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2018年7月25日 (水)

言葉の移りゆき(95)

他の学校の「別校」と統合

 

 その記事の見出しを見たとき、北海道には「別」という文字を使う地名があるから、そういう名前の学校だろうかと思いました。愛別、芦別、江別、然別、士別、登別、女満別、紋別、……。けれども、これらは地名の後ろの文字が「別」なのであって、前に「別」の文字がある地名は思い浮かびません。

 その見出しは次のような言葉でした。

 

 「最後の夏」誇りを持って / 部員15 卒業生や家族に勝利を / 来春別校と統合する函館西

 (朝日新聞・大阪本社発行、2018年6月23日・夕刊、3版、10ページ、見出し)

 

 1952年に春夏連続で甲子園に出場した函館西高校が、来年の春に「別の学校」と統合されるというニュースです。

 見出しを見るだけで記事のおおよその内容は推測できます。学校の統廃合のニュースはしばしば目にします。函館西高校が「別〇高校」と統合されるというように感じ取りました。

 他の会社は「他社」であり、他の図書館は「他館」であり、他の学校は「他校」です。「別社」と言えば、分社して出来た別の会社を連想します。「別館」は本館とは異なる建物のことだと思います。「別校」という言葉は見たことがありませんが、分校のことを意味しているかもしれませんし、同一系列校の別の学校のことかもしれないと思うのが、自然な解釈というものでしょう。

 記事の中に「別の学校」という言葉があったとしても、見出しで短く「別校」とするのは、あまりにも短絡的な言葉遣いであると感じました。

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