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2017年9月30日 (土)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (518)    (通算2516回)

日常生活語 「ま」④

 

まえから【前から】《副詞》 今ではなくて過去の時点から。過去の時点で既に。「それ・は・ まえから・ 決め・とっ・た・ こと・や・ねん。」〔⇒まいから(前から)、まえまえから【前々から】、まいまいから(前々から)

まえがり【前借り】《名詞、動詞する》 まだ受取日になっていないときに、給料などのお金を受け取ること。「給料・の・ まえがり・は・ でけ・へん。」〔⇒まいがり(前借り)、さきがり【先借り】

まえだれ【前垂れ】《名詞》 ①炊事や作業をするときなどに、衣服を汚さないために、腰から下のあたりに付ける丈夫な布。「まえだれ・を・ し・て・ 配達・に・ 行く。」「まえだれ・ し・て・ 料理・を・ 作る。」②乳幼児が食事をするときなどに、衣服を汚さないために、顎のあたりから上半身に付ける布。「こぼさ・ん・よーに・ まえだれ・を・ 付け・たる。」◆①には、日常的な作業のために厚手で作られているものがあり、宣伝のために会社名、商店名、商品名などが書かれているものもある。〔⇒まいかけ(前掛け)、まえかけ【前掛け】、まいだれ(前垂れ)、エプロン【英語=apron

まえど【前度】《名詞》 ①現在から隔たった、過去のある時期。「まえど・に・ いっぺん・ 喧嘩し・た・ こと・が・ ある。」②反復したり継続したりすることがらの、この前のとき。今回のひとつ前のとき。「あんた・に・は・ まえど・の・ 時・に・ お目・に・ かかり・まし・た・なー。」〔⇒まいど(前度)、ぜん【前】⇒まえ【前】、まい()⇒ぜんかい【前回】、まえのかい【前の回】、まいのかい(前の回)

まえどれ【前獲れ】《名詞》 すぐ前の海で獲れた魚介類。地元産の魚介類。「まえどれ・の・ 蛸・は・ 活き・が・ 良ー・て・ うまい。」「まえどれ・の・ 魚・やっ・たら・ 魚の棚(うおんたな)・で・ 買い・なはれ。」〔⇒まえのもん【前の物】

まえのかい【前の回】《名詞》 反復したり継続したりすることがらの、この前のとき。今回のひとつ前のとき。「まえのかい・で・ 決まら・なんだ・ こと・を・ 今日・は・ 決め・たい・と・ 思ー・とり・ます。」■対語=「つぎのかい【次の回】」〔⇒まえど【前度】、まいど(前度)、ぜんかい【前回】、まいのかい(前の回)、ぜん【前】

まえのひ〔きえのひー〕【前の日】《名詞》 その日の、前の日。「まえのひー・に・ かぜ・を・ ひー・て・ えんそく・は・ けっせきし・てん。」〔⇒ぜんじつ【前日】

まえのもん【前の物】《名詞》 ①すぐ前の海で獲れた魚介類。地元産の魚介類。「まえのもん・や・さかい・ 新しい・よ。」②地元産の野菜や穀物。「あの・ スーパー・の・ 野菜・は・ まえのもん・や・ねん。」③自宅の庭や、自宅のすぐ近くで収穫できる作物。「まえのもん・を・ 引い・てき・て・ おひたし・に・ し・た。」⇒まえどれ【前獲れ】

まえば【前歯】《名詞》 口の前の方にある、上下の歯。「こけ・て・ 顎・を・ 撲っ・て・ まえば・が・ 動い・た。」■対語=「おくば【奥歯】」

まえばらい【前払い】《名詞、動詞する》 給料や代金などを先に渡すこと。「給料・の・ まえばらい・なんか・ でけ・へん・がな。」■対語=「あとばらい【後払い】」〔⇒まいばらい(前払い)、さきばらい【先払い】

まえまえ【前々】《名詞、副詞に》 ずっと以前。「まえまえに・ 聞い・た・ 話・を・ 思い出し・た。」〔⇒まいまい(前々)

まえまえから【前々から】《副詞》 今ではなくて過去の時点から。過去の時点で既に。「まえまえから・の・ 約束・でっ・さかい・ あんじょー・ お頼(たの)・申します。」〔⇒まいまいから(前々から)、まえから【前から】、まいから(前から)

まえむき【前向き】《名詞》 ①その場の正面に向けること。「まえむき・に・ 体育館・の・ 椅子・を・ 並べる。」②顔の正面の方向。「まっすぐ・ まえむき・に・ 歩け。」■対語=「うしろむき【後ろ向き】」「おしろむき【(後ろ向き)】」〔⇒まえむけ【前向け】

まえむけ【前向け】《名詞》 ①その場の正面に向けること。「スタンド・に・ 向かっ・て・ まえむけ・に・ 整列する。」②顔の正面の方向。「よそ見・を・ せ・んと・ まえむけ・に・ 進め。」■対語=「うしろむけ【後ろ向け】」「おしろむけ【(後ろ向け)】」〔⇒まえむき【前向き】

まえより【前寄り】《名詞》 全体の中で、前の部分に属すること。「まえより・の・ 席・に・ 座っ・てください。」■対語=「あとより【後寄り】」「うしろより【後ろ寄り】」

まえわたし【前渡し】《名詞、動詞する》 商品や金を、予定の日や約束の日になっていないときに渡すこと。「品物・を・ まえわたし・に・ する。」

まがいもん【紛い物】《名詞》 本物に似せて作っているが本物でないこと。また、そのようなもの。「安い・(と・) 思(おも)・たら・ ほんまもん・や・のー・て・ まがいもん・を・ つかま・され・た。」■対語=「ほんまもん【本間物】」「ほんもの【本物】」「ほんもん【本物】」〔⇒にせ【贋、偽】、にせもん【贋物、偽物】、だまし【騙し】、だましもん【騙し物】

まがさす〔まーがさす〕【魔が差す】《動詞・サ行五段活用》 よくない考えがふと沸き上がってくる。よくない行動を思わず行ってしまう。「まーがさし・て・ カンニング・を・ し・ても・た。」

まかす【任す】《動詞・サ行五段活用》 ①ものごとの判断や処理などを他の人にゆだねて、その人の考えにそって行わせる。「どこ・へ・ 行く・か・は・ あんた・に・ まかし・ます・さかい・ 決め・てください。」②自分がしないで、他の人にやってもらう。「金・を・ 払(はろ)・て・ 仕事・を・ 他・の・ 人・に・ まかす。」③制限や束縛をしないで、可能な限り使う。「骨董・を・ 金・に・ まかし・て・ 買い込む。」「力・に・ まかし・て・ 引っ張る。」

まかす【負かす】《動詞・サ行五段活用》 相手に勝つ。相手が負けるようにする。「負け・て・ばっかり・の・ 相手・を・ はじめて・ まかし・たっ・た。」

まかせ まかせ よいやまかせ《成句》 秋祭りで、力を合わせて「だんじり【壇尻】」をかき上げるために、みんなで大きな声を出して唱える言葉。

まがぬける〔まーがぬける〕【間が抜ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①調子が外れる。肝心なことが抜け落ちている。引き締まった感じがしない。「まーがぬけ・た・よーな・ 挨拶・やった。」②飲食物の新鮮さが失われる。特に、飲食物の刺激的な特性が失われる。「まーがぬけ・た・ サイダー・を・ 飲ん・だ。」⇒きがぬける【気が抜ける】

まがり【間借り】《名詞、動詞する》 お金を払って、建物の一部の部屋を借りて住んだり商売などをしたりすること。「学生・の・ 時・は・ 知り合い・の・ 家・に・ まがりし・とっ・た。」

まがりかど【曲がり角】《名詞》 ①道が直角に、または鋭角のように曲がっているところ。「まがりかど・は・ 気・を・ つけ・んと・ 危ない・よ。」②ものごとの変わり目。「商売・が・ おかしー・ なっ・てき・た・ まがりかど・は・ 2年前・やっ・た。」

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2017年9月29日 (金)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (517)    (通算2515回)

日常生活語 「ま」③

 

まいまい(前々)】《名詞、副詞に》 ずっと以前。「まいまいに・ 決め・とっ・た・ 予定・や・さかい・ 変え・られ・へん。」〔⇒まえまえ【前々】

まいまいかぜ【舞い舞い風】《名詞》 渦を巻くように吹き起こる強い風。つむじ風。「まいまいかぜ・で・ ごみ・が・ いっぱい・ 飛ん・でき・た。」〔⇒まいかぜ【舞い風】

まいまいから(前々から)】《副詞》 今ではなくて過去の時点から。過去の時点で既に。「まいまいから・ 毎日・ 3時間・ 練習・を・ し・てき・た・さかい・ 力・が・ つい・てき・とる。」〔⇒まえまえから【前々から】、まえから【前から】、まいから(前から)

まいまいこんこ【舞い舞いこんこ】《名詞》 水面を急速に旋回する習性がある、体長1センチに満たない水生昆虫。水すまし。「池・で・ まいまいこんこ・が・ 泳い・どる。」

まいまいこんこ【舞い舞いこんこ】《名詞、動詞する》 ①風などによって、くるくる回ること。「落ち葉・が・ 風・で・ まいまいこんこし・とる。」②あるところを中心にして小さな円を描いて回ること。特に、自分がひとりで、その場で回ること。「まいまいこんこ・を し・て・ 目・が・ まわっ・た。」③どうしてよいか判断できず、立ち往生したりまごまごしたりする様子。「時間・が・ 無()ー・て・ まいまいこんこし・ても・た。」〔⇒まいまいこんこん【舞い舞いこんこん】①②⇒まいまい【舞い舞い】

まいまいこんこん【舞い舞いこんこん】《名詞、動詞する》 ①風などによって、くるくる回ること。「雪・が・ まいまいこんこん・を・ し・て・ 降っ・てき・た。」②あるところを中心にして小さな円を描いて回ること。特に、自分がひとりで、その場で回ること。「まいまいこんこんし・て・ 柱・に・ ぶつかっ・た。」③どうしてよいか判断できず、立ち往生したりまごまごしたりする様子。「みんな・で・ 相談し・た・けど・ まいまいこんこん・ し・て・ 何(なん)・も・ 決まら・ず・や。」〔⇒まいまいこんこ【舞い舞いこんこ】①②⇒まいまい【舞い舞い】

まいよさ【毎夜さ】《名詞》 その晩その晩。どの晩も。来る晩に。「まいよさ・ テレビ・を・ 見・て・から・ 寝る。」〔⇒まいばん【毎晩】

まいる【参る、詣る】《動詞・ラ行五段活用》 ①神社、寺、墓などに行く。神社、寺、墓などで拝む。「彼岸・に・ 墓・に・ まいっ・た。」「合格・を・ 頼み・に・ 鹿島さん・に・ まいる。」②「行く」「来る」をへりくだって言う言葉。「私・の・ 方・から・ まいり・ます。」③体力や勢いなどが衰える。「この・ 暑さ・に・は・ まいっ・ても・た。」「モーター・が・ まいっ・ても・て・ 煙・が・ 出・た。」④心を奪われる。正気を失って判断力などが希薄になっている。「若い・ 女・の・ 子・に・ まいっ・とる。」⇒よわる【弱る】⇒いかれる〕

まう【舞う】《動詞・ワア行五段活用》 ①音楽に合わせて、体を美しく動かして、踊りをする。「発表会・で・ 上手に・ まう。」②空中を軽く飛ぶ。空中をぐるぐる回る。「鳶(とんび)・が・ もー・とる。」③ひらひら揺れながら、上がったり下がったりする。飛びめぐる。「桜・の・ 花びら・が・ まう。」「どたばた・ 暴れ・たら・ ほこり・が・ まう・やろ。」

まう(回う)】《動詞・ワア行五段活用》 ①そのもの全体がくるくる回転する。「モーター・が・ くるくる・ もー・とる。」②めまいがする。くらむ。「まぶしー・て・ 目ー・が・ もー・た。」③植えていた野菜類が立ち枯れになる。「雨・が・ 降ら・へん・さかい・ 胡瓜・が・ もー・ても・た。」■他動詞は「まわす【回す】」⇒まわる【回る】

まう《補助動詞・ワア行五段活用》 ⇒てまう〔でまう〕《補助動詞・ワア行五段活用》を参照

まうえ〔まーうえ〕【真上】《名詞》 ①真っ直ぐ上のあたり。「今・ まーうえ・を・ 飛行機・が・ 飛ん・どる。」②頭の上の近いところ。「スピーカー・が・ まーうえ・に・ あっ・て・ うるさい。」■対語=「ました【真下】」〔⇒まっうえ【真っ上】

まうしろ〔まーうしろ〕【真後ろ】《名詞》 真っ直ぐ前を向いているときの、その反対の方向。「まーうしろ・に・ おっ・たら・ 気・が・ つか・へん・やろ。」■対語=「ままえ【真前】」

まえ【前】《名詞》 ①人の顔が向いている方。自分が進んでいる方向。また、その方向にある場所。「よそ見・を・ せ・んと・ まえ・を・ 向い・て・ 聞き・なさい。」②その場の中心となっているところ。「講堂・の・ まえ・の・ 方・に・ 集まる。」③人やものの正面。人や動物の体の表側。「テレビ・の・ まえ・で・ 並ん・で・ 見る。」④ものごとの初めの部分。または、始まる以前。「食事・の・ まえ・に・ 手・を・ 洗う。」「まえ・の・ 方・で・ 説明・を・ し・た・でしょう。」⑤現在から隔たった、過去のある時期。「駅・が・ でき・た・ 所・は・ まえ・は・ 田圃・やっ・た。」■対語=「うしろ【後ろ】」「おしろ【(後ろ)】」〔⇒まい()⇒まえど【前度】、まいど(前度)、ぜん【前】

まえ【前】《助数詞》 割り当ての人数分を表すときに使う言葉。それに相当する価値や内容であることを表す言葉。「餃子・ 3人まえ・を・ 頼み・ます。」「2人まえ・の・ 仕事・を・ 引き受け・て・ がんばる。」〔⇒まい()

まえあし【前足】《名詞》 ①動物の4本足のうち、前の方の2本の足。「犬・が・ まえあし・で・ 土・を・ 掘っ・とる。」②人が片足を踏み出したときに、踏み出した方の足。「まえあし・の・ 爪先・が・ 地・に・ 着く・ とき・に・ 後ろ足・を・ 蹴る.。」■対語=「あとあし【後足】」「うしろあし【後ろ足】」「おしろあし【(後ろ足)】」

まえうしろ【前後ろ】《名詞》 ①場所としての前と後ろ。「まえうしろ・に・ 大きな・ ビル・が・ 建っ・た。」「まえうしろ・に・ 大型・の・ 車・が・ 並ん・どる。」②時間としての前と後ろ。「講演・の・ まえうしろ・に・ 司会者・が・ 話・を・ する。」③物事の順序。また、それが逆になること。前と後ろを取り違えて、逆にすること。「シャツ・を・ まえうしろ・に・ し・て・ 着・とる。」〔⇒まえおしろ(前後ろ)、あとさき【後先】、ぜんご【前後】

まえおき【前置き】《名詞、動詞する》 話したり書いたりする中心的な事柄より先に、関連する事柄を述べること。また、その内容。「まえおき・は・ 簡単に・ 済ます。」

まえおしろ(前後ろ)】《名詞》 ①場所としての前と後ろ。「本・の・ まえおしろ・に・ 絵ー・が・ 書い・てある。」「シャツ・の・ まえおしろ・に・ 大きな・ 字ー・が・ 書い・てある。」②時間としての前と後ろ。「まえおしろ・に・ 音楽・を・ 流す。」③物事の順序。また、それが逆になること。前と後ろを取り違えて、逆にすること。「帽子・が・ まえおしろ・に・ なっ・とる。」〔⇒まえうしろ【前後ろ】、あとさき【後先】、ぜんご【前後】

まえかけ【前掛け】《名詞》 ①炊事や作業をするときなどに、衣服を汚さないために、腰から下のあたりに付ける丈夫な布。「まえかけ・を・ し・て・ 野菜・を・ 洗う。」「帆ー・で・ でけ・とる・ 店・の・ まえかけ」②乳幼児が食事をするときなどに、衣服を汚さないために、顎のあたりから上半身に付ける布。「まえかけ・に・ ご飯粒・が・ つい・とる。」◆①には、日常的な作業のために厚手で作られているものがあり、宣伝のために会社名、商店名、商品名などが書かれているものもある。〔⇒まいかけ(前掛け)、まいだれ(前垂れ)、まえだれ【前垂れ】、エプロン【英語=apron

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2017年9月28日 (木)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (516)    (通算2514回)

日常生活語 「ま」②

 

まいがまう【舞いが舞う】《動詞・ワア行五段活用》 ものごとが支障なく進展する。ものごとのやりくりがつく。「何とか・ 会社・は・ まいがもー・とる・ねん。」「こん・だけ・の・ 予算・やっ・たら・ 大けな・ 行事・は・ まいがまわ・ん・ こと・に・ なる・やろ。」

まいから(前から)】《副詞》 今ではなくて過去の時点から。過去の時点で既に。「まいから・ 稽古(けーこ)・を・ 続け・てき・た。」〔⇒まえから【前から】、まえまえから【前々から】、まいまいから(前々から)

まいがり(前借り)】《名詞、動詞する》 まだ受取日になっていないときに、給料などのお金を受け取ること。「まいがりし・とっ・た・ 金・を・ アルバイト・を・ し・て・ 返す。」〔⇒まえがり【前借り】、さきがり【先借り】

マイク〔まいく〕【英語=mike(microphone)】《名詞》 音波を電流に変えるもので、放送や録音をするときに向かって話しかける器械。「大勢・の・ 前・で・ まいく・で・ しゃべっ・た。」

まいげ(眉毛)】《名詞》 まぶたの少し上に、弓状に生えている毛。また、その一本一本。「まいげ・の・ 薄い・ 子」〔⇒まひげ(眉毛)

まいげつ【毎月】《名詞》 その月その月。どの月も。来る月ごとに。「まいげつ・の・ 新聞・の・ 集金・は・ 20日頃・に・ なっ・とる。」〔⇒まいつき【毎月】

まいご【迷子】《名詞》 ①一緒にいた人からはぐれること。また、そのようになった人。とりわけ、そのような子ども。「遊園地・で・ まいご・に・ なら・ん・よーに・ 気ー・ つけ・て・ね。」②道に迷って目的地に行き着けなくなること。また、そのようになった人。「初めて・ 来・た・ん・で・ ちょっと・ まいご・に・ なっ・て・ 遅れ・てしまい・まし・た。」

まいこむ【舞い込む】《動詞・マ行五段活用》 ①雨や雪や塵などが、風にあおられて舞うようにして入ってくる。「風・が・ 強ー・て・ 砂ぼこり・が・ まいこん・でき・た。」②思いがけないものが、届いたり知らせられたりする。「同窓会・の・ 案内・が・ まいこん・でっ・た。」

まいしゅう〔まいしゅー〕【毎週】《名詞》 その週その週。どの週も。来る週ごとに。「まいしゅー・の・ 金曜日・に・は・ 反省会・が・ ある。」

まいだれ(前垂れ)】《名詞》 ①炊事や作業をするときなどに、衣服を汚さないために、腰から下のあたりに付ける丈夫な布。「まいだれ・の・ ポケット・に・ 領収証・を・ 入れる。」②乳幼児が食事をするときなどに、衣服を汚さないために、顎のあたりから上半身に付ける布。「よだれ・で・ まいだれ・が・ ぬれ・ても・とー。」◆①には、日常的な作業のために厚手で作られているものがあり、宣伝のために会社名、商店名、商品名などが書かれているものもある。〔⇒まいかけ(前掛け)、まえかけ【前掛け】、まえだれ【前垂れ】、エプロン【英語=apron

まいちもんじ〔まーいちもんじ〕【真一文字】《名詞、形容動詞や()》 まっすぐな様子。一直線である様子。「まーいちもんじに・ なっ・て・ 鳥・が・ 飛ん・どる。」「まいちもんじに・ 口・を・ しめる。」

まいつき【毎月】《名詞》 その月その月。どの月も。来る月ごとに。「まいつき・ 親・の・ 墓・に・ 参る。」〔⇒まいげつ【毎月】

まいど(前度)】《名詞》 ①現在から隔たった、過去のある時期。「まいど・に・ 借っ・た・ 金・を・ 返す。」②反復したり継続したりすることがらの、この前のとき。今回のひとつ前のとき。「まいど・に・ 会()ー・た・ん・は・ 半月前・やっ・た。」「まいど・は・ どこまで・ 話・が・ 済み・まし・た・かいな。」〔⇒まえど【前度】、ぜん【前】⇒まえ【前】、まい()⇒ぜんかい【前回】、まえのかい【前の回】、まいのかい(前の回)

まいど【毎度】《名詞、副詞》 そのことが、いつも繰り返されること。常々、そのようであること。そのたびごと。「あいつ・が・ 遅刻する・の・は・ まいど・の・ こと・や。」「まいど・ お世話・に・ なっ・とり・ます。」

まいど【毎度】《感動詞》 ありがとうという気持ちを表す言葉。お礼を言うときの言葉。「へー・ まいど。」「まいど・ おおきに。」◆「まいど ありがとうございます【毎度有り難うございます】」を短く述べる言葉。

まいとし【毎年】《名詞、副詞》 その年その年。どの年も。来る年ごとに。「初詣・は・ まいとし・ 中尾・の・ 住吉さん・に・ 行く・ねん。」〔⇒まいねん【毎年】、ねんびゃくねんじゅう【年百年中】

まいにち【毎日】《名詞》 午前0時から午後12時までの間の24時間が幾度も繰り返して続くこと。ほぼ同様のことが繰り返される日が続いていること。一日ごとの単位で。「まいにち・ 7時・に・ 家・を・ 出る・ん・や。」「まいにち・ 暑い・なー。」〔⇒ひび【日々】、いちにちいちにち【一日一日】、まいにちまいにち【毎日毎日】、まいにちひにち【毎日日日】、ひにひに【日に日に】

まいにちひにち【毎日日日】《名詞》 午前0時から午後12時までの間の24時間が幾度も繰り返して続くこと。ほぼ同様のことが繰り返される日が続いていること。一日ごとの単位で。「まいにちひにち・ 余震・が・ 10回・も・ ある。」「まいにちひにち・ 家族・の・ 食事・を・ 何・に・ する・の・か・ 考える・の・も・ たいへんや。」◆「まいにち【毎日】」を強調した言い方である。〔⇒ひび【日々】、いちにちいちにち【一日一日】、まいにち【毎日】、まいにちまいにち【毎日毎日】、ひにひに【日に日に】

まいにちまいにち【毎日毎日】《名詞》 午前0時から午後12時までの間の24時間が幾度も繰り返して続くこと。ほぼ同様のことが繰り返される日が続いていること。一日ごとの単位で。「まいにちまいにち・ 猛暑日・と・ 熱帯夜・ばっかり・や。」「まいにちまいにち・ 休み・が・ ない・ねん。」◆「まいにち【毎日】」を強調した言い方である。〔⇒ひび【日々】、いちにちいちにち【一日一日】、まいにち【毎日】、まいにちひにち【毎日日日】、ひにひに【日に日に】

まいねん【毎年】《名詞》 その年その年。どの年も。来る年ごとに。「まいねん・ 台風・が・ 一つ・か・ 二つ・か・ 来る。」〔⇒まいとし【毎年】、ねんびゃくねんじゅう【年百年中】

まいのかい(前の回)】《名詞》 反復したり継続したりすることがらの、この前のとき。今回のひとつ前のとき。「わし・は・ まいのかい・は・ 休ん・でん。」■対語=「つぎのかい【次の回】」〔⇒まえど【前度】、まいど(前度)、ぜんかい【前回】、まえのかい【前の回】、ぜん【前】

まいばらい(前払い)】《名詞、動詞する》 給料や代金などを先に渡すこと。「しょーがない・なー・ まいばらいし・たる・わ。」■対語=「あとばらい【後払い】」〔⇒まえばらい【前払い】、さきばらい【先払い】

まいばん【毎晩】《名詞》 その晩その晩。どの晩も。来る晩に。「まいばん・の・ 晩酌・が・ 楽しみ・な・ん・や。」〔⇒まいよさ【毎夜さ】

まいまい【舞い舞い】《名詞、動詞する》 ①風などによって、くるくる回ること。「落ち葉・が・ まいまいし・とる。」②あるところを中心にして小さな円を描いて回ること。特に、自分がひとりで、その場で回ること。「まいまい・を・ し・て・ 目ー・が・ まわっ・て・ こけ・た。」〔⇒まいまいこんこ【舞い舞いこんこ】、まいまいこんこん【舞い舞いこんこん】

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2017年9月27日 (水)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (515)    (通算2513回)

日常生活語 「ま」①

 

ま〔まー〕【間】《名詞》 ①部屋などの一区切り。それぞれの目的を持った部屋。「この・ 家・は・ まー・の・ 数・が・ よーけ・ ある。」「次・の・ まー・に・ おっ・てくれ・へん・か。」「応接ま」②2つ以上のものにはさまれた狭い場所。ものとものとの間の、空いている部分。「箪笥・と・ 壁・と・の・ まー・に・ 入っ・ても・た。」③一続きの時間にはさまれた、別の短い時間。連続している動作や状態が途切れる時。次のことが始まるまでの時間。「次・の・ 電車・まで・ だいぶ・ まー・が・ ある。」④余裕のある時間。自分の好きにできる時間。「休ん・どる・ まー・が・ ない・ほど・ 忙しかっ・た。」⑤何かをする頃合い。状況。機会。「まー・を・ 見・て・ 連絡し・まっ・さ。」⑥話しているときの、途切れる短い時間。「ぺらぺら・ 喋ら・んと・ まー・を・ 置い・て・ 話し・なはれ。」⑦その人にとっての時の運。巡り合わせ。「まー・が・ 悪い。」②③⇒あいだ【間】、あいま【合間】、ま【間】⇒すき【隙】、すきま【隙間】⇒ひま【暇】⇒まん〕

ま〔まー〕【魔】《名詞》 人を迷わせたり悩ませたりして、よくない方へ引き入れる不思議な力。「まー・が・ さし・て・ おかしな・ こと・を・ し・たら・ 新聞・に・ 出る・ぞ。」

ま〔まー〕《助動詞》 相手に敬意を表して、丁寧に表現するときに使う言葉。「わし・が・ 行き・ま。」◆「ます」の「す」の発音が脱落して「ま」となったり、その「ま」の発音が長音化したりすることがある。ただし、これは終止形だけの現象であって、他の活用形は「ます」と同じである。〔⇒ます〕

ま〔まー〕【真】《接頭語》 純粋にそうである、間違いなくそうである、正確にちょうどそのようである、という意味を添える言葉。「駅・を・ 出・て・ まー右・を・ 向い・たら・ 交番・が・ ある。」「まー真ん中・に・ ボール・を・ 投げ込む。」「ま四角」「まー東」「まー前」「まー向こう」〔⇒まっ【真っ】、まん【真ん】

まあ〔まー〕《副詞》 ①ためらいながら、ひとまず肯定するような気持ちを表す言葉。「まー・ そーゆー・ こと・に・ し・とき・まほ。」②十分ではないが、まずまずの状態であるということを表す言葉。「あんた・は・ まー・ 合格・に・ し・とこ・ー。」③最終的にどうするかはともかくとして、とりあえずの措置としてそのようにするということを表す言葉。「今日・は・ まー・ 欠席・に・ さし・とい・てください。」

まあ〔まー〕《感動詞》 驚いたり感心したりするときに、思わず出る言葉。「なんと・ まー・ おいしい・なー。」「まー・ 速い・ 足・や・なー。」◆女性が使うことが多い。〔⇒まあまあ〕

マーガリン〔まーがりん〕【英語=margarine】《名詞》 植物油・食塩・香料などを原料として練り固めた、バターに似た食品。「焼け・た・ パン・に・ まーがりん・を・ 塗る。」

