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2019年4月24日 (水)

言葉の移りゆき(368)

「大人っぽ」は新しい用法ではない

 言葉の尻をはしょって短く発音することが、しばしば行われています。それが現代的なものかと言えば、必ずしも、そうとは限りません。
 こんな文章がありました。


 一部のファッション雑誌では、「大人っぽ」「今っぽ」などの表現をよく使います。たとえば「足もとをパンプスにすると大人っぽ!(=大人っぽい)」とか、「ノーチークが今っぽ!(=今っぽい)」とか。 …(中略)…
 「~っぽ」は流行語とまでは言えず、あくまで雑誌で使われることばです。読者がまねしてもよさそうですが、あまり使わないんですね。
 (朝日新聞・大阪本社発行、2019年3月23日・朝刊、be3ページ、「B級言葉図鑑」、飯間浩明)

 「大人っぽ」「今っぽ」という言葉が珍しく見えたのかもしれませんが、この用法はごく普通の言葉遣いです。流行語でもなんでもありません。
 形容詞や形容動詞は、語幹だけを使って詠嘆的な気持ちを表すことがあります。形容詞の場合は、「痛い」という言葉が、とっさの場合は「あっ、いた!」となります。形容動詞の場合は、「元気だ」という言葉が、「あの人は、まぁ~、げんき!」となります。(本当は、感嘆符などは必要ではありません。)
「大人っぼ」「今っぽ」は、「大人っぽい」「今っぽい」という形容詞です。その語幹の用法であって、ごく普通の日本語の表現です。
 ただし、そういう言葉を連体修飾語として使うことがあれば、(本文には、〈大人っぽ計画〉という言葉が取り上げられています)、それだけは、新しい用法であるということは言えるかもしれません。

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