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2017年2月14日 (火)

奥の細道を読む・歩く(167)

[吹浦から三崎へ]

 

 三崎公園に向かう海岸線は、鳥海山・飛島ジオパークともなっているようで、その表示が出ています。遊佐町漁村センターの傍を過ぎ、湯の田温泉の温泉宿があるところを過ぎますが、人の気配には乏しく、国道を行き来する車もまばらです。道の横を秋田に向かう羽越線の電車が通り過ぎます。

 民家に風除けを設けているのが目につく地域があります。細い棒を縦に並べて縄で結んでいます。冬になれば強い風が吹くのでしょう。このあたりの日本海はなかなか手ごわそうです。三崎のあたりは少しずつ近づいていますが、まだまだ先です。鳥崎というバス停や、滝の浦というバス停を過ぎるあたりの国道345号に「あまはげ街道」という愛称がつけられている看板があります。少し行くと、女鹿バス待合所という小さな建物があります。

 このあたりを歩く計画を立てたときに、女鹿駅を利用することを考えたのですが、女鹿駅はなかなか乗降できない、秘境のような駅であることがわかりました。この駅に電車が停まるのは、朝の酒田方面行きと、夕方の秋田方面行きしかないのです。その他の電車はすべて通過してしまいます。たぶん酒田への高校の通学客や通勤客だけが利用する駅なのでしょう。このような変則的な時刻表は全国的に珍しいと思います。

 それならば、電車の乗降はできなくてもよいから、道路を歩いて女鹿駅に立ち寄ってみたいと考えました。けれども、羽越線はそんなに離れたところを走ってはいませんが、駅らしいものがどこにあるのかはわからないのです。

 延命地蔵大菩薩というのがあるところから右の方へ入る道があるので、そちらへ歩を進めてみました。少し後戻りするような方向になるのですが、偶然にも神泉の水(かみこのみず)を見ることができました。この水の流れは、6つの水槽に仕切られて、上の方から下の方に向かって、その使い方を決めて守ってきたものです。一番下の水の傍には砥石で刃物を研いでいる人がいます。「湧き水を山の神より普請して引いてきた」のでこのような名になったという説明が書いてあります。

 結局、女鹿駅がどこにあるのかはわからずじまいで、三崎公園に向かって歩きます。潮害防備保安林の横を通っていくと、三崎公園まで0.1㎞という標識に出会います。左手の海岸寄りにこんもりとした丘が見えてきます。県境のあたりが近づいてきたようです。

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