マーク〔まーく〕【英語=mark】《名詞、動詞する》 ①ものごとの意味や内容を表すために、他と区別するように決めた文字や図形。「間違え・ん・よーに・ する・ため・に・ 鞄・に・ リボン・の・ まーく・を・ 付ける。」「学校・の・ まーく・を・ 地図・で・ 探す。」②物事がそうであって間違いではないということを明らかにする、拠りどころとなるもの。事実を証明するもの。「偽物・で・ ない・ こと・を・ 表す・ まーく」〔⇒しるし【印】⇒しょうこ【証拠】

まあまあ〔まーまー〕《形容動詞や()》 ①十分ではないが、まずまず良好であると思われる様子。「試験・の・ 出来・は・ まーまーやっ・た。」「まーまー・ うまい・ ラーメン・やっ・た。」②行き過ぎないように控えめにする様子。「徹夜・は・ まーまーに・ せ・なんだら・ 体・に・ こたえる・ぞ。」〔⇒そこそこ、ほどほど【程々】⇒ぼちぼち、ぼつぼつ〕

まあまあ〔まーまー〕《感動詞》 ①驚いたり感心したりするときに、思わず出る言葉。「まーまー・ わざわざ・ 来・てもろ・て・ すんません。」②相手の気持ちを抑えたりなだめたりするときに用いる言葉。「まーまー・ 何とか・ こらえ・たっ・てー・な。」⇒まあ〕

まい【舞】《名詞》 歌や音楽に合わせて、体や手足を美しく動かして演じること。また、そのような芸能。「扇子・を・ 持っ・て・ まい・を・ 舞う。」

まい()】《名詞》 ①人の顔が向いている方。自分が進んでいる方向。また、その方向にある場所。「まい・の・ 方・に・ 車・が・ 止まっ・た。」「まい・に・ 海・が・ あっ・て・ 見晴らし・が・ 良()ー。」②その場の中心となっているところ。「教室・の・ まい・に・ 黒板・が・ ある。」「まい・に・ 出・て・ 歌・を・ 歌う。」③人やものの正面。人や動物の体の表側。「学校・の・ まい・は・ 国道・が・ 走っ・とる。」④ものごとの初めの部分。または、始まる以前。「開会・の・ まい・に・ お辞儀・を・ する。」⑤現在から隔たった、過去のある時期。「まい・は・ 池・やっ・た・ とこ・を・ 埋め立て・て・ 学校・を・ 建て・た。」「まい・に・ 言()ー・た・ こと・を・ もー・ 忘れ・た・ん・かいな。」■対語=「うしろ【後ろ】」「おしろ【(後ろ)】」〔⇒まえ【前】⇒まえど【前度】、まいど(前度)。ぜん【前】

まい《助動詞》 ①しようとする意志がないことを表す言葉。「行こ・と・ 行こ・まい・と・ お前・の・ 勝手や。」「これ・から・は・ 二度・と・ し・ょー・まい・と・ 思う・ねん。」「あんな・ 勝手な・ やつ・の・ 言()ー・ こと・なんか・ 聞ー・たる・まい・な。」②そうではないということを推量したり想像したりする言葉。「まさか・ 明日・は・ 雨・は・ 降る・まい。」◆動詞には、「行くまい」「行こまい」、「降るまい」「降ろまい」の両方の接続がある。

まい()】《助数詞》 割り当ての人数分を表すときに使う言葉。それに相当する価値や内容であることを表す言葉。「5人まい・の・ 切符・を・ 買う。」〔⇒まえ【前】

まい【枚】《助数詞》 紙・板・皿・紙幣・貨幣など、平らで薄いものを数える言葉。「皿・が・ 5まい・ ある。」「画用紙・ 3まい」

まい【毎】《接頭語》 それぞれの、そのたびごと、という意味で使う言葉。「まい朝」「まい週」「まい月」「まい年」「まい回」「まい学期」

まいあがる【舞い上がる】《動詞・ラ行五段活用》 飛び巡るように揺れながら、高く上がる。「風・で・ 紙・が・ まいあがっ・た。」「汚い・ ほこり・が・ まいあがる。」

まいかい【毎回】《名詞、副詞》 繰り返される、その度ごと。会合などのすべて。「寄り合い・に・は・ まいかい・ 出席し・た。」

まいかけ(前掛け)】《名詞》 ①炊事や作業をするときなどに、衣服を汚さないために、腰から下のあたりに付ける丈夫な布。「じゃがいも・を・ まいかけ・で・ 受け・て・ 運ぶ。」「忙しい・さかい・ まいかけ・(を・) し・た・まま・で・ ご飯・を・ 食べる。」②乳幼児が食事をするときなどに、衣服を汚さないために、顎のあたりから上半身に付ける布。「綺麗な・ 絵ー・の・ つい・た・ まいかけ」◆①には、日常的な作業のために厚手で作られているものがあり、宣伝のために会社名、商店名、商品名などが書かれているものもある。〔⇒まえかけ【前掛け】、まいだれ(前垂れ)、まえだれ【前垂れ】、エプロン【英語=apron

まいかぜ【舞い風】《名詞》 渦を巻くように吹き起こる強い風。つむじ風。「まいかぜ・で・ 木ー・の・ 葉ー・が・ みんな・ 散っ・ても・た。」〔⇒まいまいかぜ【舞い舞い風】

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2017年9月26日 (火)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (514)    (通算2512回)

日常生活語 「ほ」⑳

 

ぽんぽこぽん《形容動詞や()》  ①中身がいっぱいになって、入れ物などがはちきれそうになっている様子。「風船・が・ ぽんぽこぽんに・ なっ・て・ はでり・そーや。」②たくさん食べて、満腹になっている様子。「よー・ よばれ・て・ 腹・が・ ぽんぽこぽんに・ なり・まし・た。」③妊娠して、お腹が大きくなっている様子。「8か月・に・ なっ・て・ ぽんぽこぽんです・ねん。」〔⇒ぽんぽこ、ぽんぽこぽんのぽん〕

ぽんぽこぽんのぽん《形容動詞や()》  ①中身がいっぱいになって、入れ物などがはちきれそうになっている様子。「リュックサック・に・ 詰めすぎ・て・ ぽんぽこぽんのぽんに・ なっ・とる。」②たくさん食べて、満腹になっている様子。「ぽんぽこぽんや・さかい・ もー・ 食わ・れ・へん。」③妊娠して、お腹が大きくなっている様子。「ぽんぽこぽんのぽんで・ 来月・ 生まれる・ 予定・です。」〔⇒ぽんぽこ、ぽんぽこぽん〕

ぼんぼん(坊々)】《名詞》 ①小さな男の子を表す言葉。「あの・ ぼんぼん・は・ どこ・の・ 子ー・かいな。」②良家の子ども。「ぼんぼん・や・さかい・ 苦労知らず・で・ 大き・ なっ・た・ん・やろ。」◆①は、親しんで呼ぶ言葉であって、自分の子どもには使わない。〔⇒ぼん()⇒ぼうや【坊や】、ぼうず【坊主】

ぼんぼん《名詞》 小さくて丸い玉で、ふっくらとした感じのもの。「毛糸・の・ 帽子・の・ てっぺん・の・ ぼんぼん」「ぼんぼん・が・ いっぱい・ 付い・とる・ 葱」

ぼんぼん《副詞と》 ものごとが威勢良く、次々と続いていく様子。また、そのときに出る音。「ボール・を・ ぼんぼん・ 打ち返す。」「昨日・の・ 試合・は・ ぼんぼん・ ホームラン・を・ 打た・れ・て・ 負け・た。」「遠慮・も・ なし・に・ ぼんぼんと・ もの・を・ 言()ー・ 人」〔⇒ぽんぽん〕

ぽんぽん《名詞》 ①胸と腰との間で、胃や腸などのあるところ。胃や腸。「食べ過ぎ・たら・ ぽんぽん・が・ 痛(いと)ー・ なり・まっ・せ。」「ぎょーさん・ 食べ・て・ ぽんぽん・を・ 叩い・たら・ ぽんぽんと・ 音・が・ する。やろ。」②母体で、子が宿るところ。「お母ちゃん・の・ ぽんぽん・が・ 大きなっ・た。」◆幼児語。〔⇒はら【腹】、おなか【お腹】

ぽんぽん《名詞》 ①戦後の時期にあった、原動機付きの自転車。「ぽんぽん・は・ 坂・を・ 上る・の・が・ 楽や。」②ぽんぽんというエンジン音を立てて走る小型の船。「港・に・ ぽんぽん・が・ 戻っ・てき・た。」

ぽんぽん《名詞》 米などに圧力をかけて、一瞬のうちに弾かせて膨らませた菓子。「米・を・ はぜら・し・た・ ぽんぽん」〔⇒ぽんがし【ぽん菓子】、ぽんせん【ぽん煎】、ぽんぽんせんべい【ぽんぽん煎餅】、ぽんぽんがし【ぽんぽん菓子】

ぽんぽん《副詞と》 ①ものごとが威勢良く、次々と続いていく様子。また、そのときに出る音。「ぽんぽんと・ 続け・て・ ボール・を・ 投げる。」「質問・に・ ぽんぽんと・ 答える。」②続けざまに破裂する様子。また、その音。「花火・が・ ぽんぽんと・ 上がっ・た。」③軽くたたく様子。「肩・を・ ぽんぽんと・ たたか・れ・た。」④遠慮なく次々に言う様子。言葉が淀みなく出てくる様子。「ぽんぽんと・ 文句・を・ 言わ・れ・て・ 困っ・ても・た。」⇒ぼんぼん〕

ぽんぽんいた【ぽんぽん痛】《名詞》 食べ過ぎや食あたりなどによって、おなかが痛むこと。「寝冷えし・たら・ ぽんぽんいた・に・ なり・まっ・せ。」◆幼児語。〔⇒はらいた【腹痛】

ぽんぽんがし【ぽんぽん菓子】《名詞》 米などに圧力をかけて、一瞬のうちに弾かせて膨らませた菓子。「ぽんぽんがし・の・ おっちゃん・が・ 来・た・さかい・ 米・を・ 持っ・て・ はぜらし・てもらい・に・ 行っ・た。」〔⇒ぽんがし【ぽん菓子】、ぽんせん【ぽん煎】、ぽんぽん、ぽんぽんせんべい【ぽんぽん煎餅】

ぽんぽんせんべい〔ぽんぽんせんべー〕【ぽんぽん煎餅】《名詞》 ①米などに圧力をかけて、一瞬のうちに弾かせて膨らませた菓子。「昔・は・ ぽんぽんせんべー・が・ おいしー・と・ 思(おも)・た・なー。」②前項のものを型に入れて煎餅のようにしたもの。「ぽんぽんせんべー・は・ やろこい・さかい・ 割りやすい。」〔⇒ぽんせん【ぽん煎】⇒ぽんがし【ぽん菓子】、ぽんぽん、ぽんぽんがし【ぽんぽん菓子】

ぽんぽんになる《動詞・ラ行五段活用》 ①着ているものを脱いで、裸になる。「ぽんぽんになっ・たら・ 風邪・を・ ひく・ぞ。」②たくさん食べて、満腹になる。「ぽんぽんになっ・たら・ 箸・(を・) 置き・なはれ。」◆幼児語。

ほんま【本真】《名詞、形容動詞や() ごまかしや嘘が含まれていないこと。本当であること。真実であること。「ほんまに・ 信用し・ても・ えー・の・やろ・か。」「ほんまの・ こと・を・ 教え・てほしー・のや。」「その・ 嘘・ ほんま?」〔⇒ほんとう【本当】

ほんまく《副詞》 自分の力や意欲をありったけ注ぎ込む様子。気のすむまで。「腹・が・ 立っ・た・さかい・ ほんまく・ ぶちまし・たっ・た。」〔⇒おんまく、おもいきり【思い切り】

ほんまに【本間に】《副詞》 そうとしか言えなくて、心の底からそのように思うという気持ちを表す言葉。「梅雨・が・ 明け・て・ ほんまに・ 暑い・ 日ー・が・ 続き・ます・なー。」「ほんまに・ 一雨・ ほしー。」〔⇒ほんとうに【本当に】、ほんに【本に】、ほん【本】、まことに【誠に】、まったく【全く】

ほんまもん【本間物】《名詞》 ①偽物や見せかけの物ではなく、まさしくそのもの。「ほんまもん・の・ ダイヤ」②見せかけでなく、中身が伴っていること。技術などが優れていること。「ほんまもん・の・ 政治家・が・ 少(すけ)のー・ なっ・た・なー。」■対語=①「にせ【贋、偽】」「にせもん【偽物、贋物】」「まがいもん【紛い物】」「だまし【騙し】」「だましもん【騙し物】」〔⇒ほんもの【本物】、ほんもん【本物】

ほんみや【本宮】《名詞》 2日間にわたって催される秋祭りの2日目。「ほんみや・は・ 10月・の・ 最後・の・ 日曜日・や。」◆1日目は「よみや【(宵宮)】」「よんみゃ【(宵宮)】」と言う。〔⇒ひるみや【昼宮】

ほんもの【本物】《名詞》 ①偽物や見せかけの物ではなく、まさしくそのもの。「ほんもの・の・ 金・の・ 延べ棒」②見せかけでなく、中身が伴っていること。技術などが優れていること。「ほんもの・の・ 腕前・を・ 持っ・た・ 人」■対語=①「にせ【贋、偽】」「にせもん【偽物、贋物】」「まがいもん【紛い物】」「だまし【騙し】」「だましもん【騙し物】」〔⇒ほんまもん【本間物】、ほんもん【本物】

ほんもん【本物】《名詞》 ①偽物や見せかけの物ではなく、まさしくそのもの。「ほんもん・の・ 真珠・や。」②見せかけでなく、中身が伴っていること。技術などが優れていること。「あいつ・の・ 力・は・ ほんもん・や。」■対語=①「にせ【贋、偽】」「にせもん【偽物、贋物】」「まがいもん【紛い物】」「だまし【騙し】」「だましもん【騙し物】」〔⇒ほんまもん【本間物】、ほんもの【本物】

ほんや【本屋】《名詞》 本や雑誌などを売る店。書店。また、その職業の人。「デパート・の・ ほんや・で・ 買()ー・た。」

ぼんやり《副詞と、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「さっき・まで・ 寝とぼけて ぼんやり・ し・とっ・てん。」②形、色、記憶などがはっきりしない様子。「小豆島・が・ ぼんやり・ 見えとる。」③気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼんやりせ・んと・ お茶・ぐらい・ 出せ・よ。」〔⇒ぼいやり、ぼやっと、ぼやんと。①③⇒ぼやぼや。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ほんるい【本塁】【英語=home baseから】《名詞》 野球で、捕手の前に置いてある、五角形をした布団状のベースのこと。「サード・から・ ほーむ・に・ 戻っ・てくる。」〔⇒ホーム【英語=home baseから】

ほんるいだ【本塁打】《名詞》 野球で、打球が外野スタンドに入るなどして、打者が3つの塁を経過して、打席の前の塁まで帰ることができる安打。「足・が・ 速い・さかい・ 走り回っ・て・ ほんるいだ・に・ なっ・た。」〔⇒ホームラン【英語=home run

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2017年9月25日 (月)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (513)    (通算2511回)

日常生活語 「ほ」⑲

 

ほんでは《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほんでは・ 合格できる・ はず・が・ あら・へん。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほんでは・ 今日・は・ ここ・まで・に・ し・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

ほんでも《接続詞》 今まで述べてきたことと反対の意味で次に続けようとするときに使う言葉。それにもかかわらず。「ほんでも・ ちょっと・ 温ー・ なっ・てき・まし・た・なー。」〔⇒それでも、そいでも、そんでも、ほれでも、ほいでも〕

ほんてん【本店】《名詞》 営業の中心になっている店。「ほんてん・は・ 神戸・の・ 元町・に・ ある。」■対語=「してん【支店】」「でみせ【出店】」

ぽんと〔ぽーんと〕《副詞》 ①大きくはないものを、無造作に放り出したり、投げたりする様子。「鞄・を ぽんと・ 横・に・ 置く。」②惜しげもなく金品を差し出す様子。一度に全部を揃えて出す様子。「ぽんと・ 寄付・を・ し・てくれ・た。」「借金・を・ いっぺんに・ ぽんと・ 払(はろ)・てくれ・た。」③ものがはじけたり抜けたりする様子。また、その音。「コルク・の・ 栓・を・ ぽんと・ 抜く。」「灰・の・ 中・で・ 栗・が・ ぽんと・ はぜっ・た。」④柱時計や鐘などが、重い音で鳴る様子。また、その音。「3時・に・ なっ・て・ ぽんと・ 鳴っ・た。」⑤軽くたたく様子。「背中・を・ ぽんと・たたく。」⇒ぽいと、ぽいんと〕

ほんとう〔ほんとー、ほんと〕【本当】《名詞、形容動詞や(ノ》 ごまかしや嘘が含まれていないこと。「ほんとー・の・ こと・を・ 教え・てください。」「ほんとーに・ 面白い・ 小説・や・ねん。」〔⇒ほんま【本真】

ほんどう〔ほんどー〕【本堂】《名詞》 本尊をまつってある、寺の中心となる建物。「ほんどー・の・ 軒(のき)・に・ 座っ・て・ 境内・を・ 眺め・とっ・た。」

ほんとうに〔ほんとーに、ほんとに〕【本当に】《副詞》 そうとしか言えなくて、心の底からそのように思うという気持ちを表す言葉。「この・ 仕事・は・ ほんとーに・ しんどかっ・た。」〔⇒ほんに【本に】、ほん【本】、ほんまに【本間に】、まことに【誠に】、まったく【全く】

ほんな《連体詞》 形や状態などが、それと同じような。それほどの程度の。「ほんな・ 話・は・ わし・は・ 聞い・とら・へん・ぞ。」〔⇒そんな、そないな、ほないな、さいな〕

ほんなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほんなら・ もー・ ちょっと・ 勉強さし・てもらい・まっ・さ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほんなら・ これ・で・ 今日・は・ 終わり・に・ し・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

ほんなん《名詞》 形や状態などが、それと同じようなもの。それほどの程度のもの。「ほんなん・ この・ 店・で・は・ 売っ・とら・へん。」〔⇒ほないなん、そんなん、そないなん〕

ほんに【本に】《副詞》 そうとしか言えなくて、心の底からそのように思うという気持ちを表す言葉。「ほんに・ だいぶ・ 温ー・ なっ・てき・まし・た・なー。」◆相手の言ったことを肯定的にとらえて発する場合もある。〔⇒ほんとうに【本当に】、ほん【本】、ほんまに【本間に】、まことに【誠に】、まったく【全く】

ほんにん【本人】《名詞》 そのことに直接関わりを持つ人。当事者。「ほんにん・が・ 行か・なんだら・ パスポート・は・ くれ・へん・そーや。」

ほんの《連体詞》 まったくわずかの。ちょっとした。「ほんの・ まねほど・です・けど・ 食べ・ておくん・なはれ。」「わから・ん・ とこ・が・ ほんの・ ちょっと・だけ・ あり・ます・ねん。」「ほんの・ 印・だけ・です・けど・ お礼・の・ 気持ち・に。」〔⇒ほん〕

ほんのり《副詞と》 色や香りや、その他のものが、かすかに現れる様子。「パン・に・ ほんのり・ 焦げ目・が・ つい・た。」「向こー・の・ 山・が・ ほんのり・ 見える。」

ほんば【本場】《名詞》 ①そのことの発祥地であったり中心となったりするところ。「三宮・は・ 流行・の・ ほんば・や。」②良いものの主な産地。「酒・の・ ほんば・は・ やっぱり・ 灘・や。」「明石・は・ 鯛・の・ ほんば・や。」

ほんばこ【本箱】《名詞》 本を並べて入れておく、箱の形をした家具。「ほんばこ・に・ 文学全集・を・ 並べる。」

ほんばん【本番】《名詞》 ①練習ではなく、本式に行うこと。「ほんばん・で・ 失敗せ・ん・よーに・ しー・や。」②本格的にその時期を迎えること。「梅雨・の・ ほんばん・の・ 時期・に・ なっ・た。」

ほんぶ【本部】《名詞》 ある仕事や仕組みの中で、中心となるところに設ける事務所や詰め所など。「同窓会・の・ ほんぶ・を・ 学校・に・ 置く。」「社務所・に・ 祭り・の・ ほんぶ・を・ 作る。」■対語=「しぶ【支部】」

ポンプ〔ぽんぷ〕【オランダ語=pomp】《名詞》 液体や気体に圧力を加えて、それを吸い上げたり他の場所に送ったりする機械。「井戸・の・ 水・を・ ぽんぷ・で・ 汲む。」◆単に「ぽんぷ」と言うだけでも、井戸からの汲み上げポンプを指すことが多かった。

ほんぶり【本降り】《名詞》 雨や雪の降り方が、強く多いこと。「いよいよ・ ほんぶり・に・ なっ・てき・まし・た・なー。」■対語=「こぶり【小降り】」

ぼんべらぼう〔ぼんべらぼー〕《名詞、形容動詞や()》 一面に平らで、凹凸がないこと様子。つるつるで、変化に乏しい様子。「ぼんべらぼんの・ 顔」〔⇒ずんべら、ずんべり、ずんべらぼう、ずんべらぼん、のっぺら、のっぺり、のっぺらぼう、のっぺらぼん、ぼんべらぼん〕

ぼんべらぼん《名詞、形容動詞や()》 一面に平らで、凹凸がないこと様子。つるつるで、変化に乏しい様子。「ぼんべらぼんの・ 石・で・ 囲い・を・ する。」〔⇒ずんべら、ずんべり、ずんべらぼう、ずんべらぼん、のっぺら、のっぺり、のっぺらぼう、のっぺらぼん、ぼんべらぼう〕

ぽんぽこ《名詞》 目のまわりに縁があって尾が太い、山にすみ夜行性で、人を騙すと思われている動物。「ぽんぽこ・が・ 茶釜・に・ 化ける。」◆腹をぽんぽんと叩く動物というイメージで、おどけて言う言葉。◆幼児語。〔⇒たぬき【狸】、たのき()、ぽんぽこだぬき【ぽんぽこ狸】

ぽんぽこ《形容動詞や()》 ①中身がいっぱいになって、入れ物などがはちきれそうになっている様子。「鞄・が・ ぽんぽこに・ なっ・とる。」②たくさん食べて、満腹になっている様子。「思いっ切り・ 食べ・て・ 腹・が・ ぽんぽこに・ なっ・た。」③妊娠して、お腹が大きくなっている様子。「ぽんぽこに・ なっ・て・ 歩きにくそーや。」〔⇒ぽんぽこぽん、ぽんぽこぽんのぽん〕

ぽんぽこだぬき【ぽんぽこ狸】《名詞》 目のまわりに縁があって尾が太い、山にすみ夜行性で、人を騙すと思われている動物。「ぽんぽこだぬき・が・ 月夜・の・ 晩・に・ 踊る・ 話」◆腹をぽんぽんと叩く動物というイメージで、おどけて言う言葉。幼児語。〔⇒たぬき【狸】、たのき()、ぽんぽこ〕

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2017年9月24日 (日)

奥の細道を読む・歩く(221)

ドレミファそら日記(41)     2017年5月22

 

0810分 JR東海道線、大阪駅発。特急・サンダーバード7号。

1102分 金沢駅着。

1107分 IRいしかわ鉄道、金沢駅発。普通・泊行。

1131分 石動駅着。

1140分 駅前の食堂で昼食。(1150)

1205分 砂川橋一里塚跡。

1225分 埴生護国八幡宮。(1255)

1255分 倶利伽藍源平の郷。(1310)

1315分 医王院。

1400分 たるみの茶屋。

1415分 峠茶屋。(1425)

1435分 矢立堂。

1445分 一里塚の跡。

1450分 塔の橋。

1500分 砺波山。

1520分 本陣跡。芭蕉塚。合戦慰霊の地。(1535)

1610分 倶利伽藍不動寺。(1635)

1735分 倶利伽藍駅に着く。

1758 IRいしかわ鉄道、倶利伽藍駅発。普通・金沢行。

1818分 金沢駅着。

1835分 東横イン金沢駅東口着。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (512)    (通算2510回)

日常生活語 「ほ」⑱

 

ほんき【本気】《名詞、形容動詞や()》 ①真剣に対応しようとする気持ち。真面目に対応しようとする気持ち。心底からそのように思っていること。「ほんきに・ なっ・て・ 練習し・た・さかい・ 強ー・ なっ・た。」②スポーツ、遊び、賭け事などで、正式に勝負をすること。ものを賭けて勝負をすること。「練習・が・ 済ん・だ・さかい・ 今・から・は・ ほんきや・ぞー。」■対語=②「うそき【嘘気】」「うそけ【嘘気】」⇒ほんけ【本気】

ほんけ【本家】《名詞》 親戚の枝分かれの中で、中心になっている家。分家に対する元の家。「ほんけ・の・ 跡継ぎ」■対語=「しんたく【新宅】」「しんたくや【新宅家】」〔⇒おもや【主家】

ほんけ【本気】《名詞》 スポーツ、遊び、賭け事などで、正式に勝負をすること。ものを賭けて勝負をすること。「ここ・から・は・ ほんけ・の・ 勝負・や・ぞ。」■対語=「うそき【嘘気】」「うそけ【嘘気】」〔⇒ほんき【本気】

ぼんさい【盆栽】《名詞》 鉢などに小さな木や草を植えて、幹や枝葉などを美しく手入れして楽しむもの。「ぼんさい・の・ 菊」

ぼんさん(坊さん)】《名詞》 ①お寺の住職。出家して仏門に入った人。「毎月・ ぼんさん・が・ お参り・に・ 来・てくれ・てや・ねん。」②商店などに住み込んで働く人。商家の小僧や丁稚。「小(こま)い・ 時・は・ 神戸・の・ 店・へ・ ぼんさん・に・ 行っ・とっ・た。」⇒ぼうさん【坊さん】、おじゅっさん(お住さん)、ぼうず【坊主】

ぼんさんがへをこいた【坊さんが屁をこいた】《唱え言葉》 ものを数えるときに、1から10までを数える代わりに、一字一音で言う言葉。◆「いち、に、さん、し、ごー、ろく、ひち、はち、くー、じゅー」と言う代わりに、「ぼんさんがへをこいた」と言えば、1から10までを数えたことと見なす。隠れん坊で、〔百まで数えてから探し始める〕というルールなら、「ぼんさんが……」を10回繰り返せばよいということになる。しかも、きちんと「ぼんさんがへをこいた」と言うことをせず、この10音すら、あわてて、いい加減に発音することもなかったわけではない。この言葉の「ぼんさん」は、商家の丁稚を指すということも考えられるが、大半の者はお坊さん(住職)と信じて疑わなかった。お坊さんが放屁するという、あまり考えられない事柄をあげて面白がっているように感じられる。大人たちは、「ひふみよいむなやこと」(「ひとつ」の「ひ」、「ふたつ」の「ふ」、「みっつ」の「み」…、のそれぞれの最初の1音を連ねたもの)という言い方をしていたように思う。〔⇒ひふみよいむなやこと【一二三四五六七八九十】

ほんじつ【本日】《名詞》 今、過ごしているこの日。「ほんじつ・は・ 日柄・も・ よろしー・よー・です。」◆「きょう【今日】」の改まった言い方。〔⇒きょう【今日】

ほんじつはせいてんなり〔ほんじつはせーてんなり〕【本日は晴天なり】《唱え言葉》 マイクなどのテストをするときに、口に出す言葉。「あーあー・ ほんじつはせいてんなり・ ほんじつはせいてんなり。」

ほんしょう〔ほんしょー〕【本性】《名詞》 普段は隠れていて見えることが少ない、生まれつきの性質。「ほんしょー・を・ 現し・た。」

ほんしょく【本職】《名詞》 ①ある分野に熟達し、詳しい知識・技能などを持っている人。それを専門とする人。「ほんしょく・の・ 人・は・ やっぱり・ 上手や・なー。」②生活を支えている、中心となる仕事。「わし・の・ ほんしょく・は・ 農業・や。」⇒くろうと【玄人】、くろと【玄人】

