2017年9月22日 (金)

【書籍版】明石日常生活語辞典 (510)    (通算2508回)

日常生活語 「ほ」⑯

 

ほれ()】《代名詞》 ①空間的にあるいは心理的に、自分よりも相手に近いもの。「ほれ・を・ 売っ・てくれ・へん・か。」②時間的に、比較的に近いもの。「ほれ・は・ 昨日・の・ 朝・の・ こと・や。」③前に話題や意識にのぼったこと。「先週・ 頼ん・だ・ ほれ・の・ 返事・を・ 聞き・たい・ねん。」④少し離れたところにいる、目下の人を指す言葉。「ほれ・が・ 借金し・たい・と・ 言()ー・とる・ねん。」〔⇒それ【其】、そい()、ほい()、ほれ()、そいつ【其奴】、ほいつ(其奴)

ほれ《感動詞》 自分や相手を、元気づけたり注意をうながしたりするときにかける言葉。「ほれ、こっち・を・ 見・なはれ。」「ほれ・ 見い。さっき・から・ 言()ー・とっ・た・とーり・やろ。」〔⇒ほい、それ〕

ほれから《接続詞》 前の事柄に後の事柄が続くという意味を表す言葉。前の事柄に後の事柄を付け加える意味を表す言葉。そのことの次に。それに加えて。「国語・と・ ほれから・ 社会・が・ 好きや。」〔⇒ほいでから、ほんでから、ほいから、ほてから、ほでから、ほれから、それから、そいから、そいでから、そんでから〕

ほれだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「もー・ ほれだけ・しか・ 残っ・とら・へん・ねん。」②そのものにふさわしい程度。「古い・ もん・や・さかい・ ほれだけ・の・ 値ー・が・ します・ねん。」◆代名詞「ほれ」に副助詞「だけ」がついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほんだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほれだけだけ、ほんだけだけ〕

ほれだけだけ《名詞、副詞》 ①そこにある数量や、そのような程度。そこにある、限られたものや分量。「ほれだけだけ・ あんた・に・ 差し上げ・ます。」②そのものにふさわしい程度。「ほれだけだけ・の・ 品物・やっ・たら・ 10万円・は・ し・まっ・せ。」◆代名詞「ほれ」に副助詞「だけ」がついて、強調するために副助詞「だけ」がもう一度ついて、それが一語になったものである。〔⇒それだけ、そんだけ、ほれだけ、ほんだけ、それだけだけ、そんだけだけ、ほんだけだけ〕

ほれで《接続詞》 前に述べたことを受けて、あるいは前に述べたことを理由として、後のことを述べるのに使う言葉。そうであるから。そのようなわけで。「ほれで・ その・ 後・は・ どない・ なっ・た・ん・や。」◆相手に話を促したり話を続けさせたりしようとするときに、相づちのように使う場合もある。〔⇒そこで、それで、そいで、そんで、ほいで、ほんで、さいで、ほで〕

ほれでは《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほれでは・ みんな・が・ 反対する・やろ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほれでは・ そろそろ・ 始め・たい・と・ 思い・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

ほれでも《接続詞》 今まで述べてきたことと反対の意味で次に続けようとするときに使う言葉。それにもかかわらず。「ほれでも・ まだ・ 諦め・たり・は・ せー・へん・ぞ。」〔⇒それでも、そいでも、そんでも、ほいでも、ほんでも〕

ほれどころか《接続詞》 前に述べたようなことだけでは、とうてい収まらないということを表す言葉。「ほれどころか・ 税金・を・ よーけ・ 取ら・れ・た・がな。」〔⇒それどころか、そいどころか、ほいどころか〕

ほれなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほれなら・ 相手・に・ 負ける・の・が・ 当たり前や。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほれなら・ 話・を・ 始め・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほなら、ほな〕

ほれに《接続詞》 直前に述べた事柄に加えて。「ほれに・ 雪・まで・ 降っ・てき・やがっ・た。」〔⇒それに、そいに、ほいに、そのうえ【その上】、そのうえに【その上に】

ほろ【幌】《名詞》 雨風や日光などを防ぐために、車などに付ける覆い。「トラック・の・ 荷台・の・ ほろ」

ほろ《接頭語》[形容詞に付く] かすかな程度であるという意味を表す言葉。「ほろ温(ぬく)い」「ほろ温(ぬる)い」「ほろ熱い」「ほろ寒い」「ほろ汚い」「ほろ苦い」〔⇒なま【生】

ぼろ【襤褸】《名詞、形容動詞や()》 ①使い古して、本来の役割を果たせなくなった衣服や布きれなど。つぎはぎだらけの衣服など。「ぼろ・を・ 束・に・ し・て・ うちはらい〔=はたき〕・を・ 作る。」②ものが古くなったり傷んだりしている様子。ほとんど役立たなくなっている様子。また、そのようになったもの。「ぼろ・の・ 自転車・に・ 乗っ・て・ 走る。」③知られたくない欠点や失敗。「ぼろ・が・ 出・ても・た。」⇒ぼろぎれ【襤褸切れ】、やぶれぼろ【破れ襤褸】⇒おんぼろ【おん襤褸】

ぼろ《接頭語》 ①程度の甚だしい様子を表す言葉。普通以上に多い様子であることを表す言葉。「ぼろ勝ち」「ぼろ負け」「ぼろ儲け」②よくない、古くなった、壊れかけているというような意味を表す言葉。「ぼろバケツ」「ぼろ電車」「ぼろバス」「ぼろ船」「ぼろ学校」

ぼろい【襤褸い】《形容詞》 ①傷んだり破れたりしている。粗末である。「ぼろい・ 服・を・ 着・とる。」②弱々しく力がない。「ぼろい・ チーム・と・ 試合・を・ し・たっ・て・ 面白(おもろ)ない。」

ぼろい《形容詞》 ①元手や労力がかからない割りに利益が大きい。うまく儲けている。「何・ぞ・ ぼろい・ 仕事・は・ おまへ・ん・やろ・か。」②意外なほど収穫が多い。気持ちが良いほど、次々と手に入る。「今日・の・ 魚釣り・は・ ぼろかっ・た。」

