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2017年11月19日 (日)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (568)    (通算2566回)

日常生活語 「や」⑤

やける【自棄る】《動詞・カ行下一段活用》 ものごとが思うようにならなくて、どうにでもなれという気持ちになる。集中したり戦ったりしようとする気持ちを失う。「なんぼ・ し・ても・ 勝た・れ・へん・ので・ やけ・ても・た。」■名詞化=やけ【自棄】

やご《名詞》 池などにすむ、とんぼの幼虫。「やご・が・ いっぱい・ うようよし・とる。」

やごう〔やごー〕【屋号、家号】《名詞》 ①商店などに付ける名前。「看板・に・ 書い・てある・ やごー」②昔から互いに呼び慣わしている、一般の家の名前。「うち・の・ やごー・は・ せーはったん・(と・) 言()ー・ねん。」

■江井ヶ島の「ふるさとの文化を学ぶ会」が発行した『島のみぶくろ』第5号には、5ページにわたって、「ひがっせの家号」「にっせの家号」「ひがしじまの家号」「もりの家号」「にしじまの家号」が、それぞれの地域の地図に書き込んだ形で載っている。「ひがっせ」は東江井、「にっせ」は西江井、その他は東島、森、西島のことである。

 そのうちの「にしじまの家号」地図には40近い名前が挙げられている。その家号を、いくつかに分類してみる。一つ一つの家号の由来を確かめたわけではないから、間違っているかもしれない。

 まず、人の名前(先祖の名前)に基づくと思われるものを、五十音順に列挙する。「くろべはん」「ごえはん」「こさやん」「じゅうべはん」「しょうやん」「せいはっつぁん」「せえべはん」「そうべはん」「たろべはん」「たんちゃん」「にさやん」「はちべはん」「はっちょみさん」「まごべはん」「もよみさん」「よんちゃん」である。「はんだいはん」「まさかど」もここに加わるのかもしれない。「きし」は古岸(こぎし)という苗字の省略形である。

 次に、家業に由来すると思われるものを、やはり五十音順に並べる。「うえきや」「おいしゃはん」「かさや」「こんや」「さかば」「すりばちや」「せともんや」「とふや」「はこや」「わたや」である。順に、植木屋、医者、笠屋(傘屋)、紺屋、酒場(酒造業)、擂り鉢屋(窯業)、瀬戸物屋、豆腐屋、箱屋、綿屋と考えられる。「しんば」は新しい酒場かもしれない。

 関連して、店の屋号と思われるものに「いちばや」「かわさきや」「しなのや」がある。「かわじん」というのも屋号かもしれない。

 「アメリカはん」は洋風の住まいの一家をそのように呼んだもの、「てらまえ」は極楽寺の前の家、「やまのうえ」はちょっと高い位置に建っている家、「たんぼなか」は田圃の中の家のようである。珍しい呼び名は「いんきょ」(隠居)である。

 この地図には書かれていないが、「てら」(寺=極楽寺)、「とこや」(床屋)、「みせ」(店=八百屋)という呼び名もあった。

やこされ【副助詞】 言っていることの特定の部分を強調するために使う言葉。だからこそ。「親・やこされ・ お前・の・ こと・を・ 心配する・ん・や・ぞ。」◆古典文法の「こそ…あれ」という係り結びに由来する言葉である。

やさい【野菜】《名詞》 副食にするために、畑などで育てる植物。「日照り・で・ やさい・の・ 値段・が・ 高(たか)・ なっ・た。」〔⇒あおもん【青物】

やさがし【家捜し】《名詞、動詞する》 家の中をくまなく探すこと。「やさがしし・た・けど・ 保険・の・ 証書・が・ 出・てこ・ん。」

やさしい〔やさしー〕【優しい】《形容詞》 ①穏やかでおとなしい。上品で美しい。その人に対して警戒心を感じることがない。「やさしー・ 人・や・さかい・ 大きな・ 声・で・ 怒っ・たり・ せー・へん。」「やさしい・ 感じ・が・ する・ 絵ー」②他人に対する思いやりがある。態度や性格などが素直である。「もー・ ちょっと・ やさしー・に・ 教()せ・てくれ・へん・か。」

やし【椰子】《名詞》 大きな葉が幹の頂に群がってはえる、熱帯地方の背の高い木。「南太平洋・の・ 島・の・ やし・の・ 木」

やじ【野次】《名詞》 人の言動に対して、大声でからかったり冷やかしたりすること。また、その言葉。「阪神・が・ 負け・たら・ 甲子園球場・の・ やじ・は・ ものすごい・ もん・や。」

