたりしようとする余地がない。「あんな・ 言い方・を・ し・たら・ あじもしゃしゃりもない・やない・か。」◆「あじもしゃしゃりもあら・へん」という言い方もする。

あしもと【足元・足下】《名詞》 ①立っている足のまわり。歩いている足のまわり。「雨・が・ 降っ・て・ あしもと・が・ 悪い・のに・ よー・ 来・てくれ・た。」「あしもと・の・ ごみ・を・ 拾(ひら)う。」②歩くときの足の運び具合。「飲み過ぎ・て・ あしもと・が・ ふらふらする。」

あしら〔あしらー〕《名詞》 ①自分たちを指す言葉。「そんな・ 難しー・ こと・は・ わしら・に・ わかる・かい。」②遠慮したり卑下したりする気持ちをこめて、自分自身を指す言葉。「あしらー・ 明日・ 釣り・に・ 行く・ねん。」〔⇒うちら、あっしら、あてら、おれら【俺ら】、おらら、おいら、わいら、わしら、わたしら【私ら】、わたいら(私ら)、わっしら(私ら)、わてら、ぼくら【僕ら】

あじわう【味わう】《動詞・ワア行五段活用》 食べ物や飲み物の味を試してみたり、おいしさを楽しんだりする。「がつがつ・ 食わ・んと・ あじおー・て・ 食べ・なはれ。」■名詞化=あじわい【味わい】

あじをおぼえる【味を覚える】《動詞・ア行下一段活用》 ①一度食べたものの味を記憶する。「小さい・ 子・や・けど・ おいしい・ もん・の・ あじをおぼえ・とる・ねん。」②一度うまくいったので、再び同じことを期待する。「宝くじ・の・ あじをおぼえ・ても・た。」⇒あじをしめる【味を占める】

あじをしめる【味を占める】《動詞・マ行下一段活用》 一度うまくいったので、再び同じことを期待する。「あじをしめ・て・ 株・を・ 買()ー・た・けど・ 今度・は・ あか・なんだ。」〔⇒あじをおぼえる【味を覚える】

あす【明日】《名詞》 今日の次の日。「また・ あす・ 寄せ・てもらい・ます。」◆「あした」と言うことが多く、「あす」はやや改まった場合などに使うことが多い。〔⇒あした【明日】

あずかる【預かる】《動詞・ラ行五段活用》 ①他人のものなどを引き受けて、責任を持って保管する。「友だち・の・ 赤ちゃん・を・ あずかる。」②金融機関が貯金を引き受ける。「農協・も・ 定期・で・ あずかっ・てくれる・」■他動詞は「あずける【預ける】」■名詞化=あずかり【預かり】

あずき【小豆】《名詞》 餡や赤飯などを作るのに使う、細長いさやの中に黒みがかった赤色の種ができる豆。「どら焼き・に・ あずき・の・ 餡・を・ 入れる。」

あずける【預ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①自分のものを他人に渡して、保管してもらう。「家・の・ 鍵・を・ あずけ・とく。」②金融機関に貯金する。「銀行・に・ あずけ・ても・ 利子・が・ 少ない。」■自動詞は「あずかる【預かる】」■名詞化=あずけ【預け】

あすこ《名詞》 離れている、あの場所。かつての、あの時。あの状態。「あすこ・に・ 置い・た・けど・ 取り・に・ 行っ・たら・ もー・ なかっ・た。」「あすこ・から・ 調子・が・ 悪ー・ なり・かけ・た・ん・や。」〔⇒あしこ、あっこ、あそこ、あこ〕

あすこら〔あすこらー〕《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あすこら・に・ 川・が・ 流れ・とる・はず・や。」◆複数を表すのではなく、ぼかして言うときに使う。〔⇒あっこら、あしこら、あそこら、あしこらへん、あすこらへん、あそこらへん、あっこらへん、あっちら、あっちらへん〕

あすこらへん《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あすこらへん・から・ 会社・の・ 景気・が・ 悪なっ・てき・た。」〔⇒あしこらへん、あっこらへん、あそこらへん、あしこら、あすこら、あそこら、あっこら、あっちら、あっちらへん〕

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2016年5月17日 (火)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (17)    (通算2015回)

日常生活語 「あ」⑬

 

あさづけ【浅漬け】《名詞》 糠や塩などで短い日数や時間だけ漬けた茄子、胡瓜、大根などの漬け物。「茄子・の・ あさづけ・で・ お茶漬け・を・ 食べる。」

あさって【明後日】《名詞》 明日の次の日。明後日。「あさって・の・ 日曜・は・ 運動会・や。」◆「きょう【今日】」より後の一日ごとの言い方は、「あした【明日】」「あさって【明後日】」「しあさって【明々後日、四明後日】」「ごあさって【五明後日】」となる。戯れて、「ろくあさって【(六明後日)】」「ななあさって【(七明後日)】」と続けることもある。

あさっぱら【朝っ腹】《名詞》 朝早い時刻。「あさっぱら・から・ 酒・ 飲ん・で・ 困っ・た・ やつ・や。」「あさっぱら・に・ 大けな・ 音・を・ 出し・て・ やかましー・なー。」◆どちらかというと、望ましくないことについて言うことが多い。

あさばん【朝晩】《名詞》 ①朝と晩。「あさばん・ 冷える・よーに・ なっ・てき・た。」②朝となく晩となく、いつでも。「兄弟・で・ あさばん・ 喧嘩・ばっかし・ し・とる。」

あさひ【朝日】《名詞》 朝に昇る太陽。朝の、昇って間もない太陽。また、その光。「窓・に・ あさひ・が・ 当たっ・て・ まぶしー。」■対語=「ゆうひ【夕日】」

あさぶら【麻裏】《名詞》 平たく編んだ麻の繊維を使って作った草履。麻裏草履に似せて、ゴムだけで成型した草履。「小学校・の・ 頃・は・ あさぶら・ 履い・て・ 学校・へ・ 行き・よっ・た・なー。」◆昭和30年代では、もっぱらゴム製のものを指していた。

あさま【朝間】《名詞》 朝のうち。午前中。「あさま・は・ よー・ 冷え・て・ 寒かっ・た・なー。」〔⇒あさんま【朝ん間】

あざみ【薊】《名詞》 野山に生えて夏に赤紫色の花をつける、葉の縁にとげのある草花。「あざみ・を・ 手・で・ さわっ・たら・ 痛い・よ。」

あさめし【朝飯】《名詞》 一日の始まりに食べる食事。「あさめし・に・は・ 味噌汁・が・ ない・と・ あか・ん。」◆「あさごはん【朝御飯】」のややぞんざいな言い方である。■対語=「ひるめし【昼飯】」「ばんめし【晩飯】」〔⇒あさごはん【朝御飯】、ちょうしょく【朝食】、あさ【朝】

あさめしまえ【朝飯前】《①名詞、②形容動詞や()》 ①朝食を食べる前の時間。「毎日・ あさめしまえ・に・ 散歩する。」②ものごとをたやすく行う様子。なんでもなくできる様子。「その・ぐらい・の・ 計算・は・ あさめしまえや。」⇒いちころ【一ころ】、おちゃのこ【お茶の子】、おちゃのこさいさい【お茶の子さいさい】、へのかっぱ【屁の河童】

あさやけ【朝焼け】《名詞、動詞する》 太陽が昇る頃、東の空が赤く染まること。「あさやけ・の・ 空・が・ 綺麗や。」■対語=「ゆうやけ【夕焼け】」

あざらし【海豹】《名詞》 寒い地方に住む、4つの足はひれのようになっていて首が短く、泳ぎのうまい哺乳類の大形動物。「動物園・で・ あざらし・を・ 見る。」

あさり【浅蜊】《名詞》 浅い海の砂地にすむ、食用となる小さな二枚貝。「潮干狩り・で・ 獲っ・てき・た・ あさり・の・ お汁(つい)・は・ うまい・なー。」〔⇒あさりがい【浅蜊貝】

あさり【漁り】《接尾語》[名詞に付く] 欲しいものを手に入れようとして、探し回ること。「古本あさり・を・ し・て・ 半日・ 過ごし・た。」「ごみ箱あさり」

あさりがい【浅蜊貝】《名詞》 浅い海の砂地にすむ、食用となる小さな二枚貝。「あさりがい・を・ 佃煮・に・ する。」〔⇒あさり【浅蜊】

あさる【漁る】《動詞・ラ行五段活用》 ①食べ物を手に入れようとして、探し求める。「鴉・が・ ごみ箱・を・ あさっ・とる。」②欲しいものを手に入れようとして、探し回る。「骨董品・を・ あさっ・て・ 掘り出し物・を・ 見つけ・た。」■名詞化=あさり【漁り】

あさんま【朝ん間】《名詞》 朝のうち。午前中。「あさんま・に・ 仕事・を・ すまし・てまう。」◆「あさんま・の・うち」とも言うので、「あさんま」を単に〈朝〉という意味で使うこともあるようである。〔⇒あさま【朝間】

あし【足、脚】《名詞》 ①人や動物が体を支えて、立ったり歩いたり跳んだりするときに使う体の部分。「こけ・て・ あし・を・ くんにゃかし・た。」②足首から下の部分。「あし・の・ 裏・が・ 痛い。」③物の下の方にあって、それ全体を支えている部分。「机・の・ あし」「椅子・の・ あし」⇒あいや、あいよ、あんよ〕

あし《名詞》 自分自身を指す言葉。「あし・は・ そんな・ こと・は・ 知ら・ん。」〔⇒うち、あっし、あて、おれ【俺】、おら、おい、わい、わし、わたし【私】、わたい()、わっし()、わて、ぼく【僕】

あじ【味】《名詞》 食べたり飲んだりしたときに舌で得られる、甘い・辛い・渋い・熱い・冷たいなどのさまざまな感じ。「良()ー・ あじ・の・ 玉子焼き・や。」

あじ【鯵】《名詞》 暖かい海にすみ、背中は青く腹は銀色で、うろこの変形した硬い突起を体側に持つ魚。「あじ・の・ 干物・を・ 焼く。」「あじ・を・ 開き・に・ する。」

あしあと【足跡】《名詞》 歩いた後に残る、足の形。「犬・の・ あしあと・が・ 残っ・とる。」〔⇒あしがた【足形】

あしいた【足痛】《名詞》 怪我や疲労などによって足が痛むこと。「あしいた・で・ 歩き・にくい。」

あしおと【足音】《名詞》 歩いたり走ったりするときに、足が地面や床などにあたって出る音。「下駄・の・ あしおと・が・ 近づい・てき・た。」

あしか【海驢】《名詞》 体は黒褐色で4つの足はひれのようになっていて、オットセイよりも大きな体の、海にすむ哺乳類の動物。「あしか・が・ 上手に・ 泳い・どる。」

あしかけ【足掛け】《名詞、動詞する》 ①年・月・日を数えるときの、はじめ・終わりの半端な年・月・日の数字も1として数えるやりかた。「あしかけ・ 3年・ かかっ・て・ 家・を・ 建て替え・た。」②鉄棒に足をかけて上がったり回転したりすること。「やっと・ あしかけし・て・ 上がれ・る・よーに・ なっ・た。」③相撲・柔道などの競技で、自分の足を相手の足にかけて倒すやり方。「むちゃな・ あしかけ・は・ ひきょうや・ぜ。」

あじかげん【味加減】《名詞》 食べ物に調味料などで味をつけること。また、その程度。「酢・を・ 入れる・ あじかげん・が・ 難しい。」

あしがた【足形】《名詞》 歩いた後に残る、足の形。「畳・の・ 上・に・ 泥棒・の・ あしがた・が・ 付い・とる。」〔⇒あしあと【足跡】

あしがはやい【足が速い】《形容詞》 ①食べ物が腐りやすい。「饅頭・は・ あしがはやい・さかい・ 早()よ・ 食べ・なはれ。」②歩いたり走ったりする速度が高い。「あしのはやい・ やつ・に・ 追い抜か・れ・ても・た。」③ものがどんどん売れる。「この・ 品物・は・ あしがはやい。」

あしくび【足首】《名詞》 脚の先端部で、自在に屈曲できる、かかとの上の細くなっている部分。「あしくび・に・ 包帯・を・ 巻く。」

あじけない【味気ない】《形容詞》 ものごとに面白みや張り合いがない。風情に欠けて、つまらない。「阪神・が・ 負け・た・ 日ー・は・ あじけない・のー。」「あじけない・ 話し方・を・ する・ 人・や。」

あしこ《名詞》 離れている、あの場所。かつての、あの時。あの状態。「あしこ・の・ 山・に・ 登ろ・ー・か。」「あしこ・で・ 手ー・を・ 打っ・とか・な・ あか・ん・やろ。」〔⇒あすこ、あっこ、あそこ、あこ〕

あしこら〔あしこらー〕《名詞》 あの場所のあたり。あの時のあたり。「あしこら・に・ 駅・が・ ある・ん・やろ。」◆複数を表すのではなく、ぼかして言うときに使う。〔⇒あすこら、あっこら、あそこら、あしこらへん、あすこらへん、あそこらへん、あっこらへん、あっちら、あっちらへん〕

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2016年5月16日 (月)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (16)    (通算2014回)

日常生活語 「あ」⑫

 

あげる【揚げる】《動詞・ガ行下一段活用》 ①空中の高いところへ移るようにさせる。「国旗・を・ あげる。」「凧・を・ あげる。」④食べ物を熱い油の中に入れて火を通して、食べられるようにする。「芋・を・ あげる。」■自動詞は「あがる【揚がる】」■対語=①「さげる【下げる】」

あげる【上げる】《接尾語・ガ行下一段活用》[動詞の連用形に付く] その動作や状態がそれ以上続かない段階に達するようにさせることを表す言葉。すっかりそのようにするということを表す言葉。「宿題を・ 仕あげる。」「子ども・を・ 育てあげ・て・から・ もーいっぺん・ 会社・に・ 勤め・た。」■自動詞をつくる接尾語は「あがる」■名詞化=あげ【上げ】

あけわたす【明け渡す】《動詞・サ行五段活用》 自分のいたところや立場・地位などから退いて、それを他人に渡す。「家・を・ あけわたす。」■名詞化=あけわたし【明け渡し】

あこ《名詞》 離れている、あの場所。かつての、あの時。あの状態。「あこ・に・ 置い・とい・た・ 本・を・ 知ら・ん・か。」「時計・は・ あこ・に・ 忘れ・てき・た・みたいや。」「あこ・で・ もーいっぺん・ 踏ん張っ・とい・たら・ よかっ・てん・けど・な。」「あこ・から・ バブル・の・ 時代・に・ 入っ・た・ん・や。」〔⇒あそこ、あしこ、あすこ、あっこ〕

あご【顎】《名詞》 ①口の上下にあって、食べ物をかんだり声を出すのに役立つ部分。「あご・に・ 餅・が・ ひっつい・て・ 取れ・へん。」②顔の下の方にあって、口より下の部分の外側。「あご・の・ 長い・ 人」「あご・が・ ふっくらと・ し・た・ 人」〔⇒あごた【顎た】、あごたん【顎たん】、おとがい〕

アコーデオン〔あこーでおん〕【英語=accordion】《名詞》 蛇腹を伸縮させて空気を出し入れしながら、鍵盤を用いて音を出す楽器。手風琴。「あこーでおん・の・ 伴奏・で・ 流行歌・を・ 歌う。」

あこする〔あこーする〕(赤する)】《動詞・サ行変格活用》 ①赤くないものを赤くする。赤色を濃くする。「トマト・は・ もー・ ちょっと・ あこーし・て・から・ ちぎる・ こと・に・ する。」②恥ずかしさや怒りなどを感じて顔を赤らめる。「顔・を・ あこーし・て・ 怒っ・とる。」■自動詞は「あこなる【(赤なる)】」〔⇒あかする【赤する】

あこする〔あこーする〕【明する】《動詞・サ行変格活用》 ①暗い状態を明るくする。「電気・(を・) つけ・て・ あこし・てくれ・へん・か。」②性格などを、朗らかで楽しそうにする。「クラス・を・ あこーする・ 子・は・ 人気者・に・ なる。」■自動詞は「あこなる【明なる】」■対語=「くろする【暗する】」〔⇒あかする【明する】

あごた【顎た】《名詞》 ①口の上下にあって、食べ物をかんだり声を出すのに役立つ部分。「あごた・の・ 噛み合わせ・が・ 悪い。」②顔の下の方にあって、口より下の部分の外側。「あごた・が・ とがっ・た・ 人」「あごた・に・ ご飯粒・ つい・とる・よ。」〔⇒あご【顎】、あごたん【顎たん】、おとがい〕

あごたん【顎たん】《名詞》 ①口の上下にあって、食べ物をかんだり声を出すのに役立つ部分。「硬い・ もん・を・ 噛ん・で・ あごたん・が・ 疲れ・た。」「あごたん・が・ 外れ・た。」②顔の下の方にあって、口より下の部分の外側。「あごたん・で・ 人・を・ 使い・よる。」〔⇒あご【顎】、あごた【顎た】、おとがい〕

