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2018年1月 8日 (月)

奥の細道を読む・歩く(224)

浅野川と秋・鏡花

 

 近江町市場を通り抜けて、彦三大通りを通っていくと、浅野川の彦三大橋に出ます。この橋を渡ってから右に折れて入ると、古い飴屋があって俵屋と書いてあります。麩料理の店などもあります。

 ゆっくり歩いていても、すぐに、ひがし茶屋街に着きます。重要伝統的建造物群保存地区です。旧涌波家主屋、茶屋建築の志摩、などなどがあって、落ち着いた一画です。土産物屋飲食の店が多いようです。遠足か旅行かの中学生や高校生も行き交っています。大きな声も出さず、ゆっくりと歩いています。

 その中に、加賀棒茶・喫茶「一笑」という店もありますが、「奥の細道」に「一笑と云ものは、此道にすける名の、ほのぼの聞えて、世に知人も侍しに、去年の冬早世したりとて、其兄追善を催す」とある「一笑」に因んだものでしょう。

 豪快な流れから犀川が「男川」と呼ばれるのに対して、浅野川は「女川」と呼ばれているそうですが、川のそばに徳田秋聲記念館があります。企画展は、秋聲の長男、徳田一穂の「父への手紙」展です。一穂の生い立ちは、秋聲の出世作といわれる小説「黴」に詳しく描かれています。記念館の2階の窓からは、浅野川や梅ノ橋の様子などが広がっています。

 梅ノ橋を渡るまでの浅野川沿いには「秋聲のみち」という愛称がつけられていますが、橋を渡ると「鏡花のみち」になります。川沿いに「瀧の白糸碑」があって、鏡花の出世作「義血侠血」の主人公の像があるのです。近くに歌謡曲「友禅流し」の歌詞碑もあります。川に沿って松の並木が続きます。並木町という地名です

 金沢の三文豪として称えられているのは、徳田秋声、泉鏡花、室生犀星ですが、犀星はまだ登場してきません。

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