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2018年2月16日 (金)

奥の細道を読む・歩く(263)

羽黒山の麓

 

 「奥の細道」は、立石寺、大石田、最上川、羽黒山、月山、湯殿山という順で歩いています。私たちもなるべくその順序で辿りたかったのですが、月山と湯殿山は標高も高く、夏の間しか登ることができません。バスが運行される期間が限られています。後回しにしていた出羽三山を、7月下旬に敢行することにしました。

 芭蕉が羽黒や月山に泊まったのは、旧暦6月3日から9日まで、この年の旧暦を新暦に直すと、7月19日から25日までです。当時の山登りにどのような制約があったのかはわかりませんが、出羽三山にさしかかったのは、山に登るのに望ましい時期でした。羽黒では幾夜も泊まっていますが、月山と湯殿山を歩いた途中は、月山で1泊しているだけです。

 3泊4日の私たちの計画は、羽黒山麓、湯殿山参籠所、鶴岡市内にそれぞれ1泊です。関西から鶴岡を往復するのにはずいぶん時間がかかります。東海道新幹線、上越新幹線を経て、新潟から在来線の特急を利用しますが、その移動だけでほぼ一日が必要です。

 ところで、山に登るための装備は、特別なことはしません。これまでの旅支度に、防寒の要素を少し加えるという程度です。芭蕉が登ったのだからと高をくくっているわけではありませんが、この時期は登山者とともに修行のために山へ行く人も多いはずです。日程的に少し苦しいことは覚悟の上で、月山から湯殿山へのルートを辿るつもりです。

 「奥の細道」は、「六月三日、羽黒山に登る。…」という文章と、「八日、月山にのぼる。…」という文章に分かれていますが、私たちは月山・湯殿山を歩き終えてから羽黒山上に立ち寄るつもりですから、「奥の細道」の引用も逆転させます。

 前日までの強雨の影響だと思いますが、羽越線の特急が、新潟を出たところでのろのろ運転や停車を繰り返しましたので、鶴岡からのバスに遅れはしまいかとはらはらしたのですが、なんとか間に合いました。

 鶴岡駅前から羽黒までのバスは45分ほどですが、山深いところを走るわけでもなく、ごく普通の田園や集落を縫って、羽黒荒町に着きます。泊まるのはかつて宿坊であり、今は旅館となっているところです。車中で一日を過ごしましたが、2日目からが山登りになります。

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