ほんせき【本籍】《名詞》 その人の戸籍のあるところ。「わし・の・ ほんせき・は・ 神戸・や・ねん。」

ぽんせん【ぽん煎】《名詞》 ①米などに圧力をかけて、一瞬のうちに弾かせて膨らませた菓子。「米・を・ 持っ・ていっ・て・ ぽんせん・に・ し・てもらう。」②前項のものを型に入れて煎餅のようにしたもの。「ぽんせん・は・ 小()まい・ 子・でも・ 食べ・られる。」〔⇒ぽんぽんせんべい【ぽんぽん煎餅】⇒ぽんがし【ぽん菓子】、ぽんぽん、ぽんぽんがし【ぽんぽん菓子】

ほんぞん【本尊】《名詞》 ①寺の中心に祀られて、信仰などの中心的な対象となる仏像。「この・ お寺・の・ ほんぞん・は・ 阿弥陀はん・や。」②ものごとや行事などの中心になって行う人。「送別会・に・ ほんぞん・が・ 遅刻し・たら・ 笑わ・れる・ぞ。」

ほんだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「よー・ 売れ・て・ 残り・は・ ほんだけ・や。」②そのものにふさわしい程度。「ほんだけ・ 文句・(を・) 言()ー・たら・ 気・が・ すん・だ・やろ。」◆代名詞「ほれ」の発音が変化したものに副助詞「だけ」がついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほれだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほれだけだけ、ほんだけだけ〕

ほんだけだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「ほんだけだけ・が・ 今日・の・ 日当・だす。」②そのものにふさわしい程度。「高い・けど・ ほんだけだけ・の・ 値打ち・は・ あり・まっ・せ。」◆代名詞「ほれ」の発音が変化したものに副助詞「だけ」がついて、強調するために副助詞「だけ」がもう一度ついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほれだけ、ほんだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほれだけだけ〕

ほんだす【放ん出す】《動詞・サ行五段活用》 ①乱暴な動作で外に出す。「鞄・から・ 洗濯物・を・ ほんだす。」②投げるように置く。「こんな・ 所(とこ)・に・ 財布・を・ ほんだし・とい・たら・ あか・ん・やろ。」③ものごとを途中でやめて放棄する。「勉強・を・ ほんだし・て・ 遊び・に・ 行っ・た。」◆「だす【出す】」を、ややぞんざいに言うときにも使う。■対語=「ほりこむ【放り込む】」〔⇒ほりだす【放り出す】⇒ほかす【放下す】、ほる【放る】、ほりなげる【放り投げる】、ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】〕、

ほんだな【本棚】《名詞》 本を載せて並べておく棚。「ほんだな・の・ 端・に・ 花瓶・を・ 置く。」

ほんで《接続詞》 ①前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「雨・が・ 降っ・てき・て・ ほんで・ 風・も・ 強ー・ なっ・た。」②前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「ほんで・ 結局・ 何・も・ 決まら・なんだ・ん・や。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。⇒そうして、そして、そうしてから、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんでから。⇒そこで、それで、そいで、そんで、ほれで、ほいで、さいで、ほで〕

ほんでから《接続詞》 ①前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「試験・の・ 前・の・ 日ー・に・ なっ・て・ ほんでから・ やっと・ 勉強・を・ 始め・た。」②前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「ほんでから・ 後・は・ 大喧嘩・に・ なっ・ても・てん。」⇒そうして、そして、そうしてから、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほてから、ほんで。⇒ほいでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、それから、そいから、そいでから、そんでから〕

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2017年9月23日 (土)

奥の細道を読む・歩く(220)

県境の倶利伽羅

 

 不動の茶屋についての説明板があって、十返舎一九の「商ひに利生ぞあらん倶利伽羅の不動の前の茶屋の賑はい」という歌が紹介されています。これは小矢部市が立てた説明板です。たどっているのは旧北陸道で、鉄道が開通するまでは人の行き来で賑わった街道筋であったはずです。

 すぐ近くに倶利伽羅公園という広場があって、そこには倶利伽羅峠一帯に桜の苗木を19年にわたって7千本も植え続けたという高木勝己翁の胸像があります。翁は富山県大島町に在住したありますが、それは今の高岡市のあたりだろうと思います。昭和の花咲か爺さんと呼ばれたと書いてあります。その意思を継いだ人たちによって桜は守られているようです。

 ところでこの倶利伽羅公園には津幡町と書いてあります。このあたりが富山県と石川県の境界です。

 倶利伽羅不動寺に通じる道路の両脇に八重桜並木が続いていますが、寺の所在地は石川県河北郡津幡町倶利伽羅です。倶利伽羅の地名は両県にまたがっているようです。倶利伽羅とはインドのサンスクリット語で、福徳円満の黒い龍を意味するそうです。

 倶利伽羅不動寺は奈良時代初期、養老年間の創建で、日本三不動のひとつだと言います。境内には開運不動剣という大きな剣が、高さ15メートルほどもあって、空を刺すように作られています。夕刻に近い時刻の、静かな境内でひとときを過ごします。境内には茶店もあるのですが店終いの様子で、伽藍を含めてあたり全体が一日の終わりを告げているような雰囲気に包まれています。

 ここからは駅に向かってゆっくり坂を下ります。熊出没の警告板がこんなところにもあります。道は広いのですが人には出会いません。やがて水田が見え、人家が見え始めます。寺から1時間ほどで駅に着きます。駅の玄関には赤い丸形ポストが立っています。

 倶利伽羅駅は、あいの風とやま鉄道とIRいしかわ鉄道の境界駅です。北陸新幹線の開通に伴って、旧北陸本線を第三セクターに転換しましたが、その際、駅の大小ではなく、県境を目安に分割しましたから、ここが境界になりました。倶利伽羅駅は明治41(1908)2月開業の古い駅ですが、駅前は寂しい感じが漂っています。駅舎にはIRのマークが付いていますから、いしかわ鉄道の管理のようです。発着する電車に似つかわしくないほど、ホームの長さだけは旧・本線の貫禄を示しています。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (511)    (通算2509回)

日常生活語 「ほ」⑰

 

ほろせ《名詞》 皮膚にできる、小さな盛り上がり。発疹。「蚊ー・に・ 咬ま・れ・て・ ほろせ・が・ でけ・た。」「ほろせ・を・ 掻い・たら・ 血ー・が・ 出・てき・た。」〔⇒ぶつぶつ、つぶつぶ【粒々】

ほろっと《副詞、動詞する》 感動して心が詰まる様子。しんみりとする様子。涙ぐんだり、涙を落としたりする様子。「気の毒な・ 話・を・ 聞い・て・ ほろっと・ し・た。」

ぼろっと《副詞》 ①手からすり抜けるようにして、ものを落としてしまう様子。「受け・た・ ボール・を・ ぼろっと・ 落とし・ても・た。」②崩れ落ちたり、欠け落ちたりする様子。「枯れ・た・ 枝・が・ ぼろっと・ 折れ・た。」③そんなつもりではないのに、思わず言ってしまう様子。「ぼろっと・ 白状し・た。」〔⇒ぽろっと〕

ぽろっと《副詞》 ①手からすり抜けるようにして、ものを落としてしまう様子。「持っ・とっ・た・ コップ・を・ ぽろっと・ 落とし・た。」②崩れ落ちたり、欠け落ちたりする様子。「茶碗・の・ 端・が・ ぽろっと・ 欠け・た。」③そんなつもりではないのに、思わず言ってしまう様子。「言わ・ん・でも・ 良()ー・ こと・を・ ぽろっと・ 言()ー・ても・た。」〔⇒ぼろっと〕

ほろにがい【ほろ苦い】《形容詞》 ①少し苦みがあって、うまいと感じる様子。「ほろにがい・ ビール」②辛さや苦しさが加わっていると感じる様子。「中学校・の・ 頃・に・は・ ほろにがい・ 思い出・が・ ある。」

ほろぬくい【ほろ温い】《形容詞》 十分な熱さではないが、少し暖かくなっている。暖かみがわずかにある。「朝・に・ なっ・ても・ 炬燵・が・ ほろぬくい・まま・や。」〔⇒ほろぬるい【ほろ温い】、なまぬくい【生温い】、なまぬるい【生温い】

ほろぬるい【ほろ温い】《形容詞》 十分な熱さではないが、少し暖かくなっている。暖かみがわずかにある。「水道・の・ 水・が・ ほろぬるい。」〔⇒ほろぬくい【ほろ温い】、なまぬくい【生温い】、なまぬるい【生温い】

ほろぶ【滅ぶ】《動詞・バ行五段活用》 勢いが衰えて、なくなる。破壊的な打撃を受けて、消え去ってしまう。「恐竜・は・ 大昔・に・ ほろん・だ。」「平家・が・ ほろぶ。」

ほろほろ《副詞と》 何気なく動いている様子。特に目当てもない様子。「浜辺・を・ ほろほろと・ 散歩する。」

ぼろぼろ《形容動詞や(ノ・ナ)、動詞する》 ①ものがはがれたり崩れたりしている様子。また、それがこぼれ落ちる様子。「コンクリート・の・ 壁・が・ ぼろぼろに・ なっ・とる。」「柱・が・ 錆び・て・ ぼろぼろに・ なっ・て・ 落ちる。」「パンくず・が・ ぼろぼろ・ こぼれる。」②ものが傷んだり破れたりしている様子。「障子・が・ ぼろぼろに・ 傷ん・どる。」「ぼろぼろの・ 本」③水滴が流れ落ちる様子。「涙・を・ ぼろぼろと・ 流す。」

ぽろぽろ《副詞と》 ①粘り気がなく小さなものが、こぼれ落ちたり、あらわれたりする様子。「パン・を・ 食べ・て・ ぽろぽろ・ こぼす。」②予期していないものが、次々とあらわれる様子。「計算・の・ 間違い・が・ ぽろぽろ・ 出・てき・て・ やり直し・を・ し・た。」③水滴がまとまって流れ落ちる様子。「涙・を・ ぽろぽろ・ こぼす。」

ぼろまけ【ぼろ負け】《名詞、動詞する》 完全な負け。大負け。「相手・が・ 強すぎ・て・ ぼろまけし・ても・た。」◆本来は「ぼろがち【ぼろ勝ち】」という使い方をしていたのが、〈負け〉にも転用されたのかもしれない。■対語=「ぼろがち【ぼろ勝ち】」

ぼろもうけ〔ぼろもーけ〕《名詞、動詞する》 元手や労力をあまりかけないで、大きな利益を得ること。「今日・は・ 競馬・で・ ぼろもーけし・た。」

ぼろや【襤褸屋】《名詞》 金属や衣類などの廃品を回収する業者。「古い・ 新聞・を・ まとめ・て・ ぼろや・に・ 売っ・た。」〔⇒よせや【寄せ屋】、てんや【てん屋】、くずや【屑屋】

ぼろんと《副詞》 ①楽器などを弾いたときに出る、低い音。「コントラバス・が・ ぼろんと・ 聞こえ・た。」②持っていたものを取り落とす様子。また、そのときに出る音。「居眠りし・て・ 本・を・ ぼろんと・ 落とす。」⇒ぽろんと〕

ぽろんと《副詞》 ①楽器などを弾いたときに出る、高い音。「琴・を・ ぽろんと・ 鳴らす。」②持っていたものを取り落とす様子。また、そのときに出る音。「茶碗・を・ ぽろんと・ 落とし・て・ めん・でも・た。」⇒ぼろんと〕

ほん【本】《名詞》 文字や絵などを印刷して、比較的分厚いページ数としてまとめたもの。書物。「寝転ん・で・ ほん・を・ 読む。」〔⇒としょ【図書】

ほん【本】《副詞》 ①そうとしか言えなくて、心の底からそのように思うという気持ちを表す言葉。「ほん・ しんどい。」「今日・は・ ほん・ 温い・ 日ー・や。」②この上なく。極めて。「ほん・ 近い・ ところ」⇒ほんとうに【本当に】、ほんに【本に】、ほんまに【本間に】、まことに【誠に】、まったく【全く】

ほん〔ぼん、ぽん〕【本】《助数詞》[数を表す言葉に付く] 細長いものなどを数えるときに使う言葉。「鉛筆・が・ 3ぼん・ ある。」「ビール・ 10ぽん」

ほん《連体詞》 まったくわずかの。ちょっとした。まさしく。「ほん・ こないだ・まで・は・ 暑かっ・た・のに・ 急に・ 涼し・ なっ・た・なー。」「これ・は・ ほん・ 気持ち・だけ・です。」「あいつ・は・ ほん・ 近所・に・ 住ん・どる。」「ほん・ ちょっと・だけ・や・けど・ 食べ・ておくん・なはれ。」〔⇒ほんの〕

ほん【本】《接頭語》 ①そのものを指し示す言葉。「ほん年(ねん)」「ほん日(じつ)」「ほん校(こー)」②紛れもなく、それそのものであるということを表す言葉。「ほん人(にん)」「ほん物(もん)

ぼん【盆】《名詞》 ①食べ物や食器などを載せて運ぶ、平らで縁の浅い道具。「ぼん・に・ 載せ・て・ お茶・を・ 出す。」②先祖の霊をまつる、8月中頃の仏教行事。「ぼん・に・ 墓参り・を・ する。」〔⇒おぼん【お盆】

ぼん()】《名詞》 ①小さな男の子を表す言葉。「この・ 子・は・ どこ・の・ ぼん・かい・なー。」「ぼん・は・ 年・が・ なんぼ・に・ なっ・た・ん・かいなー。」②良家の子ども。「あいつ・は・ えー・ とこ・の・ ぼん・や。」◆①は、親しんで呼ぶ言葉であって、自分の子どもには使わない。〔⇒ぼんぼん(坊々)⇒ぼうや【坊や】、ぼうず【坊主】

ぼん〔ぼーん〕《副詞と》 ①柱時計や鐘などが、重い音で鳴る様子。また、その音。「時計・が・ ぼーんと・ 6時・を・ 打っ・た。」②ものが鈍い音をたてて爆発したり、燃え上がったりする様子。また、その音。「たき火・を・ し・とっ・たら・ 竹・が・ ぼんと・ はぜっ・た。」

ぼん()】《接尾語》[人の名前に付ける] 小さな男の子の敬称として使う言葉。「太郎(たろ)ぼん」「芳ぼん」〔⇒ぼう【坊】

ぼんおどり【盆踊り】《名詞、動詞する》 8月の盆の頃に、野外で大勢の人が集まって歌などに合わせて踊る行事。「昔・は・ 小学校・で・ 行灯・を・ 掛け・て・ ぼんおどり・を・ し・た・もん・や。」

ぽんがし【ぽん菓子】《名詞》 米などに圧力をかけて、一瞬のうちに弾かせて膨らませた菓子。「ぽんがし・は・ 小さい・ 子ー・でも・ 食べやすい。」〔⇒ぽんせん【ぽん煎】、ぽんぽん、ぽんぽんせんべい【ぽんぽん煎餅】、ぽんぽんがし【ぽんぽん菓子】

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2017年9月22日 (金)

奥の細道を読む・歩く(219)

義仲に心を寄せる芭蕉

 

 峠茶屋の場所には明治の中頃まで農家があって、茶屋を営んで餅を売っていたそうです。北陸街道の往来が盛んなときには、多くの旅人が足を休めたことでしょう。「爰元は柴栗からの茶屋なれや はかり込むほど往来の客」という十返舎一九の歌碑が建っていますが、往来の客で賑わっていた様子が詠われています。

 このあたりには、火牛の像がいくつも再現されています。たくさんあって、ちょっとくどい感じがしないでもありません。近くに、「一里塚といわれるところ」という表示もありますが、北陸街道の一里塚そのものは消え失せてしまっています。位置も明確でなくなってしまったのでしょうか。

 倶利伽羅山は一名、砺波山と呼ばれ、砺波郡の名の由来となったところです。加越国境の砺波山の麓には奈良時代に砺波関が設けられたと言われています。

 新しい感じの芭蕉の句碑があって、「義仲の寝覚めの山か月悲し」が刻まれています。句意は明瞭で、義仲が夜半の寝覚めに月を眺めた山がここであると思うと、月も悲しげに感じられる、と言っているのです。この句を詠んだ場所は越前の燧ヶ城ですが、義仲の戦歴の中で最も輝かしい勝利をおさめた闘いを記念して、ここに建てられたそうです。芭蕉は、義仲のはかない運命を思い返すと、いま照らしている月がまことに悲しく眺められると嘆じているのでしょう。

 ここで大勝した義仲は京に軍を進め、征夷大将軍に任じられます。朝日将軍と称しますが、近江の粟津で源範頼・義経に攻められ、31歳で討ち死にします。誠にはかない栄華でした。義仲に強い関心を示しながらも、平泉の内容に近づくことを嫌ってからでしょうか、「奥の細道」は倶利伽羅での細かい記述を割愛してしまつています。

 猿ヶ馬場は平家の本陣跡で、平維盛が武将を集めて軍議を開いたところで、「倶利伽羅合戦本陣」という石柱が建っています。近くに源平供養塔もあります。

 芭蕉塚があります。「義仲の寝覚めの山か月悲し」の句を彫り込んでいますが、こちらは宝暦年間に建てられたもので、文字が読み取りにくくなりつつあります。近くに、芭蕉の敬慕した宗祇の句碑もあります。「もる月にあくるや関のとなみ山」と詠まれています。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (510)    (通算2508回)

日常生活語 「ほ」⑯

 

ほれ()】《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いもの。「ほれ・を・ 売っ・てくれ・へん・か。」②時間的に、比較的に近いもの。「ほれ・は・ 昨日・の・ 朝・の・ こと・や。」③前に話題や意識にのぼったこと。「先週・ 頼ん・だ・ ほれ・の・ 返事・を・ 聞き・たい・ねん。」④少し離れたところにいる、目下の人を指す言葉。「ほれ・が・ 借金し・たい・と・ 言()ー・とる・ねん。」〔⇒それ【其】、そい()、ほい()、ほれ()、そいつ【其奴】、ほいつ(其奴)

ほれ《感動詞》 自分や相手を、元気づけたり注意をうながしたりするときにかける言葉。「ほれ、こっち・を・ 見・なはれ。」「ほれ・ 見い。さっき・から・ 言()ー・とっ・た・とーり・やろ。」〔⇒ほい、それ〕

ほれから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「国語・と・ ほれから・ 社会・が・ 好きや。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、それから、そいから、そいでから、そんでから〕

ほれだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「もー・ ほれだけ・しか・ 残っ・とら・へん・ねん。」②そのものにふさわしい程度。「古い・ もん・や・さかい・ ほれだけ・の・ 値ー・が・ します・ねん。」◆代名詞「ほれ」に副助詞「だけ」がついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほんだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほれだけだけ、ほんだけだけ〕

ほれだけだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「ほれだけだけ・ あんた・に・ 差し上げ・ます。」②そのものにふさわしい程度。「ほれだけだけ・の・ 品物・やっ・たら・ 10万円・は・ し・まっ・せ。」◆代名詞「ほれ」に副助詞「だけ」がついて、強調するために副助詞「だけ」がもう一度ついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほれだけ、ほんだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほんだけだけ〕

ほれで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「ほれで・ その・ 後・は・ どない・ なっ・た・ん・や。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒そこで、それで、そいで、そんで、ほいで、ほんで、さいで、ほで〕

ほれでは《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほれでは・ みんな・が・ 反対する・やろ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほれでは・ そろそろ・ 始め・たい・と・ 思い・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

ほれでも《接続詞》 今まで述べてきたことと反対の意味で次に続けようとするときに使う言葉。それにもかかわらず。「ほれでも・ まだ・ 諦め・たり・は・ せー・へん・ぞ。」〔⇒それでも、そいでも、そんでも、ほいでも、ほんでも〕

ほれどころか《接続詞》 前に述べたようなことだけでは、とうてい収まらないということを表す言葉。「ほれどころか・ 税金・を・ よーけ・ 取ら・れ・た・がな。」〔⇒それどころか、そいどころか、ほいどころか〕

ほれなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほれなら・ 相手・に・ 負ける・の・が・ 当たり前や。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほれなら・ 話・を・ 始め・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほなら、ほな〕

ほれに《接続詞》 直前に述べた事柄に加えて。「ほれに・ 雪・まで・ 降っ・てき・やがっ・た。」〔⇒それに、そいに、ほいに、そのうえ【その上】、そのうえに【その上に】

ほろ【幌】《名詞》 雨風や日光などを防ぐために、車などに付ける覆い。「トラック・の・ 荷台・の・ ほろ」

ほろ《接頭語》[形容詞に付く] かすかな程度であるという意味を表す言葉。「ほろ温(ぬく)い」「ほろ温(ぬる)い」「ほろ熱い」「ほろ寒い」「ほろ汚い」「ほろ苦い」〔⇒なま【生】

ぼろ【襤褸】《名詞、形容動詞や()》 ①使い古して、本来の役割を果たせなくなった衣服や布きれなど。つぎはぎだらけの衣服など。「ぼろ・を・ 束・に・ し・て・ うちはらい〔=はたき〕・を・ 作る。」②ものが古くなったり傷んだりしている様子。ほとんど役立たなくなっている様子。また、そのようになったもの。「ぼろ・の・ 自転車・に・ 乗っ・て・ 走る。」③知られたくない欠点や失敗。「ぼろ・が・ 出・ても・た。」⇒ぼろぎれ【襤褸切れ】、やぶれぼろ【破れ襤褸】⇒おんぼろ【おん襤褸】

ぼろ《接頭語》 ①程度の甚だしい様子を表す言葉。普通以上に多い様子であることを表す言葉。「ぼろ勝ち」「ぼろ負け」「ぼろ儲け」②よくない、古くなった、壊れかけているというような意味を表す言葉。「ぼろバケツ」「ぼろ電車」「ぼろバス」「ぼろ船」「ぼろ学校」

ぼろい【襤褸い】《形容詞》 ①傷んだり破れたりしている。粗末である。「ぼろい・ 服・を・ 着・とる。」②弱々しく力がない。「ぼろい・ チーム・と・ 試合・を・ し・たっ・て・ 面白(おもろ)ない。」

ぼろい《形容詞》 ①元手や労力がかからない割りに利益が大きい。うまく儲けている。「何・ぞ・ ぼろい・ 仕事・は・ おまへ・ん・やろ・か。」②意外なほど収穫が多い。気持ちが良いほど、次々と手に入る。「今日・の・ 魚釣り・は・ ぼろかっ・た。」

ぼろかす【襤褸滓】《形容動詞や()》 ①相手を強く批判して、言葉でやりこめる様子。相手に強く批判されて、さんざんである様子。問題にする価値すらないと判断している様子。「失敗し・て・ ぼろかすに・ 言()わ・れ・ても・た。」②自分の力からすれば、行うことが容易であるという様子。大した努力をしなくても、そのことを行うのは容易であるという様子。「あいつ・なんか・に・ 勝つ・ こと・は・ ぼろかすや。」〔⇒ぼろくそ【襤褸糞】⇒みそかす【味噌滓】、みそくそ【味噌糞】、くそみそ【糞味噌】、くそかす【糞滓】⇒やすい【易い】、なやすい【な易い】

ぼろがち【ぼろ勝ち】《名詞、動詞する》 完全な勝ち。大勝。「10・対・0・で・ ぼろがちし・てん。」■対語=「ぼろまけ【ぼろ負け】」

ぼろぎれ【襤褸切れ】《名詞》 使い古して、本来の役割を果たせなくなった布きれ。「ぼろぎれ・で・ 靴・を・ 磨く。」〔⇒ぼろ【襤褸】、やぶれぼろ【破れ襤褸】

ぼろくそ【襤褸糞】《形容動詞や()》 ①相手を強く批判して、言葉でやりこめる様子。相手に強く批判されて、さんざんである様子。問題にする価値すらないと判断している様子。「ぼろくそに・ けなす。」「ぼろくそに・ 負け・ても・た。」②自分の力からすれば、行うことが容易であるという様子。大した努力をしなくても、そのことを行うのは容易であるという様子。「こんな・ 問題・なんか・ ぼろくそに・ でける。」〔⇒ぼろかす【襤褸滓】⇒みそかす【味噌滓】、みそくそ【味噌糞】、くそみそ【糞味噌】、くそかす【糞滓】⇒やすい【易い】、なやすい【な易い】

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2017年9月21日 (木)

奥の細道を読む・歩く(218)

峠茶屋で芭蕉に出会う

 

 1183(寿永2年)5月、木曽義仲は埴生に陣を張り、倶利伽羅峠の平維盛との決戦を前に護国八幡宮(埴生八幡宮)に祈願をします。相手は2倍の軍勢です。護国神社というのは各地にあって、明治以降の戦争と関係深いものが多いのですが、ここは違います。江戸時代の慶長年間に凶作が続き、庶民生活が苦しいときに、前田利長が祈願をしたところ霊験が著しかったので、護国の名を奉ったと言われています。

 本殿から石段を下ったところに、倶利伽羅山中から3キロの距離を引いたという鳩清水がありますので喉を潤します。近くに、馬上の義仲の勇ましい像があります。ここでは勝ち戦をした義仲が、大きな像で称えられています。

 「義仲公戦勝の源 埴生」というが標柱が立っている先に、倶利伽藍源平の里という建物があります。さまざまな展示と説明がありますが、実用的でありがたいのは、床面に倶利伽羅峠の大きな航空写真があって、地点の説明が記されていることで、峠道の様子を大づかみにできます。

 大河ドラマの実現のための署名活動も行われています。富山・長野両県知事がNHKに強く申し入れたという新聞記事も展示されています。対応したNHK会長は、20件ほどの要望があり候補のひとつとして検討したいと応じたということです。

 山門に大きな仁王像がある医王院に立ち寄り、そのすぐ先の旧埴生村役場跡のところから道が二手に分かれ、右側の急な坂を上っていくと、ぐんぐん展望が開けます。遠くに細長いタワーがあり、118メートルもあるクロスランドおやべのタワーだとわかります。あたりは砺波平野の散居村の様子を見せてきます。

 しだいに森が深くなっていくところに、熊除けの大きな鐘が吊されています。念のため熊除けの鈴を身に付けて、鳴らしながら歩き続けます。

 歩いているのは加賀藩などが参勤交代に利用した旧北陸道です。道標などが充実していて、どこまでの距離がいくらであるのかがよくわかります。説明板もたくさんあります。それにも増して、歌碑の多さにもびっくりします。

 遊行上人歌碑、たるみの茶屋跡、堀川院歌碑、藤原定嗣歌碑、藤原家良歌碑、峠茶屋跡…などと続き、応接にいとまがない感じです。

 峠茶屋跡の道ばたに、チェーンソーアートの芭蕉像があります。小矢部市の倶利伽羅峠愛好会が設置したもので、「木曾の情雪や生えぬく春の草」という芭蕉句がそばに墨書されています。この句は、木曽義仲の心意気そのままに、春草は残雪の下から芽を伸ばしている、という意味です。これは近江の義仲寺の無名庵での吟であろうと言われています。この草と同じようにいろいろな困難にうち勝って木曾の山奥から天下に名をとどろかせた義仲のことが偲ばれるという気持ちが詠まれています。

 「奥の細道」の筆は素っ気なく倶利伽羅を通り過ごしていますが、愛好会の方はこの句を思い出して書いてくれました。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (509)    (通算2507回)

日常生活語 「ほ」⑮

 

ほらがい【法螺貝】《名詞》 山伏などが吹き鳴らすために使う、大きな巻き貝。また、その音。「ほらがい・の・ 低い・ 声・が・ 聞こえる。」

ぼらかけ【鯔掛け】《名詞、動詞する》 鯔を引っ掛けるようにして釣ること。「東島・の・ 波止・で・ ぼらかけ・を・ し・た。」◆釣ると言うよりは、集まってきたのを引っ掛ける感じであるので、このように言う。