やじうま【野次馬】《名詞》 自分に関係のないことについて、のぞき込んだり騒ぎ立てたりするような人。「火事・を・ 見・に・ 行く・ やじうま・が・ ぎょーさん・ おる。」

やしき【屋敷】《名詞》 ①家が建っている一区切りの土地。敷地。「うち・の・ やしき・は・ 狭い・ねん。」②広い敷地に建つ立派な構えの家。「ごっつい・ やしき・に・ 住ん・どる・ 人」

やしなう【養う】《動詞・ワア行五段活用》 子どもなどをはぐくんで育てる。人や動物の生活の面倒を見る。扶養する。「安い・ 給料・で・ 家族・を・ やしなう・の・は・ しんどい・ こと・や。」「犬・を・ やしなう。」■名詞化=やしない【養い】

やしょく【夜食】《名詞》 夕食の後、夜遅くなってとる簡単な食事。「やしょく・に・ ラーメン・を・ 食べる。」

やじるし【矢印】《名詞》 方向、道順などを教えるために、矢の形を書いて示したもの。「会場・まで・の・ 道筋・の・ 曲がり角・に・ やじるし・を・ 書い・た・ 紙・を・ 張っ・とく。」

やすあがり【安上がり】《形容動詞や()》 値段や費用が安くて済むこと。「良()ー・ 店・が・ あっ・た・さかい・ 今日・の・ 昼飯代・は・ やすあがりやっ・た。」

やすい【易い】《形容詞》 ①内容の理解がすぐにできて、手間がかからない。「やすい・ 問題・や・さかい・ 時間・が・ かから・へん。」「やすい・ 言葉・で・ 説明し・てある。」②自分の力からすれば、行うことが容易である。大した努力をしなくても、そのことを行うのは簡単である。「話・を・ まとめる・の・は・ やすい・ こと・や。」③簡単明瞭で無理なく取り組める。「書類・の・ 書き方・は・ やすかっ・た。」■対語=「むつかしい【難しい】」⇒なやすい【な易い】、ぼろかす【襤褸滓】、ぼろくそ【襤褸糞】

やすい【安い】《形容詞》 値段が張らない。予想していたよりも金がかからない。「野菜・の・ 値段・が・ やすー・ なっ・てき・て・ ありがたい。」■対語=「たかい【高い】」

やすい【易い】《接尾語》〔動詞の連用形に付く〕 ①ものごとを楽々と行うことができるという意味を表す言葉。「読みやすい・ 本」「答え・が・ 出しやすい・ 問題」②気持ちの上で、そうすることに抵抗感がないという意味を表す言葉。「来やすい・ 店」「話しやすい・ 人」「何・でも・ 相談しやすい・ 友だち」③そのような可能性が高いという意味を表す言葉。「燃えやすい・ 木」「雨・が・ ふりやすい・ 空模様」「割れやすい・ コップ」「曇りやすい・ ガラス」■対語=「にくい【難い】」

やすいめ〔やすいめー〕【安いめ】《名詞、形容動詞や()》 ものの値段が少し安いこと。比較的安いこと。「玉葱・は・ 去年・より・ ちょっと・ やすいめーに・ なっ・とる。」■対語=「たかいめ【高いめ】」〔⇒やすめ【安め】

やすうり【安売り】《名詞、動詞する》 普通よりも安い値段で売ること。「八百屋・が・ やすうりし・とる。」

やすっぽい【安っぽい】《形容詞》 ①品質がよくなくて、いかにも値段が低いように見える。「やすっぽい・ 鞄」②品格がなく軽々しい。「あんな・ こと・ 言()ー・たら・ 人間・が・ やすっぽー・ 見える。」

やすみ【休み】《名詞》 ①仕事や活動などを止めること。心や体を楽にして休憩や休息をすること。「20分間・の・ やすみ・を・ とる。」②商店などが営業しないこと。「せっかく・ 行っ・た・のに・ デパート・は・ やすみ・やっ・た。」②勤務先や学校などが通常のことを行わないこと。「台風・で・ 学校・が・ やすみ・に・ なっ・た。」④都合によって、勤務先や学校などに行かないこと。「しいどい・さかい・ 今日・は・ やすみ・に・ する。」

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