ぼろかす【襤褸滓】《形容動詞や()》 ①相手を強く批判して、言葉でやりこめる様子。相手に強く批判されて、さんざんである様子。問題にする価値すらないと判断している様子。「失敗し・て・ ぼろかすに・ 言()わ・れ・ても・た。」②自分の力からすれば、行うことが容易であるという様子。大した努力をしなくても、そのことを行うのは容易であるという様子。「あいつ・なんか・に・ 勝つ・ こと・は・ ぼろかすや。」〔⇒ぼろくそ【襤褸糞】⇒みそかす【味噌滓】、みそくそ【味噌糞】、くそみそ【糞味噌】、くそかす【糞滓】⇒やすい【易い】、なやすい【な易い】

ぼろがち【ぼろ勝ち】《名詞、動詞する》 完全な勝ち。大勝。「10・対・0・で・ ぼろがちし・てん。」■対語=「ぼろまけ【ぼろ負け】」

ぼろぎれ【襤褸切れ】《名詞》 使い古して、本来の役割を果たせなくなった布きれ。「ぼろぎれ・で・ 靴・を・ 磨く。」〔⇒ぼろ【襤褸】、やぶれぼろ【破れ襤褸】

ぼろくそ【襤褸糞】《形容動詞や()》 ①相手を強く批判して、言葉でやりこめる様子。相手に強く批判されて、さんざんである様子。問題にする価値すらないと判断している様子。「ぼろくそに・ けなす。」「ぼろくそに・ 負け・ても・た。」②自分の力からすれば、行うことが容易であるという様子。大した努力をしなくても、そのことを行うのは容易であるという様子。「こんな・ 問題・なんか・ ぼろくそに・ でける。」〔⇒ぼろかす【襤褸滓】⇒みそかす【味噌滓】、みそくそ【味噌糞】、くそみそ【糞味噌】、くそかす【糞滓】⇒やすい【易い】、なやすい【な易い】

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2017年9月21日 (木)

奥の細道を読む・歩く(218)

峠茶屋で芭蕉に出会う

 

 1183(寿永2年)5月、木曽義仲は埴生に陣を張り、倶利伽羅峠の平維盛との決戦を前に護国八幡宮(埴生八幡宮)に祈願をします。相手は2倍の軍勢です。護国神社というのは各地にあって、明治以降の戦争と関係深いものが多いのですが、ここは違います。江戸時代の慶長年間に凶作が続き、庶民生活が苦しいときに、前田利長が祈願をしたところ霊験が著しかったので、護国の名を奉ったと言われています。

 本殿から石段を下ったところに、倶利伽羅山中から3キロの距離を引いたという鳩清水がありますので喉を潤します。近くに、馬上の義仲の勇ましい像があります。ここでは勝ち戦をした義仲が、大きな像で称えられています。

 「義仲公戦勝の源 埴生」というが標柱が立っている先に、倶利伽藍源平の里という建物があります。さまざまな展示と説明がありますが、実用的でありがたいのは、床面に倶利伽羅峠の大きな航空写真があって、地点の説明が記されていることで、峠道の様子を大づかみにできます。

 大河ドラマの実現のための署名活動も行われています。富山・長野両県知事がNHKに強く申し入れたという新聞記事も展示されています。対応したNHK会長は、20件ほどの要望があり候補のひとつとして検討したいと応じたということです。

 山門に大きな仁王像がある医王院に立ち寄り、そのすぐ先の旧埴生村役場跡のところから道が二手に分かれ、右側の急な坂を上っていくと、ぐんぐん展望が開けます。遠くに細長いタワーがあり、118メートルもあるクロスランドおやべのタワーだとわかります。あたりは砺波平野の散居村の様子を見せてきます。

 しだいに森が深くなっていくところに、熊除けの大きな鐘が吊されています。念のため熊除けの鈴を身に付けて、鳴らしながら歩き続けます。

 歩いているのは加賀藩などが参勤交代に利用した旧北陸道です。道標などが充実していて、どこまでの距離がいくらであるのかがよくわかります。説明板もたくさんあります。それにも増して、歌碑の多さにもびっくりします。

 遊行上人歌碑、たるみの茶屋跡、堀川院歌碑、藤原定嗣歌碑、藤原家良歌碑、峠茶屋跡…などと続き、応接にいとまがない感じです。

 峠茶屋跡の道ばたに、チェーンソーアートの芭蕉像があります。小矢部市の倶利伽羅峠愛好会が設置したもので、「木曾の情雪や生えぬく春の草」という芭蕉句がそばに墨書されています。この句は、木曽義仲の心意気そのままに、春草は残雪の下から芽を伸ばしている、という意味です。これは近江の義仲寺の無名庵での吟であろうと言われています。この草と同じようにいろいろな困難にうち勝って木曾の山奥から天下に名をとどろかせた義仲のことが偲ばれるという気持ちが詠まれています。

 「奥の細道」の筆は素っ気なく倶利伽羅を通り過ごしていますが、愛好会の方はこの句を思い出して書いてくれました。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (509)    (通算2507回)

日常生活語 「ほ」⑮

 

ほらがい【法螺貝】《名詞》 山伏などが吹き鳴らすために使う、大きな巻き貝。また、その音。「ほらがい・の・ 低い・ 声・が・ 聞こえる。」

ぼらかけ【鯔掛け】《名詞、動詞する》 鯔を引っ掛けるようにして釣ること。「東島・の・ 波止・で・ ぼらかけ・を・ し・た。」◆釣ると言うよりは、集まってきたのを引っ掛ける感じであるので、このように言う。

ほらそうと〔ほらそーと〕《接続詞》 そのときまでの話題を打ち切って、話題を少し変えるときなどに使う言葉。それはそれとして。「ほらそーと・ あんた・に・ 貸し・た・ 金・は・ いつ・ 返し・てくれる・ん・や。」〔⇒そらそうと、そりゃそうと、ほりゃそうと〕

ほらふき【法螺吹き】《名詞》 話を誇張して大げさに言ったりでたらめを言ったりすること。また、そのように言う人。「ほらふき・の・ 言()ー・ こと・を・ 信用し・たら・ あか・ん・ぞ。」

ほらほら《感動詞》 相手に向かって強く注意を促すときの言葉。「ほらほら・ よそ見・を・ せ・んと・ 歩か・んと・ 危ない・ぞ。」〔⇒そらそら、そりゃそりゃ、ほりゃほりゃ〕