ほらそうと〔ほらそーと〕《接続詞》 そのときまでの話題を打ち切って、話題を少し変えるときなどに使う言葉。それはそれとして。「ほらそーと・ あんた・に・ 貸し・た・ 金・は・ いつ・ 返し・てくれる・ん・や。」〔⇒そらそうと、そりゃそうと、ほりゃそうと〕

ほらふき【法螺吹き】《名詞》 話を誇張して大げさに言ったりでたらめを言ったりすること。また、そのように言う人。「ほらふき・の・ 言()ー・ こと・を・ 信用し・たら・ あか・ん・ぞ。」

ほらほら《感動詞》 相手に向かって強く注意を促すときの言葉。「ほらほら・ よそ見・を・ せ・んと・ 歩か・んと・ 危ない・ぞ。」〔⇒そらそら、そりゃそりゃ、ほりゃほりゃ〕

ほり【堀】《名詞》 地面を掘って水を溜めたり、水を通すようにしたところ。「ほり・に・ 鯉・が・ 泳い・どる。」

ほり【彫り】《名詞》 顔の目鼻立ち。ものの凹凸。「ほり・の・ 深い・ 顔・を・ し・とる・ 人」

ほりごたつ【掘り炬燵】《名詞》 床(ゆか)をくり抜いて設けた、作りつけの炬燵。「金持ち・や・さかい・ ほりごたつ・まで・ こしらえ・とっ・て・や。」

ほりこむ【放り込む】《動詞・マ行五段活用》 乱暴な動作で中に入れる。「石・を・ 池・に・ ほりこむ。」「葉書・を・ ポスト・に・ ほりこん・どい・てんか。」◆「いれる【入れる】」を、ややぞんざいに言うときにも使う。■対語=「ほりだす【放り出す】」「ほんだす【放ん出す】」

ほりだしもん【掘り出し物】《名詞》 安く手に入れることができた、良い品物。思いがけなく手に入った、珍しいもの。「古本屋・で・ ほりだしもん・を・ 見つけ・てん。」

ほりだす【放り出す】《動詞・サ行五段活用》 ①乱暴な動作で外に出す。「物置・から・ 捨てる・ 物(もん)・を・ ほりだし・た。」②投げるように置く。「鞄・を・ ほりだし・て・ 遊び・に・ 行っ・た。」③ものごとを途中でやめて放棄する。「練習・を・ ほりだし・て・ 去()ん・でも・た。」◆「だす【出す】」を、ややぞんざいに言うときにも使う。■対語=「ほりこむ【放り込む】」〔⇒ほんだす【放ん出す】⇒ほかす【放下す】、ほる【放る】、ほりなげる【放り投げる】、ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】

ほりなげる【放り投げる】《動詞・ガ行下一段活用》 ①手につかんでいたものを、反動を利用して空中に放り出す。手の力で遠くへ飛ばす。「砲丸・を・ 思いきり・ ほりなげる。」②ものごとを途中でやめて放棄する。「せ・な・ いか・ん・ こと・を・ ほりなげ・たら・ あか・ん・やない・か。」③そのままの状態で放置する。うち捨てておく。要らないものとして、置いたり投げ出したりする。「ゴミ・を・ ほりなげ・て・ 知らん顔・を・ し・とる。」〔⇒ほかす【放下す】、ほりなげる【放り投げる】①②⇒ほる【放る】①③⇒ちゃいする、ぽいする、ぶつける。②③⇒ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】⇒なげる【投げる】⇒ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)

ぼりぼり《副詞と》 ①硬いものや歯ごたえのあるものを、軽やかにかみ砕く様子。また、その音。「漬け物(もん)・を・ ぼりぼり・ かむ。」②爪や指でかき続ける様子。「かいい・ 背中・を・ ぼりぼと・ 掻く。」〔⇒ぽりぽり〕

ぽりぽり《副詞と》 ①硬いものや歯ごたえのあるものを、軽やかにかみ砕く様子。また、その音。「豆・を・ ぽりぽり・ かむ。」②爪や指でかき続ける様子。「頭・を・ ぽりぽり・ 掻き・ながら・ 考える。」〔⇒ぼりぼり〕

ほりもん【彫り物】《名詞》 ①板に絵模様などを浮かし彫りにしたもの。彫刻。「欄間・に・ 立派な・ ほりもん・が・ ある。」②皮膚を針などで傷つけて、着色して文字や模様などを書いたもの。「ほりもん・を・ 入れ・とる・ 人・は・ 恐い・ねん。」⇒いれずみ【入れ墨】

ほりゃ《感動詞》 相手の注意を強く促したり、自分自身の気持ちを引き締めたりするときに使う言葉。「ほりゃ・ もー一息・や。」「ほりゃ・ 抱え・とる・ 箱・が・ 落ち・そーに・ なっ・とる・よ。」「ほりゃ・ もー・ 1つ・ 勝っ・たら・ 優勝・や・ぞ。」〔⇒そら、そりゃ、ほら〕

ほりゃ《名詞+副助詞》 指示語の「それ【其れ】」の発音が変化したもの「ほれ」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した言葉。そのものは。「ほりゃ・ わし・の・ 方・が・ 間違(まちご)ー・とっ・た。」〔⇒ほら〕

ほりゃそうと〔ほりゃそーと〕《接続詞》 そのときまでの話題を打ち切って、話題を少し変えるときなどに使う言葉。それはそれとして。「ほりゃそーと・ このごろ・ 野菜・が・ 高(たこ)ー・ なっ・た・なー。」〔⇒そらそうと、そりゃそうと、ほらそうと〕

ほりゃほりゃ《感動詞》 相手に向かって強く注意を促すときの言葉。「ほりゃほりゃ・ 水・を・ こぼし・たら・ あか・ん・がな。」〔⇒ほらほら、そらそら、そりゃそりゃ〕

ほりょ【捕虜】《名詞》 戦場などで敵に捕まった人。「なんとか・ ほりょ・に・ なら・んで・ 済ん・だ。」

ほる【掘る】《動詞・ラ行五段活用》 ①地面や石、岩などに穴を開けて進む。「深い・ 井戸・を・ ほる。」「犬・が・ 土・を・ ほっ・とる。」②土の中に埋まっているものを取り出す。「蓮根・を・ ほる。」「化石・を・ ほる。」

ほる【彫る】《動詞・ラ行五段活用》 木・石・金属などの表面を、刃物で刻みつける。彫刻する。「彫刻刀・で・ 年賀状・の・ 版画・を・ ほる。」

ほる【放る】《動詞・ラ行五段活用》 ①手につかんでいたものを、反動を利用して空中に放り出す。手の力で遠くへ飛ばす。「ゆるい・ ボール・を・ ほっ・て・ 打た・れ・ても・た。」②ものごとを途中で止めて放棄する。「仕事・を・ えーかげんに・ ほっ・て・ 遊ん・どる。」◆ごみを捨てることを「ごみ・を・ ほる。」と言うことは少なく、「ごみ・を・ すてる。」と言うことが多い。〔⇒ほかす【放下す】、ほる【放る】、ほりなげる【放り投げる】⇒ちゃいする、ぽいする、なげる【投げる】、ぶつける。⇒ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】、ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】

ボルト〔ぼると〕【英語=bolt】《名詞》 ねじが刻まれていて、ナットと組み合わせてものを締め付けて固定するための金具。「ぼると・を・ 緩める。」

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2017年9月20日 (水)

奥の細道を読む・歩く(217)

ドラマチックな倶利伽羅へ

 

 「くろべ四十八か瀬とかや、数しらぬ川をわたりて、那古と云浦に出。擔籠の藤浪は春ならずとも、初秋の哀とふべきものをと、人に尋れば、是より五里、いそ伝ひして、むかふの山陰にいり、蜑の苫ぶきかすかなれば、蘆の一夜の宿かすものあるまじと、いひおどされて、かゞの国に入。

    わせの香や分入右は有磯海 」

 

 芭蕉は、擔籠(たこ)の藤浪を見たいと考えましたが、那古から5里ほど離れた、寂しいところだと言われて、行くのを断念します。現在の氷見の西南にあった入江のようです。一気に「かゞの国に入」ると書いてありますが、越中と加賀の境に、卯の花山、倶利伽羅谷があります。

 倶利伽羅峠は、1183(寿永2年)に木曽義仲が牛の角に松明をともして平家の陣に追い入れる奇襲を行ったところです。

 私は、20代の頃、北陸を旅したときに、倶利伽羅駅で下車して峠を歩いて石動駅へ出たことがあります。ずいぶん昔のことですから、峠道の様子についてはほとんど記憶が薄らいでしまっています。

 今回の「奥の細道」の旅は、東から西に向かって歩いていますから、石動駅から倶利伽羅駅へ向かいます。3泊4日の旅の11回目の始まりです。

 今回の3泊4日の旅は5月22日から25日までです。前回に書き漏らしたので、ここに書きますが、前回は4月23日から26日まででした。今年の4月23日を旧暦に直すと3月27日でした。旧暦3月27日は、「弥生も末の七日」で、芭蕉が深川を出立した日でした。

 それから1か月たって、旧暦4月27日頃、芭蕉は須賀川にいました。私たちは2年がかりの旅をしていますから、今ごろの季節に芭蕉はどこでどうしていたのだろうかなどということを気にしながら旅を続けています。

 小矢部市の、あいの風とやま鉄道の石動駅前には「義仲・巴の魅力を全国に! 大河ドラマ誘致プロジェクト発動中」という大きな看板が立っています。NHKの大河ドラマは観光客の増加に大きな役割を果たしていますから、実現することは大きな魅力です。芭蕉よりは義仲・巴です。ところで実現可能性はゼロですが、「奥の細道」の旅を大河ドラマ化すればどうなるのかと考えると、波瀾万丈でもなく、登場人物間の絡み合いも少ない物語は、やっぱり無理なことは自明です。別の意図で制作するならば、何十回にもわたる番組には作れるでしょうが…。

 私たちは、倶利伽羅峠を目指して歩き始めます。旧北陸街道の砂川橋一里塚跡を経て、護国八幡宮(埴生八幡宮)に立ち寄ります。今回も天候に恵まれて、歩き始めると暑さを感じ始めます。

 

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (508)    (通算2506回)

日常生活語 「ほ」⑭

 

ほやから《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやから・ 明日・は・ 朝・ 7時・に・ 集合・や。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやから・ 気ーつけ・なはれ・と・ 言()ー・た・やろ。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやかい、ほやさかい、ほやかいに〕

ぼやき《名詞》 ぶつぶつ不平や不満を言うこと。しきりに愚痴をこぼすこと。また、そのようなことをする人。「ぼやき・が・ また・ ぶつぶつ・ 言()ー・とる。」

ぼやく《動詞・カ行五段活用》 ぶつぶつ不平や不満を言う。しきりに愚痴をこぼす。「店・が・ 繁盛せー・へん・ゆーて・ ぼやい・とる。」■名詞化=ぼやき

ほやけど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「明日・が・ 締め切り・や・ ほやけど・ まだ・ 間に合う・ぞ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

ほやけども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「最後・まで・ 頑張っ・て・ 走っ・てん・ ほやけども・ 一番・に・は・ なれ・なんだ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

ぼやける【暈ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①色や形などの境目がぼんやりとなる。はっきりしなくなる。「夕焼け・の・ 空・が・ ぼやけ・て・ 暗(くろ)ー・ なっ・てき・た。」②発言などがはっきりとしない。記憶などがあいまいである。「昔・の・ こと・は・ ぼやけ・て・ 憶え・とら・へん。」■他動詞は「ぼかす【暈かす】」「ぼやかす【暈かす】」⇒ぼける【呆ける】、とぼける【惚ける】

ほやけんど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「台風・が・ 近く・に・ 上陸し・てん・ ほやけんど・ 風・は・ あんまり・ 強ー・なかっ・てん。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんども、しかし〕

ほやけんども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「宝くじ・を・ 買()ー・てん・ ほやけんども・ ひとっつも・ 当たら・なんだ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、しかし〕

ほやさかい《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやさかい・ あんた・に・は・ 金・は・ 貸し・とー・ない・ねん。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやさかい・ 保険・に・ 入っ・とかな・ あか・なんだ・やろ。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやかいに〕

ぼやっと《副詞、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼやっとし・とっ・て・ 溝・に・ はまっ・た。」②形、色、記憶などがはっきりしない様子。「霧・が・ 出・て・ あたり・が・ ぼやっと・ し・とる。」②元気がなかったり、気持ちがゆるんでいたりして、意識が明瞭でない様子。「ぼやっとし・とっ・たら・ 車・に・ ひか・れる・ぞ。」③気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼやっと・ せ・んと・ 座布団・を・ 出し・なはれ。」〔⇒ぼんやり、ぼいやり、ぼやんと。①③⇒ぼやぼや。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ほやほや《形容動詞や()》 ①できたばかりである様子。ある状態になって間もない様子。「おろし・た・ばっかり・の・ ほやほや・の・ 靴・を・ 履い・てき・た。」「嫁はん・を・ もろ・て・ ほやほやや。」②温かくて、ふっくらとしている様子。湯気などが温かく立ち上っている様子。やわらかくふくらんでいる様子。「焼きたて・で・ ほやほや・の・ パン」

ほやほや《感動詞》 相手の言うことに強く賛成したり納得したりするときなどに発する言葉。まったくその通りだ。「ほやほや・ お前・の・ 言()ー・ とおり・や。」〔⇒そやそや〕

ぼやぼや《副詞と、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼやぼやし・とる・さかい・ 遅刻する・ん・や。」②気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼやぼやし・て・ 同窓会・の・ 案内状・を・ 出す・の・が・ 遅ー・ なっ・た。」〔⇒ぼんやり、ぼいやり、ぼやんと、ぼやっと。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ぼやんと《副詞、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼやんとし・て・ 見失っ・ても・た。」「ぼやんとし・て・ 聞き漏らし・ても・た。」②形、色、記憶などがはっきりしない様子。「小豆島・が・ ぼやんと・ 見える。」「ぼやんと・しか・ 見え・へん・さかい・ 目ー・を・ 手術し・ます・ねん。」③気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼやんと・ せ・ず・に・ 礼・を・ 言()わ・な・ あか・ん・やろ。」〔⇒ぼんやり、ぼいやり、ぼやっと。①③⇒ぼやぼや。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ほら【法螺】《名詞》 話を誇張して大げさに言ったり、でたらめを言ったりすること。また、その話。「あいつ・の・ 言()ー・た・ 話・は・ 絶対に・ ほら・や。」

ほら《感動詞》 相手の注意を強く促したり、自分自身の気持ちを引き締めたりするときに使う言葉。「ほら・ 誰・も・ 信用し・とら・へん・やない・か。」「ほら・ こっち・を・ 見・なさい。」「ほら・ 言()ー・た・とおりに・ なっ・た・やろ。」「ほら・ 今度・は・ 負ける・な・よ。」〔⇒そら、そりゃ、ほりゃ〕

ほら《名詞+副助詞》 指示語の「それ【其れ】」の発音が変化したもの「ほれ」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した「そりゃ」が、さらに発音変化した言葉。そのものは。「ほら・ えらい・ 事・や・なー。」〔⇒ほりゃ〕

ぼら【鯔】《名詞》 背中が灰色で腹が白銀色で、体長40センチほどの、河口に近いところにすむ魚。「波止・から・ ぼら・を・ ひっかけ・て・ 釣る。」◆小さいものを「いな」と言う。

ぼらあみ【鯔網】《名詞》 鬼ごっこの一種で、鬼になった者がみんなで手をつないで、つかまっていない者を追いかける、子どもの遊び。◆手をつないだ鬼たちが10人ぐらいになると、迫力があって、まるで網に覆われるようにしてつかまることになる。まるで鯔をすくい取るような、大きな網であるという連想から命名されたのであろうか。かつての子ども時代に、小学校ではごく普通に使っていた言葉であるが、4つの小学校から集まる中学校に進むと、「ぼらあみ」は通用しない言葉であることがわかった。漁村(半農半漁)の色合いの濃い地域特有の言葉であったからであろうか。中学校では、「ふえおに【増え鬼】」という即物的な言葉が使われたのを味気なく思った記憶がある。

ほらあな【洞穴】《名詞》 岩や崖や大木などにできる、大きな深い穴。「崖・に・ ほらあな・が・ ある。」

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2017年9月19日 (火)

奥の細道を読む・歩く(216)

私たちにとって雨は珍しい

 

 ちょっと信じられないことかもしれませんが、私たちが「奥の細道」歩きをして、雨にあうことは本当に少ないのです。3泊4日の旅ですから、その期間の天気は気になります。日程は1か月以上前に決めて、宿泊予約や鉄道切符購入も済ませます。出発の1週間前あたりになると、パソコンや新聞・テレビの週間天気予報で旅先のことを気にするようになります。4日間とも晴れという予報などはほとんどありません。ときには1日~2日が雨という予報もあります。

 けれども、出発してしまうと意外なことに天気が好転してくれるのです。「ドレミファそら日記」の回数が示すように、今回で延べ40日の旅になります。ブログの文章で雨のことをほとんど書いていませんが、それは降雨を内緒にしているのではありません。まる一日中、降られたという経験はありませんし、雨にあうこと自体が少ないのです。

 同行の加藤さんは、「私たちが旅をするときに天気が崩れることはないのだ。必ず良い方に展開する。」と言っていますが、まさにその通り、私たちは雨を追い払いながら旅をしているのだと、私も今ではそう思うようになりました。江戸時代の五街道をひとりで歩いたときには、朝から夕方まで雨の中を歩いたことが何度かありましたが、「奥の細道」の旅は様変わりです。

 さて、40日目にしてそれが覆されることになりました。朝から雨です。風は強くはありませんが、一日中降り続くことは明らかな天候です。

 有り難いことに3泊4日の最終日です。どのように変更しようと、翌日からの日程に影響することはありません。予定はJR氷見線で雨晴駅を往復し、男岩・女岩のあたりの景色を見て、あとは帰途につくということです。

 このようなとき、私たちの決断は速いのです。雨晴海岸は二人とも曽遊の地です。私は2度訪れています。未知の土地ならこのようには考えなかったでしょうが、雨晴行きは中止と決めました。車窓の雨粒を見続けながら大阪に向かいます。

 というわけで、今回は「ドレミファそら日記」を併せて記載します。

 

ドレミファそら日記(40)     2017年4月26

 

8時30分 東横イン富山駅前Ⅰ発。

9時12分 北陸新幹線、富山駅発。特急・はくたか551号。

9時35分 金沢駅着。

9時53分 JR北陸線、金沢駅発。特急・サンダーバード16号。

1237分 大阪駅着。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (507)    (通算2505回)

日常生活語 「ほ」⑬

 

ほないなん《名詞》 形や状態などが、それと同じようなもの。それほどの程度のもの。「ほないなん・は・ もー・ 売り切れ・てしまい・まし・てん。」〔⇒ほんなん、そんなん、そないなん〕

ほなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほなら・ 明日・は・ 出席さ・し・てもらい・まっ・さ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほなら・ そろそろ・ 寄り合い・を・ 始め・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほな〕

ぼにゅう〔ぼにゅー〕【母乳】《名詞》 母親の乳。「2人・とも・ ぼにゅー・で・ 育て・た。」

ほね【骨】《名詞》 ①動物の体の中で、体を支えている硬いもの。「足・の・ ほね・を・ 折っ・た。」「魚・の・ ほね・を・ 取る。」②物の中心や芯になるもの。「傘・の・ ほね・が・ 折れ・た。」

ほねおり【骨折り】《名詞、動詞する》 努力すること。苦労すること。精を出して働くこと。「いろいろ・ ほねおりし・てくれ・て・ ありがとー。」

ほねがおれる【骨が折れる】《動詞・ラ行下一段活用》 苦労をしても、成果がなかなか現れない。「子ども・を・ 育てる・の・は・ ほねがおれる。」■他動詞は「ほねをおる【骨を折る】」

ほねかわすじえもん〔ほねかーすじえもん〕【骨皮筋衛門】《名詞》 極端に体が細い人。「戦争中・は・ みんな・ ほねかわすじえもん・みたいな・ もん・やっ・た。」

ほねぐみ【骨組み】《名詞》 体や構築物などの、全体のもとになる構造や仕組み。「家・の・ ほねぐみ・が・ できあがっ・た。」

ほねなし【骨無し】《名詞、形容動詞や()》 ①元気さや意気地がない様子。また、そのような人。「ほねなしや・さかい・ 何・も・ 一人・で・ よー・ せー・へん。」②きちんと貫かれた考えなどがない様子。「ほねなしで・ 人・の・ 言ーなり・に・ なっ・ても・とー。」

ほねやすめ【骨休め】《名詞、動詞する》 仕事の合間などに体を休めること。休んで疲れをとること。「雨・が・ 降っ・て・ えー・ ほねやすめ・に・ なっ・た。」

ほね()おる【骨()折る】《動詞・ラ行五段活用》 苦労して取り組む。「ほねをおっ・た・けど・ 落選し・た。」■自動詞は「ほねがおれる【骨が折れる】」■名詞化=ほねおり【骨折り】

ほばしら【帆柱】《名詞》 帆をあげるために、船に立てる柱。「ほばしら・が・ 2本・ ある・ 船」

ほはっちょ〔ほはっちょー〕【頬張っちょ】《名詞》 耳の下が腫れて顔がふくれたように見えて、熱が出る病気。流行性耳下腺炎。「大人・に・ なっ・て・から・ ほはっちょ・に・ なっ・た・さかい・ みんな・に・ 笑わ・れ・た。」〔⇒おたふくかぜ【お多福風邪】、おたふく【お多福】

ほはば【歩幅】《名詞》 歩くときの、一歩で進む長さ。「ちょこちょこ・ 歩い・て・ ほはば・が・ 小さい。」

ほばる(頬張る)】《動詞・ラ行五段活用》 ①ほっぺたが膨らむほどに、口いっぱいに食べ物を入れる。「大きな・ 握り飯・を・ ほばっ・て・ 食べる。」②行おうとしていることが、やや多すぎる状態になっている。仕事の内容が多いので、すべてを扱えない可能性がある。「今日・の・ 仕事・は・ ほばっ・とる・さかい・ 残業せ・な・ あか・ん・やろ。」「ひとり・で・ ほばら・んと・ 他・の・ 人・にも・ 頼ん・だら・ えー・のに。」〔⇒ほおばる【頬張る】

ポプラ〔ぽぷら〕【英語=poplar】《名詞》 公園や街路樹に植えられることが多い、枝がまっすぐ上に延びて箒を立てたようになる落葉の高木。「ぽぷら・の・ 並木・を・ 歩く。」

ほべた(頬べた)】《名詞》 顔の脇、耳と口の間のやわらかく、ふっくらとしたところ。「怒ら・れ・て・ ほべた・を・ 叩か・れ・た。」〔⇒ほっぺた【頬っぺた】、ほかんばち〕

ぼぼ《名詞、動詞する》 ①女性の生殖器である、穴状になっているもの。「ぼぼ・の・ 毛ー」②人が性交すること。〔⇒おめこ、おそそ〕

ほまえせん【帆前船】《名詞》 帆を張って、風の力を利用して進む船。「沖・を・ ほまえせん・が・ 通っ・とる。」◆洋風の船に使うことが多い。〔⇒ほかけぶね【帆掛け船】、ほまえぶね【帆前船】

ほまえぶね【帆前船】《名詞》 帆を張って、風の力を利用して進む船。「風・が・ ない・さかい・ ほまえぶね・の・ 動き・が・ 遅い。」◆洋風の船に使うことが多い。〔⇒ほかけぶね【帆掛け船】、ほまえせん【帆前船】

ほめる【褒める】《動詞・マ行下一段活用》 優れていることや努力したことなどを挙げて、良く言う。よい評価を与えたり称讃したりする。「絵ー・が・ 上手や・ゆーて・ ほめ・られ・た。」

ほや【火屋】《名詞》 石油などをしみこませた芯に火をつけて使う照明器具の、火の周りにあるガラス製の覆い。「ランプ・の・ ほや・の・ 煤・を・ 拭く。」

ほや〔ほーや〕《感動詞》 相手の言うことに同意したり納得したりするときなどに発する言葉。その通りだ。もっともだ。「ほや・ 間違い・ あら・へん。」◆「ほやほや」と繰り返して言うことも多い。〔⇒そや〕

ほやかい《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやかい・ やっぱり・ あんた・が・ 勝つ・やろ。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやかい・ もっと・ 練習し・とかな・ あか・なんだ・ん・や。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやさかい、ほやかいに〕

ほやかいに《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやかいに・ 明日・は・ 5時・に・ 起きら・な・ あか・ん・ねん。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやかいに・ 予防注射・を・ し・とけ・と・ 言()ー・た・やろ・がな。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやさかい〕

ぼやかす【暈かす】《動詞・サ行五段活用》 ①色や形などの境目をぼんやりとさせる。「空・の・ 色・を・ ぼやかし・て・ 絵ー・の・ 色・を・ 塗る。」②言葉を濁して、はっきりと言わない。「あたりさわり・の・ ない・よーに・ ぼやかし・て・ 言()ー・た・さかい・ よー・ わから・なんだ。」■自動詞は「ぼやける【暈ける】」〔⇒ぼかす【暈かす】

ほやかて《接続詞》 相手の言うことにじゅうぶん賛成したり納得したりしないで、弁解や反論などをするときに使う言葉。そうは言っても。「相手・が・ こらえ・てくれ・た・ ゆー・ても・ ほやかて・ やっぱり・ 弁償せ・んと・ いか・ん・やろ。」〔⇒ほうかて、そうかて、そやかて〕

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2017年9月18日 (月)

奥の細道を読む・歩く(215)

ドレミファそら日記(39)     2017年4月25

 

7時40 東横イン富山駅前Ⅰ発。

8時10分 あいの風とやま鉄道、富山駅発。普通・黒部行。(定時より9分遅れ)

8時35分 魚津駅着。(定時より7分遅れ)

9時25分 たてもん伝承館。

9時30分 しんきろうロード。諏訪神社前。(~9時40)

9時50分 米騒動発祥の地。公園および米倉。(1000)

1005分 魚津城跡。大町小学校。ときわの松。

1042分 富山地方鉄道、電鉄魚津駅発。普通・宇奈月温泉行。

1044分 新魚津駅着。

1056分 富山地方鉄道、新魚津駅発。普通・電鉄富山行。

1112分 滑川駅着。

1140分 ほたるいかミュージアム。(入館はせず。)

1155分 檪原神社。(1200)

1210分 旅籠川瀬屋跡。宿泊地記念碑。(1215)

1220分 滑川本陣跡。

1235分 徳城寺。有磯塚。(1245)

1250分 滑川市民交流プラザ。市内を展望。(1300)

1330分 あいの風とやま鉄道、滑川駅発。普通金沢行。

1404分 高岡駅着。

1415分 万葉線、高岡駅発。普通・越ノ潟行。

1504分 越ノ潟駅着。

1510分 富山県営渡船で、越の潟発着場から堀岡発着場まで往復。(1520)

1525分 新湊大橋。あいの風プロムナード。エレベーター。(1535)

1550分 海王丸パーク。(1600)

1625分 きっときと市場。(1630)

1645分 放生津八幡宮。(1705)

1710分 荒尾神社。

1720分 放生津城跡。

1743分 万葉線、中新湊駅発。普通・高岡駅行。

1824分 高岡駅着。

1839分 あいの風とやま鉄道、高岡駅発。普通・泊行。

1856分 富山駅着。

1910分 東横イン富山駅前Ⅰ着。

1930分 だるま家で食事。(2040)

 

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (506)    (通算2504回)

日常生活語 「ほ」⑫

 