あごでつかう【顎で使う】《動詞・ワア行五段活用》 威張った態度で他人に指図や命令をする。「人・を・ あごでつかう・よーな・ こと・を・ し・たら・ あか・ん。」

あこなる〔あこーなる〕(赤なる)】《動詞・ラ行五段活用》 ①赤くないものが赤くなる。赤色が濃くなる。「柿・の・ 実・が・ あこーなっ・た。」②恥ずかしさや怒りなどを感じて顔が赤らむ。赤面する。「恥ずかしゅー・て・ 顔・が・ あこなっ・た。」■他動詞は「あこする【(赤する)】」〔⇒あかなる【赤なる】

あこなる〔あこーなる〕【明なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①暗い状態から明るくなる。「雨・が・ 止ん・で・ 空・が・ あこーなっ・た。」「電気・を・ つけ・たら・ あこなっ・た。」②性格などが、朗らかで楽しそうになる。「部活・に・ 入っ・て・から・ だいぶ・ あこなっ・た。」■他動詞は「あこする【明する】」■対語=「くろなる【暗なる】」〔⇒あかなる【明なる】

あごひぼ(顎紐)】《名詞》 風で飛ばされないように、かぶるときに帽子から顎に向けて掛ける紐。「風・が・ 強い・さかい・ あごひぼ・を・ ひっかけ・とく。」〔⇒あごひも【顎紐】

あごひも【顎紐】《名詞》 風で飛ばされないように、かぶるときに帽子から顎に向けて掛ける紐。「学生帽・に・ 付い・とる・ あごひも・は・ 飾り・や。」〔⇒あごひぼ(顎紐)

あさ【朝】《名詞》 ①夜が明けた頃。日の出から数時間の間。「あさ・ 目・が・ 覚め・たら・ 雨・が・ 降っ・とっ・た。」②午前。日の出から正午までの間。「夏休み・は・ あさ・の・ うち・に・ 宿題・を・ する。」③一日の始まりに食べる食事。「あさ・は・ もー・ 食べ・た・か。」⇒あさごはん【朝御飯】、あさめし【朝飯】、ちょうしょく【朝食】

あさ【麻】《名詞》 ①夏に薄緑色の小さな花が咲き、茎の皮から繊維を作る植物。「あさ・が・ 生え・とる。」②その植物の繊維で作った布。「夏・は・ あさ・の・ 座布団・を・ 使う。」

あざ【痣】《名詞》 ①皮膚にできる、赤や黒の色をした部分。「顔・に・ あざ・が・ ある。」②体を強く撲ったりして、内出血を起こして青く見えるところ。「撲っ・て・ あざ・に・ なっ・た。」◆②は「しん・どる・ ところ【死ん・どる・所】」とも言う。

あさい【浅い】《形容詞》 ①水面や地面からの距離が短い。「あさい・ 所・に・ 種・を・ まく。」「あさい・ 海・に・ すん・どる・ 魚。」②外までの距離が短い。奥行きが近い。「椅子・に・ あそー・ 座る。」③色が濃くない。「あさい・ 緑色・の・ 服」④内容が薄い。内容を理解するのは簡単である。「昨日・の・ 講演・の・ 中味・は・ うすかっ・た。」⑤表面的な親しさである。関係が並みの程度である。「あいつ・と・は・ あさい・ つき合い・やっ・た。」⑥日数や時間があまり経っていない。「この・ 仕事・の・ 経験年数・は・ あさい。」■対語=「ふかい【深い】」

あさがけ【朝駆け】《名詞》 朝の、比較的早い時間帯。「あさがけ・に・ 用事・に・ 行く。」〔⇒あさがた【朝方】

あさがお【朝顔】《名詞》 夏の早朝に、さまざまな色のじょうごのような形の花を咲かせるつる草。「夏・の・ 朝・は・ あさがお・を・ 見る・の・が・ 楽しみ・や。」

あさがた【朝方】《名詞》 朝の、比較的早い時間帯。「あさがた・に・ 仕事・を・ 済まし・てしも・た。」■対語=「ゆうがた【夕方】」「ばんがた【晩方】」〔⇒あさがけ【朝駆け】

あさぐろい【浅黒い】《形容詞》 人の皮膚の色が茶褐色をしている。「日・に・ 焼け・た・ あさぐろい・ 人」

あさごはん【朝御飯】《名詞》 一日の始まりに食べる食事。「あさごはん・は・ 7時・に・ 食べる。」■対語=「ひるごはん【昼御飯】」「ばんごはん【晩御飯】」〔⇒あさめし【朝飯】、ちょうしょく【朝食】、あさ【朝】

あささ【浅さ】《名詞》 表面から底や奥までの距離。また、それがたいした距離でないこと。「海水浴場・の・ あささ・を・ 調べる。」■対語=「ふかさ【深さ】」

あさせ【浅瀬】《名詞》 海や川で、底が浅いところ。「あさせ・で・ 舟・の・ 底・が・ つかえる。」

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2016年5月15日 (日)

日本語への信頼(260)

日本語の「死活」問題

 

 「街のB級言葉図鑑」というコラムが、「免活」という言葉を取り上げています。「免活」は運転免許取得活動とでもなるのだろうかと、筆者は推測しています。そして、「〇活」という言葉をいくつも取り上げながら、文章の最後を次のように結んでいます。

 

 「〇活」は多彩な広がりを見せました。人生の終わりを準備する「終活」、妊娠のための「妊活」、さらには「美活」「菌活」「英活」といくらでもあり、説明が追いつきません。「活」は新語を作るのに便利な文字になりました。

 (朝日新聞・大阪本社発行、5月14日・朝刊、be3面)

 

 国語辞典編纂という仕事をしているコラム筆者は、さまざまな類例があらわれることに期待を持って言葉を採集しているのかもしれません。「便利な言葉になりました」という表現がその気持ちを表しているようです。

 「妊活」の結果、一人の生命が始まり、育てられ教育を受けて、学校では「部活」に力を注ぎ、「英活」などの勉強をして、「就活」を経て「婚活」に至るのでしょう。人生が活動の連続であることに異論はありませんが、このような乾燥した言葉で、人の営みを表現していくのは何とも味気ないことです。

 人生の終わりを準備するのが「終活」であるのなら、まさしく死の間際についての「死活」も必要であるのかもしれません。

 ここまで来ると、もはや日本語の死活問題です。日本語の伸びやかな表現力を無視して、機械的な造語作用だけが増殖しているのです。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (15)    (通算2013回)

日常生活語 「あ」⑪

 

あげく【挙げ句】《名詞》 最後に行き着いた段階。◆良くない結果に終わった場合に使うことが多い。「もめ・た・ あげく・は・ 何・も・ 決まら・なんだ。」〔⇒あげくのはて【挙げ句の果て】《名詞》

あげく【挙げ句】《副詞に》 さらに加えて、その上に。◆良くないことが加わる場合に使うことが多い。「寒い・ 日ー・やっ・た・のに・ あげくに・ 雨・まで・ 降っ・てき・た。」〔⇒あげくのはて【挙げ句の果て】《副詞に》

あげくのはて【挙げ句の果て】《名詞》 最後の最後に行き着いた段階。◆「あげく【挙げ句】」に、同義語の「はて【果て】」を加えた強調表現である。「何やかや・ 質問さ・れ・て・ 困っ・た・ん・や・けど・ あげくのはて・は・ 合格・に・ なら・なんだ。」〔⇒あげく【挙げ句】《名詞》

あげくのはて【挙げ句の果て】《副詞に》 さらに加えて、その上に。◆「あげく【挙げ句】」に、同義語の「はて【果て】」を加えた強調表現である。「赤字・が・ 続い・て・ あげくのはてに・ 倒産し・ても・た。」〔⇒あげく【挙げ句】《副詞に》

あげさげ【上げ下げ】《名詞、動詞する》 上げることと下げること。上に向かわせたり下に向かわせたりすること。「朝晩・ 仏壇・に・ ご飯・の・ あげさげ・を・ する。」「踏切・の・ あげさげ・を・ する・ 人」■自動詞は「あがりさがり【上がり下がり】」

あけすけ【明け透け】《副詞に・と》 遠慮をしないで、思ったことをそのまま言う様子。ものを包み隠さない様子。「あけすけと・ もの・を・ 言()ー・ 人・や。」「そないに・ あけすけに・ 言()ー・たら・ 嫌わ・れる・ぞ。」

あげそこ〔あげぞこ〕【上げ底】《名詞、動詞する》 中味が多いように見せかけるために、箱などの底を高くすること。また、そのようなもの。「お菓子・の・ 箱・が・ あげそこ・に・ なっ・とっ・た。」〔⇒げすいた【げす板】

あけたて【開け立て】《形容動詞や()》 食べ物などの入った瓶や缶などを開けたばかりの様子。「栓・を・ あけたて・の・ 酒・や・さかい・ 香り・が・ 良()ー。」〔⇒あけあけ【開け開け】

あげたて【揚げ立て】《形容動詞や()》 肉・魚・野菜などを油で揚げたばかりの様子。「あげたての・ てんぷら・は・ うまい。」〔⇒あげあげ【揚げ揚げ】

あけっぱなし【開けっ放し】《形容動詞や()、名詞》 ①窓や戸などをいっぱいに開けている様子。「あけっぱなし・の・ 窓・を・ 忘れ・ん・よーに・ 閉め・て・な。」②開けたままで、無防備に放置する様子。「あけっぱなしで・ 買い物・に・ 行っ・たら・ 用心・が・ 悪い・よ。」③隠し立てをしないで、ありのままを見せる様子。「あけっぱなしに・ 何・でも・ 言()ー・てまう。」

あけっぱなす【開けっ放す】《動詞・サ行五段活用》 ①窓や戸などをいっぱいに開ける。「あけっぱなし・て・ 涼しー・ 風・を・ 入れる。」②開けたままで、無防備に放置する。隠し立てをしないで、ありのままを見せる。「店・を・ あけっぱなし・て・ 誰・も・ おら・へん。」■名詞化=あけっぱなし【開けっ放し】

あけてもくれても【明けても暮れても】《副詞》 毎日毎日欠かさず。間を置くことなく、いつも繰り返して。「孫・は・ あけてもくれても・ 部活・ばっかり・ し・て・ ひとっつも・ 勉強し・よら・へん。」

あけのあさ【明けの朝】《名詞》 何かの日の次に来る朝。翌朝。「台風・は・ その・ あけのあさ・に・は・ おさまり・まし・てん。」〔⇒あくるあさ【明くる朝】

あけのしゅう〔あけのしゅー〕【明けの週】《名詞》 何かの週の次に来る週。翌週。「彼岸・の・ あけのしゅー・に・ 墓参り・に・ 行っ・た。」〔⇒あくるしゅう【明くる週】

あけのつき【明けの月】《名詞》 何かの月の次に来る月。翌月。「あけのつき・は・ 雨・が・ 降ら・なんだ。」〔⇒あくるつき【明くる月】、あとのつき【後の月】

あけのとし【明けの年】《名詞》 何かの年の次に来る年。翌年。「子ども・が・ 小学校・に・ 入学し・た・ あけのとし・に・ ここ・へ・ 引っ越し・てき・まし・てん。」〔⇒あくるとし【明くる年】、あとのとし【後の年】

あけのひ〔あけのひー〕【明けの日】《名詞》 その日の、次の日。「あけのひー・に・ 後始末・の・ 掃除・を・ し・た。」◆他に、「あけのげつようび【明けの月曜日】」(=何かの日の次に来る月曜日)などの言い方もできる。〔⇒あくるひ【明くる日】、あとのひ【後の日】、よくじつ【翌日】

あげはちょう〔あげはちょー〕【揚羽蝶】《名詞》 淡い黄色の地に、黒い筋や斑紋がある羽根を持つ、大型の蝶。「ひまわり・に・ あげはちょー・が・ 飛ん・でき・た。」

あげます【上げます】《動詞・サ行五段活用》 「与える」ということを謙譲して言う言葉。献上する。「この・ 饅頭・(を・) あんた・に・ あげます。」◆動詞「あげる【上げる】」に、丁寧の意の助動詞「ます」が続いて一語に熟した言葉「あげます」である。〔⇒あいます(上います)、あえます(上えます)、やいます(遣います)、やえます(遣えます)、さしあげる【差し上げる】

あげます【上げます】《補助動詞》 ⇒てあげます【て上げます】を参照。

あげもん【揚げ物】《名詞、動詞する》 ①魚、肉、野菜などにパン粉や溶いた小麦粉をつけて、油で揚げた料理。「さつま芋・の・ あげもん・は・ うまかっ・た。」②魚や野菜などを、パン粉や溶いた小麦粉を付けないで油で揚げたもの。「かきもち・の・ あげもん」⇒てんぷら【ポルトガル語=temperoから】、てんぽら【ポルトガル語=temperoから】、フライ【英語=fry⇒すあげ【素揚げ】

あける【明ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①前にあったものが去って、新しいものになる。特に、太陽が昇って明るくなる。「夜・が・ あける。」②ある期間にわたって続いていたものが終わって、新しいものが始まる。特に、年・月・日が始まる。「長い・ 梅雨・が・ あけ・た。」「親父・の・ 四十九日・が・ あける。」「年・が・ あける。」■対語=「くれる【暮れる】」■名詞化=あけ【明け】〔⇒あく【明く】

あける【開ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①閉じたり塞がったりしていたものを広がった状態にする。「雨戸・を・ あける。」「店・の・ 戸・を・ あける。」②活動を始める。営業をする。「8時・に・ 店・を・ あける。」③心の中をありのままに言う。包み隠さずに言う。「あけ・た・ 話・が・ あいつ・は・ 頼り・に・ なら・ん・ 男・や。」■対語=①「とじる【閉じる】」、「しめる【閉める】」、■自動詞は「あく【開く】」⇒ひらく【開く】

あける【空ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①中に入っていたものを空(から)にする。そこにあったものをなくす。空間に余裕をつくる。「盃・を・ もー・ 一杯・ あけ・なはれ。」「部屋・を・ あけ・て・ 人・に・ 貸す。」②詰まっていた部分に、空間などを作る。「錐・で・ 穴・を・ あける。」「僕・の・ 席・を・ あけ・とい・てくれ。」③使っていたものを、使わなくする。「明日・は・ 一日・ 車・を・ あけ・とい・てほしー・ねん。」④時間に余裕をつくる。ひまをつくる。「相談し・たい・ こと・が・ ある・さかい・ 日曜日・の・ 夕方・は・ あけ・とい・てんか。」⑤入っているものを、あたりにぶちまける。「バケツ・の・ 水・を・ 庭・に・ あける。」⑥数量や距離などの差を大きくする。または、その差を大きい状態で保つ。「後ろ・と・・の・ 差・を・ あけ・て・ ゴールインし・た。」■自動詞は「あく【空く】」■対語=「ふさぐ【塞ぐ】」⇒あらける【空らける】、はなす【離す】

あげる【上げる、挙げる】《動詞・ガ行下一段活用》 ①高いところへ移す。「棚・に・ あげる。」②陸に荷物を移す。「港・で・ 荷物・を・ あげる。」③神や仏に供える。「旅行・の・ お土産・を・ 仏壇・に・ あげる。」④値段を高くする。「新聞代・を・ あげ・やがっ・た。」⑤程度や勢いを高くする。「スピード・を・ あげる。」⑥「与える」の丁寧な言い方。「あんた・に・ この・ 本・を・ あげる。」⑦式などをする。「結婚式・を・ あげる。」■対語=①③④⑤「さげる【下げる】」■自動詞は「あがる【上がる、挙がる】」

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2016年5月14日 (土)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (14)    (通算2012回)

日常生活語 「あ」⑩

 

あく【空く】《動詞・カ行五段活用》 ①中に入っていたものが空(から)になる。そこにあったものがなくなる。空間に余裕ができる。「一升瓶・が・ 一本・ あい・た。」「冷蔵庫・を・ 小型・に・ し・たら・ すきま・が・ あい・た。」②詰まっていた部分に、空間などができる。「山・に・ トンネル・が・ あい・た。」③使っていたものを、使わなくなる。「手ー・が・ あい・たら・ 手伝(てっと)ー・て・な。」「体・が・ あい・とる。」④時間に余裕ができる。ひまになる。「昼から・は・ あい・とる。」⑥数量や距離などの差が大きくなる。または、その差が大きい状態である。「1位・と・の・ 差・が・ あい・た。」■他動詞は「あける【空ける】」■対語=「ふさがる【塞がる】」⇒あらく【空らく】

あく《動詞・カ行五段活用》 ものごとがうまくいく。状況が都合よく運ぶ。こと足りる。「あく・とか・ あか・ん・とか・なんか・ 考え・んと・ 頑張っ・てみ・ん・かいな。」「そんな・ こと・ し・たっ・て・ あか・へん・やろ。」◆「あく」は、打ち消しを伴った表現となることが多い。その場合は、「あか・ん」「あか・へん」「あき・まへん」「あか・しまへん」「あけ・へん」などとなる。その場合の意味は、〔①だめだ。うまくいかない。役に立たない。②弱い。意気地がない。③してはいけない。〕などである。〔⇒いく〕