ほり【堀】《名詞》 地面を掘って水を溜めたり、水を通すようにしたところ。「ほり・に・ 鯉・が・ 泳い・どる。」

ほり【彫り】《名詞》 顔の目鼻立ち。ものの凹凸。「ほり・の・ 深い・ 顔・を・ し・とる・ 人」

ほりごたつ【掘り炬燵】《名詞》 床(ゆか)をくり抜いて設けた、作りつけの炬燵。「金持ち・や・さかい・ ほりごたつ・まで・ こしらえ・とっ・て・や。」

ほりこむ【放り込む】《動詞・マ行五段活用》 乱暴な動作で中に入れる。「石・を・ 池・に・ ほりこむ。」「葉書・を・ ポスト・に・ ほりこん・どい・てんか。」◆「いれる【入れる】」を、ややぞんざいに言うときにも使う。■対語=「ほりだす【放り出す】」「ほんだす【放ん出す】」

ほりだしもん【掘り出し物】《名詞》 安く手に入れることができた、良い品物。思いがけなく手に入った、珍しいもの。「古本屋・で・ ほりだしもん・を・ 見つけ・てん。」

ほりだす【放り出す】《動詞・サ行五段活用》 ①乱暴な動作で外に出す。「物置・から・ 捨てる・ 物(もん)・を・ ほりだし・た。」②投げるように置く。「鞄・を・ ほりだし・て・ 遊び・に・ 行っ・た。」③ものごとを途中でやめて放棄する。「練習・を・ ほりだし・て・ 去()ん・でも・た。」◆「だす【出す】」を、ややぞんざいに言うときにも使う。■対語=「ほりこむ【放り込む】」〔⇒ほんだす【放ん出す】⇒ほかす【放下す】、ほる【放る】、ほりなげる【放り投げる】、ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】

ほりなげる【放り投げる】《動詞・ガ行下一段活用》 ①手につかんでいたものを、反動を利用して空中に放り出す。手の力で遠くへ飛ばす。「砲丸・を・ 思いきり・ ほりなげる。」②ものごとを途中でやめて放棄する。「せ・な・ いか・ん・ こと・を・ ほりなげ・たら・ あか・ん・やない・か。」③そのままの状態で放置する。うち捨てておく。要らないものとして、置いたり投げ出したりする。「ゴミ・を・ ほりなげ・て・ 知らん顔・を・ し・とる。」〔⇒ほかす【放下す】、ほりなげる【放り投げる】①②⇒ほる【放る】①③⇒ちゃいする、ぽいする、ぶつける。②③⇒ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】⇒なげる【投げる】⇒ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】⇒すてる【捨てる】、してる(捨てる)

ぼりぼり《副詞と》 ①硬いものや歯ごたえのあるものを、軽やかにかみ砕く様子。また、その音。「漬け物(もん)・を・ ぼりぼり・ かむ。」②爪や指でかき続ける様子。「かいい・ 背中・を・ ぼりぼと・ 掻く。」〔⇒ぽりぽり〕

ぽりぽり《副詞と》 ①硬いものや歯ごたえのあるものを、軽やかにかみ砕く様子。また、その音。「豆・を・ ぽりぽり・ かむ。」②爪や指でかき続ける様子。「頭・を・ ぽりぽり・ 掻き・ながら・ 考える。」〔⇒ぼりぼり〕

ほりもん【彫り物】《名詞》 ①板に絵模様などを浮かし彫りにしたもの。彫刻。「欄間・に・ 立派な・ ほりもん・が・ ある。」②皮膚を針などで傷つけて、着色して文字や模様などを書いたもの。「ほりもん・を・ 入れ・とる・ 人・は・ 恐い・ねん。」⇒いれずみ【入れ墨】

ほりゃ《感動詞》 相手の注意を強く促したり、自分自身の気持ちを引き締めたりするときに使う言葉。「ほりゃ・ もー一息・や。」「ほりゃ・ 抱え・とる・ 箱・が・ 落ち・そーに・ なっ・とる・よ。」「ほりゃ・ もー・ 1つ・ 勝っ・たら・ 優勝・や・ぞ。」〔⇒そら、そりゃ、ほら〕

ほりゃ《名詞+副助詞》 指示語の「それ【其れ】」の発音が変化したもの「ほれ」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した言葉。そのものは。「ほりゃ・ わし・の・ 方・が・ 間違(まちご)ー・とっ・た。」〔⇒ほら〕

ほりゃそうと〔ほりゃそーと〕《接続詞》 そのときまでの話題を打ち切って、話題を少し変えるときなどに使う言葉。それはそれとして。「ほりゃそーと・ このごろ・ 野菜・が・ 高(たこ)ー・ なっ・た・なー。」〔⇒そらそうと、そりゃそうと、ほらそうと〕

ほりゃほりゃ《感動詞》 相手に向かって強く注意を促すときの言葉。「ほりゃほりゃ・ 水・を・ こぼし・たら・ あか・ん・がな。」〔⇒ほらほら、そらそら、そりゃそりゃ〕

ほりょ【捕虜】《名詞》 戦場などで敵に捕まった人。「なんとか・ ほりょ・に・ なら・んで・ 済ん・だ。」

ほる【掘る】《動詞・ラ行五段活用》 ①地面や石、岩などに穴を開けて進む。「深い・ 井戸・を・ ほる。」「犬・が・ 土・を・ ほっ・とる。」②土の中に埋まっているものを取り出す。「蓮根・を・ ほる。」「化石・を・ ほる。」

ほる【彫る】《動詞・ラ行五段活用》 木・石・金属などの表面を、刃物で刻みつける。彫刻する。「彫刻刀・で・ 年賀状・の・ 版画・を・ ほる。」

ほる【放る】《動詞・ラ行五段活用》 ①手につかんでいたものを、反動を利用して空中に放り出す。手の力で遠くへ飛ばす。「ゆるい・ ボール・を・ ほっ・て・ 打た・れ・ても・た。」②ものごとを途中で止めて放棄する。「仕事・を・ えーかげんに・ ほっ・て・ 遊ん・どる。」◆ごみを捨てることを「ごみ・を・ ほる。」と言うことは少なく、「ごみ・を・ すてる。」と言うことが多い。〔⇒ほかす【放下す】、ほる【放る】、ほりなげる【放り投げる】⇒ちゃいする、ぽいする、なげる【投げる】、ぶつける。⇒ほったらかす【放ったらかす】、ほっちらかす【放っ散らかす】、ほっとく【放っとく】、ほりだす【放り出す】、ほんだす【放ん出す】

ボルト〔ぼると〕【英語=bolt】《名詞》 ねじが刻まれていて、ナットと組み合わせてものを締め付けて固定するための金具。「ぼると・を・ 緩める。」

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2017年9月20日 (水)

奥の細道を読む・歩く(217)

ドラマチックな倶利伽羅へ

 