ほときさん(仏さん)】《名詞》 ①亡くなった人。故人。死者の霊。特に、自分の家の先祖の亡くなった人。「ほときさん・を・ 祀る。」②仏陀。仏像。「お寺・の・ ほときさん・を・ 拝む。」③慈悲深い人、気のよい人のことを比喩的に言う言葉。「ほときさん・みたいな・ 優しい・ 先生」〔⇒ほとけさん【仏さん】、ほとくさん(仏さん)

ほどく【解く】《動詞・カ行五段活用》 ①結んであるものや、縫ってあるものなどを解いて離す。「ネクタイ・を・ ほどい・て・ 結び直す。」「古い・ 着物・を・ ほどい・て・ 縫い直す。」②巻いてあるものを、次第に緩める。「巻い・てある・ テープ・を・ ほどい・ていく。」③もつれているものを解いて離す。「もつれ・とっ・た・ てぐす・を・ ほどく・の・に・ 時間・が・ かかっ・た。」■自動詞は「ほどける【解ける】」

ほとくさん(仏さん)】《名詞》 ①亡くなった人。故人。死者の霊。特に、自分の家の先祖の亡くなった人。「うち・は・ 古い・ 家・や・さかい・ ほとくさん・が・ 多い・ねん。」②仏陀。仏像。「京都・の・ お寺・で・ ほとくさん・を・ 見て回る。」③慈悲深い人、気のよい人のことを比喩的に言う言葉。「ほとくさん・みたいに・ 何・でも・ うなずい・とっ・たら・ 損・を・ する・よ。」〔⇒ほとけさん【仏さん】、ほときさん(仏さん)

ほとけさん【仏さん】《名詞》 ①亡くなった人。故人。死者の霊。特に、自分の家の先祖の亡くなった人。「ほとけさん・に・ なっ・た・ 人」②仏陀。仏像。「ほとけさん・を・ 見・とっ・たら・ 気持ち・が・ 休まる。」③慈悲深い人、気のよい人のことを比喩的に言う言葉。「ほとけさん・を・ やめ・て・ 鬼・に・ なる。」〔⇒ほときさん(仏さん)、ほとくさん(仏さん)

ほどける【解ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①結んであるものや、縫ってあるものなどが、自然に離れる。「靴・の・ 紐・が・ ほどけ・ても・た。」②巻いてあるものが、次第に緩む。「時計・の・ ネジ・が・ ほどけ・た・ので・ 巻い・た。」■他動詞は「ほどく【解く】」⇒とける【解ける】

ほところ()】《名詞》 ①身につけている着物の胸にあたる部分の内側。「ほところ・に・ 財布・を・ 入れる。」②自分が持っている金。自分が自由に使える金。「景気・が・ よー・なっ・て・ ほところ・が 温(ぬく)・なっ・てっ・た。」〔⇒ふところ【懐】、ぽっぽ〕

ぽとっ《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。軽いものが落ちる様子。また、その音。「ぽとっ・ ぽとっと・ 蛇口・から・ 水・が・ 落ち・とる。」「虫・が・ 机・の・ 上・に・ ぽとっと・ 落ち・てき・た。」〔⇒ぽとり、ぽとん、ぼとん〕

ほどほど【程々】《形容動詞や()》 ①十分ではないが、まずまず良好であると思われる様子。「高校時代・は・ ほどほどに・ 勉強し・て・ ほどほどに・ 遊ん・だ。」②行き過ぎないように控えめにする様子。「塩・は・ ほどほどに・ 入れ・て・な。」〔⇒そこそこ、まあまあ。⇒ぼつぼつ、ぼちぼち〕

ぼとぼと《副詞と・に》 ①水や液体が、続けざまにしたたり落ちる様子。また、その音。「水道・の・ 栓・が・ 緩(ゆる)ー・て・ 水・が・ ぼとぼと・ 落ち・とる。」②体などがずぶぬれである様子。「夕立・に・ 遭()ー・て・ ぼとぼとに・ なっ・た。」〔⇒ぼたぼた。⇒ぽとぽと、ぽたぽた〕

ぽとぽと《副詞と・に》 水や液体が、間隔をおいてしたたり落ちる様子。また、その音。「雨だれ・が・ ぽとぽとと・ 落ちる。」〔⇒ぼとぼと、ぼたぼた、ぽたぽた〕

ほとぼり《名詞》 ①火を消したあとに残っている熱。余熱。「炬燵・に・は・ まだ・ ほとぼり・が・ ある。」②ものごとが終わったあとに残っている、高ぶった気持ち。引き続いて持っている興味や関心など。「喧嘩・の・ ほとぼり・が・ 収まっ・とら・へん。」

ほどらい【程らい】《形容動詞や()》 ①当て推量である。大まかである。「ほどらいに・ 言()ー・てみ・たら・ 当たっ・た。」「ほどらいに・ 勘定する。」②いいかげんな程度である。適当な状態である。きちんと考えていない。「ほどらいな・ こと・を・ 考え・とっ・たら・ 失敗する・ぞ。」「ほどらいな・ 聞き方・(を・) せ・んと・ ちゃんと・ メモ・を・ し・とけ。」③ほどよい程度である。「ほどらいな・ 甘さ・の・ お菓子」①②⇒およそ〕

ぽとり《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。軽いものが落ちる様子。また、その音。「ぽとりと・ 雨・の・ 粒・が・ 当たっ・た。」「薔薇・の・ 花びら・が・ 散っ・て・ ぽとりと・ 落ち・た。」〔⇒ぽとっ、ぽとん、ぼとん〕

ぼとん《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。やや重いものが落ちる様子。また、その音。「向日葵・の・ 大けな・ 花・が・ ぼとんと・ 落ち・た。」〔⇒ぽとり、ぽとっ、ぽとり〕

ぽとん《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。軽いものが落ちる様子。また、その音。「ポケット・から・ 10円玉・が・ 1個・ ぽとんと・ 落ち・た。」〔⇒ぽとり、ぽとっ、ぼとん〕

ほとんど【殆ど】《名詞、副詞》 ①物事の量や範囲についての大部分。ものごとの大まかな全体。すべてに行きわたってはいないが、主要なところすべてが、そのようである様子。「仕事・は・ ほとんど・ 済ん・だ。」「ほとんど・の・ 人・が・ 風邪・を・ ひか・なんだ。」②多くのうちの、ほんの少ししかない様子。ごく稀にしか。「問題・は・ ほとんど・ わから・なんだ。」◆②は、後ろに打ち消しの表現を伴う。⇒たいてい【大抵】、たいがい【大概】、だいたい【大体】、おおかた【大方】、おおむね【概ね】、あらかた【粗方】、あらまし、ふつう【普通】⇒めったに【滅多に】

ぼとんぼとん《副詞と》 ものや水などが続けざまに、やや重たげに落ちる様子。また、その音。「馬・の・ うんこ・が・ ぼとんぼとんと・ 転ん・どる。」〔⇒ぽとんぽとん〕

ぽとんぽとん《副詞と》 ①ものや水などが続けざまに、軽く落ちる様子。また、その音。「蛇口・から・ 水・が・ ぽとんぽとんと・ 落ち・とる。」②間隔を置いて散らばっている様子。「地図・の・ あっちこっち・に・ ぽとんぽとんと・ 赤い・ 印・を・ 付ける。」⇒ぼとんぼとんと〕

ほな《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほな・ もー・ 帰ら・な・ あか・ん・やろ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほな・ この・へん・で 終わり・まほ・か。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

ほない《副詞に》 そのように。「ほない・ 疲れ・た・ん・やっ・たら・ 休み・なはれ。」「ほないに・ 怒ら・んでも・ えー・のに。」◆「そない」の発音が変化したもの。■類語=「こない」「あない」「どない」〔⇒ほう、そう、そない〕

ほないな《連体詞》 形や状態などが、それと同じような。それほどの程度の。「ほないな・ もん・は・ もー・ 手・に・ 入ら・へん。」〔⇒そんな、そないな、ほんな、さいな〕

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2017年9月17日 (日)

奥の細道を読む・歩く(214)

放生津八幡宮・荒屋神社と雨晴海岸

 

 さて、放生津八幡宮の芭蕉句碑はと探すと、少し黄ばんだ感じの石に「早稲の香や」が刻まれていました。芭蕉150回忌の1843(天保14)に建てられたというだけあって、傷みが激しく、判読しにくい部分もあります。上下二つに折れた石を真ん中でつないで修復しているように見えます。

 少し歩いて荒屋神社へ行きます。ここにも「早稲の香や」の句碑がありますが、解説の碑文が付いているのが珍しいと思います。句の解釈や文学的価値などについては、時代の流れの中でさまざまな考えが現れてきて当然だろうと思います。ある時代の、ある人の解釈や評価が石に刻まれてしまうのは、すこし行き過ぎではないかという気がします。

 『曾良随行日記』の記述は、7月14日に「氷見ヘ欲行、不往。高岡ヘ出ル。」とあります。有磯海については富山湾全体と指すという考えの他に、JR氷見線の雨晴駅近くの男岩・女岩のあたりを指すという考えがあります。現在の観光パンフレットには雨晴海岸のことが強調されています。「おくのほそ道のスタンプラリー」という企画がここ3年間ほど続いていて、私たちはそのスタンプを押しながら旅を続けているのですが、風景地のひとつである有磯海は、雨晴の女岩のスタンプを押すことになっています。

 有磯海という言葉の出発点は、大伴家持が弟の死を知って、悲しみの中で詠んだ「かからむとかねて知りせば越の海の荒磯の波も見せましものを」という歌であると言われています。越中国府は高岡市の伏木にありましたから、八幡宮を勧請した放生津に近い海を表していたのかもしれません。けれども、東を見れば放生津海岸、西を見れば雨晴海岸ですから、今となってはどちらに軍配を上げるわけにもいかないでしょう。

 曾良の日記によれば、芭蕉たちは氷見へ行きたいと考えましたが行っていません。なぜ氷見のことを考えたのかと言えば雨晴海岸のことが脳裏にあったのかもしれません。「奥の細道」の旅の目的のひとつは歌枕を訪ね歩くことです。西行、宗祇などに心を引かれているのですが、越中の地では万葉集のことをかなり意識していたのではないでしょうか。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (505)    (通算2503回)

日常生活語 「ほ」⑪

 

ぽっぽ《名詞》 ①洋服や鞄などに付いている、小さな物入れ。「手ー・を・ ぽっぽ・に・ 入れる。」②身につけている着物の胸にあたる部分の内側。「ぽっぽ・が・ 寒かっ・たら・ 風邪・を・ ひく・ぞ。」③自分が持っている金。自分が自由に使える金。「ぽっぽ・が・ 寂しー・て・ 買い物・は・ でけ・へん。」④他人のものや公のものを、自分のものにしてしまうこと。「人・の・ 金・を・ 自分・の・ ぽっぽ・に・ し・たら・ あか・ん・ぞ。」◆①②は、幼児語。③④も幼児語の感じがする。⇒ポケット【英語=pocket、ポケツ【英語=pocketから】、たんたん。②③⇒ふところ【懐】、ほところ()

ぼつぼつ《形容動詞や()》 ①商売があまり繁盛していない様子。「まだ・ 店・を・ 出し・て・ 半年・や・さかい・ お客さん・は・ ぼつぼつです。」②十分ではないが、まずまず良好であると思われる様子。「この・ ケーキ・は・ ぼつぼつの・ 出来・や。」〔⇒ぼちぼち。⇒ほどほど【程々】、まあまあ、そこそこ〕

ぼつぼつ《副詞》 ①ものごとにゆっくり取りかかる様子。ものごとがゆっくり始まる様子。「ぼつぼつ・ 人・が・ 集まり・かけ・た。」②ゆっくりと動いている様子。ゆっくりと経過している様子。「試験勉強・は・ ぼつぼつ・ し・とる。」③その時刻、時期、状態になりつつある様子。「もー・ じっき・ 12月・で・ ぼつぼつ・ 寒なり・まん・なー。」〔⇒ぼちぼち、そろそろ〕

ぽつぽつ《副詞と、名詞》 ①小さな点や粒などが散在する様子。また、その点や粒。「あっちこっち・に・ ぽつぽつと・ 小さい・ 穴・が・ 開い・とる。」②小さな水滴のようなものが次々と落ちる様子。「雨・が・ ぽつぽつ・ 降り始め・た。」

ぽっぽっと《副詞》 一つひとつを手早く配って置いていく様子。「机・の・ 上・に・ 一つ・ずつ・ 蜜柑・を・ ぽっぽっと・ 配る。」

ぽつりぽつり《副詞と》 ①切れ切れに続く様子。「思い出し・て・ ぽつりぽつりと・ 話・を・ し・てくれ・た。」「道端・に・ ぽつりぽつりと・ たんぽぽ・の・ 花・が・ 咲い・とる。」②小さな水滴のようなものが、続けて落ちる様子。「ぽつりぽつりと・ しずく・が・ 垂れ・とる。」〔⇒ぽつんぽつん〕

ほつれる《動詞・ラ行下一段活用》 きちんと束になっている髪や糸などの、先が乱れる。糸などが、ほどけて絡まり合う。「巻い・とっ・た・ 毛糸・が・ ほつれ・ても・た。」

ぽつんと《副詞》 ①一つだけが他から離れている様子。「教室・の・ 中・に・ ぽつんと・ 座っ・て・ 待っ・とっ・てん。」「ぽつんと・ 一言・だけ・ 言()ー・た。」②小さなものが、何かにあたる様子。「雨・が・ ぽつんと・ あたっ・た。」

ぽつんぽつん《副詞と》 ①切れ切れに続く様子。「家・が・ ぽつんぽつんと・ 建っ・とる。」②小さな水滴のようなものが、続けて落ちる様子。「ぽつんぽつんと・ 雨・が・ あたっ・た。」〔⇒ぽつりぽつり〕

ほて《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「親・の・ 看病・を・ せ・んならん・よーに・ なっ・て・ ほて・ 会社・を・ 辞め・まし・てん。」〔⇒そうして、そして、そうしてから、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほてから、ほんで、ほんでから〕

ほで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「ほで・ 結局・ 病気・は・ なんとか・ 治り・まし・てん。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒そこで、それで、そいで、そんで、ほれで、ほいで、ほんで、さいで〕

ぼて(布袋)】《名詞》 腹が膨らんでいること。下腹が出ていること。腹に段々ができていること。「腹・の・ ぼて・で・ 貫禄・が・ ある・なー。」〔⇒はらぼて(腹布袋)、ぼてばら(布袋腹)

ほてい〔ほてー〕【布袋】《名詞》 七福神のひとりで、大きな袋を担ぎ、大きな腹の持ち主である存在。「ほていさん・を・ 祀っ・た・ 社」

ぼてがはいる(布袋が入る)】《動詞・ラ行五段活用》 下腹部が出たような体型になる。「よー・ 儲かっ・て・ 体・に・ ぼてがはいっ・とる。」「ぼてがはいっ・た・ ビール腹」◆「ぼて」は、七福神の一人である「ほてい【布袋】」の姿に由来している。

ほてから《接続詞》 前に述べたことに引き続いて、次に述べることが起こったり行われたりすることを表す言葉。前に述べたことを受けて、付け加えて述べようとすることを表す言葉。「ほてから・ みんな・で・ 飲み・に・ 行き・まし・てん。」「ほてから・ どない・ し・た・ん・です・か。」〔⇒そうして、そして、そうしてから、そないして、そないしてから、へて、へてから、ほて、ほんで、ほんでから〕

ほでから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「忘れ物・に・ 気ーつい・て・ ほでから・ あわて・て・ 取り・に・ 去()ん・だ・ん・や。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほれから、それから、そいから、そいでから、そんでから〕

ほでくる《動詞・ラ行五段活用》 ①つつくようにして、中のものを取り出す。また、そのようにして食べる。「魚・の・ あら・を・ ほでくる。」②人の秘密や欠点などを、ささいなことまで探す。「子ども・の・ 時・の・ 話・を・ ほでくら・んでも・ えー・やろ・がい。」〔⇒ほじる、ほでる、ほじくる。⇒せせる、せせくる〕

ぼてばら(布袋腹)】《名詞》 ①腹が膨らんでいること。下腹が出ていること。腹に段々ができていること。「食い過ぎ・て・ ぼてばら・に・ なっ・ても・た。」「ぼてばら・を・ 突き出し・て・ 相撲・を・ とる。」②妊娠をしていること。「家内・が・ 今・ ぼてばら・に・ なっ・とる・ねん。」〔⇒はらぼて(腹布袋)⇒ぼて(布袋)

ホテル〔ほてる〕【英語=hotel】《名詞》 西洋式の設備を整えた宿泊施設。「温泉・に・ 行っ・て・ ほてる・に・ 泊まっ・た。」

ほてる【火照る】《動詞・ラ行五段活用》 ①顔や体が熱く感じるようになる。「恥ずかしー・て・ 顔・が・ ほてっ・た。」②体の一部分が、他の部分に比べて熱くなる。あるいは、体の一部が赤くなる。「撲っ・た・ すねぼん・が・ ほてっ・とる。」

ほでる《動詞・ラ行五段活用》 ①つつくようにして、中のものを取り出す。また、そのようにして食べる。「蟹・の・ 脚・を・ ほでっ・て・ 食べる。」②人の秘密や欠点などを、ささいなことまで探す。「人・の・ こと・を・ ほでら・んとき・なはれ。」〔⇒ほじる、ほでくる、ほじくる。⇒せせる、せせくる〕

ほど【程】《名詞》 時間、空間、ものごとなどの程度。また、その限界。「長さ・の・ ほど・が・ わから・へん。」

ほど【程】《副助詞》 ①おおよその数量や程度を表す言葉。「10分間・ほど・ 待っ・てください。」「1里・ほど・ 先・へ・ 行っ・たら・ 大きな・ 池・が・ ある。」②それが一番であることを表す言葉。「野球・ほど・ 面白い・ もの・は・ あら・へん。」③増えたり重なったりするにつれて、ますます。「聞け・ば・ 聞く・ほど・ 腹・が・ 立っ・てくる。」①②⇒くらい【位】

ほどう〔ほどー〕【歩道】《名詞》 人の歩く道。太い道の両側を区切って、人の歩くところと決めてある部分。「ほどー・を・ 歩い・たら・ 安心や。」

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2017年9月16日 (土)

奥の細道を読む・歩く(213)

海王丸を眺めてから、放生津八幡宮へ

 

 帆船の海王丸は、商船大学生・商船高等専門学校生などの海の男たちを育ててきた船です。1930(昭和5年)に進水し、1989(平成元年)に退役しています。たしか、この船の誘致をめぐって、商船大学のある神戸市も手を挙げていたような記憶があります。

 大橋や立山を背にした海王丸は、絵葉書のような姿です。あたりは海王丸パークとして整備され、恋人の聖地というような若者向けのスポットも作られています。

 一昨年の2015(平成27)10月に全国豊かな海づくり大会がここで催され、そのときの天皇御製の歌「深海の水もて育てしひらめの稚魚 人らと放つ富山の海に」が碑に建てられています。平成天皇は、わかりやすくて、心遣いの細やかな歌を作られると、いつも感じています。

 富山の言葉では、ものがピカピカ光る様子や、混じりけのない様子や、気力の充実している様子などを指して「きときと」と言います。それを食べ物にあてはめるといかにも新鮮な様子を表します。その名を冠した「新湊きっときと市場」をのぞくと、紅ズワイガニやほたるいかも並んでいます。

 市場からしばらく歩くと放生津八幡宮です。その裏手、つまり海側に「奈呉之浦」の石柱が立っています。けれども、八幡宮の海側を道路が走り、植林も行われて、ここから海を望むことはできません。かつては海が見えたはずですが、開発という名の自然破壊はここにも押し寄せているのです。石柱のそばに、越中万葉名勝地という案内板があります。大伴家持の「東風いたく吹くらし奈呉の海人 釣する小舟漕ぎ隠る見ゆ」の歌、宗良親王の歌、宗祇の句と続き、最後に芭蕉の「早稲の香や」が記されています。ここでは、芭蕉よりも万葉歌人の家持が重んじられています。

 境内には、佐々木信綱の揮毫による大きな家持歌碑があります。「東風」は「あゆの風」と読んで、春から夏にかけて、北東の方向から吹いて豊かな海の幸を運んでくる風です。新湊ゆかりの万葉歌という案内板には10首が記されています。なにしろここは大伴家持が赴任した越中国府のおひざ元なのです。

 というよりも、放生津八幡宮の祭神は大伴宿禰家持卿そのひとなのです。746(天平18)に家持が豊前から宇佐八幡宮を勧請したのが社の始まりのようです。ご朱印をいただきに神主さん宅にうかがうと、大伴泰史さんという表札がかかっていました。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (504)    (通算2502回)

日常生活語 「ほ」⑩

 

ぼちゃんと《副詞》 ①水が勢いよく跳ね返る様子。また、その音。「鯉・が・ はね・て・ ぼちゃんと・ 音・が・ し・た。」②水に飛び込んだり、水にものが落ちたりする様子。また、その音。「プール・に・ いきなり・ ぼちゃんと・ 飛び込む。」〔⇒ばちゃんと、ぱちゃんと、ぽちゃんと〕

ぽちゃんと《副詞》 ①水が勢いよく跳ね返る様子。また、その小さな音。「溝・を・ 勢いよく・ ぽちゃんと・ 水・が・ 流れる。」②水に飛び込んだり、水にものが落ちたりする様子。また、その小さな音。「蛙・が・ 池・に・ ぽちゃんと・ はまっ・た。」〔⇒ばちゃんと、ぱちゃんと、ぼちゃんと〕

ほちょ(包丁)】《名詞》 食べ物や、その材料を切るのに使う、平たくて薄い刃物。「砥石・で・ ほちょ・を・ 研ぐ。」〔⇒ほうちょう【包丁】

ほっきょく【北極】《名詞》 地球の北の端。また、その辺りの寒い地域。「ほっきょく・の・ 氷・が・ 溶け・よる・ん・やて。」■対語=「なんきょく【南極】」

ホック〔ほっく〕【英語=hook】《名詞》 衣服などの合わせ目をとめる凸型と凹型の、対になった小さな留め金。スナップ。「背中・の・ ほっく・が・ とめにくい。」〔⇒ぺっちん、ぴっちん〕

ぽっくり《名詞》 台の底をくり抜いて、後ろを丸くして前のめりにした、子供向けの下駄。「ぽっくり・を・ 履い・て・ 盆踊り・に・ 行く。」〔⇒こっぽり、こっぽりげた【こっぽり下駄】

ほっさん(星さん)《名詞》 夜空に、小さく輝いて見える天体。「ほっさん・を・ 見・ながら・ 家・に・ 帰る。」◆親しみを込めた、あるいは感謝や敬意を込めた言い方。〔⇒ほし【星】、おほっさん(お星さん)

ほっそり《副詞と、動詞する》 細くてすらりとしている様子。細くて見栄えの良い様子。体格がきゃしゃな様子。「ほっそりし・た・ 体・の・ 人」

ほったらかし【放ったらかし】《名詞、形容動詞や()》 ①そのままの状態で放置すること。捨てて顧みないこと。「宿題・を・ ほったらかしに・ し・て・ 遊ん・どる。」②ものごとを途中で止めて放棄すること。「仕事・を・ ほったらかし・に・ し・て・ おら・ん・よーに・ なっ・た。」〔⇒ほっちらかし【放っ散らかし】

ほったらかす【放ったらかす】《動詞・サ行五段活用》 ①そのままの状態で放置する。うち捨てておく。「こんな・ 所(とこ)・に・ 自転車・を・ ほったらかし・とる。」「返事・を・ せ・んと・ ほったらかし・た・ まま・や。」②ものごとを途中で止めて放棄する。「仕事・を・ ほったらかし・て・ 何・を・ し・とる・ん・や。」「宿題・を・ ほっちらかし・て・ テレビ・を・ 見る。」■名詞化=ほったらかし【放ったらかし】〔⇒ほかす【放下す】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】、ほりなげる【放り投げる】⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)、ちゃいする、ぽいする、ぶつける。⇒ほる【放る】、ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】

ほっちっち【放っちっち】《形容動詞や()》 そのままの状態で放置している様子。かまったり関心を持ったりしない様子。「みんな・に・ ほっちっちに・ さ・れ・た。」「かも・てくれる・な。ほっちっちに・ し・とい・てんか。」◆やや、ふざけた感じの言い方である。

ぽっちゃり《副詞と、動詞する》 若い女性が少し肥えて、ふくよかで愛嬌のある様子。「ぽっちゃりし・て・ かいらしー・ 女の子」

ほっちらかし【放っ散らかし】《名詞、形容動詞や()》 ①そのままの状態で放置すること。捨てて顧みないこと。「鞄・なんか・ ほっちらかしで・ 遊ん・どる。」②投げ散らかすこと。乱雑なままにしておくこと。「部屋中・ なんやかや・ ほっちらかしに・ し・とる。」③ものごとを途中で止めて放棄すること。「わから・ん・さかい・ 宿題・を・ ほっちらかし・に・ し・た。」①③⇒ほったらかし【放ったらかし】

ほっちらかす【放っ散らかす】《動詞・サ行五段活用》 ①そのままの状態で放置する。うち捨てておく。乱雑なままにしておく。「カバン・を・ 座敷・に・ ほっちらかし・とる。」「家中・ ほっちらかし・とる。」②ものごとを途中で止めて放棄する。「宿題・を・ ほっちらかし・て・ テレビ・を・ 見る。」■名詞化=ほっちらかし【放っ散らかし】〔⇒ほかす【放下す】、ほったらかす【放ったらかす】、ほっとく【放っとく】、ほりなげる【放り投げる】⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)、ちゃいする、ぽいする、ぶつける。⇒ほる【放る】、ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】

ぼってり《副詞と、動詞する》 厚くふっくらして、肉付きが豊かである様子。「あいつ・は・ この頃・ だいぶ・ ぼってりし・てき・た・みたいや。」

ほっと《副詞、動詞する》 ①安心したり、緊張から解き放たれたりする様子。また、そんなときに太く息をつく様子。「あの・ 話・は・ 間違い・やっ・た・と・ 聞ー・て・ ほっとし・た。」②うんざりする様子。ものごとを持て余している様子。また、そんなときにため息をつく様子。「暑ー・て・ ほっとし・て・ 仕事・も・ でけ・へん。」「日曜・も・ 出勤・や・さかい・ ほっとし・とる・ねん。」

ぽっと《副詞》 ①急に現れる様子。「曲がり角・から・ ぽっと・ 出・てき・た・さかい・ びっくりし・た。」②急に日が射したり、火が見えたりする様子。「お日さん・が・ 雲・の・ 間・から・ ぽっと・ 出・てき・た。」③急に煙や炎が立ち上る様子。「鉋屑・に・ ぽっと・ 火・が・ つく。」

ほっとく【放っとく】《動詞・カ行五段活用》 ①そのままの状態で放置する。うち捨てておく。乱雑なままにしておく。「周り・から・ ごじゃごじゃ・ 言わ・んと・ ほっとい・てんか。」「植え・て・ ほっとい・たら・ 芽・が・ 出・てき・た。」「こんな・ とこ・に・ ゴミ・を・ ほっとく・の・は・ 見苦しー・ぞ。」②ものごとを途中で止めて放棄する。「仕事・を・ ほっとい・たら・ あか・ん・やない・か。」〔⇒ほかす【放下す】、ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほりなげる【放り投げる】⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)、ちゃいする、ぽいする、ぶつける。⇒ほる【放る】、ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】

ほっとけさん(仏さん)、放っとけさん】《名詞》 ①亡くなった人のことを、ややふざけて言う言葉。「お盆・と・ 彼岸・に・ なっ・たら・ ほっとけさん・に・ 詣る。」②放っておく、ということをふざけて言う言葉。「あいつ・の・ こと・は・ ほっとけさん・に・ し・とこ。」

