« じいさまはヤマへしばかりに -明石日常生活語辞典を作るということ-⑧ | トップページ | 奥の細道を読む・歩く(224) »

2018年1月 7日 (日)

じいさまはヤマへしばかりに -明石日常生活語辞典を作るということ-⑨

()自分の命との兼ね合い

 

 辞典を作るための入力作業を続けてきて、いつでも全体を出力できる段階までに到達しているのですが、ここ数年間は記述しているものの加除修正を繰り返しています。大体は記述を加えたり、より望ましい用例に取り替えたりするようなことを行っています。この作業は長く続ける方がよいと思っていますが、一方で、自分の命の長さとの兼ね合いで、どこかで終了しなければならないと思います。時間の限界が迫っていると言うべきかもしれません。

 どこで踏ん切りをつけたらよいのかはわかりません。満足感というか、完成した思いというか、そういうものがなくても、ある段階で区切りをつけるしかありません。未完成で終わるよりは、不十分でも形として残しておきたいという気持ちがあるのです。

 実際に「明石日常生活語辞典」として現在までに記述している量は、1行を40文字として入力して、5万5000行を超えています。

 もちろん、全国共通語と同じ言葉は多いのですが、それは、全国共通語と同じ形の言葉も使っているという事実をきちんと記録していることでもあります。

 このような手作業で行っている記述は、パソコンを駆使して数量的に処理する研究などとは無縁のものです。もとよりすべての語彙を集めきれたとは思っていませんが、ある程度のものを記録できたというのが、現在の段階での思いです。

 

 ◆この文章は、2017年5月12日に関西大学で開催された日本方言研究会の第104回研究発表会で発表した内容をもとに、そのときの発表とはやや異なった方向から書き改めたものです。

|

« じいさまはヤマへしばかりに -明石日常生活語辞典を作るということ-⑧ | トップページ | 奥の細道を読む・歩く(224) »