 「くろべ四十八か瀬とかや、数しらぬ川をわたりて、那古と云浦に出。擔籠の藤浪は春ならずとも、初秋の哀とふべきものをと、人に尋れば、是より五里、いそ伝ひして、むかふの山陰にいり、蜑の苫ぶきかすかなれば、蘆の一夜の宿かすものあるまじと、いひおどされて、かゞの国に入。

    わせの香や分入右は有磯海 」

 

 芭蕉は、擔籠(たこ)の藤浪を見たいと考えましたが、那古から5里ほど離れた、寂しいところだと言われて、行くのを断念します。現在の氷見の西南にあった入江のようです。一気に「かゞの国に入」ると書いてありますが、越中と加賀の境に、卯の花山、倶利伽羅谷があります。

 倶利伽羅峠は、1183(寿永2年)に木曽義仲が牛の角に松明をともして平家の陣に追い入れる奇襲を行ったところです。

 私は、20代の頃、北陸を旅したときに、倶利伽羅駅で下車して峠を歩いて石動駅へ出たことがあります。ずいぶん昔のことですから、峠道の様子についてはほとんど記憶が薄らいでしまっています。

 今回の「奥の細道」の旅は、東から西に向かって歩いていますから、石動駅から倶利伽羅駅へ向かいます。3泊4日の旅の11回目の始まりです。

 今回の3泊4日の旅は5月22日から25日までです。前回に書き漏らしたので、ここに書きますが、前回は4月23日から26日まででした。今年の4月23日を旧暦に直すと3月27日でした。旧暦3月27日は、「弥生も末の七日」で、芭蕉が深川を出立した日でした。

 それから1か月たって、旧暦4月27日頃、芭蕉は須賀川にいました。私たちは2年がかりの旅をしていますから、今ごろの季節に芭蕉はどこでどうしていたのだろうかなどということを気にしながら旅を続けています。

 小矢部市の、あいの風とやま鉄道の石動駅前には「義仲・巴の魅力を全国に! 大河ドラマ誘致プロジェクト発動中」という大きな看板が立っています。NHKの大河ドラマは観光客の増加に大きな役割を果たしていますから、実現することは大きな魅力です。芭蕉よりは義仲・巴です。ところで実現可能性はゼロですが、「奥の細道」の旅を大河ドラマ化すればどうなるのかと考えると、波瀾万丈でもなく、登場人物間の絡み合いも少ない物語は、やっぱり無理なことは自明です。別の意図で制作するならば、何十回にもわたる番組には作れるでしょうが…。

 私たちは、倶利伽羅峠を目指して歩き始めます。旧北陸街道の砂川橋一里塚跡を経て、護国八幡宮(埴生八幡宮)に立ち寄ります。今回も天候に恵まれて、歩き始めると暑さを感じ始めます。

 

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (508)    (通算2506回)

日常生活語 「ほ」⑭

 

ほやから《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやから・ 明日・は・ 朝・ 7時・に・ 集合・や。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやから・ 気ーつけ・なはれ・と・ 言()ー・た・やろ。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやかい、ほやさかい、ほやかいに〕

ぼやき《名詞》 ぶつぶつ不平や不満を言うこと。しきりに愚痴をこぼすこと。また、そのようなことをする人。「ぼやき・が・ また・ ぶつぶつ・ 言()ー・とる。」

ぼやく《動詞・カ行五段活用》 ぶつぶつ不平や不満を言う。しきりに愚痴をこぼす。「店・が・ 繁盛せー・へん・ゆーて・ ぼやい・とる。」■名詞化=ぼやき

ほやけど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「明日・が・ 締め切り・や・ ほやけど・ まだ・ 間に合う・ぞ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけども、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

ほやけども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「最後・まで・ 頑張っ・て・ 走っ・てん・ ほやけども・ 一番・に・は・ なれ・なんだ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけんど、ほやけんども、しかし〕

ぼやける【暈ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①色や形などの境目がぼんやりとなる。はっきりしなくなる。「夕焼け・の・ 空・が・ ぼやけ・て・ 暗(くろ)ー・ なっ・てき・た。」②発言などがはっきりとしない。記憶などがあいまいである。「昔・の・ こと・は・ ぼやけ・て・ 憶え・とら・へん。」■他動詞は「ぼかす【暈かす】」「ぼやかす【暈かす】」⇒ぼける【呆ける】、とぼける【惚ける】

ほやけんど《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「台風・が・ 近く・に・ 上陸し・てん・ ほやけんど・ 風・は・ あんまり・ 強ー・なかっ・てん。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんども、しかし〕

ほやけんども《接続詞》 前に述べた事柄に対して、反対したり対立したりする事柄を述べようとするときに使う言葉。「宝くじ・を・ 買()ー・てん・ ほやけんども・ ひとっつも・ 当たら・なんだ。」〔⇒けど、けんど、けども、けんども、そやけど、そやけども、そやけんど、そやけんども、だけど、だけども、だけんど、だけんども、だが、ほやけど、ほやけども、ほやけんど、しかし〕

ほやさかい《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやさかい・ あんた・に・は・ 金・は・ 貸し・とー・ない・ねん。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやさかい・ 保険・に・ 入っ・とかな・ あか・なんだ・やろ。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやかいに〕

ぼやっと《副詞、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼやっとし・とっ・て・ 溝・に・ はまっ・た。」②形、色、記憶などがはっきりしない様子。「霧・が・ 出・て・ あたり・が・ ぼやっと・ し・とる。」②元気がなかったり、気持ちがゆるんでいたりして、意識が明瞭でない様子。「ぼやっとし・とっ・たら・ 車・に・ ひか・れる・ぞ。」③気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼやっと・ せ・んと・ 座布団・を・ 出し・なはれ。」〔⇒ぼんやり、ぼいやり、ぼやんと。①③⇒ぼやぼや。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ほやほや《形容動詞や()》 ①できたばかりである様子。ある状態になって間もない様子。「おろし・た・ばっかり・の・ ほやほや・の・ 靴・を・ 履い・てき・た。」「嫁はん・を・ もろ・て・ ほやほやや。」②温かくて、ふっくらとしている様子。湯気などが温かく立ち上っている様子。やわらかくふくらんでいる様子。「焼きたて・で・ ほやほや・の・ パン」

ほやほや《感動詞》 相手の言うことに強く賛成したり納得したりするときなどに発する言葉。まったくその通りだ。「ほやほや・ お前・の・ 言()ー・ とおり・や。」〔⇒そやそや〕

