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2018年12月30日 (日)

言葉の移りゆき(253)

「通勤特急」と「直通特急」

 

 「特急」とは特別急行という意味ですが、JRから「急行」や「準急」が姿を消して、特急列車と普通列車という姿になってしまいました。もちろん普通列車が細分されて、各駅停車、快速、新快速という、停車駅の異なるものを走らせている状況もあります。

 関西の私鉄でも、特急と普通が主体になっているダイヤ編成が見られます。その代わり、特急の種別が色分けされて、新しい呼び名が生まれています。

 阪神電鉄と山陽電鉄が神戸高速鉄道を介して、大阪-姫路間に走らせているのが「直通特急」です。複数の鉄道会社を通して運転する特急というわけで「直通」と呼び、15分ヘッドの運行です。

 阪急電鉄が、桜や紅葉の頃に京都嵐山に向けて臨時運行する列車を「直通特急」と呼んでいます。嵐山線はふだんは桂-嵐山間の折り返し運転ですが、行楽シーズンに神戸や大阪などから乗り換えなしに運行するので、一つの会社内での運転ですが「直通」と言っているのです。

 一方、阪急電鉄では「通勤特急」という呼称も使っています。神戸から大阪に向かう特急が朝の時間帯に通常とは違う一駅(塚口駅)に追加して停まるものを、そのように呼んでいるのです。

 その「通勤特急」の名を使った列車がJRにも生まれると言います。

 

 JR神戸線の大阪-姫路間で来春、通勤特急「らくラクはりま」が運行を始める。JR西日本が30日発表した。平日朝に大阪行き、夕方に姫路行きを1本ずつ走らせ、新快速の混雑を避けたい通勤客の利用を見込む。

 (朝日新聞・大阪本社発行、201812月1日・朝刊、13版、36ページ、波多野大介)

 

 関西の私鉄は、特急も普通も車両は共通運用ということが多く、特別な車両で運用する観光列車だけで、特急料金を取っています。もちろんJRの通勤特急も特別車両を使うのですから特急券や指定券が必要です。

 関西の私鉄では、急行に限っても、快速急行、急行、通勤急行、区間急行、準急、区間準急などの呼称があって紛らわしいのですが、これからは特急の呼称も細分化されていくのでしょうか。

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