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2018年2月26日 (月)

奥の細道を読む・歩く(273)

長山重行宅跡と内川乗船地跡

 

 今回の3泊4日の旅は、出羽三山が大きな目的でしたが、帰りに鶴岡の町を見て回ります。

 「奥の細道」では鶴岡のことを「羽黒を立て、鶴が岡の城下、長山氏重行と云もののふの家にむかへられて、誹諧一巻有。左吉も共に送りぬ。川舟に乗て、酒田の湊に下る。」と書いています。

 鶴岡駅前から歩いて向かった最初の目的地は日枝神社です。赤い鳥居をくぐってから、右手の小さな橋を渡ると、「珍しや山をいで羽の初茄子」の芭蕉句碑があります。山(出羽三山)を出たばかりの私は、珍しい出羽の初茄子でもてなされている、という意味です。「いでは」には、出たとたん(出で端)という意味と、出羽(いでは)の地名との掛詞です。鶴岡周辺は小粒の民田茄子の産地だそうです。

 神社から近いところに庄内藩士の長山重行宅跡があります。狭い場所が小公園のようになっていて、芭蕉滞留地の石碑と「珍しや…」の句碑とがあります。「長山氏重行と云もののふの家にむかへられて、誹諧一巻有。」とあるように、重行宅で歌仙を巻き、ここに3泊してから、川舟で酒田に向かいます。

 すぐ近くに内川の細い流れがあって乗船地跡があります。ここからは「川舟に乗て、酒田の湊に下る。」という旅です。酒田までは7里ほどで、ほぼ半日の行程です。

 芭蕉にまつわるところはそれでお終いですが、その後は内川河川公園を経て、鶴ヶ岡城五日町口木戸跡、豪商の旧風間家住宅・丙申堂などを通ります。鶴岡公園に入って庄内神社、藤沢周平記念館、大宝館、致道博物館などのあたりを歩きますが、時間の関係で中に入ることはしません。駆け足のように歩いた鶴岡市内ですが、それでも城下町の風情はじゅうぶん堪能できました。

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