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2020年3月27日 (金)

ことばと生活と新聞と(35)

コロナ禍で、生き方の根本を考える


 新型コロナウイルス禍の拡大によって、経済活動の縮小や教育活動の一時停止などさまざまな現象が生じてます。ウイルス禍は早く終息してほしいと思いますが、今回の事態は私たちの生き方を根本から考え直す機会にもなっています。
 事態が収まったら元に戻ってしまうのが、現代の報道の姿勢です。人間の生き方を変えるような大変な事態に陥ることは、望ましいことではありません。けれども大震災が人々の生き方を根本から考えさせ、変化をもたらした事柄があることは間違いありません。今回のコロナ禍も人間の生き方や経済活動に大きな影響を与える問題です。
 世の中にはジャーナリストを自称する人が大勢います。政治・経済・文化などの表面的な事象を論じるのではなく、哲学、生き方に示唆を与える論評をする義務があると思います。新聞も当然その責務を担っています。民間放送のテレビは騒ぎ立てるだけでその力量を持ち合わせておりませんが、NHKも新聞と同じように、人々が思索を深めるための提言をしてほしいと思います。
 観光業、飲食業、製造業をはじめすべての産業に大きな打撃を与えています。全国一斉の休校措置がとられることなどは予想していませんでした。それぞれの産業にとってはたいへんな事態になっていると思います。国内外を問わず、人の行き来が頻繁に行われている時代になりましたから、水際対策もたいへんなこともよくわかります。国政についての考えも反省すべきですが、私たち一人一人の生き方も考え直す必要があります。カジノで金儲けをしようという政策も改めて検討することが必要ですし、国外に依存するような産業構造ももう一度考えてみる必要もあるでしょう。
 これは一過性の問題ではなく、政治・経済・文化などのすべてを含めて、一人一人の生き方の根本に関わることであると思います。
 日本に来る外国人が1000万人になった、2000万人になったと喜んでいたのがウソのようです。つい先日まで、大阪の電車の終電を遅らせたら経済活動が活発になるかという実験をするなどと言っておりました。人間の生き方に関わることを考えるのではなく、金儲けだけが頭の中にある人がいるのです。
 終電を遅らせて運転するなどということは、深夜営業をしている人たちに役立ち、遅くまで娯楽を求める人たちには歓迎されるでしょうが、そういう生活が広がることを望ましいことではないと考えている人たちも大勢いることでしょう。
 どういう生き方、生活スタイルを求めるかということよりも、金儲け主義にかなうかどうかというようなことが、大手を振っていたように思います。刹那的な人生観に立ったような姿勢ではなく、もっと根本からの生き方を考えるような報道姿勢を持ってほしいと思います。
 テレビ番組のコメンテーターの中には、毎日毎日テレビに出て、薄っぺらい言葉を吐き続けている人がいます。すべての分野に底深い考えを持っている人などはほとんどいません。ましてや芸能やスポーツで名を売っている人だから出演させているという安易さは改めるべきでしょう。
 新聞や放送が社会をリードしていくという考えを持っているのなら、もっときちんとした報道姿勢を持たなくてはなりません。

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コメント

秋田県在住で農業団体を退職した者です。偶然たちばな先生の論考集を見つけて読んでおります。共感する部分が多々ございますので連休中じっくり読もうと思います。
               2020.04.26 清水川修
たちばな先生


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〒010-0036 秋田市楢山金照町3-23
清水川修
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メール qumin_st@cna.ne.jp
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投稿: 清水川修 | 2020年4月26日 (日) 09時40分

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