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2018年1月24日 (水)

奥の細道を読む・歩く(240)

越の松とは、どれなのか

 

 係の人に案内されて、ゴルフクラブに来ている人たちを横目に海岸に向かって歩きます。ここから先は自分で行くようにと指示をされてから、しばらく歩くと松林の向こうに真っ青な海が見えてきます。段丘になっていて、海からは高い位置であることがわかります。

 海岸に近づいたところで左に折れて少し行くと、「奥の細道汐越の松遺跡」という石柱があり、木の札も立っています。右横の小さな祠には仏像がおさまっています。

 碑の向こうに、枯れた古い木が横たえられています。木と言っても残骸のようなものです。松の木はたくさん立ち並んでいるのですが、わざわざ朽ちた古木が横たえられているということは、これが汐越の松だという意思表示のように思われます。

 ただし、汐越の松は、一本の松のことなのか、数本あるいは数十本の松のことなのか、いろいろな説があるようですが、特定の一本というわけではないようです。西行の歌に詠まれているような情景が特定の一本で見られたということではないでしょう。この辺りは強い風にさらされるのでしょうか、巨木は見当たりません。

 崖の下に広がる日本海はあくまで青く澄んでいます。崖の下まで、背の低い木や草が続いていますから、西行が目にしたのは、もっと下の方にある松であったのかもしれないと思ったりします。芭蕉はもちろんですが、西行もあちらこちらの地に足を運んでいるのだなあと感心します。

 ゴルフクラブでいただいたリーフレットには、越前海岸国定公園、北潟湖などの文字はありますが、汐越の松のことは何も書かれていないのが残念なことでした。

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