あくあかん《名詞》 うまくできることと、できないこと。成功することと失敗すること。「あくあかん・は・ やっ・てみ・な・ わから・へん。」〔⇒いくいかん〕

あくかあかんか《成句》 できるか、できないか。うまくいくか、うまくいかないか。「あいつ・の・ 力・やっ・たら・ あくかあかんか・ わから・へん。」◆結果がどちらであるのかわからないという気持ちを表す言葉。〔⇒いくかいかんか〕

あくしゅ【握手】《名詞、動詞する》 親しみ・喜び・感謝などの気持ちを表すために、手を握り合うこと。「さいなら・の・ あくしゅ・を・ する。」

あくせく《副詞と、動詞する》 ①いろんなことに追われて、休めないほど忙しい様子。「一年中・ あくせくと・ 働い・とる。」「そないに・ あくせくせ・んと・ もっと・ 落ち着き・なはれ。」②経済的に余裕がなく、生活に追われている様子。「あくせく・ 働か・んと・ 生き・ていか・れ・へん。」

あくだし【灰汁出し】《名詞、動詞する》 野菜などの苦みの強い成分を、水につけたり、ゆでたりして、取り除くこと。「わらび・の・ あくだし・を・ する。」〔⇒あくぬき【灰汁抜き】

あくち《名詞》 口の端などが切れる炎症。口の端にできる小さな腫れ物。「あくち・が・ 切れ・て・ 痛い。」「あくち・が・ でけ・とる。」

あくどい《形容詞》 ①ものごとのやり方がひどくて、たちが悪い。「借金・の・ あくどい・ 取り立て・を・ する・ 人・が・ おる。」②色や味が、しつこくて嫌な感じである。「あくどい・ 色・の・ ジュース・や。」

あくぬき【灰汁抜き】《名詞、動詞する》 野菜などの苦みの強い成分を、水につけたり、ゆでたりして、取り除くこと。「あくぬきし・たら・ 食べ・られる・ぞ。」〔⇒あくだし【灰汁出し】

あくび【欠伸】《名詞、動詞する》 眠くなったときや、退屈したときなどに、自然に口が大きく開いて起こる深い呼吸。「人・の・ 話・を・ 聞き・ながら・ あくび・を・ し・たら・ 失礼や。」

あぐむ【倦む】《動詞・マ行五段活用》 手のつけようがなく、どのようにしようかと考え込む。ものごとが行き詰まって、持て余す。「あぐん・どっ・ても・ 時間・が・ 経つ・ばっかり・や・さかい・ 早(はよ)ー・ 始め・なはれ。」

あぐら【胡座】《名詞》 両足を腰の前に組んで、楽に座ること。「行儀に座っ・たら・ しびれ・が・ きれる・さかい・ あぐら・に・ さし・てもらい・ます。」「行儀に座ら・んと・ どーぞ・ あぐら・に・ し・てください。」

あぐら()かく【胡座()かく】《動詞・カ行五段活用》 両足を腰の前に組んで、楽に座る。「あぐらかい・て・ 将棋・を・ 打つ。」〔⇒あぐら()くむ【胡座()組む】

あぐら()くむ【胡座()組む】《動詞・マ行五段活用》 両足を腰の前に組んで、楽に座る。「あぐらくん・で・ テレビ・を・ 見る。」〔⇒あぐら()かく【胡座()かく】

あくるあさ【明くる朝】《名詞》 何かの日の次に来る朝。翌朝。「あくるあさ・は・ 六時・に・ 出発し・まし・てん。」〔⇒あけのあさ【明けの朝】

あくるしゅう〔あくるしゅー〕【明くる週】《名詞》 何かの週の次に来る週。翌週。「決勝戦・は・ あくるしゅー・に・ 延び・た。」〔⇒あけのしゅう【明けの週】

あくるつき【明くる月】《名詞》 何かの月の次に来る月。翌月。「その・ あくるつき・にも・ 台風・が・ 来・た。」〔⇒あけのつき【明けの月】、あとのつき【後の月】

あくるとし【明くる年】《名詞》 何かの年の次に来る年。翌年。「優勝し・た・ あくるとし・は・ 3位・に・ なっ・ても・た。」〔⇒あけのとし【明けの年】、あとのとし【後の年】

あくるひ〔あくるひー〕【明くる日】《名詞》 その日の、次の日。「台風・の・ 通っ・た・ あくるひー・は・ えー・ 天気・に・ なっ・た。」◆他に、「あくるげつようび【明くる月曜日】」(=何かの日の次に来る月曜日)などの言い方もできる。〔⇒あけのひ【明けの日】、あとのひ【後の日】、よくじつ【翌日】

あけ【明け】《名詞》 ①一年が始まるとき。「来年・の・ あけ・に・ いっぺん・ 集まろ・か。」②一つの月の初めのとき。「7月・の・ あけ・は・ まだ・ 梅雨・やろ。」③一日の始まり。太陽が昇る時刻。夜が終わって明るくなること。「この頃・は・ あけ・が・ 早(はよ)ー・ なっ・た。」④季節や続いたものから抜け出るとき。「梅雨・の・ あけ」「彼岸・の・ あけ」■対語=「くれ【暮れ】」⇒としあけ【年明け】⇒つきはじめ【月初め】⇒よあけ【夜明け】

あげ【揚げ】《名詞》 薄く切った豆腐を油で揚げたもの。「味噌汁・に・ わかめ・と・ あげ・を・ 入れる。」◆「あつあげ【厚揚げ】」と区別する場合は「うすあげ」と言う。■対語=「あつあげ【厚揚げ】」〔⇒あぶらあげ【油揚げ】、あぶらげ(油揚げ)、うすあげ【薄揚げ】

あけあけ【開け開け】《形容動詞や()》 食べ物などの入った瓶や缶などを開けたばかりの様子。「あけあけ・の・ 醤油・の・ 瓶」〔⇒あけたて【開け立て】

あげあげ【揚げ揚げ】《形容動詞や()》 肉・魚・野菜などを油で揚げたばかりの様子。「あげあげ・を・ ふーふー・ 言()ー・ながら・ 食べ・た。」〔⇒あげたて【揚げ立て】

あげあし【揚げ足】《名詞》 ちょっとした言葉尻や言い間違いを捉えて、大げさに批判などをすること。また、その内容。「あげあし・を・ つかまえら・れ・ん・よーに・ 話する。」

あげあしとり【揚げ足取り】《名詞、動詞する》 ちょっとした言葉尻や言い間違いを捉えて、大げさに批判などをすること。また、それをする人。「あいつ・は・ あげあしとり・が・ 好き・な・ん・や。」「人・の・ あげあしとりする・の・は・ やめ・なはれ。」

あげあし()とる【揚げ足()取る】《動詞・ラ行五段活用》 ちょっとした言葉尻や言い間違いを捉えて、大げさに批判などをする。「周り・の・ 人・の・ あげあしをとっ・たら・ 嫌わ・れる・ぞ。」■名詞化=あげあしとり【揚げ足取り】

あけがた【明け方】《名詞》 太陽が昇ろうとする少し前の、まだ暗さが残る頃。「今日・の・ あけがた・は・ 寒かっ・た。」■対語=「くれがた【暮れ方】」

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2016年5月13日 (金)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (13)    (通算2011回)

日常生活語 「あ」⑨

 

あき【秋】《名詞》 ①四季の一つで夏と冬の間にあって、二十四節気では立秋から立冬の前日まで、現在の暦では9月から11月までの期間。「あき・の・ 祭り」②穀物の穫り入れの頃。また、その時期の作業。「あき・は・ どの・ 家・も・ みんな・ 忙しー。」「あき・の・ 間・は・ 会社・を・ 休む。」「麦・の・ あき」

あき【空き・明き】《名詞》 ①ものが詰まっていないで、場所などが空いていること。空っぽの場所。「あき・の・ ある・ アパート」②時間と時間の間にすきまがあること。休みの時間。「あき・の・ 時間・に・ コーヒー・を・ 飲む。」③座席や役職などがふさがっていないこと。欠員や空席など。「あき・が・ あっ・たら・ 雇(やと)・てほしー・なー。」

あき【飽き】《名詞》 同じことが長く続いて、それ以上は続けることができないと感じて、うんざりする気持ち。「同じ・ もの・を・ 食べ・とっ・たら・ あき・が・ 来・た。」◆カ行上一段活用動詞「あきる【飽きる】」の連用形も、カ行五段活用動詞「あく【飽く】」の連用形も、ともに「あき【飽き】」である。

あきあき【飽き飽き】《形容動詞や()、動詞する》 これ以上は続けることができないと、強くうんざりする様子。「こんな・ 仕事・は・ もー・ あきあきです・わ。」「おもろない・ 話・やっ・た・さかい・ あきあきし・た。」

あきかぜ【秋風】《名詞》 秋のはじめ頃に吹く、ひんやりしたい風。「あきかぜ・が・ 吹い・て・ 虫・も・ よー・ 鳴く・よーに・ なっ・た。」■関連語=「はるかぜ【春風】」

あきかん【空き缶】《名詞》 中にものが入っていない缶。中のものを使い終えて、空になった缶。「ジュース・の・ あきかん・は・ 自分・で・ 持っ・てかえっ・てください。」

あきぐち【秋口】《名詞》 秋の初めの頃。「あきぐち・に・ なっ・たら・ いろんな・ 虫・が・ 鳴く。」◆春、夏、冬に同様の言い方はしない。春には「はるさき【春先】」という言葉がある。

あきこぐち【秋小口】《名詞》 秋のほんの初めの頃。「あきこぐち・に・は・ ちょっと・ 涼しー・ 風・が・ 吹い・てくる。」◆春、夏、冬に同様の言い方はしない。

あきざくら【秋桜】《名詞》 茎は細く直立し、葉は細い線形に分かれ、秋になると枝先ごとに白、濃い紅色、薄い紅色などの花を咲かせる草。「きれーな・ あきざくら・が・ いっぱい・ 咲い・とる。」〔⇒コスモス【英語=cosmos

あきしょう〔あきしょー〕【飽き性】《形容動詞や()、名詞》 根気がなく、取り組んでいるものごとにすぐ飽きてしまう様子。また、そのような人。「あきしょーで・ 仕事・が・ 続か・へん・ 人・や。」■対語=「こりしょう【凝り性】」

あきち【空き地】《名詞》 使われていない土地。建物などが建っていない土地。「こまい・ 頃・は・ みんな・で・ あきち・に・ 入り込ん・で・ よー・ 遊ん・だ・ もん・や。」

あきない【商い】《名詞、動詞する》 物を売ったり買ったりすること。「あきない・が・ うまい・ 人」〔⇒しょうばい【商売】

あきなう【商う】《動詞・ワア行五段活用》 物を売ったり買ったりする。「あそこ・に・ あっ・た・の・は・ 何・を・ あきのー・とる・ 店・やっ・た・かいなー。」◆生活するための仕事に従事するという感じが強い言葉である。■名詞化=あきない【商い】〔⇒しょうばい【商売】(する)

あきばこ【空き箱】《名詞》 中にものが入っていない箱。中のものを使い終えて、空になった箱。「お菓子・の・ あきばこ・を・ 使(つこ)・て・ 工作・を・ する。」

あきばれ【秋晴れ】《名詞》 秋の空が青く澄んで、高いところまで晴れ渡ること。「小学校・の・ 運動会・の・ 日ー・は・ 見事な。 あきばれ・やっ・た。」◆春・夏・冬に同様の言い方はしない。

あきびん【空き瓶】《名詞》 中に液体などが入っていない瓶。中のものを使い終えて、空になった瓶。「あきびん・は・ きちんと・ 始末し・ておくれ。」

あきまつり【秋祭り】《名詞》 秋の季節に、収穫に感謝するなどの意味を込めて催す、神社の祭礼。「中尾・の・ 住吉神社・の・ あきまつり・は・ この辺・で・は・ 一番・ 遅い・ 10月・の・ 末・や。」

あきまめ【秋豆】《名詞》 大豆。「あきまめ・を・ 茹で・て・ つまみ・に・ する。」◆秋に収穫する豆であることによって、このように言う。

あきや【空き家】《名詞》 人が住んでいない家。「あきや・が・ 売り・に・ 出さ・れ・とる。」

あきらめる【諦める】《動詞・マ行下一段活用》 ①望んでいたことが実現できないと考えて、その思いを持ち続けることをやめる。「悪い・ こと・が・ あっ・たら・ 良()ー・ こと・も・ おます・やろ。生き・とる・ こと・を・ あきらめ・たら・ あか・ん・よ。」②望みが持てなくなって、努力することをやめる。「あきらめ・んと・ 最後・まで・ 走り・なはれ。」■名詞化=あきらめ【諦め】⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)、ほかす【放下す】

あきる【飽きる】《動詞・カ行上一段活用》 ①同じことが長く続いて、それ以上は続けることができないと感じて、うんざりする。「勉強・に・ あきる・と・ テレビ・を・ 見る・ねん。」②堪能して満たされた気持ちになる。十分すぎてそれ以上は欲しくなくなる。「酒・は・ なんぼ・ 飲ん・でも・ あき・へん・なー。」名詞化=あき【飽き】〔⇒あく【飽く】

あきれかえる【呆れ返る】《動詞・ラ行五段活用》 思いがけないことや、程度の甚だしいことに驚いて、言葉をまったく失って、すっかりあっけにとられる。「あきれかえっ・て・ 何・も・ 言わ・れ・へん。」◆「あきれる【呆れる】」を強めて言う言葉である。

あきれる【呆れる】《動詞・ラ行下一段活用》 思いがけないことや、程度の甚だしいことに驚いて、言葉を失って、あっけにとられる。「今年・の・ 暑さ・は・ ほんまに・ あきれ・る・ ほど・の・ もん・です・なー。」

あきんど【商人】《名詞》 ものの売買をしている人。商業に従事している人。「あきんど・は・ 口・が・ 上手や・さかい・ よー・ 確かめ・た・ 方・が・ よろしー・よ。」〔⇒しょうばいにん【商売人】

あく【灰汁】《名詞》 ①植物の中に含まれている成分で、渋みを感じたりのどがひりひり刺激されるように感じたりするもの。「茹で・て・ 菜っぱ・の・ あく・を・ 抜く。」②人柄や文章などに見られる、どぎつさが感じられる強い個性。「あく・の・ 強い・ 人・や・さかい・ つきあいにくい。」

あく【飽く】《動詞・カ行五段活用》 ①同じことが長く続いて、それ以上は続けることができないと感じて、うんざりする。「試験勉強・に・ あい・ても・た。」②堪能して満たされた気持ちになる。十分すぎてそれ以上は欲しくなくなる。「西瓜・は・ なんぼ・ 食べ・ても・ あか・へん。」名詞化=あき【飽き】〔⇒あきる【飽きる】

あく【明く】《動詞・カ行五段活用》 ①前にあったものが去って、新しいものになる。特に、太陽が昇って明るくなる。「夜・が・ あく。」「年・が・ あく。」②ある期間にわたって続いていたものが終わって、新しいものが始まる。特に、年・月・日が始まる。「長い・ 梅雨・が・ あい・た。」「夏休み・が・ あい・て・ 2学期・に・ なる。」「中間試験・が・ あい・た・さかい・ 映画・を・ 見・に・ 行く。」■対語=「くれる【暮れる】」■名詞化=あき【明き】〔⇒あける【明ける】

あく【開く】《動詞・カ行五段活用》 ①閉じたり塞がったりしていたものが広がった状態になる。「目ー・が・ あい・たら・ 八時・やっ・た。」「門・が・ あく・まで・ 待つ。」②活動が始まる。営業をしている。「デパート・が・ あく。」■対語=「しまる【閉まる】」■他動詞は「あける【開ける】」

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2016年5月12日 (木)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (12)    (通算2010回)

日常生活語 「あ」⑧

 

あかり【明かり】《名詞》 ①電灯、ろうそく、たいまつなど、暗いところを照らすための用具。また、それによる光。「暗い・さかいに・ 懐中電灯・か・ 何・か・の・ あかり・を・ 持っ・て・ 行け・よ。」「神戸・の・ 町・の・ あかり・が・ 広がっ・とる・」②あたりが明るい状態であること。「月・が・ あかり・に・ なっ・とる。」⇒ひ【灯】

あがり【上がり】《名詞》 ①上に向かうこと。高くなること。「点数・の・ 上がり・下がり・が・ 大きー。」②終わりになること。「仕事・は・ 何時・で・ あがり・に・ なる・ん・です・か。」③必要なものがすべて整って、ものごとが完成すること。また、そのようになったもの。「へーい・ 一丁・ あがり。」④双六での最後の場所。双六の最後の場所に進むこと。「もー・ ちょっと・で・ あがり・に・ なる。」⑤収入。売り上げ。「今日・は・ 店・の・ あがり・が・ 多い。」■対語=①「さがり【下がり】」⇒できあがり【出来上がり】

