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2020年9月 5日 (土)

ことばと生活と新聞と(197)

「ふらふ」という言葉


 全国高校総合文化祭「2020こうち総文」について書かれた記事に「ふらふ」という言葉が使われていました。

 書道部門では、47都道府県の生徒約300人から寄せられた書をつなぎ合わせ、高知の伝統の旗「フラフ」をつくった。子どもの健やかな成長を祈って端午の節句に飾るもので、新型コロナの「病魔退散」の願いも込めた。 …(中略)…
 高知市の高知小津高校で25日、集まった不織布を書道部員らがつなぎあわせて、大きなフラフに仕上げた。 …(中略)…
 8月上旬、県内の清流、仁淀川にフラフを浮かべる様子を動画に撮り、配信する予定だ。
 (朝日新聞・大阪本社発行、2020年7月31日・夕刊、3版、1ページ、上原佳久・尾崎希海)

 高知の伝統の旗「フラフ」について、本文では、「子どもの健やかな成長を祈って端午の節句に飾るもの」と説明しています。ところで、「ふらふ」という言葉は私の語彙の中にもあります。
 そこで、『広辞苑・第4版』を開いてみると、「フラフ【viagオランダ】⇒フラグ」と書かれているだけです。「フラグ」の項目には、「フラグ【viagオランダ】旗。」と、こちらも素っ気ない書き方です。「フラフ」という言葉はほとんど使われなくなっているということを意味しているのでしょうか。
 『日本方言大辞典』では「ふらふ」のことをオランダ語の「viag」に由来していると書いたあとで、4項目の説明があります。
 「①旗。国旗。」「②漁船の旗。」として、主として西日本各地の地名がたくさん並んでいます。私の頭の中にあるのは「漁船の旗」という意味で、父などが使っていたと記憶しています。漁船に立てる大漁旗のようなものや、機帆船の船名を書いた旗などが浮かんでくる言葉です。
 「③五月の節句に立てる大きな旗。」として、高知県という地名が書かれています。これは高知県特有の使い方のようです。
 さらに「④広告。」として、岡山県という地名が書かれています。
 オランダ語由来の言葉ですから、全国で使われてもおかしくないと思いますが、今では使われる地域が限られてきているのでしょう。その中で高知県と岡山県では限られた意味合いを持つ言葉として使われ続けてということなのでしょう。

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