ぼやぼや《副詞と、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼやぼやし・とる・さかい・ 遅刻する・ん・や。」②気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼやぼやし・て・ 同窓会・の・ 案内状・を・ 出す・の・が・ 遅ー・ なっ・た。」〔⇒ぼんやり、ぼいやり、ぼやんと、ぼやっと。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ぼやんと《副詞、動詞する》 ①集中力が欠けて、意識が一点に集中しない様子。間が抜けている様子。「ぼやんとし・て・ 見失っ・ても・た。」「ぼやんとし・て・ 聞き漏らし・ても・た。」②形、色、記憶などがはっきりしない様子。「小豆島・が・ ぼやんと・ 見える。」「ぼやんと・しか・ 見え・へん・さかい・ 目ー・を・ 手術し・ます・ねん。」③気が利かなかったり、うかつであったりする様子。「ぼやんと・ せ・ず・に・ 礼・を・ 言()わ・な・ あか・ん・やろ。」〔⇒ぼんやり、ぼいやり、ぼやっと。①③⇒ぼやぼや。⇒ぼけっと、ぼさっと、ぼさぼさ〕

ほら【法螺】《名詞》 話を誇張して大げさに言ったり、でたらめを言ったりすること。また、その話。「あいつ・の・ 言()ー・た・ 話・は・ 絶対に・ ほら・や。」

ほら《感動詞》 相手の注意を強く促したり、自分自身の気持ちを引き締めたりするときに使う言葉。「ほら・ 誰・も・ 信用し・とら・へん・やない・か。」「ほら・ こっち・を・ 見・なさい。」「ほら・ 言()ー・た・とおりに・ なっ・た・やろ。」「ほら・ 今度・は・ 負ける・な・よ。」〔⇒そら、そりゃ、ほりゃ〕

ほら《名詞+副助詞》 指示語の「それ【其れ】」の発音が変化したもの「ほれ」に、副助詞の「は」が続いて、発音が融合した「そりゃ」が、さらに発音変化した言葉。そのものは。「ほら・ えらい・ 事・や・なー。」〔⇒ほりゃ〕

ぼら【鯔】《名詞》 背中が灰色で腹が白銀色で、体長40センチほどの、河口に近いところにすむ魚。「波止・から・ ぼら・を・ ひっかけ・て・ 釣る。」◆小さいものを「いな」と言う。

ぼらあみ【鯔網】《名詞》 鬼ごっこの一種で、鬼になった者がみんなで手をつないで、つかまっていない者を追いかける、子どもの遊び。◆手をつないだ鬼たちが10人ぐらいになると、迫力があって、まるで網に覆われるようにしてつかまることになる。まるで鯔をすくい取るような、大きな網であるという連想から命名されたのであろうか。かつての子ども時代に、小学校ではごく普通に使っていた言葉であるが、4つの小学校から集まる中学校に進むと、「ぼらあみ」は通用しない言葉であることがわかった。漁村(半農半漁)の色合いの濃い地域特有の言葉であったからであろうか。中学校では、「ふえおに【増え鬼】」という即物的な言葉が使われたのを味気なく思った記憶がある。

ほらあな【洞穴】《名詞》 岩や崖や大木などにできる、大きな深い穴。「崖・に・ ほらあな・が・ ある。」

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2017年9月19日 (火)

奥の細道を読む・歩く(216)

私たちにとって雨は珍しい

 

 ちょっと信じられないことかもしれませんが、私たちが「奥の細道」歩きをして、雨にあうことは本当に少ないのです。3泊4日の旅ですから、その期間の天気は気になります。日程は1か月以上前に決めて、宿泊予約や鉄道切符購入も済ませます。出発の1週間前あたりになると、パソコンや新聞・テレビの週間天気予報で旅先のことを気にするようになります。4日間とも晴れという予報などはほとんどありません。ときには1日~2日が雨という予報もあります。

 けれども、出発してしまうと意外なことに天気が好転してくれるのです。「ドレミファそら日記」の回数が示すように、今回で延べ40日の旅になります。ブログの文章で雨のことをほとんど書いていませんが、それは降雨を内緒にしているのではありません。まる一日中、降られたという経験はありませんし、雨にあうこと自体が少ないのです。

 同行の加藤さんは、「私たちが旅をするときに天気が崩れることはないのだ。必ず良い方に展開する。」と言っていますが、まさにその通り、私たちは雨を追い払いながら旅をしているのだと、私も今ではそう思うようになりました。江戸時代の五街道をひとりで歩いたときには、朝から夕方まで雨の中を歩いたことが何度かありましたが、「奥の細道」の旅は様変わりです。

 さて、40日目にしてそれが覆されることになりました。朝から雨です。風は強くはありませんが、一日中降り続くことは明らかな天候です。

 有り難いことに3泊4日の最終日です。どのように変更しようと、翌日からの日程に影響することはありません。予定はJR氷見線で雨晴駅を往復し、男岩・女岩のあたりの景色を見て、あとは帰途につくということです。

 このようなとき、私たちの決断は速いのです。雨晴海岸は二人とも曽遊の地です。私は2度訪れています。未知の土地ならこのようには考えなかったでしょうが、雨晴行きは中止と決めました。車窓の雨粒を見続けながら大阪に向かいます。

 というわけで、今回は「ドレミファそら日記」を併せて記載します。

 

ドレミファそら日記(40)     2017年4月26

 

8時30分 東横イン富山駅前Ⅰ発。

9時12分 北陸新幹線、富山駅発。特急・はくたか551号。

9時35分 金沢駅着。

9時53分 JR北陸線、金沢駅発。特急・サンダーバード16号。

1237分 大阪駅着。

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (507)    (通算2505回)

日常生活語 「ほ」⑬

 

ほないなん《名詞》 形や状態などが、それと同じようなもの。それほどの程度のもの。「ほないなん・は・ もー・ 売り切れ・てしまい・まし・てん。」〔⇒ほんなん、そんなん、そないなん〕

ほなら《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほなら・ 明日・は・ 出席さ・し・てもらい・まっ・さ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほなら・ そろそろ・ 寄り合い・を・ 始め・ます。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほな〕

ぼにゅう〔ぼにゅー〕【母乳】《名詞》 母親の乳。「2人・とも・ ぼにゅー・で・ 育て・た。」

ほね【骨】《名詞》 ①動物の体の中で、体を支えている硬いもの。「足・の・ ほね・を・ 折っ・た。」「魚・の・ ほね・を・ 取る。」②物の中心や芯になるもの。「傘・の・ ほね・が・ 折れ・た。」