あがり【上がり】《接尾語(名詞を作る)》[名詞に付く] ①以前にその職業・立場・状態などであったことを表す言葉。「先生あがり・は・ 年とっ・ても・ 偉そーに・ し・とる。」②続いていた動作や状態などが終わることを表す言葉。「あんた・は・ 病気あがり・や・さかい・ 無理し・て・ 働か・ん・よーに・ し・なはれ。」「雨あがり・の・ 虹・は・ きれいや。」

あがりくち〔あがりぐち〕【上がり口】《名詞》 ①土間から座敷へ上がるところ。「あがりぐち・で・ 話・を・ する・の・も・ 何・や・さかい・ まー・ 座敷・に・ あがっ・ておくん・なはれ。」②階段などに上がるところ。「ふすま・を・ 開け・たら・ 段ばしご・の・ あがりぐち・が・ ある。」③坂や山などに登るとっかかりの場所。「六甲山・へ・の・ あがりぐち・は・ あっちこっち・に・ ある。」⇒あがりこぐち【上がり小口】⇒のぼりぐち【登り口】

あがりこぐち【上がり小口】《名詞》 土間から座敷へ上がるところ。「あがりこぐち・から・ 下・へ・ 滑っ・た。」〔⇒あがりくち【上がり口】

あがりさがり【上がり下がり】《名詞、動詞する》 昇ることと降りること。上に向かったり下に向かったりすること。「道・が・ あがりさがりし・とる。」「試験・の・ 点数・の・ あがりさがり・が・ 大きい。」「成績・の・ あがりさがり・が・ ごっつい。」「坂・の・ あがりさがり・が・ きつい。」■他動詞は「あげさげ【上げ下げ】」

あかりとり【明かり取り】《名詞》 家の中に光を取り入れるための設備。また、それが設けられている場所。「あかりとり・の・ 天窓」

あがりめ【上がり目】《名詞》 狐の目のように、目尻が上に向いているもの。「あいつ・は・ あがりめ・や・さかい・ ちょっと・ 恐(おと)ろしー・ 顔・や。」■対語=「さがりめ【下がり目】」〔⇒つりめ【吊り目】

あがりめ さがりめ ぐるっとまわって にゃんこのめ〔あがりめー さがりめー ぐるっとまーって にゃんこのめー〕【上がり目、下がり目、ぐるっと回って、にゃんこの目】《成語》 ◆左右両方の目尻を、人差し指を使って、上げたり下げたり廻したりしながら唱える言葉。「ぐるっと」は「ぐるりと」になることがあり、「にゃんこのめ」は「ねこ【猫】のめ【目】」になることがある。

あかる【明かる】《動詞・ラ行五段活用》 ①夜が明けて、明るくなる。しだいに明るさが増す。「夏・は・ あかっ・てくる・の・が・ 早い・なー。」②雨が止んで、しだいに晴れる。「雨・が・ 止ん・で・ 西・の・ 空・が・ あかっ・てき・た。」

あかる【空かる】《動詞・ラ行五段活用》 中がからっぽになる。中をからっぽにすることができる。「みんな・が・ 帰っ・て・ 教室・が・ あかっ・た。」「ごみ箱・を・ あかる・の・は・ どこ・やろ・か。」

あがる【上がる、挙がる】《動詞・ラ行五段活用》 ①低いところから高いところへ移動する。上に向かう。「自転車・を・ 押し・て・ 坂・を・ あがる。」「座敷・へ・ あがる。」「展望台・へ・ あがる。」②海上から陸上へ移る。海上での勤務を終える。「船・から・ おか〔=陸〕・に・ あがる。」③水などの中から、出る。「風呂・から・ あがっ・て・ ビール・を・ 飲む。」「プール・から・ あがっ・て・ 着替える。」④手や腕などが上に伸びる。「質問する・ 手・が・ あがる。」「踏切・が・ あがっ・た。」⑤程度が高くなる。上昇する。「温度・が・ あがっ・て・ 暑い。」「野菜・の・ 値ー・が・ 2割・ほど・ あがっ・た。」⑥上達する。「練習し・た・さかい・ 字ー・を・ 書く・ 手ー・が・ あがっ・た。」⑦上の段階に進む。学校に入学する。進級する。「小学校・に・ あがる。」「算盤・の・ 2級・に・ あがっ・た。」⑧完成する。できる。終わる。「1週間・で・ なんとか・ 仕事・が・ あがっ・た。」「料理・が・ あがっ・た・よ。」⑨一定の期間や任務が終わる。学校を卒業する。「高等学校・を・ あがっ・て・ 働き・始め・た。」「研修・の・ 期間・が・ あがる。」⑩雨や雪が降りやむ。「あがっ・た・さかい・ 傘・を・ たたむ。」⑪木や草が枯れる。「からから・の・ 日ー・が・ 続い・て・ 胡瓜・が・ あがっ・て・もた。」「虫・に・ 食わ・れ・て・ 木ー・が・ あがっ・た。」⑫緊張して落ち着きがなくなる。のぼせて呆然となる。「あがっ・ても・て・ 話・を・ 忘れ・た。」「あんた・が・ 司会する・ん・や・から・ あがっ・たら・ 困る・よ。」⑬見つけだされる。「証拠・が・ あがっ・とる。」⑭「食べる」「飲む」の尊敬語。召し上がる。「何・を・ あがり・ます・か。」⑮「行く」の謙譲語。参る。「明日・の・ 朝・に・ あがり・ます。」■対語=「くだる【下る】」「おりる【降りる、下りる】」「さがる【下がる】」■他動詞は「あげる【上げる、挙げる】」■名詞化=あがり【上がり】⇒のぼる【上る、登る】

あがる【揚がる】《動詞・ラ行五段活用》 ①空中の高いところへ移る。「凧・が・ 上手に・ あがっ・た。」「花火・が・ あがる。」②熱い油の中に入れて火を通した食べ物が、食べられるようになる。「天ぷら・が・ 良()ー・ 色・に・ あがっ・た。」■他動詞は「あげる【揚げる】」。■対語=①「さがる【下がる】」

あがる【上がる】《接尾語・ラ行五段活用》[動詞の連用形に付く] その動作や状態がそれ以上続かない段階に達したことを表す言葉。すっかりそのようになるということを表す言葉。「ご飯・が・ 炊きあがる。」「空・が・ 晴れあがっ・た。」■他動詞をつくる接尾語は「あげる」■名詞化=あがり【上がり】

あかるい【明るい】《形容詞》 ①光がじゅうぶんにあって、ものがよく見える。「電気・が・ あかるー・て・ まぶしい・ぐらい・や。」②色が鮮やかである。「もっと・ あかるい・ 色・を・ 使い・なさい。」③物事をよく知っている。見通しが見える。「あいつ・は・ 経理・に・は・ あかるい・ねん。」④望みが持てる。陽気である。「あかるい・ 人・や・さかい・ みんな・に・ 好か・れ・とる。」■対語=「くらい【暗い】」〔⇒あかい【明い】

あか()かえる【淦()かえる】《動詞・ア行下一段活用》 船板の間からしみ込んで船底にたまった水を汲み出す「伝馬・の・ あかをかえる。」◆「あか()くむ【淦()汲む】」とも言うが、「あか()かえる【淦()かえる】」とか「あかかえ【淦かえ】」という言葉が多く使われる。〔⇒あかかえ【淦かえ】(する)

あかんたれ《形容動詞や(ノ・ナ)、名詞》 うまくできなくて駄目な様子。体や心の持ち方が弱い様子。また、そのような人。「人前・で・ しゃべら・れ・へん・の・かいな。そんな・ あかんたれな・ こと・ 言()わ・んとき。」「あんな・ あかんたれ・に・ 任し・ても・ 大丈夫・かいな。」

あかんべ〔あかんべー〕【赤んべ】《感動詞》 相手を拒絶したくなったり、嫌悪の気持ちが強くなったりしたときに、相手に向かって言う言葉。「あかんべー・ 見せ・たる・だけ・や・ やら・へん・わい。」◆実際に、指を目元にあてて、赤目をむく動作を伴うことが多い。さらに強調するときには「あかんべーのべー」などと言うことがある。〔⇒あかべ【赤べ】、あっかんべ(赤かんべ)、あかべのべ【赤べのべ】

あかんぼう〔あかんぼー、あかんぼ〕【赤ん坊】《名詞》 生まれたばかりの子。乳児。「あかんぼー・を・ 育てる・の・に・ 手がかかる。」〔⇒あかご【赤子】、あかちゃん【赤ちゃん】

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2016年5月11日 (水)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (11)    (通算2009回)

日常生活語 「あ」⑦

 

あかしろ【赤白】《名詞》 対抗するために2つに分かれた、赤組と白組。「あかしろ・が・ 今・は・ 同点・や。」〔⇒こうはく【紅白】

あかしんごう〔あかしんごー〕【赤信号】《名詞》 ①進んではいけないという意味を表す交通の合図。「あかしんごー・に・ なっ・たら・ 渡っ・たら・ あか・ん・ぞ。」②危険な状態になっていること。前途がたちゆかなくなっていること。「会社・が・ あかしんごー・に・ なっ・た。」⇒あか【赤】

あかす【明かす】《動詞・サ行五段活用》 ①内緒にしていたことなどを説明して聞かせる。隠していたことをはっきりと表に出す。「手品・の・ 種・を・ あかす。」②夜から朝まで寝ないで過ごす。「山・の・ 中・で・ 道・に・ 迷ー・て・ 一晩・ あかし・た・ 人・が・ おっ・た・ん・やて。」■名詞化=あかし【明かし】

あかする〔あかーする〕【赤する】《動詞・サ行変格活用》 ①赤くないものを赤くする。赤色を濃くする。「お日さん・の・ 色・は・ ちょっと・ あかし・て・ 描い・たら・ どない・や。」②恥ずかしさや怒りなどを感じて顔を赤らめる。「怒ら・れ・て・ 顔・を・ あかーし・て・ 下・を・ 向い・とる。」■自動詞は「あかなる【赤なる】」〔⇒あこする(赤する)

あかする〔あかーする〕【明する】《動詞・サ行変格活用》 ①暗い状態を明るくする。「テレビ・の・ 画面・を・ あかーする。」②性格などを、朗らかで楽しそうにする。「みんな・の・ 前・で・は・ 無理に・でも・ あかーする・の・が・ 良()ー・と・ 思う・よ。」■自動詞は「あかなる【明なる】」■対語=「くらする【暗する】」〔⇒あこする【明する】

あかちゃん【赤ちゃん】《名詞》 生まれたばかりの子。乳児。「あかちゃん・は・ だいぶ・ 大きなっ・て・やっ・た・なー。」◆親しみを込めて使う愛称である。〔⇒あかご【赤子】、あかんぼう【赤ん坊】

あかちん【赤チン。「チン」はオランダ語=tinctuurの略】《名詞》 傷ができたときなどにつける、マーキュロクロームという水溶液。「擦りむい・たら・ あかちん・ 塗っ・とけ。」

あがったり【上がったり】《形容動詞や()》 商売などが正常にたちゆかなくなる様子。売り上げなどが少ない様子。「景気・が・ 悪ー・ なっ・て・ 店・は・ あがったりや。」

あかつち【赤土】《名詞》 鉄分を含んでいて、赤茶色で粘りけのある土。「土手・が・ 崩れ・て・ あかつち・が・ 見え・とる。」

あかつめ【赤爪】《名詞》 溝や路地などにすむ、赤い色の爪をした蟹。「雨・が・ 降っ・たら・ あかつめ・が・ よー・ 出・てくる。」◆地域でよく見られた蟹であるが、最近では見かけることが少なくなった。開発の影響であろうか。

あかとんぼ【赤蜻蛉】《名詞》 秋に群をつくって飛ぶ、体の色が赤くて小型のとんぼ。「ちょっと・ 涼しゅー・ なっ・た・と・ 思(おも)・たら・ あかとんぼ・が・ 飛ん・どる。」

あかなる〔あかーなる〕【赤なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①赤くないものが赤くなる。赤色が濃くなる。「火箸・の・ 先・が・ あかーなる。」「夕焼け・で・ 空・が・ あかなる。」②恥ずかしさや怒りなどを感じて顔が赤らむ。赤面する。「道・で・ 転ん・で・ あかなっ・た。」「みんな・に・ 笑わ・れ・て・ あかなっ・た。」■他動詞は「あかする【赤する】」〔⇒あこなる(赤なる)

あかなる〔あかーなる〕【明なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①暗い状態から明るくなる。「夏・に・ なっ・て・ あかなる・の・が・ 早ー・ なっ・た。」「あかなっ・て・ 蝉・が・ 鳴き出し・た・ので・ 目・が・ 覚め・た。」「東・の・ 空・が・ あかなっ・てき・た。」②性格などが、朗らかで楽しそうになる。「合格し・て・ 自信・を・ 持つ・よーに・ なっ・て・ あかーなっ・た。」「会社・に・ 勤める・よーに・ なっ・て・ 人柄・が・ あかなっ・た。」■他動詞は「あかする【明する】」■対語=「くらなる【暗なる】」〔⇒あこなる【明なる】

あかぬけする【垢抜けする】《動詞・サ行変格活用》 姿形や行動などが洗練されていて、美しさをそなえている。「東京・から・ 来・た・ お嫁さん・は・ やっぱり・ あかぬけし・とる・なー。」「テレビ・に・ 出る・よーな・ 人・は・ 服・の・ 着方・が・ あかぬけし・とる。」◆名詞「あかぬけ」や、動詞「あかぬける」は使わない。

あかのたにん【赤の他人】《名詞》 血のつながりなどはなく、その他の人間関係もまったくない人。「あかのたにん・でも・ 震災・の・ 時・は・ みんな・ 兄弟・みたいに・ 助け合()ー・た・ん・や。」

あかはじ【赤恥】《名詞》 人前でかくひどい恥。「あいつ・に・ あかはじ・ かか・され・た。」

あかはだか【赤裸】《形容動詞や()、名詞》 ①衣類などを何も身に付けていない様子。また、そのような人。「子ども・の・ 頃・は・ あかはだかで・ 泳い・どちっ・た。」「昔・は・ 追い剥ぎ・に・ あかはだか・に・ さ・れ・た・と・ 言()ー・ 話・が・ あっ・た。」②財産などを失って、体の外には何も持っていない様子。また、そのような人。「会社・が・ つぶれ・て・ あかはだか・に・ なっ・た。」〔⇒まるはだか【丸裸】、すっぱだか【素っ裸】、すっとんとん。⇒すっぽん、すっぽんぽん、すっぽんぽんのまるはだか【すっぽんぽんの丸裸】

あかべ〔あかべー〕【赤べ】《感動詞》 相手を拒絶したくなったり、嫌悪の気持ちが強くなったりしたときに、相手に向かって言う言葉。「お前・なんか・に・ やら・へん・わい・ あかべー。」◆実際に、指を目元にあてて、赤目をむく動作を伴うことが多い。〔⇒あかんべ【赤んべ】、あっかんべ(赤かんべ)、あかべのべ【赤べのべ】

あかべっぴんさん【赤別嬪さん】《名詞》 相手を拒絶したくなったり、嫌悪の気持ちが強くなったりしたときに、相手に向かって、指を目元にあてて、赤目をむく動作を伴って言う言葉を、擬人的に表現するもの。この言葉にはおかしみなどがこもっていて、相手に強く響かないようにという工夫が見られる。「あかべっぴんさん。見せ・たる・けど・ あげ・ませ・ん。」◆「べっぴんさん」は、もともと「弁天さん」と言っていたのかもしれない。〔⇒あかべっぴんさんしりかんのんさん【赤別嬪さん尻観音さん】

あかべっぴんさんしりかんのんさん【赤別嬪さん尻観音さん】《名詞》 相手を拒絶したくなったり、嫌悪の気持ちが強くなったりしたときに、相手に向かって、指を目元にあてて、赤目をむく動作を伴って言う言葉を、擬人的に表現するもの。この言葉にはおかしみなどがこもっていて、相手に強く響かないようにという工夫が見られる。「あんた・と・は・ 遊ば・へん・ねん。あかべっぴんさんしりかんのんさん。」◆「べっぴんさん」は、もともと「弁天さん」と言っていたのかもしれない。〔⇒あかべっぴんさん【赤別嬪さん】

あかべのべ〔あかべのべー、あかべーのべー〕【赤べのべ】《感動詞》 相手を拒絶したくなったり、嫌悪の気持ちが強くなったりしたときに、相手に向かって言う言葉。「あかべのべー・ 見せ・たっ・た・けど・ やら・へん・わい。」◆実際に、指を目元にあてて、赤目をむく動作を伴うことが多い。「あかべ」よりも意味が強まる。〔⇒あかべ【赤べ】、あかんべ【赤んべ】、あっかんべ(赤かんべ)

