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2018年12月15日 (土)

言葉の移りゆき(238)

商標登録と元号

 

 帝京平成大学とか福山平成大学とか、新設なのか分離なのか改称なのか知りませんが、平成への改元に合わせて、ちゃっかりと名付けた大学名があります。もはや定着した大学名の昭和大学、昭和女子大学、大正大学、明治大学、明治学院大学、慶応義塾大学なども、改元された後で、元号を学校名に取り入れたのだろうと思います。

 こんな記事がありました。

 

 来年5月1日の改元に備え、政府は新しい元号に加えて「平成」「昭和」など旧元号の商標登録もできなくする準備を進めている。改元にあたっての「便乗商法」を防ぐ狙い。 …(中略)

 ただ、実際の運用では、これまでも旧元号の商標登録は受け付けてこなかった。例外は「大正製薬」「昭和産業」など、元号としてではなく固有名詞として定着し、広く世間に認識されている場合で、担当者は「これまでの運用基準を明文化するのが今回の改訂の趣旨だ」と説明する。

 (朝日新聞・大阪本社発行、201811月6日・朝刊、13版、4ページ、田嶋慶彦)

 

 この記事は素人にはよくわかりません。商標登録というのがどの範囲のことを指しているのか、短い記事では理解できません。

 平成を例に取ると、平成ラーメンという商品名がダメなのか、平成製粉所という会社名がダメなのか、商売とは関係のなさそうな平成大学はどうなのか、記事からは判断ができないのです。

 商標登録は受け付けないということはわかりますが、登録をしなければ、平成という言葉は使えるのでしょうか。登録をする意思のない商店が平成という言葉を使うのは自由なのか、記事からはまるでわかりません。

 しかも、〈例外は「大正製薬」「昭和産業」など、元号としてではなく固有名詞として定着し、広く世間に認識されている場合〉というのはどういう意味でしょうか。〈広く世間に認識され〉るためには、長い間にわたって商標を使い続けたからなのではありませんか。

 大学名だけでなく、「便乗商法」の名前はたくさんあるだろうと思います。そんなものを排斥することには賛成です。でもやっぱり、この記事が言おうとしている内容は理解できないのです。

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