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2017年3月30日 (木)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (334)    (通算2332回)

日常生活語 「つ」⑨

 

つまらん《複合語》①面白くない。関心を寄せるだけの値打ちがない。「この・漫画・は・ つまらんかっ・た。」「あの・映画・は・ つまら・なんだ。」②美味しくない。食べても喜びはない。「つまらん・ 物(もん)・や・けど・ 食べ・てくれ・へん・か。」③苦労に対する報いがない。「そんな・ 給料・やっ・たら・ つまらん・さかい・ やめや。」「貯金し・ても・ つまらん・ 利子・しか・ つか・へん。」◆「つまらん」の全国共通語は「つまらない」である。「つまらない」は、動詞「つまる」の未然形「つまら」に打ち消しの助動詞「ない」が接続して、一語に熟したものである。その場合の品詞は形容詞として扱われる。けれども本方言の「つまらん」は活用語ではあるが、形容詞とは決めにくい。「あの・映画・は・ つまら・なんだ。」の「つまら」は動詞と同じ働きをしているように思われる。連体修飾語の働きをすることも多く、その場合の「つまらん」は連体詞のようにも見える。けれども、「お前・の・ 話・は・ つまらん。」のように述語の働きもするから形容詞の変形のようにも考えられる。面白い、美味しい、報いがあるという意味で、「つまる」という言葉を使うことはない。

つまる【詰まる】《動詞・ラ行五段活用》 ①幅が狭くて通ることができなくなる。穴や通路などにものが限界まで入って、塞がっている。進もうとするところにものがいっぱいになって先へ進めなくなる。「車・が・ つまっ・て・ 動か・へん。」②大勢の人たちで余地がないほどいっぱいになる。「体育館・に・ お客さん・が・ いっぱい・ つまっ・た。」⇒つかえる【支える】、いかたる(行当たる)、いきゃたる(行当たる)、ゆかたる(行当たる)、ゆきゃたる(行当たる)⇒つむ【詰む】

つみ【罪】《名詞》 ①法律や道徳などに背いた行い。「物・を・ 盗ん・だ・ つみ」②よくない行為をした責任。「つみ・を・ 人・に・ かぶせる。」

つみ【罪】《形容動詞や()》 思いやりがなく、意地悪な様子。相手を萎れさせてしまうようなことをする様子。相手の期待に応えない様子。「小()まい・ 子ー・を・ 泣かす・よーな・ つみな・ こと・を・ し・たら・ あか・ん。」「見せびらかし・て・ やら・へん・の・は・ つみな・ こと・や。」

つみおろし【積み下ろし】《名詞、動詞する》 荷物を車や船に載せたり下ろしたりすること。「トラック・の・ つみおろし・に・ 時間・が・ かかる。」

つみかさなる【積み重なる】《動詞・ラ行五段活用》 あるものの上に、他のものが次々に加わる。「台風・で・ 折れ・た・ 枝・が・ つみかさなっ・とる。」■他動詞は「つみかさねる【積み重ねる】」■名詞化=つみかさなり【積み重なり】

つみかさねる【積み重ねる】《動詞・ナ行下一段活用》 あるものの上に、他のものを次々に加える。「ブロック・を・ つみかさね・て・ 塀・に・ する。」■自動詞は「つみかさなる【積み重なる】」■名詞化=つみかさね【積み重ね】

つみこむ【積み込む】《動詞・マ行五段活用》 車や船などに荷物を運び入れる。「やどがえ〔=引っ越し〕・の・ 荷物・を・ つみこむ。」■名詞化=つみこみ【積み込み】

つみたてる【積み立てる】《動詞・タ行下一段活用》 何かの目的のために、お金を少しずつ貯めて、だんだん増やしていく。「旅行・の・ ため・に・ つみたてる。」■名詞化=つみたて【積み立て】

つむ【積む】《動詞・マ行五段活用》 ①重ねるようにして、ものを置く。「広場・に・ ごみ・を・ つん・どく。」②まっすぐ上の方に重ねて置く。「煉瓦・を・ つん・で・ 煙突・を・ 作る。」③運ぶために、車や船に荷物を載せる。「荷物・を・ トラック・に・ つむ。」