あかべら【赤べら】《名詞》 瀬戸内海などに多くすむ美しい小魚「べら」のうち、薄い赤や茶色などをしている雌の方。「赤べら・の・ うろこ・は・ 小(ちー)そー・て・ やろこい。」■対語=「あおべら【青べら】」

あかみ【赤み】《名詞》 赤いと感じられる状態。また、その程度。「あかみ・の・ ある・ 紙」「退院し・て・ 顔・に・ あかみ・が・ 戻っ・た。」

あかみ【赤身】《名詞》 まぐろ、かつおなどのように、赤い色をした魚肉。牛肉、豚肉などの脂の少ない部分。「鮪・の・ あかみ・を・ 食べる。」「あかみ・の・ 肉」■対語=「しろみ【白身】」

 

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2016年5月10日 (火)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (10)    (通算2008回)

日常生活語 「あ」⑥

 

あおむける【仰向ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①顔やものを上に向けさせる。「あおむけ・てくれ・なんだら・ 顔・が・ 見え・へん。」②体の胸や腹のある方を上に向けさせる。「亀・を・ あおむけ・たら・ よー・ ひっくり返っ・て・ もと・に・ もどら・へん。」■自動詞は「あおむく【仰向く】」■対語=「うつぶせる【俯せる】」「うつむせる【(俯せる)】」「うつむける【俯ける】」「うつぶける【(俯ける】)」■名詞化=あおむけ【仰向け】〔⇒あおぬける(仰向ける)、あおのける(仰向ける)

あおむし【青虫】《名詞》 蝶や蛾などの、緑色をした幼虫。「葉ー・の・ 裏・に・ あおむし・が・ 付い・とる。」

あおもん【青物】《名詞》 ①副食にするために、畑などで育てる植物。「台風・で・ やら・れ・て・ あおもん・の・ 値段・が・ 上がっ・た。」②副食にするために畑などで育てる植物のうち、とくに緑色をしたもの。「冬・は・ あおもん・が・ 少ない。」◆「あおもん【青物】」は野菜という種類に重点を置いた表現であるのに対して、「あおみ【青み】」は色に注目した表現である。⇒やさい【野菜】⇒あおみ【青み】

あおもんや【青物屋】《名詞》 野菜を中心とした食料品を売る店。「あおもんや・が・ 無()ーなっ・た・ので・ スーパー・で・ 買う。」〔⇒やおや【八百屋】

あか【赤】《名詞》 ①青・黄とともに3原色の一つで、血や燃える火のような色。「あか・の・ クレヨン・を・ 塗る。」②収入よりも支出が多いこと。損失が生じていること。「今月・は・ あか・に・ なっ・て・ 苦しー。」③進んではいけないという意味を表す交通の合図。「あか・や・さかいに・ 渡っ・たら・ あか・ん。」◆①は、赤系統の色を広く指すこともある。⇒あかじ【赤字】⇒あかしんごう【赤信号】

あか【銅、赤()】《名詞》 曲げたり延ばしたりの加工がしやすく、熱や電気をよく伝える、赤みがかった金属(元素)。「あか・の・ 針金・で・ 電気・を・ 通す。」〔⇒あかがね【銅、赤金】、どう【銅】

あか【垢】《名詞》 ①古くなった皮膚と、汗や脂やほこりなどとがいっしょになった汚れ。「キャンプ・から・ 戻っ。て・ 3日・ぶり・の・ 風呂・で・ あか・を・ 落とす。」②水に溶けている物質が入れ物の底に溜まったり表面に浮かんだりしているもの。「ポット・の・ 中・の・ あか・を・ 掃除する。」「風呂・の・ あか」

あか【淦】《名詞》 漁船などの船板の間からしみ込んできて、船底にたまる水。「あか・が・ たまっ・た・さかい・ かえ出し・た。」

あかあか【赤々】《副詞と》 鮮やかな真っ赤である様子。「ストーブ・の・ 火ー・が・ あかあかと・ 燃え・とる。」

あかあか【明々】《副詞と》 電灯や月の光などが、とても明るい様子。「昼間・や・のに・ あかあかと・ 電気・を・ つける。」

あかあんしんしろしんぱい【赤安心白心配】《成句》 紅組は負けないので安心だ、白組は弱くて心配だろう、ということをはやしたてる言葉。◆小学校の運動会の時に、紅組と白組に分かれて競争するときに、紅組が唱える言葉で、紅組の優位を誇示する言葉である。「あか【赤】」と「あんしん【安心】」は頭韻であり、「しろ【白】」と「しんぱい【心配】」も頭韻である。これに対して白組が自分たちの優位を誇示して唱えるのは、「しろしっかりあかあかん【白しっかり紅あかん】」である。

あかい【赤い】《形容詞》 燃える火のような色をしている。血のような色をしている。「あかい・ 林檎・が・ おいしそーや。」「夕焼け・の・ あかい・ 空・に・ 鳶(とんび)・が・ 飛ん・どる。」

あかい【明い】《形容詞》 ①光がじゅうぶんにあって、ものがよく見える。「空・が・ あこー・に・ なっ・た。」「この・ 家・の・ 座敷・は・ あかい・なー。」②色が鮮やかである。「良()ー・ カメラ・の・ 写真・や・さかい・ 色・が・ あかい・なー。」③物事をよく知っている。見通しが見える。「村・の・ しきたり・の・ こと・に・ あかい・ 人・や。」④望みが持てる。陽気である。「来年・は・ 景気・の・ あかい・ 年・に・ し・たい・なー。」■対語=「くらい【暗い】」〔⇒あかるい【明るい】

あかいはね【赤い羽根】《名詞》 毎年10月から全国的に行われる、大勢の人から寄付金を集めて恵まれない人などを助ける事業で、寄付をした人には赤く染めた羽根が渡される催し。また、そのときに渡される羽根。「あかいはね・を・ 胸・に・ つける。」「あかいはね・の・ 募金・に・ 協力する。」〔⇒きょうどうぼきん〕【共同募金】

あかいわし【赤鰯】《形容動詞や()》 刃物や刀などが真っ赤に錆び付いている様子。また、そのような刃物や刀。「あかいわし・の・ 包丁(ほちょ)・で・は・ 切れ・ん・わ・なー。」

あかえい〔あかえー〕【赤?】《名詞》 菱形で平たい形をして、背中は赤みを帯びた色で、腹は白色の、瀬戸内海などにすむ魚。「あかえー・の・ 骨・は・ こりこりし・て・ うまい。」

あかかえ【淦かえ】《名詞・動詞する》 船板の間からしみ込んで船底にたまった水を汲み出すこと。また、そのときに使う道具。◆道具は、木でできていて、ちり取りのような形をした小さなものである。「舟・の・ あかかえ・を・ する。」動詞⇒あか()かえる【淦()かえる】

あかがね【銅、赤金】《名詞》 曲げたり延ばしたりの加工がしやすく、熱や電気をよく伝える、赤みがかった金属(元素)。「あかがね・で・ 葺い・た・ 屋根・の・ 家」〔⇒あか【銅、赤()、どう【銅】

あかぎれ【皹】《名詞、動詞する》 寒さや労働によって、手や足の表面にできる細かい裂け目。「あかぎれ・に・ 膏薬・を・ 塗る。」

あがく【足掻く】《動詞・カ行五段活用》 ①自由になろうとして、苦しんで手足や体を動かす。ばたばた暴れる。「釣っ・た・ 魚・が・ あがい・とる。」②焦っていらいらする。苦しみから逃れるために、いろんなことを試みる。「今さら・ あがい・ても・ 何・の・ 足し・に・も・ なら・ん。」◆「もがく【藻掻く】」よりも「あがく【足掻く】」の方が方言色が強いように感じられる。■名詞化=あがき【足掻き】〔⇒もがく【藻掻く】

あかご【赤子】《名詞》 生まれたばかりの子。乳児。「あかご・は・ かいらしー・なー。」〔⇒あかんぼう【赤ん坊】、あかちゃん【赤ちゃん】

あかごのて()ひねる〔あかごのてー()ひねる〕【赤子の手()捻る】《動詞・ラ行五段活用》 ◆〔比喩表現として〕強い者が弱い者を思いのままに扱う。強い者が弱い者に簡単にうち勝つ。「あかごのてーをひねっ・て・ 月給取り・から・ 税金・を・ ぎょーさん・ 取り・よる。」「わしら・の・ チーム・は・ 弱(よお)ー・て・ あかごのてをひねら・れ・た・よーに・ 負け・ても・た。」

あかごはん【赤御飯】《名詞》 お祝いの時などに作る、餅米に小豆を入れて蒸したご飯。「合格・の・ お祝い・に・ あかごはん・を・ 炊く。」◆幼児語に近い。〔⇒せきはん【赤飯】、おこわ【お強】

あかさび【赤錆び】《名詞、形容動詞や()》 鉄などが赤い色を帯びて、もろくなったり傷んだりしているもの。また、そのような様子。「あかさびに・ なっ・た・ 錨・が・ 置い・てある。」

あかじ【赤字】《名詞》 ①訂正をしたり注意を促したりするために、赤い色で書いた文字。「間違(まちご)ー・た・ とこ・は・ あかじ・で・ 直し・とい・てんか。」②収入よりも支出が多いこと。損失が生じていること。「給料・が・ 減っ・た・さかい・ あかじ・に・ なっ・た。」⇒あか【赤】

あかじそ【赤紫蘇】《名詞》 梅干しや生姜の色づけなどに使う、紫蘇の一種で赤紫色の花が咲き、赤紫色の葉で香りの強い植物。また、その葉。「あかじそ・は・ 梅・と・ 漬ける・ 時・に・ 使う。」■対語=「あおじそ【青紫蘇】」

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2016年5月 9日 (月)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (9)    (通算2007回)

日常生活語 「あ」⑤

 

あおぬき【仰ぬき】《名詞》 ①顔やものを上に向けること。「写真・が・ ちょっと・ あおぬき・に・ なっ・とる。」②体の胸や腹のある方を上に向けること。上向きになって寝転ぶこと。「あおぬき・の・ 姿勢・で・ 点滴・を・ 打っ・てもらう。」「赤ん坊・を・ あおぬき・に・ 寝かす。」■対語=「うつぶき【俯き】」「うつむき【俯き】」「うつむけ【俯け】」「うつぶけ【俯け】」「うつむせ【俯せ】」「うつぶせ【俯せ】〔⇒あおむき【仰向き】、あおのき【仰のき】、あおむけ【仰向け】、あおぬけ【仰ぬけ】、あおのけ【仰のけ】

あおぬく【仰ぬく】《動詞・カ行五段活用》 ①顔を上に向ける。「写真・ 撮り・まっ・さかい・ もー・ ちょっと・ あおぬい・てください。」②体の胸や腹のある方を上に向ける。「あおぬか・し・て・ 担架・に・ 載せる。」■他動詞は「あおぬける【仰ぬける】」■対語=「うつむく【俯向く】」「うつぶく【(俯く)】」■名詞化=あおぬき【仰ぬき】〔⇒あおのく【仰のく】、あおむく【仰向く】

あおぬけ【仰ぬけ】《名詞》 ①顔やものを上に向けること。「あおぬけ・の・ まま・やっ・たら・ まぶしー・て・ しょがない。」②体の胸や腹のある方を上に向けること。上向きになって寝転ぶこと。「人形・を・ あおぬけ・に・ 転ばし・とる。」「ベッド・から・ あおぬけ・で・ 落ち・た。」■対語=「うつぶき【俯き】」「うつむき【俯き】」「うつむけ【俯け】」「うつぶけ【俯け】」「うつむせ【俯せ】」「うつぶせ【俯せ】〔⇒あおむき【仰向き】、あおぬき【仰ぬき】、あおのき【仰のき】、あおむけ【仰向け】、あおのけ【仰のけ】

あおぬける(仰向ける)】《動詞・カ行下一段活用》 ①顔やものを上に向けさせる。「鏡・を・ もー・ ちょっと・ あおぬけ・てくれ・へん・か。」②体の胸や腹のある方を上に向けさせる。「体・を・ あおぬけ・て・ 寝・なはれ。」■自動詞は「あおぬく【仰ぬく】」■対語=「うつぶせる【俯せる】」「うつむせる【(俯せる)】」「うつむける【俯ける】」「うつぶける【(俯ける】)」■名詞化=あおぬけ【仰ぬけ】〔⇒あおのける(仰向ける)、あおむける【仰向ける】

あおねぎ【青葱】《名詞》 緑色の部分が多いねぎ。「味噌汁・に・ 豆腐・と・ あおねぎ・を・ 入れる。」■対語=「しろねぎ【白葱】」

あおのき【仰のき】《名詞》 ①顔やものを上に向けること。「あおのき・で・ 打ち上げ花火・を・ 見る。」②体の胸や腹のある方を上に向けること。上向きになって寝転ぶこと。「あおのき・で・ 床机・に・ 寝転ぶ。」■対語=「うつぶき【俯き】」「うつむき【俯き】」「うつむけ【俯け】」「うつぶけ【俯け】」「うつむせ【俯せ】」「うつぶせ【俯せ】〔⇒あおむき【仰向き】、あおぬき【仰ぬき】、あおむけ【仰向け】、あおぬけ【仰ぬけ】、あおのけ【仰のけ】

あおのく【仰のく】《動詞・カ行五段活用》 ①顔を上に向ける。「雪が降ってきたのであおのいて口を開ける。」②体の胸や腹のある方を上に向ける。「あおのい・て・ 昼寝・を・ する。」■他動詞は「あおのける【仰のける】」■対語=「うつむく【俯向く】」「うつぶく【(俯く)】」■名詞化=あおのき【仰のき】〔⇒あおぬく【仰ぬく】、あおむく【仰向く】

あおのけ【仰のけ】《名詞》 ①顔やものを上に向けること。「みんな・の・ 顔・が・ あおのけ・に・ なっ・とる・さかい・ もー・ ちょっと・ 下・を・ 向い・てください。」②体の胸や腹のある方を上に向けること。上向きになって寝転ぶこと。「あおのけ・に・ し・て・ 頭・を・ 冷やし・てやる。」■対語=「うつぶき【俯き】」「うつむき【俯き】」「うつむけ【俯け】」「うつぶけ【俯け】」「うつむせ【俯せ】」「うつぶせ【俯せ】〔⇒あおむき【仰向き】、あおぬき【仰ぬき】、あおのき【仰のき】、あおむけ【仰向け】、あおぬけ【仰ぬけ】

あおのける(仰向ける)】《動詞・カ行下一段活用》 ①顔やものを上に向けさせる。「みんな・で・ 顔・を・ あおのけ・て・ 月食・を・ 見る。」②体の胸や腹のある方を上に向けさせる。「体・を・ あおのけ・て・ 腹・(を・) 出し・て・ よー・ 寝・とる・なー。」■自動詞は「あおのく【仰のく】」■対語=「うつぶせる【俯せる】」「うつむせる【(俯せる)】」「うつむける【俯ける】」「うつぶける【(俯ける】)」■名詞化=あおのけ【仰のけ】〔⇒あおぬける(仰向ける)、あおむける【仰向ける】

あおのり【青海苔】《名詞》 浅い海の岩などに付き、細長く緑色をした海苔。「あおのり・を・ ご飯・に・ 振りかける。」

あおば【青葉】《名詞》 ①初夏の頃の、木々の鮮やかな緑色をした葉。「あおば・が・ きれーな・ 季節・に・ なっ・た・なー。」②種から芽を出したばかりの葉。「出・てき・た・ あおば・を・ 虫・が・ 食()・ても・た・みたいや。」

あおばな【青洟】《名詞》 鼻から垂らしている青白く太い粘液。「あおばな・を・ 垂らし・て・ 服・の・ 袖口・で・ 拭き・よる。」◆「あおばな・を・ たらす」ことを、かつては比喩的に「うどん【饂飩】・を・ たらす【垂らす】」と言っていた。最近は、「あおばな」を垂らした子どもを見かけなくてしまった。

あおびょうたん〔あおびょーたん〕【青瓢箪】《形容動詞や()、名詞》 やせて青白くて弱々しく感じられる様子、また、そのような人。「あんな・ あおびょーたんや・さかい・ 速(はよ)ー・に・は・ よー・ 走ら・へん・やろ。」〔⇒あおびょったん(青瓢箪)、あおべったん(青瓢箪)

あおびょったん(青瓢箪)】《形容動詞や()、名詞》 やせて青白くて弱々しく感じられる様子、また、そのような人。「子ども・の・ 頃・は・ あおびょったんで・ みんな・が・ 心配し・てくれ・て・た・ん・や。」〔⇒あおびょうたん【青瓢箪】、あおべったん(青瓢箪)

あおべったん(青瓢箪)】《形容動詞や()、名詞》 やせて青白くて弱々しく感じられる様子、また、そのような人。「入院し・て・ 日ー・に・ あたら・ん・さかい・ あおべったんの・ 顔・に・ なっ・ても・た。」〔⇒あおびょうたん【青瓢箪】、あおびょったん(青瓢箪)