ほねおり【骨折り】《名詞、動詞する》 努力すること。苦労すること。精を出して働くこと。「いろいろ・ ほねおりし・てくれ・て・ ありがとー。」

ほねがおれる【骨が折れる】《動詞・ラ行下一段活用》 苦労をしても、成果がなかなか現れない。「子ども・を・ 育てる・の・は・ ほねがおれる。」■他動詞は「ほねをおる【骨を折る】」

ほねかわすじえもん〔ほねかーすじえもん〕【骨皮筋衛門】《名詞》 極端に体が細い人。「戦争中・は・ みんな・ ほねかわすじえもん・みたいな・ もん・やっ・た。」

ほねぐみ【骨組み】《名詞》 体や構築物などの、全体のもとになる構造や仕組み。「家・の・ ほねぐみ・が・ できあがっ・た。」

ほねなし【骨無し】《名詞、形容動詞や()》 ①元気さや意気地がない様子。また、そのような人。「ほねなしや・さかい・ 何・も・ 一人・で・ よー・ せー・へん。」②きちんと貫かれた考えなどがない様子。「ほねなしで・ 人・の・ 言ーなり・に・ なっ・ても・とー。」

ほねやすめ【骨休め】《名詞、動詞する》 仕事の合間などに体を休めること。休んで疲れをとること。「雨・が・ 降っ・て・ えー・ ほねやすめ・に・ なっ・た。」

ほね()おる【骨()折る】《動詞・ラ行五段活用》 苦労して取り組む。「ほねをおっ・た・けど・ 落選し・た。」■自動詞は「ほねがおれる【骨が折れる】」■名詞化=ほねおり【骨折り】

ほばしら【帆柱】《名詞》 帆をあげるために、船に立てる柱。「ほばしら・が・ 2本・ ある・ 船」

ほはっちょ〔ほはっちょー〕【頬張っちょ】《名詞》 耳の下が腫れて顔がふくれたように見えて、熱が出る病気。流行性耳下腺炎。「大人・に・ なっ・て・から・ ほはっちょ・に・ なっ・た・さかい・ みんな・に・ 笑わ・れ・た。」〔⇒おたふくかぜ【お多福風邪】、おたふく【お多福】

ほはば【歩幅】《名詞》 歩くときの、一歩で進む長さ。「ちょこちょこ・ 歩い・て・ ほはば・が・ 小さい。」

ほばる(頬張る)】《動詞・ラ行五段活用》 ①ほっぺたが膨らむほどに、口いっぱいに食べ物を入れる。「大きな・ 握り飯・を・ ほばっ・て・ 食べる。」②行おうとしていることが、やや多すぎる状態になっている。仕事の内容が多いので、すべてを扱えない可能性がある。「今日・の・ 仕事・は・ ほばっ・とる・さかい・ 残業せ・な・ あか・ん・やろ。」「ひとり・で・ ほばら・んと・ 他・の・ 人・にも・ 頼ん・だら・ えー・のに。」〔⇒ほおばる【頬張る】

ポプラ〔ぽぷら〕【英語=poplar】《名詞》 公園や街路樹に植えられることが多い、枝がまっすぐ上に延びて箒を立てたようになる落葉の高木。「ぽぷら・の・ 並木・を・ 歩く。」

ほべた(頬べた)】《名詞》 顔の脇、耳と口の間のやわらかく、ふっくらとしたところ。「怒ら・れ・て・ ほべた・を・ 叩か・れ・た。」〔⇒ほっぺた【頬っぺた】、ほかんばち〕

ぼぼ《名詞、動詞する》 ①女性の生殖器である、穴状になっているもの。「ぼぼ・の・ 毛ー」②人が性交すること。〔⇒おめこ、おそそ〕

ほまえせん【帆前船】《名詞》 帆を張って、風の力を利用して進む船。「沖・を・ ほまえせん・が・ 通っ・とる。」◆洋風の船に使うことが多い。〔⇒ほかけぶね【帆掛け船】、ほまえぶね【帆前船】

ほまえぶね【帆前船】《名詞》 帆を張って、風の力を利用して進む船。「風・が・ ない・さかい・ ほまえぶね・の・ 動き・が・ 遅い。」◆洋風の船に使うことが多い。〔⇒ほかけぶね【帆掛け船】、ほまえせん【帆前船】

ほめる【褒める】《動詞・マ行下一段活用》 優れていることや努力したことなどを挙げて、良く言う。よい評価を与えたり称讃したりする。「絵ー・が・ 上手や・ゆーて・ ほめ・られ・た。」

ほや【火屋】《名詞》 石油などをしみこませた芯に火をつけて使う照明器具の、火の周りにあるガラス製の覆い。「ランプ・の・ ほや・の・ 煤・を・ 拭く。」

ほや〔ほーや〕《感動詞》 相手の言うことに同意したり納得したりするときなどに発する言葉。その通りだ。もっともだ。「ほや・ 間違い・ あら・へん。」◆「ほやほや」と繰り返して言うことも多い。〔⇒そや〕

ほやかい《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやかい・ やっぱり・ あんた・が・ 勝つ・やろ。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやかい・ もっと・ 練習し・とかな・ あか・なんだ・ん・や。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやさかい、ほやかいに〕

ほやかいに《接続詞》 ①相手の言ったことや、前に述べたことなどを受けて、順接的につながることを述べる言葉。「ほやかいに・ 明日・は・ 5時・に・ 起きら・な・ あか・ん・ねん。」②そのような望ましくない結果が予測できていたという気持ちを述べる言葉。「ほやかいに・ 予防注射・を・ し・とけ・と・ 言()ー・た・やろ・がな。」〔⇒そやから、そやかい、そやさかい、そやかいに、ほやから、ほやかい、ほやさかい〕

ぼやかす【暈かす】《動詞・サ行五段活用》 ①色や形などの境目をぼんやりとさせる。「空・の・ 色・を・ ぼやかし・て・ 絵ー・の・ 色・を・ 塗る。」②言葉を濁して、はっきりと言わない。「あたりさわり・の・ ない・よーに・ ぼやかし・て・ 言()ー・た・さかい・ よー・ わから・なんだ。」■自動詞は「ぼやける【暈ける】」〔⇒ぼかす【暈かす】

ほやかて《接続詞》 相手の言うことにじゅうぶん賛成したり納得したりしないで、弁解や反論などをするときに使う言葉。そうは言っても。「相手・が・ こらえ・てくれ・た・ ゆー・ても・ ほやかて・ やっぱり・ 弁償せ・んと・ いか・ん・やろ。」〔⇒ほうかて、そうかて、そやかて〕