つむ【摘む】《動詞・マ行五段活用》 生えているものの一部分を、爪先や指でつまんで取る。「れんげ・の・ 花・を・ つむ。」

つむ【詰む】《動詞・マ行五段活用》 ①時間や空間の隙間がなくなる。「朝・は・ バス・の・ 時間・が・ つん・どる・さかい・ なんぼ・でも・ 走っ・とる。」「目・が・ つん・だ・ 織物」②大勢の人たちで余地がないほどいっぱいになる。「電車・の・ 中・が・ つん・で・ 動かれ・へん。」「切符売り場・が・ つん・で・ 長い・ 行列・に・ なっ・とる。」③将棋で王が逃げられなくなる。「もー・ 一手・で・ つんで・まう・やろ。」⇒つまる【詰まる】

つむる【瞑る】《動詞・ラ行五段活用》 目を閉じる。「片っ方ー・の・ 目ー・を・ つむる。」〔⇒つぶる【瞑る】

つめ【爪】《名詞》 ①手足の指の先にあって、皮が固く変わった堅いもの。「足・の・ つめ・を・ 切る。」②衣類や道具などについている、ものを引っかけてとめるような仕掛けになっているもの。「足袋・の・ つめ」

つめ【詰め】《名詞》 ①瓶などの口につけて、中身が漏れないようにするもの。「つめ・が・ なかなか・ 開か・へん。」「一升瓶・の・ つめ」「キルク・の・ つめ」②外のものが入ってくるのを防ぐためのもの。「やかましい・さかい・ 耳・に・ つめ・を・ する。」〔⇒ふた【蓋】、せん【栓】、かぶせ【被せ】⇒キャップ【英語=cap

つめえり【詰め襟】《名詞》 洋服の襟を外側に折り返さずに、立てた形のもの。「つめえり・の・ 学生服・が・ 懐かしー。」

つめきり【爪切り】《名詞》 伸びた手足の爪を挟み切るための道具。「携帯用・の・ つめきり」

つめきりそう〔つめきりそー〕【爪切り草】《名詞》 夏から秋にかけて、赤・白・黄色・紫色などの花を咲かせる、地面をはうように背丈の短い草。「足元・の・ つめきりそー・を・ 踏ん・だら・ あか・ん・よ。」〔⇒ちめきりそう(爪切り草)、まつばぼたん【松葉牡丹】

つめきる【詰め切る】《動詞・ラ行五段活用》 ①指先や爪で、皮膚をつまんで強くねじる。「つめきら・れ・て・ あざ・が・ でけ・ても・た。」②指先でねじって、ちぎる。「竹輪・を・ つめきっ・て・ 食べる。」〔⇒ちめきる(詰め切る)、ちみきる(詰み切る)⇒つねる【抓る】、ひねきる【捻切る】、ひねる【捻る】

つめこむ【詰め込む】《動詞・マ行五段活用》 人やものなどを、部屋や入れ物などいっぱいに入れる。限度いっぱいまで押し入れる。「ひとつ・の・ 教室・に・ 50人・も・ つめこま・れ・た。」「鞄・に・ 本・を・ つめこむ。」「弁当箱・に・ ご飯・を・ つめこむ。」■名詞化=つめこみ【詰め込み】

つめたい【冷たい】《形容詞》 ①固体や気体の温度が低くて、触れると冷ややかな感じがする。驚くような低温である。「つめたい・ 風・が・ 吹い・とる。」②体温が低いと感じる。「指先・が・ つめたい。」③思いやりがない。人情味に欠ける。「つめたい・ こと・を・ する・ やつ・や。」■対語=①「あつい【熱い】」「あちい【(熱い)】」〔⇒つべたい(冷たい)、ちめたい(冷たい)、ちべたい(冷たい)⇒ひやこい【冷やこい】、ひやっこい【冷やっこい】、ひやい【冷やい】

つめたさ【冷たさ】《名詞》 ものの温度が高いこと。ものの温度の低い程度。「井戸水・の・ つめたさ」■類語=「あつさ【熱さ】」

つめぬき【詰め抜き】《名詞》 瓶などの蓋を取り除くために使う器具。「つめぬき・で・ 押さえ・て・ ラムネ・の・ 瓶・を・ 開ける。」「昔・は・ 汽車・の・ 窓・の・ 下・に・ つめぬき・が・ つい・とっ・た。」〔⇒せんぬき【栓抜き】

つめる【詰める】《動詞・マ行下一段活用》 ①人やものなどを、部屋や入れ物などに入れていっぱいにする。「リュック・に・ 下着・を・ つめる。」②短く縮めるようにする。「ズボン・の・ 裾・を・ つめる。」③ものを入れて塞ぐ。「破れ・た・ 穴・を・ つめる。」④ものの間にはさむ。「戸ー・の・ 間・に・ 指・を・ つめ・た。」⑤休みなく、かかりきりになる。「根(こん)(を・) つめ・て・ 働く。」

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