あおべら【青べら】《名詞》 瀬戸内海などに多くすむ美しい小魚「べら」のうち、薄い青や緑色などをしている雄の方。「赤べら・より・も あおべら・の・方・が・ 大きい。」◆近海で獲れる、なじみの深い魚である「べら」は、「あおべら【青べら】」「あかべら【赤べら】」と区別して言うことが多い。■対語=「あかべら【赤べら】」

あおみ【青み】《名詞》 ①副食にするために畑などで育てる植物のうち、とくに緑色をしたもの。「肉・が・ 多ー・て・ あおみ・が・ 足ら・へん。」②青いと感じられる状態。また、その程度。「この・ 写真・は・ 海・や・ 空・の・ あおみ・が・ きれいや。」③緑色だと感じられる状態。また、その程度。「枯れ・とっ・た・ 草・に・ あおみ・が・ 出・てき・た。」⇒あおもん【青物】

あおむき【仰向き】《名詞》 ①顔やものを上に向けること。「あおむき・で・ 大きな・ 声・で・ しゃべる。」②体の胸や腹のある方を上に向けること。上向きになって寝転ぶこと。「あおむき・から・ 寝返り・を・ うつ。」■対語=「うつぶき【俯き】」「うつむき【俯き】」「うつむけ【俯け】」「うつぶけ【俯け】」「うつむせ【俯せ】」「うつぶせ【俯せ】〔⇒あおぬき【仰ぬき】、あおのき【仰のき】、あおむけ【仰向け】、あおぬけ【仰ぬけ】、あおのけ【仰のけ】

あおむく【仰向く】《動詞・カ行五段活用》 ①顔を上に向ける。「あおむい・とっ・たら・ 目ー・に・ 塵・が・ 入っ・た。」②体の胸や腹のある方を上に向ける。「あおむい・て・ 横・に・ なる。」■他動詞は「あおむける【仰向ける】」■対語=「うつむく【俯く】」「うつぶく【(俯く)】」■名詞化=あおむき【仰向き】〔⇒あおぬく【仰ぬく】、あおのく【仰のく】

あおむけ【仰向け】《名詞》 ①顔やものを上に向けること。「顔・を・ あおむけ・に・ し・て・ 腹・から・ 声・を・ 出せ。」②体の胸や腹のある方を上に向けること。上向きになって寝転ぶこと。「あおむけ・に・ 寝ころん・で・ 本・を・ 読む。」■対語=「うつぶき【俯き】」「うつむき【俯き】」「うつむけ【俯け】」「うつぶけ【俯け】」「うつむせ【俯せ】」「うつぶせ【俯せ】〔⇒あおむき【仰向き】、あおぬき【仰ぬき】、あおのき【仰のき】、あおぬけ【仰ぬけ】、あおのけ【仰のけ】

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2016年5月 8日 (日)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (8)    (通算2006回)

日常生活語 「あ」④

 

あう【合う、会う】《動詞・ワア行五段活用》 ①約束をして出会う。顔をあわせる。「10時・に・ 駅・で・ あう・ こと・に・ し・とる。」②たまたま出会う。偶然に出会う。思いがけなく出会う。「偶然に・ 目ー・が・ あう。」「道・が・ 混ん・で・ 時間・が・ かかっ・て・ えらい・ めー・に・ おー・た。」「事故・に・ あわ・ん・よーに・ 気ーつけ・よ。」③同じになる。一致する。「友だち・と・ 考え・が・ おー・た。」④集まって一つになる。合流する。「ここ・で・ 2つ・の・ 道・が・ あう。」⑤ぴったりする。つりあう。調和する。「体・に・ おー・た・ 服・を・ 着る。」「服・と・ ズボン・の・ 色・が・ おー・とる。」「瓶・と・ 蓋・と・が・ ちょうど・ あう。」■他動詞は「あわせる【合わせる、会わせる】」「あわす【合わす、会わす】」

あう【合う】《接尾語(動詞を作る・ワア行五段活用)》[動詞の連用形に付く] 相手や周りの人と同じ動作をすることを表す言葉。相手や周りの人と競う状態になることを表す言葉。「みんな・で・ 話しあう。」「兄弟・で・ 喧嘩しあう・ こと・は・ やめ・なはれ。」

アウト〔あうと〕【英語=out】《名詞》 ①遊びやスポーツで、塁に出られなくなったり、安全圏を逸脱したりすること。「そこ・へ・ 行っ・たら・ あうと・や・ぞ。」②遊びやスポーツで、失敗や失格であると判定されたり判断されたりすること。「あうと・が・ 3つ・で・ チェンジ・や。」■対語=「セーフ【英語=safe】」

あえ(彼え)】《代名詞》 ⇒あい(彼い)を参照。

あえます(上えます)】《動詞・サ行五段活用》 「与える」ということを謙譲して言う言葉。献上する。「子ども・の・ お古・の・ 服・を・ あえまし・て・ 着・てもろ・て・ます。」◆動詞「あげる【上げる】」に、丁寧の意の助動詞「ます」が続いて一語に熟した言葉「あげます」で、それが音変化をした。〔⇒あいます(上います)、あげます【上げます】、やいます(遣います)、やえます(遣えます)、さしあげる【差し上げる】

あえます(上えます)】《補助動詞》 ⇒てあえます(て上えます)を参照。

あえる【和える】《動詞・ア行下一段活用》 野菜、魚、貝などを、味噌、酢、醤油、胡麻、豆腐などと混ぜて味付けをする。「ほうれん草・と・ ちりめんじゃこ・を・ あえる。」■名詞化=あえ【和え】

あえん【亜鉛】《名詞》 青みがかった銀白色をした、錆びにくい金属。「薄い・ 鉄板・に・ あえん・を・ メッキし・た・ トタン板」

あお【青】《名詞》 ①赤・黄とともに3原色の一つで、よく晴れた空のような色。「海・も・ あお・や・し・ 空・も・ あお・や。」②草木の葉のような色。「あお・の・ 色・を・ し・た・ 虫・が・ 動い・とる。」③進んでもよいという意味を表す交通の合図。「横断歩道・を・ あお・で・ わたる。」〔⇒あおいろ【青色】②③

みどり【緑】、みどりいろ。⇒あおしんごう【青信号】、みどりしんごう【緑信号】

あおあお【青々】《副詞と、動詞する》 青や緑の色が強くて、鮮やかに見える様子。緑の木や草があたりに広がっている様子。「春・に・ なっ・て・ 畑・が・ あおあおと・ 見える・よーに・ なっ・た。」「あおあおし・て・ 美味しそーな・ 水菜・や・な。」

あおい【葵】《名詞》 ハート形の葉をしていて、夏に白・赤・紫などの大形の五弁の花を咲かせる植物。「あおい・の・ 花・が・ 下・の・ 方・から・ 順番・に・ 咲き・よる。」

あおい【青い】《形容詞》 ①よく晴れた空のような色である。「あおい・ 海・の・ 向こー・に・ 入道雲・が・ 出・とる。」「沖縄・の・ あおい・ 海・で・ 泳い・でみ・たい・なー。」②草木の葉のような色である。「あおい・ ピーマン・が・ おいしそーや。」③病気や恐怖などによって、顔色などが血の気を失って青ざめて見える。「まだ・ 顔・が・ あおい・さかい・ 寝・とっ・た・ 方・が・ えー。」④野菜や果物の実などが、まだ熟していない。「この・ トマト・は・ まだ・ あおい・さかい・ ちぎっ・たら・ あか・ん。」③④⇒あおじろい【青白い】

あおいろ【青色】《名詞》 ①赤・黄とともに3原色の一つで、よく晴れた空のような色。「あおいろ・の・ 地ー・に・ 白・で・ 絵・が・ 書い・てある・ ポスター・は・ 目立つ・なー。」②草木の葉のような色。「春・に・ なっ・て・ あぜ道・が・ あおいろ・に・ なっ・とる。」③進んでもよいという意味を表す交通の合図。「あおいろ・に・ なる・まで・ 待ち・なはれ。」〔⇒あお【青】②③⇒みどり【緑】、みどりいろ【緑色】⇒あおしんごう【青信号】、みどりしんごう【緑信号】

あおうめ【青梅】《名詞》 まだ熟しきっていない、緑色の梅の実。「あおうめ・が・ 店・に・ 並ぶ・ 頃・に・ なっ・た。」

あおかび【青黴】《名詞》 餅、パンなどに生える、青みがかったり白っぽかったりする黴。「あおかび・が・ はえ・た・ 餅・は・ 食う・な・よ。」〔⇒あおかべ(青黴)

あおかべ(青黴)】《名詞》 餅、パンなどに生える、青みがかったり白っぽかったりする黴。「あおかべ・が・ はえ・て・ 気持ち・が・ 悪い。」〔⇒あおかび【青黴】

あおぐ【扇ぐ、ぐ】《動詞・ガ行五段活用》 うちわや扇子などを動かして風を起こして送る。「寝・とる・ 子ども・を・ うちわ・で・ あおい・だる。」「おくどさん・が・ 消え・そーに・ なっ・た・さかい・ ばたばた・ あおぐ。」

あおくさい【青臭い】《形容詞》 ①青い草や生の菜っぱの臭いをかいだときの感じである。「この・ きゅーり・は・ あおくさい・ かだ(=臭い)・が・ する。」②若くて未熟な人のような感じである。「あおくさい・ もの・の・ 言()ー方・を・ する・ やつ・や。」

あおさ《名詞》 浅い海の岩に生える、やや硬くて葉が広く、緑色をした海藻。「磯・の・ 石・に・ あおさ・が・ いっぱい・ 生え・とる。」「あおさ・は・ 食べら・れ・へん・から・ 採ら・んとき。」

あおじそ【青紫蘇】《名詞》 刺身のつまなどに使う、紫蘇の一種で白い花が咲き、緑色の葉で香りの強い植物。また、その葉。「素麺・の・ 薬味・に・ あおじそ・を・ 使う。」■対語=「あかじそ【赤紫蘇】」

あおじろい【青白い】《形容詞》 ①病気や恐怖などによって、顔色などが血の気を失って極端に青ざめて見える。「あおじろい・ 顔・を・ し・て・ 体・の・ 具合・が・ 悪い・の・と・ ちゃう・か。」②野菜や果物の実などが、まだまだ熟していない。「あおじろい・ 色・の・ 茄子(なすび)・は・ もーちょっと・ おい・とこ・か。」〔⇒あおい【青い】

あおしんごう〔あおしんごー〕【青信号】《名詞》 進んでもよいという意味を表す交通の合図。「あわて・たら・ あか・ん・ぞ・ まだ・ あおしんごー・に・ なっ・とら・へん。」〔⇒あお【青】、あおいろ【青色】、みどり【緑】、みどりいろ【緑色】、みどりしんごう【緑信号】

あおすじ【青筋】《名詞》 皮膚の上から青く見える静脈。「やせ・て・ あおすじ・が・ 見える。」「怒っ・たら・ あおすじ・が・ 目立つ。」「あおすじ・を・ 立て・て・〔=かんかんになって怒って〕 どなりこん・でき・た。」

あおぞら【青空】《名詞》 ①青く晴れわたった空。「夏・の・ あおぞら・に・ 入道雲・が・ 出・てき・た。」②屋根がなくて、空が丸見えである場所。建物の外。「あおぞら・で・ 市場・を・ 開い・とる。」「あおぞら・で・ 朝礼・を・する。」「終戦後・は・ 校舎・が・ 無()ー・て・ あおぞら教室・も・ あっ・た。」

あおなる〔あおーなる〕【青なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①恐さを感じたり、心配したりして、顔から血の気がなくなる。「財布・を・ 落とし・て・ あおなっ・た。」②青くないものが青くなる。青色が濃くなる。緑色でないものが緑色になる。緑色が濃くなる。「沖・へ・ 出・たら・ 海・の・ 色・が・ あおーなっ・た。」「白い・ トマト・が・ あおーなり・かけ・た。」

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2016年5月 7日 (土)

日本語への信頼(259)

「たられば」「なら」大臣

 

 「たられば」という言葉はまだ国語辞典に載っていないように思っていたのですが、「かいのない議論」と説明している辞書もあるということを知りました。朝日新聞の「天声人語」の文章です。

 

 「たらればの話」という言い方がある。現実とは違うことを仮定しながらの話、というほどの意味か。「かいのない議論」と手厳しい辞書もある。俗語である。馳文科相は23日の記者会見で、たらればの話だがと断って発言した。

 「私が学長であったとしたら」。そんな前置きを何回か繰り返しながら語ったのは、国立大学の卒業式や入学式での日の丸、君が代の問題だ。「国旗掲揚、国歌斉唱を厳粛のうちに取り扱うと思っている」。

 岐阜大の学長が今春の式で国歌斉唱をしない方針を示したことへの批判である。

 (朝日新聞・大阪本社発行、2月26日・朝刊、13版、1面)

 

 「たられば」だけではありません。次の文章の「なら」も同じです。正面から発言することを避けて、我が身を守る姿勢がありありと感じられます。

 

 愛媛県立高校の全59(中等教育学校、特別支援学校を含む)が新年度から、生徒が校外の政治活動に参加する場合、学校への事前届け出を校則で義務づけることを巡り、馳浩文部科学相は18日、閣議後の記者会見で政治活動を規制する趣旨ではないとしつつ、届け出制導入は「私が校長ならしない」と述べた。

 (朝日新聞・大阪本社発行、3月18日・夕刊、3版、12)

 

 国旗掲揚・国歌斉唱や、政治活動の事前届け出の是非を論じるつもりはありませんが、この文部科学大臣の発言は気になります。

 「私が学長であったとしたら」とか「私が校長なら」という「私」のレベルで発言し、「文科相の立場から」という「公」が示されていません。政治の素人が「学長であったとしたら」とか「校長なら」とか言うのは差し支えありませんが、文部科学行政のトップに立つ人がそんな姿勢に終始していてよいのでしょうか。

 次はどんな発言が飛び出すのかと見守りつつ、この人はどんな国語教育を受けてきたのだろうかと思わないではおれません。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (7)    (通算2005回)

日常生活語 「あ」③

 

あいだがら【間柄】《名詞》 人と人の結びつきの関係や、家族や親戚としての関係。「仲・の・ 良()ー・ あいだがら・や・さかい・ 何・でも・ 頼みやすい。」「あいつ・と・は・ 従兄弟(いとこ)・の・ あいだがら・や。」

あいたくちがふさがらへん【開いた口が塞がらへん】《成句》 あきれて、ものが言えない。「口・から・ 出まかせ・ばっかり・ 言()ー・て・ あの・ 人・に・は・ あいたくちがふさがらへん。」■句末が、「あいたくちがふさがらない【開いた口が塞がらない】」「…ふさがらん【…塞がらん】」となることもある。

あいだのひ〔あいだのひー〕【間の日】《名詞》 ①特別ではない普段の日。平生。「あいだのひ・は・ 一生懸命・ 働い・て・ 祭り・に・ なっ・たら・ 休む・ねん。」②休日でない日。月曜日から金曜日(または土曜日)までの日。「たいだのひー・は・ 忙しゅー・て・ 散髪屋・に・も・ 行か・れ・へん。」〔⇒あい【間】、あいだ【間】

あいちゃく【愛着】《名詞》 慣れ親しんだ人やものから離れたくない、失いたくないと思う気持ち。「自分・が・ 生まれ・た・ 村・に・は・ やっぱり・ あいちゃく・が・ ある。」「あいちゃく・が・ ある・ 方言・は・ いつ・まで・も・ 使い・たい・なー。」

あいつ【彼奴】《名詞》 ①離れたところにいる、目下の人。「あいつ・は・ わし・の・ 後輩・や。」②空間的にあるいは心理的に、自分からも相手からも離れているもの。「あいつ・は・ 安物・やっ・た・さかい・ じっきに・ めげ・ても・た。」◆①②ともに、くだけた言い方、相手に親しみをこめた言い方、相手を見下げた言い方などの働きをしている。〔⇒あれ【彼】、あい(彼い)

あいっこ【合いっこ】《接尾語(名詞を作る)》[動詞の連用形に付く] 相手や周りの人と同じ動作をすることを表す言葉。相手や周りの人と競う状態になることを表す言葉。「いつまでも・ にらみあいっこ・は・ やめ・なはれ。」〔⇒あい【合い】、あいこ【合いこ】、やい(合い)、やいこ(合いこ)、やいっこ(合いっこ)

あいづち【相槌】《名詞》 相手が話している間に、ごく短い言葉を発したり、うなずいたりすること。「あいづち・(を・) 打っ・て・ 聞い・てくれ・た・さかい・ 話・が・ しやすかっ・た。」

あいつとこ【彼奴所】《名詞》 ①あの人の住んでいる家屋。「あいつとこ・は・ 3階建て・や。」②あの人の家族。「あいつとこ・は・ 5人家族・や。」◆①②ともに、くだけた言い方、相手に親しみをこめた言い方、相手を見下げた言い方、目下の人に対する言い方などの働きをしている。〔⇒あいつんとこ【彼奴ん所】