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2017年9月18日 (月)

奥の細道を読む・歩く(215)

ドレミファそら日記(39)     2017年4月25

 

7時40 東横イン富山駅前Ⅰ発。

8時10分 あいの風とやま鉄道、富山駅発。普通・黒部行。(定時より9分遅れ)

8時35分 魚津駅着。(定時より7分遅れ)

9時25分 たてもん伝承館。

9時30分 しんきろうロード。諏訪神社前。(~9時40)

9時50分 米騒動発祥の地。公園および米倉。(1000)

1005分 魚津城跡。大町小学校。ときわの松。

1042分 富山地方鉄道、電鉄魚津駅発。普通・宇奈月温泉行。

1044分 新魚津駅着。

1056分 富山地方鉄道、新魚津駅発。普通・電鉄富山行。

1112分 滑川駅着。

1140分 ほたるいかミュージアム。(入館はせず。)

1155分 檪原神社。(1200)

1210分 旅籠川瀬屋跡。宿泊地記念碑。(1215)

1220分 滑川本陣跡。

1235分 徳城寺。有磯塚。(1245)

1250分 滑川市民交流プラザ。市内を展望。(1300)

1330分 あいの風とやま鉄道、滑川駅発。普通金沢行。

1404分 高岡駅着。

1415分 万葉線、高岡駅発。普通・越ノ潟行。

1504分 越ノ潟駅着。

1510分 富山県営渡船で、越の潟発着場から堀岡発着場まで往復。(1520)

1525分 新湊大橋。あいの風プロムナード。エレベーター。(1535)

1550分 海王丸パーク。(1600)

1625分 きっときと市場。(1630)

1645分 放生津八幡宮。(1705)

1710分 荒尾神社。

1720分 放生津城跡。

1743分 万葉線、中新湊駅発。普通・高岡駅行。

1824分 高岡駅着。

1839分 あいの風とやま鉄道、高岡駅発。普通・泊行。

1856分 富山駅着。

1910分 東横イン富山駅前Ⅰ着。

1930分 だるま家で食事。(2040)

 

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【書籍版】明石日常生活語辞典 (506)    (通算2504回)

日常生活語 「ほ」⑫

 

ほときさん(仏さん)】《名詞》 ①亡くなった人。故人。死者の霊。特に、自分の家の先祖の亡くなった人。「ほときさん・を・ 祀る。」②仏陀。仏像。「お寺・の・ ほときさん・を・ 拝む。」③慈悲深い人、気のよい人のことを比喩的に言う言葉。「ほときさん・みたいな・ 優しい・ 先生」〔⇒ほとけさん【仏さん】、ほとくさん(仏さん)

ほどく【解く】《動詞・カ行五段活用》 ①結んであるものや、縫ってあるものなどを解いて離す。「ネクタイ・を・ ほどい・て・ 結び直す。」「古い・ 着物・を・ ほどい・て・ 縫い直す。」②巻いてあるものを、次第に緩める。「巻い・てある・ テープ・を・ ほどい・ていく。」③もつれているものを解いて離す。「もつれ・とっ・た・ てぐす・を・ ほどく・の・に・ 時間・が・ かかっ・た。」■自動詞は「ほどける【解ける】」

ほとくさん(仏さん)】《名詞》 ①亡くなった人。故人。死者の霊。特に、自分の家の先祖の亡くなった人。「うち・は・ 古い・ 家・や・さかい・ ほとくさん・が・ 多い・ねん。」②仏陀。仏像。「京都・の・ お寺・で・ ほとくさん・を・ 見て回る。」③慈悲深い人、気のよい人のことを比喩的に言う言葉。「ほとくさん・みたいに・ 何・でも・ うなずい・とっ・たら・ 損・を・ する・よ。」〔⇒ほとけさん【仏さん】、ほときさん(仏さん)

ほとけさん【仏さん】《名詞》 ①亡くなった人。故人。死者の霊。特に、自分の家の先祖の亡くなった人。「ほとけさん・に・ なっ・た・ 人」②仏陀。仏像。「ほとけさん・を・ 見・とっ・たら・ 気持ち・が・ 休まる。」③慈悲深い人、気のよい人のことを比喩的に言う言葉。「ほとけさん・を・ やめ・て・ 鬼・に・ なる。」〔⇒ほときさん(仏さん)、ほとくさん(仏さん)

ほどける【解ける】《動詞・カ行下一段活用》 ①結んであるものや、縫ってあるものなどが、自然に離れる。「靴・の・ 紐・が・ ほどけ・ても・た。」②巻いてあるものが、次第に緩む。「時計・の・ ネジ・が・ ほどけ・た・ので・ 巻い・た。」■他動詞は「ほどく【解く】」⇒とける【解ける】

ほところ()】《名詞》 ①身につけている着物の胸にあたる部分の内側。「ほところ・に・ 財布・を・ 入れる。」②自分が持っている金。自分が自由に使える金。「景気・が・ よー・なっ・て・ ほところ・が 温(ぬく)・なっ・てっ・た。」〔⇒ふところ【懐】、ぽっぽ〕

ぽとっ《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。軽いものが落ちる様子。また、その音。「ぽとっ・ ぽとっと・ 蛇口・から・ 水・が・ 落ち・とる。」「虫・が・ 机・の・ 上・に・ ぽとっと・ 落ち・てき・た。」〔⇒ぽとり、ぽとん、ぼとん〕

ほどほど【程々】《形容動詞や()》 ①十分ではないが、まずまず良好であると思われる様子。「高校時代・は・ ほどほどに・ 勉強し・て・ ほどほどに・ 遊ん・だ。」②行き過ぎないように控えめにする様子。「塩・は・ ほどほどに・ 入れ・て・な。」〔⇒そこそこ、まあまあ。⇒ぼつぼつ、ぼちぼち〕

ぼとぼと《副詞と・に》 ①水や液体が、続けざまにしたたり落ちる様子。また、その音。「水道・の・ 栓・が・ 緩(ゆる)ー・て・ 水・が・ ぼとぼと・ 落ち・とる。」②体などがずぶぬれである様子。「夕立・に・ 遭()ー・て・ ぼとぼとに・ なっ・た。」〔⇒ぼたぼた。⇒ぽとぽと、ぽたぽた〕