ぽっとで〔ぽっとでー〕【ぽっと出】《名詞》 急に頭角をあらわしてきた者。成り上がり者。「ぽっとでー・で・ 有名に・ なっ・た・ 役者」

ほっぺた【頬っぺた】《名詞》 顔の脇、耳と口の間のやわらかく、ふっくらとしたところ。「寒ー・て・ ほっぺた・が・ 真っ赤っかに・ なっ・とる。」「ほっぺた・を・ 膨らし・て・ 怒っ・とる。」〔⇒ほべた(頬べた)、ほかんばち〕

ぽっぽ〔ぽっぽー〕《名詞》 ①機関車にひかれて線路を走る列車。「煙・を・ 吐い・て・ ぽつぽ・が・ 来・た。」「ぽっぽー・に・ 乗っ・て・ 温泉・へ・ 行く。」②エンジンの力で車輪を回して道路を進む乗り物。「ぽっぽ・が・ 走っ・とる・ 道・は・ 気ーつけ・なはれ。」◆幼児語。①は、ときには、電車のことにも使う。⇒きしゃ【汽車】、きしゃぽっぽ【汽車ぽっぽ】、しゅっぽっぽ、しっぽっぽ、しゅっぽ。⇒じどうしゃ【自動車】、じとうしゃ(自動車)、ぷっぷ、ぶうぶう、くるま【車】

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2017年9月15日 (金)

奥の細道を読む・歩く(212)

県営渡船と新湊大橋

 

 高岡駅前から、越ノ潟行の万葉線電車に乗ります。万葉線というのは愛称ではなく、正式の社名です。高岡駅から高岡市内を南に走って伏木に向かい、庄川を渡ってからは射水市(合併前の旧称は新湊市)を東に走ります。一両編成の市内電車です。道路に敷かれた軌道では、車輪のきしみが乗客にじかに伝わってきます。このような市内電車に乗る機会はめっきり少なくなってしまい、久しぶりの体験です。そのうちに専用軌道が始まりますが、旧型電車はかなり揺れます。六渡寺駅の手前辺りは草ぼうぼうの軌道を走って、ローカル気分を満喫できます。

 駅には、「奈古の海に舟しまし貸せ沖に出でて波立ち来やと見て帰り来む」とか「あゆをいたみ奈古の浦みに寄する波いや千重しきに恋ひわたるかも」とか、越中で詠まれた万葉集の歌が、歌の意味や詠まれた事情などとともに説明された掲示があります。いよいよ那古(奈古)の浦に近づいたという気持ちが高まるような仕掛けが施されているのです。

 中新湊、東新湊、海王丸を経て、唐突な感じで越ノ潟に着くとそこで線路が終わります。目の前に富山県営渡船の越の潟発着場があって、小型の船が待っています。料金は無料であると知っていましたので、駆け込んで乗ると海竜という名の船はすぐに出航します。

 この辺りは富山新港と呼ばれているところで、左側(富山湾側)には巨大な斜張橋の新湊大橋が頭上高く見えます。5分余りで堀岡発着場に着きますが、すぐに引き返す時刻表になっていますから、下船せずにそのまま引き返します。客は私たち以外は数人もいません。帰るときには係留されている海王丸の姿が、橋の向こうに見えます。

 船を下りてからは海王丸のつながれている方向へ歩き始めます。あいの風プロムナードという案内板に引かれて進むと、新湊大橋に上る歩行者用エレベーターへ導かれます。あっと言う間に海面から50メートルほどの展望所に運び上げられます。海王丸はもちろん、氷見へと続く海岸線が見えます。振り返ると雪を残した立山連峰が立ちはだかっています。

 展望所は主塔の部分に設けられているのですが、プロムナードは対岸の主塔までの500メートルほどを行き来できます。私たちは有磯海の海岸線を近々と見たことに満足して、ここで引き返します。

 それにしても、またまた高所から展望をしてしまいました。芭蕉が体験できなかったことの体験です。当時の人たちは、自然を現代文明がこのように変化させてしまうことなど、思いもかけなかったことでしょう。

 私たちは「奥の細道」を追体験しているような気持ちになっていますが、「奥の細道」に現代文明が加わったと思ってはいけないでしょう。「奥の細道」には見えていて、現代の私たちには見えなくなってしまったものがたくさんあるに違いないと思います。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (503)    (通算2501回)

日常生活語 「ほ」⑨

 

ほそぼそ【細々】《副詞と》 ①とても幅が狭い様子。「山道・が・ ほそぼそと・ 続い・とる。」②とうやらこうやら暮らしているという様子。「ほそぼそと・ し・た・ 生活・(を・) し・とり・ます。」③かすかにそれを続けている様子。「ほそぼそと・ 明石方言集・を・ 作り続け・とる・ねん。」

ぼそぼそ《副詞と》 聞き取れないような小声でつぶやくように話す様子。無愛想に、感情を込めないで話す様子。「ぼそぼそ・ 言()ー・とっ・たら・ 何・を・ 言ー・とる・の・か・ わから・へん・やないか。」「ぼそぼそと・ わけ・の・ わから・ん・ 話・を・ 聞かさ・れ・た。」◆沈んだ低い声であることが多い。「ぼそっと」が短い言葉で言うのに対して、「ぼそぼそ」は連続した言葉を述べることを言うという違いがある。〔⇒もそもそ〕

ほそみじかい【細短い】《形容詞》 幅が狭くて長さが小さい。「ほそみじかい・ ズボン」

ほそめ【細目】《名詞》 くりくりした目ではなく、細長い目。「ほそめ・を・ 開ける。」◆類似の言葉に「うすめ【薄目】」があるが、「うすめ」は「あける【開ける】」ものであり、「ほそめ」は目を開けていても細いのである。

ほそめ【細め】《名詞、形容動詞や()》 ①ものの周りが、少し細いこと。比較的細いと思われること。「ほそめの・ シャツ・を・ 着る。」②ものの幅が、少し細いこと。比較的細いと思われること。「間隔・を・ ほそめ・に・ する。」③ものの厚みが、少し細いこと。比較的細いと思われること。「ほそめの・ 本・が・ 読みやすい。」■対語=「ふとめ【太め】」〔⇒ほそいめ【細いめ】

ほそや【細家】《名詞》 家と家の隙間が細くて、わずかに人が通れるようになっている路地。「ほそや・は・ 風・が・ 通っ・て・ 涼しー。」

ほそる【細る】《動詞・ラ行五段活用》 ①それまでよりも幅が小さくなる。「路地・の・ 先・が・ ほそっ・て・ 行き止まり・に・ なっ・た。」②体の肉付きが少なくなって、体重が減る。「痩せ・て・ ほそっ・て・ ズボン・が・ だぶだぶに・ なっ・た。」③それまでよりも量が少なくなる。「お祖父さん・は・ このごろ・ 食・が・ ほそっ・てき・た。」■対語=「ふとなる【太なる】」、②「ふとる【太る】」「こえる【肥える】」①②⇒ほそなる【細なる】⇒やせる【痩せる】

ほた《接続詞》 前の事柄を受けて、後ろの事柄に影響が及んでいくことを表す言葉。「ほた・ 後・で・ 文句・を・ 言わ・れる・かもしれん。」〔⇒ほたら、ほしたら、ほいたら、へたら、へた、そうしたら、そしたら〕

ほたえる《動詞・ア行下一段活用》 ①人を楽しませるために、おどけたことを言ったり、騒いだりする。戯れて遊ぶ。「兄弟・で・ ほたえ・て・ 遊ん・どる。」「座敷・で・ ほたえ・て・ 走り回っ・たら・ あか・ん・がな。」②真面目でない取り組み方をする。真剣でないような振る舞いをする。「ほたえ・た・ 答え・を・ 言()ー・とっ・たら・ 承知せー・へん・ぞ。」③犬や猫などが、相手やおもちゃなどに戯れて遊ぶ。「猫・に・ ボール・を・ やっ・たら・ ずっと・ほたえ・とる。」〔⇒じゃれる。①②⇒ふざける〕

ぼたっと《副詞》 水滴や、水分を含んだ小さなかたまりなどが、鈍い音をたてて落ちる様子。また、その音。「筆・の・ 先・から・ 墨汁・が・ ぼたっと・ 落ち・た。」◆連続して落ちる場合は「ぼたぼた」「ぼとぼと」と言う。

ぽたっと《副詞》 水滴や、水分を含んだ小さなかたまりなどが、軽く落ちる様子。また、そのときの音。「薔薇・の・ 花・が・ ぽたっと・ 落ちる。」◆連続して落ちる場合は「ぽたぽた」「ぽとぽと」と言う。

ぼたぼた《副詞と・に》 ①水や液体が、続けざまにしたたり落ちる様子。また、その音。「怪我・を・ し・て・ 血ー・が・ ぼたぼた・ 出・た。」②体などがずぶぬれである様子。「池・に・ はまっ・て・ ぼたぼたに・ なっ・た。」〔⇒ぼとぼと、⇒ぽとぽと、ぽたぽた〕 

ぽたぽた《副詞と・に》 水や液体が、間隔をおいてしたたり落ちる様子。また、その音。「水道・の・ 水・が・ ぽたぽたと・ 落ち・とる。」〔⇒ぼとぼと、ぽとぽと、ぼたぼた〕

ぼたもち【牡丹餅】《名詞》 ①餅米とうるち米とを混ぜて炊いた飯を軽くついて丸め、餡を入れたりきな粉でまぶしたりしたもの。「ぼたもち・を・ 食い過ぎ・て・ 胸焼け・が・ する。」②薄く伸ばした餅の皮で、小豆の餡を包んだ和菓子。大福餅。「明石名物・の・ ぼたもち・を・ 分大(ぶんだい)・と・ 言()う。」⇒おはぎ【御萩】⇒ぶんだい【分大】、ぶんだいもち【分大餅】

ほたら《接続詞》 前の事柄を受けて、後ろの事柄に影響が及んでいくことを表す言葉。「みんな・が・ そない・ 言()ー・の・やっ・たら・ ほたら・ そない・ しょ・ー・か。」〔⇒ほた、ほしたら、ほいたら、へたら、へた、そうしたら、そしたら〕

ほたる【蛍】《名詞》 夏の頃に尾のあたりから青白い光を出して飛ぶ、水辺に住む虫。「ほたる・を・ あんまり・ 見・ん・よーに・ なっ・ても・た。」〔⇒ほおたる【蛍】

ぼたん【牡丹】《名詞》 古くから観賞用として栽培されてきた、初夏に赤・紫・白などの八重の大きな花を咲かせる木。「西岡・の・ 薬師院・は・ ぼたん・で・ 有名や。」

ボタン〔ぼたん〕【ポルトガル語=botao】《名詞》 洋服やシャツなどの重なる部分の一方に付けて、他方の穴などに通して、衣服などの合わせ目を留めるのに用いるもの。「背広・の・ ぼたん・が・ 取れ・た。」〔⇒はぜ〕

ボタン〔ぼたん〕【英語=button 指で押して、ベルを鳴らしたり、機械類を動かしたり止めたりする、小さな突起物。「玄関・の・ ぼたん・を・ 押す。」

ぼたんと《副詞》 水滴や、水分を含んだ小さなかたまりなどが、重たげに落ちる様子。また、その音。「積もっ・た・ 雪・が・ 屋根・から・ ぼたんと・ 落ち・た。」

ぽたんと《副詞》 水滴や、水分を含んだ小さなかたまりなどが、軽く落ちる様子。また、その音。「風・が・ 吹い・て・ 椿・の・ 花・が・ ぽたんと・ 落ち・た。」

ぼたんゆき【牡丹雪】《名詞》 ふっくらと大きなかたまりで降る雪。「今日・の・ 雪・は・ ぼたんゆき・や。」

ぽちぶくろ【ぽち袋】《名詞》 心付けなどを入れる、小さな紙袋。小型の祝儀袋。「ぽちぶくろ・に・ 入れ・て・ 孫・に・ お年玉・を・ やる。」

ぼちぼち《形容動詞や()》 ①商売があまり繁盛していない様子。「売り上げ・の・ 方・は・ ぼちぼちや・なー。」②十分ではないが、まずまず良好であると思われる様子。「ぼちぼち・ 良()ー・ 味・に・ なっ・てき・た。」〔⇒ぼつぼつ。⇒ほどほど【程々】、まあまあ、そこそこ〕

ぼちぼち《副詞》 ①ものごとにゆっくり取りかかる様子。ものごとがゆっくり始まる様子。「ぼちぼち・ 始め・んと・ 締め切り・に・ 間・に・ 合わ・ん・よー・に・ なる。」②ゆっくりと動いている様子。ゆっくりと経過している様子。「仕事・は・ ぼちぼち・ やっ・とり・ます。」③その時刻、時期、状態になりつつある様子。「ぼちぼち・ 梅雨・に・ 入る・ん・やろ・なー。」〔⇒ぼつぼつ、そろそろ〕

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2017年9月14日 (木)

奥の細道を読む・歩く(211)

有磯海の風景を横から眺める、上から眺める

 

 「早稲の香やわけ入る右は有磯海」は、「奥の細道」の記述に沿えば、黒部川を渡り那古の浦に出て、それから加賀の国に入ろうとして詠んだ句であるということになります。

 有磯海という言葉はもともと固有名詞でありませんが、万葉集などにも詠まれて、いつしか越中の歌枕になったようです。道の両側の早稲の田圃は実りを迎えた香りが漂ってくる、そのような道を分けて進むと、右手には遙かに海が見えて、磯の香も届いてくるようだという句境で、歩を進めながらの感慨が込められているように思われます。

 加賀の国に入れば有磯海ではなくなるのですが、越中である限り、特定の地点を指しているのではなさそうです。この句の碑が10基以上もあるということは、この句の世界を感じることができる場所はあちこちにあるということでもあるのでしょう。

 滑川駅への帰路に、市民交流プラザのビルの展望スペースに上って、立山連峰を眺めます。残雪の模様が青空に映えています。高いビルなどがなかった江戸時代では、この風景を地上のどこからでも眺められたことでしょう。一方、展望スペースから見る海側には富山市、射水市から氷見市へかけての海岸線が見えて、これがまさしく有磯海です。

 江戸時代の旅は地を這うような旅で、私たちの「奥の細道」を辿る旅もそれをなぞるように歩いているのです。芭蕉にとって高所から下を眺めおろすのは、丘や山や峠に登ったときだけでしょう。平野や海岸線の近くを眺めおろすことはなかったはずです。私たちは、町中の展望所からその町を眺めるという経験をすることが多いのですが、さて、滑川市の展望所から有磯海の海岸線を遠望してしまったのがよかったかどうか。その土地を多面的に理解する手だてにはなりますが、歩いて海岸にたどり着いてはじめて感嘆の声をあげるということとは無縁の心の動きになっているような気がしないでもありません。

 芭蕉も馬に乗ったり舟に乗ったりしていますが、移動はあくまで人の歩く速さと同等の動きであったでしょう。私たちは、鉄道で滑川から高岡に向かいます。いくら鈍行列車とはいえ、途中をすっ飛ばしてしまうのは、芭蕉に対して申し訳ない気持ちになります。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (502)    (通算2500回)

日常生活語 「ほ」⑧

 

ほしくさ【干し草】《名詞》 家畜の餌にするために、刈り取って干した草。「ほしくさ・を・ 庭・で・ 乾かす。」

ほじくる《動詞・ラ行五段活用》 ①つつくようにして、中のものを取り出す。また、そのようにして食べる。「耳・を・ ほじくっ・て・ 耳くそ・を・ 取る。」「耳・を・ ほじくっ・て・ よー・ 聞け。」②人の秘密や欠点などを、ささいなことまで探す。「私・の・ 小()まい・ 時・の・ こと・を・ あんまり・ ほじくら・んとい・てん・か。」〔⇒ほじる、ほでる、ほでくる。⇒せせる、せせくる〕

ほしざお【干し竿】《名詞》 洗濯物を吊したり掛けたりして乾かすための、棒状の長い道具。「雨・が・ 降っ・てき・た・さかい・ ほしざお・の・ もん・を・ 取り入れる。」〔⇒ものほしざお【物干し竿】、ものほし【物干し】

ほしぞら【星空】《名詞》 星が輝いている、晴れた夜の空。「今日・は・ きれーな・ ほしぞら・や・なー。」

ほしたら《接続詞》 前の事柄を受けて、後ろの事柄に影響が及んでいくことを表す言葉。「ほしたら・ みんな・で・ 弁償する・ こと・に・ し・まほ・か。」〔⇒ほたら、ほた、ほいたら、へたら、へた、そうしたら、そしたら〕

ほしなる【欲しなる】《動詞・ラ行五段活用》 手に入れたい、自分のものにしたいと思う気持ちになる。「模型・の・ 電車・が・ ほしなっ・てん。」

ほしもん【干し物】《名詞、動詞する》 保存するための食べ物や、洗濯した衣類などを、日に干して乾かすこと。日に干して乾かしているもの。「ベランダ・で・ ほしもん・を・ する。」「急な・ 雨・で・ ほしもん・が・ 濡れ・ても・た。」

ぼしゅう〔ぼしゅー〕【募集】《名詞、動詞する》 人やものや作品などを、大勢の人に呼びかけて集めること。「地震・の・ 見舞金・を・ ぼしゅーする。」

ほしょうにん〔ほしょーにん〕【保証人】《名詞》 お金を借り入れる人や、就職や進学などをする人に関して、身元や人柄などに間違いがないことを請け合って、いざの場合の責任を引き受ける人。「息子・の・ ほしょーにん・に・ なっ・てやっ・てくれ・ませ・ん・か。」

ほじる《動詞・ラ行五段活用》 ①つつくようにして、中のものを取り出す。また、そのようにして食べる。「鼻・の・ 穴・を・ ほじる。」②人の秘密や欠点などを、ささいなことまで探す。「ほじっ・ても・ 内緒事・は・ 何・も・ あら・へん・よ。」〔⇒ほじくる、ほでる、ほでくる。⇒せせる、せせくる〕

ほす【干す】《動詞・サ行五段活用》 太陽や火にあてて、水分や湿気などを取り除くようにする。「洗濯物・を・ 竿・に・ ほす。」〔⇒かわかす【乾かす】

ポスター〔ぽすたー〕【英語=poster】《名詞》 大勢の人に宣伝するために、絵や文などを書いた大形の張り紙。「運動会・の・ ぽすたー・を・ 作る。」

ポスト〔ぽすと〕【英語=post】《名詞》 ①街角や郵便局などに設けられている、手紙・葉書などを出すために入れる箱。「葉書・を・ ぽすと・に・ 入れ・に・ 行く。」②手紙・葉書や新聞などを受け取るために、家庭で設けた箱。「夕刊・を・ ぽすと・から・ 取っ・てくる。」〔⇒ゆうびんポスト〔ゆーびんぽすと〕【郵便  英語=post

ボストンバック〔ぼすとんばっく〕【英語=Boston bag】《名詞》 底が長方形で、中ほどが膨らんだ形になっている旅行用の鞄。「持っ・ていく・ 物・を・ ぼすとんばっく・に・ 詰める。」

ほそい【細い】《形容詞》 ①円柱に近い形のものの周りが小さい。「ほそい・ 竹・が・ 生え・とる。」②面状に長く伸びているものの幅が狭い。「道・が・ ほそー・て・ 運転し・にくい。」③声に重みがなく、弱々しい。「ほそい・ 声・で・ 喋っ・とる。」④力が弱い。「神経・が・ ほそい・ 人・や。」「食・が・ ほそい。」■対語=「ふとい【太い】」

ほそいめ【細いめ】《名詞、形容動詞や()》 ①ものの周りが、少し細いこと。比較的細いと思われること。「ほそいめの・ ズボン・を・ はく。」②ものの幅が、少し細いこと。比較的細いと思われること。「周り・を・ ほそいめの・ 線・で・ 囲む。」③ものの厚みが、少し細いこと。比較的細いと思われること。「ほそいめの・ 問題集・を・買う。」■対語=「ふといめ【太いめ】」〔⇒ほそめ【細め】

ほそう〔ほそー〕【舗装】《名詞、動詞する》 道路の表面を、煉瓦・コンクリート・アスファルトなどで固めること。「また・ ほそー・を・ 掘り返し・て・ 工事・を・ し・とる。」

ほそかっぴん【細かっぴん】《形容動詞や()、名詞》 痩せて骨張って見えて、体重が少ないこと。また、そのような人。「ほそかっぴん・の・ ズボン」〔⇒ほそかんぴん【細かんぴん】、ほそかっぴん【細かっぴん】、ほそっぴん【細っぴん】、ほそかんぴんたん【細かんぴんたん】、やせぼし【痩せ干し】、やせかんぴんたん【痩せかんぴんたん】、やせぎす【痩せぎす】、やせ【痩せ】

ほそかんぴん【細かんぴん】《形容動詞や()、名詞》 痩せて骨張って見えて、体重が少ないこと。また、そのような人。「飯・を・ 食う・ 量・が・ 少(すけ)ない・さかい・ ほそかんぴんや。」〔⇒ほそかんぴん【細かんぴん】、ほそかっぴん【細かっぴん】、ほそっぴん【細っぴん】、ほそかんぴんたん【細かんぴんたん】、やせぼし【痩せ干し】、やせかんぴんたん【痩せかんぴんたん】、やせぎす【痩せぎす】、やせ【痩せ】

ほそかんぴんたん【細かんぴんたん】《形容動詞や()、名詞》 痩せて骨張って見えて、体重が少ないこと。また、そのような人。「風・が・ 吹い・たら・ 飛ば・され・そーな・ ほそかんぴんたんや。」〔⇒ほそかんぴん【細かんぴん】、ほそかっぴん【細かっぴん】、ほそっぴん【細っぴん】、ほそかんぴんたん【細かんぴんたん】、やせぼし【痩せ干し】、やせかんぴんたん【痩せかんぴんたん】、やせぎす【痩せぎす】、やせ【痩せ】

ほそじ【細字】《名詞》 線の幅が狭く書いてある文字。「ほそじ・を・ 書く・ 鉛筆」■対語=「ふとじ【太字】」

ぼそっと《副詞》 小声で、たった一言をつぶやくように話す様子。感情を込めないで無愛想に、短い言葉で言う様子。「学校・へ・ 行き・とー・ない・と・ ぼそっと・ 言()ー・た。」◆沈んだ低い声であることが多い。

ほそっぴん【細っぴん】《形容動詞や()、名詞》 痩せて骨張って見えて、体重が少ないこと。また、そのような人。「ほそっぴん・の・ 犬」〔⇒ほそかんぴん【細かんぴん】、ほそかっぴん【細かっぴん】、ほそっぴん【細っぴん】、ほそかんぴんたん【細かんぴんたん】、やせぼし【痩せ干し】、やせかんぴんたん【痩せかんぴんたん】、やせぎす【痩せぎす】、やせ【痩せ】

ほそながい【細長い】《形容詞》 幅に比べて長さの数値が大きい。痩せていて、背丈が大きい。「ほそながい・ 紙・に・ 標語・を・ 書く。」■対語=「ふとみじかい【太短い】」「ふとみしかい【(太短い)】」〔⇒ながぼそい【長細い】

ほそなる【細なる】《動詞・ラ行五段活用》 ①それまでよりも幅が小さくなる。「道・が・ だんだんと・ ほそなっ・とる。」②体の肉付きが少なくなって、体重が減る。「夏痩せ・を・ し・て・ ほそなっ・た。」■対語=「ふとなる【太なる】」、②「ふとる【太る】」「こえる【肥える】」〔⇒ほそる【細る】⇒やせる【痩せる】

ほそびき【細引き】《名詞》 丈夫で細い麻縄。「荷物・を・ ほそびき・で・ くくる。」

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2017年9月13日 (水)

奥の細道を読む・歩く(210)

芭蕉宿泊の滑川

 

 富山地方鉄道の駅から、あいの風とやま鉄道(旧・JR)の駅の正面にまわると、駅に直角に交わる道には「ほたるいかのまち滑川」のバナーがずらりと吊り下げられています。この発光生物を海上で見ることができるのは4月から5月初めまでのおよそ1か月の間だけだそうで、それが海上観光の季節です。

 海岸の、はまなす公園には、ほたるいかの句碑が並んでいます。角川源義の「花の後はやも賜はる蛍烏賊」などです。ほたるいかミュージアムの近くまで行きましたが、時間の都合で入館はあきらめました。

 滑川は芭蕉宿泊の町です。魚津には芭蕉につながるものはありませんでしたが、滑川は芭蕉との関係を強調しているようにも見えます。

 櫟原神社には、芭蕉の「しばらくは花の上なる月夜かな」の句碑があります。満開の花の上に月がさしかかり、今宵は絶景であることだ、ということを詠んでいます。夜もしだいに更けてあたりには物音もなく、しばらくの間だけでも、静かに花と月の世界があるというのです。この句は「奥の細道」とは関係なく、吉野あたりで詠まれたのではないかと言われています。

 神社から、神明町、中町と古い道をたどって歩きます。荒町の海沿いの小公園に、「芭蕉翁おくのほそ道宿泊のまち」という碑があって、その傍らの碑には曾良の随行日記の一節が刻まれています。随行日記には滑河(滑川)に泊まったと書いてありますが、宿屋の名前などはありません。旅籠の川瀬屋に泊まったというのが地元の有力な説のようで、その川瀬屋はこの碑の近くにあったというのです。

 この辺りは、海岸線と並行に東西に北国街道が通っていて、その両側に家並みが連なっていたようです。近くに桐沢氏の本陣跡もあります。

 海岸から離れて小さな川を遡る方向に歩きます。中川の河口の船着き場は橋場と呼ばれて、この辺りの物資の集散地となっていたようですが、登録有形文化財に指定されている廣野家住宅の前を通って、徳城寺の方へ歩きます。この寺に有磯塚があるのです。

 「早稲の香やわけ入る右は有磯海」の句碑は富山県下に10基以上もあるそうですが、建立年代がはっきりしていて最も古いのが、この有磯塚です。芭蕉70回忌の翌年、1764(明和元年)1012日に、滑川俳壇の川瀬知十らが、海岸の石を担い運んで、句を刻んだと言います。1880(明治13)に徳城寺が荒町海岸から現在地に移ったときに、句碑もともに移転をしています。

 今は、句を刻んだ真新しい碑が作られていて、もとの句碑には覆屋が作られ、透明板で囲われた中に入っています。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (501)    (通算2499回)

日常生活語 「ほ」⑦

 

ポケット〔ぽけっと〕【英語=pocket】《名詞》 洋服や鞄などに付いている、小さな物入れ。「ぽけっと・の・ 財布・を・ 落とさ・ん・よーに・ 気ーつける。」〔⇒ポケツ【英語=pocketから】、ぽっぽ、たんたん〕

ぼけなす【呆けなす】《名詞、形容動詞や()》 ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「また・ ぼけなす・が・ 間違い・やがっ・た。」〔⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

ぼける【呆ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①年をとったりして、頭の働きが鈍くなる。記憶力が減退する。「ぼける・ 前・に・ 明石方言集・を 作り上げ・てまう・ つもり・なんや。」②知っているのに、わざと知らないふりをする。正面から対応しない。「知っ・とる・くせに・ ぼけ・てくさる。」「借金・ 頼ん・だら・ ぼけ・てけつかっ・た。」③色や形などの境目がぼんやりとなる。はっきりしなくなる。「遠く・の・ もん・が・ ぼけ・て・ よー・ 見え・へん。」■名詞化=ぼけ【呆け】〔⇒とぼける【惚ける】⇒ぼやける【暈ける】

ほけん【保険】《名詞》 災害・病気・怪我・死亡などの偶然の出来事などによる損害を補償するために、多数の者が資金を出し合い、事故に遭遇した者に一定金額を与える制度。「生命ほけん・に・ 入る。」「火災ほけん・を・ 掛ける。」

ほけんしつ【保健室】《名詞》 学校や会社などで、怪我や急病などの人に手当をしたり、健康保持のための世話をしたりするところ。「ほけんしつ・で・ 休まし・てもろ・てん。」

