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2017年5月30日 (火)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (395)    (通算2393回)

日常生活語 「に」③

 

にごる【濁る】《動詞・ラ行五段活用》 ①透明な水や液体などが、汚れたりかき混ぜられたりして、透き通らなくなる。混じりものがあって、澄んでいない。「大雨・で・ 川・の・ 水・が・ にごっ・とる。」②音や声が鮮明でなくなる。「風邪・を・ ひー・て・ にごっ・た・ 鼻声・に・ なっ・た。」■他動詞は「にごす【濁す】」「にごらす【濁らす】」■対語=「すむ【澄む】」■名詞化=にごり【濁り】

にし【西】《名詞》 ①方角の一つで、太陽が沈む方。「にし・の・ 方角・に・ 家島・が・ 見える。」②北西から南東に向かって吹く、冬の季節風。「にし・が・ 吹い・て・ 寒い。」⇒にしかぜ【西風】

にじ【虹】《名詞》 夕立の後などに太陽の反対側に現れる、空中の水滴に太陽光が当たって屈折や反射をして弧を描く7色の光の帯。「きれーな・ にじ・が・ 出・とる。」

にしえ【西江】《固有名詞》 明石市大久保町江井島のうちの一つの地域(小字)。「にしえ・の・ 宮はん・の・ 下・に・ ある・ 海水浴場」〔⇒にっしぇ(西江)、にっせ(西江)

にしえいがしま〔にしえーがしま〕【西江井ヶ島】《固有名詞》 山陽電気鉄道本線の駅名。「にしえーがしま・に・は・ 昔・ 貨物電車・の・ ホーム・が・ あっ・た。」〔⇒にっしぇえがしま【西江井ヶ島】

■この辞典の筆者が中学生の頃だったと思うが、父と一緒に山陽電気鉄道の電車で明石へ出かけて帰るときに、当時は切符は窓口で買ったのであるが、父が「西口、2枚」と言って切符を買ったのには驚いた。問答が繰り返されることもなく、西江井ヶ島駅までの切符が差し出された。

 西江井ヶ島駅は、1944(昭和19)4月1日の改称で、開業以来それまでは「江井ヶ島西口」駅であった。改称から十何年か経っても「西口」は通用したのである。昔も今も山陽電鉄には「○○西口」という名の駅は他にないということも理由の一つであったのかもしれない。

 その西江井ヶ島駅は上り線と下り線にそれぞれホームがあるが、かつては下りホームの南側にもう一つのホームがあった。駅の東側から側線が引き入れられて、そのホームに入線できるようになっていた。駅の東側には、上り線と下り線との間の渡り線が設けられ、上り・下りの入れ替えもできるようになっていた。

 電車に乗るときには改札口があった。小さな駅であっても当時はすべての駅が有人であった。けれども南側のホームは、改札の外にあって、ホームに上ることはできた。これは、実は貨物用で、西江井ヶ島駅にあったのは貨物用の引き込み線とホームで、草が生えているようなホームであった。

 当初はたぶん酒の輸送という役割を持っていたのだろう。けれども、筆者の記憶では、貨物用のホームには、いつも白い粉が落ちて残っていたように思う。近くの魚住町西岡に1926(大正15)創業の丸尾製粉(現在の社名は、丸尾カルシウム)があって、石灰岩を原料として炭酸カルシウム製品を作っていた。作られた製品の輸送に山陽電鉄の貨物電車も使われていたのだろうと思う。

 茶色の貨物電車は、その角張った車両に荷物を載せることができますが、無蓋の貨車を1~2両引っ張って走っていることもあった。貨物が自動車輸送に押されるようになって山陽電鉄の貨物輸送は1960年頃には全面的に廃止された。西江井ヶ島駅前には日本通運の取扱店もあったが、いつの間にか廃止されていた。現在は、西江井ヶ島駅の南側には、乗客用ホームに接して、山陽電鉄従業員用の5階建ての集合住宅が建てられている。

にしかぜ【西風】《名詞》 北西から南東に向かって吹く、冬の季節風。「にしかぜ・が・ 吹い・て・ 身ー・に・ こたえる。」◆東播磨地域は海岸線が南東から北西に向いているが、海岸線が東から西にのびているように錯覚しやすい。その場合は、北西から吹く風を、西側から吹くように感じているのである。〔⇒にし【西】

