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2019年5月28日 (火)

言葉の移りゆき(402)

旅行者数や旅行平均費用の算出の仕方

 いつも不思議に思って眺める数字があります。旅行者数や旅行平均費用についての数字です。これらのうち、間違いがないだろうと思うのは海外への旅行者数だけです。空港を経由する人数であるからです。
 こんな文章がありました。

 いよいよ異例の10連休が始まった。
 JTBの調査によると、国内、海外ともに旅行者数は大型連休としては最高になるという。
 旅行の平均費用は国内で3万6800円、海外で26万8000円。いずれも昨年の同時期に比べ1・5%以上多い。今年は、改元記念ツアーに参加する人や神社にお参りする人も目立つようだ。
 (読売新聞・大阪本社発行、2019年4月27日・夕刊、3版、2ページ、「とれんど」、是枝智)

 「いずれも昨年の同時期に比べ1・5%以上多い」などと言われると、いかにも正しい数字であるかのような錯覚を覚えます。けれども、旅行費用がいくらになるという費用は、きちんと計算されたものなのでしょうか。これはJTBのツアーに参加する人の平均値なのでしょうか。
 旅行者のツアーに参加する人は、すべての旅行者のうちの何割ぐらいであるのか知りません。(さらにJTBのツアー参加者は、全旅行者の何%にあたるのかも知りません。)
 海外旅行をする人は旅行社の世話になることは多いのでしょうが、国内は自分で計画して手配する人も多いことだろうと思います。3万6800円という数字は、ごく一部の人たちを対象にした数字であるのではないかと思うのです。けれども、一旦、数字が新聞に出るとそれが一人歩きを始めてしまいます。
 新聞は、数字が大好きです。けれども、それらの中には、他者(たとえば旅行社など)の受け売りが多いのです。それらが正しい数字かどうかを検証しないで掲載することが多いように思います。時には、その数字がどのようにして計算されたものであるのかということを、きちんと説明してほしいと思うのです。

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