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2017年2月10日 (金)

奥の細道を読む・歩く(163)

[新庄]②

 

 柳の清水から近いところに、鳥越の一里塚があります。羽州街道に設けられたものですが、ブナの大木が植えられていて、昔の姿を保っています。一里塚は松や榎を植えることが多いのですが。ここはブナの木で、珍しい例のようです。残念ながら北側の塚だけが残り、南側はなくなっています。ここより手前には舟形町紫山に一里塚があり、この先には新庄の上茶屋町にあったそうですが、今ではどちらも失われているそうです。芭蕉はここまで来て新庄が近いことを知り、柳の清水で一休みしたのでしょう。大木の傍に「羽州街道跡 新庄城下南入口」という黒い標柱が立っています。

 新庄駅に引き返して、宿泊を予約している酒田に向かいます。新庄駅のホーム脇には最上川下りの木船が展示されています。酒田までは1時間余りですが、最上川に沿ったところも走ります。今回は最上川下りの舟に乗ることも予定していたのですが、初日の山形新幹線のダイヤ乱れによって、2日目の日程に組み込むことが無理になったので、割愛することにしました。最上川下りは、盛夏に予定している出羽三山の登山と合わせた日程に組み入れることにします。

 陸羽西線はぐるっと北を大回りするように進みます。芭蕉が舟に乗り込んだ本合海から離れたところを走り、津谷駅と古口駅の間で、ようやく最上川に出会って鉄橋を渡ります。冬が近い季節ですから日暮れが早くなり、しだいに車窓が見えにくくなっていきます。夕暮れから闇の世界へと変化していくローカル線を旅することは大好きです。ところどころに光が見えて、あとは闇の中という車窓で、ひとつずつ駅を過ぎていくのこそ旅の味わいだと思っています。

 現在の一般的な最上川下りは、古口からは草薙港(高屋駅近く)までです。列車は川に沿って走りましたが、暗くなっていて、最上川の様子は見えません。

 「奥の細道」は、大石田、最上川、羽黒山、月山・湯殿山、酒田、象潟という順に書かれていますが、私たちは、「羽黒山、月山・湯殿山」を盛夏に訪れる予定にしています。月山・湯殿山に登るのは寒い季節には無理です。

 余目でしばらく停車して羽越線に入り、最上川河口の町、酒田に着きます。

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