ほご【反故】《名詞》 文字や絵などを書きつぶして不要になった紙。書く内容などを間違えた紙切れ。「習字し・て・ ぎょーさん・ ほご・が・ でき・た。」

ほご【保護】《名詞、動詞する》 危険や損害を受けないように、弱い立場にある人やものを守ること。かばって守ること。「迷子・に・ なっ・て・ 警察・に・ ほごさ・れ・とる・そーや。」

ほごしゃ【保護者】《名詞》 未成年の子どもを守り、かばう立場にある、その子どもの親、または親に代わる人。「ほごしゃ・が・ 集まっ・て・ 相談する。」

ほこほこ《形容動詞や()、動詞する》 蒸した芋などが、温かく柔らかで、おいしそうな様子。「芋・を・ 蒸し器・で・ ほこほこに・ 蒸す。」「焼い・た・ 芋・も・ ほこほこし・て・ うまい・ぞ。」〔⇒ほくほく〕

ぼこぼこ《副詞と、動詞する》 窪みや穴などがたくさんある様子。「ぼこぼこし・た・ 岩・や・さかい・ 歩きにくい。」

ぼこぼこ《形容動詞や()》 続けざまに思い切り殴りつける様子。「腹・が・ 立っ・た・さかい・ ぼこぼこに・ い・ても・たっ・た。」「体じゅう・を・ ぼこぼこに・ 殴る。」

ぽこぽこ《副詞と》 ①軽い音をたてるように打ち鳴らす様子。また、その音。「太鼓・を・ ぽこぽこ・ 叩く。」②水中から大きな泡などが次々と浮き上がる様子。また、そのときに発する音。「温泉・が・ ぽこぽこと・ 湧い・とる。」

ほこり【埃】《名詞》 舞い上がるほどの細かな粉末や粒子となって飛び散っている、小さなもの。また、それが舞い降りて、たまったもの。「掃除し・とっ・て・ ほこり・が・ 目・に・ 入っ・た。」「車・が・ 走っ・て・ ほこり・が・ たっ・た。」〔⇒ちり【塵】

ほころべ【綻べ】《名詞》 ①衣服や靴下などが破れること。また、そうなったところ。「ズボン・の・ ほころべ・に・ 継ぎ・を・ あてる。」②服などの縫い目が解けて隙間ができること。また、そうなったところ。「糸・が・ 切れ・て・ ほころべ・に・ なっ・とる。」〔⇒ほくろべ【綻べ】、ふくろべ(綻べ)

ほころべる【綻べる】《動詞・バ行下一段活用》 ①衣服や靴下などが破れる。「袖口・が・ ほころべ・てき・た。」②服などの縫い目が解けて隙間ができる。「つくなん・だら・ ズボン・が・ ほころべ・た。」■名詞化=ほころべ【綻べ】〔⇒ほくろべる【綻べる】、ふくろべる(綻べる)

ぽこんと《副詞》 ①ものをたたいたり、何かを投げつけたりしたときに出る鈍い音。「空き缶・を・ 落とし・たら・ ぽこんと・ 音・が・ し・た。」②大きく窪んだり、穴があいたりする様子。また、そのときに出る音。「道・に・ ぽこんと・ 穴・が・ あい・た。」

ほざく《動詞・カ行五段活用》 勝手気ままにしゃべる。「自分・に・ 都合・の・ 良()ー・ こと・を・ ほざい・てけつかる。」◆他人が言うということを悪し様に述べるときに使う言葉である。

ぼさっと《副詞、動詞する》 集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼさっとし・とっ・て・ 計算・を・ 間違え・た。」「ぼさっとし・たら・ こける・ぞ。」〔⇒ぼけっと、ぼさぼさ、ぼんやり、ぼいやり、ぼやっと、ぼやんと、ぼやぼや〕

ぼさぼさ《副詞と、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼさぼさし・とっ・たら・ 車・に・ はねら・れる・ぞ。」②まとまっていたものが、ばらばらに乱れている様子。髪の毛などをきちんと整えていない様子。「寝起き・で・ 頭・の・ 毛・が・ ぼさぼさし・とる。」「筆・の・ 先・が・ ぼさぼさで・ 書きにくい。」⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼんやり、ぼいやり、ぼやっと、ぼやんと、ぼやぼや。⇒ばさばさ〕

ほし【星】《名詞》 ①夜空に、小さく輝いて見える天体。「今日・は・ 雲・が・ かかっ・て・ ほし・が・ 出・とら・ん・なー。」②小さく丸い形の点。「目ー・の・ 中・に・ ほし・が・ できた。」⇒ほっさん(星さん)、おほっさん(お星さん)

ぼし【母子】《名詞》 母親と子ども。「ぼし・ 共に・ 元気や・そーや。」「ぼし手帳」

ほしい〔ほしー〕【欲しい】《形容詞》 手に入れたい。自分のものにしたい。「もー・ ちょっと・ 余計に・ 給料・が・ ほしー。」

ほしい〔ほしー〕【欲しい】《補助形容詞》 ⇒てほしい【て欲しい】《補助形容詞》を参照

ほしか【干鰯】《名詞》 脂肪を絞ったあとの鰯などを干した肥料。「田圃・に・ ほしか・を・ 入れる。」

ほしがき【干し柿】《名詞》 甘くするために、渋柿の皮をむいて干したもの。「正月・に・ 供える・ ほしがき」〔⇒つるしがき【吊るし柿】、つるし【吊るし】

ほしがり【欲しがり】《名詞》 人の持っているものを、何でも欲しそうにする人。「ほしがり・に・ 見せ・たら・ くれ・と・ 言()ー・ぞ。」

ほしがる【欲しがる】《動詞・ラ行五段活用》 人の持っているものを、何でも欲しそうにする。「人・の・ もの・を・ ほしがっ・たら・ あき・まへん。」■名詞化=ほしがり【欲しがり】

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2017年9月12日 (火)

奥の細道を読む・歩く(209)

米騒動、魚津城址、立山遠望

 

 諏訪神社の前のあたりは、海岸に沿ってしんきろうロードが延びています。ここが、蜃気楼の見える大町海岸です。結論を言うと、蜃気楼を見ることはできませんでした。この日の北日本新聞・朝刊27ページに、「富山湾で24日、今年初めて肉眼で見える蜃気楼が出現した。新湊大橋(射水市)の姿が沖合に浮かび上がって見えた。…魚津埋没林博物館は、A~Eの5段階でCランクの蜃気楼に当たるとした。」として、その写真が掲載されています。24日午後1時半ごろの撮影です。

 タテモン行事も蜃気楼も、あちこちに立てられている看板やリーフレットの写真で想像することにしました。

 穏やかな富山湾を眺めながら、海岸の道を歩いていくと、ほどなく米騒動のモニュメントのある大町海岸公園に着きます。船の舳先とそこに積んである米俵の形です。

 米騒動は1918(大正7年)7月のことですから1世紀近く前のことですが、学校の歴史で何度も習ったから頭に刻印されています。半年で米価が1.7倍になり、それが一部商人による米の買い占めが大きな原因になったのです。そんな時、北海道に米を運ぶために蒸気船に積み込みを始めたので、それを阻止しようと集まったのが発端です。

 騒動は8月に富山県内各地に広がり、さらに全国に波及していきました。公園から少し離れたところに「米騒動発祥の地」の碑があり、また旧十二銀行の土蔵造りの米倉も残されています。このあたりに漁師の主婦ら数十人が集まって、積み出しを止めるように要求したのです。米商人が買い付けた米俵は銀行管理の倉に預けられ、そこから船に積み込んでいたということです。

 海岸を離れて東に向かうと、ほどなく大町小学校です。構内に二代目の常盤の松と、上杉謙信の歌碑とが並んでいます。ここは魚津城址でもあります。ここで織田信長と上杉軍が戦ったのは1582(天正10)です。

 商店街を歩いて、富山地方鉄道の電鉄魚津駅に着きます。ここから滑川に向かうことにしますが、滑川方面に向かう電車には時間がありますので、いったん新魚津へ行ってから引き返すことにします。

 高架になっている電鉄魚津駅からは、青空の下に雲もありますが、立山連峰の僧ヶ岳、釜谷山、剱岳などがはっきりと望めます。転換クロスシートの旧・特急型の14000系の普通電車に乗って、折り返しは、京阪電車から移籍の電車です。田植えの時期の田圃を眺めながら、鉄道ファンとしての、のんびりした時間を過ごします。単線ですから行き違いの待ち合わせもありますが、30分弱で、駅裏の小さな停留所という風情の残る滑川に着きました。

 これまで知らなかった町を歩くと、時間を取り戻して、過去にちょっと立ち帰ったような気持ちになれるから嬉しいものです。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (500)    (通算2498回)

日常生活語 「ほ」⑥

 

ぼきぼき《副詞と》 細いものなどが次々と簡単に折れたり、ひびが入ったりする様子。細く折れやすいものを続けて折る様子。また、そのときのやや鈍い音。「木・の・ 枝・を・ ぼきぼきと・ 折る。」〔⇒べきべき、ぽきぽき〕

ぽきぽき《副詞と》 細いものなどが次々と簡単に折れたり、ひびが入ったりする様子。細く折れやすいものを続けて折る様子。また、そのときの鋭い音。「花・が・ 咲い・とる・ 枝・は・ ぽきぽき・ 折っ・たら・ あか・ん。」〔⇒べきべき、ぼきぼき〕

ぼきん【募金】《名詞、動詞する》 多くの人から、寄付金などを集めること。「お寺・を・ 建て替える・ん・で・ ぼきん・を・ 集める。」「震災・に・ 遭()ー・た・ 人・の・ ため・に・ ぼきんする。」「共同ぼきん」

ぼきんと《副詞》 細くて長いものを2つに折ったり、折れたりする様子。また、その鈍い感じの音。「食べ終わっ・た・ 箸・を・ ぼきんと・ 折る。」〔⇒ぼきっと、ぽきっと、ぽきんと〕

ぽきんと《副詞》 細くて長いものを2つに折ったり、折れたりする様子。また、その軽い感じの音。「すねぼん・で・ 枝・を・ ぽきんと・ 折る。」〔⇒ぼきっと、ぽきっと、ぼきんと〕

ぼく【僕】《名詞》 自分自身をす言葉。「あんた・は・ 行っ・ても・ ぼく・は・ 行か・へん・ぞ。」◆やや改まった場合に、男性が使う言葉である。〔⇒あし、あっし、あて、うち【内】、わたい()、わい、わし、わっし()、わたし【私】、わて、おれ【俺】、おら()、おい()

ぼくじゅう〔ぼくじゅー〕【墨汁】《名詞》 ①墨をすった液。「筆・を・ ぼくじゅー・に・ つける。」②すぐ使えるようにした墨色の液体。「ぼくしゅー・なんか・ 使わ・ず・に・ 自分・で・ 墨・を・ すり・なはれ。」

ぼくじょう〔ぼくじょー〕【牧場】《名詞》 牛・馬・羊などを放し飼いにして育てる、広いところ。「ぼくじょー・の・ 牛・を・ 見ー・に・ 行く。」

ボクシング〔ぼくしんぐ〕【英語=boxing】《名詞》 2人の選手が両手にグローブをはめて、正方形のリングの上で互いに相手の上半身を打ち合う競技。「テレビ・で・ ぼくしんぐ・を・ 見る。」〔⇒けんとう【拳闘】

ぼくとう〔ぼくとー〕【木刀】《名詞》 木で、刀の形に作ったもの。「ぼくとー・で・ 叩か・れ・たら・ 竹刀(しない)・より・も・ 痛い。」

ほくとひちせい〔ほくとーひちせー〕【北斗七星】《名詞》 北の空にある、柄杓の形をして並んでいる7つの星。「ほくとひちせー・は・ じっきに・ 見つかる。」

ほくほく《形容動詞や()、動詞する》 蒸した芋などが、温かく柔らかで、おいしそうな様子。「ほくほくし・た・ 芋・を・ 食べ・た。」〔⇒ほこほこ〕

ぼくら〔ぼくらー〕【僕ら】《名詞》①自分たちを指す言葉。「ぼくらー・ 2人・で・ 司会・を・ し・ます。」②遠慮したり卑下したりする気持ちをこめて、自分自身を指す言葉。「ぼくらー・に・は・ 難しー・て・ わかり・まへ・ん。」◆①②ともに、やや改まった場合に、男性が使う言葉である。〔⇒あしら、あっしら、あてら、うちら【内ら】、わたいら(私ら)、わいら(我ら)、わしら、わっしら(私ら)、わたしら【私ら】、わてら、おれら【俺ら】、おらら(俺ら)、おいら(俺ら)

ほくろ【黒子】《名詞》 皮膚の表面にある、黒い小さな点。「親・に・ 似・た・ ところ・に・ ほくろ・が・ ある。」

ほくろう〔ほくろー、ほくろ〕()】《名詞》 円形の頭部や目が大きく、森に住んで夜に活動する鳥。「ほくろー・の・ 鳴き声・は・ 気持ち・が・ 悪い。」〔⇒ふくろう【梟】

ほくろべ【綻べ】《名詞》 ①衣服や靴下などが破れること。また、そうなったところ。「靴下・の・ ほくろべ・を・ 縫う。」②服などの縫い目が解けて隙間ができること。また、そうなったところ。「背中・に・ ほくろべ・が・ でけ・た。」〔⇒ふくろべ(綻べ)、ほころべ【綻べ】

ほくろべる【綻べる】《動詞・バ行下一段活用》 ①衣服や靴下などが破れる。「ほくろべ・た・ シャツ・に・ 継ぎ・を・ 当てる。」②服などの縫い目が解けて隙間ができる。「力・を・ 入れ・たら・ 糸・が・ 切れ・て・ ズボン・が・ ほくろべ・た。」■名詞化=ほくろべ【綻べ】〔⇒ふくろべる(綻べる)、ほころべる【綻べる】

ぼけ【木瓜】《名詞》 春に白や赤などの花が咲き、小さな実を結ぶ、枝にとげのある低い木。「桜・の・ 頃・に・は・ ぼけ・も・ 咲い・とる。」

ぼけ【呆け】《名詞、形容動詞や()》 ①ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「そんな・ こと・も・ 知ら・ん・ ぼけ・かいな。」②頭の働きが鈍くなること。記憶力が減退すること。また、そのような人。「だいぶ・ ぼけ・が・ 進ん・でき・とる。」⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけさく【呆け作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】⇒とぼけ【惚け】

ほげい〔ほげー〕【捕鯨】《名詞》 鯨をつかまえること。「今・は・ ほげー・が・ 難しー・ 時代・に・ なっ・た。」

ほげいせん〔ほげーせん〕【捕鯨船】《名詞》 鯨をとるための設備をそなえて、南氷洋へ出かけていた船。「ほげーせん・は・ 前・から・ 銛(もり)・を・ うつ。」◆「キャッチャーボート【英語=catcher boat】」という呼び方もしていた。

ほげいぼせん〔ほげーぼせん〕【捕鯨母船】《名詞》 南氷洋で鯨をとる何隻もの捕鯨船の中心になる船。「図南丸・や・ 日新丸・と・ 言()ー・ ほげーぼせん・が・ あっ・た・なー。」

ぼけさく【呆け作】《名詞、形容動詞や()》 ぼんやりしていて、頼りないところがあること。鋭さに欠けたり手抜かりが生じたりすること。また、そのような人。「お前・みたいな・ ぼけさく・に・は・ 頼ま・れ・へん。」〔⇒ぬけ【抜け】、まぬけ【間抜け】、あほう【阿呆】、あっぽ【阿っ呆】、だぼ、ぼけ【呆け】、ばか【馬鹿】、ぬけさく【抜け作】、あほうたれ【阿呆垂れ】、あほうだら【阿呆垂ら】、あほんだら(阿呆垂ら)、あほんだれ(阿呆垂れ)、だぼさく【だぼ作】、ぼけなす【呆けなす】、とぼけさく【惚け作】、ばかもん【馬鹿者】、ばかたれ【馬鹿垂れ】

ほけつ【補欠】《名詞》 欠員を補う予備の人。正選手でない人。「ほけつ・で・ 全国大会・に・ 出る。」

ポケツ〔ぽけつ〕【英語=pocketから】《名詞》 洋服や鞄などに付いている、小さな物入れ。「ぽけつ・に・ 飴・を・ 入れ・とる。」〔⇒ポケット【英語=pocket、ぽっぽ、たんたん〕

ぼけっと《副詞、動詞する》  集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼけっとし・とっ・て・ 車・に・ はね・られ・たら・ あか・ん・ぞ。」「親・が・ 急に・ 死ん・で・ どない・ し・たら・ 良()ー・の・か・ わから・ず・に・ ぼけっとし・とる。」〔⇒ぼさっと、ぼさぼさ、ぼんやり、ぼいやり、ぼやっと、ぼやんと、ぼやぼや〕

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2017年9月11日 (月)

奥の細道を読む・歩く(208)

うまい水、タテモン、蜃気楼

 

 『奥の細道』には、「くろべ四十八が瀬とかや、数しらぬ川をわたりて、那古と云浦に出。」と書かれています。「くろべ四十八が瀬」というのは、黒部川の河口近くが、昔は堤防もなく、洪水のときには流れるままに氾濫して幾筋もの瀬を作ったからであろうと言われています。

 『曾良随行日記』の記述は、「人雇テ荷ヲ持せ、黒部川ヲ越。雨ツヾク時ハ山ノ方ヘ廻ベシ。橋有。壱リ半ノ廻リ坂有。昼過、雨聊降晴。申ノ下尅滑河ニ着、宿。暑気甚シ。」ですから行路は順調であったようです。現在の黒部川は広い川幅ですが、川筋はわかれてはいません。

 芭蕉たちは、市振の次は滑川に泊まっています。私たちは黒部市には立ち寄らないで魚津市と滑川市を訪ねます。

 魚津というと、蜃気楼の町ということと、米騒動の発祥地ということとが思い浮かびます。駅前の観光案内所に寄ると、「昨日は蜃気楼が見えたから、今日も見えるかもしれないよ」と嬉しいお達しです。

 魚津駅前には「うまい水」という碑があって、「ほんとうに魚津は水がうまく空気がうまい 長生きしたけりゃ魚津においでうまい空気に水がある」と彫られています。洗足学園魚津短期大学の教授としてこの地に赴任していた池田彌三郎さんの言葉です。傍には水がほとばしり出ています。柄杓がありますから、喉をうるおします。そういえば、黒部川河口にも、黒部川扇状地湧水群というのがあります。

 旧北陸街道を歩いて海岸に向かいます。途中で22メートル道路というのに交差します。魚津も大火があった町です。その教訓から広い道が作られたのでしょうか。

 「たてもん伝承館」というのがあります。タテモン行事についての説明板があります。海岸に面して諏訪神社がありますが、タテモンは諏訪神社の行事です。

 ユネスコの無形文化遺産として「山・鉾・屋台行事」として33件が登録されましたが、そのうちのひとつです。台の中心に高さ約15メートルの心棒を立てて90個ほどの提灯を、全体が三角形となるように飾り付けるのだそうです。台車には車輪がなく橇のようになっているのを引き回すと言います。全部で7基が立てられる、8月初めの行事です。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (499)    (通算2497回)

日常生活語 「ほ」⑤

 

ボールがみ〔ぼーるがみ〕【英語=boardから  紙】《名詞》 藁や木片などを原料にした、黄色っぽい厚紙。「ぼーるがみ・で・ 箱・を・ 作る。」〔⇒ばふんし【馬糞紙】

ボールばこ〔ぼーるばこ〕【英語=boardから  箱】《名詞》 ボール紙や厚紙で作られた箱。「ぼーるばこ・に・ 詰め・られ・た・ お菓子」

ボールペン〔ぼーるぺん〕【英語=ball-point penから】《名詞》 芯の先の小さな球が回転して、芯の中のインクが出るペン。「名前・は・ ぼーるぺん・で・ 書い・てください。」

ボーロ〔ぼーろ〕【ポルトガル語=bolo】《名詞》 小麦粉に卵・砂糖を加えて、軽く焼いた小粒の菓子。「乳(ちち)ぼーろ」

ぼおん〔ぼーん〕《副詞と》 鐘などが低く鳴り響く様子。また、その音。「柱時計・が・ ぼーんと・ 鳴っ・た。」

ほか【他】《名詞》 それとは違うものや人。それ以外のものや人。「動物園・の・ ほか・に・ 水族館・も・ 行き・たい・なー。」「ほか・に・ 好きな・ 食べ物・は・ 何・です・か。」〔⇒よ【余】

ほかけぶね【帆掛け船】《名詞》 帆を張って、風の力を利用して進む船。「昔・は・ ここらー・の・ 海・でも・ ほかけぶね・が・ よー・ 通り・よっ・た・もん・や。」◆和風の船に使うことが多い。〔⇒ほまえぶね【帆前船】、ほまえせん【帆前船】

ほかす【放下す】《動詞・サ行五段活用》 ①そのままの状態で放置する。うち捨てておく。要らないものとして、置いたり投げ出したりする。「こんな・ 所(とこ)・へ・ ごみ・を・ ほかし・たら・ あか・ん・やろ。」「ご飯・を・ 残し・て・ ほかし・たら・ ばち・が・ あたり・まっ・せ。」「原っぱ・に・ 猫・を・ ほかし・た・ 人・が・ ある・ねん。」②手につかんでいたものを、反動を利用して空中に放り出す。手の力で遠くへ飛ばす。「下・で・ 受ける・さかい・ その・ 窓・から・ ほかし・てくれ。」③取り組んでいたことを途中で止めて放棄する。望みが持てなくて、努力することをやめる。「今度・の・ 試験・は・ 難しー・て・ ほかし・た。」

④執着や関心を失って、関係を持たない。「あんな・ やつ・の・ 言()ー・とる・ 意見・なんか・ ほかし・とけ。」◆「ごみ・を・ ほかし・とく。」は、ごみを捨てておくという意味であり、「ごみ・を・ ほっ・とく。」は、ごみを片づけないで、放置しておくという意味である。①②③⇒ほりなげる【放り投げる】①②⇒ちゃいする、ぽいする、ぶつける。①③⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)、ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】②③⇒ほる【放る】⇒なげる【投げる】⇒ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】

ぼかす【暈かす】《動詞・サ行五段活用》 ①色や形などの境目をぼんやりとさせる。「空・の・ 色・を・ ぼかし・て・ 塗る。」②言葉を濁して、はっきりと言わない。「肝腎な・ ところ・を・ ぼかし・て・ 説明し・た・さかい・ 何・の・ こと・やら・ わから・なんだ。」■自動詞は「ぼやける【暈ける】」〔⇒ぼやかす【暈かす】

ぼかすか《副詞と》 ①激しく殴ったり、殴られたりする様子。「頭・を・ ぼかすかと・ やら・れ・た。」②激しく攻撃したり、されたりする様子。「ぼかすか・ ホームラン・を・ 打た・れ・た。」③乱暴な勢いで何かをする様子。「大根・を・ ぼかすか・ 放(ほ)り込む。」〔⇒ばかすか。①②⇒ぽかすか、ぼかぼか、ぽかぽか〕

ぽかすか《副詞と》 ①激しく殴ったり、殴られたりする様子。「ぽかすか・ 殴ら・れ・て・ こぶ・だらけ・に・ なっ・た。」②激しく攻撃したり、されたりする様子。「ぽかすか・ 点・を・ 取ら・れ・て・ 負け・た。」〔⇒ばかすか、ぼかすか、ぼかぼか、ぽかぽか〕

ぼかっと《副詞》 ①大きくまとまって、きれいに割れる様子。気持ちよく割れる様子。「くす玉・が・ ぼかっと・ 割れ・た。」②まとまった部分が抜け落ちる様子。「ぼかっと・ 抜け・とる。」⇒ぽかっと、ばかっと、ぱかっと〕

ぽかっと《副詞》 大きくまとまって、きれいに割れる様子。気持ちよく割れる様子。「ちょっと・ 包丁(ほちょ)・を・ 入れ・たら・ 西瓜・が・ ぽかっと・ 割れ・た。」〔⇒ぼかっと、ばかっと、ぱかっと〕

ほかぶり(頬被り)】《名詞、動詞する》 頭から顔の左右両側などにかけて手拭いなどを巻いて、直射日光が当たらないようにしたり、顔を隠したりすること。「ほかぶりし・た・ 泥棒・が・ 入っ・た。」〔⇒ほおかぶり【頬被り】

ほかほか《形容動詞や()、動詞する》 ものがやわらかくて温かい様子。体が暖まって暖かい様子。「ほかほか・の・ 弁当・を 食べる。」「饅頭・の・ ほかほか・が・ 食い・たい。」「走っ・たら・ 体・が・ ほかほかと・ し・てき・た。」

ぼかぼか《副詞に》 ①激しく殴ったり、殴られたりする様子。「ぼかぼかに・ どつい・ても・た。」②激しく攻撃したり、されたりする様子。「ぼかぼかに・ 点・を・ 取ら・れ・た。」〔⇒ぼかすか、ばかすか、ぼかすか、ぽかぽか〕

ぽかぽか《形容動詞や()、動詞する》 体の中までとても暖かく感じられて、気持ちがよい様子。「今日・は・ ぽかぽかし・て・ 気持ち・が・ よろしー・なー。」「風呂・から・ 上がっ・て・ ぽかぽかし・て・ 牛乳・を・ 飲む。」

ぽかぽか《副詞に》 ①激しく殴ったり、殴られたりする様子。「頭・を・ ぽかぽか・ 叩い・た。」②激しく攻撃したり、されたりする様子。「ぽかぽかに・ ホームラン・を・ 何本・も・ 打っ・た。」〔⇒ぼかすか、ばかすか、ぼかすか、ぼかぼか〕

ほがらか【朗らか】《形容動詞や()》 気持ちや性格が明るく、わだかまりがなく快活な様子。「ほがらかな・ 人・や・さかい・ 話・を・ し・とっ・たら・ こっち・も・ 気持ち・が・ えー。」

ぼかんと《副詞》 ①強く叩く様子。「腹・が・ 立っ・た・さかい・ ぼかんと・ 殴っ・たっ・た。」②急に穴や口が大きく開く様子。「大雨・が・ 降っ・て・ 道・に・ ぼかんと・ 穴・が・ 空い・とる。」〔⇒ぽかんと〕

ぽかんと《副詞、動詞する》 ①強く叩く様子。「背中・を・ ぽかんと・ たたか・れ・た。」②急に穴や口が大きく開く様子。「地震・で・ 道・に・ ぽかんと・ 穴・が・ あい・た。」③驚いたり呆れたりして、ぼんやりしている様子。「大きな・ 鳥・が・ 空・を・ 飛ん・でいく・の・を・ ぽかんと・ 見・とっ・た。」④わけがわからなくて呆然としている様子。「説明・が・ 難(むつか)しかっ・た・さかい・ みんな・ ぽかんとし・とっ・た。」①②⇒ぼかんと〕

ほかんばち《名詞》 顔の脇、耳と口の間のやわらかく、ふっくらとしたところ。「ほかんばち・を・ 叩い・て・ 眠気・を・ 覚ます。」〔⇒ほっぺた【頬っぺた】、ほべた(頬べた)

ぼきっと《副詞》 ①瞬間的に折れたり、ひびが入ったりする様子。また、そのときの鈍い感じの音。「大きな・ 風・で・ 松・の・ 枝・が・ ぼきっと・ 折れ・ても・た。」②細くて長いものを2つに折ったり、折れたりする様子。また、その鈍い感じの音。「干し・た・ もの・が・ 重た過ぎ・て・ 竿・が・ ぼきっと・ 折れ・た。」〔⇒ぽきっと。⇒べきっと。⇒ぼきんと、ぽきんと〕

ぽきっと《副詞》 ①瞬間的に折れたり、ひびが入ったりする様子。また、その鋭い感じの音。「重たい・ もの・を・ 載せ・た・さかい・ 棚・の・ 板・が・ ぽきっと・ 折れ・た。」②細くて長いものを2つに折ったり、折れたりする様子。また、その鋭い感じの音。「食べ・とる・ 途中・で・ 箸・が・ ぽきっと・ 折れる。」〔⇒ぼきっと。⇒べきっと。⇒ぼきんと、ぽきんと〕