あいつんとこ【彼奴ん所】《名詞》 ①あの人の住んでいる家屋。「あいつんとこ・は・ こないだ・ 建て替え・た。」②あの人の家族。「あいつんとこ・は・ 子ども・が・ 2人・ おる。」◆①②ともに、くだけた言い方、相手に親しみをこめた言い方、相手を見下げた言い方、目下の人に対する言い方などの働きをしている。「あいつんとこ」の「ん」は、格助詞の「の」が撥音便となったものである。〔⇒あいつとこ【彼奴所】

あいて【相手】《名詞》 ①自分と一緒に何かをする人。「旅行・に・ 行き・たい・けど・ あいて・が・ おら・なん・だら・ おもろない。」②何かを競い合ったりするときの、自分たちに対抗する立場の人。「あいて・が・ 強すぎ・た・ん・や・さかい・ 負け・ても・ しょがない。」⇒あいぼう【相棒】

あいにく【生憎】《形容動詞や(ナ・ノ)》 都合の悪いことが起こる様子。事柄が思うように運ばない様子。「運動会・の・ 日・は・ あいにく・ 雨・に・ なっ・ても・た。」「さっき・ 売れ・ても・てん。あいにくやっ・た・なー。」◆自分の意志や願望とは裏腹に、そのようになってしまうという語感が伴う。語幹だけの副詞的な用法もある。

あいのこ【間の子、合の子】《名詞》 ①混血の人や動物。◆人を指して言う場合には、差別的な響きがあるので、現在ではなるべく使わないようになつている。「いのぶた・ 言()ー・たら・ 猪・と・ 豚・の・ あいのこ・なん・やて。」②どちらにも属さないような、中間的な存在。「こうもり・は・ 鳥・と・ けもの・の・ あいのこ・や。」「トロリーバス(・と)・ 言()ー・たら・ 電車・と・ バス・の・ あいのこ・やろ。」

あいのて〔あいのてー〕【合いの手】《名詞》 ①歌や踊りなどの間に入れる掛け声や手拍子など。「歌・の・ 合い間・に・ あいのて・(を・) 入れる。」②相手が話しているときに、さしはさむ身振りや、ちょっとした言葉。「あいのてー・(を・) 入れ・られ・たら・ しゃべりにくい・がな。」◆②は、「あいづち【相槌】」よりも長い言葉を指して使うことが多い。

あいのり【相乗り】《名詞、動詞する》 同じ乗り物に、他の人と一緒に乗ること。「知ら・ん・ 人・と・ あいのり・の・ 船・で・ 釣り・に・ 行っ・た。」「タクシー・で・ あいのりし・まへ・ん・か。」

あいふく【間服、合服】《名詞》 暑い盛りや寒い盛りでないときに着る服。春・秋などに着る服。「ちょっと・ 温(ぬく)ー・ なっ・てき・た・さかい・ あいふく・に・ しょ・ー。」「裏地・の・ 薄い・ あいふく」■対語=「なつふく【夏服】」「ふゆふく【冬服】」

あいぼう〔あいぼー〕【相棒】《名詞》 自分と一緒に何かをする人。一緒に物事を行うときの仲間。「背ー・の・ 違う・ あいぼー・やっ・たら・ 重たい・ 荷物・は・ かきにくい。」「漫才・の・ あいぼー・が・ 入院し・た・ん・やて。」〔⇒あいて【相手】

あいま【合間】《名詞》 ①続いていたものが途絶えたところ。切れた箇所。「木・の・ 枝・の・ あいま・から・ 空・が・ 見える。」「箪笥・の・ あいま・に・ 扇子・を・ 落とし・ても・た。」②連続している動作や状態が途切れる時。絶え間。「仕事・の・ あいま・に・ 煙草・を・ 吸う。」「舞台・の・ 幕・の・ あいま・に・ 弁当・を・ 食う。」〔⇒あい()、あいだ【間】、ま【間】、きれめ【切れ目】⇒すきま【隙間】、すき【隙】⇒ひま【暇】

あいまい【曖昧】《形容動詞や()》 ものごとの内容や手順などが決まらなくて、はっきりしない様子。はっきりしないので判断がつかない様子。ものごとを決定したり、結論づけたりしない様子。「あいまいな・ 言ー方・(を・) し・たら・ みんな・に・ わから・へん・やろ。」〔⇒あやふや、うやむや【有耶無耶】

あいます(上います)】《動詞・サ行五段活用》 「与える」ということを謙譲して言う言葉。献上する。「珍(めんら)しー・ お菓子・やっ・た・さかい・ 買()ー・てき・て・ 友だち・に・ あいまし・てん。」◆動詞「あげる【上げる】」に、丁寧の意の助動詞「ます」が続いて一語に熟した言葉「あげます」で、それが音変化をした。〔⇒あえます(上えます)、あげます【上げます】、やいます(遣います)、やえます(遣えます)、さしあげる【差し上げる】

あいます(上います)】《補助動詞》 ⇒てあいます(て上います)を参照。

あいや《名詞、動詞する》 ①人や動物が体を支えて、立ったり歩いたり跳んだりするときに使う体の部分。「あいや・が・ 痺(しび)れ・た。」②歩き始めた幼児が、ぎこちなく頼りない感じで歩くこと。「たった(=おんぶ)・ し・たろ・か・ 自分・で・ あいやする・か。」◆幼児語。〔⇒あいよ、あんよ。⇒あし【足、脚】

あいよ《名詞、動詞する》 ①人や動物が体を支えて、立ったり歩いたり跳んだりするときに使う体の部分。「あいよ・が・ もつれ・て・ こけ・ても・た。」②歩き始めた幼児が、ぎこちなく頼りない感じで歩くこと。「早(はよ)ー・ あいよする・よーに・ なっ・たら・ 良()ー・のに・なー。」◆幼児語。〔⇒あいや、あんよ。⇒あし【足、脚】

アイロン〔あいろん〕【英語=iron。本来は「鉄」の意味】《名詞》 炭火や電熱などによって、布などのしわを伸ばしたり折り目をつけたりする、金属でできた器具。「昔・は・ 炭・を・ 入れ・て・ 使う・ あいろん・が・ あっ・た。」◆今では「アイロン」と言えば電熱によるものを指すが、かつては炭火を入れて使うものがあった。電熱を使うものへの過渡期には「でんきアイロン【電気アイロン】」という言葉も使われた。

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2016年5月 6日 (金)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (6)    (通算2004回)

日常生活語 「あ」②

 

あいことば【合い言葉】《名詞》 ①仲間同士に通じるように、前もって決めておく合図の言葉。「あいことば・は・ 山・と・ 川・に・ し・とこ・か。」②団体や仲間たちの目標や主張などを込めて、決めた言い方。キャッチフレーズやモットー。「1回戦・に・ 勝つ・ こと・を・ あいことば・に・ し・て・  練習する。」

あいさ《名詞、副詞に》 そのことがあるのは、時たまであったり稀であったりすること。また、そのようである様子。「あいさに・ 大阪・から・ 戻っ・てき・て・ うっとこ(=我が家)・に・ 寄っ・てくれる・ねん。」「1か月・も・ 入院し・とる・さかい・ あいさに・ 顔・を・ 見・に・ 行っ・たげ・て・な。」「夏・は・ あいさに・ 夕立・が・ あっ・て・ 涼しー・ なっ・たら・ ありがたい・なー。」「あいつ・が・ 来る・の・は・ ほんまに・ あいさ・だけ・や。」◆副詞「あいさに」の用法が多く、名詞の用法は稀である。

あいさつ【挨拶】《名詞、動詞する》 ①人に会ったときや別れるときに、やりとりする言葉や動作。「あいさつ・も・ せ・んと・ 帰っ・てき・た・ん・かいな。」②会合などで改まって話をしたり、手紙などで改まって述べたりする言葉。「あんた・が・ あいさつせ・なんだら・ 忘年会・が・ 始まら・へん・がな。」「あわて・とっ・た・さかい・ あいさつ・抜き・で・ 用事・を・ 書い・た。」

あいしょう〔あいしょー〕【相性】《名詞》 ①相手との間における、互いの性格や気持ちの響き具合。「あいつ・と・は・ 昔・から・ あいしょー・が・ 悪い・ねん。」「あいしょー・の・ 良()ー・ 夫婦(みょーと)」②対応するときに生じる、強弱・好悪などの気持ちの傾向。「あの・ チーム・に・は・ あいしょー・が・ 悪ー・て・ よー・ 負ける。」

アイス〔あいす〕【英語=ice】《名詞》 ①「アイスクリーム【英語=ice cream】」「アイスクリン【英語=(ice cream)】」「アイスキャンデー【英語=ice candy】」などの氷菓子を指して、それを短く言う言葉。「暑い・さかい・ あいす・でも・ 食い・たい・な。」②冷たく冷やした飲み物。氷を入れた飲み物。「あいす・の・ コーヒー・を・ 飲ん・だ。」

あいず【合図】《名詞、動詞する》 当事者同士で、前もって決めた方法で知らせること。動作・音・光など、言葉以外の方法で知らせること。「試合・の・ 時・の・ あいず・を・ 決め・とく。」「片目・(を・) つむっ・て・ あいずする。」

アイスキャンデー〔あいすきゃんでー〕【英語=ice candy】《名詞》 甘みや果汁などを加えた水を棒状に凍らせた菓子。「自転車・に・ 箱・を・ 積ん・で・ あいすきゃんでー・を・ 売り・に・ 来る。」◆かつては、単に「キャンデー【英語=candy】」と言うときには「アイスキャンデー【英語=ice candy】」を指すことが多かった。〔⇒キャンデー【英語=candy

アイスクリーム〔あいすくりーむ〕【英語=ice cream】《名詞》 牛乳や砂糖や卵の黄身などを混ぜて凍らせた菓子。◆「暑い・ 時・に・は・ あいすくりーむ・が・ うまい・なー。」かつては、単に「クリーム【英語=cream】」と言うときには「アイスクリーム」を指すことが多かった。〔⇒クリーム【英語=cream

アイスクリン〔あいすくりん〕【英語=(ice cream)】《名詞》 「アイスクリーム【英語=ice cream】」の発音が変化した言葉。「祭り・に・ なっ・たら・ あいすくりん・を・ 売っ・とっ・た。」◆かつては、乳脂肪分が少なくてシャーベットのようなものを「あいすくりん」と言っていたことがある。「アイスクリン」という言い方を、地方色のある言い方として意図的に使っているような場合もある。大阪あたりで「アイスクリン」はごく自然な言い方であろうが、高知市でも「アイスクリン」を見た。

あいそう〔あいそー、あいそ〕【愛想】《名詞、動詞する》 ①相手を喜ばせたり好感を持たせたりする言葉や対応の仕方。「ほんまに・ 何・を・ 思・とる・か・しら・ん・けど・ あいそ・だけ・は・ 上手な・ 人・や。」「あいそ・が・ 良()ー・ 人・は・ なにかと・ 気持ち・が・ えー。」②相手に対する、心を込めたもてなし。「何・も・ あいそ・ でき・まへ・ん・けど・ ゆっくりし・ていっ・て・な。」③愛情や好意を持って相手に接しようとする気持ち。「言()ー・た・ こと・を・ 守ら・へん・さかい・ あいつ・に・は・ あいそ・が・ 尽きる。」■対語=「ぶあいそう【無愛想】」

あいそう()ない〔あいそー()ない、あいそ()ない〕【愛想()無い】《形容詞》 ①つっけんどんで、高くとまっているようである。風情や可愛げがない。相手に対する思いやりがない。「あいそがない・ 人・は・ 損・を・ し・まっ・せ。」「絵ー・も・ 描い・とら・ん・ あいそーない・ 団扇(うちわ)・や。」②相手に対するもてなしや対応が十分でない。「あいそがない・ 返事・を・ し・やがっ・た。」「もの・を・ 買()ー・たっ・た・のに・ あいそない・ 店員・やっ・た。」

あいそう()つきる〔あいそー()つきる、あいそ()つきる〕【愛想()尽きる】《動詞・カ行上一段活用》 期待はずれで、がっかりして嫌になる。特別な親しい気持ちなどを持ち続けることができなくなる。「あいそがつき・て・ それ・から・は・ つきあい・を・ し・とら・へん・ねん。」「阪神タイガース・が・ 弱い・の・に・は・ あいそがつき・た。」

あいそうなし〔あいそーなし、あいそなし〕【愛想無し】《形容動詞や()、名詞》 ①つっけんどんで、高くとまっているような様子。風情や可愛げがない様子。相手に対する思いやりがない様子。「挨拶・も・ せ・ん・よーな・ あいそなしな・ やつ・や。」「あの・ あいそなし・は・ ちゃんと・ 返事・を・ し・よら・ん。」②相手に対するもてなしや対応が十分でない様子。「せっかく・ 来・てくれ・た・のに・ えらい・ あいそなしで・ すん・まへ・ん。」

あいそうもくそもない〔あいそーもくそもない、あいそもくそもない〕【愛想も糞も無い】《成句》 人に好感を持たれるような動作の片鱗も見せない様子。つっけんどんな様子。とりつく島もないほどに人を寄せつけない様子。「あんな・ 言い方・を・ し・たら・ あいそもくそもない・がな。」■句末が、「あいそうもくそもあらへん【愛想も糞も有らへん】」というように変化することがある。「あいそもくそもあらへん・よーな・ 店員・が・ おっ・た。」

あいそうらしい〔あいそーらしー、あいそらしー〕【愛想らしい】《形容詞》 人に好感を持たれるような動作や言葉をそなえて、好ましい。「あいそらしー・ 娘はん・や・さかい・ 誰・に・でも・ 好か・れ・とる。」

あいそうわらい〔あいそーわらい、あいそわらい〕【愛想笑い】《名詞、動詞する》 相手に気に入られようとして意識的に声をあげて笑ったり微笑んだりすること。「むっつりせ・んと・ あいそーわらい・ぐらい・ し・たら・ 良()ー・のに。」「あの・ 人・の・ あいそわらい・に・は・ だまさ・れ・へん・ぞ。」

あいだ【間】《名詞》 ①2つ以上のものにはさまれた場所。ものとものとの間の、空いている部分。「木ー・と・ 木ー・の・ あいだ・に・ 蜘蛛・が・ 巣ー・を・ 張っ・とる。」②一続きの時間にはさまれた、別の短い時間。連続している動作や状態が途切れる時。「テレビ・の・ コマーシャル・が・ ある・ あいま・に・ 便所・へ・ 行く。」③ある場所からある場所までの一続きの空間や、距離。「明石・と・ 淡路・の・ あいだ・の・ 明石海峡大橋」④時間の間隔。ある時からある時までの一続きの時間。「10年・も・の・ 長い・ あいだ・ お世話・に・ なり・まし・た。」⑤人と人との関係。「親子・の・ あいだ・は・ うまい・こと・ いっ・とる。」⑥特別ではない普段の日。平生。「あいだ・は・ 正月・みたいな・ 美味い・ もん・は・ 食わ・れ・へん。」「試験・の・ 時・だけ・や・なしに・ あいだ・から・ 勉強し・とき・や。」⑦休日でない日。月曜日から金曜日(または土曜日)までの日。「たいだ・は・ 6時・に・ なっ・たら・ 店・が・ 閉まる。」①②⑥⑦⇒あい()①②⇒あいま【合間】、ま【間】⇒すきま【隙間】、すき【隙】⇒ひま【暇】、ま【間】⑥⑦⇒あいだのひ【間の日】

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2016年5月 5日 (木)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (5)    (通算2003回)

日常生活語 「あ」①

 

あ〔ああ、あー〕《感動詞》 ①物事に反応して心が動いたときに発する言葉。「あー・ しんど。ちょっと・ 休み・たい・な。」②肯定の気持ちや、承諾する気持ちなどを伝えるときに発する言葉。「あ・ お前・の・ 言()ー・通り・や。」③相手に対して反応したり呼びかけたりするときに発する言葉。「あー・ 誰・や・と・ 思(おも)・たら・ あんか・かいな。」〔⇒あっ〕

ああ〔あー〕《副詞》 あのように。「あー・ し・たら・ 早()よー・ でけ・た・ん・や・なー。」■類語=「こう」「そう」「ほう」「どう」〔⇒あない〕

ああああ〔あーあー〕《感動詞》 物事に反応して強く心が動いたときに発する言葉。「あーあー・ こない・ 点・を・ 取ら・れ・たら・ この・ 試合・は・ もー・ 負け・や。」「あーあー・ なんぼ・ 勉強し・ても・ 頭・に・ 入(はい)ら・へん・ねん。」◆「ああ」を2回繰り返した言葉であるが、特に深く嘆いたり心配したりするときに使うことが多い。追いつめられたような気持ちを表すことも多い。

ああいう〔あーゆー〕【ああ言う】《連体詞》 あのような。「終戦直後・の・ あーゆー・ 時代・は・ みんな・ 辛い・ 思い・を・ し・た・なー。」「わし・は・ あーゆー・ 具合(がい)・に・ 上手に・は・ でけ・へん。」

