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2018年8月 3日 (金)

言葉の移りゆき(104)

「せんしゅう」という言葉の漢字は?

 

 さて、問題です。次の文章の「せんしゅう」という言葉を漢字に直してください。また、この「せんしゅう」というのはどういう意味でしょうか。

 

 日本語指導が必要な小中高校生らが9275人(16年5月1日)と全国で最も多い愛知県。国立の愛知教育大は昨年度、小学校の教員養成課程に日本語教育せんしゅうを設けた。今年度は「外国人児童生徒支援教育」を必修化。2年生約900人全員が前期に履修する。

 (朝日新聞・大阪本社発行、2018年7月10日・朝刊、10版、29ページ、山下知子。ただし、せんしゅう は漢字で書かれている。)

 

 小学校教員養成課程に、日本語教育に関して、あるコースが設けられたということだろうと思います。日本語教育を専門に学ぶコースができたのかなぁと、漠然と感じ取りました。

 ところで、『広辞苑・初版』で見ると、「せんしゅう」は、千秋、先週、専修、泉州、撰修、撰集、選集、薦羞、の8語しか載っていません。このうち、「撰修」は、撰述すること、編集すること、という意味です。上の文脈で該当しそうなのは、専修ぐらいしか見当たりません。

 上の文章は、専攻コース(科目)のこととか、選択コース(科目)のことだろうと推測します。その場合、「せんしゅう」の「せん」は、それを専門にするという「専」か、それを選択するという「選」のどちらかでしょう。

 また、「せんしゅう」の「しゅう」は、それを学習するという「習」か、それを履修するという「修」のどちらかでしょう。

 結論を言います。この記事で使われているのは、「選修」です。国語辞典などには載っていない、学内の言葉なのでしょう。

 そうだったのか、と後になって納得するのは、「ひっしゅう(必修)」科目の反対語は、「選択」科目ではなくて、「せんしゅう(選修)」科目であったのかということです。特定の範囲(学内)だけで通用する言葉なのでしょう。

 これも、推測の域を出ませんが、日本語教育選修というのは、そのコースに属する学生を特定してしまうのではなく、いくつかの科目を履修していけば何らかの資格が得られるということなのではないかと考えました。間違っているかもしれません。

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