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2017年9月10日 (日)

奥の細道を読む・歩く(207)

ドレミファそら日記(38)     2017年4月24

 

7時15分 高田ターミナルホテル発。市内散策。

7時30分 高田小町、高田世界館。(~7時35)

7時45分 小川未明生誕の地。

8時00 旧・今井染め物屋。

8時05分 朝市(四九市場)(~8時30)

8時50分 高田ターミナルホテル着。

9時10分 高田ターミナルホテル発。

9時33分 えちごトキめき鉄道、妙高はねうまライン、高田駅発。普通・直江津行。

9時42分 直江津駅着。

9時45分 えちごトキめき鉄道、日本海ひすいライン、直江津駅発。普通・泊行。

1026分 糸魚川駅着。

1040分 相馬御風旧居。

1045分 駅前海望公園。

1050分 虹の展望台。(1055)

1100分 糸魚川大火跡地。

1105分 塩の道起点。

1110分 糸魚川町道路元標。

1115分 牛つなぎ石。

1120分 経王寺の梵鐘。

1151分 えちごトキめき鉄道、日本海ひすいライン、糸魚川駅発。普通・泊行。

1203分 親不知駅着。

1210分 水上勉「越後つついし親不知」文学碑。

1235分 親不知ピアパーク前。

1245分 親不知インター前。

1305分 大竹沢洞門。

1310分 天険断崖黎明。(1325)

1330分 風波洞門。

1340分 親不知観光ホテル。

1350分 四世代道路展望。(1415)

1420分 如砥如矢。

1425分 親不知コミュニティロード(かつての国道を整備した遊歩道)を歩く。

1435分 天険トンネル入口。

1440分 浄土洞門。

1445分 先ヶ鼻洞門。

1455分 三段滝洞門。

1515分 市振に着く。

1520分 長圓寺。芭蕉句碑。

1530分 弘法の井戸。

1535分 海道の松。

1540分 桔梗屋跡。

1610分 道の駅・市振。(1650)

1714 えちごトキめき鉄道、日本海ひすいライン、市振駅発。普通・泊行。

1728分 泊駅着。

1730 あいの風とやま鉄道、泊駅発。普通・高岡行。

1815分 富山駅着。

1830分 東横イン富山駅前Ⅰ着。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (498)    (通算2496回)

日常生活語 「ほ」④

 

ぼうふざい〔ぼーふざい〕【防腐剤】《名詞》 ものが腐るのを防ぐ薬品。「ぼーふざい・が・ 入っ・とる・ もん・は・ 食い・とー・ない・なー。」

ぼうふら〔ぼーふら〕《名詞》 水たまりなどにいて、体を屈伸させて泳ぐ、蚊の幼虫。「溝・に・ ぼーふら・が・ わい・とる。」

ほうほう〔ほーほー〕【方法】《名詞》 ものごとを達成するために計画的に行う手だてや仕方。「それ・しか・ ほーほー・が・ なかっ・た・ん・かいな。」〔⇒ほう【法】

ほうぼう〔ほーぼー〕【方々】《名詞》 あちらこちら。広い範囲。「ほーぼー・に・ 知り合い・が・ おる。」「もっと・ ほーぼー・を・ 探さ・んと・ 見つから・へん・やろ。」〔⇒ほうぼら〕

ぼうぼう〔ぼーぼー〕《副詞と》 ①火が勢いよく燃える様子。また、その音。「たき火・が・ ぼーぼーと・ 燃え・て・ 広がっ・た・さかい・ びっくりし・て・ あわて・た。」②髪の毛、髭などをやたらに伸ばしている様子。「髭・が・ ぼーぼーと・ 伸び・て・ みっともない。」

ほうほけきょ〔ほーほけきょ〕《名詞》 緑がかった茶色の体で、人家の近くまで来て、早春に美しい声で鳴く鳥。「春・に・ なっ・た・さかい・ ほーほけきょー・が・ 鳴い・とる。」◆幼児語。〔⇒うぐいす【鶯】

ほうほけきょ〔ほーほけきょ〕《副詞と》 鴬が鳴く様子。また、その鳴き声。「木ー・に・ とまっ・て・ ほーほけきょー・と・ 鳴い・とる。」

ほうぼら〔ほーぼら〕《名詞》 あちらこちら。広い範囲。「それ・やっ・たら・ ほーぼら・の・ 店・で・ 売っ・とる。」〔⇒ほうぼう【方々】

ほうめん〔ほーめん〕【方面】《名詞》 ①その辺りの地域。そちらの方の場所。「神戸・の・ ほーめん・は・ 雨・が・ 降っ・とる・みたいや。」②それに関する分野。「美術・の・ ほーめん・が・ 好き・です・ねん。」

ほうもん〔ほーもん〕【訪問】《名詞、動詞する》 挨拶や用事のために、よその家などを尋ねること。「先生・が・ 家庭ほーもん・に・ 来る。」

ぼうや〔ぼーや〕【坊や】《名詞》 ①小さな男の子を表す言葉。「ぼーや・は・ なんぼ〔=何歳〕・に・ なっ・た・ん・かいな。」②世間のことがよくわかっていない、若い男。「まだ・ ぼーや・や・さかい・ 仕事・の・ しんどさ・が・ わかっ・とら・へん。」◆①は、親しんで呼ぶ言葉であって、自分の子どもには使わない。⇒ぼうず【坊主】、ぼん()、ぼんぼん(坊々)

ぼうよみ〔ぼーよみ〕【棒読み】《名詞、動詞する》 抑揚をつけたり間()を置いたりせずに、同じような調子で読むこと。中身を理解しないで、言葉だけを読むこと。「まるで・ お経・みたいな・ ぼーよみ・は・ あか・ん・よ。」

ほうらく〔ほーらく〕(焙烙)】《名詞》 ものを炒ったり素焼きにしたりするために使う、平たくて底の浅い、素焼きの土鍋。「ほーらく・で・ 豆・を・ 炒る。」

ほうらくやき〔ほーらくやき〕(焙烙焼き)】《名詞》 「ほうらく【(焙烙)】」で焼いたような、固焼きの煎餅。「何・も・ おやつ・が・ ない・さかい・ ほーらくやき・でも・ 作っ・たろ・か。」

ほうりつ〔ほーりつ〕【法律】《名詞》 国会の議決によって制定され、国民が従わなければならないとされる、国の決まり。「介護保険・の・ ほーりつ・が・ 変わっ・た。」

ほうれんそう〔ほーれんそー〕【菠薐草】《名詞》 食用にされる、葉は緑色で根元が赤い草。「ポパイ・は・ ほーれんそー・が・ 好き・な・ん・や。」

ほうろう〔ほーろー〕【琺瑯】《名詞》 金属などの表面にガラス質の上薬を塗って焼き付けたもの。「ほーろー・の・ 看板」「木ー・の・ 桶・を・ ほーろー・の・ タンク・に・ 変える。」

ほえる【吠える】《動詞・ア行下一段活用》 ①動物が警戒や合図のために、大きな声で鳴く。「動物園・で・ 虎・が・ ほえ・とる。」②人が泣きわめく。声をあげて泣く。「こまい・ 子ー・が・ ほえ・て・ うるさい。」③人が大きな声で話す。人が遠くまで聞こえるように大声で叫ぶ。「そないに・ ほえ・んと・ 落ち着い・て・ しゃべり・なはれ。」⇒どなる【怒鳴る】、わめく【喚く】

ほおかぶり〔ほーかぶり〕【頬被り】《名詞、動詞する》 頭から顔の左右両側などにかけて手拭いなどを巻いて、直射日光が当たらないようにしたり、顔を隠したりすること。「ほーかぶり・を・ せ・んと・ 陽・に・ 焼ける・ぞ。」「ほーかぶりし・て・ 田圃・の・ 仕事・に・ 行く。」〔⇒ほかぶり(頬被り)

ホーク〔ほーく〕【英語=(fork)】《名詞》 洋食で、食べ物を刺して口へ運ぶ道具。「ほーく・で・ 肉・を・ 食べる。」〔⇒フォーク【英語=fork

ホース〔ほーす〕【英語=hoos】《名詞》 水やガスなどを送るために、ゴムやビニールなどで作った、曲げやすい管。「ほーす・で・ 庭・に・ 水・を・ 撒く。」

ほおずき〔ほーずき〕【酸漿、鬼灯】《名詞》 ①袋のような萼の中に赤い実ができて、それを口に含んで鳴らして遊ぶことができる、夏に花をつける草。「鉢植え・の・ ほーずき」②草花の萼そのもの、またはゴム製で、口の中に入れて鳴らして遊ぶ玩具。「ほーずき・を・ きゅーきゅーと・ 鳴らす。」

ほおたる〔ほーたる〕【蛍】《名詞》 夏の頃に尾のあたりから青白い光を出して飛ぶ、水辺に住む虫。「蚊帳・の・ 中・に・ 捕っ・てき・た・ ほーたる・を・ 放す。」〔⇒ほたる【蛍】

ボート〔ぼーと〕【英語=boat】《名詞》 オールでこぎ進めるものや、エンジンを取り付けたものなどがある、西洋風の小さな舟。「明石公園・の・ 剛ノ池・で・ ぼーと・に・ 乗っ・た。」

ボーナス〔ぼーなす〕【英語=bonus】《名詞》 月ごとの給与とは別に、夏季や年末などに支給される金。ほうびとして与える金品。「今年・の・ ぼーなす・は・ 去年・より・も・ ぎょーさん・ 貰(もろ)・た。」〔⇒しょうよ【賞与】

ほおばる〔ほーばる〕【頬張る】《動詞・ラ行五段活用》 ①ほっぺたが膨らむほどに、口いっぱいに食べ物を入れる。「ほーばっ・た・まま・で・ もの・を・ 言()ー・たら・ 何・ 言()ー・とる・の・か・ わから・へん。」②行おうとしていることが、やや多すぎる状態になっている。仕事の内容が多いので、すべてを扱えない可能性がある。「ちょっと・ ほーばっ・た・ こと・を・ 考え・た・ので・ 全部・は・ でけ・へん・かも・しれ・ん。」〔⇒ほばる(頬張る)

ホーム〔ほーむ〕【英語=plat-formから】《名詞》 駅で、乗客が列車に乗り降りしたり、荷物を積み下ろしたりするために、線路に沿って高く作ってある場所。「ほーむ・に・ 電車・が・ 入っ・てき・た。」「ほーむ・の・ 端・を・ 歩い・たら・ 危ない・ぞ。」〔⇒プラットホーム【英語=plat-form

ホーム〔ほーむ〕【英語=home baseから】《名詞》 野球で、捕手の前に置いてある、五角形をした布団状のベースのこと。「ほーむ・に・ 戻っ・て・ 点・が・ はいっ・た。」〔⇒ほんるい【本塁】

ホームラン〔ほーむらん〕【英語=home run】《名詞》 野球で、打球が外野スタンドに入るなどして、打者が3つの塁を経過して、打席の前の塁まで帰ることができる安打。「ほーむらん・(を・) 打っ・て・ 逆転し・た。」〔⇒ほんるいだ【本塁打】

ボール〔ぼーる〕【英語=ball】《名詞》 スポーツや遊技に使う、ゴムや皮などで作った丸いもの。「野球・の・ ぼーる」「ピンポン・の・ ぼーる」〔⇒たま【球】、まり【毬】、まる()

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2017年9月 9日 (土)

奥の細道を読む・歩く(206)

海道の松、桔梗屋跡、市振の児童

 

 市振ではまず、長圓寺に行きます。「一家に遊女もねたり萩と月」の句碑が、相馬御風の筆によって建立されています。1925(大正14)に作られたものですから風化が進んでいますが、豪快な筆遣いです。そして、「弘法の井戸」を通って、ちょっと引き返して「海道の松」のあったところへ寄ります。

 市振宿の東の入口には、海道の松がありました。西から旅をしてきた人にとっては親不知の寄せ来る波を覚悟しなければならない位置にありますし、東からの人はここまで辿り着いてようやく胸をなで下ろすという役割を果たしていたと思われる松です。写真で見ると、高さおよそ20メートルで、目には優しい枝振りです。ところが近年、強風によって倒れてしまった、ということは訪れる前に既に知っていました。残されているのは切り株で、中心部分が空洞になっています。樹齢200年以上で、倒れても仕方がないような老化が進んでいたのかもしれません。けれども、市振宿の東口の風景が一変してしまったのは残念なことです。仮に、後継の松を植えるにしても、同じ風景を取り戻すまでには、ずいぶんと時間がかかることでしょう。

 それから桔梗屋の跡を通ります。『奥の細道』にも『曾良随行日記』にも桔梗屋という名前は出てきませんが、1856(安政3年)に刊行された俳人・中江晩籟の句集『三富集』に、「市振の桔梗屋に宿る。むかし蕉翁、この宿に一泊の時、遊女も寝たるの旧地なり。」とあるのが拠り所になっていると言います。元禄と安政では160年以上の隔たりがありますが、信頼すべき記述なのでしょうか。その桔梗屋は市振宿の脇本陣でしたが、1914(大正3年)の大火で焼けて、今は跡地が残るのみです。たとえ、言い伝えであれ、「一家に」の句が詠まれた縁の場所があるのは嬉しいと思います。

 駅まではまだまだ歩かなければなりません。市振の町には人の姿は少ないのです。市振関所跡を過ぎて、その隣の小学校の前を通ります。

 芭蕉は遊女の一行に出会いますが、私たちは市振の小学校から下校していく小学生3人に出会って、しばらく一緒に歩きました。人懐こい子どもたちでいろんなことを話してくれます。市振駅よりもっと向こうまで帰るのだそうです。驚いたのは、この小学校の児童は10人に満たないと言います。過疎に向かっている地域のようです。

 町のあちこちには「奥の細道」のPR看板があって句も書かれているのですが、なにしろ市振の句はこどもたちとは無縁の遊女の句です。地元で作られた句を知っているのだろうかと、恐る恐る「一家に…」と口にしてみたら、即座に「遊女もねたり萩と月」という言葉が返ってきました。看板で知っているのではなく、小学校でこの句のことを教えているようです。郷土文学を教えることは、郷土をいつくしむ心を育てることにつながります。

 

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (497)    (通算2495回)

日常生活語 「ほ」③

 

ほうこう〔ほーこー〕【方向】《名詞》 ①ある場所を基準にして、東西南北、前後左右、上下などの向き。おおよそ、それにあたる場所。「駅・を・ 降り・て・から・ ほーこー・が・ わから・ん・よーに・ なっ・た。」②目標としたり向かったりするところ。「自分・に・ 向い・とる・よーな・ ほうこー・の・ 学校・に・ 入り・たい。」〔⇒ほう【方】、ほうがく【方角】

ほうこう〔ほーこー〕【奉公】《名詞、動詞する》 ①人や国のために身を捧げて仕えること。「戦争中・は・ 国・に・ ほーこーせー・と・ 言わ・れ・た・もん・や。」②住み込みで、店などの主人に仕えて働くこと。雇われて、その家業や家事に従事すること。「大阪・の・ 店・に・ 住み込ん・で・ 3年間・ ほーこーし・た。」

ほうこく〔ほーこく〕【報告】《名詞、動詞する》 ものごとの経過や結果などを知らせること。与えられた任務について、その結果を述べること。また、その内容。「出張・の・ ほーこく・を・ する。」

ほうさく〔ほーさく〕【豊作】《名詞》 農作物の出来がよく収穫量が多いこと。特に、米がたくさん収穫できること。「今年・も・ ほーさく・で・ ありがたい・ こと・や。」

ほうさん〔ほーさん〕【硼酸】《名詞》 うがいや消毒などに使うもので、硼素を含んだ粉末や結晶。また、それを水に溶かしたもの。「ほーさん・を・ 溶かし・て・ うがい・を・ する。」

ぼうさん〔ぼーさん〕【坊さん】《名詞》 お寺の住職。出家して仏門に入った人。「ぼーさん・が・ 月参り・に・ 来・てやっ・た。」〔⇒ぼんさん(坊さん)、おじゅっさん(お住さん)、ぼうず【坊主】

ほうじ〔ほーじ〕【法事】《名詞》 故人の追善供養のために命日などに行う仏教の行事。「親父・の・ 3回忌・の・ ほーじ・を・ する。」

ぼうし〔ぼーし〕【帽子】《名詞》 寒暑を防いだり、頭を守ったり、身なりを整えたりするために頭に被るもの。「運動会・で・ ぼーし・の・ 取り合い・を・ し・た。」◆帽子を頭につけることは、「ぼーし・を・ かぶる。」「ぼーし・を・ かむる。」「ぼーし・を・ きる。」と言う。〔⇒シャッポ【フランス語=chapeau、シャッポン【フランス語=chapeau

ぼうじしゃく〔ぼーじしゃく〕【棒磁石】《名詞》 鉄を引きつける性質を持ち、針の指す向きから方位を知る道具で、一直線の長い形をしたもの。「ぼーじしゃく・を・ 糸・で・ ぶらさげ・て・ 北・は・ どっち・か・ 調べる。」

ほうしゃのう〔ほーしゃのー〕【放射能】《名詞》 放射性元素が壊れて変化するときに出すもの。また、そのような現象。「水爆・の・ 実験・で・ 出・た・ ほーしゃのー」

ぼうず〔ぼーず〕【坊主】《名詞》 ①お寺の住職。出家して仏門に入った人。「ぼーず・が・ 歩い・とる。」②小さな男の子を表す言葉。「うち・の・ ぼーず・は・ 小学校・に・ 行っ・てます・ねん。」③頭髪を短く刈ってある頭や、毛のない頭。「バリカン・で・ ぼーず・に・ 刈る。」◆①は、ぞんざいな言い方である。②は、親しんで呼ぶ言葉である。「ぼうや【坊や】」「ぼん【()】」「ぼんぼん【(坊々)】」に比べて、ややぞんざいな感じが伴い、自分の子どもにも使う。⇒ぼうさん【坊さん】、ぼんさん(坊さん)、おじゅっさん(お住さん)⇒ぼうや【坊や】、ぼん()、ぼんぼん(坊々)

ぼうず〔ぼーず〕【坊主】《接尾語》[人を表すものなどに付く] 親しみやあざけりの気持ちを表すために付ける言葉。「ごんたぼーず・が・ ガラス・を・ 割っ・た。」「泣き虫ぼーず」「一年ぼーず」「三日ぼーず」

ぼうすい〔ぼーすい〕【防水】《名詞》 水が漏れたりしみこんだりしないようにすること。また、そのようにしたもの。「屋上・の・ ぼーすい・の・ 工事・を・ する。」「ぼーすい・の・ 時計」

ぼうずがり〔ぼーずがり〕【坊主刈り】《名詞、動詞する》 男子の頭髪を短く刈ること。また、そのような頭。「小学校・の・ 時・は・ みんな・ ぼーずがり・やっ・た。」〔⇒まるがり【丸刈り】

ほうせき〔ほーせき〕【宝石】《名詞》 光沢や色彩などが美しくて珍重され、産出量が少ない、金属ではない鉱物。「ダイヤモンド・の・ ほーせき」

ぼうせん〔ぼーせん〕【棒線】《名詞》 まっすぐに引いた筋。「間違え・た・ん・で・ ぼーせん・を・ 引ー・て・ 書き直す。」〔⇒ぼう【棒】

ほうせんか〔ほーせんか〕【鳳仙花】《名詞》 夏から秋に赤・白・桃色などの花を下向きにつけ、熟した実に触れると皮がはじけて飛び散る草花。「工場・の・ 周り・に・ ほーせんか・が・ 植わっ・とる。」

ほうそう〔ほーそー〕【放送】《名詞、動詞する》 ①電波などを使って、テレビ、ラジオなどの番組を送ること。「夜中じゅー・ テレビ・が・ ほーそーし・とる。」②拡声装置を使って多くの人に音声を伝えること。「拡声器・で・ 村じゅー・に・ ほーそーする。」

ほうそう〔ほーそー〕【疱瘡】《名詞》 高熱と赤い発疹が出る、ウイルスによって伝染する病気。天然痘。「ほーそー・に・ かかっ・たら・ 困る・ぞ。」

ほうそうきょく〔ほーそーきょく〕【放送局】《名詞》 ①テレビやラジオなどの番組を制作し、電波などを発射するところ。「昔・は・ 須磨・に・ ほーそーきょく・が・ あっ・た。」②噂などをまき散らす人。「あの・ ほーそーきょく・に・ 言ー・たら・ みんな・に・ 知ら・れ・てまう・ぞ。」⇒きょく【局】

ほうたい〔ほーたい〕【包帯】《名詞》 傷口などを覆うために巻く、布やガーゼなどで作った細長いもの。「でぼちん〔=額〕・に・ ほーたい・を・ 巻い・たり・し・て・ どない・ し・た・ん・や。」

ほうだい〔ほーだい〕【放題】《接尾語》[動詞の連用形や助動詞「たい」の終止形に付く] 思う存分に何かをする様子を表す言葉。また、なすがままにさせて放置するということを表す言葉。「言いたいほーだい・に・ 言()ー・とる。」「食いほーだい・で・ 2千円・や。」「草・が・ 伸びほーだい・に・ なっ・とる。」

ぼうたかとび〔ぼーたかとび〕【棒高跳び】《名詞、動詞する》 助走をして、棒を使って、高い横木を跳び越す、陸上競技の種目。「ぼーたかとび・は・ 向こー側・の・ マット・の・ 上・に・ 落ちる・ こと・に・ なっ・とる。」

ほうちょう〔ほーちょー、ほーちょ〕【包丁】《名詞》 食べ物や、その材料を切るのに使う、平たくて薄い刃物。「ほーちょー・で・ 餅・を・ 切る。」〔⇒ほちょ(包丁)

ほうねん〔ほーねん〕【豊年】《名詞》 米などの穀物がよく実り、収穫の多い年。「今年・は・ ありがたい・こと・に・ ほーねん・やっ・た。」

ぼうねんかい〔ぼーねんかい〕【忘年会】《名詞》 年末に、その年の苦労などを忘れるために行う宴会。「明石・の・ 中華料理屋・で・ 会社・の・ ぼーねんかい・を・ する。」

ほうび〔ほーび〕【褒美】《名詞》 褒めて与える品物や金、または、表彰状。「泥棒・を・ つかまえ・て・ ほーび・を・ 貰(もろ)・た。」

ぼうふう〔ぼーふー〕【暴風】《名詞》 荒れ狂って、激しく吹く風。「台風・が・ 近づい・て・ 朝・から・ ぼーふー・が・ 吹い・とる。」

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2017年9月 8日 (金)

奥の細道を読む・歩く(205)

虚構としての恋風情

 

 やっと「奥の細道」の文章を引用することができます。越後路のことを書いて「荒海や佐渡によこたふ天河」と書いた、その次がこの文章です。

 

 「今日は、親しらず子しらず・犬もどり・駒返しなど云、北国一の難所を越てつかれ侍れば、枕引よせて寝たるに、一間隔て面の方に、若き女の声二人斗ときこゆ。年老たるをのこの声も交て物語するをきけば、越後の国新潟と云所の遊女成し。伊勢参宮するとて、此関までをのこの送て、あすは古郷にかへす文したゝめて、はかなき言伝などしやる也。『白浪のよする汀に身をはふらかし、あまのこの世をあさましう下りて、定めなき契、日々の業因、いかにつたなし』と物云をきくきく寝入て、あした旅立に、我々にむかひて、『行方しらぬ旅路のうさ、あまり覚束なう悲しく侍れば、見えがくれにも御跡をしたひ侍ん。衣の上の御情に、大慈のめぐみをたれて、結縁せさせ給へ』と泪を落す。不便の事には侍れども、『我々は所々にてとゞまる方おほし。只人の行にまかせて行べし。神明の加護かならず恙なかるべし』と云捨て出つゝ、哀さしばらくやまざりけらし。

   一家に遊女もねたり萩と月

曾良にかたれば、書とゞめ侍る。」

 

 市振は親不知の難所を越える拠点のような場所にありますから、宿場として繁栄していたと思われます。いろんな人たちが宿場を利用したはずですから、遊女が混じっていても不思議ではないでしょう。

 夜、遊女たちの会話が漏れ聞こえてきてその境遇がわかり、翌朝、遊女たちから見え隠れにでも後を付いていきたいと言われ、それを断ったという話です。

 市振での出来事は虚構だろうというのが大方の見方ですが、もし、市振のくだりがなかったら…。「奥の細道」に記される俳句は「荒海や佐渡によこたふ天河」の次が「わせの香や分入右は有磯海」になります。あまりにも長い空白になるから、どこかで文章や句を加えておくべきでしょう。

 それに、「奥の細道」には女性にまつわるような話はありません。連句の取り合わせのことを考えたら、この紀行文もどこかに華やいだ部分があってもよいはずです。「恋」の内容は、仮に虚構であっても、前半に置くのは早過ぎます。中盤までは歌枕を訪ねる旅という色合いが強く出ています。

 尾花沢や酒田などには知人と出会ったりする話があり、金沢や福井にもそれがあります。旧知の人との関わりが少ない地域は越後路ということになります。市振でなければならない理由はありませんが、「親しらず子しらず・犬もどり・駒返しなど云、北国一の難所を越てつかれ」た状況で、女の人たちの会話を聞くともなく聞くというのは、文章表現上は自然な成り行きです。「奥の細道」の旅も終わりが近づき、歌枕のこともほぼ終えて、肩の荷が軽くなりつつあったのでしょう。言葉を凝縮して文章を綴ってきた芭蕉であるのですが、市振の段は言葉を節約することなく、ゆったりと文章を書き連ねています。

 「一家に遊女もねたり萩と月」の句は、遊女と会話を交わす前夜のことを詠んでいます。みすぼらしい姿をした自分たちと同じ宿に可憐な遊女も泊まっているようだ、折しも庭の萩には月が清らかな光を投げかけている、というのが句の内容です。互いに無縁の境遇にいるような者どうしが偶然にも一夜の宿を同じくしているということを、人の世のひとつの有様とみているのでしょう。

 

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (496)    (通算2494回)

日常生活語 「ほ」②

 

ボイラー〔ぼいらー〕【英語=boiler】《名詞》 工場などで、湯を沸かしたり蒸気を起こしたりする装置。「風呂屋・の・ 大きな・ ぼいらー」

ほいろ【火色】《名詞》 強い熱によって起こる、布や布団などの焼け焦げや変色。火気でほのかに焼けた色になったもの。「炬燵・が・ 強ー・て・ 布団・に・ ほいろ・が・ いっ・た。」

ポイント〔ぽいんと〕【英語=point】《名詞》 鉄道線路の分かれ目で、車両を別の線路に入れる仕掛け。「ぼいんと・を・ 切り替える。」

ぽいんと《副詞》 大きくはないものを、無造作に放り出したり、投げたりする様子。「石・を・ 沖・へ・ ぽいんと・ ほる。」〔⇒ぽいと、ぽんと〕

ほう〔ほー〕【方】《名詞》 ①ある場所を基準にして、東西南北、前後、左右、上下などの向き。おおよそ、それにあたる場所。「上・の・ ほー・に・ 気・を・ 付け・てください。」「向こう・の・ ほー・を・ 探し・てみ・ます。」②目標としたり向かったりするところ。「音楽・の・ ほー・に・ 進み・たい・と・ 考え・とる。」③ものを分けたときの一つや、一かたまり。「あんた・は・ どっち・の・ ほー・を・ 取り・ます・か。」④分けたときに、そのものが属する側。「クラス・で・は・ 背ー・は・ 高い・ ほー・や・ねん。」⑤占いなどにおける吉凶の場所。「そっち・は・ ほー・が・ 悪い・さかい・ こっち・へ・ 行き・まっ・さ。」①②⑤⇒ほうがく【方角】①②⇒ほうこう【方向】