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2020年7月17日 (金)

ことばと生活と新聞と(147)

3密を「さける」のと「よける」のは行動が異なる


 新型コロナウイルスの感染を防止するためには、3密を回避することが大切だと言われています。3密回避の「避」という文字は、常用漢字の音訓表では「さける」と読むことになっていますが、「よける」と読むこともできます。
 3密回避のためにはどうすればよいのでしょうか。「3密をさける」ことをする最良の方法は、自宅に閉じこもることでしょうが、それに徹することは難しいでしょう。次の方法は「3密をよける」ことだろうと思います。
 「さける」と「よける」は似た言葉ですが、異なる部分があります。野球の打者には「よけたけれどもボールが当たる」ことがあります。死球です。体の動きについては「よける」ことはありますが、「さける」とは言わないのが普通の表現です。死球が恐いのなら、はじめから「試合に出ることをさける」のがよいのです。
 増水した川に落ちないようにするには「川に近づくことをさける」のが得策ですが、どうしても見回りをしなければならないときには「危ないところはよけて通る」ようにしなければなりません。
 「よける」は、危険な状態などにあわないように身をかわす、というような意味で使われることが多いと思います。
 3密回避は望ましい方法なのでしょうが、場面によっては思い通りに行かないこともあるでしょう。そんな場合は、3密を少しでも「よける」行動をしなければならないでしょう。
 私たちは、言葉を使うときに、熟語(漢語)を選んだり、外来語を選んだりすることがあります。漢語ももともとは外来語の一種だと考えることもできます。そんなときに、ふさわしい和語があれば、そんな言葉を選ぶのが好都合なこともあるでしょう。

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