« 言葉の移りゆき(407) | トップページ | 言葉の移りゆき(409) »

2019年6月 3日 (月)

言葉の移りゆき(408)

「ググってみる」とはどういう意味?


 言葉というものは、一語や二語の意味がわからなくても、たいていは文脈で理解できるものです。
 けれども、思いつくままに書かれた文章や、冗長な文章では、何を述べているのかわからないこともあります。
 次の文章は、冒頭からをそのまま引用したものですが、筆者の考えがどういう方向に向かっているのか、なかなか理解しにくい文章です。


 タイトルからして謎である。
 「八画文化会館」?
 いったい何の雑誌なのか。文化会館というぐらいだから、地方の行政施設の広報誌? と思ったら表紙の肩のところに小さな文字で「いけないことに憧れて。」と書かれてある。いけないこと? なんか怪しい。
 では、八画とは何のことか? ググってみると画数の説明の次に「八画文化会館」が出てきた。だからその八画が知りたいの! 堂々巡りだよ。単に縁起のいい数字とか、そういう話?
 (朝日新聞・大阪本社発行、2019年5月1日・夕刊、3版、3ページ、「宮田珠己の 気になる雑誌を読んでみた」、宮田珠己)

 別記として、その雑誌についての解説文や写真が載っていますから、かろうじて理解できるようになっています。筆者は、多くの文字数を使いながら、行ったり来たりしているのです。
 ところで、「ググってみる」とはどういう意味なのでしょう。普通の国語辞典には出ていないようです。文脈から理解することは難しいようです。インターネットで調べようなどという気持ちは生じません。そこまでしなければ、新聞は読めなくなってしまったのでしょうか。
 現在の新聞は、わかる人だけがわかればよいという姿勢が強まっているようです。昔は新聞の隅から隅まで読むという人がいました。読んだら理解できたのです。現在の新聞は、ページ数が多くなっても、読める部分が少なくなってきているのかも知れません。
 これは、新聞の信頼性に関わる事柄なのですが、新聞社自身が、そんな信頼性などを作り上げようとしなくなっているかのように感じられます。

|

« 言葉の移りゆき(407) | トップページ | 言葉の移りゆき(409) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 言葉の移りゆき(407) | トップページ | 言葉の移りゆき(409) »