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2019年6月30日 (日)

ふるさと江井ヶ島(1)

アップル


 アップルは、ジュースのような味や風味がする飲み物であるが、子どもの頃は、それが正式の名称であると思っていた。けれども、英語でアップルというのはりんごのことであると知ったときから、ちょっとおかしいと思い始めた。
 朝日新聞(大阪本社)夕刊に「勝手に関西遺産」という連載記事があり、2012年(平成24年)4月25日に「アップル」が取り上げられた。記事の中から、筆者の思いと共通する事柄が書かれている部分を引用する。

 「アップル」と聞くと、普通なら世界的な企業を連想しそうだ。ところが、神戸の下町っ子はジュースを思い浮かべる、らしい。
 神戸市兵庫区の駄菓子屋「淡路屋」で、アップルは「定番」だった。近所のおばあちゃんも、学校帰りの小学生も買いに来る。
 180ミリリットル、120円。いまどき珍しい透明のガラス瓶。ものすご~く薄い黄色で、瓶を握る指が透けて見える。間違いなく、着色料のなせる技だ。ラベルすら貼っていないから、何となく怪しい。 …(中略)…
 戦後間もないころ、「みかん水」というジュースが親しまれた。中身はそれと同じなのだそうだ。水に砂糖、着色料、香料、酸味料を加えたもの。もちろん、無果汁。

 この引用文のうち、「薄い黄色」という部分だけは、そうであったような、なかったような気がする。赤い色があったようにも思う。記事には、終戦後、神戸の長田区や兵庫区にはラムネやサイダーを作る零細業者が集まっており、1950年代半ばにはアップルもあったということも書かれている。特定の業者のオリジナル商品ではなく、それぞれが作り、発売していたようだという。
 明石地域の駄菓子屋さんでも、このアップルが売られており、子供たちも、この時代にはラムネやアップルを飲んでいた。サイダーはアップルに比べると、ちょっと高級なイメージが伴っていた。

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