« 奥の細道を読む・歩く(225) | トップページ | 奥の細道を読む・歩く(227) »

2018年1月10日 (水)

奥の細道を読む・歩く(226)

犀星のみちから、静音の小径へ

 

 兼六園から下ってきて、犀川のほとりに到ると、高浜虚子・年尾父子句碑があります。「北国の時雨日和やそれが好き 虚子」と「秋深き犀川ほとり蝶飛べり 年尾」とが一つの石に刻まれています。詠まれた季節を一致させているのは、父子が伴っての旅であったのでしょうか。

 このあたりは「犀星のみち」と呼ばれていて、室生犀星文学碑もあります。「あんずよ  花着け  地ぞ早やに輝けり  あんずよ花着け  あんずよ燃えよ」が刻まれています。

 桜橋で犀川を渡り、坂を上って寺町寺院群に向かいます。ここには70に及ぶ寺社がありますから、寺を離れるとまた寺、小道を抜けるとまた寺、というような風情です。静音(しずね)の小径と呼んでいるようですが、観光客の足さえなければ、静かなたたずまいが広がっています。

 長久寺に芭蕉の句碑があります。「ある草庵にいざなはれて」という言葉に続いて、「秋涼し手毎にむけや瓜茄子」の句が彫られています。

 秋のすがすがしい空気の中で、瓜や茄子は自分自分の手で皮をむき、いただくことにしよう、という句趣です。ある草庵とは、犀川のほとりの一泉亭だと言われています。

 この辺りは寺町台とも呼ばれ、寺町鐘声園という庭でしばらく休憩します。

|

« 奥の細道を読む・歩く(225) | トップページ | 奥の細道を読む・歩く(227) »