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2018年10月 3日 (水)

言葉の移りゆき(165)

もう一つ加えて「てててんて」

 

 前回の続きです。こんなことに気付きました。

 柴崎さんの文章は、例えば「安心しててんて」というような場合の「ててんて」のことを述べているのです。それと同時に、「安心してててんて」という言い方もできるのです。

 他の言葉を例にして説明します。例えば、〈寝ていた〉という過去の継続的なことを表す場合に、「寝る」という動詞と、継続を表す「とる」という助動詞と、過去を表す「た」という助動詞を連ねて表現します。すなわち、「寝・とっ・た」となるのです。その場合の「とる」という助動詞は、「てる」という助動詞で表すこともできます。すなわち、「寝・て・た」となるのです。(「てる」の連用形は「て」です。)

 「寝・とっ・た」の「た」の代わりに接続助詞「て」をつなぐと「寝・とっ・て」ですが、「寝・て・た」の「た」の代わりに「て」をつなぐと「寝・て・て」となります。つまり、意味の上では、「寝とって」イコール「寝てて」です。

 そこで、「寝・とっ・て・てん・て」という言い方、イコール、「寝・て・て・てん・て」という言い方になります。

 つまり、「ててんて」という言う方は既にリズミカルな表現ですが、もうひとつ「て」を加えて「てててんて」という言い方も可能です。可能ですと言うよりは、関西の人たちは無意識のうちに、「てててんて」という言葉も日常的に口に出しているに違いないのです。

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