にじくる《動詞・ラ行五段活用》 ものの表面にあてて、こすりつける。「鼻くそ・を・ にじくっ・たら・ あか・ん・やないか。」〔⇒なする【擦る】、なすりつける【擦り付ける】、ぬさくる、ぬたくる、ぬさりつける〕

にしじま【西島】《固有名詞》 明石市大久保町のうちの一つの地域(大字)。「にしじま・は・ 中尾・の・ 住吉神社・の・ 氏子・や。」

にしび【西日】《名詞》 西に沈みかけている太陽。西から照りつける、夕刻の太陽の強い光。「にしび・が・ 当たっ・て・ まぶしー。」

にじむ【滲む】《動詞・マ行五段活用》 ①水・油・絵の具などの液体などが、まわりに染みて広がる。また、それによって輪郭がぼやける。「インキ・が・ にじん・どる。」②汗や血や涙などが、内からうっすらと出る。液体が表面に沁みてくる。「汗・が・ にじん・でき・た。」■名詞化=にじみ【滲み】〔⇒にじゅむ(滲ゅむ)

にしむくさむらい【【二四六九士】《唱え言葉》 新暦の小の月を並べて順に言う言葉。◆「十」の文字と「一」の文字とを合わせると「士」の文字となる。「西向く侍」という意味を感じさせる言葉である。■対語=「いっさんごひちはとじゅうに【一三五七八十十二】」〔⇒にしむくじゅういち【【二四六九十一】

にしむくじゅういち【【二四六九十一】《唱え言葉》 新暦の小の月を並べて順に言う言葉。■対語=「いっさんごひちはとじゅうに【一三五七八十十二】」〔⇒にしむくさむらい【【二四六九士】

にしめ【煮染め】《名詞》 野菜や魚や肉などをよく煮て、醤油などの煮汁をじゅうぶんにしみ込ませたもの。「台風・で・ 停電・に・ なっ・たら・ いか・ん・さかい・ にしめ・を・ こしらえ・とく。」〔⇒おにし(お煮染)

にしめる【煮染める】《動詞・マ行下一段活用》 野菜や魚や肉などをよく煮て、醤油などの煮汁をじゅうぶんにしみ込ませる。「にしん・と・ ごぼう・を・ にしめる。」◆着ているものが汗などで汚れた場合に、比喩表現として、「よー・ にしめ・た・ シャツ・を・ 着・とる。」と言うことがある。■名詞化=にしめ【煮染め】

にじゅう〔にじゅー〕【二重】《名詞》 同じようなものやことを二つ重ねること。同じようなものやことが二つが重なること。「お祝い・を・ にじゅー・に・ もろ・た。」

にじゅむ(滲ゅむ)】《動詞・マ行五段活用》 ①水・油・絵の具などの液体などが、まわりに染みて広がる。また、それによって輪郭がぼやける。「半紙・に・ にじゅん・だ・ 字ー・も・ 味・が・ ある・なー。」②汗や血や涙などが、内からうっすらと出る。液体が表面に沁みてくる。「涙・が・ にじゅん・でき・とる・さかい・ もー・ こらえ・たり・なはれ。」■名詞化=にじゅみ(滲ゅみ)〔⇒にじむ【滲む】

にじる【躙る】《動詞・ラ行五段活用》 座ったままで、膝を押しつけるようにして少しずつ動く。「痺れ・が・ きれ・て・ 立た・れ・へん・ので・ にじっ・て・ 動い・てん。」

にしん【鰊】《名詞》 卵を数の子として加工する、北の海にすむ体長30センチほどの細長い魚。「にしん・の・ 蕎麦」

ニス〔にす〕【英語=varnishの略】《名詞》 木材の艶を出すために使う、樹脂をアルコールで溶かして作った塗料。「工作・で・ 作っ・た・ 本立て・に・ にす・を・ 塗る。」

にせ【贋、偽】《名詞》 ①本物に似せて作っているが本物でないこと。また、そのようなもの。「にせ・の・ ハンドバック」②その人にように見せかけた別の人。ごまかして他の職業や身分を装う人。「にせ・の・ 子ども・が・ 電話・を・ かけ・てくる・ 詐欺」■対語=①「ほんまもん【本間物】」「ほんもの【本物】」「ほんもん【本物】」〔⇒にせもん【贋物、偽物、贋者、偽者】⇒まがいもん【紛い物】、だまし【騙し】、だましもん【騙し物】

 

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