ああいうたらこういう〔あーゆーたらこーゆー〕【ああ言うたらこう言う】《成句》 こちらが発言すれば、相手がきちんと反論する。達者な口答えをしたり、逆らった言い方をしたりする。言い訳をして逃れようとする。「あーゆーたらこーいい・やがっ・て・ なんぼ・でも・ 逆らい・やがる・ねん。」「あーゆーたらこーゆー・ 人・や・さかい・ あの・ 人・に・は・ 口・で・は・ 勝て・ん。」〔⇒ああいやこういう【ああ言やこう言う】

ああいうよう〔あーゆーよー〕【ああ言う様】《形容動詞や()》 あのような様子。「あーゆーよーな・ やり方・を・ し・たら・ うまい・こと・ いく・ねん・なー。」

ああいやこういう〔あーいやこーゆー〕【ああ言やこう言う】《成句》 こちらが発言すれば、相手がきちんと反論する。達者な口答えをしたり、逆らった言い方をしたりする。言い訳をして逃れようとする。「あーいやこーゆー・て・ こっち・の・ 言()ー・ こと・なんか・ いっこも・ 聞こ・ー・と・ せー・へん。」〔⇒ああいうたらこういう【ああ言うたらこう言う】

アース〔あーす〕【英語=earth】《名詞、動詞する》 異常な電圧によって感電することを避けるため、電気機器から地面へ電気が流れるようにした線。また、電気が地面に流れること。「あーす・(を・) 引ー・とか・んと・ 感電し・まっ・せ。」「線・(を・) 引ー・とい・たら・ あーすし・て・ 安心や。」

ああせいこうせい〔あーせーこーせー〕【ああ為いこう為い】《成句》 一つ一つの行動を指示すること。こまごまとしたことまで指図をすること。「あーせーこーせー・(と・) 言わ・れ・たら・ どない・ し・たら・ 良()ー・の・か・ 困っ・てまう。」

ああめんそうめんひやそうめん〔あーめんそーめんひやそーめん〕【アーメン素麺冷素麺】《成句》 よくないことが起こりそうなときなどに、そうならないように祈って唱える言葉。「そんな・ 大役・は・ 私・に・ 当たら・んよーに・ し・てください。あーめんそーめんひやそーめん。」◆キリスト教徒が唱える「アーメン」という言葉を基にして、「めん」という発音を脚韻として続けた言葉である。敬虔な祈りの意識は薄れて、言葉遊びのようになっている。「そーめん」は素麺、「ひやそーめん」は冷やした素麺のことである。

ああん〔あーん〕《名詞、動詞する》 口を大きく開くこと。「口・を・ 思い切り・ あーんし・てください。」

ああん〔あーん〕《感動詞》 ①子どもなどが、大声を出して泣くときの声。「あーん・ あーん(・と)・ 泣か・れ・て・ 困っ・ても・た。」②口を大きく開いたときに出る声。「あーん(・と)・ 言()ー・て・ 声・を・ 出し・てみ・なさい。」⇒わあん〕

あい【藍】《名詞》 濃く深い青色。黒みを帯びた青色。「今日・の・ 海・は・ 青・より・は・ あい・に・ 見える。」〔⇒あいいろ【藍色】

あい()】《名詞》 ①2つ以上のものにはさまれた場所。ものとものとの間の、空いている部分。「偉い・ 人・の・ あい・に・ はさまっ・て・ 小(こも)ー・に・ なっ・とっ・てん。」②一続きの時間にはさまれた、別の短い時間。連続している動作や状態が途切れる時。「仕事・の・ あい・に・ 一服し・て・ 煙草・を・ 吸う。」③特別ではない普段の日。平生。「あい・は・ 美味(うま)い・ もん・を・ 食ー・とら・へん・ねん。」④休日でない日。月曜日から金曜日(または土曜日)までの日。「あい・は・ あんまり・ お客さん・は・ 来・てくれ・へん。」〔⇒あいだ【間】①②⇒あいま【合間】、ま【間】⇒すきま【隙間】、すき【隙】⇒ひま【暇】、ま【間】③④⇒あいだのひ【間の日】

あい(彼い)】《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分からも相手からも離れているもの。「あい・(を・) 取っ・てほしー・ねん。」②時間的に、自分からも相手からも離れているもの。「私・は・ あい・から・ 電車・に・ 乗っ・て・ 帰り・まし・てん。」③自分も相手も知っているものごと。「あい・は・ もー・ 売っ・てまい・まし・た。」④離れたところにいる、目下の人。「あい・に・ やらし・たら・ えー・ねん。」◆「あえ」のように発音することもある。〔⇒あれ【彼】①④⇒あいつ【彼奴】

あい【合い】《接尾語(名詞を作る)》[動詞の連用形に付く] 相手や周りの人と同じ動作をすることを表す言葉。相手や周りの人と競う状態になることを表す言葉。「つかみあい・の・ けんか・を・ する。」「意地・の・ 張りあい」〔⇒あいこ【合いこ】、あいっこ【合いっこ】、やい(合い)、やいこ(合いこ)、やいっこ(合いっこ)

あいいろ【藍色】《名詞》 濃く深い青色。黒みを帯びた青色。「あいいろ・の・ 絞り・の・ 手拭い・を・ 頭・に・ 巻く。」〔⇒あい【藍】

あいかぎ【合い鍵】《名詞》 その錠に合うように作った、別の鍵。「子ども・の・ アパート・の・ あいかぎ・を・ 持っ・とる。」

あいかわらず【相変わらず】《形容動詞や(ノ・ナ)》 従来や普段に比べて、少しも変わりがない様子。「あの・ 人・は・ あいかわらずに・ 同じ・ 話・ばっかり・ する。」「あいかわらずの・ にこにこ顔・で・ 愛想・の・ 良()ー・ 人・や。」「あいかわらず・ 元気で・ やっ・とり・ます。」◆語幹だけの副詞的な用法もある。

あいきょう〔あいきょー、あいきょ〕【愛嬌】《名詞》 にこにこして、周囲の人に好感を与えて可愛いこと。人づきあいが良く、好ましさを感じさせること。「あんた・の・ 孫はん・は・ あいきょー・が・ あっ・て・ かいらしー・なー。」

あいぐい【間食い】《名詞、動詞する》 決まった食事と食事の間に、ちょっとしたものを食べること。間食をすること。「あいぐい・に・は・ 南京豆・が・ ある・ぞ。」「あいぐいする・さかい・ 晩飯・を・ 食わ・れ・へん・の・やろ。」◆その食べ物のことは、「おやつ【お八つ】」「ええもん【良え物】」「なんど【何ど】」「ちん【賃】」「おちん【お賃】」と言う。

あいこ【相子】《名詞》 ①互いに勝ち負けがないこと。「どっこんでー(=じゃんけんぽん)・ あいこ・で・ ほい。」「試合・は・ あいこ・で・ 終わっ・ても・た。」②互いに貸し借りがないこと。差し引きがゼロであること。「こないだ・ 魚・ もろ・た・さかい・ これ・で・ あいこ・に・ し・とこ。」

あいこ【合いこ】《接尾語(名詞を作る)》[動詞の連用形に付く] 相手や周りの人と同じ動作をすることを表す言葉。相手や周りの人と競う状態になることを表す言葉。「最後・は・ 殴りあいこ・に・ なっ・ても・た。」「田圃・の・ 泥・の・ かけあいこ」〔⇒あい【合い】、あいっこ【合いっこ】、やい(合い)、やいこ(合いこ)、やいっこ(合いっこ)

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2016年5月 4日 (水)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (4)    (通算2002回)

 

はじめに④ -日常生活語-

 

 『明石日常生活語辞典』は、兵庫県明石市地域の日常生活で使われている言葉、および最近まで使われていた言葉について記述します。

 この辞典は「日常生活語」という言い方をしますが、それは俚言に限らず、日常生活でごく普通に使う言葉を記述しようと考えるからです。

 個人の持つ語彙は、ひとりひとり異なりますが、その地域に住む人たちがほぼ共通して持っている言葉を「日常生活語」と考えます。言葉は伝達の手段として使われますから、自分ひとりだけに了解しうるようなものではありません。

 別の言い方をするならば、自分の意思や感情などを周囲の人に伝えようとする場合は、相手の人にも理解してもらえるような言葉を使います。自分にもわかり周囲の人にもわかってもらえるような語彙体系を持っていて、その中の言葉を使って伝達をし合っているのです。

 言葉は教育によって得られるという要素も多いことは否定できません。現代社会において教育を受けない人はいません。けれども、仮に組織的・系統的な教育を受けなくても日常生活の中から学んで身につけている言葉もあるはずで、それを「日常生活語」と名付けることにします。

 ただし、どのような定義をしようとも、ひとつひとつの言葉を「日常生活語」の範疇に入れるか入れないかについては、百人百様の考えがあることは承知しています。この辞典は、厳密な定義をして、どこまでが「日常生活語」であるというような堅苦しい議論はしません。最終的には、筆者の取捨選択にお任せくださいとしか言いようがありません。

 これは、なぜ『明石日常生活語辞典』を編集するのかという目的と関わることがらです。使用頻度が高い・低いとか、共通語の色合いが強い・弱いとか、その他いろいろな尺度を設けることは可能でしょうが、この辞典では数値的な処理を行うつもりはまったくありません。あくまでも明石の言葉で現に使っている、あるいは使っていたことのある言葉を記録することが、当面の私の目標です。

 このような「日常生活語」を集めたものは、ほとんど見当たりません。このような辞典は、他の地域に住んでいる人が片手間に作ろうとしても不可能であるからです。生まれてからずっとその土地に住んでいる人でないと作れないのです。

 

 それでは、次回から、【書籍版】としての『明石日常生活語辞典』の連載を始めます。1回あたりの記事の掲載量をこれまでの2倍にして、掲載回数を減らすことにします。他の記事を併載する日もありますが、この辞典の掲載を休むことはしません。

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2016年5月 3日 (火)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (3)    (通算2001回)

はじめに③ -方言と俚言-

 

 既に書いたことですが、方言と俚言のことについて、改めて書いておきます。

 「明石日常生活語辞典」は、兵庫県明石市の地域の日常生活で使われている言葉、および最近まで使われていた言葉について記述します。

 地域で使われている言葉を方言といいます。同じ日本語であっても、言葉は地域によって異なった発達を遂げて、音韻・語彙・語法の上で違った様相を見せています。方言とは、そのような言葉の体系です。個々の言葉(単語)を方言ということもありますが、本来は全体の体系を指す言葉です。

 ところで、「方言集」とか「方言辞典」とか言われるものは、その地域特有の言葉を収集したものが一般的です。地域特有の言葉は「俚言」と言いますが、その意味ではたいていの方言集は、俚言集であり俚言辞典です。

 私たちは日常の生活において、方言を使って話したり聞いたりしているのですが、その場合、俚言だけを用いて表現することは不可能です。山は「やま」であり、海は「うみ」であり、石は「いし」です。全国共通語と同じ言葉を使っています。もちろん、ある地域の方言において、「やま」という言葉が全国共通語の意味・用法とぴったり一致するとは限りません。

 俚言集は、それぞれの地域の言葉の有り様を特徴的に示していますから価値のあるものですが、俚言集はその地域で使われている言葉の全体像を示しているわけではありません。

 例えば兵庫県明石市に住む人は、共通語と同じ言葉をたくさん使っています。共通語は、全国共通語だけでなく、西日本に広がっている共通語、近畿地方で広く使われている共通語も使います。それとともに、もっと狭い地域だけで使うような言葉も使います。兵庫県に広がる言葉、兵庫県南部の言葉、明石の地域に限って使われる言葉……というように、幾層もの言葉の広がりがあって、その中で言語生活を営んでいるのです。極端なものとしてはごく狭い地域でしか使わない言葉もありますが、その数は、全体から見れば、ごくわずかに過ぎません。

 私は、兵庫県明石市方言で使われている言葉を、俚言や共通語(さまざまな流布範囲をもった共通語)という区別を設けずに記述しようと考えました。同じような内容を俚言と共通語の両方で表現することも可能です。よく似た意味を持つ言葉はお互いに参照できるようにします。それによって、俚言と共通語との関係も明らかになると考えるのです。互いに参照する言葉を示すことによって、この日常生活語辞典に、同意語辞典や類語辞典の性格も持たせようと考えました。

 この辞典は、いわば、俚言と共通語の橋渡しという役割をそなえています。

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2016年5月 2日 (月)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (2)    (通算2000回)

はじめに② -この辞典の凡例-

 

 この辞典の記述の仕方について、説明します。

 例として「あく【飽く】」という言葉を挙げます。この言葉は、次のように記述しています。

 

あく【飽く】《動詞・カ行五段活用》 ①同じことが長く続いて、それ以上は続けることができないと感じて、うんざりする。「試験勉強・に・ あい・ても・た。」②堪能して満たされた気持ちになる。十分すぎてそれ以上は欲しくなくなる。「西瓜・は・ なんぼ・ 食べ・ても・ あか・へん。」名詞化=あき【飽き】〔⇒あきる【飽きる】

 

 それを要素に分けて説明します。

 

 ……この記号は、見出し語であることを表しています。書籍として刊行する場合には省くことになるでしょう。

 

あく ……見出し語をひらがなで記します。外来語はカタカナで記します。一般の国語辞典に準じた表記としますが、実際の発音が異なる場合は〔 〕内にその発音を書きます。いくつかの発音が考えられる場合は併記します。

 

【飽く】 ……見出し語を漢字で表せる場合は、その漢字を書きます。外来語はもとの言葉の綴りを書きます。

 

《動詞・カ行五段活用》 ……品詞名を書きます。品詞は一般的な分類法によります。動詞は活用の種類(何行何段活用など)を書きます。形容動詞は語幹を見出し語としますので、例えば「げんき【元気】」の終止形が「げんきや」であることを示すために《形容動詞や()》と書きます。()というのは、連体形が「げんきな」であることを示しています。

 

①同じことが長く続いて、それ以上は続けることができないと感じて、うんざりする。②堪能して満たされた気持ちになる。十分すぎてそれ以上は欲しくなくなる。 ……言葉の意味は、単なる置き換えを避けて、できるだけ詳しく書きます。①②…という分類は便宜的なものに過ぎません。

 

「試験勉強・に・ あい・ても・た。」「西瓜・は・ なんぼ・ 食べ・ても・ あか・へん。」 ……意味分類に従って、そのすべてに用例を書きます。実際に使われている言い方を基本にしますが、全部を収集できるわけではありませんから、作った例文も含まれています。用例は、文節に分け(1字あけ)て、単語に区切り(「・」で分割)ます。それぞれの単語は、この辞典の見出し語になっています。

 

名詞化=あき【飽き】 ……動詞の場合は、連用形が名詞の働きをします。名詞として多く使われる言葉の場合は、その言葉を書きます。

 

〔⇒あきる【飽きる】 ……この辞典は、同意語辞典、類語辞典の役割も果たしています。参照できる言葉を示します。

 

 これらの他にも、◆印でより詳しい説明をしたり、自動詞と他動詞の対応を示したり、対になる言葉を示したりしています。

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2016年5月 1日 (日)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (1)    (通算1999回)

はじめに① -連載の意図-

 

 「【書籍版】明石日常生活語辞典」という連載を始めます。

 「明石日常生活語辞典」の連載をいったん終えたのは2015年6月8日でした。そのときの回数は通算で1998回でした。それから1年近くが経過しました。

 これまでにも書きましたように、「明石日常生活語辞典」は書籍にすることを目指して執筆を続けてきたものです。けれども、志の半ばで病気などによって挫折しては困ると思って、ブログに記録しておこうと考えたのでした。そうすれば、後の人に活用していただけるかもしれないからです。

 「明石日常生活語辞典」の全体原稿は既に完成して、加筆・修正をし続けています。現在の原稿量は、1行を40文字として、5万2000行に達しています。1ページに収める分量によって異なりますが、500ページから1000ページほどの書籍になるはずです。ただし、加筆・修正は1日でも長く続けたいと思っています。

 健康面も今のところ心配は少ないので、いよいよ出版の段階が近づいたと思っています。改めて、ほぼ最終原稿となったものを【書籍版】と名付けて連載することにしました。

 書籍にすれば全体像をつかめますが、ブログで読み通していただけるとは思っておりません。けれども、過渡的な記録であるということをご理解ください。

 たぶん、この連載が終わるまでに書籍の方も公にできるだろうと思います。この連載と書籍の違いは、部分的な加筆・修正だけになります。巻頭の解説と、巻末の文章はまだ完成しておりませんので、ここでは、語彙編を連載していきます。

 旧来の連載は消去しないで、そのままにしておきます。旧来のものよりも分量が増えて、全体の統一感も増したと思っています。

 ご覧いただいて、間違いだと感じられる点や、ご意見などがありましたら、お知らせください。メール・アドレスは、 gaact108@actv.zaq.ne.jp です。

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