ぽとぽと《副詞と・に》 水や液体が、間隔をおいてしたたり落ちる様子。また、その音。「雨だれ・が・ ぽとぽとと・ 落ちる。」〔⇒ぼとぼと、ぼたぼた、ぽたぽた〕

ほとぼり《名詞》 ①火を消したあとに残っている熱。余熱。「炬燵・に・は・ まだ・ ほとぼり・が・ ある。」②ものごとが終わったあとに残っている、高ぶった気持ち。引き続いて持っている興味や関心など。「喧嘩・の・ ほとぼり・が・ 収まっ・とら・へん。」

ほどらい【程らい】《形容動詞や()》 ①当て推量である。大まかである。「ほどらいに・ 言()ー・てみ・たら・ 当たっ・た。」「ほどらいに・ 勘定する。」②いいかげんな程度である。適当な状態である。きちんと考えていない。「ほどらいな・ こと・を・ 考え・とっ・たら・ 失敗する・ぞ。」「ほどらいな・ 聞き方・(を・) せ・んと・ ちゃんと・ メモ・を・ し・とけ。」③ほどよい程度である。「ほどらいな・ 甘さ・の・ お菓子」①②⇒およそ〕

ぽとり《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。軽いものが落ちる様子。また、その音。「ぽとりと・ 雨・の・ 粒・が・ 当たっ・た。」「薔薇・の・ 花びら・が・ 散っ・て・ ぽとりと・ 落ち・た。」〔⇒ぽとっ、ぽとん、ぼとん〕

ぼとん《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。やや重いものが落ちる様子。また、その音。「向日葵・の・ 大けな・ 花・が・ ぼとんと・ 落ち・た。」〔⇒ぽとり、ぽとっ、ぽとり〕

ぽとん《副詞と》 水滴や雨粒などが落ちて当たる様子。また、その音。軽いものが落ちる様子。また、その音。「ポケット・から・ 10円玉・が・ 1個・ ぽとんと・ 落ち・た。」〔⇒ぽとり、ぽとっ、ぼとん〕

ほとんど【殆ど】《名詞、副詞》 ①物事の量や範囲についての大部分。ものごとの大まかな全体。すべてに行きわたってはいないが、主要なところすべてが、そのようである様子。「仕事・は・ ほとんど・ 済ん・だ。」「ほとんど・の・ 人・が・ 風邪・を・ ひか・なんだ。」②多くのうちの、ほんの少ししかない様子。ごく稀にしか。「問題・は・ ほとんど・ わから・なんだ。」◆②は、後ろに打ち消しの表現を伴う。⇒たいてい【大抵】、たいがい【大概】、だいたい【大体】、おおかた【大方】、おおむね【概ね】、あらかた【粗方】、あらまし、ふつう【普通】⇒めったに【滅多に】

ぼとんぼとん《副詞と》 ものや水などが続けざまに、やや重たげに落ちる様子。また、その音。「馬・の・ うんこ・が・ ぼとんぼとんと・ 転ん・どる。」〔⇒ぽとんぽとん〕

ぽとんぽとん《副詞と》 ①ものや水などが続けざまに、軽く落ちる様子。また、その音。「蛇口・から・ 水・が・ ぽとんぽとんと・ 落ち・とる。」②間隔を置いて散らばっている様子。「地図・の・ あっちこっち・に・ ぽとんぽとんと・ 赤い・ 印・を・ 付ける。」⇒ぼとんぼとんと〕

ほな《接続詞》 ①それより前に述べられている内容を前提にして、次の内容に続けていこうとするときに言う言葉。「ほな・ もー・ 帰ら・な・ あか・ん・やろ。」②話が始まったり終わったりするときの切れ目を表す言葉。「ほな・ この・へん・で 終わり・まほ・か。」〔⇒そいでは、それでは、そんでは、ほいでは、ほれでは、ほんでは、そいなら、それなら、そんなら、ほんなら、ほいなら、ほれなら、ほなら、ほな〕

ほない《副詞に》 そのように。「ほない・ 疲れ・た・ん・やっ・たら・ 休み・なはれ。」「ほないに・ 怒ら・んでも・ えー・のに。」◆「そない」の発音が変化したもの。■類語=「こない」「あない」「どない」〔⇒ほう、そう、そない〕

ほないな《連体詞》 形や状態などが、それと同じような。それほどの程度の。「ほないな・ もん・は・ もー・ 手・に・ 入ら・へん。」〔⇒そんな、そないな、ほんな、さいな〕

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2017年9月17日 (日)

奥の細道を読む・歩く(214)

放生津八幡宮・荒屋神社と雨晴海岸

 

 さて、放生津八幡宮の芭蕉句碑はと探すと、少し黄ばんだ感じの石に「早稲の香や」が刻まれていました。芭蕉150回忌の1843(天保14)に建てられたというだけあって、傷みが激しく、判読しにくい部分もあります。上下二つに折れた石を真ん中でつないで修復しているように見えます。

 少し歩いて荒屋神社へ行きます。ここにも「早稲の香や」の句碑がありますが、解説の碑文が付いているのが珍しいと思います。句の解釈や文学的価値などについては、時代の流れの中でさまざまな考えが現れてきて当然だろうと思います。ある時代の、ある人の解釈や評価が石に刻まれてしまうのは、すこし行き過ぎではないかという気がします。

 『曾良随行日記』の記述は、7月14日に「氷見ヘ欲行、不往。高岡ヘ出ル。」とあります。有磯海については富山湾全体と指すという考えの他に、JR氷見線の雨晴駅近くの男岩・女岩のあたりを指すという考えがあります。現在の観光パンフレットには雨晴海岸のことが強調されています。「おくのほそ道のスタンプラリー」という企画がここ3年間ほど続いていて、私たちはそのスタンプを押しながら旅を続けているのですが、風景地のひとつである有磯海は、雨晴の女岩のスタンプを押すことになっています。

 有磯海という言葉の出発点は、大伴家持が弟の死を知って、悲しみの中で詠んだ「かからむとかねて知りせば越の海の荒磯の波も見せましものを」という歌であると言われています。越中国府は高岡市の伏木にありましたから、八幡宮を勧請した放生津に近い海を表していたのかもしれません。けれども、東を見れば放生津海岸、西を見れば雨晴海岸ですから、今となってはどちらに軍配を上げるわけにもいかないでしょう。

 曾良の日記によれば、芭蕉たちは氷見へ行きたいと考えましたが行っていません。なぜ氷見のことを考えたのかと言えば雨晴海岸のことが脳裏にあったのかもしれません。「奥の細道」の旅の目的のひとつは歌枕を訪ね歩くことです。西行、宗祇などに心を引かれているのですが、越中の地では万葉集のことをかなり意識していたのではないでしょうか。

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